JPH0132384Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は必要に応じてスピーカボツクスをアンプ
と着脱可能な状態で使用できる小型ステレオ音響
装置のスピーカーボツクス接続構造に関すもので
ある。

この種の小型ステレオ音響装置では、特に携帯
用として使用する場合のためにスピーカーボツク
スとアンプ等の装置主要部とに夫々着脱可能な係
合部を設ける必要がある。この場合スピーカーボ
ツクスはアンプに対して左右対称に配置されるた
め、このスピーカーボツクスをプラスチツクにて
成形する場合には、左側用の係合鈎と右側用の係
合鈎とを備えた左右別々のスピーカーボツクスを
夫々別個の金型にて成形しなければならず、成形
のためのコストが高くなるという問題点がある。
本案はこの問題点を解消するべく一個の金型にて
アンプの左右いずれの側にも着脱できるスピーカ
ーボツクスの成形を可能としたスピーカーボツク
スの接続構造を提供しようとするものである。本
案のスピーカーボツクス接続構造を図示の実施例
について説明すれば、第１図はアンプ１と左右の
スピーカーボツクス６，６との関係を示す斜視図
であり、第２図はスピーカーボツクス６の側面図
である。アンプ１には左右の両側壁２の上部にい
ずれも両側縁が内側にアンダーカツト４され、ア
ンプ上端面よりやや低い位置に平担な上端係合面
５を有した雄型係合凸部３が対称的に設けられて
いる。

一方左右のスピーカーボツクス６は合成樹脂か
らなり、いずれも一個の成形金型にて、前面にス
ピーカー装着板（図示せず）の嵌合用開口部７を
有し、上下の端板８，９が天地いずれにも兼用で
きるような箱型に成形されている。またこのスピ
ーカーボツクス６の片方の側壁１０には、中央部
に前記アンプ側壁の雄型係合凸部３が嵌合するた
めの嵌込み凹部１１が設けられていると共に、該
嵌込み凹部１１の上下には前記雄型係合凸部３と
係合し得る雌型係合凹部１２，１３が対称的に設
けられている。中央部の嵌込み凹部１１は、前記
雄型係合凸部３の高さＨと幅Ｗとが楽に嵌合でき
る大きさに開設されている。上下の雌型係合凹部
１２，１３は、ボツクス側壁１０の両側長稜中点
Ｆ，Ｆ間を結ぶ前記嵌込み凹部１１の中心線Ｇに
対して対称になるように嵌込み凹部１１の上下に
形成され、いずれも両側縁には前記雄型係合凸部
３のアンダーカツト４と係合し得るアンダーカツ
ト１４が設けられている。また上方の雌型係合凹
部１２の上端面１５及び下方の雌型係合凹部１３
の上端面１５は、前記雄型係合凸部３の上端係合
面５と対応する位置に設けられている。

スピーカーボツクス６をアンプ１の側壁２に接
続するに際しては、第１図の左側に示すスピーカ
ーボツクス６の場合、該ボツクス６を中央の嵌込
み凹部１１内にアンプ１の雄型係合凸部３が嵌り
込むようにしてアンプ１の側壁２に当てがい、そ
のままボツクス６を下方へ引降して雄型係合凸部
３が第２図に示す嵌込み凹部１１の上方の雌型係
合凹部１２内に係合されるようにする。また第１
図右側のスピーカーボツクス６の場合には、第２
図に示すボツクス６を天地が逆になるように倒立
させた状態で前記と同様に片側１０をアンプ側壁
２に当てがい、雄型係合凸部３が第２図下方の雌
型係合凹部１３内に係合されるようにする。

この考案においては上記のように、スピーカー
ボツクス６を箱自体が左右兼用できるような形状
として、片側壁１０における中央部にはアンプ１
の雄型係合凸部３を嵌合できる嵌込み凹部１１
と、この嵌込み凹部１１の上下に雄型係合凸部３
と係合する雌型係合凹部１２，１３とを、嵌込み
凹部１１を挟んで対称的に設けたので、本来であ
るならばアンプ１の左側に取付けるものと右側に
取付けるものとで別個に成形しなければならない
スピーカーボツクスを左右共通のもので兼用する
ことができる。従つて該スピーカーボツクスを成
形するための金型は一個で足り、左右別々の金型
を用意する必要がないことは勿論、金型交換など
の操作を行うことなく成形できるので、成形コス
トを大幅に低減できるという利点を有する。また
本案によれば夫々のスピーカーボツクス６のアン
プ１への取付け取外しが簡単に行えるほか、取付
けられた状態においては雄型係合凸部３の上端係
合面５と雌型係合凹部１２，１３の上下端面１５
との係合によつてスピーカーボツクス６のアンプ
１に対する吊下げのための係合が保持され、また
雄型係合凸部３の両側縁アンダーカツト４と雌型
係合凹部１２，１３の両側縁アンダーカツト１４
との係合によつて、スピーカーボツクス６とアン
プ１との前後左右方向の係合が保持されることと
なり、確実な接続状態が得られるという効果を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はアンプと左右のスピーカーとの関係を
示す斜視図、第２図はスピーカーボツクスの側面
図、第３図は第２の−線における断面図、第
４図は第２図の−における断面図、第５図は
アンプに左右のスピーカーが接続された状態の接
続構造を示す断面図である。図において、 １：アンプ、２：アンプ側壁、３：雄型係合凸
部、４：雄型係合凸部アンダーカツト、５：上端
係合面、６：スピーカーボツクス、７：開口部、
８，９：上下端板、１０：ボツクス片側壁、１
１：嵌込み凹部、１２，１３：雌型係合凹部、１
４：雌型係合凹部アンダーカツト、１５：雌型係
合凹部上下端面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アンプ両側壁の上部に夫々両側縁をアンダーカ
   ツトとした雄型係合凸部を設け、アンプの両側に
   接続される両スピーカーボツクスの片側壁には中
   央部に前記雄型係合凸部が嵌合する嵌込み凹部
   と、該嵌込み凹部の上下の対称位置に夫々前記雄
   型係合凸部と係合するアンダーカツトをもつた雌
   型係合凹部を設けたことを特徴とするスピーカー
   ボツクスの接続構造。