JPH0137449Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の利用分野 この考案は、人が身を飾るに使用する装身具を
入れる包装用容器に関するもので、特には指環、
ネツクレス、イヤリング、カフスボタン、ネクタ
イピン等を入れて使用する包装用容器に関するも
のである。

従前の技術 装身具としての指環、ネツクレス、イヤリン
グ、カフスボタン、ネクタイピン等を入れる包装
用容器に関しては、各種各様のものがある。例え
ば形状的には長方形状のもの、四角形状のもの、
また円形状のもの等々様々であるし、その使用形
態では、長方形状のものはネツクレス等の包装に
用いられ、引掛け部を設けて、ネツクレスの一端
をそこに繋止して保持するようにされているし、
指環等の場合は、円形状のあるいは方形状のもの
で、内部に窪地を設けて、その中に装着して保持
されるものであるし、また、イヤリング、カフス
ボタン、あるいはネクタイピン等は、窪地の設け
られた、あるいは挟持片の設けられた円形状ある
いは方形状等の包装用容器に装着されたり、挟持
されたりして保持されていた。このような包装用
容器はほとんどが金属性の素材によつて創作さ
れ、その金属の表面を布地、その他手ざわりのよ
い材料で装飾されていたし、その開閉機能をほと
んど蝶番の機能によつてなされるものであり、包
装用容器の創作コストも割高のもので、その分装
身具の価格に影響するものであつた。また顧客に
指環等の装身具を渡すのに、更にこれら包装用容
器を他の包装紙、包装袋等で包まなければならな
いものであつた。

考案が解決しようとする問題点 装身具を入れる包装用容器は、多種多様なもの
があるが、それらはほとんど装身具の形状に適合
するように構成され、ネツクレスなら長方形状の
ものを、また指環なら円形状あるいは方形状のも
のをというように、１物品に１つの包装用容器を
という格好で構成されていた。即ち、１つの包装
用容器に、例えば、ネツクレスも入れることがで
きるし、同時に指環も入れることができる、また
ネツクレスを複数個、指環等も複数、同時に入れ
ることができるという包装用容器ではなかつた。

また、素材がほとんど金属性であり、その表面
を布地あるいは、その他手ざわり、肌ざわりのよ
い材料で装飾しているため、包装用容器が重装、
高級になり、コストが高く付くという欠点もあつ
たし、装身具を使用し、他の箇所にそれらを保管
すると、その包装用容器はほとんど不用になつて
も捨てるわけにもいかず、反つて邪魔になるもの
であつた。さらに顧客等に装身具を引渡すような
場合、これら包装用容器をさらに他の包装紙、包
装袋、包装箱等で包んで渡すという二重、三重の
包装がされるというものであつた。

そこで、この考案の目的とする所は、これらの
欠点を除き、１つの包装用容器で複数個の装身具
をも包装でき、単価を安くして、表装も美感を起
させるように創作し、装身具使用の後は捨てるこ
ともでき、またそれ自体で他の包装を必要としな
い装身具入れ包装用容器を提供しようとするもの
である。

問題を解決する手段 上記目的は、この考案に係る一体形成される容
器本体において、該容器本体内に、両端が接着さ
れ、上端部に適便の間隙を保有する保持体が設け
られ、該容器本体側壁端部の適便の箇所に折目線
が設けられており、かつ該側壁の適便の上部並び
に下端部に若干の長さの切目線が並行に設けてあ
り、該切目線には適便のひもあるいはテープが貫
通しており、また該側壁の一端には、該他の側壁
上部の切目線に嵌着される差込み舌片が設けられ
て成る装身具入れ包装用容器によつて達成される
ものである。

以下、図面に基づいてこの考案の実施例を説明
する。

実施例 第１図は、この考案に係る装身具入れ包装用容
器を開口した状態を示す全体図である。１は容器
本体である。容器本体１は紙、特殊紙、あるいは
可塑性に富むプラスチツク材等によつて一体形成
される。この容器本体１の一部を折曲げて、該容
器本体１内に、両端がのり、その他の接着剤によ
つて接着され、上端部に間隙３を保有する保持体
２が形成される。この保持体２は、容器本体１の
外側面下端部より、保持体２底部が上位に位置す
るように構成され、容器本体１を閉じると完全に
容器本体１内に収納される。３は、この保持体２
の上端部に設けられている間隙であるが、この間
隙３は、単一にもまた複数にも形成することが出
来、装身具が装着されていない場合は折曲げられ
た両側が接しており、装身具をその間隙に入れる
ことにより、両側が装身具を挟持して保持するも
のである。４あるいは４′は、容器本体１の側壁
である。この側壁４，４′には、端部の適便な箇
所に折目線５が設けられており、また適便の上部
並びに下端部には若干の長さの切目線６が並行に
設けられている。この側壁４，４′が、この包装
用容器の形状を表現するものである。側壁４，
４′に設けられた折目線５を各々内側に折り曲げ
ることにより、この包装用容器の側面が形成され
る。この側面と側壁とにより、容器本体１の外形
が形成され、包装用容器の一定の外形状を形成す
る。また側壁４，４′に設けられた並行な切目線
６には適便のひもあるいはテープ類７が通されて
いる。この切目線６に通されたひもあるいはテー
プ類７は、容器本体１から容易に離脱しないよう
に貫通されている。このひもあるいはテープ類７
は、この包装用容器の装飾となるとともに、容器
本体１内あるいは保持体２間隙３に装身具を入
れ、切目線６に、側壁４，４′に設けられた差込
み舌片８を嵌着させ、容器本体１を閉じることに
よつて包装用容器が形成された後、これらひもあ
るいはテープ類７を結ぶことにより、さらに差込
み舌片８の嵌着度を高めるとともに、容易に包装
用容器が開口しないようにされるものである。こ
れにより中に収納されている装身具は、包装用容
器から外へ離脱することはない。

第２図は、容器本体１を閉じて包装用容器とし
た状態を示す全体の斜視図である。この容器本体
１は装身具を装着して閉口した場合には、ちよう
どハンドバツク型の外形状を呈する。この閉口し
た状態でひもあるいはテープ類７を結ぶと容易に
開口することがないのみならず、これらひもある
いはテープ類７は各種の色彩、模様のものを使
用・利用することができるし、また容器本体１に
も各種各様の色彩・模様を使用・利用でき、それ
ら自体で様々な色彩・模様を呈し、他に包装紙、
包装袋、包装箱等不要であり、見た目にも美しい
包装用容器を提供することができる。またその装
身具の収納において保持体２の間隙３に例えば指
環等を装着して挟持させ、同時に例えばネツクレ
スの一部を保持体２に巻き付け、他をその保持体
２と側壁４，４′との間に生じる空間に配置する
ことにより、それら装身具は容器本体１内におい
て勝手にあちこち動くものでもない。第３図はこ
の考案に係る装身具入れ包装用容器の全体展開図
である。この展開図に基づいてこの考案の組立を
説明する。容器本体１は側壁４，４′にあたる部
分に若干の長さの切目線６及び折目線５を有し、
一定形状に一体形成される。またこの折目線６以
外に、容器本体１は数本の折目Ａ，Ｂ，Ｃ，B′，
A′を有している。この数本の折目はＣの折目を
中心に対称に設けられており、また折目AB間の
幅より折目BC間の幅の側が若干狭くなつている。
これは対称であるから折目A′B′間の幅より折目
B′C間の幅側も若干狭くなつている。このように
形成された容器本体１の折目Ｃをまず外側に折
り、次に折目Ｂ，B′を内側に折曲げ、更にＡ，
A′を内側に曲げる。このように折目を曲げた後、
側壁４，４′に設けられている切目線６にひもあ
るいはテープ類７を貫通させる。しかる後、折目
Ａ，Ｂ，Ｃ，B′，A′の外側を、のりあるいは他
の接着剤で接着する。これによつて容器本体の内
側に保持体２が設けられる。更にこの保持体２の
両端あるいは適便の箇所を前記接着剤で接着する
ことにより、任意の間隙３を保持体２に設けるこ
とができる。このようにした後、更に側壁４，
４′の折目線６より端部に前記接着剤を塗布し、
各々の側壁の端部を接着することにより、この考
案に係る包装用容器が形成される。そして、この
包装用容器に装身具を入れ、差込み舌片８を切目
線６に嵌着し、しかる後、ひもあるいはテープ類
７を結ぶことによつて、装身具の包装は完了する
ものである。

考案の効果 この考案は、以上のように構成されるので、１
つの包装用容器によつて１つの装身具のみなら
ず、二以上の装身具をも包装することができ、重
量的にも包装用容器自体は軽く、かつ、多種多様
の色彩、模様のものを作ることができ、他の紙、
箱、袋によつて、それらを更に包装する必要もな
く、更に紙、特殊紙、可塑性に富んだプラスチツ
クで製造することができるから大量生産もでき、
安価ですこぶる経済的なものでもあるという利点
を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は開口状態を示す全体図であり、第２図
は包装状態を示す斜視図であり、第３図は全体展
開図である。 １……容器本体、２……保持体、３……間隙、
４，４′……側壁、５……折目線、６……切目線、
７……ひもあるいはテープ類、８……差込み舌
片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一体に形成される容器本体において、該容器本
   体内に、両端が接着され、上端部に適便の間隙を
   保有する保持体が設けられ、該容器本体側壁端部
   の適便の箇所に折目線が設けられており、かつ該
   側壁の適便の上部並びに下端部に若干の長さの切
   目線が並行に設けてあり、該切目線には適便のひ
   もあるいはテープが貫通しており、また該側壁の
   一端には、該他の側壁上部の切目線に嵌着される
   差込み舌片が設けられて成ることを特徴とする装
   身具入れ包装用容器。