JPH01313184A - 再溶融高合金化法 - Google Patents
再溶融高合金化法Info
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- JPH01313184A JPH01313184A JP14411788A JP14411788A JPH01313184A JP H01313184 A JPH01313184 A JP H01313184A JP 14411788 A JP14411788 A JP 14411788A JP 14411788 A JP14411788 A JP 14411788A JP H01313184 A JPH01313184 A JP H01313184A
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Landscapes
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野コ
この発明は、鉄系基材で形成された摺動部材の摺動部を
再溶融させてその摺動面に合金層を形成する再溶融高合
金化法に関する。
再溶融させてその摺動面に合金層を形成する再溶融高合
金化法に関する。
[従来の技術]
周知のように、例えば、ロータリピストンエンジンにお
いて、隣接する各作動室間のシールを行うアペックスシ
ールは、高圧の燃焼ガス圧力、慣性力及びスプリングの
付勢力により強く押圧された状態でロータハウジングの
内周面上を高速度で摺動しており、その摺動面には高い
耐摩耗性が要求される。
いて、隣接する各作動室間のシールを行うアペックスシ
ールは、高圧の燃焼ガス圧力、慣性力及びスプリングの
付勢力により強く押圧された状態でロータハウジングの
内周面上を高速度で摺動しており、その摺動面には高い
耐摩耗性が要求される。
このため、例えば、特公昭4B−25290号公報では
、基材に鋳鉄を用い、その摺動面に電子ビームを照射し
て摺動部を再溶融チル化させ、上記摺動面に硬化層を形
成して耐摩耗性を向上させることができるアペックスシ
ールの製造法が提案されている。
、基材に鋳鉄を用い、その摺動面に電子ビームを照射し
て摺動部を再溶融チル化させ、上記摺動面に硬化層を形
成して耐摩耗性を向上させることができるアペックスシ
ールの製造法が提案されている。
ところで、近年、エンジンの高出力化及び高回転化に伴
って、上記アペックスシールのような摺動部材の使用条
件はより過酷なものとなり、長期間に渡ってエンジン性
能を維持するために、各摺動部には従来にも増して高い
強度友び耐摩耗性が求められている。
って、上記アペックスシールのような摺動部材の使用条
件はより過酷なものとなり、長期間に渡ってエンジン性
能を維持するために、各摺動部には従来にも増して高い
強度友び耐摩耗性が求められている。
[発明が解決しようとする課題]
ところが、上記従来の方法では、摺動部を再溶融チル化
することにより、確かに、摺動面の硬さ゛をある程度ま
で高めることができるものの、単一部材である基材のみ
を再溶融チル化させるものであるので、上記硬化層の金
属組織としては、基材と同一組成で単にそれが微細化さ
れたものしか得ることができない。このため、より以上
の耐摩耗性の向上を図るにも得られる硬さに限度があり
、上記高出力、高回転のエンジンに使用した場合、その
耐摩耗性が不足するという問題があった。
することにより、確かに、摺動面の硬さ゛をある程度ま
で高めることができるものの、単一部材である基材のみ
を再溶融チル化させるものであるので、上記硬化層の金
属組織としては、基材と同一組成で単にそれが微細化さ
れたものしか得ることができない。このため、より以上
の耐摩耗性の向上を図るにも得られる硬さに限度があり
、上記高出力、高回転のエンジンに使用した場合、その
耐摩耗性が不足するという問題があった。
この発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、鉄系
基材の表面部を再溶融させて該表面に硬化層を形成する
に際して、該硬化層を合金化して優れた耐摩耗性を付与
することができる再溶融高合金化法を提供することを目
的とする。
基材の表面部を再溶融させて該表面に硬化層を形成する
に際して、該硬化層を合金化して優れた耐摩耗性を付与
することができる再溶融高合金化法を提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段]
このため、この発明は、鉄系基材の摺動面の下部に該鉄
系基材よりも高融点の鉄系部材を鋳ぐるみ、その後に、
高エネルギビームを上記摺動面に照射し、上記鉄系基材
の摺動部と、上記鉄系部材の少なくとも一部とを再溶融
させ、上記鉄系基材の摺動面に合金層を形成するように
したものである。
系基材よりも高融点の鉄系部材を鋳ぐるみ、その後に、
高エネルギビームを上記摺動面に照射し、上記鉄系基材
の摺動部と、上記鉄系部材の少なくとも一部とを再溶融
させ、上記鉄系基材の摺動面に合金層を形成するように
したものである。
[発明の効果]
この発明によれば、鉄系基材の摺動面の下部に該鉄系基
材よりも高融点の鉄系部材を鋳ぐるむようにしたので、
上記摺動面に高エネルギビームを照射することにより、
上記基材の摺動部と、上記鉄系部材の少なくとも一部と
を再溶融させることができ、上記摺動面に、基材と上記
鉄系部材とが溶融・合金化されて得られる新たな組成の
微細な金属組織を有する合金層を形成することができる
。
材よりも高融点の鉄系部材を鋳ぐるむようにしたので、
上記摺動面に高エネルギビームを照射することにより、
上記基材の摺動部と、上記鉄系部材の少なくとも一部と
を再溶融させることができ、上記摺動面に、基材と上記
鉄系部材とが溶融・合金化されて得られる新たな組成の
微細な金属組織を有する合金層を形成することができる
。
その結果、単一部材である基材のみを再溶融させていた
従来に比べて、より高い硬さを得ることができ、摺動面
の耐摩耗性を向上させることができる。
従来に比べて、より高い硬さを得ることができ、摺動面
の耐摩耗性を向上させることができる。
また、上記高エネルギビームの照射条件を調整して上記
鉄系部材の一部を未溶融のままで残した場合には、この
未溶融部分を基材の骨材として作用させることができ、
摺動部の耐摩耗性を向上させつつ、上記基材の強度特性
を向上させることができる。
鉄系部材の一部を未溶融のままで残した場合には、この
未溶融部分を基材の骨材として作用させることができ、
摺動部の耐摩耗性を向上させつつ、上記基材の強度特性
を向上させることができる。
[実施例]
以下、この発明の実施例を、ロータリピストンエンジン
のアペックスシールの製造に適用した場合について、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。
のアペックスシールの製造に適用した場合について、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。
(1) 基材
アペックスシールの基材としては、例えば、C:3.O
O〜3.70重量%、St:1.3Q〜2.30重量%
、Mn:0.50〜0.90重量%、P:0.10重量
%以下、S+0.10重量%以下、Cr:0.05〜0
.40重量%、残部が実質的にFeから成る鋳鉄を用い
た。
O〜3.70重量%、St:1.3Q〜2.30重量%
、Mn:0.50〜0.90重量%、P:0.10重量
%以下、S+0.10重量%以下、Cr:0.05〜0
.40重量%、残部が実質的にFeから成る鋳鉄を用い
た。
(2)鋳ぐるみ材
上記組成の鋳鉄中に配設される鋳ぐるみ材には、上記鋳
鉄基材よりも炭素含有量が少なく、従って融点が高いも
のとして、例えば、C:O,I3〜0゜18重量%、S
i:O,I 5〜0.35重量%、Mn:0゜60〜0
.85重量%、P:0.030重量%以下、S:0.0
30重量%以下、Cr:0.90〜1.20重量%、M
o:0.15〜0.30重M%、残部が実質的にFeか
ら成る鋼材を円形断面を有する線材に成形したものを用
いた。
鉄基材よりも炭素含有量が少なく、従って融点が高いも
のとして、例えば、C:O,I3〜0゜18重量%、S
i:O,I 5〜0.35重量%、Mn:0゜60〜0
.85重量%、P:0.030重量%以下、S:0.0
30重量%以下、Cr:0.90〜1.20重量%、M
o:0.15〜0.30重M%、残部が実質的にFeか
ら成る鋼材を円形断面を有する線材に成形したものを用
いた。
(3)鋳造
上記鋳ぐるみ材をアペックスシールの鋳造用砂型の摺動
部下部に対応する部位に配設した後、砂型の成形空間に
上記第(1)項の組成を有する金属溶湯を注渇し、第1
図に示すように、鋳鉄基材2の摺動面を形成すべき表面
4の下部に上記鋳ぐるみ材3が鋳ぐるまれたアペックス
シールの鋳造素材lを得た。
部下部に対応する部位に配設した後、砂型の成形空間に
上記第(1)項の組成を有する金属溶湯を注渇し、第1
図に示すように、鋳鉄基材2の摺動面を形成すべき表面
4の下部に上記鋳ぐるみ材3が鋳ぐるまれたアペックス
シールの鋳造素材lを得た。
(4)再溶融処理
次に、第2図に示すように、上記鋳造素材lの表面4に
電子ビームを照射して該表面部4を再溶融させた。
電子ビームを照射して該表面部4を再溶融させた。
この再溶融処理における電子ビームの照射条件は以下の
通りであった。
通りであった。
・ ビーム電流:45mA
・ 送り速度 : 0.3 m/min。
・ ビーム径 : 5 mm
・ワークデスタンス(レンズとワークとの間隔):
300 mm ・ レンズ電流:1.25A 尚、この再溶融処理には、上記電子ビームに限らず、レ
ーザビーム、TIGアークなど、他の高エネルギビーム
を用いることができる。
300 mm ・ レンズ電流:1.25A 尚、この再溶融処理には、上記電子ビームに限らず、レ
ーザビーム、TIGアークなど、他の高エネルギビーム
を用いることができる。
上記再溶融処理を行ったところ、第3図に示すように、
上記鋳ぐるみ材3はすべて溶融され、表面部4には微細
な金属組織を有する再溶融合金層5が形成された。この
合金層5の硬さを測定したところ、ビッカース硬さ(H
v)760であった。
上記鋳ぐるみ材3はすべて溶融され、表面部4には微細
な金属組織を有する再溶融合金層5が形成された。この
合金層5の硬さを測定したところ、ビッカース硬さ(H
v)760であった。
尚、上記鋳ぐるみ材3を配設せずに鋳鉄基材2のみで形
成された鋳造素材を再溶融チル化させた比較例を作成し
、そのチル化部分のビッカース硬さを測定したところH
v680程度であった。すなわち、本発明方法によって
、従来に比べて硬度の高い再溶融部5が得られることを
確認することができた。
成された鋳造素材を再溶融チル化させた比較例を作成し
、そのチル化部分のビッカース硬さを測定したところH
v680程度であった。すなわち、本発明方法によって
、従来に比べて硬度の高い再溶融部5が得られることを
確認することができた。
以上、説明したように、本実施例によれば、鋳鉄基材2
の摺動面を形成すべき表面4の下部に該鋳鉄基材2より
も高融点の鋼材で形成された鋳ぐるみ材3を鋳ぐるむよ
うにしたので、上記表面4に高エネルギの電子ビームを
照射することにより、上記鋳鉄基材2の表面部4と、上
記鋳ぐるみ材3の少なくとも一部とを再溶融させること
ができ、上記表面部4に、鋳鉄基材2と上記鋳ぐるみ材
3とが溶融・合金化されて得られる新たな組成の微細な
金属組織を有する再溶融合金層5を形成することができ
る。
の摺動面を形成すべき表面4の下部に該鋳鉄基材2より
も高融点の鋼材で形成された鋳ぐるみ材3を鋳ぐるむよ
うにしたので、上記表面4に高エネルギの電子ビームを
照射することにより、上記鋳鉄基材2の表面部4と、上
記鋳ぐるみ材3の少なくとも一部とを再溶融させること
ができ、上記表面部4に、鋳鉄基材2と上記鋳ぐるみ材
3とが溶融・合金化されて得られる新たな組成の微細な
金属組織を有する再溶融合金層5を形成することができ
る。
その結果、単一部材である鋳鉄基材2のみを再溶融させ
ていた従来に比べて、より高い硬さを得ることができ、
アペックスシールの摺動面の耐摩耗性を向上させること
ができるのである。
ていた従来に比べて、より高い硬さを得ることができ、
アペックスシールの摺動面の耐摩耗性を向上させること
ができるのである。
尚、上記実施例(以下、第1実施例という。)は、再溶
融時に鋳ぐるみ材3をすべて溶融させたものであっ゛た
が、上記鋳ぐるみ材3の一部を未溶融のままで残すこと
により、摺動面の耐摩耗性を向上させつつ、アペックス
シールの強度特性の向上を図ることができる。
融時に鋳ぐるみ材3をすべて溶融させたものであっ゛た
が、上記鋳ぐるみ材3の一部を未溶融のままで残すこと
により、摺動面の耐摩耗性を向上させつつ、アペックス
シールの強度特性の向上を図ることができる。
以下、この発明の第2実施例について説明する。
(1) 基材
基材としては、例えば、C:3.40〜3.90重量%
、Si:2.10〜2.50重量%、Mn:0.30〜
050重量%、P:0.10〜0.30重量%。
、Si:2.10〜2.50重量%、Mn:0.30〜
050重量%、P:0.10〜0.30重量%。
S:O,10重量%以下、Cr:0.40〜0.60重
量%、Cu:0.90〜1.10重量%、Mo+ 1
、40〜1.70重量%、Ni:0.90〜1.10重
量%。
量%、Cu:0.90〜1.10重量%、Mo+ 1
、40〜1.70重量%、Ni:0.90〜1.10重
量%。
Mg:O,OO5〜0.025重M%、V:0.10〜
0.30重量%、残部が実質的にFeから成る鋳鉄材料
を用いた。
0.30重量%、残部が実質的にFeから成る鋳鉄材料
を用いた。
(2)鋳ぐるみ材
鋳ぐるみ材には、上記鋳鉄基材よりも炭素含有量が少な
く、従って融点が高いものとして、例えば、C:0.2
2〜0.28重量%、Si:0.15〜0.35重量%
、Mn:0.30〜0.60重量%、P・o、o a
o重量%以下、S:0.035重量%以下、残部が実質
的にFeから成る鋼材を、直径が12mmの円形断面を
有する線材に成形したものを用いた。
く、従って融点が高いものとして、例えば、C:0.2
2〜0.28重量%、Si:0.15〜0.35重量%
、Mn:0.30〜0.60重量%、P・o、o a
o重量%以下、S:0.035重量%以下、残部が実質
的にFeから成る鋼材を、直径が12mmの円形断面を
有する線材に成形したものを用いた。
(3)鋳造
上記第(1)項の材料を溶湯化したものを第1実施例の
場合と同様にして鋳込み、鋳鉄基材の摺動面を形成すべ
き表面の下部に上記第(2)項の鋳ぐるみ材が鋳ぐるま
れた鋳造素材を得た。
場合と同様にして鋳込み、鋳鉄基材の摺動面を形成すべ
き表面の下部に上記第(2)項の鋳ぐるみ材が鋳ぐるま
れた鋳造素材を得た。
(4)再溶融処理
上記鋳造素材の摺動面を形成すべき表面に電子ビームを
照射して再溶融させた。
照射して再溶融させた。
電子ビームの照射条件は以下の通りであった。
・ ビーム電流 :35mA
・送り速度 : 0.4 m/min。
、ビーム径 : 5 mm
・ ワークデスタンス : 300 mm・ レン
ズ電流 :1.25A すなわち、第1実施例の場合よりも、ビーム電流を小さ
くするとともに送り速度を早くし、基材に照射される電
子ビームのエネルギ量を少なくした。
ズ電流 :1.25A すなわち、第1実施例の場合よりも、ビーム電流を小さ
くするとともに送り速度を早くし、基材に照射される電
子ビームのエネルギ量を少なくした。
上記再溶融処理を行ったところ、第4図に示すように、
鋳ぐるみ材13は一部しか溶融されず、鋳ぐるみ材13
の他の部分は未溶融のまま鋳鉄基材12中に残存してい
た。
鋳ぐるみ材13は一部しか溶融されず、鋳ぐるみ材13
の他の部分は未溶融のまま鋳鉄基材12中に残存してい
た。
そして、上記第4図におけるA領域について、倍率50
倍の顕微鏡写真(第5図参照)によりその金属組織を観
察したところ、鋳造素材2の側面11a、llaに近い
周辺部は鋳鉄基材12のみが再溶融チル化された単一部
材のチル層16であったが、電子ビームを照射した表面
14と残存した鋳ぐるみ材13との間には鋳鉄基材12
と鋳ぐるみ材I3とが溶融・合金化されて得られた再溶
融合金層15が形成されていた。すなわち、該合金層1
5では、上記単一部材のチル層16に比べて炭化物の生
成量が少なく、炭素含有量の少ない鋳ぐるみ材13が鋳
鉄基材12中に有効に溶は込んでいることが確認された
。また、上記顕微鏡写真と、鋳ぐるみ材13を配設せず
に鋳鉄基材12のみで形成された鋳造素材を再溶融チル
化させて得られた比較例の金属組織の倍率50倍の顕微
鏡写真(第6図参照)とを比べると、やはり、上記再溶
融合金層15では、比較例よりも炭化物の生成量が少な
いことが確認された。
倍の顕微鏡写真(第5図参照)によりその金属組織を観
察したところ、鋳造素材2の側面11a、llaに近い
周辺部は鋳鉄基材12のみが再溶融チル化された単一部
材のチル層16であったが、電子ビームを照射した表面
14と残存した鋳ぐるみ材13との間には鋳鉄基材12
と鋳ぐるみ材I3とが溶融・合金化されて得られた再溶
融合金層15が形成されていた。すなわち、該合金層1
5では、上記単一部材のチル層16に比べて炭化物の生
成量が少なく、炭素含有量の少ない鋳ぐるみ材13が鋳
鉄基材12中に有効に溶は込んでいることが確認された
。また、上記顕微鏡写真と、鋳ぐるみ材13を配設せず
に鋳鉄基材12のみで形成された鋳造素材を再溶融チル
化させて得られた比較例の金属組織の倍率50倍の顕微
鏡写真(第6図参照)とを比べると、やはり、上記再溶
融合金層15では、比較例よりも炭化物の生成量が少な
いことが確認された。
上記再溶融合金層15の表層部と内部とについてそれぞ
れの硬さを測定したところ、表層部ではHv820、鋳
ぐるみ材13に近い内部ではHv740であり、表層部
は硬く、内部は表面層に比べて柔らかく靭性に富んだ合
金層が得られることが確認された。
れの硬さを測定したところ、表層部ではHv820、鋳
ぐるみ材13に近い内部ではHv740であり、表層部
は硬く、内部は表面層に比べて柔らかく靭性に富んだ合
金層が得られることが確認された。
更に、本実施例とL記比較例とについて、それぞれの鋳
造素材を機械加工して、縦:a=3mm、t&:b=8
.5開の矩形断面を有する試験片T(第8図参照)を作
成し、第7図及び第8図に示すように、再溶融チル化部
分子mを横に向けた状態で支点間距離aを50mmとし
て上記試験片Tを支持し、上方から荷重Wを加えてそれ
ぞれ曲げ試験を行った。
造素材を機械加工して、縦:a=3mm、t&:b=8
.5開の矩形断面を有する試験片T(第8図参照)を作
成し、第7図及び第8図に示すように、再溶融チル化部
分子mを横に向けた状態で支点間距離aを50mmとし
て上記試験片Tを支持し、上方から荷重Wを加えてそれ
ぞれ曲げ試験を行った。
この曲げ試験の結果、曲げ強さは、比較例の52kg/
mm’に対して、本発明実施例では64 kg/ml1
1!であり、鋳鉄基材12中に鋳ぐるみ材I3の一部を
残存させることにより、鋳造素材11の曲げ強さを向上
させることができることが確認された。
mm’に対して、本発明実施例では64 kg/ml1
1!であり、鋳鉄基材12中に鋳ぐるみ材I3の一部を
残存させることにより、鋳造素材11の曲げ強さを向上
させることができることが確認された。
これは、上記残存した鋳ぐるみ材13が鋳造素材11の
骨材として作用し、該鋳造素材Itの曲げ強さの向上に
寄与するためである。
骨材として作用し、該鋳造素材Itの曲げ強さの向上に
寄与するためである。
以上、説明したように、本実施例によれば、再溶融処理
における電子ビームの照射条件を調整して鋳造素材11
の表面I4に照射するエネルギ量を少なくすることによ
り、鋳ぐるみ材13の一部のみを溶融させ、上記鋳ぐる
み材!、3の他の部分は未溶融ままで鋳造素材11内に
残存させることができる。そして、この残存した鋳ぐる
み材13が骨材として作用することによって鋳造素材1
1の曲げ強さを向上させることができる。すなわち、ア
ペックスシールの鋳造素材11の表面14の硬さを高く
することができるとともに、該鋳造素材IIの曲げ強さ
を向上させることができるのである。
における電子ビームの照射条件を調整して鋳造素材11
の表面I4に照射するエネルギ量を少なくすることによ
り、鋳ぐるみ材13の一部のみを溶融させ、上記鋳ぐる
み材!、3の他の部分は未溶融ままで鋳造素材11内に
残存させることができる。そして、この残存した鋳ぐる
み材13が骨材として作用することによって鋳造素材1
1の曲げ強さを向上させることができる。すなわち、ア
ペックスシールの鋳造素材11の表面14の硬さを高く
することができるとともに、該鋳造素材IIの曲げ強さ
を向上させることができるのである。
尚、上記実施例は、いずれも、ロータリピストンエンジ
ンのアペックスシールの製造に適用したものであったが
、本発明は、これに限らず、鉄系基材で形成され、その
表面部に耐摩耗性が要求される他の機械部品等の製造に
も適用することができるのは、もちろんのことである。
ンのアペックスシールの製造に適用したものであったが
、本発明は、これに限らず、鉄系基材で形成され、その
表面部に耐摩耗性が要求される他の機械部品等の製造に
も適用することができるのは、もちろんのことである。
図面はいずれも本発明の詳細な説明するためのもので、
第1図は第1実施例に係るアペックスシールの鋳造素材
の斜視図、第2図は再溶融処理工程を示す上記第1実施
例に係るアペックスシールの鋳造素材の斜視図、第3図
は再溶融処理後における上記第1実施例に係るアペック
スシールの鋳造素材の縦断面図、第4図は再溶融処理後
における第2実施例に係るアペックスシールの鋳造素材
の縦断面図、第5図は第4図におけるA領域の金属組織
を示す倍率50倍の顕微鏡写真、第6図は第2実施例に
対する比較例に係る鋳造素材の金属組織を示す倍率50
倍の顕微鏡写真、第7図は第2実施例における曲げ試験
を説明するための試験片の正面図、第8図は第7図の試
験片のB−B線方向の縦断面図である。 1.11・・・アペックスシールの鋳造1t、2.+2
・・鋳鉄基材、3.13・・・鋳ぐるみ材、4,14・
・摺動面、5.15・・・再溶融合金層。
第1図は第1実施例に係るアペックスシールの鋳造素材
の斜視図、第2図は再溶融処理工程を示す上記第1実施
例に係るアペックスシールの鋳造素材の斜視図、第3図
は再溶融処理後における上記第1実施例に係るアペック
スシールの鋳造素材の縦断面図、第4図は再溶融処理後
における第2実施例に係るアペックスシールの鋳造素材
の縦断面図、第5図は第4図におけるA領域の金属組織
を示す倍率50倍の顕微鏡写真、第6図は第2実施例に
対する比較例に係る鋳造素材の金属組織を示す倍率50
倍の顕微鏡写真、第7図は第2実施例における曲げ試験
を説明するための試験片の正面図、第8図は第7図の試
験片のB−B線方向の縦断面図である。 1.11・・・アペックスシールの鋳造1t、2.+2
・・鋳鉄基材、3.13・・・鋳ぐるみ材、4,14・
・摺動面、5.15・・・再溶融合金層。
Claims (1)
- (1)鉄系基材の摺動面の下部に該鉄系基材よりも高融
点の鉄系部材を鋳ぐるみ、その後に、高エネルギビーム
を上記摺動面に照射し、上記鉄系基材の摺動部と、上記
鉄系部材の少なくとも一部とを再溶融させ、上記鉄系基
材の摺動面に合金層を形成することを特徴とする再溶融
高合金化法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14411788A JPH01313184A (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 再溶融高合金化法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14411788A JPH01313184A (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 再溶融高合金化法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01313184A true JPH01313184A (ja) | 1989-12-18 |
Family
ID=15354588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14411788A Pending JPH01313184A (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 再溶融高合金化法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01313184A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04266474A (ja) * | 1991-02-19 | 1992-09-22 | Mitsubishi Motors Corp | アルミニウム合金製部品の製造方法 |
CN107243619A (zh) * | 2017-06-26 | 2017-10-13 | 河南科技大学 | 一种等温凝固大型衬板的制备工艺 |
-
1988
- 1988-06-09 JP JP14411788A patent/JPH01313184A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04266474A (ja) * | 1991-02-19 | 1992-09-22 | Mitsubishi Motors Corp | アルミニウム合金製部品の製造方法 |
CN107243619A (zh) * | 2017-06-26 | 2017-10-13 | 河南科技大学 | 一种等温凝固大型衬板的制备工艺 |
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