JPH0149182B2 - - Google Patents

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JPH0149182B2
JPH0149182B2 JP15891182A JP15891182A JPH0149182B2 JP H0149182 B2 JPH0149182 B2 JP H0149182B2 JP 15891182 A JP15891182 A JP 15891182A JP 15891182 A JP15891182 A JP 15891182A JP H0149182 B2 JPH0149182 B2 JP H0149182B2
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JP
Japan
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flame
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methyl methacrylate
retardant
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JP15891182A
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Suehiro Tayama
Norihisa Kusakawa
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は高度の難燃性と優れた物性を有する難
燃性アクリル系樹脂組成物及びその製造方法に関
するものである。 更に詳しくは、本発明はポリ(メタクリル酸メ
チル/スチレン/無水マレイン酸/α−メチルス
チレン/メタクリル酸)の5元共重合体と特定の
二種の有機燐系難燃剤とを組み合わせて使用した
優れた物性を有する難燃性アクリル系樹脂組成物
及びその製造方法に関するものである。 アクリル樹脂はメタクリル酸メチルを主成分と
する熱可塑性樹脂であつてその卓越した透明性、
優れた耐候性、良好な機械的性質及び耐熱性によ
つて照明材料、看板、デイスプレイ、建築材料、
電気機器材料等として広く使用されているが、可
燃性であるためその応用分野が制限されている。 アクリル樹脂にある種の有機燐酸エステルを添
加することにより難燃性を付与できることは既に
知られているが、これらの有機燐酸エステルは一
般に可塑性作用を有し、得られるアクリル樹脂成
形物の熱変形温度を著しく低下させるとともに機
械的強度をも低下させる欠点を有している。更
に、添加した上記難燃剤に起因して、樹脂組成物
の吸水性が増加し、屋外で使用した場合、成形物
が吸水変形したりクレーズが発生し、これが、し
ばしば、製品クレームとなつている。 本発明者らは、従来の難燃化アクリル樹脂の上
述の欠点を改善するために鋭意検討を行つた結
果、ベースポリマーとして、従来のメタクリル酸
メチルからなるアクリル樹脂に代えて、特定の配
合組成を有するポリ(メタクリル酸メチル/スチ
レン/無水マレイン酸/α−メチルスチレン/メ
タクリル酸)の5元共重合体を用い、これに特定
の二種の有機燐系難燃剤を組み合わせて使用する
ことにより、従来の難燃化アクリル樹脂と同等以
上の難燃性を保持しながら更に優れた耐熱性と低
吸水率等の物性を有する新規な難燃性樹脂組成物
の発明を完成するに到つたものである。 本発明は、すなわち (A) メタクリル酸メチル又はその部分重合体
40−88重量% (B) α−メチルスチレン 1−15重量% (C) スチレン 5−15重量% (D) 無水マレイン酸 5−15重量%及び (E) メタクリル酸 1−15重量% から得られる共重合体とハロゲン化ポリホスホネ
ート及びアルキルアシツドホスフエートとからな
り、組成物中にハロゲン化ポリホスホネートを3
〜40重量%及びアルキルアシツドホスフエートを
0.1〜8重量%含むことを特徴とする難燃性アク
リル系樹脂組成物である。 さらに本発明はメタクリル酸メチル単量体又は
その部分重合体40−88重量%、α−メチルスチレ
ン1−15重量%、スチレン5−15重量%、無水マ
レイン酸5−15重量%及びメタクリル酸1−15重
量%よりなる混合物、又はその部分重合物に、組
成物中にハロゲン化ポリホスホネートが3〜40重
量%及びアルキルアシツドホスフエートが0.1〜
8重量%となるように添加した後、重合開始剤の
存在下で共重合させることを特徴とする難燃性ア
クリル系樹脂組成物の製造方法である。 本発明において(A)成分のメタクリル酸メチル単
量体又は部分重合体40−88重量%は、メタクリル
樹脂本来の光学的性質、耐候性又は機械的性質を
保持するために必要な成分であり、40重量%未満
であるとこれらの特性が失われ、逆に88重量%を
超えると耐熱性及び難燃性の向上効果が小さくな
り好ましくない。 (B)成分のα−メチルスチレンは得られる共重合
体の耐熱性を向上させる成分の1つであり、組成
割合としては1−15重量%の範囲が必要であり、
好ましくは3−10重量%である。1重量%未満で
あると耐熱性が充分でなく15重量%を超えると機
械的性質が低下すると同時に生産性が低下し、望
ましくない。 (C)成分のスチレンは直接的には耐熱性・難燃性
を向上させる成分ではないが、耐熱性向上成分で
ある(B)及び(D)成分の共重合反応性を高めることに
より間接的に耐熱性を向上させると同時に生産性
の向上に対して著しい作用効果があり、かつ得ら
れる共重合体の機械的性質、帯色性並びに成形加
工性の向上に対しても極めて好ましい効果を有す
るものである。特に機械的性質、帯色性の改良に
ついては全く予想外の効果が認められた。スチレ
ンの配合割合としては5−15重量%が必要であ
り、5重量%未満であると生産性の面で劣り、15
重量%を超えると耐熱性並びに光学的特性が低下
する傾向が認められるので好ましくない。 (D)成分の無水マレイン酸は(A)成分のα−メチル
スチレンの共重合反応性を高める作用と(C)成分の
スチレンとの相互作用により共重合体の耐熱性を
向上させる効果を有し、5−15重量%の範囲が必
要であり、好ましくは10−15重量%である。5重
量%未満であると生産性と耐熱性の面で劣り15重
量%を超えると機械的性質と耐熱性が低下して好
ましくない。 (E)成分のメタクリル酸は本発明の難燃性樹脂組
成物の難燃性向上及び耐熱性向上に大きな効果が
あり、その組成割合としては1−15重量%が必要
であり、好ましくは3−10重量%、より好ましく
は5−7重量%である。1重量%未満であると難
燃性及び耐熱性の改善効果が少なく、15重量%を
超えると難燃性樹脂組成物の曇価が大きくなりま
た吸水率が増大するなど物性的に悪影響がでて望
ましくない。 以上が、本発明に必要なベースポリマーの合成
に不可欠な構成単量体(メタクリル酸メチルにつ
いては、その部分重合物も含む)成分とその配合
割合であるが、更に生産性や最終的に得られる共
重合体の耐熱性、難燃性、機械的性質、光学的性
質又は加工性など樹脂特性全体のバランスを考慮
すると、α−メチルスチレンのモル数をα、スチ
レンのモル数をβ、及び無水マレイン酸のモル数
をγとしたとき、各成分の配合比(α+β)/γ
が1.1ないし1.5となる量的関係にあることが最も
望ましい。(α+β)/γの値が1.1より小さい場
合には機械的性質、耐水性及び光学的質が低下す
る傾向が認められ、1.5より大きい範囲では耐熱
性が低下する傾向が認められる。 また使用する目的に応じて本発明の範囲内にお
いてアクリル酸、アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、酢
酸ビニルなどの他の共重合性単量体又はジビニル
ベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリル
イソシアヌレート、エチレングリコールジメタク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
トなどの多官能架橋性単量体を20重量%以下の範
囲内で1種以上第6、第7、…成分として配合し
てもよい。 本発明を構成するベースポリマーの1単量体成
分である(E)のメタクリル酸の1部又は全部は必要
に応じて他の有機酸、例えばアクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸などの不飽和有機酸並びに飽和
有機酸で置き換えることも可能であるが本発明の
如くメタクリル酸を用いるときの方が難燃性・耐
熱性の向上効果が顕著である。 本発明において用いられるハロゲン化ポリホス
ホネートとしては塩素化ポリホスホネートが望ま
しく、その中でも米国モンサント社で生産されて
いるホスガードC−22−Rと呼ばれている次式の
化合物が本発明の樹脂組成物と一緒に用いた場合
特に効果的である。 本発明において、補助難燃剤として、前記ハロ
ゲン化ポリホスホネートと併用して用いられるア
ルキルアシツドホスフエートは、通常、モノアル
キルアシツドホスフエート
【式】と ジアルキルアシツドホスフエート
【式】との等モル混合物として存在 するが、等モル混合物のみに限定されるものでは
ない。上記式中、Rは2〜6個の炭素原子を有す
るアルキル基であり、このうちエチルアシツドホ
スフエート並びにブチルアシツドホスフエートが
難燃化相乗効果に優れ、特にブチルアシツドホス
フエートが望ましい。 本発明に用いるアルキルアシツドホスフエート
としてはハロゲン化されていないアルキルアシツ
ドホスフエート又はハロゲン化されたアルキルア
シツドホスフエートのいずれをも用いることがで
きるが、特にハロゲン化されたものを用いる必要
はなく、難燃化相乗効果、成形物の鋳型からの剥
離効果の点ではハロゲン化されていないアルキル
アシツドホスフエートの方が好ましい結果を与え
る。 本発明で用いる難燃剤の量は製品に要求される
難燃性の程度に応じて種々変えることができる
が、主難燃剤であるハロゲン化ポリホスホネート
の使用量は、通常、最終難燃化組成物に対して3
−40重量%、好ましくは10−30重量%である。そ
の使用量が3重量%未満では、難燃性付与の点で
十分でなく、また、40重量%を超えると樹脂組成
物の耐熱性が低下し、吸水率が増加するなどの物
性低下が大きいため好ましくない。該ハロゲン化
ポリホスホネートと併用して用いられるアルキル
アシツドホスフエートの使用量は、通常、最終難
燃化組成物に対して0.1−8重量%である。アル
キルアシツドホスフエートは可塑化作用が大き
く、また、樹脂成形物の吸水性を増大させる傾向
があるので、8重量%を超えて用いることは望ま
しくなく、0.5−6.0重量%の範囲内が好ましく、
特に1.0−4.0重量%の範囲内で用いるのがより好
ましい。0.1重量%未満では十分な相剰効果は得
られない。 本発明の樹脂組成物が本発明の目的を達するか
ぎり、その製造法については特に限定されない
が、例えば前記の単量体混合物またはその部分重
合物に難燃化剤を添加し重合開始剤の存在下で塊
状重合または溶液重合する方法、および前記の単
量体よりなる共重合体と難燃化剤とをブレンドす
る等の方法があげられる。 単量体混合物またはその部分重合物に難燃化剤
を添加し重合開始剤の存在下で重合を行なう場合
の好ましい例としては、前記の単量体混合物、ま
たはそれの部分重合物に、0.01−1.0重量%の重
合開始剤を添加して50〜150℃、好ましくは65〜
100℃の温度で加熱して得た部分重合物に、難燃
化剤および重合開始剤を追加して溶解させた後、
ガラス、ステンレスまたはアルミニウム等からな
る型板とポリ塩化ビニルからなるガスケツトとで
構成されたセル内に注入し、50〜90℃の温度で重
合させ、次いで100〜160℃の温度で10〜180分後
重合を行なう塊状重合法であるキヤスト重合があ
げられる。キヤスト重合を行なう際の部分重合物
を調製する方法としては特に限定されず、前記の
方法以外に、例えばメタクリル酸メチルの部分重
合物に、前記の他の単量体成分および難燃化剤を
混合溶解する方法、メタクリル酸メチル重合体ま
たはそれの共重合体と難燃化剤をメタクリル酸メ
チルと他の単量体混合物に溶解する方法等があげ
られ、部分重合体中の重合体部分の成分組成と単
量体混合部分の成分組成は異なつていてもよい。 キヤスト重合の際に用いられる重合開始剤とし
ては公知のラジカル重合開始剤が使用可能であ
り、例えば、アゾビスイソブチルニトリル、2,
2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル
などのアゾビス系触媒、ラウロイルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(3,5,
5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイドな
どのジアシルパーオキサイド系触媒、およびパー
カーボネート系触媒等があげられる。 一方ブレンド法による組成物の製造法として
は、塊状または溶液重合で得られた共重合体の粉
砕物もしくは溶融物と難燃化剤をブレンドして押
出す方法等があげられる。 本発明の樹脂組成物には、所望ならば公知の他
の難燃化剤を併用して用いることも可能である。
また必要に応じて紫外線吸収剤、離型剤、熱安定
剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、発泡剤、分散
剤、核剤、着色剤等の添加剤を加えてもよい。さ
らに水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
ガラス繊維、ガラス粉末などの無機充填剤、粉末
状金属、カーボンブラツクなどを加えることもで
きる。 本発明に係る難燃性アクリル系樹脂組成物はベ
ースポリマーとして上記の特定の共重合体に含ハ
ロゲン縮合燐酸エステルとアルキルアシツドホス
フエートの2種の難燃化剤を併用するために、相
互の相剰作用的効果により優れた難燃性と、物性
が付与され、その結果UL規格V−Oの基準に合
格する難燃性を持たせる場合でも主難燃化剤の添
加量を20%程度にまで減少させることが可能とな
り、難燃化剤の添加による物性の低下、特に耐熱
性の低下を著しく改善できる特異な効果を有する
ものである。 本発明に係るアクリル系樹脂組成物は、難燃性
および物性にすぐれているために、建築材料、電
気機器材料、看板、グレージング材料および照明
用材料等の用途に有用である。 以下実施例により本発明の内容を具体的に説明
するが、本発明は、これらに限定されるものでは
ない。 なお、実施例における物性評価は下記の方法に
基づいて測定した。 (1) 燃焼試験…米国UL規格Subject94に準拠した
垂直法を用い5個1組のサンプルについて、 1 第1回目の10秒間接炎後の燃焼持続時間の
最大値(秒) 2 第2回目の10秒間接炎後の燃焼持続時間の
最値(秒)および 3 上記燃焼試験において第1回目および第2
回目で測定されたサンプル(5個)の燃焼持
続時間の合計(秒) を測定した。 (2) 熱変形温度…80℃で16時間アニーリング、乾
燥後、ASTM D−648に準拠して測定。 (3) 吸水性…80℃で16時間アニーリング、乾燥し
た試料を水道水中に24時間浸漬した後、ガーゼ
で付着水をふき取り重量増加を測定した。(%) 実施例 1 メタクリル酸メチル760g、α−メチルスチレ
ン40g、スチレン100g及び無水マレイン酸100g
を、冷却管、温度計及び撹拌棒を備えたセパラブ
ルフラスコに入れた後撹拌しながら加熱し、フラ
スコ内温70℃で2,2′−アゾビス−(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)1.0gを添加し、内温95
℃で10分間保持した後、室温まで冷却してシラツ
プ状部分重合物を得た。 この部分重合物720gに対してメタクリル酸60
g、ホスガードC−22−R(塩素化ポリホスホネ
ート、米国モンサント(株)製)200g、JP504(ブチ
ルアシツドホスフエート、城北化学工業(株)製)20
g及び2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)624mgを添加溶解した後、ポリ塩
化ビニル製ガスケツトを介してなる3mmの間隔で
相対する2枚の強化ガラスで形成したセルに該組
成物を注入し、65℃の温水中に16時間浸漬し重合
硬化させた。次いで135℃の空気加熱炉中で2時
間熱処理した。冷却後セルをはずし、板厚約3mm
の樹脂板を得た。この板の物性を評価し第1表に
示した値を得た。 比較例 1 メタクリル酸メチル、α−メチルスチレン、ス
チレン及び無水マレイン酸からなる単量体混合物
の代わりに、1000gのメタクリル酸メチル単量体
のみを用いてシラツプ状部分重合物を調製した以
外は、実施例1と全く同様にして比較例1の樹脂
板を得た。この板の物性を評価し、第1表に示し
た値を得た。 第1表より、実施例1と比較例1の樹脂板の物
性を比較すると、本発明の効果がすぐれているこ
とが明らかである。
【表】 第1表より明らかな如く、本発明の樹脂組成物
をベースポリマーとして使用した本発明の難燃性
アクリル系樹脂組成物(実施例1)はメタクリル
酸メチルとメタクリル酸より得られた共重合体を
ベースポリマーとした従来の難燃性アクリル樹脂
組成物に(比較例1)に比べて、難燃性及び熱変
形温度が著しく向上しており、UL94V−Oの規
格に合格することがわかる。また吸水率も改善さ
れていることが判る。 実施例 2 実施例1で調製したシラツプ状部分重合物760
gに対して、メタクリル酸30g、ホスガードC−
22−R200g、JP504 10g、2,2′−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)640mg及びエ
アゾロールOT(ジオクチルスルホサクシネート)
1gを添加溶解した後、ポリ塩化ビニル製ガスケ
ツトを介してなる3mmの間隔で相対する2枚の強
化ガラスで形成したセルに該組成物を注入し、65
℃の温水中に16時間浸漬し重合硬化させた。次い
で135℃の空気加熱炉で2時間処理した。冷却後、
セルをはずし板厚約3mmの樹脂板を得た。この板
について燃焼試験を行つたが5個1組のサンプル
について、第1回目の10秒間接炎後の燃焼持続時
間の最大値は0.3秒、第2回目の10秒間接炎後の
燃焼持続時間の最大値は5.4秒であり、燃焼持続
時間の合計は11.6秒であつた。 比較例 2 実施例2においてJP504を使用しなかつた他
は、実施例2と全く同様にして比較のための樹脂
板を得た。この樹脂板について実施例2と同様に
燃焼試験を行つたところ5個1組のサンプルにつ
いて、第1回目の10秒間接炎後の燃焼持続時間の
最大値は2.8秒であつたが、第2回目の10秒間接
炎後の燃焼持続時間は35.6秒を超えるものがあつ
た。実施例2と比較例2の比較より、本発明にお
ける2種の難燃剤の組合せによる優れた難燃効果
が明らかである。 実施例 3 実施例1で調製したシラツプ状部分重合物700
gに対して、メタクリル酸70g、ホスガードC−
22−R200g、JP504 30g及び2,2′−アゾビス
−(2,4−ジメチルバレロニトリル)616mgを添
加溶解した後、ポリ塩化ビニル製ガスケツトを介
してなる3mmの間隔で相対する2枚の強化ガラス
で形成したセルに該組成物を注入し、65℃の温水
中に16時間浸漬し重合硬化させた。次いで135℃
の空気加熱炉中で2時間処理した。冷却後、セル
をはずし板厚約3mmの樹脂板を得た。この板につ
いて実施例2と同様にして燃焼試験を行ない熱変
形温度を測定した。その結果第1回目の接炎後の
燃焼持続時間は各サンプルについて0.3秒程度で
あり、第2回目の接炎後の燃焼持続時間は各サン
プルについて1.0秒以下であつた。熱変形温度は
76.1℃であつた。 比較例 3 実施例3においてメタクリル酸を使用せず実施
例1で調製したシラツプ状部分重合物を770g用
いた他は実施例3と全く同様にして樹脂板を得
た。この樹脂板について実施例3と同様に燃焼試
験を行ない熱変形温度を測定した。その結果燃焼
試験において第1回目の接炎後の燃焼持続時間は
各サンプルについて1.0秒以下であつたが、第2
回目の接炎後の燃焼持続時間の最大値は24〜35秒
であり、燃焼持続時間の合計は160秒であつた。 また熱変形温度は62.5℃にまで低下した。 実施例 4 メタクリル酸メチル1000gを、冷却管、温度計
及び撹拌棒を備えたセパラブルフラスコに入れた
後、撹拌しながら加熱して、内温85℃で2,2′−
アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)
650mgを添加し、内温100℃で7分間保持した後、
室温まで冷却してシラツプ状部分重合物を得た。 この部分重合物558.4gに対して、α−メチル
スチレン25.6g、スチレン73g、無水マレイン酸
73g、メタクリル酸70g、ホスガードC−22−
R180g、JP504 30g、エアゾロールOT1g、及
び2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)632mgを添加溶解した後、ポリ塩化ビ
ニル製ガスケツトを介してなる3mmの間隔で相対
する2枚の強化ガラスで形成したセルに該組成物
を注入し、65℃の温水中に16時間浸漬し重合硬化
させた。次いで135℃の空気加熱浴で2時間処理
した。冷却後、セルをはずし板厚3mmの樹脂板を
得た。この樹脂板について燃焼試験を行つた。5
個1組のサンプルについて第1回目の10秒間接炎
後の燃焼持続時間及び第2回目の10秒間接炎後の
燃焼持続時間を測定し、第2表に示す結果を得
た。
【表】 この樹脂板の光学的性質を、ASTMD1003に
準拠して測定したところ、全光線透過率で91.8
%、曇価も1.3%であり透明性は良好であつた。
熱変形温度は75.4℃であつた。 実施例 5 実施例1で調製したメタアクリル酸メチルのシ
ラツプ状部分重合物527.9gに対して、α−メチ
ルスチレン24.1g、スチレン69g、無水マレイン
酸69g、メタクリル酸60g、ホスガードC−22−
R220g、JP504 30g、エアゾロールOT1g、及
び2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)600mgを添加溶解した後、実施例4と
同様にして本発明の難燃性アクリル系樹脂組成物
を得た。 この板について実施例4と同様の燃焼試験を行
なつた。その結果第1回目の接炎後の燃焼持続時
間は各サンプルについてほとんど零秒であり、第
2回目の接炎後の燃焼持続時間は各サンプルにつ
いて1秒以下であつた。また、燃焼持続時間の合
計は3秒であつた。この板の全光線透過率は92.0
%、曇価も2.1%と良好であり、熱変形温度は
72.0℃であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メタクリル酸メチル又はその部分重合体40〜
    88重量%、α−メチルスチレン1〜15重量%、ス
    チレン5〜15重量%、無水マレイン酸5〜15重量
    %及びメタクリル酸1〜15重量%から得られる共
    重合体とハロゲン化ポリホスホネート及びアルキ
    ルアシツドホスフエートとからなり、組成物中に
    ハロゲン化ポリホスホネートを3〜40重量%及び
    アルキルアシツドホスフエートを0.1〜8重量%
    含むことを特徴とする難燃性アクリル系樹脂組成
    物。 2 ハロゲン化ポリホスホネートが塩素化ポリホ
    スホネートである特許請求の範囲第1項記載の難
    燃性アクリル系樹脂組成物。 3 メタクリル酸メチル単量体又はその部分重合
    体40〜88重量%、α−メチルスチレン1〜15重量
    %、スチレン5〜15重量%、無水マレイン酸5〜
    15重量%及びメタクリル酸1〜15重量%よりなる
    混合物、又はその部分重合物に、組成物中にハロ
    ゲン化ポリホスホネートが3〜40重量%及びアル
    キルアシツドホスフエートが0.1〜8重量%とな
    るように添加した後、重合開始剤の存在下で共重
    合させることを特徴とする難燃性アクリル系樹脂
    組成物の製造方法。
JP15891182A 1982-09-14 1982-09-14 難燃性アクリル系樹脂組成物及びその製造方法 Granted JPS5949253A (ja)

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JP15891182A Granted JPS5949253A (ja) 1982-09-14 1982-09-14 難燃性アクリル系樹脂組成物及びその製造方法

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