JPH0143365B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明はコンタクトスタートストツプ（以下
CSSと称する）方式磁気デイスク装置の磁気デイ
スク耐久強度評価法の改良に関するものである。 CSS方式磁気デイスク装置に使用される磁気デ
イスクの耐久強度評価法としては、従来使用ヘツ
ドを正常姿勢即ちヘツドの空気流入端にスライダ
ーテーパ部が存在する状態に取付けて磁気デイス
クのCSSを繰返し、何回のCSSに耐えるかを調べ
る方法が用いられていたが、この方法は長時間を
要する。即ちスライダのテーパ部が磁気デイスク
の空気流入端に存在するため、磁気デイスク円板
と磁気ヘツドとの間に強い空気膜が発生し磁気ヘ
ツドが安定に浮上する。従つて短時間のうちに何
回も磁気ヘツドを磁気デイスク円板上に摺動させ
て磁気デイスク円板を摩耗させることはできな
い。そして、特に耐摩耗性向上の目的で表面にク
ライトツクス等の潤滑剤を塗布した磁気デイスク
の場合は数万個のCSSを繰返すことになり能率的
ではない。 そのために、スライダの荷重を大きくして、磁
気ヘツドが浮上しないようにすることが考えられ
る。しかしながら、スライダの荷重を大きくすれ
ば、磁気ヘツドは磁気デイスク円板上を摺動して
摩耗するというよりも、円板表面を傷つけてヘツ
ドクラツシユを起こす。従つてこの方法では円板
の耐摩耗性の評価ではなく、円板の硬度の評価と
なつてしまう。また、実際に使用される状態での
CSSにおける耐摩性の評価を行うことはできな
い。 本発明は上述の要望を実現するためのもので、
実際に使用されている状態でのCSSにおいて従来
の約1/10の時間で磁気デイスクの耐久強度を評価
できる磁気デイスク強度評価法を提供することを
目的としている。 次に図面に関連して本発明の実施例を説明す
る。 本発明では、0.3〜0.10μm程度の浮上量の低浮
上ヘツドを用い、第１図に示すように、該低浮上
ヘツド１を、そのスライダテーパ部２の空気の流
入端３が流出側となるように正規と逆方向に磁気
デイスク４上に取付け、この状態で磁気デイスク
４のCSSを繰返して磁気デイスク４の耐久強度を
評価する。この場合の磁気デイスク４の回転方向
は矢印方向である。 低浮上ヘツド１を正規状態に取付けた場合には
低浮上ヘツド１の空気流入端にスライダテーパ部
２が存在するため、低浮上ヘツド１と磁気デイス
ク円板上に強い空気膜が発生し、低浮上ヘツド１
は安定に浮上する。 上述のように低浮上ヘツド１を正規と逆方向に
取付けた場合には、スライダテーパ部２が空気流
出端となり、低浮上ヘツド１と磁気デイスク４の
表面との間に強い空気膜は発生せず、スライダの
空気流入側（正規の場合の流出側）の揚力が小さ
いため、低浮上ヘツド１の浮上姿勢が不安定とな
る。従つて、低浮上ヘツド１は磁気デイスク４上
を安定して浮上しないため、回転する磁気デイス
ク４の表面をひんぱんにたたく、即ち短時間のう
ちに低浮上ヘツド１は磁気デイスク４の表面を何
回も摺動する。その結果磁気デイスク４の耐摩性
の評価を短時間のうちに行うことが可能となつ
た。 次に従来の方法と比較した試験結果を示す。

【表】 上記結果より明らかなように、本発明に係る評
価方法によれば、従来の約1/10の時間で耐久強度
を評価することができた。 以上述べたように本発明によれば低浮上ヘツド
の空気流入端にスライダテーパ部が存在しないた
めに、強い空気膜が発生せず低浮上ヘツドの浮上
状態が不安定になつて短時間のうちに低浮上ヘツ
ドが磁気デイスク表面上を何回も摺動するため従
来の約1/10の時間で磁気デイスクの耐久強度を評
価することが可能である。

【図面の簡単な説明】

図は本発明に係る磁気デイスク強度評価法の実
施例を示す評価要領図で、図中、１は低浮上ヘツ
ド、２はスライダテーパ部、３は流入端、４は磁
気デイスクである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ コンタクトスタートストツプ方式磁気デイス
   ク装置の磁気デイスク上に、空気の流入端にスラ
   イダテーパ部が存在しないような低浮上ヘツドを
   取付け、前記磁気デイスクのコンタクトスタート
   ストツプを繰返して該磁気デイスクの耐久強度を
   評価することを特徴とする磁気デイスク強度評価
   法。