JPH018119Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はアユ竿、渓流竿等の振出式釣竿に関
し、更に詳しくは元竿後端に於ける尻栓の取付け
構造に関するものである。

振出式釣竿の元竿後端に於ける尻栓の取付け構
造として、尻栓を構成する内金具が元竿の後端内
に嵌合され、その内金具後部に外金具（栓体）が
元竿周面と面一となる如く螺合されたものがあ
る。

この構造のものにあつては、元竿の周面と尻栓
の周面との間に段差がなく面一となつているた
め、握り持つた時に違和感がなくしつくりし、外
観的にもスツキリしているなどの利点を有してい
る。

しかしながら、上記した構造のものは元竿のテ
ーパーが大きく、２番竿の出し入れに支障をきた
さないようなものに限られる。

即ち、今日の釣竿に見られるように、元竿のテ
ーパーが緩やかなものにあつては、上述したよう
な構造とした場合、２番竿の出し入れに支障をき
たし、仮りに入れることが出来たとしても、竿を
仕舞い込む時２番竿の後端が内金具の上端に当
り、２番竿後端が損傷するといつた危険がある。

従つて、今日の釣竿にあつては、尻栓を構成し
ている内金具を元竿の後端外側に嵌着し、内側面
を面一とし、上述したような危険をなくしてい
る。

ところが、外側に嵌着した構造であるため元竿
外周と尻栓外周との間に段差が付き、握り持つた
時に違和感を生じ、且つ、外観的にも劣るもので
ある。

本考案は上述した従来構造が有する不具合を解
決するもので、２番竿の出し入れに支障なく、且
つ収納時に於いても損傷がなく、更に握り持つた
時に違和感がなく手にフイツトし、外観的にも優
れた釣竿を提供するものである。

斯る目的を達成する本考案の釣竿は、振出式釣
竿に於ける元竿の握り部相当部周面に竿杆と同質
材を肉盛りして握り部を形成し、その握り部後端
の内側面を研削して尻栓の内金具をその内面が握
り部内面と面一に嵌着固定し、且、内金具には握
り部の外周面と面一な外金具を着脱可能に取付け
たことを要旨とするものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
すると、Ａは振出式釣竿で、複数本の竿杆が引き
出し可能に収納されており、元竿１後端に尻栓Ｂ
が取付けられている。

元竿１に於ける握り部２は、竿杆の外周面に竿
杆と同質材を肉盛りして肉厚く形成してあり、そ
の握り部２後端内面を適宜深さ切欠して嵌合段部
３が設けられ、この嵌合段部３に尻栓Ｂの内金具
４が嵌着されている。

上記嵌合段部３の径は、内金具４の内面と元竿
１の内面とが面一となる径とする。

尻栓Ｂは内金具４と外金具５とより成り、内金
具４と外金具５はネジ構造によつて着脱可能に連
結されている。

又、尻栓Ｂの外周面は元竿１の外周面と面一と
なるように形成されている。尚、尻栓Ｂを構成す
る内金具４及び外金具５は金属製に限らず、合成
樹脂製とするも可能である。

本考案の釣竿は以上詳述した如く、振出式釣竿
における元竿の握り部相当部周面に竿杆と同質材
を肉盛りして握り部を形成したものであるから、
仕掛けに魚が掛つた時のアタリ（魚信）は竿杆を
介して握り部に直接伝わつてくるため、微小なア
タリでも適確にキヤツチすることができる。しか
も、元竿の内側面と尻栓の内金具の内側面とは面
一としたことにより、尻栓の外金具を外して竿杆
を元竿内に差し込む時、内金具内面と元竿の内側
面との間に段差が無いため円滑に挿入でき、竿杆
の端縁が損傷するのを防止することが出来る。

更に、尻栓の外周面は元竿の外周面と面一とし
たので、握り持つた時手によくフイツトし、違和
感を感じるといつたことがなく、外観的にもスツ
キリした釣竿を提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は一部
切欠正面図、第２図は要部を拡大して示す断面図
である。 図中、Ａ…釣竿、Ｂ…尻栓、１…元竿、２…握
り部、４…内金具、５…外金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 振出式釣竿に於ける元竿の握り部相当部周面に
   竿杆と同質材を肉盛りして握り部を形成し、その
   握り部後端の内側面を研削して尻栓の内金具をそ
   の内面が握り部内面と面一に嵌着固定し、且、内
   金具には握り部の外周面と面一な外金具を着脱可
   能に取付けた振出式釣竿。