JPH01502271A - 配位子抽出および再生用のポリアルキルアミン錯体 - Google Patents

配位子抽出および再生用のポリアルキルアミン錯体

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JPH01502271A
JPH01502271A JP50453288A JP50453288A JPH01502271A JP H01502271 A JPH01502271 A JP H01502271A JP 50453288 A JP50453288 A JP 50453288A JP 50453288 A JP50453288 A JP 50453288A JP H01502271 A JPH01502271 A JP H01502271A
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ゼンナー,ブルース デビッド
シスコーン,ジョセフ ポール
ド カストロ,エモリィ セイル
ディアダーフ,ラリエ アラン
カー,ジョーン ボーランド
ビンソン,ジェフリィ ディ
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(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

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【発明の詳細な説明】 配位子抽出および再生用のポリアルキルアミン錯体本発明は、米国海軍省によっ て付与された契約番号0014−85−C−0317の政府援助を用いて達成さ れたものである。米国政府は発明に特定の権利を有する。
発明の背景 土−主里互分肚 本発明は、流体からの小配位子の抽出装置および抽出方法に使用する担体錯体に 関する。より詳細には、本発明は小配位子、たとえば分子状酸素と可逆的に結合 する遷移金属と電気化学的に活性なポリアミン(ポリアルキルアミンとも称する )との錯体、および第一流体環境からの配位子の抽出および第二流体環境への配 位子の放出へのこの種錯体の使用に関する0本発明の他の観点は、酸素に可逆的 に結合する担体化合物への電子移動と担体化合物からの電子移動を促進すること により酸素の放出を促進する電気化学触媒を用いた酸素の電気化学的抽出、およ び担体化合物含有流体と相互作用して酸素を輸送し:a縮する表面改良電極を有 する電気化学的セルの構成および使用に関する。
分子状酸素は多くの工業的、科学的、医学的およびレクリエーシッン的用途に使 用される。
空気、海水および他の流体から酸素を抽出する多様な方法が公知である。#i素 の大規模な製造は、通常液体空気の分別蒸留によって行われる0通常、濾過され た空気をアルカリ吸収剤中を通過させて水分および二酸化炭素を除去する9次に 空気を圧縮して、圧縮の熱を通常の冷却方法で除去する。冷却した圧縮空気を膨 張させて空気をさらに冷却する0次に膨張した空気を再度圧縮し、冷却し、そし て再度繰返し膨張させて空気を液化する0次に液体空気を分別蒸留して窒素およ び他の不純物ガスを除去する。残った液体酸素はこの形態で貯蔵することも、圧 縮気体酸素として貯蔵することもできる。酸素の極低温製造法は通常運搬不能で エネルギー集約的な大規模設備を必要とする。酸素の製造および貯蔵には重大な 爆発および火災の危険性がつきまとう、極低温分別蒸留法は大規模な工業的ユー ザー、た“とえば鉄鋼産業や下水処理プラントに酸素を供給するのには有用であ るものの、比較的少量の酸素を局地的に製造することが有用かつ希望されている 用途も多いのである。
空気および海水のような流体から酸素を分離する数多くの方法および装置が考案 されている。その多くは気体透過性の膜を利用して、特定の流体供給原料から拡 散によって酸素を分離する。たとえばボデル(Bodell)の米国特許第3゜ 333、583号およびロブ(Robb)の米国特許第3.369,343号お よび第3,510.387号には、それぞれシリコーンゴムの薄いチューブまた はシリコーンゴムの膜を使用した、濁水からの酸素の抽出装置が開示されている 。イソムラ(Isomura)米国特許第3.377.777号には、天然水か らの酸素の濃縮を蒸発した気体との平衡化によって行うこと、すなわち大面積の 気液界面を利用し、液相から透過性膜を通過して気相へと向かう酸素の輸送につ いての単純な拡散の考え方を利用して行うことが開示されている。単純拡散法に 基づいた装置は、ブランチヤード(Blanchard) らの米国特許第3゜ 651.616号、ブラックマー(Blackmer)らの米国特許第3゜97 6.451号、ヘトマン(Hedsan)の米国特許第3,979.190号、 およびシンドー(Shindo)らの米国特許第4.268,279号にも教示 されている。この種の装置は以下の種々の要因により実際の使用には実用的でな いことが示された。aの酸素に対する選択性の欠如、有用量の酸素を製造するの に必要な装置の寸法または重量、および真空および圧縮ポンプをさらに用いるこ となく抽出することができる酸素の最大分圧が流体供給原料の分圧とほぼ同等で あるという制約。
この種の膜の透過速度および選択性は、膜の送出し側を気体可溶化物質で被覆し たり(アリントン(Allington)、米国特許第3.751,879号) 、膜中に遷移金属系担体錯体を含有させたりすることにより(たとえばニシデ( Nishide)ら、マクロモレキエールズ(Macrosolecules) 、■、494−496(1986))、増大させることができる0重合体膜に吸 収性物質を含有させることによって拡散抽出の速度を確保したり選択性を高めた りする他の例が、ウォード(Ward)らの米国特許第3.396.510号に 挙げられている。この種の膜を使用することにより、酸素抽出装置を改善できる ものの、送出可能な酸素分圧は供給材料流体中の有効酸素分圧によって制約され たままである。
運搬が可能で必要に応じて少量の酸素を供給することもできる第二のタイプの酸 素源が、リント(Rind)の米国特許第4.020.833号に開示されてい る。この系は、二酸化炭素および水蒸気と接触すると分解して酸素を放出するこ とのできる金属超酸化物の混合物、およびCOよを吸収する物質を含有している 。この系の有用性は、酸素の生産能力が運搬可能な材料の大きさによって制約さ れること、さらに酸素の連続使用のためには化学反応物質を連続的に補充せねば ならぬことによって限定されている。
水から酸素を製造する種々の電気化学的方法が開発されている。これらの方法の うち最も基本的なのは、水を構成成分である水素および酸素ガスに電解するもの である。酸素が最重要生成物である場合は、電解法では通常水素が同時に生成し てしまうという顕著な欠点が伴う、生成した酸素には通常少量の水素が混入して おり、さらに生成した水素には著しい火災または爆発の危険性が伴い、この危険 性ゆえにこの種の装置は通常閉鎖環境および人の近くで使用するには不適当であ る。水の電解による酸素の製造は極めてエネルギー集約的である。これらの欠点 のうちいくつかはノーラン(No1an)の米国特許第4.488.951号に 開示された装置によって改善されている。この装置では、電解槽で生成した水素 を空気由来の酸素と電気化学的に反応させて水と過酸化水素を形成し、次に生成 した過酸化水素を分解して水と酸素を形成する。しかしこの種の電解槽は依然と して極めて大量の電力を必要とする。
他の酸素の電気化学的製造方法では、種々の2を子および4を子酸化還元過程を 利用して空気から酸素を抽出する。
チェノ(Tseung)らの米国特許第4.416.758号には、空気由来の 酸素を溶液中で黒鉛電極にて還元して、ベルオキシルおよびヒドロキシルイオン を形成するセルが記載されている。こうして製造されたベルオキシルイオンはイ オン透過性膜を通って拡散し、第二セル室中、NiCOx0aまたはCoFe、 O,の触媒と触媒反応して酸素を形成する。
約1ボルトの作業電圧を必要とするこのセルは濃縮アルカリ性電解液を高温で使 用し、相当の電気エネルギーを消費する。チリニーダチェチル(Chillie r−Duchetel)らの米国特許第4.061,445号でも酸素をベルオ キシルイオンから再生している。このセルではアントラキノン誘導体で被覆した 双極電極を使用し、このアントラキノンが電気化学的に還元され、その結果酸素 を所望のベルオキシルイオンに還元する。ベルオキシルイオンは陽極で反応して 酸素ガスを再生する。ブランチヤード(Blanchard) らの米国特許第 4゜137.371号には、拡散によって空気から酸素を抽出する酸化亜鉛セル が開示されている。ガグネ(Gagne)らの米国特許第4.475.994号 には、空気由来の酸素をキノリン被覆電極上で超酸化物イオン(0!−)に還元 する電気化学的セルが開示されている。超酸化物陰イオンは、遷移金属担体化合 物を使用することにより陽極に運搬され、陽極で超酸化物が酸素に再度酸化され る。トムター(To+mter)の米国特許第3,410.783号には、空中 の酸素を一方の電極で電解により還元し、第二電極で酸素を再生する方法が開示 されており、還元された酸素種はそれぞれ2つの電極の間でポンプ輸送されるか 拡散する。
種々の天然産金属タンパク質、たとえばヘモグロビン、ミオグロビン、ヘモシア ニンおよびヘムエリトリンが酸素と可逆的に結合し、酸素を透過性膜から生体内 の酸素が必要とされている部位まで輸送することができることが以前から知られ ている。たとえばヘモグロビンでは、酸素はタンパク質中に組み込まれた第一鉄 (Fe(I[))ポリフィリンに可逆的に結合している。酸化された第二鉄ヘモ グロビンは分子状酸素に対して非反応性である。ヘモグロビン、ヘムエリトリン 、およびヘモシアニンの特性は数多くの研究の対象とされてきており、たとえば ボナベンテユラ(Bonaventura)ら、「呼吸色素についてのシンポジ ウム」(Symposium on Re5piratory Pigment s)+ 20、ジエイ1アム・ソ゛オル(J、Am、Zool、)、 江、?  (1980)およびり。
131 (1980)に記載されている。
この種のタンパク質の酸素結合特性は、空気および他の流体から酸素を抽出する のに利用されてきている。ミラー(Miller)の米国特許第3.230.0 45号には、酸素結合性色素タンパク質、たとえばヘモグロビンを使用して酸素 を他の気体から分離する方法が開示されている0色素タンパク質は湿潤状態また は溶液中に保たれ、濾紙に吸収または結合されており、電解質、たとえば塩化ナ トリウムが存在してもよい、濾紙は空気(キャリアが酸素を吸収する)と真空( 結合した酸素を取り除く)に交互に暴露する。
ボナベンチュラ(Bonaventura)らの米国特許第4,427゜416 号および第4.343.715号でも天然の酸素キャリアを使用して流体から酸 素を抽出している。金属タンパク質は、可逆的に酸素と結合しうる状態で、ポリ ウレタンマトリックスまたは同様の可撓性支持体への捕捉および/または共有結 合によって高濃度で不溶化されている。これらの特許に開示されている通常はヘ モグロビンまたは別のヘム型タンパク質を含有している事から一般に「ヘモスポ ンジ」として知られている物質は、種々の流体環境から酸素を抽出することがで きる。しかし抽出速度は、酸素の使用速度がい高い多くの用途で希望されるほど 高くはない、さらに、これらの開示内容では、酸化された担体化合物のたとえば フェリシアン化物溶液による化学的再生を利用しており、大量の酸素を必要とす る用途ではこの化学的再生は相当の供給および廃棄物処理問題を呈する。結合し た酸素の「ヘモスポンジ」からの放出には、供給および廃棄物処理問題を伴う担 体化合物の化学的酸化、または相当量のエネルギーを使用するポンプ、真空など を要するヘモスポンジの種々の押圧方法が必要とされる。
単座、二座および多座配位子を有する種々の遷移金属錯体も、可逆的に酸素と結 合することができる。この種の合成遷移金属酸素担体化合物を使用したい(つか の装置および方法も、空気から酸素を抽出するために考案されている。
たとえば、ワーフ(賀arne) らの米国特許第2.217,850号には、 空中の酸素をヘキサミン第一コバルト塩固形物と反応させてベルオキソ−コバル トアミン固形物を大規模に合成し、その後溶液を除去し、酸素の化学的再生物と 原料へキサミンコバルト塩を分離することが開示されている。フォグラー(Fo gler)らの米国特許第2.450.276号では、シッフ塩基凹座配位子の 固形第一コバルト化合物を、空気から酸素を吸収する固形担体化合物床の冷却と 、結合酸素の放出を目的とする酸素化担体化合物の加熱とを交互に行うことによ り使用して、空気から酸素を抽出している。この方法では担体化合物が甚だしく 分解してしまう、アイルス(lies)らの米国特許第4.165.972号に は、担体化合物の交互床を交互に加熱および冷却して、酸素を空気から冷却担体 床に吸収し、担体化合物床を加熱することにより酸素を第二気体処理系へと排出 させる装置が開示されている。
遷移金属担体化合物の溶液は、電気化学的方法と非電気化学的方法の両方で、空 気から酸素を抽出するのに使用されてきた。たとえば、上掲のガグネの米国特許 第4,475゜994号では、第一コバルト系化合物を使用して、電気化学的に 発生した超酸化物陰イオンをセルの陰極から酸素を再生して陽極まで輸送してい る。
ローマン(Ros+an)の米国特許第4,542.010号には、遷移金属酸 素担体の非水溶媒への溶液を含有する多孔性親水膜支持体を使用した酸素および 窒素の製造方法が開示されている。この装置は促進拡散膜の役目を果たし、担体 に結合した酸素が空気に接触した第一透過性膜から、酸素が担体から放出される 第二膜へと拡散する。したがって酸素の膜透過性は、酸素の有機金属担体化合物 への可逆的結合によって増大する。酸素の液膜への担持および液膜からの脱離は 、温度および/または圧力差の組み合わせによて達成される。この方法の一つの 欠点は、この装置を使用して生成した酸素が、酸素担体の担持および脱離に必要 な温度および/または圧力差が大量のエネルギーの投入を必要とすることから高 価なことである。また、膜が機能するためには膜の両面が絶えずfitMで飽和 されていることが必要で、このことにより著しく費用がかさみ、装置が複雑にな る。
今日では、この種の遷移金属系担体の多くが通常、適当な条件下では担体が分子 状酸素と可逆的に結合することのできる低原子価状態、すなわち、Mn (n) 、Fe (II)、Co (n)またはCu (1)と、分子状酸素との結合が 本質的に存在しない高原子価状態(高度に酸化された状態)、たとえばMn ( In) 、Fe (I[l)、Co (III)またはCu(If)とを有する ことがよくわかっている。この種の遷移金属担体化合物を使用した公知の空気か らの酸素抽出方法の大半は、低原子価状態にとどまっている担体化合物に依存し ている0分子状酸素が酸素の濃度(したがって化学活性も)が比較的高いソース から吸収され、担体化合物に可逆的に結合される。酸素は、担体化合物が酸素の 化学的活性が低めの環境、たとえば低酸素分圧または高温にanされた場合に脱 離する。抽出過程は、担体化合物を酸素活性が高めと低めに交互に変化する環境 、たとえば、交互に変化する酸素分圧または交互に変化する低温と高温に暴露す ることによって実施することができる。担体化合物は、拡散またはポンプによる 循環によって、酸素を供給材料環境から送出環境に運搬するのに実際に使用する ことができる。
床反応器または酸素化した溶液中で加熱冷却サイクルを繰り返して長期間使用す ると、担体化合物は酸化して酸素に対して不活性となる傾向がある。溶液中では この酸化および分解が、安定かつ非反応性のたとえば鉄ポルフィリンのμオキソ ニ量体の形成を経て生じることが多い、たとえば、リール(Leal)ら、ジェ イ・アム・ケム・ソス(J、 A(Chew、 Soc、) % 97.512 5 (1975) 、同様に、多くのコバルト系担体化合物も自発的に酸素に対 して非反応性の形態に酸化する傾向がある。担体化合物の分解という問題に対し ては種々の解決法がvE冥されているものの、通常それらは、酸素抽出を目的と するものではない、たとえば、遷移金属をその環境から保護しつつも酸素の金属 への拡散を促進する試みでは、種々のかさばった配位子が使用されている。
玉揚のリールが提案している別の試みでは、担体化合物を固体支持体に固体化し ている。これらの難題の多くを防止する別の試みでは、化合的および/または電 気化学的還元を利用して低原子状態を再生している。化学的再生法は成功するか もしれないが、空気から酸素を大規模に生成するには大量の再生用化学物質が必 要とされ、通常それに見合った量の廃棄化学物質が生成してしまう。
ボナベンチェラ(Bonaventura) らの米国特許第4.602゜38 3号、第4,609.987号および第4.629.544号には、気体または 液体流から酸素を抽出し高純度の酸素を供給する別の装置または方法が開示され 、ここでは酸素の遷移金属担体への結合性が電気化学的に変化されている。これ らの特許には、溶存有機金属担体化合物を含有する流体を、低原子価状態の担体 錯体が透過性膜を通して拡散する酸素に接触する領域へと循環させる方法が開示 されている。担体に結合した酸素を有する流体を、担体がその高原子価状態に酸 化される電極室に供給し、結合した酸素を放出させる。
次に、担体を再度酸素と結合することのできるような低原子価状態に還元する第 二電極室に担体を循環させる。流体の酸素容量は有機金属担体化合物の溶解度に よって増えるので、高い酸素分圧を得、酸素を供給原料流体より高い濃度または 圧力まで「ポンプ輸送」することができる、したがって製造可能な酸素の圧力は 、膜を通しての単純拡散または担体化合物の電気化学的脱離を用いない促進拡散 によって得られる濃度より高くなる。
米国特許第4.602.987号、第4.609.383号、および第4゜62 9、544号によって実質的な進歩が示されたものの、記載された装置を改善す ることがさらに望ましい、たとえば、酸素抽出装置の効率は、構造、したがって 担体化合物の電気化学的、熱力学的および力学的特性を最適化することによって 増大させることができる。担体化合物から陽極へ、そして陽極から担体化合物へ のさらに効率的な電子移動を達成することも望ましいはずである。さらに、担体 化合物から陽極、および/または陰極から担体化合物への電子移動を促進するこ とにより酸素抽出を増大させることも可能なはずである。このように効率を増大 させることができれば、一定寸法のセルから得られる酸素の生産容積を増大させ るか、さもなければ一定量の酸素を小電極面積型および/または少電力消費型の セルによって製造することができるはずである。
2 ′の 酸素抽出装置で使用される可能性のある人工の遷移金属酸素担体は数多くの研究 者によって記載されてきた。たとえば、プロールト(Brault)ら、バイオ ケミストリー(B i aches i s try)、■、4591 (19 74)には、種々の有機溶剤への第一鉄ジェーテローおよびテトラフェニル−ポ ルフィリンの溶液の調製および特性が開示されている。カスドロ(Cas tr o)、バイオイノ−ガニツク・ケミストリー(Bioinorganic Ch e+5istry)、4 、45−65(1974)には、特定のシトクロムお よび他のヘムタンパク質の活性部位の補欠分子族についてのモデルである6配位 および5配位鉄ポルフィリンの合成が開示されている。酸素に可逆的に結合する ことができる他の鉄含有遷移金属化合物が、チャン(chang)ら、ジェイ・ アム・ケム・ソス(J、^m、 Chew。
Soc、) 、1b−25810(1973)に記載されている。
数多くのコバルト、マンガン、および銅化合物も酸素との可逆的な結合を示す、 たとえばクランブリス(Crumbliss) ら、サイエンス(Scienc e) 、■虹、 1168−1170(1969)には、溶液中で酸素種と安定 な錯体を形成するCo (II)のシッフ塩基錯体が開示されている。以下の文 献も参照されたい、クランプリス(Crumbliss) 、ジェイ・アム・ケ ム・リス(J、^―、 Chew、 Soc、) 、94.55(1970)( 酸素の単量体コバルト錯体);デュフォア(Dufour)ら、ジェイ・モル・ カタルシス(J、 I’lo1. Catalysis) 、7 s27?(1 980) (三成分ポルフィリン−インドール−酸素錯体を経たCo (n)、 Co (I[I)、およびMn (I[I)メソ−テトラフェニルポルフィリン による単純アルキル?lf換゛インドールの酸化の触媒作用);トレーラ−(T raylor) ら、ジェイ・アム・ケム・リス(J、 Am、 Chew、  Soc、) 、96.5597(1974) (亜ニチオン酸ナトリウムまたは 、バランジウム黒と水素化カルシウムとの混合物を用いた還元によって製造され た数種のヘム錯体の可逆的酸素化に対する溶剤の極性の影響);ベルト(Hel d) :米国特許第4.442,297号(マンガン化合物を使用した気体の吸 収);シモンズ(Sisn+ons)ら、ジェイ・ケム・リス・ダルトン・トラ ンス(J、 Chew、Soc、 Dalton、 Trans) 、1B−3 7(1980) (イミダゾール誘導体の銅(1)錯体への酸素の可逆的配位) 。
この種の遷移金属担体錯体は種類によっては、流体媒体からの酸素の抽出、吸収 および再生用の装置にすでに使用されていたり、使用が提案されている。たとえ ばローマン(Roman)の米国特許第4,451.270号および第4.45 2,010号には、酸素選択性の透過性膜および抽出装置への金属のシッフ塩基 錯体の使用が開示されている。担体としては、線状および大環状凹座配位子、線 状玉座配位子、およびシッフ塩基二座配位子のコバルト錯体の基本的に非水性の ルイス塩基溶剤への溶液がある。ヒル(H3ll)の米国特許第4゜442、2 97号では、不純物、たとえば分子状酸素を抽出することにより窒素ガスを精製 するのに、Mn (II)のホスフィン錯体の無水溶剤への溶液を使用している 。シーバース(Sievers)の米国特許第4.514,522号には、多孔 性重合体に結合した線状凹座ケトアミン錯体からなる酸素吸着剤が開示されてい る。ガグネ(Gagne)の米国特許第4.475.997号では、電気化学的 に発生させた超酸化物イオンを流体膜を横切って輸送するのに、化学量論的組成 が未知であるコバルト錯体のpHの高い混合溶剤への溶液を使用している。
ボナベンチュラ(Bonaventura)らの米国特許第4,602.383 号、第4.609.987号、第4.629.544号には、種々の金属ポルフ ィリンをルイス塩基と組み合わせたり、水性、非水性および水不混和性溶剤への 溶液としたり、流体からの酸素の電気化学的分離に使用したりする方法が開示さ れている。
酸素担体化合物、たとえばいくつかの線状五座ポリアミンのコバルト錯体および その特性は広範に再検討かつ整理されている。ニーダーホッフy −(Nied erhoffer)ら、ケム・しブ(Chew、 Rev、)、旦、137−2 03(1984) 、いくつかの線状五座ポリアミンのコバルト錯体についての さらに詳細な研究は、ハリス(Harris)らおよびティモンズ(Timmo ns)らの一連の記事に報告されている。イノーグ・ケム(Inorg。
Chew、)、■、889(1987) ; u、 2192(1978) 1 lJl、1042(1979) ; lfi、2977(1979) ;ljl 、 21(198θ);および■、1525 (1982)、ポリアルキルアミ ンの遷移金属錯体を、電気化学的、あるいはそれ以外の酸素抽出および再生法へ 使用することは知られていない。
種々の電気化学的に活性の遷移金属錯体および有機物質を電極表面に結合ないし 含有させることができる。たとえばドブルホフy (Doblhofer)およ びダー(Durr)、ジエイ・エレクトロケム・リス(J、 Electroc hem、 Soc、)(1980)、127 :1041には、アクリロニトリ ル単量体を金属アセチルアセトネートとともにガラス状炭素電極に共堆積させて 分子状酸素の陰極還元用の電極表面を形成する方法が開示されている。デュボワ (Dubois)ら、ジェイ・エレクトロアナル・ケム(J、 Electro anal、 Chem、)(1981)旦亙233には、ポリトリプタミンフィ ルムに共有結合させたフェロセン誘導体、およびその電気化学的特性が開示され ている。オヤマ(Oyasa)およびアンソン(Anson)ジェイ・エレクト ロケム・リス(J、 Elestrochem、 Soc、)(1980)ユ2 7:640には、ポリ(4−ビニルピリジン)で被覆した電極に結合させたルテ ニウム錯体の電気化学的特性が開示されている。ナフトキノンも電極表面に結合 させて、0.のHtOtへの還元を触媒するのに使用されている。カラブリース (Calabrese)ら、ジェイ・アム・ケム・リス(J、^wa、 Che (Soc、)(1983) 皿5594−5600 、化学的に変性された電極 の製造方法もマレ−(Murray)によって再検討されている。
アク・ケム・レス(^cc、 Chew、 Res、)(1980u赴135  。
炭素電極には多数の表面基が確認されている。たとえばカルボキシル、フェノー ル性ヒドロキシル、キノン、通常のラクトン、フルオレセイン様ラクトン、カル ボキシル化合物および無水物、および環状ペルオキシド〔コンプリヘンシブ・ト リーティス・オプ・エレクトロケミストリー(Comprehensive T reatice of E1ectroche+5istry)、第4巻第10 章第479頁):環状エステル〔バートン(Barton)およびハリマン(H arrison)、カーボン(Carbon) (1975) 13 :283 −288) ;キノイド、キンヒドロン、フェノール、カルボキシル、カルボニ ル、ラクトン、サルフェート、金WI&酸誘導体、および層状化合物〔パンツア ー(Panzer) ニエレクトロケミカ・アクタ(Electrochemi ca Acta)(1975)20:635−647)、カルボキシル、アルコ ール、フェノール性ヒドロキシル、キノンおよびラクトン〔ベンゼンハルト(B ensenhard)およびフリック(Fritz) ) 、アンゲヴ・ヒエム ・インド・ニド・エングル(Angew、 Che(Int、 Ed。
Engl)(1983ルム950−975 ) ;およびケトンカルボニル基( マトソン(Matoson)およびマーク・ジュニア(1’1ark。
Jr、) )ジェイ・コル・インター・サイ(J、 Co11. Inter。
Sci、)(1969)、11:131−144)。
炭素電極の表面は、たとえば以下の数多くの技術によって改良されている。1を 気化学的酸化〔ワインバーブ(賀einberg)及びレディー(Reddy)  、ジェイ・アブ・エレクトロケム(J、 App、 E]ectroche+ s、)(1973)Jニア3−75) iバスケ(Vasquez)及びイマイ (Iaai)、バイオエレクトロケム・パイオニネル(Bioelectroc hes、 Bioener、) (1985)」虹389−403;および米国 特許第3.657.082号);加熱空気流中での酸化〔ホラックス(Holl ax)およびチェノ(Cheng) ) 、カーボン(Carbon)(198 5)旦655−664) :平面電極表面を用いた電圧サイクリング〔エンゲス トロム(Engs trot)、アナル・ケム(Anal、 Chea、)(1 982) 5i:2310−23M ;ブレーデル(Blaedel)およびシ ーツ7−(Schieffer) 、ジエイ・エレクトロアナル・ケム(J、  Electroanal、 Chem、)(1977) 80:259−271 ) ;および炭素繊維の酸による酸化〔ブロクター(Proctor)およびシ ャーウッド(Sherwood)、カーボン(Carbon) (1983)」 R53−59)、特定の対への電子移動速度を上昇させる種々の前処理が報告さ れている〔(玉揚のエンゲストロム(Engstrom)および玉揚のプレーデ ル(Blaedel)およびシーツ7−(Schieffer) ) *流体混 合物から酸素を分解するのに固定化酸素担体を使用する方法が、米国特許第4, 343.715号および第4.427゜416号に記載されている。酸素を超酸 化物イオンに酸化して分離を促進する電気化学的セルが米国特許第4.475. 994号に記載されている。
炭素−ハロゲン結合の還元を促進する際の電気化学的触媒の機構が、アンドリュ ー(Andrieux)ら、ジェイ・アム・ケム・ソス(J、 Am、 Che w、 Soc、)(1979) 101:3431−3441、および(198 4) 106:1957−1962、およびサバント(Saveant)および ビン(Binh) ) 、ジェイ・エレクトロアナル・ケム(J。
Electroanal、 Chem、)(1978) 88:27−41に記 載されている。
1里■皿丞 配位子、たとえば分子状酸素を第一流体環境から抽出し、配位子、たとえば分子 状酸素を第二流体環境へ放出する方法および装置、ならびにそのための、線状玉 座ポリアルキルアミンおよび遷移金属イオンからなる配位子担体化合物を開示す る。担体化合物は一般式: を有し、式中の R1およびR1はそれぞれMに配位した窒素を含む有機基、 m、n、oおよびPはそれぞれ1.2.3または4、そして Xは2.6−ピリジル、2.6−ピペリジル、2.5−ピロリル、2.4−イミ ダゾリル、置換複素環式アミン、−0−1−S−1−P−1および−NRs(式 中のR5は水素、低級アルキル、またはアラルキル)よりなる群から選ばれる。
本発明の方法は通常、配位子を含む第一流体環境を、第一および第二表面を有し 、上記環境を容器の内部空間から隔てている第一配位子透過性膜の第一表面と接 触させ;容器内に封入されており担体化合物を含有している担体流体を、上記膜 の第二表面と接触させることにより、上記膜を通して拡散する配位子の少なくと も一部を担体化合物と結合させて、結合した配位子錯体を生成し;結合した配位 子錯体を含有する担体流体を、容器の第二部分を形成する電気化学的セルの第一 電極室まで輸送し;担体化合物を、配位子に対する結合親和性が比較的低い配化 状態に電気化学的に変化させることにより、遊離配位子を担体流体に放出させ、 非結合状態の担体化合物を生成し;担体流体から配位子を除去して配位子欠乏担 体流体とし;非結合状態の担体化合物を含有する配位子欠乏担体流体を、容器の 第三部分を形成する電気化学的セルの第二電極室まで輸送し;そして非結合状態 の担体化合物を電気化学的に変化させて結合性状態の担体化合物を再度形成する 工程を含む。
通常、流体、たとえば空気または濁水から配位子、たとえば酸素を抽出するのに 使用する装置は、酸素(すなわち配位子)結合性担体化合物がその還元原子価状 態で、酸素を抽出する第一流体環境と接触しつつ、酸素透過性膜を通過して輸送 される酸素担持領域を備えている。担体化合物を含有する担体流体は、第一流体 環境(本発明では外部流体環境と称することもある)と酸素を放出させる第二流 体環境(本発明では内部環境と称することもある)の双方から担体流体を遮断す る誘導系を通して装置中を輸送される。
還元状態の酸素担体を電気化学的セルの陽極で酸化し、溶存または気体状の遊離 酸素を含有する担体流体を別の位置、通常「脱離装置」まで輸送し、ここで酸素 を実施態様によりては酸素透過性膜を通して内部環境へと移動させる0次に酸化 状態の担体化合物を含有する担体流体を、電気化学的還元によって還元状態の酸 素担体が再度形成される電気化学的セルの陰極室を通して循環させて戻す9次に 還元状態の酸素担体を含有する担体流体を酸素担持領域まで輸送して戻し、その 後は全操作を繰り返せばよい。
流体混合物供給原料からの酸素の抽出は、電極表面を前処理、通常は酸化を行っ た結果表面触媒部位を有する電極を備えた電気化学的セルを用いることによって 、効率的に実施することができる 電極の種類は通常化学的に不活性な炭素、または金属電極とするが、これらに限 定されるものではなく、大表面積かつ循環する担体流体との良好な接触を得るた めに多孔性とすることが多い0表面触媒部位の導入方法も通常は酸化法、たとえ ば電圧サイクリング、熱酸化、化学酸化、またはプラズマ酸化を用いるものの、 これらに限定されるものではない。
好適な実施B様では炭素フェルトの電極を用いる。炭素フェルトは個々の炭素繊 維の東(ヤーン)を複数層に製織したものである。得られた構造物は後で詳細に 説明するような特定の条件下で電解液中で電圧サイクリングを行うことにより酸 化する。実験の結果から、本発明の方法にこの種の電極を使用すると、特に特定 の一群の担体化合物では、未処理電極を使用した場合と比べて、酸素生成量が有 意に増大することがわかる。
本発明のもう一つの観点は、電気化学触媒を使用して担体化合物と電気化学的セ ルの電極の片方または両方との間の電子移動を促進することにある。電極触媒は 、セルの作業条件下では担体化合物の電位より低い電位を有する、迅速な電子移 動を可能とする物質である。すなわち、電子を電気化学触媒に出入りさせるのに 必要なエネルギーは、電子を直接担体化合物に出入りさせるのに必要なエネルギ ーより少ないはずである。を気化学触媒は電極の一方または両方に固定化するこ ともできるが、担体流体中に存在させて担体化合物とともに循環させることの方 が多い、あるいは、電気化学触媒を電気化学的セルの外の支持基体に結合させ、 非結合電気化学反応触媒(または他の触介剤)を使用して固定化触媒をIF!さ せることにより担体流体の流れを電気化学的セルから隔離することができ、そし て固定化した電気化学触媒を別個に暴露して結合した酸素を放出させることがで きる。
上述したように、電気化学的セルを作動させるのに必要な電圧は、担体化合物よ り低い電位を有する電気化学的触媒の酸化/還元の導入の結果低減する。しかし 担体化合物の第二酸化状態を形成するのに有利な妥当な平衡状態を維持するには 、標準電位を過度に低減させすぎないことが必要である。後で説明する電気化学 触媒の大半では、電気化学触媒の標準電位と酸素化担体錯体の電位との差は、約 −1,0から0.0ボルト、より一般的には約−0,5から−0,2ボルトの範 囲とすべきである。
本発明の別の方法および装置では、配位子透過性膜または配位子透過性電極を利 用して、電気化学的セルの両電極間で酸素または他の配位子を配位子−担体錯体 として拡散輸送させる。
「酸素担体」および「酸素結合性化合物」について言及するものの、本発明の担 体化合物の多くは他の小分子、すなわち「配位子Jたとえば一酸化炭素、二酸化 炭素、窒素酸化物、シアン化物、イソシアン化物、水酸化物などとも可逆的に結 合する0本発明の担体化合物がこの種の配位子と可逆的に結合し、担体化合物が 酸化状態と還元状態とではこの種の配位子に対する親和性が異なる場合には、本 発明は酸素だけでなくこの種の配位子の(適当な流体媒体からの)抽出、輸送、 および再生または放出をも包括すると理解されたい。
皿皿夏呈星星R里 本発明の具体的実施B様についての以下の詳細な説明を添付図面と関連づけて考 慮すると、本発明および本発明に付随する利点の多くをより完全に理解できるで あろう。
第1図は、本発明のいくつかの担体化合物の、330ナノメータ(nm)での光 学的吸収のpHに対する変化をプロットしたものである。
第2図は、本発明のいくつかのポリアルキルアミンの電位差pH滴定の結果をプ ロットしたものである。
第3図は、本発明のいくつかのコバルト担体化合物の電位差pH滴定の結果をプ ロットしたものである。
第4図は、本発明のいくつかのコバルト担体化合物と分子状酸素との錯体の電位 差pH滴定の結果をプロットしたものである。
第5図は、本発明のいくつかの担体化合物およびそれらと分子状酸素との錯体の 電位差pH滴定の終点を、対応する酸素錯体の滴定によって決定されるこれらの 担体化合物についての初期作業pH(iとともに示したグラフである。
第6図は、Ag/AgC1基準電極に対する0、 19 Vの初期電圧、50m V/sのはじめは負の掃引速度、およびガラス状炭素作用電極を使用した、ポリ アルキルアミン随76の酸素化コバルト担体化合物についての、サイクリックポ ルタンメトリーの軌跡をプロットしたものである。
第7図は、本発明の方法を実施する装置を例示する略図である。
第8図は、本発明の方法を実施する際に使用する個々の担体化合物の特性を予備 評価するにあたって使用する、電気化学的酸素セル(EOC)を例示する略図で ある。
第9図は、本発明の方法を実施するための装置の具体的実施例の略図で、この装 置についての製造パラメータを示す。
第10図は、本発明の方法を実施するための装置の第二の具体的実施例の略図で ある。
第11図は、本発明による、酸素化担体化合物から酸素を抽出するのに有用な双 極セルの略図である。
第12図は、本発明による電極処理に有用な装置の略図である。
第13図は、第12図の装置を駆動するのに有用な波形を示す。
第14A−14C図は、第一担体化合物に対して前処理電極と非前処理電極の双 方を用いた、電気化学的セルの電流密度、酸素生成量、および電力消費量の比較 である。
第15A−150図は、第二担体化合物に対して前処理電極と非前処理電極の双 方を用いた、電気化学的セルの電流密度、酸素生成量、および電力消費量、なら びに陽極および陰掻過電圧の比較である。
第16A−16B図は、第三担体化合物に対して前処理電極と非前処理電極の双 方を用いた、電気化学的セルの電流密度、酸素生成量、および電力消費量である 。
第17図は、1.1’ −フェロセンジカルボン酸(5mM)が空気飽和Co  (1,9−ビス−(2−ピリジル)−2,5,8−)リアザノナン)C1gへの 電子移動を媒介する能力に対してpHが有する影響を示す、サイクリックポルタ モグラムである。
貝 、能 の量 な量日 本発明の遷移金属担体化合物を形成するのに使用することができ、本発明の電気 化学的な配位子の抽出、輸送および再生方法で有用なキレート配位子は、通常線 状で(すなわち技分かれ、大環状または三脚型配位子ではなく)玉座である0選 ばれた遷移金属イオンと配位することができる原子(本発明では一般に「配位原 子」と称する)のうち少なくとも四個は窒素とする。したがって本発明のキレー ト配位子は一般にポリアルキルアミンと称することとし、これらは略してrPA AJと総称することが多い、残りの配位原子は通常第三または中心配位原子であ り、これは通常窒素または酸素であるが、硫黄原子および燐原子を用いることも できる。配位窒素は第一級脂肪族、第二級脂肪族、第三級脂肪族または芳香族系 のものとすることができ、一般に同一ポリアルキルアミン中にこれらの一種以上 の窒素が存在してもよい、特定のPAA中に配位酸素が存在する場合には通常エ ーテル型であり、一方配位硫黄はチオエーテル型である。
本発明で有用な種類のポリアルキルアミンには一般式:%式% のポリアルキルアミンが包含される。ここでXは2.6−ピリジル、2.6−ピ ペリジル、2.5−ピロリル、2゜4−イミダゾリル、置換複素環式アミン、− 〇−1−S−1−P−および−N−R3(R2は水素、低級アルキル、またはア ラルキル)とすることができ、m%n、oおよびPはそれぞれ1.2.3または 4とすることができる。R1およびR7はそれぞれ、第一級脂肪族、第二級脂肪 族、第三級脂肪族、複素環式またはへテロ芳香族系の窒素を有する有m基とする ことができ、この窒素は遷移金属イオンと配位することもできる。たとえば、R 3およびR2はそれぞれアミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、2−ピリ ジル、置換2−ピリジル、たとえば2−(6−メチル)ピリジル、2−ピペリジ ル、置換2−ピペリジル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、置換2−およ び4−イミダゾリル、たとば2−(1−メチルイミダゾリル)、2−ベンゾイミ ダゾリル、および2−(1−ベンジルイミダゾリル)、2−ピロリル、アルキル 置換2−ピロリル、2−ピラジニル、2−インドリル、1−および3−イソイン ドリル、8−キノリニル、2−キノリニル、およびアルキル置換2−および8− キノリニルよりなる群から選ぶことができるが、これらに限定されるものではな い、いずれの特定のポリアルキルアミンにおいても、R1とR2は同じでも異な っていてもよい、さらに、配位原子を相互連結しているアルキル鎖自体が分岐し ていたり、たとえば短鎖アルキル基、具体的にはメチル、エチル、n−またはS −プロピル、または、n−5S−またはt−ブチル、または比較的小さいヘテロ 基、具体的にはアセチル、メチルアセチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチ ル、ハロメチルまたはハロエチル(「ハロ」はF、CI、Br、またはIを示す )で置換されていたりしてもよい。
本発明での使用を想定している具体的なポリアルキルアミン(FAA)化合物の 代表例を第1表に列挙する。第1表(および本発明の開示内容の残りの部分)で は、化合物の番号(PAANα)は参照しやすいように任意に選んだものであっ て番号自体に意味はない。
しかしこれらの化合物番号は以降の説明で特定の化合物を参照するのに使用する ことになる0本発明で使用するのが好ましいポリアルキルアミンを第■図に、わ かっているされている文献での略号とともに示す。
裏旌旦土 1.11−ビス(2−ピリジル)−2,6,10−)リアザウンデカン・3)I CI (PAA Nα64)の製造 ピリジン−2−カルボキシアルデヒド(4,3g、0.04モル)およびl、5 .9−)リアザノナン(2,6g、0.02モル)(ビス(アミノプロピル)ア ミン、たとえばアルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical  Companyから市販)を約60dの無水エタノールに溶解し、かきまぜな がら10分間にわたって温めた(約50℃)、溶液を水素雰囲気中で、木炭上に 5%のPdを担持したちの1.5gの存在下で室温にて水素化した。計算量の水 素(0,04モル、25℃および1気圧の圧力で約0.09 j2)が消費され たら木炭触媒を濾過によって除去し、乾燥MCIガスをそれ以上白色沈澱が生じ なくなるまで溶液に通気した。冷却した溶液を濾過することによって沈澱を除去 した後、生成物を無水エタノールで洗浄し、乾燥し、95%エタノールから再結 晶させた。
次に生成物を、約70%v / vのメタノールと約30%v / vの水酸化 アンモニウム濃溶液の最小量に溶解した。
この溶液を同じ溶剤混合物を使用して、シリカゲルF254のカラムでクロマト グラフィーにかけた。生成物を含有する溶出液を加熱しながら(約70−B 0 ℃)減圧下で部分的に蒸発させ、冷却し、そして濾過して沈澱したシリカ(クロ マトグラフィーの間にカラムから溶出したもの)を除去し、その後蒸発乾固させ た。精製生成物を再度95%エタノールから再結晶させた。生成物は、約66% のクロロホルム、5%のトリエチルアミンおよび29%メタノールからなる溶剤 を使用したシリカゲルでのクロマトグラフィーでも成功裡に精製することができ た。
生成物であるポリアルキルアミン三塩酸塩についての以下の特性解析結果が標準 的な技法によって得られた。融点:263−265°C;UV(メタノール中0 .04+sg/i);λ−ax −258,5n m s t taax =5 540 ;元素分析:理論値、51.12%C17,17%H,16,56%N 、25、25%C1;測定値、50.83%C17,06%H216,45%N 、24.97%CI、メタノール:水酸化アンモニウム(10:3)tW剤、お よびU■/ヨウ素検出を用いたシリカゲルF−254プレートでの薄層クロマト グラフィーでは、Rf=0.6の単一スポットが示された。
11阻1 1.10−ビス−(2−ピリジル)−2,5,9−トリアザデカン・3HC1( PAA NCL72)の製造このポリアルキルアミンの製造および精製を、ビス (アミノプロピル)アミンのかわりに1.5.8−)リアザオクタン(23g、 0.02モル)((アミノエチル)(アミノプロピル)アミン;アルドリッチ・ ケミカル社より市販)を用いた実施例Iの手順によって実施した。標準的技法に より精製生成物についての以下の特性解析結果が得られた。UV(メタノール中 0.04mg/m) ;λmax=259nm、ε験ax=5500;元素分析 :理論価、49.73%C16,92%H,17,06%N、25.90%C1 ;測定価(カール・フィッシャー分析によって測定された0、2%の水について 補正後)、49.48%C,6,83%H117゜01%N、26.42%CI 、メタノール:水酸化アンモニウム溶剤を用いたシリカゲルF−254でのTL C分析では、主要なスポットがRf=0.7に、薄いスポット(<1%)がRf =0.2に得られた。
亥m 1.11−ビス(2−(1−ベンジルイミダゾリル))−2,6,10−)リア ザウンデカン・31(CI (PAA 随118)の製造 このポリアルキルアミンの製造および精製を、ピリジン−2−カルボキシアルデ ヒドのかわりに1−ベンジルイミダゾール−2−カルボキシアルデヒド(7,4 4g、 0.04モル)を用いた以外は実施例1の手順によって実施した。
使用した略号 2− (Bzlm) −2−ベンゾイミダゾリル2− (6−MePy) =  2− (6−メチル)ピリジル4− (NblII) = 4 (1−ベンジル )イミダゾリル2− (Nb1m) = 2− (1−ベンジル)イミダソ°リ ルアルキル枝分かれ A−炭素1および1°がメチルで置換されてし)る。
B−炭素1および9がメチルで置換されている。
C=炭素1および11がメチルで置換されて0る。
よび3°がメチルアセチル化されている。
担体化合物は、種々の遷移金属、たとえばチタン、マンガン、クロム、鉄、コバ ルト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジ ウム、白金のいずれかの配位錯体である。遷移金属は通常マンガン、鉄またはコ バルトであるが、本発明はこれらに限定されるものではない0分子状酸素と可逆 的に結合する錯体を形成する他の遷移金属も使用することができ、この種の金属 の錯体も本発明の範囲内であると考えている。遷移金属に第一に要求されるのは 、この金属が錯体を形成し、その遷移金属錯体が分子状酸素または他の目的とす る配位子と可逆的に結合する第一原子価状態ををし、そして遷移金属錯体が分子 状酸素または他の配位子に対して実質的に低めの親和性を有する第二原子価状態 を有することである。好ましくは、金属はその第二原子価状態では分子状酸素ま たは他の目的とする配位子と実質的に非反応性であるものを選ぶ。
さらに、遷移金属の原子価状態は電気化学的に変化させることができるものとす る。使用に適当な公知の遷移金属錯体では、酸素が可逆的に結合している原子価 状態の方が原子価が低く(還元されており)(例、Mn (II)、Fe(n) 、Co (Il)、Cu (1))この低原子価状態を本発明では一般に「結合 性の状態」と称する。非結合性の原子価状1!(本発明では一般に「非結合性の 状態」と称する)の方が一般に高く、これは低原子価状態の一電子的酸化によっ て達成される(例、Mn (nl) 、Fe (II)、C。
(■)、またはCu(II))。
本発明の担体化合物は通常、ポリアルキルアミンキレート配位子と反応した上記 遷移金属の一種のイオンからなる。
担体化合物は以下で説明するようにして製造および単離することができる。ある いは、本発明のポリアルキルアミンの多くは金属イオン、たとえばコバルトイオ ンに対して極めて高い親和性を有するので、適当な担体化合物を、小配位子、た とえば分子状酸素の抽出、輸送、および再生用の担体溶液の製造中にその場で製 造することもできる。その場での担体化合物の製造は、等モル量の金属イオン、 たとえば1mM/j!の(0! *5およびポリアルキルアミン、たとえば1m M/1のFAAをその場で特定の担体流体に加えることによって達成することが できる。
したがって、本発明で有用な担体化合物は一般式M (PAA)”を有すること となり、ここでMは遷移金属イオン、そしてFAAは玉座ポリアルキルアミン配 位子である。担体化合物上の電荷は、金属イオンの原子価状態、ポリアルキルア ミンのイオン価の程度、担体溶液のpHなどに左右される。担体化合物(固体と して存在しても溶液中に存在しても)には、この1it荷をうち消すのに十分な 対イオンが付随している。対イオンは通常陰イオンで、分子状酸素の抽出、輸送 、または再生に用いる条件下では化学的にも電気化学的にも非反応性である。対 陰イオンは典型的には小さい非反応性陰イオン、具体的にはハロゲン化物イオン 、たとえば弗化物、塩化物、臭化物またはヨウ化物;オキシ陰イオン、たとえば 硝酸塩、硫酸塩またはfi酸塩、または有機イオン、たとえば酢酸塩またはクエ ン酸塩である0本明細書では便宜上担体化合物をM (FAA)と称する。この ように称した場合には、荷電および非荷電担体化合物の両方が含まれ、荷電担体 化合物には適当な対イオンが付随していると理解されたい0本発明の担体化合物 は一般に一般式: を有する金W&錯体である。ここでXは2.6ピリジル、2゜゛6−ピペリジル 、2.5−ピロリル、2.4−イミダゾリル、置換複素環式アミン、−0−2− S−1−P−2および−N−R,(式中のR1は水素、低級アルキルまたはアラ ルキル)、m、n、oおよびPはそれぞれ1.2.3または4とすることができ る。R1およびR1はそれぞれ第一級脂肪族、第二級脂肪族、第三級脂肪族、複 素環式またはへテロ芳香族系の窒素を有する有機基とすることができ、この窒素 は遷移金属イオンと配位することもできる。たとえば、R3およびRtはそれぞ れアミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、2−ピリジル、アルキル置換2 −ピリジル、たとえば2−(6−メチル)ピリジル、2−ピペリジル、アルキル I:tA2−ピペリジル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、アルキル置換 2−および4−イミダゾリル、たとえば2−(N−メチルイミダゾリル)および 2−(N−ベンジルイミダゾリル)、2−ピロリル、アルキル置換2−ピロリル 、2−ピラジニル、2−インドリル、1−および3−イソインドリル、8−キノ リニル、2−キノリニル、およびアルキル置換2−および8−キノリニルよりな る群から選ぶことができるが、これらに限定されるものではない、いずれの特定 のポリアルキルアミンにおいても、R3とR2は同じでも異なっていてもよい、 さらに、配位原子を相互連結しているアルキル錯自体が分岐していたり、たとえ ば短錯アルキル基、具体的にはメチル、エチル、n−またはS−プロピル、また はn −1S−またはt−ブチル、または比較的小さいヘテロ基、具体的にはア セチル、メチルアセチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ハロメチルま たはハロエチル(「ハロ」はF、CI。
Br、または1を示す)で置換されていたりしてもよい。
Mはチタン、マンガン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロ ジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムおよび白金かた選ばれた金属イオ ンであり、通常マンガン、鉄、またはコバルトである0Mがコバルトであること が最も多い。
皇族■ヱ [Co (II)(1,11−ビ、Z、(2−(1−べ’/ジルイミダゾリル) )−2,6,10−)リアザウンデカン))C1z (Co (FAA)C1z 、PAA Na118)の製造 塩化コバルト(If)六水和物(2,4g、0.01モル)および実施例■で得 られた1、11ビス(2−(1−ベンジルイミダゾリル))−2,6,10−) リアザウンデカン・3HC1(4,7g、0.01モル)を別々に窒素雰囲気中 で脱酸素水に溶解し、窒素中で徐々に混合し、脱酸素アセトンを添加することに より沈澱させた。室温で約1時間かきまぜた後、桃色の生成物を濾過によって除 去し、脱酸素エタノールで洗浄し、そして乾燥した。
上記の溶液をかきまぜながら酸素に暴露し、溶剤を蒸発させることにより、二量 体酸素錯体(Co (FAA)z )OtCl、を得ることができる。
本発明のポリアルキルアミン担体化合物は分子状酸素とともに、単量体および二 量体錯体を形成することができるが、通常二量体錯体の方が容易かつ頻繁に観察 される0例としてコバルト担体化合物を使用すると、通常水溶液中で以下の平衡 関係を、担体流体のpH1種々の化学種の種類および相対的濃度、温度および溶 剤といった要因に応じて観察することができる。
FAA十Co”=Co (PAA)” (1)Co (PAA)”+H” =C o (PAAH)” (2)Co (PAA)”+Ot −Co (PAA)  (Ox )” (3)CO(PAA)(0! ) ”+ Co(PAA)”°=  (Co(FAA) ) t Ot ” (4)2Co(FAA)” 十〇g  冨(CO(FAA) ) z Ch ” (5)反応(1)および(2)は次式 : %式%(6) によって与えられる平衡定数に0およびK ML)Iによって特徴づけられてい る0本発明の担体化合物では通常溶液中に二量体酸素錯体のみが観察されるので 、酸素と担体化合物の間の平衡は次式: %式%)(8) によって与えられるK @9..。2によって効果的に特徴づけられる。また、 ポリアルキルアミンの各配位窒素原子は(PHが酸性側に移るにつれて)プロト ン化することができ、FAA+nH’ =PAA (H’ ) 、1 (9)F AA化合物とその後のプロトン化についての平衡定数は次式: に□−(PAA(H” ) t )/ (PAA(H’ ) t−+ ) [H ” ) 0■によって定義することができる。
上述の各担体化合物とも、本発明の方法による酸素および他の小配位子の電気化 学的抽出、輸送、および再生に有用である。とはいえ、本発明の方法論および方 法の実施を最適化するために本発明のどの特定の担体化合物を選択するかは種々 の要因に左右される。さらに、特定の装置および方法で好適な担体化合物も、そ の装置の特性および作業環境、および付随する電力供給および電源、配位子の供 給に使用する流体媒体、抽出した配位子の使途、および他の要件によって左右さ れる。一般に、担体化合物の特性解析および特定の担体化合物の選択を行うには 、以下に説明するいくつかのレベルの実験が必要である。以下では特定のポリア ルキルアミンのコバルト錯体への酸素の結合に特に言及するが、本発明はこれら に限定されるものではないと理解されたい。
1崖[ UV可視分光法 まず特定の担体化合物の溶液をUV−可視分光法で観察して、担体化合物が本発 明の方法で有用たるに十分な安定性を有する酸素錯体を形成するかどうかを判断 した。担体化合物のUV−可視スペクトルを更にPHの関数として観察して、担 体化合物が分解することなく酸素と結合するpHの範囲を(存在する場合には) 測定した。以降の実験で使用する初期pH(’作業pH」)は、担体化合物−酸 素錯体の割合がこの分光法による実験で測定して約0.2気圧の酸素下で形成さ れる最大値の約90%以上となるpHより1pH単位高いものとして定義される 。この作業pHでは、コバルト担体化合物が分子状酸素に暴露されたときのコバ ルト担体化合物の酸素錯体形成は極めて有利に進行する。また作業PHではpH が通常十分低いので、特定の担体化合物の分解またはコバルトイオンの自発的酸 化が防止される。この作業pHは、担体流体について、そして本発明の方法を実 施する上での最初のpH推定値である。担体流体のPHを変化させる工程を含む 実験によって、この方法を実際に実施するためのさらに効果的なpHが示される であろう0通常pHは、担体化合物酸素錯体の最高濃度の少なくとも半分が形成 されるよう選択し、さらにはpHは最高濃度の少なくとも75%が形成されるよ う選択する。
好ましくは、pHは酸素錯体の最高割合の90%以上が存在するよう選択する。
これらは全て圧力または分圧が約0゜2気圧の酸素の存在下についてである。初 期作業pHは、後で説明するように、コバルト担体化合物の酸素錯体についての 電位差滴定実験からも決定することができる。
1、方法 この評価に必要なUvおよび可視スペクトルは任意の種々の市販の分光光度計に よて得られる。測定用溶液は、酸素を排除することができる適当な石英セル内で 調製するか調製したものを石英セルに移す、この溶液には目的とするコバルト担 体化合物を、特定の使用機器の範囲と釣り合った、たとえば330 nmにおけ るレベルの吸収を得ると計重される濃度で含有させ、適当に緩衝するかあるいは 所望のpHに調整しておく0次にスペクトルを所望の各pH(!:で、酸素を含 まない条件と酸素化した条件の両方で記録する。
2、結果 第1図にコバルト担体化合物の分光光度測定の代表的結果を示す、一般にpHが 上昇するにしたがって多くの割合のコバルト錯体が酸素錯体として存在するよう になり、このことは約330nmの(ここで目的とする種類のコバルト錯体に) 特徴的な吸光度極大によって示される。さらにpHが上昇するとこの波長での吸 収が減少するのが観察され、このことは何よりも担体化合物の分解、酸素の結合 がもはや生じないような金属イオンの酸化、あるいは他の理由により、目的とす る酸素錯体の量が減少していることを示すものである。たとえば、文献でDMP APと略称されているPAA N1121のCo (If)Fw体は、コバルト イオンが酸素に結合しないCo (I[l)に比較的速く不可逆的に酸化されて しまうという理由により、本発明の分子状酸素の抽出および再生方法で使用する には相対的に不向きであると判断された。このような分光光度分析の結果からす ると、PAA NC176のコバルト錯体はここで使用した条件下では酸素と結 合しないようである。
1隻■豆 電位差滴定実験 特定のコバルト担体化合物の分光光度による特定解析で十分な結果が得られた場 合には、ポリアルキルアミンとコバルト担体化合物の双方を一連の電位差pH滴 定によって調べて、配位原子の塩基性度、生成定taK、、およびKNLN、お よび見かけの酸素結合平衡定数を決定する。
1、方法 電位差滴定は、ガラス電極とせコウ電極を備え、酸素不在条件で測定を行うこと ができる、封止されたジャケット付ガラスセル中のフィッシャー(Fisher )またはコール−パー7−(Cole−Paleer) p Hメータを使用し て実施する。セルは、恒温浴からセルジャケットを通して水を循環させることに よって25±0.1°Cの定温に保つ、を極とpHメータは市販の標準緩衝液( フィッシャー・サイエンティフィック−Fisher 5cientific) で標準化する。ポリアルキルアミン配位子とコバルト担体化合物をそれぞれ、標 準水酸化ナトリウム溶液を少量ずつ加え、塩基を加えるたびに溶液のpHを記録 することによって電位差滴定した。コバルト担体化合物の滴定は、予め精製した 窒素またアルゴン中で行った。酸素化担体化合物の滴定は、アスカライトで処理 して二酸化炭素を除去した酸素中で行った。
すべての溶液が約1.5mMのPAAを含有しており、コバルト錯体の滴定につ いては溶液はさらに1.5mMのC。
C1,を含有していた。
2、結果 選ばれたポリアルキルアミン、コバルト担体化合物、およびコバルト担体化合物 の酸素錯体を、上述のようにpH滴定することによって得られた代表的結果を、 第2.3および4図に図示し、第■表にまとめておく、上記の等式(6)−(8 )および0fflによって定義される第■表に示した価は、得られた滴定曲線か らの直接測定によって導くか、たとえばハリス(Harris)ら、イノ−ガニ ツク・ケミストリー(Inorganic Chemistry) 、第17巻 、第889および890頁(197B)に記載されたようなコンピュータプログ ラムへのデータの反復適合法によって決定する0通常後者の値の方が信転性が高 いと考えられているが、どちらの方法で得られる値もほぼ同じであり、本発明の 評価にとって十分なものである。
適当な「作業PHJは酸素化Co (PAA)”錯体で得られた電位差滴定のデ ータからも導くことができる。さきにも説明したように、作業pHとはコバルト 担体化合物の90%以上が溶液中に酸素錯体として存在するp)(のことであり 、電位差滴定曲線から得られた見掛けのpKa (pH滴定の中心点でのp)( )より約1pH単位高い、第5図には、このような方法でいくつかのコバルト担 体化合物について得られた作業pHO値を、非酸素化および酸素化コバルト担体 化合物の滴定終点についてのpH価とともに図示する。
Kol値からは、コバルト担体化合物の酸素化のための自由エネルギー、したが って酸素の電気化学的放出に必要な最小電力を計算することができる。上記式( 5)によって与えられる平衡全体について、標準自由エネルギー(カロリー1モ ル)は次式: %式%) によって与えられ、ここでTは温度(ケルビン)、Rは1゜987力ロリー1モ ルーにの定数、F−96487C1モル、Ko、は等式(8)によって与えられ 、そしてE”。、は式(5)の反応についての標準電位である。二電子的過程( n=2)については、RT/nF=o、01285Vである。非標準状1m(す なわち溶液中の化学種の化学的活性が1に等しくない状S)については、 ΔG−△G0 ° RTlnQ GZ E−z−E” −t+RT/nF In Q −0,01285In (K o  宜/ Q) Gmであり、ここで溶液中に実際に存在する濃度を使用してQを 次式: %式%) から計算する0式(5)の担体化合物の平衡について、全担体化合物濃度がはじ めは0.1モル/2であり、コバルトイオンの半分が電気化学的に酸化されて酸 素を放出し、そして得られた(溶液中の)酸素濃度が1.5mMであると仮定す ると、 Q−(0,25x)/ (A 0.5x)” [Oz ] 051となる。ここ でAは担体化合物の初期濃度、Xは酸素錯体として存在する担体化合物のパーセ ントとAとの積であり、この過程の最小電圧を決定することができる。全放出酸 素が127分であるとすると、全必要電流Iは71.8nアンペア(nは放出酸 素1個当たりの電子数)であり、必要最小電力(ワット)はP=71.8nEで 与えられる。これは必要最小電力であって、担体流体の抵抗に起因する寄生電力 損のような要因は無視している0種々の二量体コバルト担体化合物についての、 必要電圧および電力の計算から、必要セル電圧が約100〜400mVであり、 必要電力が1分間に放出されるO宜 1ffi当たり約15−約50Wであるこ とが示される。
!豆孤立 電気化学的実験 サイクリック・ポルタンメトリーおよび電量分析による特性解析を、適当な酸素 結合性特性を示すコバルト担体化合物について、電気的作業パラメータ、たとえ ば本発明の方法を実施する装置の必要電圧および電流が、最小の実際の消費電力 で、最も好都合となるコバルト胆体化合物を特定するために行った。
1、方法 サイクリック・ポルタンメトリーの実験を、非酸素化または酸素化担体化合物の それぞれについて、窒素中または酸素中にて、白金線補助電極、銀−塩化銀基準 電極、および適当な作用電極を有するセル中で行った。補助電極と作用電極の間 の電位を、プリンストン・アプライド・リサーチ社(Princeton Ap plied Re5earch) (米国ニューシャーシー州プリンストン)の 走査ポテンシオスタットを用いて、目的とする電気化学的電位に応じて、50  m V / sで適当なり1nitialから、適当な初期走査方向に変化させ た。どの溶液も1mMのCoCL、1mMまたは1.5mMのPAA、および支 持電解質を含有しており、適当なpH1通常は初期作業pH付近に調整した。
サイクリック・ポルタンメトリーによって、陽極(E。
A)および陰極(EPゎ)半電池電位、セル電位ΔE= (Epa EPC)% および近憤的見掛は反応電位E ” = (E ra−EPC) /2を推定す ることが可能となる。さらに、特定の電極への電子移動速度、および反応の電気 化学的可逆性を推定することも可能になる。しかし、サイクリック・ポルタンメ トリーの実験では、分子状酸素が放出されているのか、どの程度まで放出されて いるのかはわからない。
電量分析を用いると、相対的なエネルギー関係および酸素放出速度を測定するこ とができる。この種の実験には、サイクリック・ポルタンメトリーに関して上述 したのと同様の溶液を、クラーク型酸素プローグを備えた三電極を解槽に入れる 。担体化合物を電気化学的に還元し、酸素化し、そして一連の酸化電位を与える ことにより再度酸化する。
この種の各酸化電位は、銀−塩化銀S1!電極に対して一定に保つ、得られた電 流を時間で積分して酸化された担体化合物の量を得る。同じ電極配置、溶液の容 積、および撹拌速度を用いることにより、酸素放出の相対的速度および量(「0 !速度」)についての情報を、酸素プローグの応答から特定の印加セル電圧E□ 2.で測定することができる。
予想酸素発生量は、理論的には2個のコバルトイオンを酸化し1個の酸素分子を 放出させるのに2個の電子が必要なことから、セルを通る全積分電荷の2分の1 をF = 96゜484 C1モルで割ることによりて与えられる。この数字と 実際の酸素生成量との比が、酸素生成に必要な最小電圧V+sin、での’ O z簡ax、の%」である、また「電圧窓」、すなわち陽極酸素発生電位と陰極還 元電位との差も測定した。
2、結果 第6図に、ガラス状炭素電極を使用したPAANI172の酸素化Co (II )錯体についての代表的なサイクリック・ポルタンメトリーの軌跡を示す、いく つかのコバルト担体化合物についての結果を第■表にまとめておく、いくつかの コバルト担体化合物についての電量分析のデータを第V表にまとめておく、ここ に記載する電量分析のデータは、325回の実験の平均である。0.速度につい ての標準偏差は毎分当たり+/−0.36μ!であった。
第7表 33 0.75 0.92 13 0.5 1.062 0.75 1.22  9 0.5 0.964 0.65 1.68 7 0.2 0.6?2 0. 7 1.11 6 0.35 0.75?3 0.7 0.7 31 0.5  0.65?5 0.7 1.2 29 0.5 0.6?8 0.5 0.78  16 0.2 0.55118 0.75 1.56 11 0.5 0.7 5第7図は、酸素担持装置(特定せず)と組み合わせて本発明の方法で使用する ための理想化された装置の操作を略図で示す、この図では配位子として酸素を想 定している。
本発明の装置は、酸素を気体透過性膜3を通して抽出する外部環境2、および第 2気体透過性膜3“による酸素の輸送先である内部環境2“と連通する容器1を 必須の特徴としている0図示した実施態様の容器の壁の残りの部分は気体不透過 性であるが、他の実施態様でもそのように限定されているわけではない、容器1 の内部には酸素結合性担体化合物6を含有する流体5が入っている0図示の都合 上、結合性状態は還元された酸素状態として示しである。酸素担持室4で、酸素 は酸素担体化合物6a(化合物6の還元形態)と結合して、結合した酸素錯体7 を形成する。錯体7は流体5とともに酸素脱離室4°まで輸送され、ここで還元 状態酸素担体化合物6aを陽極8で酸素状態酸素担体化合物6bに酸化して′t i離酸素と遊離酸化酸素担体6bを生成することにより、酸素を酸素が結合して いる酸素担体化合物から脱離(解離)させる0図示した実施B樺では、酸素は酸 素担体化合物から、気体透過性11!3’を通した拡散によって分離される0次 に遊離した酸化酸素担体化合物6bを含有する流体5を陰極10を通して循環さ せて酸化状態の酸素担体6bを還元して還元状態の酸素担体化合物6aとする0 次に還元担体化合物6aを含有する担体流体5を、酸素担持室4に再び循環させ て、さらにこの過程を繰り返す。
本発明の方法を実施するにあたって使用する特定の担体化合物をベンチスチール または実験実規模で評価する装置の一種を第8図に略図で示す、この電気化学的 酸素セル(EOC)20は通常、酸素担持装置22、イオン透過性膜30で隔て られた陽極室26と陰極室28を有する電気化学的セル24、および脱離装置3 2を備えている。担体流体は、適当なプラスチック管またはガラス管を存するポ ンプ34を使用して、担持装置22、陽極室26、脱離装置32、陰極室28、 そして元に戻って担持装置22へと循環させる。
たとえば電気化学的酸素セル20で使用するのに通した担体流体は、担体化合物 を約1mM〜700mM、通常的10〜500mM、最も一般的には約50〜約 400mMの範囲の濃度で含有する0本発明の担体化合物を含有する担体流体は 好ましくは水性で、さらに電解液、たとえば塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝 酸ナトリウム、硫酸カリウムを約0.1 M (モル/リットル)〜約4.0  M、通常的0゜5〜1.5Mの濃度で含有する。担体流体は所望のpHに滴定ま たは緩衝することができ、緩衝塩、たとえば硼酸ナトリウム、燐酸カリウム、燐 酸ナトリウムなどを、目的とするpH1特定の塩の入手容易性、および特定の緩 衝塩の特定の担体化合物との相溶性に応じて使用することができる。
緩衝塩は一般に約10mM〜約0.5 M、通常は約50mM〜100mMの濃 度で存在する。
担持装置22は、たとえば後で第9図についてさらに詳細に説明するような、微 孔性疎水性中空繊維膜の束である。
適当な膜の束は米国カリフォルニア州コンコード(Concard)のバード・ カーディオサージエリ−社(BardCardiosurgery+ Inc、 )によって製造されている。これらの膜の束は通常、当業者に明らかな方法で中 空繊維の内部と外部の両方を流体が流れるように改変される。
セル24は、2つの電極40および42に押しあてられた1対のチタン製集電板 36および38を備えている0通常電極40および42は炭素フェルト電極とし 、セル24の一列では約25cmX 10cmX0.5cmの寸法である。を極 40および42、したがって陽極室26および陰極室28は膜30によって隔て られており、この膜はたとえばセルガード(Celgard)またはNAI陰イ オン交換膜から作製されたイオン透過性膜である。セル24は、互いにボルト止 めされOリングまたはガスケットシール(図示せず)でシールされた2つの部分 を有するプレクシグラス製ハウジング(別個に図示せず)内で組立てられている 。セル24は、陽極室26と陰極室28に担体流体を導入し、そしてそれらから 担体流体を取り出すのに必要な開口を備えている。
セル24はさらに基準電極44および46を挿入するための開口も備えており、 基準電極は銀−塩化ti蟇準電極とするのが好都合であるが、それでなくともよ い、集電板36および38は、チタン製ポスト48および50を介してセル24 に定常または可変のt流または電圧を供給することのできるポテンショスタンド (図示せず)に連結されている。適当なポテンショスタンドはたとえば米国ニュ ーシャーシー州プリンストン(Princeton)のプリンストン・アプライ ド・リサーチ社(Princeton Applied Re5earch)か ら入手することができる。第8図に示す実施11PJでは、脱離装置f32は、 底部付近に掃引ガスバブラー54を、そして頂部に出口を有する円筒状流体−気 体分離室52を備えている。また、脱離装置32は担持装置22について上述し たような中空繊維装置とすることもできる。
操作にあたっては、担体流体を担持装置22を通して循環させ、ここで酸素を抽 出しようとする流体に配位子透過性膜を通して担体流体を暴露する0通常実験室 規模の電気化学的酸素セル20では、外部流体として空気を使用することにより 担体流体を酸素化する。担体流体をさらに陽極室26を通して循環させ、ここで 担体を酸化して結合した酸素を解離させ、さらに脱離装置32に循環させて、こ こで掃引ガスによって解離した酸素を除去する。場合によっては掃引ガスを使用 せず、その場合、発生した酸素を直接測定することができる。その後脱酸素化し た担体流体を陰極室28を通して循環させ、ここで担体化合物を還元し、さらに 担持装置22を戻してこのサイクルを繰り返す。
担体流体中に存在する酸素の濃度は、酸素プローブ56.58および60を用い ていくつかの地点で測定する。流量計(図示せず)を使用して電気化学的酸素セ ル20を通って再循環する担体流体を測定する。また、陰極および陽極の電位を それぞれ基準電極44および46に対して測定し、セル24を通過する電流を当 業者に明らかな手段で監視する。気体流の流速を、酸素濃度とともに第四酸素プ ローブ62を用いて気体出口内で監視し、それにより酸素の抽出および放出を定 量的に測定する。酸素プローブ56.58.60および62は、プローブ付近の 酸素濃度に比例した電位を生成するよう作動することができるクラーク型の酸素 プローブである。酸素プローブ56は担持過程を監視し、プローブ58は陽極室 26で発生した酸素を監視する。酸素プローブ60は脱離過程および脱離装置3 2の効率を監視するのに使用する。
酸素プローブ456.58.60および62からの信号、担体流体および流出気 体の流量、陽極板48および陰極板50の電極44および46に対する電位、お よびセル24を通過する電流は、すべて同時に監視し、ディジタル化9し、そし てその後の分析に備えてコンピュータに記憶させるのが好ましい。
通常、このデータと、担体化合物の濃度、担体流体の流速および印加したセル電 圧を分析して、酸素の生産速度、セル20による消費電力、および酸素1分子を 生成するのにセル20を通って流れる電子の数を算定する0通常、電力と生成酸 素1分子当たりの平均通過原子数を最小とし、一方酸素生成速度を最大とするの が好適である。いくつかのコバルト担体化合物についての結果を第■表に示す。
第7.8および9図に示す装置の操作については、いずれの特定の酸化および/ または還元工程の間も担体化合物の一部のみを「循環」させるのがエネルギー的 、あるいは他の理由で有利となることに注意されたい、すなわち、すべての時点 および装置のすべての部分で、酸化状態および還元状態の担体化合物の双方の混 合物を維持して、全サイクルを通じて担体化合物の一部のみが酸素と結合しうる 、あるいは結合するようにすることにより、必要とされるセルの電圧およびエネ ルギー的性質を有利に調整することができる。
第9図は、担体循環用ポンプおよび配位子抽出領域と組合わせた作業用電気化学 的セルおよび脱離領域の略図である。第9図に示す装置を本発明では実験ユニッ トと称する。
これらの構成部分は組合わさって、所定容積の配位子担体および担体流体を含有 する封止箔を形成する。第9図に示す装置は一般に比較的大規模な酸素の生成を 目的とする種類のものであるeW電気化学的セル20枚の表面に金をスパッタリ ングした平行なテフロン板から構成され、テフロン板の間には担体流体が平行に 流れている。テフロン板は厚さ3mで111X1間隔で配置されている。各板は 長さ62.51で幅8C1である。各板を平行に配置して重ねると2ON分の合 計高さは8C1となる。このような双極セルを使用すると、同一表面積の単一陽 極単一陰極セルを作動するのに必要とされるより高い電圧をそれと比例して小さ な電流で用いることが可能になる。電気化学的セルは20ボルトにて25アンペ アを供給しうる電圧供給源と連結する。脱離領域は、内側にシリコーンゴム膜を 有する多孔性ポリスルホンからなる中空繊維を含む直径1インチ、長さ43イン チの1個以上(1個の場合を図示する)の中空繊維カートリッジからなる。中空 繊維の表面積は0.25 n?である。この種のカートリッジを2個以上用いる 場合には、全担体流体の流れが装置を同等分ずつ平行に流れるようにカートリッ ジを配置する0種々の出口および入口の連結には塩化ビニルまたはポリプロピレ ンの管を使用する。第一電極室の出口は2つの中空繊維カートリッジのうちの小 さい方の入口と連結しているので、第一電極室から出た流体は中空繊維の内側に 入る。この中空繊維カートリッジの出口は第二電極室の入口に連結している。第 一電極室の入口は配位子抽出領域の出口に連結し、一方第二電極室の出口はポン プを介して配位子抽出領域の入口に連結している0図示した実施態様では、配位 子抽出領域は1個以上(1個の場合を示す)の直径3インチ、長さ43インチの 中空繊維カートリッジから構成され、これらのカートリッジは2個以上を使用す る場合にはカートリッジを通して平行流が同時に流れるよう配列する。各カート リッジは、660本の内側にシリコーンゴム膜を有する多孔性ポリスルホン類の 中空繊維を含んでいる。中空繊維の膜表面積は2.5n?、内容積は646Jd である。中空繊維のまわりの空間が電気化学的セルと連通しているのであって中 空繊維の内側が連通しているのではない、抽出される配位子を含有する流体は中 空繊維の内側を通過する。
実験ユニット装置の操作を配位子担体について例示する。
上述の装置と、配位子抽出領域を合わせた内容積には約l!の担体流体が存在す る。配位子が結合した配位子担体を含有する担体流体は、配位子抽出領域の出口 から第一電極室の入口まで移動し、この第一電極室で酸化還元反応が生じて配位 子担体から配位子が放出される。遊離配位子、担体流体、および非結合、性状態 の配位子担体は、第一電極室の出口から配位子脱離領域に移動し、この領域で配 位子が配位子透過性膜壁を通過して集められる0図示した実施例では、酸素が、 酸素が利用される空間に直接移動する。中空繊維の外側にそって流体または化学 反応物質を通過させることもできる。担体流体の循環速度に応じて配位子を濃縮 したり希釈したりできることにももちろん気づくであろう、ゆっくり循環させる と、配位子担体に結合している配位子、すなわち第一電極室で放出される配位子 の濃度が高くなる。担体流体(この時点では配位子欠乏状態にある)および非結 合性状態の担体は、配位子脱離領域の出口から第二電極室の入口まで移動し、こ こで第一電極室で生じたのと反対の電気化学的反応が生じる。この第二の酸化還 元反応によってもとの結合状態の配位子担体が再度形成される0次に結合性状態 の配位子担体および担体流体が、電気化学的セルの出口から、ギヤポンプを通っ て配位子抽出領域の入口まで移動する。酸素を水から抽出して第二環境に放出さ せるのに使用することのできる、第9図に例示した実施B様では、水が20ps iの圧力で20ガロン/分の速度で配位子(酸素)抽出中空繊維カートリッジを 通って流れる。水性担体流体中の循環担体化合物(20mM)は0゜25ガロン /分で循環する。第9図に示す装置と似た実験ユニットを使用した試験で得られ た結果を第1表に示す。
作業パラメータおよび得られた数値は、第8図および第■表に関してさきに説明 したのと同じである。
33 110 4000 8.3 16 87.5 808 −33 52.5  1200 10.15 16 58.7 250 −62 75 3380  5.0 16 72.4 285 2.44&2 75 3380 5.0 1 8 94.5 320 2.46作業数値としては、担体流体中の担体化合物の 濃度、装置中の担体流体の流速、電極間に印加される電圧、電極で消費される電 流負荷、電極の面積、および装置で生成される酸素の容積がある。上述の配位子 −金属イオン担体化合物を用いる場合には、担体の酸化および酸素の放出がpH を通常3〜12の範囲、より通常的には6〜8の範囲に制御することにより促進 されることを見出した。これらのパラメータについての代表的な値を下記の第1 表に示す。
拠り 広い目 狭い範囲 本発明の方法を実施するための第二の具体的実施態様である電気化学的セル11 0を第10図に略図で示す、この電気化学的セル110では、電解液を通しての 担体化合物−配位子錯体の拡散および/または対流輸送を利用して、配位子を抽 出する第一流体環境から、配位子を放出する第二流体環境まで、酸素(または他 の配位子)を輸送する電気化学的セル110は、陰極112、陽極114、およ び陰極112と陽極114の間に延在するt両液116を備えている。!解液1 16は、ポリアルキルアミンの金属錯体を含有する上述の担体流体からなる。略 述すると、電気化学的セル110は、陽極112と陰極114の間に適当な電位 を印加し、陰極112に隣接した1i解液116と連通した第一流体環境、たと えば第−室118に空気を導入することにより、流体(たとえばこの実施例では 空気)から配位子(この実施例では酸素)を抽出するために作動させる。この第 −室118と電解液116の間の連通は、たとえば陰極112と隣接しており電 解液116を第−室118から隔てている配位子透過性膜126によって達成す ることができる。また陰極112として配位子透過性のものを選び、電解液11 6と第−室118の間の物理的隔壁の役目を同時に果たさせることもできる。陰 極112で還元された担体化合物は、このようにして第−室118から連通して きた配位子と結合する。(過剰な流体は第−室118からベント120などを通 して排除することができる。陰極112で形成された担体化合物−酸素錯体は電 解液116中に移動し、電解液中を拡散、対流、および/または電気移動の作用 によって陽極114まで移動し、ここで担体化合物の金属が電気化学的にその非 結合性原子価状態に転化され、酸素または他の結合配位子が放出される。遊離配 位子は第二室122で捕集し、ここからベント124を通して回収また消費され る。放出された配位子は上述したように、配位子透過性膜を通して第二室に拡散 させるか、配位子透過性となるよう選んだ陽極114を通して拡散させるか、あ るいは電解液116から気泡分散装置などを用いて除去することができる。
第11図について説明すると、本発明の電気化学的セルとして双極極板スタック 150を用いるのが望ましいことが多い、双極極板スタック150はセル容器1 56内に配置した一対の導体板152および154を備えている。複数の陽極1 58および陰極160が導体板152および154の間に交互に配置されている 。隣接した陽極/陰極対15B/160同士はイオン透過性膜162によって隔 、てられており、個々の陽極および陰極はl!!j164によって隔てられてい ても、陽極として機能する面と陰極として機能する他の面とを有する一体構造で あってもよい、電圧(または電流)源166を善導体板152および154の間 に連結し、隣接した陽極/陰極対15 B/160同士の間に電圧陵下を誘導す る0通常電圧降下は実質的に等しく、各陽極158で目的とする容積の酸素を発 生するのに十分な電流密度を得るよう選択する。双極極板スタック150を用い ると、全作用電圧は1個の陽極と1個の陰極からなる1組のみを備えたセルより 高くなる。この増加は陽極/陰極対の数に比例している。しかし電流はほぼ同一 に維持され、単位量の酸素当たりの全体としての電力消費量は同一ないし低減す る。双極極板スタックを使用する利点は何よりも、1個の作業単位内で電極表面 積を増大できることにあり、またこの種の双極極板スタックの方が高い電圧で作 動させることができる。
電気化学的セルの各陽極室および陰極室は、流体が連通ずることのできる入口お よび出口を備えている。当業者はもちろん、導線を逆にするだけで陽極室と陰極 室とをとりかえられることに気づくであろう0本実施例は、第一電極室が陽極室 であり、還元状態の時に酸素を結合する酸素担体を使用したと仮定することによ り説明する。容器は導管によって陽極室の出口に装着されている。導管は別個の チューブとすることも、全体または一部を容器または陽極室の壁から形成するこ ともできる。酸化は陽極室で生じるので、作動中の陽極室には酸化状態の担体と 遊離酸素が溶液中に存在する。全酸素が担体の電気化学的酸化によって放出され るので、極めて高濃度の酸素が担体流体中に存在することができる。したがって 、酸素が配位子透過性膜を通って内部環境に放出される実施1!様では、たとえ 膜の反対側に空気が存在しても、気体透過性膜を横切る正の勾配が存在するはず である。必要なのは、酸素分圧(化学的活性)が担体流体中(局部的)より内部 環境中で低いことだけである。これが、本出願で配位子を放出させる環境につい て言及する際に使用する、配位子の「低分圧」の意味である。
次に流体を容器に装着した第二導管を通して輸送して、陽極室から容器に入る流 体が、容器から第二導管を通って出る前に膜と接触するようにする。この第二導 管は陰極室の入口に装着され、上述の第一導管と同様にして形成することができ る。陰極室は出口も備えており、流体はこの出口を通って出て酸素を環境から捕 集する。
通常消費用の酸素が生成する工程である酸素の放出についての説明を続けると、 容器の膜の気体捕集側の酸素分圧を低く維持するのは比較的容易である。この酸 素が人間、動物、燃料燃焼エンジンのいずれにより消費されようが、膜の酸素消 費側の酸素分圧が低減するという結果には変わりなく、このことにより圧力勾配 が維持され、系からの高い酸素除去速度が維持される。
もちろん、酸素を気体状態で単離せずに消費することも可能である。担体流体中 の酸素を、酸素を直接消費する燃料電池まで輸送すればよいのである0本発明の 好適実施態様では、陽極室自体がエネルギー生成用燃料電池の陰極部分の一部で あり、また担体から酸素が放出される領域ともなっているので、酸素の輸送が不 要である。燃料電池はもちろん周知であり、本発明の方法に容易に適合させるこ とができる。たとえば、米国特許第4.215.182号および第4゜075、 396号、およびマクトウーガル(Mc Dougall)、燃料電池(Fue l Ce1ls)、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・ニューヨーク(Joh n Wiley & 5ons、 New York)(1976)を参照され たい。
実施態様によっては、結合酸素を電気化学的に放出させるのではなく、担体流体 を十分低い酸素圧力(分圧)に暴露して担体流体から酸素を除去することによっ て酸素を除去する脱離室まで担体流体中の酸素結合担体化合物を輸送することに よって、酸素を担体化合物から脱離させるのが可能かつ望ましいことがある。
脱離領域で酸素以外の配位子を集める場合には、低配位子分圧(あるいは、配位 子が不揮発性で液相に抽出させる場合には濃度)を維持する他の手段が必要にな る0通常、配位子が担体流体に自由に移動して戻ることができない状態に配位子 を転化させる何らかの化学反応を利用する。さもないと配位子が物理的手段によ って膜から輸送されてしまうからである。配位子を取り除くための化学反応(た とえば廃液流へのNOの添加)はすでに知られている0本発明は、直接これらの 化学反応物質を有する廃液と接触させる方法と比べて有利である。廃液流から除 去する配位子が少量のみ存在する場合には、配位子担体の結合親和性を利用する ことにより配位子を濃縮し、配位子を高濃度で放出させて最終除去用化学物質と 容易に反応させることができる0本発明の方法は、その後の処理に備えて物理的 輸送、たとえば圧縮ガスまたは濃縮溶液として捕捉することにより除去されるこ とになる少量の物質を、容易に濃縮する方法も提供する。
本発明の装置の要素の一つは配位子透過性膜である。しかし配位子透過性膜の製 造および使用に関する技術は周知であり、ここで詳述する必要はない、たとえば 、カーク−オドマー(Kirk−Othmer)の「エンサイクロペディア・オ ブ・ケミカル・テクノロジー(Encyclopedia of Chemic a1丁echno1gy) J第三版、ジョン・ワイリー・アンド・サンプ(J ohn Wiley and 5ons) 、ニューヨーク、第15巻第92− 131ページの「膜技術」、およびその中で引用された参考文献を参照されたい 、しかし本発明を具体的に説明するために、適当な膜の特定の好適実施態様をこ こに説明する。
本発明に使用するための膜の選択は、配位子は通過させるが配位子を抽出する流 体環境の他の成分の通過を遅滞させる能力以外の要因によって制約されることは ない。膜の選択は、排ガスと接触させて使用するのか、それとも配位子を廃液流 から抽出するのかといった使用目的に基づいて行うのが望ましい。最も重要な合 成膜はV機雷合体から形成され、現存する種々の配位子/重合体系についての透 過係数が数多くまとめられている。たとえば、パンアメロンゲン(van Am erongen) 、ラバー ケム・チクノル(RubberChew、丁ec hno1.) 、37.1065 (1964) : アレン(Alien)  ら、ジェイ・メンバ・サイ(J、 Member、 Sci、) 、2.153 (1977) :ヤスダ(Yasuda)ら、ブランドラップ(Brandru p)ら縞、ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)、第二 版、ジョン・ワイリー・アンド・サンプ(John Wiley andSon s) 、ニューヨーク、1975所収、111頁;およびビクスラー(Bixl ar)ら、スウィーティング(Skeeting)IH1重合体フィルムの科学 と技術(The 5cience and Technology ofPol ymer Films) 、第■巻、ジョン・ワイリー・アンド・サンプ、ニュ ーヨーク、1971所収、85頁を参照されたい。
配位子透過性だけでなく、外部流体環境および内部担体流体に対して不活性であ ることも要求されている。
膜が本発明で説明する機能を果たす限りにおいては、膜の微細構造は重要ではな い、したがって、稠回フィルム、多孔性膜、および非対称複合膜が適当である。
中空繊維は自立性で高価な支持材料を必要としないので、中空繊維の方が平らな シートあるいは管状膜形状より好ましいということはあるが、膜の肉眼的形状は 相対的に重要性が低い。
実際、複数の気体透過性中空繊維が各管の両端で2本のマニホールドの間に平行 に連結されている中空繊維カートリッジであれば、本発明での使用に容易に連合 することができる。たとえばロミコン(Roe+1con)では、カートリッジ の両端の多岐管に結合された660本の中空繊維を含む、直径3インチ、長さ4 3インチの中空繊維カートリッジを製造している。中空繊維は表面積が2.5イ 、容積が647dで、ポリスルホン膜とポリスルホン層上のシリコーンゴム層を 有する複合膜である。海水等の環境からの流体は中空wAmの内側を輸送され( すなわち繊維内部は閉鎖容器の外側となる)、ここで担体流体からの酸素の抽出 が進行する。
酸素の放出に使用する場合には、たとえばカートリッジ壁によって、担体流体が 輸送される中空繊維のまわりに酸素捕集室が形成される。
酸素を抽出する環境流体が水性流体であるときは、酸素の水中での化学的活性が 低いことから、酸素透過性の高い重合体が特に好適である。シリコーンゴム、天 然ゴム、ポリ(フェニレンオキシド)、PMSPと略されることが多いポリ(ト リメチルシリルプロピン)から、この種の環境で適当な膜が形成されることがわ かった。酸素を空気から抽出する場合には、高い透過性はさほど重要ではない、 いずれの場合にも本発明の方が受動的拡散系より有利であり、これは担体流体自 体の酸素分圧が、酸素結合性化合物が飽和するまでは常時はぼ零であるからであ る。したがって、担体化合物に結合した酸素は通常飽和する前に酸素が脱離され る第二領域まで輸送されるので、実際には膜を通しての酸素の化学活性勾配は一 定である。
もう一つの重要な材料は、シリコーン(たとえばポリジメチルシロキサン)の内 膜を有する、中空繊維の形状の多孔性ポリスルホンである。この複合材料は強さ と高い酸素輸送能力の両方を備えている。多孔性外層と、繊維の内側の酸素透過 性層(ここでは透過性という用語を、溶液による膜内での酸需の輸送という伝統 的意味で使用する)から構成される複合繊維が、圧力のかかった流体、たとえば 海水からの酸素の抽出に際して使用するには好ましい、内径が50μの中空繊維 を、内径が2mmのはるかに大型の中空繊維とともに製造した。小径の繊維の方 が圧力に対する抵抗性が高く、6,000ボンド/平方インチの破裂強さが記録 された。低圧力環境の場合、または酸素を空気から抽出する場合には大径繊維の 方が好ましく、これは大径繊維が50ポンド/平方インチ以下の破裂圧力を有し 、流れに対する抵抗性が少なく、水または空気を抽出領域を通して移動させるの に必要なエネルギーが低減するからである。大量の酸素を抽出することが望まし い場合にはこのことは特によくあてはまる、毎秒1リツトルの酸素を抽出するに は、毎分3175ガロンのたとえば海水が膜表面と接触することが理論上必要だ からである。膜を通しての酸素抽出効率として85%が実際に得られた。
本発明で好適な膜、特に水性環境で使用しようとする膜は、さらにできるだけ低 い水流束および担体流体流束を有する必要がある0通常膜を通しての水流束は疎 水性膜、たとえばフルオロカーボンを選択することによって限定される。
操作中は、膜の第二面と接触する担体の流れを酸素流束と平衡させるが、この酸 素流束はさらに酸素を抽出する環境の酸素濃度およびこの環境が膜と接触する速 度に左右される。酸素担体濃度が高く担体流速が速いほど酸素捕集速度が増大す る。したがって高性能酸素担体が、担体必要量が低減しポンプ輸送上の要件が緩 和するので好適である。
担持および脱離装置は以上に説明したように中空繊維装置とすることができるが 、これらに限定されるわけではない、さらに他の連続的ばっ気またはガス交換装 置、たとえば気液接触用段塔または充填塔、気泡分散基などを使用することもで きる。これらはたとえばベリー(Perry)およグチルトン(Chilton ) ’A、「ケミカル・エンジニアーズ・ハンドブックJ (Chemical  Engineer’s Handbook)、第5版(1973)の第18章 に説明されている。
本発明を実施するにあたって使用する電気化学的セルの個々の部品は当業者であ れば容易に入手できるが、これらの部品の特定の組合わせはこれまで公知ではな かった。たとえば電気化学的反応自体は、陽極室と陰極室とを有し、適当な流体 を両室の間で輸送することができる任意の電気化学的セルで実施することができ る。以下の説明では記述を簡略にするために、酸素結合性状態が低酸化状態で、 非結合性状態が高酸化状態である酸素担体を使用して、陽極室と陰極室の説明を 簡略化する。しかし、陽極と陰極を逆にすることにより、酸素結合性状態が高酸 化状態である酸素担体も容易に使用することができることはすぐわかるであろう 。
電気化学的セルの電極および陰極室の設計は本発明を実施する上で決定的因子で はないも°のの、特定の実施B様が好適である。たとえば、電圧を上昇させ電流 を低減させるために陽極室と陰極室とが交互に配置されている(第11図に関し て上述したような)平行板電気化学的セルは好適な実施態様である。酸素結合性 化合物を含有する担体流体の陽極および陰極との接触を最大とするためには、陽 極室および陰極室の厚さを5W以下、好ましくは1■以下とする。特に好適なの は多孔性電極、たとえばガラス状炭素、炭素フェルト、あるいは不活性金属、た とえば金または白金の1層で被覆したポリテトラフルオロエチレンである。
この種の実施態様では担体流体が多孔性電極を通過し、多孔性電極を含む空間が 陽極室および陰極室である。
電極の材料は通常金属または炭素/黒鉛とし、適当な金属には遷移金属、たとえ ばチタン、鉄、ニッケル、銅、銀、白金、パラジウム、錫、タンタル、コバルト 、カドミウム、鉛、酸化ルテニウム、およびそれらの合金および混合物がある。
適当な炭素/黒鉛電極にはガラス状(非結晶)炭素、網状ガラス状炭素、熱分解 炭素、炭素フェルトなどがある。
電極の構成は材料の種類に左右され、通常金属電極は板、棒およびスクリーンの 形状とするか焼結して高度に多孔質の構造を形成する。金属電極は、非導電性の 基体、たとえばガラス上に金属フィルムまたは層を堆積させることによっても形 成することができる。炭素/黒鉛電極の構造は、炭素の種類に左右される。ガラ ス状炭素電極は通常平坦な磨き面で、一方網状ガラス状炭素はガラス様多孔性構 造、通常熱分解ポリアクリロニトリルである。熱分解炭素は、炭素を基体上に気 相蒸着させることによって製造され、その結果高度の原子配向を有する多結晶構 造となる。
好適なのは炭素フェルト電極の使用で、この電極では後述するような酸化前処理 を行うと特に効果的な触媒部位が形成されることがわかっている。炭素フェルト は通常、個々の炭素モノフィラメントの束であるヤーンから製織され、モノフィ ラメントの直径は一般に約1〜50μmの範囲、通常約5〜10μmの範囲であ る。ヤーンは典型的には約100〜20000本のモノフィラメント、通常約3 000〜6000本のフィラメントからなる。炭素フェルトを製造する際に使用 されるヤーンのデニールは、典型的には約500〜5000mg/m、通常約1 000〜2000mg/mである。デニールは、9000mのヤーンまたはフィ ラメントを得るのに必要なグラム数に等しい。
ヤーンは通常の製va@で製織した大きな布を得、この布を電極として望ましい 寸法に切断する。各電極は複数層の布を用いるので電極の最終寸法は広範に変化 させることができる0通常電極の高さは約ICI〜100C11の範囲、巾は約 0.1cm〜100cmの範囲、そして厚さは約0.1cm〜1.01の範囲と する0選択する特定の寸法は、電気化学的セルの容量にまず左右される。
本発明で使用するのに適当な炭素フェルトは以下のような供給者から市販されて いる。米国メイン州ビドルフォード(Biddle4ord、 Maine)の FMiファイバー・マテリアルズ社(FMI Fiber Materials 、 Inc、)、米国プラウエア州つィルミントン(Wilmington、  Delaware)のパーキュレス社(Hercules、 Inc、)、米国 ニューシャーシー州チャツトハム(Chatham、 New Jersey) のセラニーズ・エンジニアリング(Celanese EBineering) 、米国ミシガン州ペイシティ〔Bay C4t)+、 Michigan)のウ ルトラ・カーボン社(LlltraCarbon Corp、)、および米国コ ネチカット州ダンバリー(Danbury、 Conneticut)のユニオ ンカーバイド社、特殊ポリマーおよび複合材料部(Union Carbide  Corp、。
5pecialty Po1y+eers and Composites D ivision) *本発明の実施態様によっては、電極表面を前処理すること が高度に望ましい、担体化合物を酸化および/または還元するのに使用される特 定の電極、たとえば炭素フェルト電極を前処理すると、本発明の特定の炭素化合 物を用いた際の本発明の方法での電力消費、および/または酸化および/または 還元速度および効率が有意に改善される。
電極材料は、電極表面に触媒活性部位を形成するために処理を行う、多孔性電極 では、表面とは、具体的には孔の内部表面も含め、セルの作動中に担体流体の循 環に暴露される全ての領域を包含する。1を極材料の処理は製造が本質的に完了 した後に行うが、処理を行う前に電極表面が十分画定されているのであれば電極 を最終的に切断する前に処理を行うこともできる。
触媒活性部位は種々の技法、たとえば共有結合、コーティング、吸着、電極表面 での化学種の現場重合、電極表面での化学種の現場酸化などによって形成するこ とができる。
金属電極および炭素電極表面への触媒活性種の種々の形成方法が、科学文献およ び特許文献に記載されている。上記の背景技術の説明で言及した文献を参照され たい。
触媒活性部位の好適な導入方法としては、電極表面に通常存在する化学種を、電 極と本発明の担体化合物との間の電子移動を触媒することのできる酸化された化 学種に転化する酸化反応がある。本発明の好適な炭素電極の場合には、電極表面 に存在する特定の表面酸化物が、特に後述する特定の合成有機金属担体化合物と ともに用いると電子移動に対して特に有用な触媒効果を有するキノンに転化され るのだと考えられる。
電極表面の酸化は種々の方法によって行うことができる。
電極を酸化環境、たとえば空気または酸素中で、通常的200〜1000℃の高 温に暴露することができる。あるいは、電極表面を酸化剤、たとえば塩化チオニ ルまたはオキシ酸の水溶液中で化学的に酸化することもできる。プラズマ反応器 を使用して、電極表面で°反応して本発明の好適な酸化触媒部位を形成させるこ とのできる反応性の化学種、特に反応性の酸素基を発生させることもできる。炭 素繊維表面の酸化方法を教示する米国特許第3.657,082号も参照された い。
本発明の好適な前処理方法では、一対の電極を電解液中で交番1t:&に暴露す る。このような電流サイクリングは表面の酸化と還元をひき続いて行うことによ り触媒部位の形成を促進すると考えられる。このようにして生成した触媒部位は 、本発明の酸素抽出方法で特に効果的であることを見出した。
第12図にこのような電流サイクリングを実施するための装置170を示す、こ の装置は、電解液を保持するための液溜め172、一対の電極176および17 8を収容する電極室174、および電極室174内で電極176および178を 隔てている半透膜180を備えている。チューブ182が液溜めと電解室の区画 174aおよび174bを連結しているので、電解液は順次液溜め172から区 画174a、区画174bを経て液溜め172へ戻るか、あるいは逆に流れる。
このようにして、!両液は両電極を経て連続的に循環することができる。ポンプ (図示せず)がこのような循環を形成するために設けである。装置170を完成 するために、電気接触板184および186が電極176および178上にそれ ぞれ設けである。各接触板184および186を、どちらの極性の電圧でも接触 板に印加することのできる電圧源と連結する。第12図の装置170は、多孔性 電極、特に上述の好適な炭素フェルト電極を表面酸化するのに特に有用である。
装置170を操作する際には、まず!両液を液溜め172にいれる。炭素フェル トについては、適当な電解液が2M NaC]および7mM Nag Ba O ,の水溶液で、pHは所望の種類および量の表面酸化物を得るべく選択する。典 型的にはpHは約6〜12の範囲、より典型的には約9〜10.5の範囲である 0次に電解液を、主に電極184および186の寸法によって左右される流速で 、チューブ172を通して循環させる。流速は典型的には電極室174を通過す る平均流速が約0.5〜10cm/秒、通常は約3.0〜7.0cm/秒となる よう選択する。電解液は区画174aから区画174bに(あるいは逆方向に) 循環する間に、集電板184および186を通して電極176および178間に 交番を流を印加する。
第13図について説明すると、電圧は鋸歯パターンとするのが好都合で、ピーク 電圧Emax、は約1〜10ボルトの範囲、通常約2〜6ボルトの範囲、より通 常的には約′2.5〜5ボルトの範囲とする。サイクル期間toは典型的には約 0.1〜10.0秒の範囲、より典型的には約0.5〜5秒の範囲とする0合計 処理時間は約5分から1.0時間まで変化させることができ、通常は約10〜2 0分の範囲とする。
印加電圧は鋸歯波として説明するが、他の波、たとえばサイン波、方形波などを 使用することもできると理解されたい。
電極176および178は装置170に入れる前に、十分清浄にしてすべての有 機汚染物質および金属イオンを除去する必要がある。それには酸浴、通常IMの N2 SO。
浴中で洗浄すればよい、有機物はエタノール浴中で除去することができる。いず れの洗浄も音波処理浴中で実施するのが好都合で、電極は交番電圧処理のために 電解液に入れる前に脱イオン水で十分洗浄しておく必要がある。
本発明の前処理電極を使用すると、本発明の担体化合物の酸化および還元を行う のに必要な作業電圧が実質的に低減する。具体的には、1.0ボルトの電圧を用 いたときに通常の(非前処理)を極で得られる酸素生成量を、本発明の前処理電 極を用いた場合には0.8ボルトで得ることができる。換言すれば、本発明の前 処理電極を1.0ボルトで作動させると、を流を倍にすることができ、その結果 酸素生成量を倍増することができる。観察される挙動の種類および効率の上昇幅 は、使用する担体化合物の性質に左右される。
以下の実施例は本発明を例示するために示すものであって、本発明はこれらによ って限定されるものではない。
−特表千1−502271(25) スm 材I」−JLが汰 電極(2,5X10C1)を0.5インチの黒鉛7 s 7L/ト〔2ポンド/ 線ヤード、米国メイン州ビドルフォード、ファイバー、マテリアルズ社(Fib er ?1aterials+ Inc。
Biddleford、 F1a1ne) )から裁断した。痕跡量の金属およ び有機不純物を除去するために、電極を脱イオン水に浸、し、その後LM H, SO,中で20分間音波処理し、さらに20分間エタノール中で音波処理した0 次に電極を脱イオン水中で洗浄した。
清浄にした電極を、pHを10.5に調整した2M NaC1水溶液中で前処理 した。電極を、チクマー(Tecmar)のラブマスター(Labsaster )インタフェースを介して接続したゼニス(Zenith)のモデル152PC コンピユータで制御したヒエ−レット−パンカード(Hewlett−Pack ard)の双極電源(モデル6825^)に接続した。±2ボルトおよび±6ボ ルトの間で変化する振幅、および0.5ボルト/秒および5ボルト/秒の間で変 化する速度で電圧ランプ(鋸歯)を印加した。水溶液の流速を0.21/分−0 ,388f/分で変化させ、処理時間を10.7分−25分で変化させた。前処 理の後、電極を22の脱イオン水中で洗浄した。
前処理電極を第8図に関して上述した電気化学的酸素セル(EOC)に入れた。
EOC−は上述のようにしてゼニスのモデル152PCコンピユータ゛およびチ クマーのラブマスターインターフェースによって制御および監視した。陽極と陰 極の間にはRAI R−4035陰イオン交換膜を前処理電極と非前処理電極を 使用したEOCで3種の担体化合物を試験した。担体化合物は以下のものを用い た。
(IN、4,7,10.13−ペンタアザトリデカン(PAA Nct33) (2)1.9−ビス−(2−ピリジル−2,5,8−)リアザノナン(PAA  阻62) (3)1.11−ビス−(2−ピリジル)−2,6,10−トリアザウンデカン (PAA 随64)試験では、EOCへの印加電圧を約15mVずつOから1. 8ボルトまで段階的に上昇させた。 t:fLおよび酸素発生量を各電圧で記録 し、約5分後にセル電圧を上昇させた。
上述のようにして、pH6の化合物(1)(PAA N1133.110mM) およびコバルト(55mM Cocoa )をEOC中で試験した。電流、酸素 発生量、および電力消費量を、電圧に対して第13A−13C図にそれぞれ示す 。
電流密度および酸素発生量の増大、および電力消費量の低減が達成された。2回 目の実験を同一条件下で行った。結果を第14A−14C図に示す、理由はわか らないが、同じ電流密度および酸素生成量の増大、および電力消費量の低減は観 察されなかった。
上述のようにして、pH9の化合物(2)(PAA 1lk162.5−OmM )およびコバルト(50mM CoC1z )をEOC中で試験した。結果を第 15A−15C図に示す、を流密度また酸素生成量の増大は観察されなかったが 、電力消費量はわずかに低いようであった。Ag/AgC1を極を基準として測 定した、陰極および陽極での過電圧を示す第15図から、化合物(2)について は陰極での還元が促進することが可能であることがわかる。
上述のようにして、P H8,5の化合物(3)(PAA 随64.50mM) およびコバルト(50mM CoC1りをEOCで試験した。結果を第16A− 16B図に示すが、これは3回の実験の平均を表す、結果のプロットに沿った実 線は観察されたそれぞれの最大点および最小点である。
電流密度が実質的に増大しているのが観察される。たとえば、セルに1.0ボル トに印加すると、非前処理電極では45mAが得られ前処理電極では90mAが 得られる。同様に、酸素生成量は電力を増大させなくても0.25m!/分から 約0.5m/分に倍増する。
酸素担体上での酸素還元反応は、何ら変性剤、促進剤、結合剤、媒介剤、または 他の電極触媒を介在させなくとも直接実施することができる。しかしこれらの物 質は必要に応じて含有させることができ、本発明の別の観点によれば酸素抽出の 効果を著しく上昇させることができる。媒介剤は、電極表面から酸素担体まで電 荷を輸送する役目を果たす、循環中の担体流体中に存在する小分子である。変性 剤または促進剤は、それ自体は酸化還元反応を生じることなく電子移動を促進す る、電極表面に結合した分子である。
結合剤は、酸素還元過程が進行する電極表面に担体を結合させる分子である。
電気化学触媒として使用する物質は、特定の物理的要件を満たす任意の原子種、 化合物または凝集体である。この物質は、電極と担体化合物の間ですばやく電子 を移動させて、担体化合物の間接的な酸化/還元を行わせることができる必要が ある。さらに、電極と電気化学触媒との間の電子移動に必要な電位が、セルの作 業条件下で電極と担体化合物との間の電子移動に必要な電位より低くなければな らない0通常このことは、電気化学触媒の標準電位の方が酸素化担体化合物の標 準電位より低いことと対応する。を気化学触媒(EC)の酸化についての標準的 な半電池は以下のように表すことができる。
EC=E C” 十e−、E” *c OQここでE”@tは電気化学触媒の酸 化電位である。したがって、B s、よは反応: (Co (It)(FAA)) t O,−Co (II)(FAA) Ox  Co (I[[)(FAA) 1についての酸化電位ECoO,Coより低いは ずであり(式11)、担体化合物の酸化および酸素の放出を進めるための電位が 低減する。
電気化学的触媒の電位は通常酸素化担体化合物の電位と比べてさほど低くはない 、さもないと不利な熱力学的平衡が生じてしまうことがあるからである0通常電 気化学触媒の電位は、担体化合物の電位より約0.1〜0.5ボルト、通常的0 .2〜0.3ボルト低い。
適当な電気化学触媒は、担体化合物に対する酸化/還元電位を基準として選ぶ、 このような選択は、電気化学触媒と担体化合物の双方の電位の測定を通常の方法 、たとえばせコウまたは他の標準電極を使用することによって実施することがで きる。この選択は単に、下記の電量分析実験で、候補の電気化学触媒が酸素放出 に必要な電位を低下させる効果を試験することによって好都合に行うことができ る。
酸素化担体化合物を、作用電極と補助電極を有するセルに入れる0両電極はイオ ン透過性膜で分離されており、酸素化担体化合物は作用電極とのみ接触している 。適当な電解液を補助電極と接触させて入れておく、このようにすれば、酸素化 担体化合物から酸素を放出させるのに必要な電圧を、代表的には通常の酸素プロ ーブを使用して酸素放出が検出されるまで電圧をただ段階的に上げていくことに よって測0力 定することができる0次に電気化学触媒を溶液中あるいは電極に 固定化させるべく加えて実験を繰り返して、酸素放出に必要な電位低下を測定す ることができる。この電位低下が約0.1〜0.5ボルト、通常的0.2〜0. 4ボルトの適当な範囲であれば、電気化学触媒は上述の電気化学的セルでのエネ ルギー消費を低下させるのに有効であることになる。
一般に種々の化合物が電気化学触媒として適当である。
とはいえ個々の化合物を特定の担体化合物とともに試験することがなお必要であ る0本発明で使用するのに適当な一群の電気化学触媒には、陰イオン、たとえば ヨウ化物、臭化物、および窒化物;陽イオン、たとえばルテニウムペンタミンピ リジン錯体および2,2°−ビピリジルセリウム;フェノール化合物、たとえば カテコール、ヒドロキノン、インドフェノールおよびフェノールエーテル化合物 ;スルホンエーテル化合物(玉揚のフェノールエーテル化合物の含硫類似物); 有機金属化合物、たとえばフェロセン、特にフェロセンカルボン酸、コバルトセ ン、ニフヶロセン、および金属カルボニル、酸素と非結合性の金属ポリフィリン 、たとえば鉄テトラフェニルポルフィリンおよび金属コリン化合物、特にビタミ ンB−12;金属大環状化合物、たとえばコバルトフタロシアニン、鉄フタロシ アニン、金属シフラム、特にニッケルシフラムおよび金属サレン錯体:アミン、 たとえばp−フェニレンジアミン、N、N、N’ 。
No−テトラメチルフェニレンジアミン、およびトリス(p−ブロモフェニル) アミン;チアジン、たとえばメチレンブルーおよび二ニー・メチレンブルー;非 局在化芳香族分子、たとえばケルシュ茎(Koelsch’s radical ) ;シトクローム分子、ヒドロキシルアミン、金属ホスフィン錯体、たとえば ニッケルトリフェニルホスフィン;などがある。
好適な電気化学触媒には置換フェロセン、ヨウ化物イオン、フェニレンジアミン 、および置換キノンがある。
電気化学触媒を選んだら、今度はそれを酸素抽出系に導入する必要がある0通常 電気化学触媒は循環する担体流体に溶解または混合するが、電気化学触媒を電極 あるいは電極以外の支持体に固定するのが望ましいこともある。電気化学触媒を 担体流体化合物に含有させることにより、酸化/還元反応を電極表面から離れた 位置で進行させることができる。この配置の効果によって、担体化合物と電気化 学触媒とが遭遇する頻度が多くなり、電極と担体化合物との間の実効電子伝達が 促進される。このような促進効果が、主要な触媒効果、すなわち上述した電極と 担体化合物との間の電子移動に必要なエネルギーの低下に付は加わるのである。
電気化学触媒はその溶触度に応じて担体流体中に約0.01mM〜約IM、通常 的0.1 mM 〜0.1 M、大抵は約0.1mM〜100mMの濃度で存在 することができる0通常電気化学触媒濃度は、担体化合物濃度との等量比が少な くとも1:1000(例、電気化学触媒:担体化合物の等量)、通常少なくとも i:soo大抵少なくとも1:200、そして往々にしてそれ以上となるよう維 持するのが好ましい。
この際電気化学触媒濃度の上限は溶解度、あるいは担体化合物の酸素捕捉能力に 対して電気化学触媒が干渉する濃度である。好適な電気化学触媒では、約0.5 〜30mMの濃度が効果的であることを見出した。
電気化学触媒は不活性な固定支持体に結合させることもでき、特に電気化学触媒 がさもないと担体化合物の酸素捕捉に干渉する場合にはそうである。電気化学触 媒を固定化し、酸素が結合される担持領域から隔離することにより、このような 干渉を防止することができる。を気化学触媒の固相への結合法は電気化学触媒の 性質と固相の性質の両方に左右される。多様な物質についての数多くの結合およ び連結技術が科学文献および特許文献に記載されており、電気化学触媒と固相材 料の組合わせの大半についての固定化方法が容易に使用可能である。
固相は通常電極自体であるが、必ずしもそうでなくともよい、電気化学触媒を電 気化学的セルの外側に保持した固相と結合させることもできる。この種の遠隔固 相上の電気化学触媒は、追加の液相(流動性)電気化学触媒を運搬する別の流体 回路を使用して帯°電させる。この追加の触媒は固相に結合された電気化学触媒 と同じ電気化学触媒とすることも異なった電気化学触媒とすることもできる。液 相を電気化学的セルに暴露することにより、流動性電気化学触媒を必要に応じて 酸化したり還元したりすることができる。
遠隔固相触媒は流動性電気化学触媒によって酸化または還元される。すべての流 動性電気化学触媒を除去した後に、遠隔面相を酸素化担体化合物を含有する担体 流体に暴露することにより、固相が担体化合物を酸化または還元して坦体化合物 から酸素を放出する。このようにして電気化学触媒を担持領域から隔離して干渉 を防止する。
下記の実施例でさらに詳細に示すように、本発明で電気化学触媒を使用すると、 酸素の放出を伴う担体化合物の酸化/還元を行うのに必要な作業電圧が実質的に 低減する。
本発明の電気化学触媒を用いると、通常作業電圧が約0.1〜0.5ボルト、大 抵は約0.2〜0.4ボルト低下する0作業電圧がこのように低下した結果、所 定容積の酸素に対する電流負荷は一定のままなので、エネルギー消費が実質的に 低減する。
本発明の電気化学触媒が酸素抽出を促進する効果をサイクリック・ポルタンメト リーおよび電量分析により、第8図に関して上述した電気化学的酸素セル装置で 試験した。
スm サイクリック・ポルタンメトリーの実験を上記実施例■で説明したようにして実 施した。第17図は、1,1”−フェロセンジカルボン酸の緩衝食塩水への溶液 から、著しく過剰の酸素担体の存在下で各種の酸性度にて得られたサイクリック ・ポルタンメトリーのプロットである。プロットの形状が溶液のpHに左右され ることが明らかにわかる。
p H7,3で記録した第17(a)図が酸素担体の不在下での1.1゛−フェ ロセンジカルボン酸の挙動に最もよく類似しており、このことからこの種の条件 下では化学種間に極めてわずかな相互作用しか存在しないことがわかる。これと は対照的に、第17(b)図は、p H10,1,0,4〜0.5Vで酸化を流 が著しく増大し、逆掃引では、0.4 vで還元電流が完全に除去されることを 示す、したがってこのpHでは化学種間に多大な相互作用が存在するわけである 。第17(a)図と第17(b)図で使用したpHの中間に位置するPHを使用 して記録した第17(C)図は、両者の中間の挙動を示す、1.1’ −フェロ センジカルボン酸の不在下では、0.4vで全くあるいはほとんど電流が流れず 、したがって通常この電位では酸素担体の酸化は生じない、第17(b)図およ び第17 (C)図に示される1、1゛−フェロセンジカルボン酸の電流の増大 は、担体の酸化がフェロセン種による電子移動の媒介を通じて進行していること を示す、この媒介が溶液のpHに依存していることは、1.lo−フェロセンジ カルボン酸が溶液中に単独で存在する場合のポルタモグラムがpH依存性を示さ ないことからも、この過程が担体の反応性によって制御されていることを示す、 酸素担体触媒のポルタモグラムは、pHに対して極めて依存性が高い。
1施U 電量分析による実験では、サイクリック・ポルタンメトリー(実施例■)より大 型の電極を使用し、印加電圧に対してt流だけでなく酸素生成量も測定した。イ オン交換膜または細孔セパレータで隔てられた2つの区画からなるセルを使用し た。一方の区画は対向電極室で、目的とする緩衝水溶液へのフェリシアン化カリ ウムの溶液と対向電極自体を有しており、対向電極は網状ガラス状炭素(1cm X2cm)とした0作用電極室は酸素担体溶液、基準電極(銀/塩化銀)、作用 電極(炭素フェルト、2cmX1cm)、およびクラーク型酸素プローブ(イエ ロー・スプリングス、インストルメンツ(Yellow Springs ]n 5trus+ents 、モデル5775)を有していた。実験では、通気によ り空気で担体溶液を飽和し、次にポテンシオスタット(BAS CY−27)に よって作用電極と基準電極との間に電位差を印加した。を位は0から0.7ボル トまで100〜200mVずつ段階的に増大させ、通過した電荷と放出された酸 素を監視した0次に電位を十分負である価に設定して酸化された担体の全部また は大半をそのもとの形態に還元して戻した。この値は通常Oから〜0.2■の範 囲であった0次に作用電極室を空気で再度飽和し、この手順を繰り返して担体が 確実にこのサイクルを完了できるようにした。場合によっては酸化担体は溶液が 空気で再度飽和されるまでは、もとの形態に完全に還元されなかった。このこと により、担体がその酸化形態と還元形態の混合物であったにもかかわらず、担体 の挙動を調べることができた。
担体の挙動を確かめたら、今度は作用電極室に電気化学触媒を加え、電位を段階 的に変化させる手順を繰り返した。
第■表に、3種の異なった酸素担体化合物および数種の異なった電気化学触媒を 使用したこの種の数多くの実験の結果を示す、酸素プローブ電極の応答から、電 気化学触媒が存在すると、同触媒が不在である場合より酸素が低電位で放出され ることが明らかであり、そして通過した電荷から、電子移動がこれらの低い電位 での電気化学触媒の媒介を通じて進行することがわかる。
ス1lC(L 第8図に関して説明した電気化学的酸素セル装置を使用した実験によって、大型 電極(25cd)を使用し有意な量の酸素(0,2〜2m/分)が生成する流動 循環系での電気化学触媒の作用が示された。この実験では、電圧と電流との積に よって酸素抽出に必要な電力が与えられるのでセル電圧全体を制御した。塩化コ バルト(100mM)と1゜9−ビス−(2−ピリジル)−2,5,8−)リア ザノナン(PAA Na62.100mM)の0.8 M塩化ナトリウム/水へ の溶液を電気化学的セル中で酸化することにより、コバルト錯体の半分が還元形 B(Co(II))となり、半分は酸化形B(Co(I[[))となるようにし た。この溶液を電気化学的酸素セル装置中に循環させ、電圧を印加した。
0、M/分の酸素が0.94 Vで生成することがねかりた。
必要電流は94mAで、これは297W/(生成酸素11・分)に対応する。こ の溶液にフェロセンカルボン酸を加えたところ(1mMの濃度)、86mAの電 流を使用することにより0.7Vで0.3d/分の酸素が生成した。これは20 2W/(生成酸素1!・分)の必要電力に対応する。
第二溶液を同じ方法で製造したところ、ここでも109mAの電流を使用するこ とにより0.94 Vで0.3m/分の酸素が得られ、324W/(酸素12・ 分)が必要であった。
この溶液にヨウ化カリウムを加えたところ(1mMの濃特表平1−502271 (29) 度)、82mAを使用することにより0.75 Vで0.3m/分の酸素が得ら れ、これは200W/(酸素1i・分)の必要電力に対応する。同じ方法で製造 した第三の溶液では、123mAを使用することにより、0.86 Vで0.3 m/分の酸素が得られ、343W/(酸素IE・分)が必要でありだ。1.1” −フェロセンジカルボン酸(1mMの濃度)を加えたところ、88mAのtfL を使用することに占り0.69 Vテ0.3 d/分の酸素が得うレ、200W /(酸素11・分)が必要であった。
本発明の装置及び方法は、第一領域から酸素を抽出し、そして第二領域にその酸 素を濃縮することが希望される任意の用途に使用することができる。たとえば、 酸素が流体中の汚染物質として存在し、流体から酸素を除去することが希望され ている用途は数多い。たとえば酸素は食品、たとえばビール、ワイン及びオレン ジジュースを劣化させるので、これらの流体から酸素を除去できれば商品の貯蔵 寿命が著しく長くなる。
他の用途では、酸素の濃度を所定の環境に存在する酸素の濃度より上昇させるこ とが望ましい、たとえば、呼吸の度に高濃度の酸素を必要とする肺疾患をわずら っている患者は現在大抵充填酸素に制約され、したがってこうした患者の行動は 厳しく制限されている。鉱山労働者も採掘条件によっては現在可能なレベルより 高い酸素レベルを必要としている。
酸素は、本発明の装置および方法を使用することにより水からも抽出することが できる0代表的用途としては、自由遊泳中のダイパー、潜水艇中のダイパー、水 中で作動する燃料電池、および燃焼過程で酸素を必要とする種々のエネルギー消 費型エンジンへの酸素の供給があげられる。
以上は本発明の好適実施1!様を完全に記載したものであるが、他の構成や同等 物を本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく構成したり用いたりすること もできる。したがって、本発明の説明および例示は本発明を限定するものではな く、本発明の範囲は請求の範囲によって限定されるものである。
330nmの吸収 特表平1−502271 (31) FIG、−?。
FIG、10゜ FIG、8゜ FIG、Jl。
FIG 12゜ 電位(V) FIG、−13A。
電位(V) FIG、J3B。
電位(V) FIG、13G。
電位(V) F1114A− 電位(V) FIG、14B。
電位(V) 電位(V) 口G 15A。
電位(V) ml/% I【D 電位(V) FIG、15C。
セル電位(V) FIG 150゜ FIG、16A。
80−168゜ 国際調査報告 +l+lR+115M1 AlI3.iUIM〜t PCT+US8b1004 4ア

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.一般式: R1−(CH2)−NH−(CH2)3−NR3−(CH2)0 −NH−(C H2)−R2 (上式において R1、R2は2−ピリジル oは2、3、または4、 R2はoが2または4の場合には水素、oが3の場合にはメチルである) を有するポリアルキルアミン。
  2. 2.一般式: R1(CH2)2−NH−(CH2)−X−(CH2)−NH−(CH2)2− R2(上式において R1およびR2は2−ピリジルおよびアミノからなる群より選ばれ、 Xは2,6−ビリジルである) を有するポリアルキルアミン。
  3. 3.一般式: R1−(CH2)−NH−(CH2)−X−(CH2)o−NH−(CH2), −R2 (上式において R1およびR2はそれぞれ窒素を含む有機基、m、n、oおよびpはそれぞれ1 、2、3または4、Xは2,6−ピリジル、2,6−ピペリジル、2,5−ピロ リル、2,5−イミダゾリル、−O−、−S−、−P−、および−N−R3(式 中のR3は水素、低級アルキルまたアラルキル)よりなる群から選ばれ、nとo は等しくない) を有するポリアルキルアミン。
  4. 4.一般式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (上式において RlおよびR2はそれぞれMに配位した窒素を含む有機基、 m、n、oおよびpはそれぞれ1、2、3または4、Xは2,6−ビリジル、2 ,6−ピペリジル、2,5−ピロリル、2,5−イミダゾリル、−O−、−S− 、−P−、および−N−R3(式中R3は水素低級アルキルまたはアラルキル) よりなる群から選ばれ、nとoは等しくない) を有するポリアルキルアミンの金属錯体。
  5. 5.Mがチタン、マンガン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ルテニウム 、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、バナジウムおよび白金より なる群から選ばれる請求の範囲第4項記載の金属錯体。
  6. 6.R1およびR2がそれぞれアミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、2 −ピリジル、アルキル置換2−ピリジル、2−ピペリジル、置換2−ピペリジル 、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、置換2−および4−イミダゾリル、2 −ピロリル、アルキル置換2−ピロリル、2−ピラジニル、2−インドリル、1 −および3−イソインドリル、8−キノリニル、2−キノリニル、アルキル置換 2−キノリニル、およびアルキル置換8−キノリニルよりなる群から選ばれる請 求の範囲第3項記載の金属錯体。
  7. 7.第−法体環境から配位子を抽出するにあたり、配位子を含む第−流体環境を 、第−および第二表面を有し、上記環境を容器の内部空間から隔てている第−配 位子透過性膜の第−表面と接触させ、 容器内に封入されており、担体化合物を含有している担体流体を、上記膜の第二 表面を接触させることにより、上記膜を通して拡散する配位子の少なくとも−部 を担体化合物と結合させて結合した配位子錯体を生成し、結合した配位子錯体を 含有する担体流体を、容器の第二部分を形成する電気化学的セルの第−電極室ま で輸送し、担体化合物を、配位子に対する結合親和性が比較的低い配化状態に電 気化学的に変化させることにより、遊離配位子を担体法体に放出させ、非結合性 状態の担体化合物を生成し、 担体法体から配位子を除去して配位子欠乏担体流体とし、非結合状態の担体化合 物を含有する配位子欠乏担体流体を、容器の第三部分を形成する電気化学的セル の第二電極室まで輸送し、 非結合性状態の担体化合物を電気化学的に変性させて結合性状態の担体化合物を 再度形成する工程を含み、上記担体化合物が−般式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (上式において Mはチタン、マンガン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロ ジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、バナジウムおよび白金よりなる 群から選ばれ、R1およびR2はそれぞれMに配位した窒素原子を含む有機基、 m、n、oおよびpはそれぞれ1、2、3または4、Xは−O−、−S−、P− R、2,6−ピリジル、2,6−ピペリジル、2,5−ピロリル、2,4−イミ ダゾリル、置換複素環式アミン、および−N−R3(R3は水素、低級アルキル またはアラルキル)よりなる群から選ばれる)を有するポリアルキルアミンの金 属錯体である方法。
  8. 8.第−流体環境から配位子を抽出し、第二流体環境に配位子を放出するにあた って、 腸極、陰極、および一般式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (上式において R1およびR2はそれぞれMに配位した窒素原子を含む有機基、 m、n、oおよびpはそれぞれ1、2、3または4、Xは−O−、−S−、P− R、2,6−ピリジル、2,6−ピペリジル、2,5−ピロリル、2,4−イミ ダゾリル、置換複素環式アミン、および−N−R3(式中のR3は水素、低級ア ルキルまたはアラルキル)よりなる群から選ばれる) を有する遷移金属酸素担体化合物を含有する電解液を含む電気化学的セルを用意 し、 陰極で担体化合物の金属を結合性原子価状態に変化させ、陽極で担体化合物配位 錯体の金属を非結合性原子価状態に変化させるのに十分な電位をセルに印加し、 第−法体環境から陰極領域の電解液に配位子を連絡させて、配位子と結合性原子 価状態の担体化合物の間に担体化合物−配位子錯体を形成させ、 担体化合物−配位子錯体を陽極まで輸送して配位子を放出する 工程を含む方法。
  9. 9.配位子が分子状酸素である請求の範囲第8項記載の方法。
  10. 10.さらに、担体化合物−配位子錯体から第二流体環境に配位子を電気化学的 に放出する工程を含む請求の範囲第8項記載の方法。
  11. 11.電子を電極と担体化合物との間で移動させるのに電気化学触媒を使用し、 電気化学触媒が担体流体中で流動性であるか、電極の少なくとも一方に固定化さ れているか、電極以外の支持体に固定化され電極間に循環されている請求の範囲 第8、9または10項に記載の方法。
  12. 12.酸素を量体環境から抽出するにあたり、酸素を含む第一流体環境を、第− および第二表面を有し、上記環境を人工容器の内部空間から隔てている第−酵素 透過性膜の第−表面と接触させ、 上記容器内に封入されており結合性状態の酸素担体を含有している担体流体を、 上記膜の上記第二表面と接触させることにより、上記膜を通して拡散する酸素を 上記担体を結合させて結合した酵素錯体を生成し、上記結合酵素錯体を含有する 上記担体流体を脱離領域まで輸送し、 酵素を上記担体流体から除去して酵素欠乏担体を生成する 工程を含む方法。
  13. 13.さらに、上記結合性状態の酸素担体を上記容器の第二部分を形成する電気 化学的セルの陰極側に暴露することにより上記担体流体から酵素を除去する脱離 領域まで、上記結合酸素錯体を輸送する工程を含む請求の範囲第12項記載の方 法。
  14. 14.さらに、上記担体流体を十分に低い酸素圧力に暴露して上記担体流体から 酸素を除去して酸素欠乏担体流体を生成する脱離領域まで、結合酸素を含有する 上記担体流体を輸送する工程を含む特許請求の範囲第12項記載の方法。
  15. 15.電気化学的な配位子の抽出および生成方法に使用する、一般式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (上式において Mは電気化学的に活性な遷移金属イオンR1およびR2はそれぞれMに配位した 窒素原子を含む有機基、 m、n、oおよびpはそれぞれ1、2、3および4、Xは−O−、−S−、P− R、2.6−ピリジル、2,6−ピペリジル、2,5−ピロリル、2,4−イミ ダゾリル、置換複素環式アミン、および−N−R2(式中のR2は、水素、低級 アルキルまたはアラルキル)よりなる群から選ばれる) を有するポリアルキルアミンの金属錯体を約10ミリモル/l以上含有する水溶 液を含有する組成物。
  16. 16.さらに、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム 、硫酸ナトリウム、および硫酸カリウムよりなる群から選ばれた塩を含む支持電 解質を含有し、上記塩の濃度が約0.1〜約4.0Mである請求の範囲第15項 記載の組成物。
  17. 17.配位子含有環境に暴露されたときに、金属錯体の約50%以上が配位子錯 体として存在するpHより約1pH単位高いpHに滴定された請求の範囲第15 項記載の組成物。
  18. 18.酸素を流体混合物供給原料から抽出するためのセルであって、 電圧源または電流源と結合することができる陽極および陰極で、その少なくとも 一方を酸化して表面に触媒部位を生成させた傷極および陰極、 還元状態では酸素を結合させることができ、酸化状態では酸素を放出することが できる担体化合物を含有する担体流体、 担体化合物の酸化が起こる隔極および担体化合物の還元が起こる陰極を経て、担 体流体を循環させる手段、および担体流体が陰極から陽極へと移動する際に流体 混合物供給原料を担体流体に暴露することにより、運元状態にある担体化合物を 酸素と結合させる手段 を含む電気化学的セル。
  19. 19.さらに、担体化合物の酸化状態を変化させた結果放出される酸素を集める 手段を含む請求の範囲第18項記載の電気化学的セル。
  20. 20.陽極と陰極の少なくとも一方が、炭素、またはチタン、鉄、ニッケル、銅 、銀、白金、金、パラジウム、錫、タンタル、コバルト、鉛、カドミウム、酸化 ルテニウム、ならびにこれらの金属の合金および混合物よりなる群から選ばれた 金属から構成される請求の範囲第18項記載の電気化学的セル。
  21. 21.陽極と陰極の少なくとも一方が、炭素フェルト、炭素粒子床、マット状炭 素織維および製織炭素繊維よりなる群から選ばれた、担体流体の流れを通過させ ることのできる多孔性炭素電極である請求の範囲第18項記載の電気化学的セル 。
  22. 22.流体混合物供給原料を担体流体に暴露する手段が酸素透過性膜を含む請求 の範囲第18項記載の電気化学的セル。
  23. 23.触媒部位が陽極および/または陰極の表面酸化によって導入されたもので ある請求の範囲第18項記載の電気化学的セル。
  24. 24.担体化合物がポルフィン環の遷移金属錯体よりなり、下記の一般式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (上式において R1およびR2はそれぞれMに配位した窒素原子を含む有機基、 m、n、oおよびpはそれぞれ1、2、3または4、Xは−O−、−S−、P− R、2,6−ピリジル、2,6−ピペリジル、2,5−ピロリル、2,4−イミ ダゾリル、置換複素環式アミン、および−N−R3(式中のR3は、水素、低級 アルキルまたはアラルキル)よりなる群がら選ばれる) を有し、遷移金属がチタン、マンガン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、 ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、バナジウムおよ び白金よりなる群から選ばれる請求の範囲第18項記載の電気化学的セル。
  25. 25.分子状酸素を流体混合物供給原料から抽出するにあたり、第一酸化状態で は酸素と結合し第二酸化状態では結合した酸素を放出することができる担体化合 物を含有する担体流体を、担持領域を一対の電極を有する電気化学的セルの間に 循環させることにより、担持領域で酸素と結合させるために電気化学的セルの一 方の電極によって担体化合物を第一酸化状態に変化させ、酸素を放出するために 他方の電極により担体化合物を第二酸化状態に変化させる方法において、 上記電極とその付近の担体化合物との間の電子移動を促進すべく選ばれた電気化 学触媒を、電極の少なくとも一方に作用させることにより、担体化合物を酸化ま たは還元するのに必要なエネルギーを低減することを特徴とする改良された方法 。
  26. 26.電気化学触媒が、陰イオン、陽イオン、フェノール化合物、フェノールエ ーテル化合物、スルホンエーテル化合物、有機金属化合物、金属ポルフィリソ、 金属大環状化合物、アミン、チアジン、非局在化芳香族化合物、シトロクローム 化合物、ヒドロキシルアミン、置換フェロセン、ヨウ化物イオン、フェニレンジ アミソ、置換キノン、および金属ホスフィン錯体よりなる群から選ばれる請求の 範囲第25項記載の方法。
  27. 27.担体流体のpHが約5〜9の範囲にあり、電気化学触媒の濃度が約0.0 1mM〜1Mである請求の範囲第25項記載の方法。
  28. 28.電極間に電圧を印加し、この電圧がセルの条件下で酸素化担体化合物の触 媒を用いないセル電位より約0.0〜0.1ボルト低いものである請求の範囲第 25項記載の方法。
  29. 29.酸素担持領域 一対の電極を含む電気化学的セル、 電極に連結された電圧源、 第一酸化状態では分子状酸素と結合し第二酸化状態では結合した酸素を放出する ことができる担体化合物を含有しており、電気化学的セルの両電極と酸素担持領 域との間を循環している担体流体、および 電極と担体化合物との間の電子移動を促進すべく選ばれた、少なくとも一方の電 極の近傍にある電気化学触媒からなる、流体混合物供給原料からの分子状酸素抽 出用電気化学的装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04247067A (ja) * 1991-02-01 1992-09-03 Fuji Photo Film Co Ltd 複素環基を有するアミン化合物
JP2009544132A (ja) * 2006-07-19 2009-12-10 エーカル・エナジー・リミテッド 燃料電池
JP2014529599A (ja) * 2011-08-19 2014-11-13 デーホーアェル・フィンランド・オサケユキチュア 3つの発色団を有する発光ランタニドキレート及びそれらの使用
US9944657B2 (en) 2011-08-19 2018-04-17 Radiometer Turku Oy Luminescent lanthanide chelates having three chromophores an their use

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