JPH0134643B2 - - Google Patents

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JPH0134643B2
JPH0134643B2 JP54169545A JP16954579A JPH0134643B2 JP H0134643 B2 JPH0134643 B2 JP H0134643B2 JP 54169545 A JP54169545 A JP 54169545A JP 16954579 A JP16954579 A JP 16954579A JP H0134643 B2 JPH0134643 B2 JP H0134643B2
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JP
Japan
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solvent
membrane
oil
wax
liquid
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JP54169545A
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English (en)
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JPS5592105A (en
Inventor
Ei Tomupuson Jon
Eichi Shoo Deibitsudo
Ei Gudoreisu Deibitsudo
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ExxonMobil Technology and Engineering Co
Original Assignee
Exxon Research and Engineering Co
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Publication date
Application filed by Exxon Research and Engineering Co filed Critical Exxon Research and Engineering Co
Publication of JPS5592105A publication Critical patent/JPS5592105A/ja
Publication of JPH0134643B2 publication Critical patent/JPH0134643B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、親水性膜を有機液体の分離に有用な
膜に転化することに関する。特に、本発明は、再
生セルロースから作つた半透膜を有機液体の分離
に有用な膜に転化する方法に関する。更に詳しく
言えば、本発明は、水含有膜に極性の減少する逐
次的な一連の溶剤の加圧下に浸透させて膜中の水
分を該溶剤の各々で連続的に置換し、最後に膜を
選択的に透過させようとする有機液体と混和性の
溶剤で終えることによつて、再生セルロースから
作つた疎水性膜を有機液体の分離に有用な膜に転
化させることに関する。 また、本発明は、ある種の選定した有機液体と
他の有機液体物質との混合物を先に記載の技術に
よつて変性した如き半透過性再性セルロース膜の
片側と加圧下に接触させることによつて該混合物
からある種の選定した有機液を分離する方法にも
関するものである。この膜は、選定した溶剤を選
択的に透過させて初めの混合物よりも該溶剤に富
む透過物と該溶剤に乏しい保持物とを生成する。 この選定した溶剤による分離法は溶剤脱ワツク
スプロセスにおいて特定の用途を有し、この場合
には、含ワツクス炭化水素油は脱ワツクス溶剤と
混合されて固体ワツクス粒子及び脱ワツクス油と
溶剤との混合物からなるスラリーを生成し、この
スラリーは脱ワツクス油/溶剤混合物からワツク
スを分離するために過手段に送られ、そして脱
ワツクス油/溶剤液は先に記載の変性再生セル
ロース膜と加圧下に接触することによつて分離さ
れる。脱ワツクス溶剤の少なくとも一部分は、膜
を透過して初めの液よりも脱ワツクス溶剤に富
む透過物と該溶剤に乏しい保持物とを生成する。
かくして回収された膜ワツクス溶剤透過物は脱ワ
ツクス操作に再循環されるが、保持物は慣用の溶
剤/油分離手段に送られる。 更に特定の応用例では、選択的透過性の変性再
生セルロース膜を使用して、スラツクワツクスか
らろう下油を回収するのに使用した溶剤を回収す
ることもできる。スラツクワツクス(粗ろう)は
加熱され、そしてろう下油を溶解する溶剤と混合
され、しかしてワツクスと溶剤/ろう下油とを含
むスラリーをもたらす。ワツクスは溶剤/ろう下
油から過によつて分離され、そして溶剤は、ろ
う下油から溶剤を選択的に透過させる変性半透膜
の片側に溶剤/ろう下油液を加圧下に接触させ
ることによつて回収される。 炭化水素分離プロセスに対して半透膜を使用す
ることは斯界において周知である。かゝるプロセ
スは、時には、逆浸透又は限外過法とも称され
る。かゝる方法では、少なくとも2種の異なる炭
化水素の混合物を含む供給物は、差圧が存在する
ところの膜の片側と2つの溶液を生成するのに十
分な時間接触される。この2つの溶液は、膜を通
過する透過物と保持物とである。これらの方法の
有用な検討は、例えば、Sewenth World
Petroleum Congress Proceedingsの第4巻第24
頁(1967)におけるマイケルズ氏外の“Nevel
Device and Process−Design Concepts for a
Large−Scale Membrance Separation of
Hydrocarbon Mixtures”と題する報文に見出す
ことができる。また、これらの方法に対して、酢
酸セルロース、酪酸セルロースプロピオン酸セル
ロース等の種々のセルロースエステル並びにエチ
ル、プロピル及びアミルセルロース等のセルロー
スエーテルの如き膜を使用することも周知であ
る。米国特許第2930754号は、膜を横切る約10〜
100psig(0.7〜7.0Kg/cm2ゲージ)の差圧で膜を使
用してn−ヘプタンとイソオクタンとの混合物か
らn−ヘプタン及びトルエンとイソオクタンとの
混合物からトルエンの如き様々な炭化水素を分離
するために酢酸セルロース−酪酸セルロースの如
きセルロースエステル膜を利用することを開示す
る。例えば、供給物がトルエンとイソオクタンと
の混合物である場合には、透過物はトルエンに富
むのに対して、保持物はイソオクタンに富む。一
連の膜を使用すると、炭化水素間の実質的な分離
がもたらされる。米国特許第2958657号はn−ヘ
プタン及びイソオクタンの如き炭化水素の分離に
対してエチルセルロースより作つた膜を使用する
ことを開示するが、この場合にはプロセスの温度
は炭化水素類のうち1種(この場合にはイソオク
タン)を蒸発させ且つイソオクタンに富む透過物
を得るのに十分なだけ高い。即ち、炭化水素混合
物は供給帯域において液相で存在するのに対し
て、透過した炭化水素は蒸気として除去される。
米国特許第2985588号は、プロセスの温度が膜を
構成する重合体物質の一次転移点よりも上にある
ように該温度を調節することによつて膜を横切る
又は通る透過速度を向上させることからなる炭化
水素分離を開示する。この特許に開示される膜物
質は、セルローストリアセテート、エチルセルロ
ース及び照射ポリエチレンを包含する。米国特許
第2960462号は、セルロースエステルとセルロー
スエーテル又はセルロースエステルと照射ポリエ
チレン等の如き高透過性物質と低透過性物質との
複合体からなる二層膜を炭化水素の分離に使用す
ることを開示する。米国特許第2958656号は、非
孔質セルロースエステル及びアセテート膜に透過
プロセス間にアルコール、エーテル、アルコール
エーテル、ケトンの如き含酸素化合物及び塩素化
化合物などの非炭化水素溶剤物質を接触させるこ
とによつて該膜を通る炭化水素の選択的透過の速
度を何倍も向上させることができることを開示す
る。同様に、米国特許第2947687号は、非孔質半
透過性セルロースエステル膜に透過プロセス間に
該膜中に可溶性で且つそれに対する溶剤力を有す
る置換炭化水素を接触させることによつて該膜を
通る透過速度を向上させ得ることを開示する。更
に、米国特許第3043891号は、同様の方法を開示
しそして芳香族及び不飽和酸素不含溶剤を用いる
ことによつて同様の目的を達成している。不幸に
も、膜溶剤を供給物に加えると、膜は軟化されそ
して極めて弱くなり、このことはしばしば膜の破
壊をもたらす。かくして、米国特許第2923749号
は、飽和炭化水素を希釈剤として働かせるために
供給混合物に加え、これによつて、膜溶解度を犠
牲にして低温又は低圧での膜の透過を向上させる
ことを開示する。また、これらの従来法のすべて
は透過物が蒸気として除去されるように膜の透過
側に真空を維持することに注目するのも重要であ
る。 かくして、一般的に言えば、酢酸セルロース膜
は、たとえそれらが他の(即ち、水分離)用途に
対しては十分に良好であると思われても、有機供
給混合物に対しては一般に適当でないと結論づけ
られていた(アカデミツク・プレス(1970)の第
7章のソリラジアン氏の“逆侵透”と比較)。ケ
ミストリー・アンド・インダストリー
(Chemistry and Industry)の第834〜836頁
(1977年10月15日)におけるデイー・ペツパー氏
の“流出物処理のための膜プロセス”には、工業
的に使用される逆侵透膜は酢酸セルロース又はポ
リアミドから通常製造されると述べられている。
最後に、インホメーシヨン・チミー
(Information Chimie)のNo.175の第127〜131頁
(1978年3月)におけるデイー・デフアイブズ氏
外の“限外過による使用済み潤滑油の再生”と
題する報文に開示されるように、フランス人は、
使用済み自動車油から不純物を限外過で除去す
るための逆侵透法においてアクリロニトリル共重
合体膜を使用した。この文献には、もしこれらの
アクリロニトリル共重合体膜を炭化水素溶剤又は
油の如き水不混和性の溶剤の存在下に使用する
と、それらは湿潤されず従つて炭化水素不透過性
であるとも述べられている。また、非水性媒体中
で機能させるためには、膜は、水及び考慮中の溶
剤の両方と混和性のアセトン又は低分子量アルコ
ールの如き溶剤を用いることによつて状態調整さ
れなければならないと述べられている。しかしな
がら、もし油が十分な量の表面活性剤を含有して
十分な圧力下にあるならば、油はその湿つた膜の
漸次的な湿潤を達成し、かくして実験室的規模で
必要とされる溶剤による状態調整が排除されるこ
とが分つた。 また、興味あることには、Progress in
Separation and PurificationのVol.3、第122〜
124頁(ウイリー・インターサイエンス、1970)
には、有機液体に対して使用するために転化させ
るのに最とも有用な膜はセルロース膜であるがし
かし酢酸セルロース又は硝酸セルロース膜は様々
な有機溶剤中にあまりにも可溶性過ぎて有用でな
いと明確に述べられている。また、この文献は、
親水性膜に水不混和性液体を含浸させるためには
膜を次の組成即ち30%水−70%エタノール、5%
水−45%エタノール−50%ブタノール、100%ブ
タノール(3回更新)、70%ブタノール−30%油、
30%ブタノール−70%油、100%油の一連の逐次
的な浴中に浸漬されなければならないと述べてい
る。セロフアンはそれ自体では、もしそれを先ず
濃ZnCl2で処理しないと試用されるいかなる非水
性液体も含浸させることができなかつた。不幸に
して、この処理は、多くの炭化水素分離に必要と
される膜の選択性を破壊する。 斯界には、他の液体有機物質との混合物からあ
る種の選定した有機液体を分離するための様々な
方法が周知である。これは、様々な吸収−脱着
法、溶剤抽出、抽出蒸留並びにガスストリツピン
グ、フラツシユ蒸発及び蒸留を含めた様々な蒸発
法によつて達成される。これらの方法は、一般に
は、多量の熱エネルギー、ポンプ、タンク等を必
要とする。炭化水素分離を達成するための半透膜
の使用は、熱エネルギーをほとんど消費せずそし
て比較的少ないエネルギーしか消費しない。 石油の潤滑油留分の如きワツクス含有炭化水素
油は、それから有用な生成物を得るためには脱ワ
ツクスされなければならないことが周知である。
これらの原料油を脱ワツクスする多くの異なる方
法及び技術があるが、しかしすべての実用的な目
的に対してたいていの工業的操作は溶剤脱ワツク
ス法を使用する。かゝる方法では、ワツクス含有
油は、冷たい脱ワツクス溶剤と接触又は該油と
ほゞ同じ温度で脱ワツクス溶剤と混合され、次い
で含ワツクススラリーを生成するために表面スク
レーパ付き冷却器で冷却され、次いで該ワツクス
含有スラリーは脱ワツクス油/脱ワツクス溶剤溶
液からワツクスの固体粒子を分離するために回転
真空又は加圧ドラム過器に送られる。次いで、
脱ワツクス潤滑油原料を得るために脱ワツクス油
と溶剤との混合物から脱ワツクス溶剤を除去しな
ければならない。これは、溶剤含有油から溶剤を
留去するために該溶剤含有油を蒸留塔又は一連の
蒸留塔及び(又は)蒸発帯域に通すことの如き熱
的手段によつて行われる。残留量の溶剤及び油
は、一般にはそこからスチーム又は不活性ガスス
トリツピングによつて除去される。これらの溶剤
回収操作は、脱ワツクス油から溶剤を除去するた
めにかなりの量の熱エネルギー、ポンプ、タンク
等を必要とする。もし比較的低いエネルギーを消
費する非熱的手段によつて脱ワツクス油から脱ワ
ツクス溶剤を分離するための方法を包含する脱ワ
ツクス法を開発することができたならば、それは
当該技術に対する大きな改良となるであろう。 潤滑油スラツクワツクスの加温脱油は、斯界に
おいて周知である。かゝる方法では、スラツクワ
ツクスは加温されそして該スラツクワツクス中に
ろう下油を溶解させるために溶剤と混合され、こ
れによつてワツクスの固体粒子及びろう下油と溶
剤との溶液を含むスラリーが生成される。次い
で、このスラリーは、固体ワツクス粒子からのう
下油溶液を液として分離するために通常回転ド
ラム過器において過される。次いで、ろう下
油含有液は該ろう下油溶液から溶剤を回収する
ために溶剤回収操作に送られ、そして回収された
溶剤は加温脱油操作に再循環される。溶剤回収
は、溶剤含有油から溶剤を留去するために該油を
蒸留塔又は一連の蒸留塔及び(又は)蒸発帯域に
通すことの如き熱的手段によつて達成される。残
留量の溶剤及び油は、それから一般にはスチーム
又は不活性ガスストリツピングによつて除去され
る。これらの溶剤回収操作は、ろう下油から溶剤
を除去するためにかなりの量の熱エネルギー、ポ
ンプ、タンク等を必要とする。もし比較的低いエ
ネルギーを消費する非熱的手段によつてろう下油
から溶剤を分離するための方法を包含する加温脱
油法を開発できるならば、それは当該技術分野に
対する1つの改良になるであろう。 それ故に、再生セルロース又はセロフアン膜
は、たいていの有機物質(典型的な有機脱ワツク
ス溶剤を含めて)中にたいして可溶性でなく、コ
ストが比較的低く、容易に入手可能でありしかも
強度が比較的高いので、もしそれらの固有の選択
性を減じることなくそれらを有機液体の分離に有
用な膜に転化することができるならば、それは当
該技術分野に対する有意義な改良となるであろ
う。また、もし溶剤脱ワツクス法又は潤滑油スラ
ツクワツクス加温脱油法がそれらの溶剤回収工程
においてそれらの膜の使用を組込むことができる
ならば、そしてもし回収した有機液体をセルロー
ス膜の透過面から蒸気として回収する必要がなく
なつたならば、それは当該技術分野における改良
となるであろう。 こゝに本発明において、親水性含水再生セルロ
ース膜中の水分を最初の溶剤で先ず置換し次いで
該膜中の各溶剤を極性のより低い次の後続の溶剤
で逐次的に置換するために前記セルロース膜に極
性の減少する1種以上の溶剤を加圧下に逐次的に
透過させ、この場合に、水と混和性の低分子量ア
ルコール又はケトンで始まりそしてすぐ前の高極
性溶剤及び膜を透過させようとする液体有機物質
又は溶剤の両方と混和性(完全混和性)の溶剤で
終えることによつて前記含水再生セルロース膜を
有機液体の分離に有用な膜に転化させることがで
きることが見出された。 更に、上記の変性した再生セルロースは、有機
液体分離法において使用である。かゝる方法は、
典型的には、先に記載した変性半透過性再生セル
ロース膜の片面に有機液体の混合物を加圧下に接
触させ、そして前記混合物の一部分を前記膜に透
過させて互いに且つ該混合物とは組成の異なる透
過物と保持物とを生成することを包含する。膜と
接触させようとする混合物は、1種以上の選定し
た有機液体と1種以上の異なる液体有機物質との
混合物からなる供給物である。再生セルロース膜
は、前記の選定した有機液体又はその混合物を選
択的に透過させて前記供給物よりも該選定有機液
体に富む透過物と該選定有機液体に乏しい保持物
とを生成しなければならない。好ましい具体例で
は、透過させようと選定した有機液体は1種以上
の溶剤を含む。 かゝる選択的溶剤透過は溶剤脱ワツクス法にお
いて特別な用途を有し、この場合には、含ワツク
ス炭化水素油を溶剤脱ワツクスしてワツクスの固
体粒子及び脱ワツクス油と脱ワツクス溶剤との液
体混合物を含むスラリーを生成し、前記脱ワツク
ス油/溶剤混合物から前記ワツクス粒子を分離す
るために前記スラリーを過手段に送つてワツク
スケーキと該脱ワツクス油/溶剤混合物を含む
液とを生成し、そして上記の如くして再生セルロ
ースから作られそして前記脱ワツクス溶剤の少な
くとも一部分を選択的に透過する変性半透膜の片
面に前記液を加圧下に接触させて該液よりも
該溶剤に富む透過物と該溶剤に乏しい保持物とを
生成することからなる。好ましい具体例では、含
ワツクス炭化水素は潤滑油原料である。 また、選択的溶剤透過はフラツクワツクス脱油
法において使用した溶剤の回収においても応用性
を有し、この場合には、冷たいスラツクワツクス
を加温し、それに溶剤を混合してそこに含有され
るろう下油を溶解させてワツクスの固体粒子及び
ろう下油と溶剤との溶液を含むスラリーを生成
し、前記のろう下油含有溶液から固体ワツクスを
分離し、そして再生セルロースから作られそして
前記溶液から前記溶剤の少なくとも一部分に選択
的に透過する半透膜の片面に前記溶液を接触させ
て該溶液よりも溶剤に含む透過物と溶剤に乏しい
保持物とを生成することからなる。スラツクワツ
クスは、ワツクスの固体粒子及び脱ワツクス油と
溶剤との混合物を含むスラリーを生成する含ワツ
クス潤滑油原料を溶剤脱ワツクスすることによつ
て得られることを理解されたい。このスラリーは
回転ドラム過器の如き固液分離手段に送られ、
そこで、ワツクスはワツクスケーキとして過ド
ラム上に付着されそして脱ワツクス油と溶剤との
溶液は過器かつ液として除去される。ワツク
スケーキは、過ドラム上にある間に溶剤で洗浄
される。過ドラムから取除いた洗浄済みワツク
スケーキは“スラツクワツクス”として知られ
る。このスラツクワツクスは、大ざつぱには約30
〜80〓(−1.1〜26.7℃)の融点を有する有意量
のワツクス又は含ワツクス油(これは、斯界では
“ろう下油”と称される)を含有する。高融点を
有する高品質ワツクス生成物を製造するためには
スラツクワツクスからろう下油を除去することが
必要である。 半透膜による上記のすべてにおいて、該膜は有
機液体の混合物から少なくとも1種の成分を選択
的に透過することが意味されている。 用語「再生セルロース」は、セルロースキサン
トゲン酸塩の如き可溶性誘導体の生成によつて溶
解されその後に再沈殿されたセルロースを意味す
る。繊維として製造するときには、再生セルロー
スは“ビスコース”又は(ビスコース)レーヨン
として一般に知られている。フイルムとしては、
再生セルロースは一般名称“セロフアン”によつ
て知られている。かくして、本発明において有用
な再生セルロース又はセロフアン膜は、炭化水素
分離の工業的な成功をもたらさなかつた上記の従
来技術下に記載される比較的溶剤可溶性のセルロ
ースエーテル及びセルロースエステル膜を包含し
ない。本発明に有用な再生セルロース又はセロフ
アン膜は、種々の水限外プロセスに対して様々な
製造会社から親水性膜として市場で入手可能であ
りそしてグリセロールの如きグリコールを含有さ
せて通常供給される。グリセロールは、膜の乾燥
を防止するために保湿剤として存在する。もし膜
を乾燥させると、その内部細胞構造は修正できな
い程崩壊し、これによつて膜は限外過及び逆侵
透プロセスに対して役に立たなくされる。もし膜
がグリコール又は他の保湿剤を含有するか又はそ
れで被覆されると、最初にそのグリコールを除去
しなければならない。これは、膜を膨潤させ且つ
グリコールを置換するために該膜を室温で水中に
浸漬させることによつて簡単に行なうことができ
る。こゝで、含水膜は、本発明の方法に従つて有
機液体の分離に有用な半透膜に転化又は変性させ
るのに準備の整つた状態にある。膜は、それが水
又は溶剤或いは他の液体を含有していても一度も
乾燥させてはいけないことを理解されたい。 迅速な選択的透過を得るためには、厚さが一般
には約10ミル(0.25mm)以下好ましくは5ミル
(0.127mm)以下更に好ましくは2ミル(0.051mm)
よりも厚くない薄い膜が用いられる。用いる膜
は、孔及びその半透過性を破壊するような他の欠
陥を有すべきでない。もし膜がピンホール等を有
すると、これは有機液体の全部を漏出させてしま
い、それによつて膜の選択性が低下され又は除去
されさえする。 先に記載したように、本発明の方法は、親水性
含水膜に極性の減少する一連の溶剤を加圧下に逐
次的に透過させ、この場合に、水と混和性(全体
的混和性)の低分子量アルコール又はケトンで始
めそして真ぐ前の高極性溶剤及び膜を透過させよ
うとする有機物質又は溶剤の両方と混和性(全体
的混和性)の溶剤で終えることによつて該親水性
膜を有機液体の分離に有用な膜に転化させること
を包含する。転化処理間に透過される最後の溶剤
は、選択的に透過させようとする物質と同様の寸
法及び形状を持つのが好ましい。もちろん、膜を
透過される物質のどれも膜と反応し、それを溶解
し又は他の方法でそれに悪影響を及ぼすべきでは
ないことも理解されたい。 これは、グリセロール含有再生セルロース膜を
して潤滑油/MEK溶液からMEK(メチルエチル
ケトン)を選択的に分離することのできる膜に転
化させるのに使用する次の逐次的処理によつて容
易に理解することができよう。 (a) 膜を水浸漬してそれを膨潤させ且つグリセリ
ンを置換する。 (b) 水含有膜にメタノールを加圧(即ち、200〜
400psi(14.1〜28.1Kg/cm2))下に透過させる。 (c) メタノール含有膜にMEKを加圧(即ち、200
〜400psi(14.1〜28.1Kg/cm2))下に透過させる。 また、この処理順序(水−メタノール−MEK)
によつて変性された膜は、トルエン又はMEK/
トルエン混合物を含有する潤滑油からトルエン又
はMEK/トルエン混合物をそれぞれ選択的に透
過する。他の例としては、限定するものではない
が、脱ワツクス潤滑油原料からプロパンを分離す
ることが望まれるような場合が挙げられる。これ
を行なうために、上記の工程(c)に続いてプロパン
を加圧下に透過させることができる。しかしなが
ら、もし工程(c)を省くならば、プロパンは膜を透
過しない。かくして、水−メタノール−プロパン
の順序では働かない。水−メタノール−トルエン
−プロパンの順序は、水−メタノール−MEK−
ペンタン−プロパンの順序のように働く。ペンタ
ン透過工程の後にプロパン透過工程を実施するの
が好ましいけれども、プロパン透過工程は、プロ
パンを除くことが望まれる油/プロパン溶液を用
いることによつてその場所で達成することができ
る。かくして、膜に最後の溶剤を透過させる工程
は、膜に該溶剤を含有する混合物を接触させるこ
とによつてその場所で行い得ることも理解された
い(即ち、もしMEK又はMEK/トルエン混合物
を透過させるのを望むならば、上記の工程(c)は膜
にMEK又はMEK/トルエン含有有機液体混合物
又は油を接触させることによつてその場所で行い
得る)。 先に記載したように、含水膜を透過される最初
の処理溶剤は、(a)1種以上の低分子量C1〜C4
ルコール及び(b)アセトン又はそれらの混合物より
なる群から選定されるものであつて、そして水と
の全体的な液−液混和性を示す。例示的な物質と
しては、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、プロパノール、第二ブタノール、イソブタ
ノール及びアセトンが挙げられる。特に好ましい
ものは、1〜3個の炭素原子のアルコールであ
る。 処理溶剤は、膜から水を置換するために膜を横
切つた差圧下で該膜を透過されなければならな
い。この圧力は、約100〜800psi(7.0〜56.2Kg/
cm2)又はそれ以上の範囲内であつてもよい。最大
圧は膜の破壊圧よりも幾分低くあるべきであり、
これに対して実用上の圧力下限は膜から物質を置
換するのに必要とされる圧力によつて制御され
る。一例として、水に対する最低圧は約100psi
(7.0Kg/cm2)である。MEKに対する最低圧も約
100psi(7.0Kg/cm2)である。膜を横切る約150〜
800psi(10.5〜56.2Kg/cm2)の範囲内の差圧が好ま
しいが、約200〜400psi(14.1〜28.1Kg/cm2)が特
に好ましい。膜を透過させようとする第二の後続
の溶剤は最初の溶剤よりも極性が低く且つそれと
全体的な液−液混和性を示さなければならず、そ
して透過させようとする第三の溶剤又は物質より
も極性が高く且つそれと全体的な液−液混和性を
示さなければならない。かくして、溶剤処理は、
極性が連続的に減少する複数の溶剤と共に逐次的
に進行するが、この場合に逐次的な順序にあるい
かなる2つの隣り合つた溶剤間にも全体的な液−
液混和性が存在する。溶剤極性の例は、限定する
ものではないが、以下の第1表に例示されてお
り、そこには誘電率の函数として極性が減少する
多数の溶剤が列挙されている。誘電率が低い程、
溶剤は極性が低くなる。本明細書における用語
「溶剤」は、溶剤として通常見なされない物質を
排除するものでなく、ナフサ、ジエツト燃料、軽
質油、中間留出等の如き物質を包含する。 先に記載したように、限外過法に有用な再生
セルロース膜は、多数の製造業者から市場で入手
可能である。これらの膜は、分子量カツトオフ
(cut−off)範囲又は同等の“孔寸法”によつて
販売されている。半透膜の孔寸法は、多くの理由
のたに明確には述べることができない。孔寸法
は、あまりにも小さ過ぎて物理的方法によつて測
定することはできない。孔寸法は、温度と共に且
つ膨潤又は収縮等により膜内に飽和された溶剤毎
に変化する。業界において使用される一般的な方
法は、大き過ぎて膜を経て拡散することのできな
い溶剤をそれに拡散するのに十分なだけ小さい溶
剤から区別することである。これは、膜の“寸法
決め”キツト(kit)を使用して達成することが
できる。膜を“寸法決め”するのに使用される12
種の標準化合物の一覧を第2表に示す。これらの
化合物は、形状がおよそ球形である。分子量カツ
トオフは、膜によつて98%が保持される化合物の
式量として引合いに出される。かくして、約6000
〜8000の分子量カツトオフを有するとして販売さ
れる再生セルロース膜は、一般的に言つて、約
6000〜8000を越える分子量を有するほぼ球状のた
ん白質分子の透過を許容しない。かくして、処理
後に所望の選択性を提供するような孔寸法を有す
る膜を選定しなければならない。いかなる理論に
拘束されることも望まないけれども、本発明の溶
剤処理は、いわゆる“孔寸法”を変更するものと
思われる。一例として、約6000〜約8000の分子量
カツトオフを有する再生セルロース膜はおよそ約
24Åの直径を有する孔寸法を有すると思われる。
水−メタノール−MEKの溶剤順序で処理後、孔
寸法およそ約12Åの直径に収縮するものと思われ
る。 実施例 本発明は、次の実施例を参照することによつて
更に容易に理解されよう。 第1図を説明すると、使用した実験室的装置
は、頂部10及び底部12によつて形成され、そ
して供給物及び透過物のための液体空間16及び
18をそれぞれ形成するためのスペーサー14を
含むミリポア(Millipore)ホルダーであつた。
スペーサー14は、スペーサー14とミリポアホ
ルダーの底部12との間に狭着される膜24から
隔離されたテフロン被覆星形電磁撹拌器20を含
む。磁気支持体22は、多孔性で約1/10in(2.5
mm)厚さであり、そして電磁撹拌器20が膜24
を摩耗するのを防止するために作用するだけであ
る。テフロン被覆星形電磁撹拌器は、膜24の供
給側における境界層を防止し又は最少限にするた
めにある種の手段(図示せず)によつて回転され
る。操作に当つて、供給液体は加圧下に液体空間
16に導入され、そして供給液体中の1種以上の
成分が選択的に膜24を透過して液体空間18に
透過物を形成する。透過物は、装置から連続的に
取り出されそして分析される。バツチ装置として
用いたときには、保持物は、膜を透過しなかつた
物質であつて供給物及び透過物の両方とは異なる
組成を有するものである。 例 1 本例は、膜を横切る400psi(28.1Kg/cm2)まで
の差圧下においてさえも、再生セルロース膜は、
そしその膜を本発明の方法に従つて処理しなかつ
たならばMEKを透過しないことを例示する。本
例では、先に記載の如く変形したミリポアフイル
ターホルダーに、“スペクトラポア
(Spectrapore)1”と称する0.002in(0.051mm)
の公称厚及び6000〜8000の分子量カツトオフ
(MWCO)を有するスペクトラム・メデイカル・
インダストリーズ社製再生セルロース膜を配置し
た。この膜は、それが乾燥するのを防止するため
にグリセリンを含有していた。それをミリポアホ
ルダーに配置する前に、蒸留水中に1時間以上浸
漬させることによつてグリセリンを除去した。次
いで、装置に400psi(28.1Kg/cm2)の圧力下に室
温から130℃までの範囲内の一連の連続温度で
MEKを仕込み、そして130℃で2日間保持した。
2日後、MEKは膜を全く透過しなかつたことが
観察された。 例 2 本例では、例1において使用したものと同じ種
類の膜及び装置を使用した。用いた供給物は、
100〓(37.8℃)において600SUSの粘度を有する
20LV%の脱ワツクスしたパラフイン系潤滑油ラ
フイネートをMEK/MIBKの30/70容量%混液
中に入れた混合物であつた。第3表に示される操
作を用い且つ対応する供給圧においてグリセロー
ル湿潤膜の様々な試料を室温で予備処理した。各
膜試料を装置で予備処理し、そして所定量の供給
物を膜の保持側と400psig(28.1Kg/cm2ゲージ)の
圧力で接触ささた。膜の透過側における圧力は、
1気圧であつた。透過物が膜を通過したようなす
べての場合には、それは通過した後に液体形態で
集められた。第3表には、各実験に対する供給物
透過温度を示す。示される透過物の量が膜を通過
してしまうまで(実験M−37では5日間)供給物
を膜と接触させ、次いで透過物及び保持物の両方
を回収した。次いで、透過物を油及び溶剤の組成
について分析した。観察し得る透過物が全くない
ような場合には、実験を約24時間後に停止させ
た。かくして、このデータは、圧力下に膜を経て
溶剤を透過させることが必要であることを示す。
膜を溶剤中に単に浸漬させることだけでは十分で
ない。 例 3 本例では、“スペクトラポア3500”と称されそ
して3500の分子量カツトオフ(MWCO)及び
0.002in(0.051mm)の公称厚を有するスペクトラ
ム・メデイカル・インダストリーズ社製再生セル
ロース膜と一緒に上記の装置を使用した。この膜
は、水中に浸漬させてグリセリンを除去し次いで
グリセリンを含まない膜を装置に配置しそしてそ
れを400psi(28.1Kg/cm2)の圧力下に室温でメタ
ノール次いでMEKの逐次的溶剤処理で予備処理
することによつて予備処理されていた。次いで、
第4表に示される如きケトン又はケトン/トルエ
ン溶液中に入れた3種の異なるパラフイン系脱ワ
ツクス潤滑油ラフイネートを装置に仕込んだ。各
実験において、供給圧は400psig(28.1Kg/cm2)で
ありそして膜の透過側の圧力は1気圧であつた。
供給物の50LV%が膜を透過した後に実験を停止
し、そして透過物を油及び溶剤含量について分析
した。結果を表に示す。各場合において、透過物
は98LV%以上が溶剤よりなつていた。 例 4 本実験では、膜は例1で使用した如き“スペク
トラポア1”であつたが、しかしこれは、先ず水
中に浸漬し次いで次の溶剤即ちメタノール−
MEK−ペンタン−プロパンを21℃の温度及び
400psing(28.1Kg/cm2ゲージ)の圧力で膜を逐次
的に透過させることによつて予備コンデイシヨニ
ングされた。膜は、上記の装置に配置して予備コ
ンデイシヨニングされそして膜が乾燥するのを防
止するために150psig(10.5Kg/cm2ゲージ)におい
て液体プロパンと接触状態に保たれた。膜の片側
と接触する装置に、プロパン中に20LV%のブラ
イトストツクを入れた混合物からなる供給物を
600psig(42.2Kg/cm2ゲージ)の圧力で仕込んだ。
膜の透過側に150〜200psig(10.5〜14.1Kg/cm2ゲー
ジ)の圧力を維持してプロパンが液体として透過
するようにした。供給物の50LV%透過では、蓄
積された透過物は約95LV%の液体プロパンを含
有していた。 例 5 本例は、本発明を使用する方法において膜の孔
寸法又は分子量カツトオフが及ぼす可能性がある
影響を例示する。第2図に示す分子量カツトオフ
を有する該試料を水中に浸漬させてグリセリンを
除去することによつて予備コンデイシヨニング
し、次いでグリセリンを含まない膜を例1〜4に
対して使用したと同様の装置に配置した。次い
で、グリセリンを含まない膜を室温及び400psig
(28.1Kg/cm2ゲージ)の圧力においてメタノール
次いでMEKで逐次的に処理した。供給物は、10
グレードの潤滑油原料(−18℃において1200〜
2400センチポイズの粘度)をMEK/MIBKの
40/60容量比混液中に溶解した溶液であつた。供
給物中の油の濃度は、添付図に示されるように変
動した。かくして、膜の分子量カツトオフ寸法が
増大すると溶剤の透過率が向上することが分る。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 例 6 本実験では、例1において使用したと同じ装置
及び膜を使用した。また、例1に示すと同じ逐次
的処理を使用して膜を本発明の方法に有用な膜に
転化させた。使用した供給物は、MEK/トルエ
ンの50/50液体容量混合物であつた。供給圧は
400psig(28.1Kg/cm2ゲージ)であり、そして膜の
透過側の圧力は1気圧であつた。透過は、−16℃
の温度で行われそして42.8LV%(液体容量)の
トルエン及び57.2LV%のMEKを含有する透過物
をもたらした。 先に記載の変性半透過性再生セルロース膜を用
いることによつて、最終的に脱ワツクス油から溶
剤を分離することが望まれるところのどの溶剤脱
ワツクス法でも利益を受けることができることを
理解されたい。1つのかゝる溶剤脱ワツクス法
は、冷却する前に溶剤への油の完全且つ十分な溶
解を生ぜしめるような態様で表面スクレーパー付
冷却器において含ワツクス油及び溶剤をほゞ同じ
温度で混合するところの間接的熱交換を包含す
る。次いで、この溶液は、ワツクスが沈殿すると
きに溶液の撹拌を回避する条件下に均一でゆるや
かな速度で冷却される。 溶剤脱ワツクス法の他の周知法は、慣用の漸次
的な溶剤添加を包含する。この方法では、溶剤は
冷却装置に沿つた幾つかの点で油に加えられる。
しかしながら、含ワツクス油は、いくらかのワツ
クス晶出が起こりそして混合物がかなり濃化する
まで溶剤を加えずに先ず冷却される。この点にお
いて流動性を維持するために溶剤の最初の添加分
が導入され、冷却が続けられ、そして多くのワツ
クスが沈殿される。流動性を維持するために溶剤
の第二の添加分が加えられる。この方法は所望の
油−ワツクス過温度に達するまで反復される
が、この点において、混合物の粘度を過工程に
望まれるものに低下させるために追加的量の溶剤
が添加される。また、この方法では、この漸次的
に加えられる溶剤の温度はワツクス/油/溶剤混
合物のそれとほゞ同じであるべきである。もし溶
剤をそれよりも低い温度で導入するならば、スラ
リーの衝撃的冷却が起こり、しかして小さい及び
(又は)針状ワツクス結晶の生成及びそれに付随
する貧弱な過速度がもたらされる。 更に他の周知法としては、含ワツクス油をその
曇り点よりも高い温度において細長い段階式冷却
帯域又は塔に導入し、そして溶剤及びワツクス/
油混合物が前記帯域を通過するときにそれらの実
質上瞬間的な混合を生ぜしめるように高度の撹拌
を維持しながら該帯域にそこの複数の点又は段階
に沿つて冷たい脱ワツクス溶剤を少しずつ導入す
るところのデルチル法が挙げられる。(この方法
は、エクソン・リサーチ・アンド・エンジニアリ
ング・カンパニーの登録サービスマークである)。
この基本的な概念は米国特許第3773650号に示さ
れるが、本明細書では以後“希釈冷却”と称す
る。本発明の方法は、含ワツクス油に液体自己冷
媒を混合し次いでこれを油から制御した条件下に
蒸発させこれによつて油を自己冷媒の蒸発潜熱に
よつて冷却するところの自己冷媒脱ワツクス法で
ある。 本発明の方法では、含ワツクス石油を脱ワツク
スするのに有用ないかなる溶剤を用いることもで
きる。かゝる溶剤の代表的な例は、(a)アセトン、
メチルエチルケトン(MEK)及びメチルイソブ
チルケトン(MIBK)の如き3〜6個の炭素原子
を有する脂肪族ケトン、及び(b)エタン、プロパ
ン、ブタン及びプロピレンの如き低分子量自己冷
媒炭化水素、並びにこれらの混合物及び前記ケト
ン及び(又は)炭化水素とベンゼン、キシレン及
びトルエンの如き芳香族との混合物である。加え
て、C1〜C4塩素化炭化水素の如きハロゲン化低
分子量炭化水素例えばジクロロメタン、ジクロロ
エタン及びそれらの混合物を、単独で又は上記溶
剤のどれかと混合して溶剤として使用することが
できる。 本発明の方法を使用して、すべての含ワツクス
石油原料又はその留出油分を脱ワツクスすること
ができる。かゝる原料の例示としては、限定する
ものでないが、(a)約500〜約1300〓(260〜704℃)
の広い範囲内の沸点内の沸点範囲を有する留出油
分(好ましい原料は、沸点が約550〜1200〓(288
〜649℃)の範囲内の潤滑油及び特殊油留分を包
含する)、(b)約800〓(427℃)よりも高い初留点
を有するブライトストツク及び脱アスフアルト残
留、及び(c)原油から最とも軽い物質をトツピング
又は蒸留して大部分が約500〓(260℃)又は500
〓(343℃)よりも高い沸点を有する広留出油
(ブロードカツトオイル)を残すことによつて製
造される広留出原料油が挙げられる。加えて、こ
れらの供給原料のどれでも蒸留、脱ワツクス又は
トツピングに先立つて水素化分解することができ
る。留出油分は、アラムコ、クウエート、ザ・パ
ン・ハンドル、ノース・ルイジアナ等から得られ
るパラフイン系原油、チア・ジユアナ、コアスト
ール原油等の如きナフテン系原油、並びに1050〓
+(566℃+)の沸点範囲を有するブライトストツ
ク及びアタバスカタールサンド等から誘導される
合成供給原料料油の如き任意の源から生じること
ができる。 第3図を説明すると、含ワツクス潤滑油原料
は、その曇り点よりも高い温度において管路22
を経てデルチル脱ワツクス塔20の頂部に導入さ
れる。デルチル塔20は、含ワツクス油に冷たい
脱ワツクス溶剤を混合するための16個の撹拌段階
を含む。冷たい脱ワツクス溶剤は、管路10及び
12、マニホルド14及び多注入点16を経て塔
20に導入される。各注入点は冷たい溶剤を特定
の段階に導入し、そこで冷たい脱ワツクス溶剤は
含ワツクス油と本質上瞬間的に(即ち1秒以内)
混合される。含ワツクス油が塔20内を下方へと
進行するときに、それは、ワツクスの固体粒子及
び脱ワツクス油と脱ワツクス溶剤との混合物を含
むスラリーを生成する。このようにして生成され
たスラリーは、塔20から管路24を経て引出さ
れそして過器26に送られる。また、冷たいス
ラリーは、それを過器26に送る前に表面スク
レーパー付冷却器(図示せず)において追加的に
冷却することもできる。過器26は回転ドラム
式過器であり、こゝでスラリーからワツクスが
分離されこれによつて固体ワツクスの塊及び脱
ワツクス油と脱ワツクス溶剤との混合物からなる
液が生成される。ワツクスは、過器26から
管路28を経て取出されそして更に処理するため
に送られる。液は少なくとも1つの膜装置32
に送られ、そこでそれは、再生セルロースから作
つた複数の変性半透過性膜の片側と圧力下にその
膜を横切る約100〜800pgi(7.0〜26.2Kg/cm2)の範
囲内の差圧で接触する。脱ワツクス溶剤の実質的
部分は、膜を選択的に透過して溶剤に富む透過物
と油に富む保持物とを形成する。溶剤に富む透過
物は管路34を経て塔20に再循環され、そして
保持物は管路36を経てストリツパー38に送ら
れる。ストリツパー38では、保持物は、管路4
0を経て入りそして保持物から残留溶剤を除去す
るストリツピングガスと接触されて溶剤を含まな
い脱ワツクス油を生成し、そしてこの脱ワツクス
油はストリツパーの底部から管路42を経て取出
される。残留溶剤を含有するストリツピングガス
は、管路44を経てストリツパーの頂部を出る。 もちろん、膜装置は、平行及び(又は)連続形
態で配置することのできる多数の膜を含むことが
理解される。 スラツクワツクス(粗ろう)を溶剤脱油すると
きには、含ワツクス石油を脱ワツクスするのに有
用ないかなる溶剤を用いることもできる。たいて
いの場合には、初めの脱ワツクス法において使用
されたと同じ溶剤をろう下油の溶解に使用するの
が好ましい。 ろう下油含有スラツクワツクスは、先に列挙し
た如きすべての含ワツクス石油原料又はその留出
油分を脱ワツクスすることから得ることができ
る。 こゝで第4図を説明すると、溶剤含有スラツク
ワツクスは、約0〓(−18℃)の温度において潤
滑油ワツクス過器(図示せず)から管路10を
経て引出される。溶剤含有スラツクワツクス流れ
は、約70〓(21℃)の融点を有するろう下油を含
有し、そして約25LV%(液体容量)の油性ワツ
クスと75LV%のMEK/MIBK30/70容量混合物
とを含む。管路10の溶剤含有スラツクワツクス
流れは、管路24からの透過物溶剤と溶剤含有ス
ラツクワツクス1容量当り透過物溶剤約1容量の
量で混合される。透過物溶剤は、膜22から引出
されて再循環される約70〓(21℃)の温度の
MEK/MIBK30/70容量混合物である。別法と
して、溶剤は熱交換器30の後で加えることがで
きる。スラツクワツクスと透過物溶剤との混合物
は管路12を経て熱交換器30に送られ、そこで
それは、ろう下油を溶解するがしかしワツクスを
溶解しないでワツクスの固体粒子とろう下油の溶
液とを含むスラリーを生成するような約70〓(21
℃)の温度まで加温される。このスラリーは管路
13を経てワツクス過器14に送られ、そこで
ろう下油溶液から固体ワツクスが分離される。
過器14は回転ドラム式過器であつて、こゝで
固体ワツクスは回転ドラム(図示せず)上で溶剤
洗浄されるワツクスケースの形態で該ドラム上に
付着される。洗浄溶剤は約70〓(21℃)の温度の
MEK/MIBK30/70容量混液からなり、そして
これは管路16を経て過器14に入る。ワツク
ス過器14に入るスラリー3容量当り1容量の
洗浄容剤が使用される。次いで、脱油され洗浄さ
れたワツクスは過器から管路18を経て引出さ
れる。過器に入るスラリー6容量当り約1容量
の脱油ワツクスケーキが生成されるが、このワツ
クスケーキは約30容量%のワツクス及び70容量%
の溶剤を含む。ワツクス過器では、脱油ワツク
スからろう下油溶液がろう下油液として分離さ
れる。洗浄溶剤が洗浄液を形成する。ろう下油
及び洗浄液は過器において混合され、そして
管路20を経て膜装置22に送られる。膜装置2
2は再生セルロースから作られた複数の変性した
半透過性膜を収容し、この膜を通つて前記の混合
液から溶剤が選択的に透過し、しかして該装置
に供給される混合液供給物よりも溶剤に富む透
過物と溶剤に乏しい保持物とが生成される。膜装
置22では、混合過は、約70〓(21℃)の温度
で且つ膜を横切る約400psi(28.1Kg/cm2)の差圧
下に前記膜の片側と接触する。膜装置に入る2容
量の混合液は、約1〜3容量%のろう下油を含
有する1容量の透過物と約15容量%のろう下油を
含有する1容量の保持物とを生成する。透過物は
装置から管路24を経て引出されて加温(ウオー
ミングアツプ)脱油プロセスに再循環される。保
持物は、ろう下油から溶剤を分離するために更に
の処理に送ることができる。更にの処理は、膜及
び(又は)熱分離手段を含むことができる。膜装
置22は、平行及び/又は連続形態で配置された
複数の変性膜を収容する少なくとも1つの装置を
包含することを理解されたい。本発明の方法では
複数の膜装置を用いることもできる。 例 7 本例では、グリセリンを除くために水中に浸漬
し次いで室温において400psi(28.1Kg/cm2)の圧
力下にメタノール及びMEKの逐次的溶剤侵透に
よつて予備処理された3500の分子量カツトオフ
(MWCO)及び0.002in(0.051mm)の公称厚を有す
るスペクトラム・メデイカル・インダストリーズ
社製再生セルロース膜(“スペクトラポア3500”
と称する)と一緒に上記の装置を使用した。次い
で、そのようにして処理した膜の試料を上記の装
置に配置した。この装置に、約70〓(21℃)の融
点を有するろう下油をMEK/MIBKの45/55容
量溶液中に溶解した5LV%溶液からなる供給物を
仕込んだ。供給物は、400psig(28.1Kg/cm2ゲー
ジ)の圧力下に且つ122〓(50℃)の温度で膜と
接触した。50%透過では、透過物は約99LV%の
溶剤と1LV%のろう下油との混合物からなつてい
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例において使用される
実験室的装置を概略的に例示する。第2図は、3
種の異なる分子量カツトオフを有する再生セルロ
ース膜の透過率(油/溶剤供給物中の油の百分率
として)を例示する。第3図は、変性した半透過
性再生セルロースを用いた本発明の方法の1つの
具体例を例示する。第4図は、変性した半透過性
再生セルロースを用いた本発明の方法の他の具体
例を例示する。 図面中の主要部を示す参照数字は、第1図では
24が膜で、第3図では20がデルチル塔で32
が膜装置で、そして第4図では14がワツクス
過器で22が膜装置である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 親水性含水再生セルロース膜中の水分を最初
    の溶剤で先ず置換し次いで該膜中の各々の直前の
    溶剤をそれよりも極性の低い次の後続の溶剤で逐
    次的に置換するために、該膜に極性が順次減少す
    る1種以上の溶剤を加圧下に逐次的に透過させる
    ことより本質上なり、しかも、前記の最初の溶剤
    は再生セルロース膜中の水分及び該最初の溶剤の
    直後の第二の極性の低い溶剤の両方と全体的な液
    −液混和性を示す低分子量アルコール又はケトン
    であり、前記の逐次的な順序におけるすべての2
    つの隣り合つた溶剤は互いに全体的な液−液混和
    性を示し、そして最後の溶剤は膜を経て選択的に
    透過させることが最終的に望まれる物質と全体的
    な液−液混和性を示すことを包含する親水性含水
    再生セルロース膜を有機液体の分離に有用な膜に
    転化する方法。 2 膜を横切る差圧が100〜800psi(7.0〜56.2Kg/
    cm2)の範囲内であることからなる特許請求の範囲
    第1項記載の方法。 3 最初の溶剤が1〜4個の炭素原子のアルコー
    ル、アセトン及びそれらの混合物よりなる群から
    選定されることからなる特許請求の範囲第2項記
    載の方法。 4 膜が10ミル(0.25mm)以下の厚さであること
    からなる特許請求の範囲第3項記載の方法。 5 最後の溶剤が、膜を経て選択的に透過させよ
    うとする最終物質と同様の寸法及び形状を有する
    ことからなる特許請求の範囲第1項記載の方法。 6 溶剤が1〜3個の炭素原子のアルコール、ア
    セトン及びそれらの混合物よりなる群から選定さ
    れることからなる特許請求の範囲第5項記載の方
    法。 7 圧力が200〜800psi(14.1〜56.2Kg/cm2)の範
    囲内であり、そして膜が5ミル(0.127mm)以下
    の厚さであることからなる特許請求の範囲第6項
    記載の方法。
JP16954579A 1978-12-28 1979-12-27 Denaturation of regenerated cellulose film for transmitting organic liquid and recovery of organic liquid selected by using said film Granted JPS5592105A (en)

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