JPH0154413B2 - - Google Patents
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- JPH0154413B2 JPH0154413B2 JP55093411A JP9341180A JPH0154413B2 JP H0154413 B2 JPH0154413 B2 JP H0154413B2 JP 55093411 A JP55093411 A JP 55093411A JP 9341180 A JP9341180 A JP 9341180A JP H0154413 B2 JPH0154413 B2 JP H0154413B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
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- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
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Description
本発明は、高強度でかつ加工性特に値を改善
した良加工性高強度溶融亜鉛めつき鋼板の製造法
に関する。 例えば自動車工業において、自動車の安全性と
燃費改善から強くて軽い鋼板が要求されるが、そ
の防錆化からも高強度溶融亜鉛めつき鋼板につい
ての期待も大きい。そして、近年ではこの高強度
溶融亜鉛めつき鋼板に対する加工性の改善要求も
高まつている。 本発明はこのような要求を満たすべく、引張強
さが35〜50Kg/mm2で、すぐれた加工性、特に高い
r値を有する溶融亜鉛めつき鋼板を得ることを目
的としてなされたものである。この目的において
本発明者らは種々の実験検討を重ねた結果、C;
0.01〜0.15%、Si;0.08%以下、Mn;0.10〜1.2
%、P;0.05〜0.15%、S;0.025%以下、sol.
Al;0.01〜0.10%、残部が鉄および不可避的不純
物からなる鋼のスラブを、熱延巻取温度560〜640
℃として熱間圧延し、通常の方法で冷延して得た
冷延ストリツプをインライン焼鈍型連続溶融亜鉛
めつき装置いわゆるゼンジマー型連続溶融亜鉛め
つき装置に通板し、そのさいの鋼板の焼鈍条件を
Ac1変態点温度以上850℃以下に設定してから溶
融亜鉛めつき処理するならば、値の高い高強度
溶融亜鉛めつき鋼板が得られることを知つた。こ
のゼンジマー型連続溶融亜鉛めつき装置における
溶融亜鉛めつき処理は、めつき浴に該鋼板を浸漬
してこれを冷却した溶融亜鉛めつきままのものを
含むほか、浸漬処理のあと引き続きライン内でめ
つき層を合金化処理する場合も含む。この合金化
処理は500〜600℃の温度で行なうことが好まし
い。この合金化処理によると、重ね抵抗溶接性が
改善されるので、自動車用途などにおいて好まし
い材料となる。 また、この合金化処理の有無を問わず、得られ
た溶融亜鉛めつき鋼板を200〜400℃の温度で過時
効処理すると伸びが向上して、一層望ましい材料
となる。 以下に、本発明に従う鋼の化学成分値(重量
%)並びに溶融亜鉛めつき鋼板の製造条件につい
て、必要に応じて実験結果を参照しつつ具体的に
説明する。 Cは鋼板の強度を高める基本元素であるが、C
が0.15%をこえると、一般に重ね抵抗溶接性が加
工性とともに劣化する。また、逆にCが0.02%未
満では本発明鋼の目標とする強度レベルを得るこ
とができない。 Siは加工性を損なうことなく、載の強度レベル
を向上させるのに好ましい元素である。このよう
なことから、高張力鋼の基本系は、通常、Mn―
Si系で設計されている。しかしながら、本元素の
使用は溶融亜鉛めつき鋼板の原板成分を設計する
場合には好ましくない。すなわち第1図に示すご
とく、シーラス型あるいはセンジマー式溶融亜鉛
めつき処理装置にて亜鉛めつきをする際には、Si
がある臨界値をこえると不めつきを生じるように
なり、本発明者らの研究によれば、この臨界値は
第1図に示すごとく、0.08%である。したがつ
て、このSi量は0.08%以下とする必要がある。 Mnは強度向上元素であり、一般に高張力鋼の
主要な構成成分として含有せしめられているが、
本元素は同時にSによる熱間脆性の防止に有効で
あり、そのためには最低0.10%は必要である。ま
た強度向上元素としての役割からも、最低0.10%
のMn量が望ましい。一方、過剰のMnを含有す
ることは、値を劣化させるので、その上限を
1.2%とした。しかしながら表1に示すごとく、
0.8%をこえるMnの含有は亜鉛めつき鋼板の値
を急速に低下せしめるから好ましくない。
した良加工性高強度溶融亜鉛めつき鋼板の製造法
に関する。 例えば自動車工業において、自動車の安全性と
燃費改善から強くて軽い鋼板が要求されるが、そ
の防錆化からも高強度溶融亜鉛めつき鋼板につい
ての期待も大きい。そして、近年ではこの高強度
溶融亜鉛めつき鋼板に対する加工性の改善要求も
高まつている。 本発明はこのような要求を満たすべく、引張強
さが35〜50Kg/mm2で、すぐれた加工性、特に高い
r値を有する溶融亜鉛めつき鋼板を得ることを目
的としてなされたものである。この目的において
本発明者らは種々の実験検討を重ねた結果、C;
0.01〜0.15%、Si;0.08%以下、Mn;0.10〜1.2
%、P;0.05〜0.15%、S;0.025%以下、sol.
Al;0.01〜0.10%、残部が鉄および不可避的不純
物からなる鋼のスラブを、熱延巻取温度560〜640
℃として熱間圧延し、通常の方法で冷延して得た
冷延ストリツプをインライン焼鈍型連続溶融亜鉛
めつき装置いわゆるゼンジマー型連続溶融亜鉛め
つき装置に通板し、そのさいの鋼板の焼鈍条件を
Ac1変態点温度以上850℃以下に設定してから溶
融亜鉛めつき処理するならば、値の高い高強度
溶融亜鉛めつき鋼板が得られることを知つた。こ
のゼンジマー型連続溶融亜鉛めつき装置における
溶融亜鉛めつき処理は、めつき浴に該鋼板を浸漬
してこれを冷却した溶融亜鉛めつきままのものを
含むほか、浸漬処理のあと引き続きライン内でめ
つき層を合金化処理する場合も含む。この合金化
処理は500〜600℃の温度で行なうことが好まし
い。この合金化処理によると、重ね抵抗溶接性が
改善されるので、自動車用途などにおいて好まし
い材料となる。 また、この合金化処理の有無を問わず、得られ
た溶融亜鉛めつき鋼板を200〜400℃の温度で過時
効処理すると伸びが向上して、一層望ましい材料
となる。 以下に、本発明に従う鋼の化学成分値(重量
%)並びに溶融亜鉛めつき鋼板の製造条件につい
て、必要に応じて実験結果を参照しつつ具体的に
説明する。 Cは鋼板の強度を高める基本元素であるが、C
が0.15%をこえると、一般に重ね抵抗溶接性が加
工性とともに劣化する。また、逆にCが0.02%未
満では本発明鋼の目標とする強度レベルを得るこ
とができない。 Siは加工性を損なうことなく、載の強度レベル
を向上させるのに好ましい元素である。このよう
なことから、高張力鋼の基本系は、通常、Mn―
Si系で設計されている。しかしながら、本元素の
使用は溶融亜鉛めつき鋼板の原板成分を設計する
場合には好ましくない。すなわち第1図に示すご
とく、シーラス型あるいはセンジマー式溶融亜鉛
めつき処理装置にて亜鉛めつきをする際には、Si
がある臨界値をこえると不めつきを生じるように
なり、本発明者らの研究によれば、この臨界値は
第1図に示すごとく、0.08%である。したがつ
て、このSi量は0.08%以下とする必要がある。 Mnは強度向上元素であり、一般に高張力鋼の
主要な構成成分として含有せしめられているが、
本元素は同時にSによる熱間脆性の防止に有効で
あり、そのためには最低0.10%は必要である。ま
た強度向上元素としての役割からも、最低0.10%
のMn量が望ましい。一方、過剰のMnを含有す
ることは、値を劣化させるので、その上限を
1.2%とした。しかしながら表1に示すごとく、
0.8%をこえるMnの含有は亜鉛めつき鋼板の値
を急速に低下せしめるから好ましくない。
【表】
Pは、本発明における鋼の特徴的な元素であ
る。すなわち、強度と値で代表される加工性を
著しく向上せしめる元素として、表2に示すごと
く最低0.05%は必要であり、本発明鋼のように引
張強さ50Kg/mm2程度までを目標とする鋼としては
好ましく0.07%以上必要である。しかしながら
0.15%をこえる場合には表2に見られるとおり
値の向上効果は飽和し、また鋼材の脆化によつて
著しく延性が劣化する。
る。すなわち、強度と値で代表される加工性を
著しく向上せしめる元素として、表2に示すごと
く最低0.05%は必要であり、本発明鋼のように引
張強さ50Kg/mm2程度までを目標とする鋼としては
好ましく0.07%以上必要である。しかしながら
0.15%をこえる場合には表2に見られるとおり
値の向上効果は飽和し、また鋼材の脆化によつて
著しく延性が劣化する。
【表】
Alは脱酸元素としての役割を果すから、最低
0.01%は必要である。しかし多量のAlの添加はア
ルミナの生成を増加せしめ、徒らに鋼板の表面性
状を劣化せしめるから好ましくない。この理由か
らその上限をsol.Al量で0.10%とする。 Sは不可避的不純物として鋼中に招来される元
素であり、過剰のSは展伸した硫化物系介在物を
生成せしめ、亜鉛めつき鋼板の加工性を損なうか
ら、できるだけ低い方が好ましい。本発明では、
通常、工業的に容易な脱硫レベルの0.025%を上
限とするが、好ましくは0.015%以下とする。 このような化学成分値を有する鋼を用い、これ
を通常の製造ラインで熱延および冷延して冷延ス
トリツプを製造するが、熱間圧延では仕上出口温
度を840℃〜910℃、その巻取温度を560℃〜640℃
とするとよい。 その理由は、640℃を超える熱延巻取温度では
炭化物が凝集肥大化し、その履歴が冷延鋼板に及
び、このため、溶融亜鉛めつき装置における冷却
過程において固溶炭素の析出サイトが少なくな
り、過飽和固溶炭素が多くなつて伸びの劣化が大
きくなるためである。また、加えて酸洗性も劣化
するためである。一方、560℃未満の熱延巻取温
度では結晶粒並びに析出する炭化物が微細となり
すぎ、加工性とくに伸びが劣化するようになる。
このために、本発明の目的を有利に達成するに
は、熱延巻取温度を560〜640℃とするのがよい。
熱延後は酸洗を行つたうえ通常の冷間圧延を行な
う。そして、得られた冷延ストリツプを次にセン
ジマー式溶融亜鉛めつき装置に通板する。 センジマー式溶融亜鉛めつき装置における加熱
条件としては、Ac1〜850℃にて5〜120sec加熱
する。この加熱温度としては、表3に示すごと
く、Ac1以下(Ac1≒705℃)に加熱しても、値
の向上がみられず、また850℃をこえると値の
ゆるやかな低下傾向が認められ、本発明における
目標用途に適しない亜鉛めつき鋼板となる。
0.01%は必要である。しかし多量のAlの添加はア
ルミナの生成を増加せしめ、徒らに鋼板の表面性
状を劣化せしめるから好ましくない。この理由か
らその上限をsol.Al量で0.10%とする。 Sは不可避的不純物として鋼中に招来される元
素であり、過剰のSは展伸した硫化物系介在物を
生成せしめ、亜鉛めつき鋼板の加工性を損なうか
ら、できるだけ低い方が好ましい。本発明では、
通常、工業的に容易な脱硫レベルの0.025%を上
限とするが、好ましくは0.015%以下とする。 このような化学成分値を有する鋼を用い、これ
を通常の製造ラインで熱延および冷延して冷延ス
トリツプを製造するが、熱間圧延では仕上出口温
度を840℃〜910℃、その巻取温度を560℃〜640℃
とするとよい。 その理由は、640℃を超える熱延巻取温度では
炭化物が凝集肥大化し、その履歴が冷延鋼板に及
び、このため、溶融亜鉛めつき装置における冷却
過程において固溶炭素の析出サイトが少なくな
り、過飽和固溶炭素が多くなつて伸びの劣化が大
きくなるためである。また、加えて酸洗性も劣化
するためである。一方、560℃未満の熱延巻取温
度では結晶粒並びに析出する炭化物が微細となり
すぎ、加工性とくに伸びが劣化するようになる。
このために、本発明の目的を有利に達成するに
は、熱延巻取温度を560〜640℃とするのがよい。
熱延後は酸洗を行つたうえ通常の冷間圧延を行な
う。そして、得られた冷延ストリツプを次にセン
ジマー式溶融亜鉛めつき装置に通板する。 センジマー式溶融亜鉛めつき装置における加熱
条件としては、Ac1〜850℃にて5〜120sec加熱
する。この加熱温度としては、表3に示すごと
く、Ac1以下(Ac1≒705℃)に加熱しても、値
の向上がみられず、また850℃をこえると値の
ゆるやかな低下傾向が認められ、本発明における
目標用途に適しない亜鉛めつき鋼板となる。
【表】
【表】
こうした値の挙動が生じる機構については十
分明らかではないが、Ac1点以上に加熱されるこ
とにより、本発明に従う鋼の場合に、少量のオー
ステナイトは生成するが、残りのフエライトは急
速に成長し、特に値の向上に寄与する集合組織
を有するフエライトに成長する傾向が著しいから
であろうと推察される。 加熱時間については、10sec以下では再結晶が
不完全となる一方、120sec以上保持しても、粒成
長に伴なう値の向上は飽和し、徒らに生産能率
を低下せしめる結果のみが生じる。通常の亜鉛め
つき鋼板の板厚を考慮すれば、30〜90secの加熱
時間とすることが好ましい。 つぎに溶融亜鉛めつき鋼板の合金化処理である
が、この合金化処理は表4に示すごとく、特に本
発明鋼の材質を損なうものではなく、反つてこの
合金化処理により、亜鉛めつき鋼板の重ね抵抗溶
接性が改善されるので、本発明材の用途の面では
好ましい処理といえる。通常、本処理は溶融亜鉛
めつき設備に後続してライン内で行なわれ、その
場合は、500〜600℃の温度範囲で行なえば合金化
の達成は必要にして十分となる。すなわちこの温
度範囲より低温となれば合金化不足、高温となれ
ば合金層の異常発達により、合金化亜鉛めつき層
の密着性が損なわれることとなる。 この合金化処理の有無を問わず、得られた溶融
亜鉛めつき鋼板を過時効処理すると伸びが改善さ
れ、一層有利となる。例えば表4の実験結果に示
すごとく、この過時効処理により、亜鉛めつきあ
るいは合金化処理で生じた過飽和のCが時効処理
されてフエライト中から除去されるので、亜鉛め
つき鋼板の伸びの向上が認められる。本処理は、
通常、溶融亜鉛めつき工程と別工程で処理され、
その温度は、Cの拡散が活発となる200℃を下限
とし、炭化物の分解によりCが再びフエライト中
に固溶開始する400℃を上限とするが、好ましく
は250〜350℃である。
分明らかではないが、Ac1点以上に加熱されるこ
とにより、本発明に従う鋼の場合に、少量のオー
ステナイトは生成するが、残りのフエライトは急
速に成長し、特に値の向上に寄与する集合組織
を有するフエライトに成長する傾向が著しいから
であろうと推察される。 加熱時間については、10sec以下では再結晶が
不完全となる一方、120sec以上保持しても、粒成
長に伴なう値の向上は飽和し、徒らに生産能率
を低下せしめる結果のみが生じる。通常の亜鉛め
つき鋼板の板厚を考慮すれば、30〜90secの加熱
時間とすることが好ましい。 つぎに溶融亜鉛めつき鋼板の合金化処理である
が、この合金化処理は表4に示すごとく、特に本
発明鋼の材質を損なうものではなく、反つてこの
合金化処理により、亜鉛めつき鋼板の重ね抵抗溶
接性が改善されるので、本発明材の用途の面では
好ましい処理といえる。通常、本処理は溶融亜鉛
めつき設備に後続してライン内で行なわれ、その
場合は、500〜600℃の温度範囲で行なえば合金化
の達成は必要にして十分となる。すなわちこの温
度範囲より低温となれば合金化不足、高温となれ
ば合金層の異常発達により、合金化亜鉛めつき層
の密着性が損なわれることとなる。 この合金化処理の有無を問わず、得られた溶融
亜鉛めつき鋼板を過時効処理すると伸びが改善さ
れ、一層有利となる。例えば表4の実験結果に示
すごとく、この過時効処理により、亜鉛めつきあ
るいは合金化処理で生じた過飽和のCが時効処理
されてフエライト中から除去されるので、亜鉛め
つき鋼板の伸びの向上が認められる。本処理は、
通常、溶融亜鉛めつき工程と別工程で処理され、
その温度は、Cの拡散が活発となる200℃を下限
とし、炭化物の分解によりCが再びフエライト中
に固溶開始する400℃を上限とするが、好ましく
は250〜350℃である。
【表】
つぎに本発明の代表的実施例について述べる。
実施例
転炉によつてP含有量の異なる鋼を出鋼し、通
常の造塊および分塊圧延によつてスラブとした
後、熱間圧延によつて厚さ2.5mmのコイルとした。
これらのコイルの化学成分を表5に示した。 連続熱間圧延は仕上出口温度は840〜910℃、巻
取温度は560〜640℃である。ついで、これらの熱
延コイルを厚さ0.8mmに冷間圧延した後、センジ
マー式連続溶融亜鉛めつき設備にて亜鉛めつき処
理を行ない、一部のものは合金化処理を同時に行
なつた。また、亜鉛めつき鋼板および合金化亜鉛
めつき鋼板の一部を過時効処理した。 センジマー型連続溶融亜鉛めつき装置の通板条
件、および過時効処理条件は次のとおりであつ
た。 (1) 溶融亜鉛めつきの場合 (a) 平均加熱速度;15〜30℃/sec (b) 均熱条件;750℃×5〜60sec (c) 亜鉛浴までの平均冷却速度;2〜5℃/
sec (d) 亜鉛浴浸漬条件;470℃×2〜7sec (e) 亜鉛浴から200℃までの平均冷却速度;5
〜15℃/sec (2) 合金化処理の場合 (a)〜(d)までは前記(1)の場合と同じ (e) 亜鉛浴から合金化処理までの加熱時間;5
〜15sec (f) 合金化処理条件;520〜580℃×5〜15sec (g) 合金化後200℃までの冷却速度;5〜30
℃/sec (3) 過時効処理条件 箱型焼鈍炉;均熱条件 350℃×4hr。 上記の処理によつて得られた製品はいずれも
JIS5号試験片により材質の調査を行なつた。それ
らの結果を表5に総括して示した。表5から、本
発明に従う場合に、値がすぐれかつ高強度の溶
融亜鉛めつき鋼板がえられたことがわかる。
常の造塊および分塊圧延によつてスラブとした
後、熱間圧延によつて厚さ2.5mmのコイルとした。
これらのコイルの化学成分を表5に示した。 連続熱間圧延は仕上出口温度は840〜910℃、巻
取温度は560〜640℃である。ついで、これらの熱
延コイルを厚さ0.8mmに冷間圧延した後、センジ
マー式連続溶融亜鉛めつき設備にて亜鉛めつき処
理を行ない、一部のものは合金化処理を同時に行
なつた。また、亜鉛めつき鋼板および合金化亜鉛
めつき鋼板の一部を過時効処理した。 センジマー型連続溶融亜鉛めつき装置の通板条
件、および過時効処理条件は次のとおりであつ
た。 (1) 溶融亜鉛めつきの場合 (a) 平均加熱速度;15〜30℃/sec (b) 均熱条件;750℃×5〜60sec (c) 亜鉛浴までの平均冷却速度;2〜5℃/
sec (d) 亜鉛浴浸漬条件;470℃×2〜7sec (e) 亜鉛浴から200℃までの平均冷却速度;5
〜15℃/sec (2) 合金化処理の場合 (a)〜(d)までは前記(1)の場合と同じ (e) 亜鉛浴から合金化処理までの加熱時間;5
〜15sec (f) 合金化処理条件;520〜580℃×5〜15sec (g) 合金化後200℃までの冷却速度;5〜30
℃/sec (3) 過時効処理条件 箱型焼鈍炉;均熱条件 350℃×4hr。 上記の処理によつて得られた製品はいずれも
JIS5号試験片により材質の調査を行なつた。それ
らの結果を表5に総括して示した。表5から、本
発明に従う場合に、値がすぐれかつ高強度の溶
融亜鉛めつき鋼板がえられたことがわかる。
【表】
このように本発明法によると、通常の溶融亜鉛
めつきラインを利用して安価かつ工業的有利に、
加工性特に値のすぐれた高強度溶融亜鉛めつき
鋼板を製造することができ、特に、従来電気亜鉛
めつき法によつてのみ不満足ながら得られた防錆
対策用途の良加工性高強度鋼板に対し、防錆力の
大巾に改善された製品を安価に大量に提供するこ
とができる。したがつて、本発明法によつて製造
された材料は例えば自動車用鋼材として最適であ
る。 なお、実施例で示したほかに、本発明法は連鋳
法によつてスラブを製造しても構わないし、製品
を片面亜鉛めつき製品とすることも可能である。
めつきラインを利用して安価かつ工業的有利に、
加工性特に値のすぐれた高強度溶融亜鉛めつき
鋼板を製造することができ、特に、従来電気亜鉛
めつき法によつてのみ不満足ながら得られた防錆
対策用途の良加工性高強度鋼板に対し、防錆力の
大巾に改善された製品を安価に大量に提供するこ
とができる。したがつて、本発明法によつて製造
された材料は例えば自動車用鋼材として最適であ
る。 なお、実施例で示したほかに、本発明法は連鋳
法によつてスラブを製造しても構わないし、製品
を片面亜鉛めつき製品とすることも可能である。
第1図は鋼中Si含有量と不めつきによる2級格
落率との関係図である。
落率との関係図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C;0.01〜0.15%、Si;0.08%以下、Mn;
0.10〜1.2%、P;0.05〜0.15%、S;0.025%以
下、sol.Al;0.01〜0.10%、残部が鉄および不可
避的不純物からなる鋼のスラブを、熱延巻取温度
560〜640℃として熱間圧延し、通常の方法で冷間
圧延したあと、得られた冷延鋼帯をインライン焼
鈍型連続溶融亜鉛めつき装置に通板し、そのさい
この装置においてAc1変態点〜850℃の温度に5
〜120秒間加熱してから溶融亜鉛めつき処理する
ことからなる良加工性高強度溶融亜鉛めつき鋼板
の製造法。 2 溶融亜鉛めつき処理は亜鉛めつき層を500〜
600℃の温度で合金化する処理を含む特許請求の
範囲第1項記載の製造法。 3 C;0.01〜0.15%、Si;0.08%以下、Mn;
0.10〜1.2%、P;0.05〜0.15%、S;0.025%以
下、sol.Al;0.01〜0.10%、残部が鉄および不可
避的不純物からなる鋼のスラブを、熱延巻取温度
560〜640℃として熱間圧延し、通常の方法で冷間
圧延したあと、得られた冷延鋼帯をインライン焼
鈍型連続溶融亜鉛めつき装置に通板し、そのさい
この装置においてAc1変態点〜850℃の温度に5
〜120秒間加熱してから溶融亜鉛めつき処理し、
得られた溶融亜鉛めつき鋼板を溶融亜鉛めつきラ
イン外の箱型焼鈍炉で200〜400℃の温度で過時効
処理することからなる良加工性高強度溶融亜鉛め
つき鋼板の製造法。 4 溶融亜鉛めつき処理は亜鉛めつき層を500〜
600℃の温度で合金化する処理を含む特許請求の
範囲第3項記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9341180A JPS5719331A (en) | 1980-07-09 | 1980-07-09 | Production of zinc hot dipped steel of good workability and high strength |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9341180A JPS5719331A (en) | 1980-07-09 | 1980-07-09 | Production of zinc hot dipped steel of good workability and high strength |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5719331A JPS5719331A (en) | 1982-02-01 |
JPH0154413B2 true JPH0154413B2 (ja) | 1989-11-17 |
Family
ID=14081549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9341180A Granted JPS5719331A (en) | 1980-07-09 | 1980-07-09 | Production of zinc hot dipped steel of good workability and high strength |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5719331A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5757827A (en) * | 1980-09-26 | 1982-04-07 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Production of alloyed hot-dipped galvanized steel plate |
JPS5757828A (en) * | 1980-09-26 | 1982-04-07 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Production of alloyed hot-dipped galvanized steel plate |
JPS5852431A (ja) * | 1981-09-19 | 1983-03-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱硬化性亜鉛めつき鋼板の製造方法 |
JPH0637674B2 (ja) * | 1986-12-12 | 1994-05-18 | 日新製鋼株式会社 | 加工性の良好な高強度亜鉛メツキ鋼板の製造方法 |
JPH0819472B2 (ja) * | 1987-05-19 | 1996-02-28 | 日新製鋼株式会社 | 加工性の良好な高強度Zn−Al系複合溶融めっき鋼板の製造方法 |
US4913746A (en) * | 1988-08-29 | 1990-04-03 | Lehigh University | Method of producing a Zn-Fe galvanneal on a steel substrate |
KR102242067B1 (ko) * | 2016-11-16 | 2021-04-19 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 고강도 강판 및 그 제조 방법 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5244720A (en) * | 1975-10-07 | 1977-04-08 | Nippon Steel Corp | Method of producing galvanized steel plates having excellent workabili ty amd high tensile strength |
JPS5427819A (en) * | 1977-08-02 | 1979-03-02 | Shoei Kikai Seisakusho Kk | Method of preventing wrong entry of paper to blade of buckle folding machine |
-
1980
- 1980-07-09 JP JP9341180A patent/JPS5719331A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5244720A (en) * | 1975-10-07 | 1977-04-08 | Nippon Steel Corp | Method of producing galvanized steel plates having excellent workabili ty amd high tensile strength |
JPS5427819A (en) * | 1977-08-02 | 1979-03-02 | Shoei Kikai Seisakusho Kk | Method of preventing wrong entry of paper to blade of buckle folding machine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5719331A (en) | 1982-02-01 |
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