JPH0145080Y2

JPH0145080Y2 -

Info

Publication number: JPH0145080Y2
Application number: JP1982106466U
Authority: JP
Priority date: 1982-07-14
Filing date: 1982-07-14
Publication date: 1989-12-26
Also published as: JPS5912252U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の技術分野］この考案はＳ／Ｎ比などの性能向上のため、或
いはカラー用複数信号取出しのために電極取出し
棒を面板に設け、この電極取出し棒から信号を取
出す構造の撮像管に関するものである。［考案の技術的背景］一般に撮像管においては、そのガラス製外囲器
の内壁に金属膜を蒸着等によつて形成し、これを
偏向又は集束用電極として利用している。ところがこの場合、ターゲツト面に向つて均一
な減速電界を形成するために不可欠なメツシユ電
極のリード線を、外囲器内に配設できなくなる。
このため、メツシユ電極への供給電圧を、外囲器
端部で外部より直ちに供給できるようにしなけれ
ばならない。そこで、従来の例えば電磁集束・静電偏向型の
撮像管は第１図に示すように構成され、有底円筒
状のガラス外囲器１内には底部側に電子銃２が配
設され、この電子銃２より発射された電子ビーム
を偏向するための偏向電極３がガラス外囲器１内
面に形成されている。この偏向電極３は、Cr等
の金属をガラス外囲器１内面に蒸着によつて付着
せしめたものである。更に、上記ガラス外囲器１
の開口端には、メツシユ保持リング４を介して筒
状絶縁外囲器５が封着されている。この絶縁外囲器５の開口端には、面板６が封着
され、この面板６の内面には、透明信号電極７、
ターゲツト８が順次形成される共に、信号取出し
棒９が透明信号電極７に接続されるように埋設さ
れている。又、上記メツシユ保持リング４にはメ
ツシユ電極リング１０が固着され、このメツシユ
電極リング１０にはターゲツト８に平行にメツシ
ユ電極１１が取付けられている。尚、図中１２，１３，１４はそれぞれ封着用部
材であり、一般にはIn等の軟質金属、或いはフリ
ツトガラス等の低融点ガラスである。又、１５は
メツシユ電極取出しリング、１６は面板封着時ガ
イドリングである。［背景技術の問題点］上記従来の撮像管においては、先ず第１に、組
立作業が繁雑であり、部品数も多く、従つて高価
である。又、封着箇所が複数箇所であるため、封
着部材の変形或いは封着部材の厚みのバラツキの
ために、特に重要な寸法であるターゲツト８とメ
ツシユ電極１１の間隔を正確に規定することが困
難であり、更にターゲツト８に対するメツシユ電
極１１を全面にわたつて平行に設置することも困
難であつた。従つて、撮像管特性に対して、再現
性の良いものが得られなかつた。尚、以上の説明に用いた第１図は、従来型の電
磁集束・静電偏向型撮像管の電極構造の例を示す
ものであるが、他の種類の撮像管である電磁集
束・電磁偏向型、或いは静電集束・静電偏向型の
撮像管においても、特にガラス外囲器の内面を電
極に使用する場合には、メツシユ電極近傍は第１
図のごとき構造のものとなる。従つて、上記のご
とき欠点があつた。［考案の目的］この考案の目的は、組立て作業が容易であり、
且つターゲツトとメツシユ電極の間隔を正確に規
定することができ、特性の著しい向上を図つた撮
像管を提供することである。［考案の概要］この考案は、内部に電子銃を設けると共に内面
に偏向電極を形成したガラス外囲器の開口端に、
封着材により面板を封着してその周囲にガイドリ
ングを嵌合し、且つ面板内面のターゲツトに対向
配設されたメツシユ電極をメツシユ電極リングに
取付けた撮像管において、上記メツシユ電極リン
グをメツシユ保持リングの一端に固着し、このメ
ツシユ保持リングの他端に上記ガラス外囲器の内
径より少し大きいフランジ部を形成し、上記ガラ
ス外囲器の開口端の内周に上記フランジ部の外直
径と同等直径の円周状段部を形成し、この段部に
上記フランジ部を嵌合設置し、上記段部の面と上
記封着材とでフランジ部を挟持固定した撮像管で
ある。［考案の実施例］電磁集束・静電偏向型を例にとつて説明する
と、この考案の撮像管は第２図乃至第４図ａ，ｂ
に示すように構成され、第３図は第２図の要部を
拡大して示したもの、第４図ａ，ｂはメツシユ電
極組立部品の寸法関係を示したものである。即ち、図中の１７は有底筒状のガラス外囲器で
あり、その開口端には、メツシユ保持リング（後
述）の位置が正確に出せるように、内周側が研磨
によつて削り取られ円周状段部１７ａが形成され
ている。このような開口端には、In等の封着材１
８により面板１９が封着されている。そして、封
着材１８の外側には、ガイドリング２０が嵌合さ
れている。このガイドリング２０は封着時のガイ
ドとなる部材であるが金属等の導体を用いて、封
着後、封着材１８と接触させて、メツシユ電極信
号取出し片とすることができる。更に、面板１９の内面には、透明信号電極２
１、ターゲツト２２が順次形成されると共に、信
号取出し棒２３が透明信号電極２１に接続される
ように埋設されている。又、上記ターゲツト２２に対向してメツシユ電
極２４が配設され、このメツシユ電極２４はメツ
シユ電極リング２５とメツシユ保持リング２６の
一端により挟持され、電気溶接により三者一体に
固着されている。上記メツシユ保持リング２６の
他端は、ガラス外囲器１７の内径より少し大きい
フランジ部２６ａが形成され、このフランジ部２
６ａはガラス外囲器１７の開口端に形成された段
部１７ａに嵌合設置され、上記封着材１８と段部
１７ａとで挟持され固定されている。ここで、メツシユ保持リング２６の寸法を第４
図を用いて詳述すると、最大直径（外直径）D₁
はガラス外囲器１７の内径D₀より大きく、ガラ
ス外囲器１７の開口端面の封着部分を確保するた
め、D₁−D₀＝0.2〜0.8mm程度とする。又、内径D₂
はD₀より小さければ問題ないが、フランジ部２
６ａへの曲率部分を極小にしてガラス外囲器１７
内周に当らない配慮が必要である。材料は、0.1
〜0.15mm厚さのステンレス、ニクロム等の非磁性
材料が望ましい。メツシユ保持リング２６は、メ
ツシユ電極２４を機械的に展張する必要があるの
で、0.3〜0.6mm厚さのニクロム等の材料が望まし
い。そして直径D₃は、ガラス外囲器１７の内径
D₀より、0.05〜0.1mm程度小さければ、位置精度
を出し易い。又、段部１７ａの直径D₄はフランジ部２６ａ
の外直径D₁と同等であるが、D₄−D₁＝0.05〜0.1
mmとすることで寸法精度が向上し、作業性が大巾
に向上した。又、段部１７ａの深さt₁は0.1mm以
上あれば十分であり、面板封着時にガラス外囲器
１７のクラツク等が発生しないことが確められて
いる。更に、ガラス外囲器１７内には底部側に電子銃
２７が配設され、この電子銃２７より発射された
電子ビームを偏向するための偏向電極２８がガラ
ス外囲器１７内面に蒸着等により形成されてい
る。さて、上記撮像管の組立てに当つては、メツシ
ユ電極２４はガラスマスターを利用した通常のメ
ツキ製作方法によるマイクロメツシユをメツシユ
保持リング２６とメツシユ電極リング２５との間
に挟持して電気溶接した後に、水素炉中で展張処
理を行なえばよい。そして、メツシユ保持リング
２６のフランジ部２６ａを垂直に立てたガラス外
囲器１７開口端の段部１７ａに嵌合設置し、通常
のステンレス製ガイドリング２０を有する封着材
１８を成形切削した後、この封着材１８を介して
面板１９の封着及びメツシユ保持リング２６の固
定を行なう。尚、ガラス外囲器１７と面板１９の
封着時に、メツシユ電極２４とターゲツト２２と
が電気的に接続しないようにする。上記のようにして、メツシユ保持リング２６
は、段部１７ａによつてのみ位置が規制され、封
着材１８によつてガラス外囲器１７の開口端に挟
持固定される。従つて、メツシユ保持リング２６
の部品精度及び面板封着時の圧力、押しの平行度
によつて精度を規定できることになる。［考案の効果］この考案によれば、組立作業が非常に簡単で、
従つて安価な撮像管を提供できる。又、この考案
によれば、ターゲツト２２とメツシユ電極２４の
間隔を正確に規定することが簡単にでき、更にタ
ーゲツト２２とメツシユ電極２４間の平行電界が
容易に再現できるため、良好な特性の撮像管を再
現性良く製造することができる。更に、この考案によれば、ガラス外囲器１７と
メツシユ電極リング２５との同軸関係が段部１７
ａにメツシユ保持リング２６を嵌合するだけで定
まり、管内偏向電極２８との電気的短絡の恐れな
しに、メツシユ電極２４の直径をガラス外囲器１
７の内径ギリギリまで大きくでき、有効径を大き
くできる。尚、上記実施例のガイドリング２０は、部分的
にメツキ等が施されたセラミツクス又は樹脂等の
絶縁物で構成してもよい。又、上記実施例は、電磁集束・静電偏向型撮像
管のメツシユ取出しに適用した例であるが、この
考案は、この型の撮像管に限ることなく、面板に
電極取出し棒を設け、メツシユ電極をガラス外囲
器側面から取出す構造の撮像管であれば、他の型
の撮像管にも適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は面板に電極取出し棒を設けた従来の電
磁集束・静電偏向型撮像管を示す断面図、第２図
はこの考案を電磁集束・静電偏向型撮像管に適用
した場合の一実施例を示す断面図、第３図は第２
図要部を拡大して示す断面図、第４図ａ，ｂは第
２図におけるメツシユ電極組立部品の寸法関係を
示す断面図である。１７……ガラス外囲器、１７ａ……段部、１８
……封着材、１９……面板、２０……ガイドリン
グ、２１……透明信号電極、２２……ターゲツ
ト、２３……信号取出し棒、２４……メツシユ電
極、２５……メツシユ電極リング、２６……メツ
シユ保持リング、２６ａ……フランジ部、２７…
…電子銃、２８……偏向電極。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】内部に電子銃を設けると共に内面に偏向電極を
形成したガラス外囲器の開口端に、封着材により
面板を封着してその周囲にガイドリングを嵌合
し、且つ面板内面のターゲツトに対向配設された
メツシユ電極をメツシユ電極リングに取付けた撮
像管において、上記メツシユ電極リングをメツシユ保持リング
の一端に固着し、このメツシユ保持リングの他端
に上記ガラス外囲器の内径より少し大きいフラン
ジ部を形成し、上記ガラス外囲器の開口端の内周
に上記フランジ部の外直径と同等直径の円周状段
部を形成し、この段部に上記フランジ部を嵌合設
置し、上記段部の面と上記封着材とでフランジ部
を挟持固定したことを特徴とする撮像管。