JPH01312062A - 間隙調整用溶射材料 - Google Patents

間隙調整用溶射材料

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JPH01312062A JP14272188A JP14272188A JPH01312062A JP H01312062 A JPH01312062 A JP H01312062A JP 14272188 A JP14272188 A JP 14272188A JP 14272188 A JP14272188 A JP 14272188A JP H01312062 A JPH01312062 A JP H01312062A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、例えば自動車ターボチャージャーのコンプ
レッサーハウジングにおけるインペラーと対向する部位
の如く、相手材により容易に切削されて相手材との間の
間隙を可及的に零に近くなるように調整するための溶射
皮膜を形成する溶射材料に関するものである。
従来の技術 自動車用ターボチャージャーのコンプレッサーハウジン
グにおいては、インペラーの先端とそれに対向するコン
プレッサーハウジング内壁面との間の間隙、すなわちエ
アー通流部の間隙を可及的に小さくすることが、ターボ
効率(コンプレッサー効率)向上などに有利となること
が知られている。しかしながら上述のような間隙を小さ
くし過ぎれば、インペラーの回転軸のわずかな偏心や振
動によってもインペラーの回転中にその先端がコンプレ
ッサーハウジングに接触して、インペラーが破損してし
まうおそれがある。したがって従来の自動車ターボチャ
ージャーにおいては、上述の間隙を小さくするにも限界
があり、そのためターボ効率の向上にも限界があったの
が実情である。
そこで最近では、コンプレッサーハウジングのエアー通
流部の内壁面に切削容易な溶射皮膜をインペラーとの隙
間が実質的に零となるような厚みで予め形成しておき、
そのコンプレッサーハウジングにインペラーを組込んで
実機運転等によりインペラーを回転させて、前述の溶射
皮膜を相手材であるインペラーにより切削してその間隙
を適切に調整しようとすることが考えられている。この
ような間隙調整技術は、航空機用ジェットエンジンのコ
ンプレッサーやシュラウドカバー等においては既に実用
化が進められている。
ところで上述のような間隙調整用の溶射皮膜としては、
軟質金属と、潤滑性を有するある種の樹脂もしくはグラ
ファイトとからなる複合材の皮膜を用いるのが一般的で
ある。このような間隙調整用溶射皮膜形成のための従来
の溶射材料のうち、自動車用ターボチャージャーのコン
プレッサーハウジングにおいて使用される可能性がある
ものとしては、コンプレッサーハウジングの使用温度(
120〜180℃)およびインペラーの材質(一般にJ
IS AC4D等のアルミニウム合金)を考慮すれば、
特公昭52−4494号に示されているように、耐熱ポ
リエステルプラスチックの1種である商品名エコノール
として知られるポリパラオキシベンゾイルプラスチック
とA1のと混合粉末や、特公昭60−18746号公報
に示されているようなNi−グラファイト粉末、さらに
はAβ−グラファイト粉末などがある。
発明が解決すべき問題点 前述のような従来の間隙調整用の溶射材料は、いずれも
主として航空荘用のジェットエンジンのコンプレッサー
やシュラウドカバーに使用することを目的として開発さ
れたものであるが、自動車用ターボチャージ↑?−のコ
ンプレッサーハウジンクに間隙調整用溶射皮膜を適用す
る場合には、次に述べるようにその皮膜の使用環境や相
手材の材質、使用温度が航空纒用ジェットエンジンのコ
ンプレッサー等に使用する場合と大幅に異なり、したが
って皮膜に要求される特性も異なるのが実情である。
すなわち先ず使用環境の点に関しては、自動車用ターボ
チャージャーでは、実車運転中に外気を吸い込む際に砂
や小石等の異物が侵入してコンプレッサー壁面(溶射面
)に衝突することが多く、したがってコンプレッサー内
面に溶射される溶射皮膜としては、耐エロージヨン性が
優れていること、すなわち砂や小石等の異物が衝突して
も溶射皮膜が摩滅しにくいことが要求される。これに対
し航空機用ジェットエンジンでは、本来このような異物
の衝突の可能性が少ないため、間隙調整用溶射皮膜につ
いてもこのような耐エロージヨン性を積極的に考慮して
いない。
また航空機用ジェットエンジンでは、間隙調整用溶射皮
膜の相手材が通常はTi合金であるのに対し、自動車用
ターボチャージャーのコンプレッサーハウジングにおけ
る間隙調整用溶射皮膜の相手材(インペラー)は一般に
アルミニウム合金であって、前者のTi合金の硬さがH
ν200程度であるのに対し後者のアルミニウム合金は
硬さがHv 120程度と格段に軟質であり、したがっ
て自動車用ターボチャージャーの隙間調整用皮膜には、
航空機用ジェットエンジンの場合と比較してより被削性
が良好でかつ相手攻撃性が少ないことが要求される。
さらに使用温度については、航空機用ジェットエンジン
のコンプレッサーハウジング等の場合は260℃以上と
なるのに対し、自動車用ターボチャージャーのコンプレ
ッサーハウジングでは180℃未満であり、したがって
自動車用ターボチャージャーのコンプレッサーハウジン
グの溶射皮膜には航空機用ジェットエンジンの場合はど
には耐熱性は要求されない。
なおコスト面については、少量生産品、注文生産品であ
る航空機用ジェットエンジンの場合よりも一般消費考を
対象として多量生産を行なう自動車用ターボチャージャ
ーの場合の方がより厳しいコスト低減が要求されている
このような要求性能の相違から、前述のような航空機用
ジェットエンジンへの適用を主目的とした従来の間隙調
整用溶射材料では、自動車用ターボチャージャーのコン
プレッサーハウジングに適用した場合に次のような問題
かあった。
すなわち、従来の■コノール等の耐熱ポリエステルプラ
スチックとA1との混合粉末からなる溶射材料を自動車
用ターボチャージャーのコンプレッサーハウジンクに用
いて間隙調整用溶射皮膜を形成すれば、耐エロージヨン
性が充分ではないため、砂や小石等の異物が衝突するこ
とによって溶剤皮膜が摩滅して、それを繰返すうちに溶
射皮膜が消失してしまい、間隙調整の機能を果たし得な
くなる。なおこの場合、溶射材料が高コストであって大
量生産に付される自動車用ターボチャージャーには適当
でないという問題もある。
一方、従来のN1−クラファイトからなる溶射材料を自
動車用ターボチャージ↑I−のコンプレッサーハウジン
グに用いて間隙調整用溶射皮膜を形成した場合、相手材
であるへβ合金製のインペラーに対する相手攻撃性が強
いため、インペラーの先端が急速に摩耗してしまう不都
合があり、また従来のA1−グラファイトからなる溶射
材料を自動車用ターボチャージャーのコンプレッサーハ
ウジングに適用した場合、相手材もAI2合金であるた
め皮膜の被剛性が悪くなり、運転中に異音を発生したり
する問題がある。
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、自
動車用ターボチャージャーのコンプレッサーハウジング
における間隙調整用溶射皮膜を形成するための溶射材料
として用いた場合においても、耐エロージヨン性が充分
に高くしかも被削性が良好でかつ相手攻撃性の小さい溶
射皮膜を低コストで得ることができるような溶射材料を
提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 この発明の間隙調整用溶射材料は、前述の目的を達成す
るため、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサ
ルホン、エチレン四フッ化エチレン共重合体のうちから
選ばれた1種または2種以上の樹脂の粉末5〜50 w
 t%と、残部A2合金粉末との混合粉末からなる構成
としている。
作   用 この発明の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜は、
ポリフェニレンサルファイド(以下” PP S ’と
記す)、ポリエーテルサルホン(以下″’ P E S
 ”と記す)、エチレン四フッ化エチレン共重合体(以
下” P E T F E ”と配り)のうちの1種ま
たは2種以上の樹脂からなる粒子が分散しかつその樹脂
粒子の間をアルミニウム合金が取囲んだ状態、すなわち
各樹脂粒子の間をアルミニウム合金が埋めた状態となる
。このような溶射皮膜を、例えば自動車用ターボチャー
ジャーのコンプレッサーハウジングにおけるインペラー
と対向する部位に、インペラーとの間隙がほぼ零となる
ような厚みで形成しておき、相手材であるインペラーを
粗込んでそのインペラーを回転させれば、インペラーの
先端が溶射皮膜に接触して回転する際にその接触した厚
みの部分だけ皮膜が切削されて、インペラーとの間隙が
適切に調整されることになる。
ここで、樹脂粒子として用いるPPSはその連続耐熱温
度が約250℃、PESおよびPETFEはいずれもそ
の連続耐熱温度が約180°Cてあり、自動車ターボチ
ャージャーのコンプレッサーにおける使用温度が通常1
80°C未満であることを考慮すれば、いずれの樹脂も
充分な耐熱性を有していると言える。
さらに樹脂粉末として特にPPS、PES、もしくはP
ETFEを用い、その樹脂粉末とアルミニウム合金粉末
との混合粉末を溶射した溶射皮膜−〇 − ては、後述する実施例で示すように、樹脂粉末として耐
熱ポリエステル樹脂やその他の樹脂を用い、同様にアル
ミニウム合金粉末と混合して溶射した場合と比較して、
耐エロージヨン性が格段に良好となることが確認されて
いる。また相手材がA4合金である場合の相手攻撃性に
ついては、Ni−グラファイトを溶射した場合よりも格
段に小さく、同じく相手材がA1合金である場合の被削
性については、A1−グラファイトを溶射した場合より
も格段に良好であることがいずれも本発明者等の実験に
より確認されている。
なおPPS、PES、もしくはPETFEからなる樹脂
粒子の配合量が5wt%未満では溶射皮膜の被削性が悪
くなり、また5 0 w t%を越えれば充分な皮膜強
度を確保することが困難となるから、樹脂粉末の配合量
は5〜50wt%の範囲内とすることが必要である。ま
た樹脂粉末としては、PPS。
PES、PETFEのうちの1種の樹脂の粉末を単独で
用いても、2種以上の混合樹脂の粉末を用いても、さら
にはこれらのある樹脂の粉末と他の樹脂の粉末との混合
粉末を用いても良い。
また樹脂粉末の粒径およびアルミニウム合金粉末の粒径
は特に限定しないが、溶射ガンにおける粉末供給の容易
性、粉末の流れ易さ等を考慮して、樹脂粉末は30〜1
50顯、アルミニウム合金粉末は5〜1100IJの範
囲内とすることが望ましい。
さらにこの発明の溶射材料で用いるアルミニウム合金の
種類は特に問わないが、通常はAN−3i合金が好適で
ある。
実施例 [実施例1] 材質が5A5Cからなる30X50X 5mmの平板状
試片の表面に粒径1000〜1400顯の焼成アルミナ
を用いてショツトブラスト処理を施した後、下記の■−
1〜■−4の溶射材料(本発明材)、15よび■−a〜
■−eの溶射材料(比較材)をそれぞれ個別に溶射して
、それぞれ膜厚1.ommの溶射皮膜を形成した。溶剤
法としてはプラズマ溶剣法を適用し、メチコアMBの溶
射ガンを用いて溶射電流40OA、作動ガス:アルゴン
180psi、水素20ps iの条件で溶射した。
■−1:平均粒径50伽のPPS粉末40wt%と、平
均粒径20伽のA (1−12s〜゛1%81合金粉末
との混合粉末 ■−2:平均粒径50伽のPPS粉末20〜vt%と、
平均粒径20伽のAβ−12W1%3i合金粉末との混
合粉末 ■−3:平均粒径120伽のPES粉末20wt%と、
平均粒径20伽のA (1−12wt%S1合金粉末と
の混合粉末 ■−4:平均粒径50伽のPETFE (商品名アフロ
ン)粉末20w↑%と、平均粒径20伽のA1−121
v t%S1合金粉末との混合粉末■−a:平均粒径1
00伽の耐熱ポリエステルプラスチック(商品名エコノ
ール)粉末40wt%と、平均粒径20/JInのA 
I −12vt%3i合金粉末の混合粉末 ■−b:平均粒径50伽のポリイミド粉末40wt%と
、平均粒径20伽のAβ−12wt%3i合金粉末との
混合粉末 ■−C:平均粒径50IJmのポリエーテル・エーテル
ケルトン(PEEK)粉末4ovt%と、平均粒径20
伽のA e−12wt%3i合金粉末との混合粉末 ■−d:平均粒径140珈のグラファイト粉末と、平均
粒径20伽のへβ−12wt%3i合金粉末との混合粉
末 ■−e:平均粒径140伽のグラファイト粉末と、平均
粒径20IJmのN1粉末との混合粉末以上のような各
溶射皮膜について、切削試験を行なって皮膜の被剛性、
相手攻撃性を調べた結果を第1図に示す。この切削試験
は、第2図に示すように、試験片1上の溶射皮膜2に対
して、外周面にIf13を形成したアルミニウム合金(
JIS AC4D)製の回転盤4を押圧しつつ連続回転
させ、被剛性の指標として溶射皮膜2の切削深さを調べ
るとともに、相手攻撃性の指標としてアルミニウム合金
製回転盤4の摩耗量を調べたものである。なおここで溶
射皮膜2に対する回転盤4の押圧力(荷重)は50g/
m屑とし、回転数はiooorpm 、試験時間は60
秒とした。
第1図において、溶射皮膜を自動車ターボチャージャー
のコンプレッサーハウジングに適用した後にアルミニウ
ム合金製のインペラーての切削による間隙調整を行なう
ことを考慮すれば、皮膜の切削深さは深い程好適である
と言うことができ、またアルニウム合金製団転盤摩耗量
はインペラーの摩耗量と同等と考えることができるから
、その回転盤摩耗量は小さい方が良い。したがって第1
図に示す結果から、自動車ターボチャージャーのコンプ
レッサーハウジングに適しているのは、本発明材である
■−1〜■−4と、比較材のうち■−aであることが判
る。
さらに、前述の各溶射皮膜について、いわゆるプラスト
エロージョン試験を施して耐エロージヨン性を調べた結
果を第3図に示す。ここでプラストエロージョン試験は
、第4図に示すように溶射皮膜2を形成した試片1を支
持台5によって45゜の傾斜角度で保持し、高さ300
tttmの位置のショツトブラストガン6からショツト
ブラスト材7を溶射皮膜2の表面に溶射して、溶射皮膜
2のエロージョン深さを調べた。
ここて、溶射皮膜を自動車用ターボチャージャーのコン
プレッサーハウジングに適用して実車で走行することを
考慮すれば、溶射皮膜に小石や砂等の異物が衝撃する頻
度が高いと予想されるところから、第3図におけるエロ
ージョン深さは小さいことが望ましい。したがって第3
図に示す結果から、自動車用ターボチャージV−のコン
プレッサーハウジングには、エロージョン深さの大きい
比較材■−a1■−すは不適当と言える。
以上のような第1図、第3図の結果を総合的に勘案すれ
ば、被剛性、相手攻撃性、耐エロージヨン性のすべての
点に優れているのは本発明材■−1〜■−4を用いた溶
射皮膜であり、比較材■−a〜■−eは少なくとも1以
上の点で劣っている。したがって本発明材■−1〜■−
4が自動車ターボチャージャーのコンプレッサーハウジ
ングにおける間隙調整用溶射皮膜に最適であることが判
る。
[実施例2] 第5図に示すように自動車用ターホヤ−ジャーのコンプ
レッサーハウジング8におけるエアー通流部の壁面、す
なわち図示しないインペラーに対向する部位に間隙調整
用の溶射皮膜2を次のようにして形成した。
すなわち先ずコンプレッサーハウジング8における前記
部位に、ブラスト材として粒径1200〜1400融の
焼成アルミナを用いてショツトブラスト処理を施した後
、皮膜の密着性向上を図るために8ONi−20Or合
金の下地溶射層を約0.’lrBm厚でプラスチックし
た。次いでその下地溶射層上に、間隙調整用溶射皮膜と
して、下記の■−1〜■−4の溶射材料(本発明材)お
よび■−aの溶射材料(比較材)をそれぞれ0.5mm
の厚みて溶射した。この時の溶射方法としてはプラズマ
溶剣法を適用し、溶射ガンとしてメチコアMBを用いて
、溶射電流400A 、作動ガス:アルゴン180ps
i、水素20ps iの条件で溶射した。この後、機械
加工により溶射皮鏝表面を研削し、平均皮膜厚み0.4
.mとした。このようにした理由は、インペラーで実際
に間隙調整する際にインペラーに過度の負担が加わって
インペラーが円滑に回転しなくなることを防止するため
である。
■−1:平均粒径50IJmのPPS粉末40wt%と
、平均粒径20珈のA (1−12wt%3i合金粉末
との混合粉末 ■−2:平均粒径50珈のPPS粉末20wt%と、平
均粒径20珈のA Q−12wt%3i合金粉末との混
合粉末 ■−3=平均粒径120顯のPES粉末20wt%と、
平均粒径20伽のA I2−12wt%3i合金粉末と
の混合粉末 ■−4:平均粒径50IJmのPETFE (商品名ア
フロン)粉末20wt%と、平均粒径20/fiのAβ
−12wt%3i合金粉末との混合粉末 ■−a:平均粒径100伽の耐熱ポリエステルプラスチ
ック(商品名エコノール)粉末40wt%と、平均粒径
20顯のA 1−12wt%Si合金粉末の混合粉末 以上のようにして間隙調整用溶射皮膜を形成したコンプ
レッサーハウジングを用いたターホヤ−ジV−を、26
00ccデイーゼルエンジンに組付け、実車により砂利
道走行試験を行なった。試験後に溶射皮膜の状況を調べ
た結果を第1表に示す。
第  1  表 −18= 第1表に示すように、従来材である■−aの溶射材料を
用いた場合には、砂や小石の衝突によるエロージョンが
発生していたのに対し、本発明材■−1〜■−4ではエ
ロージョンが発生していない。この結果は、第3図に示
す結果と良く対応している。
なおこのように本発明材を用いた溶射皮膜の耐エロージ
ヨン性が優れる理由は未だ明確ではないが、皮膜の硬さ
や気孔率等が影響しているものど考えられる。
なお溶射材料中における樹脂のコストに関しては、実施
例1の比較材■−aに用いた耐熱ポリエステル(商品名
エコノール)では1oooo円/Kg、比較材■−bに
用いたポリイミドでは15000円/lcg、比較材■
−Cに用いたポリエーテル・エーテルケトンでは200
00円/hであるのに対し、この発明の溶射材料で用い
るPPSでは2000円/Kg、PESでは4000円
/に’J、PETFEでは3000円/Kgであり、し
たがってこの発明の溶射材料は格段にコストが低いこと
が明らかである。
発明の効果 この発明の間隙調整用溶射材料では、ポリフェニレンサ
ルファイド(PPS)、ポリエーテルサルホン(PES
) 、エチレン四フフ化エチレン共重合体(PETFE
)のうちの1種または2種以上の樹脂の粉末5〜50〜
vt%と残部アルミニウム合金粉末との混合粉末とした
ものであり、このように樹脂粉末としてPPS、PES
、もしくはPETFEを用いることによって、自動車用
ターボチャージャーのコンプレッサーハウジングにおけ
る間隙調整用の溶射皮膜の形成にこの発明の溶射材料を
用いても、充分な耐エロージヨン性と、良好な被剛性、
低い相手攻撃性を得ることができ、したがって砂や小石
等の異物の衝突による溶射皮膜の摩滅や相手材の急速な
摩耗を招いたりすることなく間隙調整の握能を充分に発
揮することができる。またこの発明の溶射材料は従来の
間隙調整用の溶射材料と比較してそのコストも低く、し
たがって低コストで前述のような優れた性能を有する間
隙調整用溶射皮膜を形成することができる。
なおこの発明の溶射材料は、自動車用ターポチャージャ
ーのコンプレッサーハウジングの間隙調整用に最適であ
るが、使用温度が180℃未満であれば、その他の部材
の間隙調整用にも使用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1における切削試験後の溶射皮膜切削深
さおよび相手材である回転盤の摩耗量を示すグラフ、第
2図は第1図の切削試験に用いた試験装置を示す略解図
、第3図は実施例1におけるプラストエロージョン試験
後の溶射皮膜のエロージョン深さを示すグラフ、第4図
は第3図のエロージョン試験に用いた試験装置を示す略
解図、第5図は実施例2で適用した自動車用ターボチャ
ージャーのコンプレッサーハウジングを示す略解的な断
面図である。 出願人  トヨタ自動車株式会社 代理人  弁理士 豊 1)武久 (ばか1名) = 21−

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルホン、
    エチレン四フッ化エチレン共重合体のうちから選ばれた
    1種または2種以上の樹脂の粉末5〜50wt%と、残
    部Al合金粉末との混合粉末からなることを特徴とする
    間隙調整用溶射材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004055199B4 (de) * 2004-11-16 2009-10-22 Daimler Ag Herstellungsverfahren für Gleitschichten aus Verbundmaterial
JP2011064315A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Honda Motor Co Ltd ローラ及びブシュ間の隙間調整方法

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JPS5929819A (ja) * 1982-08-11 1984-02-17 Komatsu Ltd 高温用摺動材料

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