JPH0134010B2 - - Google Patents

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JPH0134010B2
JPH0134010B2 JP57203746A JP20374682A JPH0134010B2 JP H0134010 B2 JPH0134010 B2 JP H0134010B2 JP 57203746 A JP57203746 A JP 57203746A JP 20374682 A JP20374682 A JP 20374682A JP H0134010 B2 JPH0134010 B2 JP H0134010B2
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JP
Japan
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JP57203746A
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JPS5995828A (ja
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Hisashi Niimoto
Yasuhiro Saito
Toshio Yasumura
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Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
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  • Cultivation Of Seaweed (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はのり養殖におけるのり採苗法に関する
ものである。 のり養殖において、貝殻糸状体を培養してのり
網に着生させる殻胞子を得るのり採苗法はのり養
殖生産の成否を決定する重要な作業である。 従来、のり採苗法としては、カキ、ホタテ貝等
の貝殻に漁場から母藻として採取した原藻より放
出される果胞子を陸上水槽中で人工的に穿孔せし
め、この穿孔した果胞子を特定条件下で定期的に
管理を行いながら殻胞子が放出する秋冷期まで長
期間育成する方法、及び品種特性と遺伝形質が固
定されたフリー糸状体をミキサー等で細断し、そ
のフリー糸状体切片を果胞子と同様に貝殻に穿孔
させて貝殻糸状体を培養するフリー糸状体移植に
よる貝殻糸状体培養法が実施されている。 しかし、これらの方法は貝殻への移植後に非要
な培養期間が長く、培養するための大型の陸上水
槽設備を要し、照射光線量、照射時間、培養液温
度及び比重の調整、更に貝殻表面に付着繁茂して
貝殻糸状体の生育を阻害する外敵雑藻類を除去す
るための洗浄、培養液の交換等秋冷期の殻胞子採
苗に至るまでの長期間にわたり培養業者にかかる
経済的負担及び管理労力が大きい欠点がある。 本発明者等は従来ののり採苗法に伴う上記の経
済上及び管理上の欠点を解決するために種々の研
究を行つた結果、純粋培養して貝殻糸状体に形成
せしめた殻胞子嚢を高温・長日処理して人工培養
液中に裸出せしめ、その殻胞子嚢枝を貝殻糸状体
面より分離し、無機質条件下でさらに高温・長日
処理し殻胞子嚢枝として増殖せしめることにより
成熟した殻胞子を短期間に多量に得ることができ
ることを知見し本発明の完成に至つたものであ
る。 即ち、本発明は純粋培養した貝殻糸状体を培養
して殻胞子嚢枝を伸出せしめ、次いでその裸出部
を分離して細断し、さらに培養して増殖せしめた
後、低温・短日処理して殻胞子を放出せしめるこ
とを特徴とするのり採苗法である。 以下、本発明を詳細に説明する。 先ず、公知の方法で純粋培養した貝殻糸状体を
人工培養液中で高温・長日処理を行う。具体的に
は高温度24〜28℃、貝殻糸状体表面への光線照射
量(以下、「照度」と記す)1000〜3000luxで1日
当り明期16時間(暗期8時間)の照明条件で、21
〜30日間静置培養させ貝殻中の殻胞子嚢枝を人工
培養液中に伸出させる。 次いで、この人工培養液中に裸出した殻胞子嚢
枝を貝殻糸状体面より純粋分離し、、この分離し
た殻胞子嚢枝をミキサーで細断(12000回転、20
秒間)し、さらに人工培養液中で高温・長日処理
する。具体的には温度22〜28℃、照度1000〜
3000luxで1日当り明期13〜16時間(暗期11〜8
時間)の照明条件で、1日当り4〜6回培養容器
を軽く振盪しながら無基質条件下で静置培養し殻
胞子嚢枝として増殖させる。この様にして得られ
た殻胞子嚢枝は熟成のための補完培養として公知
の低温・短日処理(温度18〜20℃、照度4000〜
5000luxで1日当り明期10時間/暗期14時間、約
4日間通気培養)をすると直ちに減数分裂に移行
し大量の殻胞子を放出してのり網に着生、発芽す
る。 本発明で使用される人工培養液の組成は、市水
1000ml当り塩化ナトリウム24g、塩化カリウム
0.7g、硫酸マグネシウム8g、塩化カルシウム
0.37g、硝酸ナトリウム0.3g、リン酸二水素ナ
トリウム0.025g、炭酸水素ナトリウム0.336g、
ビタミンB120.02mg、フイチン酸0.5mg、「クレワ
ツト―32」(商品名、帝国化学産業株式会社製、
金属イオン封鎖剤)20mg、「クレワツト―N」20
mgからなる溶液をPH7.9〜8.2に調整してなるもの
である。 又、本発明に適用されるのりの種類は通常養殖
が可能なものであれば如何なるものでもよいが、
その代表的な例を示すと、アサクサノリ、ナラワ
スサビノリ、フタマタスサビノリ、スサビノリ、
オオバアサクサノリ、マルバアサクサノリ等が挙
げられる。 本発明において、純粋培養した貝殻糸状体は公
知の方法で得られたものが用いられるが、特に最
良の効果を得るために一定期間、特定の条件下で
培養したものが好ましく、その具体例を示すと培
養液としては、前述した発明者らの人工培養液又
は公知の組成の人工海水、更には天然海水、いず
れも可能であるが、珪藻や緑藻等外敵雑藻類を除
去した殺菌済の培養液を用いて、果胞子又はフリ
ー糸状体を貝殻に穿孔させた後、温度15〜22℃、
照度1000〜3000lux、明期12〜13時間(暗期12〜
11時間)の照明条件で5〜7カ月間培養した貝殻
糸状体で貝殻中に糸状体が良く繁茂し、低温・短
日処理により殻胞子を放出するまで熟生している
ものが適している。 本発明はこの様に純粋培養して完熟した殻胞子
嚢枝が貝殻中に形成された貝殻糸状体を高温・長
日処理して培養することに1つの特徴があり、高
温で培養するので殻胞子嚢枝の生長は促進されて
著しく伸出し、従来の培養法に比較して10〜27培
の生長率を示す。 分離した殻胞子嚢枝はミキサー等で支障なく機
械的に細断することができ、この様な機械的細断
により後の静置培養に適応する形状、例えば100
〜500μに形成されると共に物理的刺激で殻胞子
嚢枝の生殖生長が加速されるので、次の無基質条
件下での静置培養における生長、増殖が促進され
る。 無基質条件下での静置培養により、該細片状の
殻胞子嚢枝を増殖させるが、培養中1日数回軽く
振盪することにより殻胞子嚢枝は刺激を受け、殻
胞子嚢枝を伸長しつつ細胞内容を充実させ、約1
〜1.5カ月で大量の成熟殻胞子嚢を形成する。 この様にして大量に増殖した殻胞子嚢枝は公知
の低温・短日処理することにより減数分裂に移行
し、大量の殻胞子を放出してのり網に着生、発芽
する。 本発明に係わるのり採苗法は従来の方法と比較
して次の様な利点がある。 1) 殻胞子嚢を大量に培養することができる。 2) 従来の貝殻糸状体の培養で必要とされてい
るコンクリートブロツク又はポリ塩化ビニル製
の広範囲な陸上設備は不要となる。 3) 貝殻糸状体の表面から付着珪藻類等を除去
する洗浄作業及び換水に必要な多量の海水採取
や運搬作業等が不要となる。 4) 培養業者の種苗管理労力及び経済的負担が
大巾に軽減される。 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。 実施例 1 公知の方法(培養水温20〜22℃、明期13時間、
照度1500〜2000lux)で約6カ月間純粋培養し、
貝殻中に糸状体が良く繁茂したアサクサ種〔アサ
クサノリ、学名ホルフイラテネラ(porphyra
tenera)〕の貝殻糸状体(約20cm2)1枚を、人工
培養液とともに1容ガラス製培養器に入れフタ
をしたまま26〜27℃の高温、明期16時間(暗期8
時間)の長日条件下で照度1500〜2000luxで21日
間培養し、貝殻中の殻胞子嚢枝を人工培養液中に
伸出させる。 次いでこの裸出の殻胞子嚢枝を貝殻糸状体面よ
り湿重約0.5gを掻き取りミキサーにて細断
(12000回転、20秒間)し、殻胞子嚢枝の切片
(100〜500μ)を調製し、人工培養液とともに1
容ガラス製培養器に入れ、22〜24℃、明期14時
間(暗期10時間)、照度1000〜1500luxで1カ月間
静置(1日当り4〜6回培養器を軽く振盪)培養
し、殻胞子嚢枝として増殖させる。通常1枚の貝
殻糸状体(20cm2)より湿重約2gの殻胞子嚢枝を
増殖できる。次いで増殖した殻胞子嚢枝1g(湿
重)を1容下口付丸フラスコに人工培養液とと
もに入れ、殻胞子着生用基質として1日1回定刻
にナイロン糸(東レ株式会社製造、登録商標「ア
ミラン網糸No.4」を使用)を入れ、通気撹拌(PH
は通気用エアーに炭酸ガスを混合し、培養液PHを
7.9〜8.2にコントロールする。)し、温度18℃、
明期10時間(暗期14時間)、照度5000luxで8日間
採苗を行つた。1日1回定刻に下口付丸フラスコ
から取り出した殻胞子の着生した採苗済ナイロン
糸は、着生した殻胞子数を計測するため4容透
明アクリル製角型水槽の人工培養液中で通気撹拌
し、温度18℃、明期12時間、照度8000luxで培養
した。培養4日後にナイロン糸上に着生発芽した
小葉体を顕微鏡を用いて計測した。 その結果を第1表に示す。
【表】
【表】 第1表に示す通り室内試験における殻胞子嚢枝
1gからの殻胞子放出は低温・短日処理後4日目
より確認され、6日目にピークとなり以後急激に
減少した。8日間の採苗期間中に放出された殻胞
子は約3800万個であり、この量はのり網1cm当り
100個の殻胞子を着生させると仮定すれば、のり
網約7〜8枚分に相当することから、生産レベル
での採苗用種苗として利用出来ることがわかる。 比較例 実施例1で用いたものと同様のアサクサ種の貝
殻糸状体(約20cm2)1枚を、人工培養液とともに
500ml容ガラス製ビーカーに入れ実施例1と同様
に1日1回定刻にナイロン糸を入れ通気撹拌(PH
は通気用エアーに炭酸ガスを混入し、培養液PHを
7.9〜8.2にコントロールする。)し、温度18℃、
明期10時間(暗期14時間)、照度5000luxで8日間
採苗を行つた。 更に実施例1と同一条件で殻胞子の着生した採
苗済ナイロン糸を培養し、培養4日後にナイロン
糸上に着生発芽した小葉体を計測した。 その結果を第2表に示す。
【表】 ら放出された殻胞子数を表わす。
実施例 2〜4 実施例1と同様の方法によつて増殖した各種の
殻胞子嚢枝を室内で4日間低温・短日処理を行
い、屋外で実施されている本ズボ式採苗に採苗用
種苗として供した。種苗を投入後4日目にズボ袋
を取り外し、展開したのり網に着生した殻胞子を
計測した結果を第3表に示す。
【表】 第3表に示す通り生産レベルでの本ズボ式採苗
法(屋外)において、品種毎の着生数に若干の差
異は認められるが、殻胞子嚢枝1gでのり網1枚
に採苗出来たことから本発明者等の種苗が生産レ
ベルの本ズボ式採苗法に充分利用出来ることがわ
かる。 実施例 5〜6 実施例1と同様の方法によつて増殖した各種の
殻胞子嚢枝を、室内で4日間低温・短日処理を行
い、陸上で実施されている水車式採苗装置のタン
クに殻胞子嚢枝を投入し、通常の方法で4日間連
続採苗し、殻胞子をのり養殖に必要な適正密度に
着生出来たのり網数を第4表に示す。
【表】 第4表に示す通り、水車式採苗法という生産レ
ベルでの陸上採苗において殻胞子嚢枝1gでのり
網約1.5〜2枚が採苗出来たことから、本発明者
等の種苗が生産レベルの水車式採苗法に充分利用
出来ることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 純水培養した貝殻糸状体を高温・長日処理し
    て殻胞子嚢枝を進出せしめ、次いでその裸出部を
    分離して細断し、さらに高温・長日処理して増殖
    せしめた後、低温・短日処理して殻胞子を放出せ
    しめることを特徴とするのり採苗法。
JP20374682A 1982-11-22 1982-11-22 のり採苗法 Granted JPS5995828A (ja)

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JP20374682A JPS5995828A (ja) 1982-11-22 1982-11-22 のり採苗法

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JPS5995828A JPS5995828A (ja) 1984-06-02
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ID=16479156

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US6465037B1 (en) 2000-02-29 2002-10-15 Protein Technologies International, Inc. Process for producing a novel soy functional food ingredient
US6582746B2 (en) 2001-02-28 2003-06-24 Solae, Llp Meat product
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JPS52107988A (en) * 1976-02-26 1977-09-10 Meiji Seika Co Method of lave spore collection

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