JPH0137955Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シート側方の車体フロアに固定金具
とシートベルト用リトラクタ装置が設けられ、シ
ートベルトの基端が前記固定金具に固定され、先
端が前記リトラクタ装置に取付けられ、シート側
方の車体ルーフにルーフ側バツクルが設けられ、
かつ、前記固定金具及びリトラクタ装置が設けら
れている車体フロアとは反対側のシート側方の車
体フロアにベルト装着用バツクルが設けられてい
ると共に、前記シートベルトの基端と先端の中間
の適宜位置に、前記ルーフ側バツクルに係脱され
る結合用タングと前記ベルト装着用バツクルに係
脱されるベルト装着用タングが設けられたシヨル
ダー部分離式シートベルトの巻取装置に改良に関
するものである。

シヨルダー部分離式シートベルトは通常、セン
ターピラーが略ドアパネル上部までの高さに設け
られてはいるが、ドアパネル上部からルーフサイ
ドレールまでのドアガラス部分にはセンターピラ
ーが設けられていない車両、例えば４ドアハード
トツプ車等に用いられているものである。

該シヨルダー部分離式シートベルトは前記ベル
ト装着用バツクルからベルト装着用タングが外れ
るとシートベルトが前記固定金具から結合用タン
グを通つて折返されリトラクタ装置に至る状態に
配され、さらに、前記ルーフ側バツクルから結合
用タングが外れるとシートベルトがリトラクタ装
置と巻取られ車体フロア側に向つて短縮され、前
記ドアパネル上部までの高さのセンターピラー上
部に結合用タングが掛止されるようになされてい
る。

前述したようにセンターピラーが多少なりとも
立設されている車両では、リトラクタ装置にシー
トベルトが全て巻取られないように掛止すること
ができるので、使用時にベルト装着用タングや結
合用タングを取出しやすいが、センターピラーが
全くないセンターピラーレスの車両ではシートベ
ルトがリトラクタ装置に全て巻取られるため、使
用時の取出しが困難であるのみならず、リトラク
タ装置を大きなものにするとか、あるいは大きな
巻取力を与えないとドアの開閉時にシートベルト
を挾込む等の不具合が生じる。一方、シートベル
トの装着感を向上させるためにはシートベルトの
巻取力を弱くしなければならないため、この二律
背反する条件を満足させるのに苦心しており、セ
ンターピラーレスの車両にはシヨルダー部分離式
シートベルトは採用することが難かしかつた。

そこで本考案は前記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであつて、前記二律背反する条件を満足
させ、かつ、シートベルトの使用時にはベルト装
着用タングや結合用タングを容易に取出すことが
でき、センターピラーレスの車両には採用するこ
とができるシヨルダー部分離式シートベルトの巻
取装置を提供することを目的とするものである。

そのために本考案では、前述のように構成され
たシヨルダー部分離式シートベルトの巻取装置の
結合用タングに連結ベルトの基端が固定され、該
連結ベルトの先端はシートバツクに設けられた格
納用リトラクタに取付けられた構造を付加するこ
とによつて所期の目的を達成するようにしたもの
である。

以下、本考案を図示せる実施例に随つて説明す
る。

車室内に設置されたシート４のドア側側方の車
体フロア５に固定金具６とシートベルト用リトラ
クタ装置７が設けられ、該シート４の車体中央側
側方の車体フロア５にベルト装着用バツクル（図
示せず）が設けられている。又、シート４側方の
車体ルーフのルーフサイドレール１３にはシヨル
ダー分離機構１０の基端部１０ａが回動可能に取
付けられている。該シヨルダー分離機構１０の先
端部１０ｂにはルーフ側バツクル１４が回動可能
に取付けられている。

８はシートベルトであつて、該シートベルト８
の基端８ａは前記固定金具６に固定され、先端８
ｂは前記リトラクタ装置７に取付けられている。
又、該シートベルト８の基端８ａと先端８ｂの中
間には前記ルーフ側バツクル１４に係脱される結
合用タング９が移動可能に取付けられ、かつ、該
結合用タング９より基端８ａ側に前記ベルト装着
用バツクルに係脱されるベルト装着用タング１１
が取付けられている。

シートバツク１の上部には連結ベルト引出口２
が穿設され、又、該シートバツク１の内部には連
結ベルト格納用リトラクタ３が内蔵されている。

前記結合用タング９には連結ベルト１２の基端
１２ａが固定部材１５を介して固定されている。
該連結ベルト１２の先端１２ｂは前記連結ベルト
引出口２を通つて連結ベルト格納用リトラクタ３
に取付けられている。

前記シートベルト８を装着するには、ベルト装
着用タング１１をシート４の車体中央側側方の車
体フロア５に設けられたベルト装着用バツクル
（図示せず）に係合させる。これにより、シート
ベルト８のベルト装着用タング１１からシートベ
ルト８の基端８ａの間で乗員の腰部を押えるラツ
プ部が形成され、ベルト装着用タング１１から結
合用タング９の間で乗員の肩部を押えるシヨルダ
ー部が形成されて装着することができる。

そして、前記ベルト装着用バツクルからベルト
装着用タング１１を外すと、シートベルト８が前
記固定金具６から結合用タング９を通つて該部で
折返されてリトラクタ装置７に至る２つ折り状態
に配される。さらに、前記ルーフ側バツクル１４
から結合用タング９が外れるとシートベルト８が
リトラクタ装置７に巻取られて車体フロア５側に
向つて短縮されると共に、連結ベルト格納用リト
ラクタ３に連結ベルト１２が巻取られて前記結合
用タング９が連結ベルト引出口２に引き寄せられ
る。

したがつて、シートベルト８はシートバツク１
の上部に穿設された連結ベルト引出口２に係止さ
れた結合用タング９で折返された２つ折り状態で
格納される。

以上述べたように本考案によれば、結合用タン
グに連結ベルトの基端を固定し、該連結ベルトの
先端をシートバツクに設けた連結ベルト格納用リ
トラクタに取付け、シートベルトの不使用時には
シートバツクの上部に穿設した連結ベルト引出口
に結合用タングを係止して該部でシートベルトを
折返して２つ折り状態で格納するようにしたの
で、シートベルト用リトラクタ装置を大きなもの
にしたり、巻取力を大きくしたりする必要がな
い。したがつて、シートベルトの装着感を良好な
ものとすることができる。

又、結合用タングやベルト装着用タングがシー
トバツクの上部にあるので、シートベルトの装着
時に容易に取出すことができる等の効果を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はシートベルトをシヨルダー分離機構に
結合した状態の本考案の斜視図、第２図は、シー
トベルトをシヨルダー分離機構から外した状態の
本考案の斜視図、第３図はシヨルダー分離機構の
斜視図、第４図は結合用タングの斜視図である。 １……シートバツク、２……連結ベルト引出
口、３……連結ベルト格納用リトラクター、４…
…シート、５……車体フロア、６……固定金具、
７……シートベルト用リトラクタ装置、８……シ
ートベルト、９……結合用タング、１０……シヨ
ルダー分離機構、１２……連結ベルト、１３……
ルーフサイドレール、１４……ルーフ側バツク
ル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シート側方の車体フロアに固定金具とシートベ
   ルト用リトラクタ装置が設けられ、シートベルト
   の基端が前記固定金具に固定され、先端が前記リ
   トラクタ装置に取付けられ、シート側方の車体ル
   ーフにルーフ側バツクルが設けられ、かつ、前記
   固定金具及びリトラクタ装置が設けられている車
   体フロアとは反対側のシート側方の車体フロアに
   ベルト装着用バツクルが設けられていると共に、
   前記シートベルトの基端と先端の中間の適宜位置
   に、前記ルーフ側バツクルに係脱される結合用タ
   ングと前記ベルト装着用バツクルに係脱されるベ
   ルト装着用タングが設けられ、前記ベルト装着用
   バツクルからベルト装着用タングが外れるとシー
   トベルトが前記固定金具から結合用タングを通つ
   て折返されリトラクタ装置に至る状態に配され、
   さらに、前記ルーフ側バツクルから結合用タング
   が外れるとシートベルトが車体フロア側に向つて
   短縮されるようになされたシヨルダー部分離式シ
   ートベルトの巻取装置において、前記結合用タン
   グに連結ベルトの基端が固定され、該連結ベルト
   の先端がシートバツクに設けられた連結ベルト格
   納用リトラクタに取付けられていることを特徴と
   するシヨルダー部分離式シートベルトの巻取装
   置。