JPH0210129B2 - - Google Patents
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- JPH0210129B2 JPH0210129B2 JP15137485A JP15137485A JPH0210129B2 JP H0210129 B2 JPH0210129 B2 JP H0210129B2 JP 15137485 A JP15137485 A JP 15137485A JP 15137485 A JP15137485 A JP 15137485A JP H0210129 B2 JPH0210129 B2 JP H0210129B2
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Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
この発明は、精製フエノール類の製造方法に係
り、特にタール油、石炭液化油、石炭ガスコンデ
ンセート油等から得られたフエノール類中の経時
着色誘因原因物質を分離除去した精製フエノール
類を製造する方法に関する。 [従来の技術] コールタール、ケツ岩タール、オイルガスター
ル等を蒸溜して得られるタール油、石炭液化油、
石炭ガス化コンデンセート油等にはフエノール、
クレゾール類、キシレノール類等のフエノール類
が含有されており、精製してこれらを回収するこ
とが行なわれている。 しかしながら、上記タール油等を原料として得
られる粗製フエノール類中には、カルボン酸類、
塩基類、チオール類等の不純物が多量に含有され
ており、特に硫化水素、アルキルメルカプタン
類、チオフエノール類等のチオール類は着色や発
臭の原因になるためこれを可及的に除去すること
が望まれている。 そこで、出願人は、先に粗製フエノール類中に
酸化剤を添加してチオール類を重質化することに
よりこのチオール類を除去する精製方法を提案し
た(特開昭第59−210038号公報)。 [発明が解決しようとする問題点] 粗製フエノール類中のチオール類を酸化剤で重
質化してこのチオール類を除去する方法は、従来
の他の精製方法に比べて優れた効果を発揮するも
のであるが、製品フエノール類中に残留する微量
の経時着色誘因原因物質まで完全に除去するのは
困難であり、得られた製品フエノール類が経時的
に着色するという問題があつた。また、一旦着色
したりあるいは経時着色した製品フエノール類
は、それを単に再蒸溜しただけでは再度経時着色
を引起こし、この経時着色の問題を根本的に解決
する方法の開発が要請されていた。 [問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は、不純物としてチオール類
を含有する粗製フエノール類を精製するに当り、
上記粗製フエノール類を酸化剤による脱チオール
類処理した後含有水分及び重質分を除去し、得ら
れた混合フエノール類を蒸溜して各フエノール類
に分離する前又は分離した後に白土処理を行う精
製フエノール類の製造方法である。 本発明において、原料として使用する粗製フエ
ノール類はチオール類を含有するものであり、好
ましくは、先ずタール油、石炭液化油、石炭ガス
コンデンセート油等からアルカリ抽出によりフエ
ノール類を塩として分離し、次いでこれを酸で分
解して得られるものである。このような粗製フエ
ノール類中には不純物として種々のカルボン酸
類、ピツチ及び種々の塩素類が含有されているの
で、好ましくはこれらのカルボン酸類、ピツチ及
び塩基類を予め除去して得られたものである。こ
のカルボン酸、ピツチ及び塩基類を除去する処理
方法については、従来公知の方法でよいが、好ま
しくは脱カルボン酸処理として炭酸ソーダ等の炭
酸アルカリ水で洗浄する炭酸アルカリ水洗浄がよ
く、また、脱塩基処理としてスルホン酸基を有す
るスチレン―ジビニルベンゼン共重合体タイプの
もの等のカチオン交換樹脂と接触させるカチオン
交換樹脂処理がよい。 上記粗製フエノール類は、不純物としてチオフ
エノール、チオクレゾール類等のチオフエノール
類を始めとする種々のチオール類を含有するの
で、次にこのチオール類を酸化剤によつて重質化
させることにより除去する。この脱チオール類処
理に使用する酸化剤としては、例えば過酸化水
素、過マンガン酸塩、硝酸、空気、オゾン等の
種々の酸化剤を挙げることができ、これらの酸化
剤についてはそれを単独で使用できるほか、2種
以上を組合せて使用することもできる。過酸化水
素やこの過酸化水素と空気を使用したエアレーシ
ヨンとの組合せは、蒸溜した際にスラツジの発生
がなく、また、装置の腐蝕の問題も発生しないの
で特に好ましいものである。この酸化剤処理にお
ける酸化剤の使用量は原料の粗製フエノール類中
に含有されるチオール類に対して3000ppm以下、
好ましくは1000ppm以下の範囲で過剰になるよう
にするのがよく、また、処理温度は常温から190
℃、好ましくは常温から80℃である。 上記脱チオール類処理によつて得られた混合フ
エノール類は、次に含有水分及び重質分が除去さ
れる。 この含有水分の除去は、従来公知の方法、例え
ば脱水塔を使用して行うことができ、また、重質
分の除去については、特に限定されるものではな
いが、好ましくは比較的低沸点で行うことができ
るフラツシユ蒸溜で行う。この含有水分及び重質
分を除去する際には、高温にすると酸化剤による
脱チオール類処理の際に重質化したチオール類が
再度分解するので、140℃以下、好ましくは120℃
以下の温度で行うのがよい。 上記含有水分及び重質分を除去して得られた混
合フエノール類は、蒸溜によりいくつかの留分に
分離され、さらに精製蒸溜されてフエノール、o
―クレゾール、m/p―クレゾール等の製品フエ
ノール類となる。 そして、本発明においては、この混合フエノー
ル類を蒸溜して分離する前に、分離する際に、あ
るいは、分離した後に白土処理を行う。この白土
処理に使用する白土としては、活性白土、酸性白
土等があるが、好ましくは活性白土がよい。この
白土の粒度については、通常8〜90メツシユ、好
ましくは10〜30メツシユのものが使用される。 上記白土処理は、蒸溜法が連続式蒸溜であれ
ば、混合フエノール類をフエノール、o―クレゾ
ール、m/p―クレゾール等の各フエノール類に
分離するための蒸溜塔に装入する前にこの混合フ
エノール類を白土と接触させるか、あるいは、各
フエノール類を精製蒸溜するための精製蒸溜塔に
装入する前にこの各フエノール類を白土と接触さ
せて行うのがよく、また、蒸溜法が回分式蒸溜で
あれば、連続式蒸溜の場合と同様に各蒸溜塔に装
入する前に白土と接触させてもよいほか、混合フ
エノール類を分離蒸溜し、また、この蒸溜によつ
て得られた各フエノール類を精製蒸溜する際の蒸
溜塔内に白土を装入して行つてもよい。 この白土処理の処理条件としては、処理温度が
50℃以下、好ましくは融点以上45℃以下であり、
連続的に処理を行う場合における夜空間速度は
10hr-1以下、好ましくは0.5〜6hr-1である。処理
温度が50℃を越えると、かえつて着色が発生す
る。 また、本発明方法は、一旦製品フエノール類と
した後に着色又は経時着色したものについても適
用することができ、これら着色した製品フエノー
ル類を再蒸溜する前又は再蒸溜した後に白土処理
を行うことにより再蒸溜製品フエノール類の経時
着色を防止することができる。 [実施例] 以下、添附図面に示すフローシートに従つて実
施された実施例に基いて本発明方法を説明する。 実施例 1 脱カルボン酸処理、脱ピツチ処理及び脱塩基処
理して得られた粗製フエノール類(全硫黄分
600ppm)100重量部をライン1から接触部2に装
入し、この接触部2でライン3から装入される過
酸化水素水1000ppm(H2O2として)と接触させ、
次いでライン4から脱水塔5に導入してライン6
から含有水分を除去し、この脱水塔5の塔底ライ
ン7から脱水留分100重量部を抜出してフラツシ
ユ塔8に装入し、このフラツシユ塔8のライン9
から重質分を除去して得られた無色透明の混合フ
エノール類95重量部をライン10から抜出し、活
性白土(日本活性白土(株)製商品名:ニツカナイト
G―153)が充填されて常温で運転される活性白
土塔11に液空間速度5hr-1で装入し、この活性
白土塔11のライン12から活性白土処理した混
合フエノール類95重量部を抜出した。 この活性白土処理した混合フエノール類を図示
外の蒸溜分離精製工程に導入し、製品として得ら
れたフエノール、o―クレゾール及びm/p―ク
レゾールの経時着色変化をハーゼン色数
(APHA No.)として求めた。結果を第1表に示
す。 比較例 活性白土処理を省略した以外は上記実施例1と
全く同様にして粗製精製フエノール類の製造を行
い、得られたフエノール、o―クレゾール及び
m/p―クレゾールについて、実施例1と同様に
その経時着色をハーゼン色数(APHA No.)と
して求めた。結果を第1表に示す。 実施例 2 上記比較例で得られたm/p―クレゾールの経
時着色後のものを使用し、処理温度50℃で液空間
速度を5hr-1、9hr-1及び12hr-1と変化させて実施
例1と同様にして活性白土処理を行い、脱色再精
製された各m/p―クレゾールについて、上記実
施例1と同様にその経時着色変化をハーゼン色数
(APHA No.)として求めた。結果を第2表に示
す。
り、特にタール油、石炭液化油、石炭ガスコンデ
ンセート油等から得られたフエノール類中の経時
着色誘因原因物質を分離除去した精製フエノール
類を製造する方法に関する。 [従来の技術] コールタール、ケツ岩タール、オイルガスター
ル等を蒸溜して得られるタール油、石炭液化油、
石炭ガス化コンデンセート油等にはフエノール、
クレゾール類、キシレノール類等のフエノール類
が含有されており、精製してこれらを回収するこ
とが行なわれている。 しかしながら、上記タール油等を原料として得
られる粗製フエノール類中には、カルボン酸類、
塩基類、チオール類等の不純物が多量に含有され
ており、特に硫化水素、アルキルメルカプタン
類、チオフエノール類等のチオール類は着色や発
臭の原因になるためこれを可及的に除去すること
が望まれている。 そこで、出願人は、先に粗製フエノール類中に
酸化剤を添加してチオール類を重質化することに
よりこのチオール類を除去する精製方法を提案し
た(特開昭第59−210038号公報)。 [発明が解決しようとする問題点] 粗製フエノール類中のチオール類を酸化剤で重
質化してこのチオール類を除去する方法は、従来
の他の精製方法に比べて優れた効果を発揮するも
のであるが、製品フエノール類中に残留する微量
の経時着色誘因原因物質まで完全に除去するのは
困難であり、得られた製品フエノール類が経時的
に着色するという問題があつた。また、一旦着色
したりあるいは経時着色した製品フエノール類
は、それを単に再蒸溜しただけでは再度経時着色
を引起こし、この経時着色の問題を根本的に解決
する方法の開発が要請されていた。 [問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は、不純物としてチオール類
を含有する粗製フエノール類を精製するに当り、
上記粗製フエノール類を酸化剤による脱チオール
類処理した後含有水分及び重質分を除去し、得ら
れた混合フエノール類を蒸溜して各フエノール類
に分離する前又は分離した後に白土処理を行う精
製フエノール類の製造方法である。 本発明において、原料として使用する粗製フエ
ノール類はチオール類を含有するものであり、好
ましくは、先ずタール油、石炭液化油、石炭ガス
コンデンセート油等からアルカリ抽出によりフエ
ノール類を塩として分離し、次いでこれを酸で分
解して得られるものである。このような粗製フエ
ノール類中には不純物として種々のカルボン酸
類、ピツチ及び種々の塩素類が含有されているの
で、好ましくはこれらのカルボン酸類、ピツチ及
び塩基類を予め除去して得られたものである。こ
のカルボン酸、ピツチ及び塩基類を除去する処理
方法については、従来公知の方法でよいが、好ま
しくは脱カルボン酸処理として炭酸ソーダ等の炭
酸アルカリ水で洗浄する炭酸アルカリ水洗浄がよ
く、また、脱塩基処理としてスルホン酸基を有す
るスチレン―ジビニルベンゼン共重合体タイプの
もの等のカチオン交換樹脂と接触させるカチオン
交換樹脂処理がよい。 上記粗製フエノール類は、不純物としてチオフ
エノール、チオクレゾール類等のチオフエノール
類を始めとする種々のチオール類を含有するの
で、次にこのチオール類を酸化剤によつて重質化
させることにより除去する。この脱チオール類処
理に使用する酸化剤としては、例えば過酸化水
素、過マンガン酸塩、硝酸、空気、オゾン等の
種々の酸化剤を挙げることができ、これらの酸化
剤についてはそれを単独で使用できるほか、2種
以上を組合せて使用することもできる。過酸化水
素やこの過酸化水素と空気を使用したエアレーシ
ヨンとの組合せは、蒸溜した際にスラツジの発生
がなく、また、装置の腐蝕の問題も発生しないの
で特に好ましいものである。この酸化剤処理にお
ける酸化剤の使用量は原料の粗製フエノール類中
に含有されるチオール類に対して3000ppm以下、
好ましくは1000ppm以下の範囲で過剰になるよう
にするのがよく、また、処理温度は常温から190
℃、好ましくは常温から80℃である。 上記脱チオール類処理によつて得られた混合フ
エノール類は、次に含有水分及び重質分が除去さ
れる。 この含有水分の除去は、従来公知の方法、例え
ば脱水塔を使用して行うことができ、また、重質
分の除去については、特に限定されるものではな
いが、好ましくは比較的低沸点で行うことができ
るフラツシユ蒸溜で行う。この含有水分及び重質
分を除去する際には、高温にすると酸化剤による
脱チオール類処理の際に重質化したチオール類が
再度分解するので、140℃以下、好ましくは120℃
以下の温度で行うのがよい。 上記含有水分及び重質分を除去して得られた混
合フエノール類は、蒸溜によりいくつかの留分に
分離され、さらに精製蒸溜されてフエノール、o
―クレゾール、m/p―クレゾール等の製品フエ
ノール類となる。 そして、本発明においては、この混合フエノー
ル類を蒸溜して分離する前に、分離する際に、あ
るいは、分離した後に白土処理を行う。この白土
処理に使用する白土としては、活性白土、酸性白
土等があるが、好ましくは活性白土がよい。この
白土の粒度については、通常8〜90メツシユ、好
ましくは10〜30メツシユのものが使用される。 上記白土処理は、蒸溜法が連続式蒸溜であれ
ば、混合フエノール類をフエノール、o―クレゾ
ール、m/p―クレゾール等の各フエノール類に
分離するための蒸溜塔に装入する前にこの混合フ
エノール類を白土と接触させるか、あるいは、各
フエノール類を精製蒸溜するための精製蒸溜塔に
装入する前にこの各フエノール類を白土と接触さ
せて行うのがよく、また、蒸溜法が回分式蒸溜で
あれば、連続式蒸溜の場合と同様に各蒸溜塔に装
入する前に白土と接触させてもよいほか、混合フ
エノール類を分離蒸溜し、また、この蒸溜によつ
て得られた各フエノール類を精製蒸溜する際の蒸
溜塔内に白土を装入して行つてもよい。 この白土処理の処理条件としては、処理温度が
50℃以下、好ましくは融点以上45℃以下であり、
連続的に処理を行う場合における夜空間速度は
10hr-1以下、好ましくは0.5〜6hr-1である。処理
温度が50℃を越えると、かえつて着色が発生す
る。 また、本発明方法は、一旦製品フエノール類と
した後に着色又は経時着色したものについても適
用することができ、これら着色した製品フエノー
ル類を再蒸溜する前又は再蒸溜した後に白土処理
を行うことにより再蒸溜製品フエノール類の経時
着色を防止することができる。 [実施例] 以下、添附図面に示すフローシートに従つて実
施された実施例に基いて本発明方法を説明する。 実施例 1 脱カルボン酸処理、脱ピツチ処理及び脱塩基処
理して得られた粗製フエノール類(全硫黄分
600ppm)100重量部をライン1から接触部2に装
入し、この接触部2でライン3から装入される過
酸化水素水1000ppm(H2O2として)と接触させ、
次いでライン4から脱水塔5に導入してライン6
から含有水分を除去し、この脱水塔5の塔底ライ
ン7から脱水留分100重量部を抜出してフラツシ
ユ塔8に装入し、このフラツシユ塔8のライン9
から重質分を除去して得られた無色透明の混合フ
エノール類95重量部をライン10から抜出し、活
性白土(日本活性白土(株)製商品名:ニツカナイト
G―153)が充填されて常温で運転される活性白
土塔11に液空間速度5hr-1で装入し、この活性
白土塔11のライン12から活性白土処理した混
合フエノール類95重量部を抜出した。 この活性白土処理した混合フエノール類を図示
外の蒸溜分離精製工程に導入し、製品として得ら
れたフエノール、o―クレゾール及びm/p―ク
レゾールの経時着色変化をハーゼン色数
(APHA No.)として求めた。結果を第1表に示
す。 比較例 活性白土処理を省略した以外は上記実施例1と
全く同様にして粗製精製フエノール類の製造を行
い、得られたフエノール、o―クレゾール及び
m/p―クレゾールについて、実施例1と同様に
その経時着色をハーゼン色数(APHA No.)と
して求めた。結果を第1表に示す。 実施例 2 上記比較例で得られたm/p―クレゾールの経
時着色後のものを使用し、処理温度50℃で液空間
速度を5hr-1、9hr-1及び12hr-1と変化させて実施
例1と同様にして活性白土処理を行い、脱色再精
製された各m/p―クレゾールについて、上記実
施例1と同様にその経時着色変化をハーゼン色数
(APHA No.)として求めた。結果を第2表に示
す。
【表】
【表】
【表】
[発明の効果]
本発明方法によれば、例えばタール油、石炭液
化油、石炭ガス化コンデンセート油等から得られ
たフエノール類中の経時着色誘因原因物質を確実
に除去し、経時着色のないフエノール類を得るこ
とができる。
化油、石炭ガス化コンデンセート油等から得られ
たフエノール類中の経時着色誘因原因物質を確実
に除去し、経時着色のないフエノール類を得るこ
とができる。
第1図は本発明の実施例に係る精製方法のフロ
ーシートである。
ーシートである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 不純物としてチオール類を含有する粗製フエ
ノール類を精製するに当り、上記粗製フエノール
類を酸化剤による脱チオール類処理した後含有水
分及び重質分を除去し、得られた混合フエノール
類を蒸溜して各フエノール類に分離する前又は分
離した後に白土処理を行うことを特徴とする精製
フエノール類の製造法。 2 粗製フエノール類が脱カルボン酸処理、脱ピ
ツチ処理及び脱塩基処理されたものである特許請
求の範囲第1項記載の精製フエノール類の製造方
法。 3 含有水分及び重質分の除去温度が140℃以下
である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の精
製フエノール類の製造方法。 4 白土処理の温度が50℃以下である特許請求の
範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の精製
フエノール類の製造方法。 5 白土処理の液空間速度が0.5〜10hr-1である
特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに
記載の精製フエノール類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15137485A JPS6212731A (ja) | 1985-07-11 | 1985-07-11 | 精製フエノ−ル類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15137485A JPS6212731A (ja) | 1985-07-11 | 1985-07-11 | 精製フエノ−ル類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6212731A JPS6212731A (ja) | 1987-01-21 |
JPH0210129B2 true JPH0210129B2 (ja) | 1990-03-06 |
Family
ID=15517160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15137485A Granted JPS6212731A (ja) | 1985-07-11 | 1985-07-11 | 精製フエノ−ル類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6212731A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105198711A (zh) * | 2014-06-27 | 2015-12-30 | 上海宝钢化工有限公司 | 一种焦化粗酚的精制装置和方法 |
CN105949037B (zh) * | 2016-03-23 | 2019-01-25 | 中国科学院过程工程研究所 | 一种焦化粗酚精制方法 |
-
1985
- 1985-07-11 JP JP15137485A patent/JPS6212731A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6212731A (ja) | 1987-01-21 |
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