JPH01301955A

JPH01301955A - 燃料噴射弁のスワラー

Info

Publication number: JPH01301955A
Application number: JP13156488A
Authority: JP
Inventors: Makoto Iida; 誠飯田; Kenichi Waratani; 藁谷　研一; Masao Goto; 後藤　昌生; Masami Masuda; 正美桝田; Eiichi Kubota; 栄一久保田
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1988-05-31
Filing date: 1988-05-31
Publication date: 1989-12-06
Anticipated expiration: 2012-01-29
Also published as: JP2577046B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、自動車用の、ガソリンなどの燃料を噴射する
ための燃料噴射弁のスワラ−に係り、特に、噴射された
燃料の微細化を指向した燃料噴射弁のスワラ−に関する
ものである。

［従来の技術］従来の燃料噴射弁は、ノズルと、このノズル内に設けら
れ、噴出量を調整するボールバルブと、このボールバル
ブと前記ノズル先端との間に設けられ、燃料の噴震に回
転を与えるスワールオリフィスと、このスワールオリフ
ィスと前記ノズル先端との間に設けられ、前記噴霧を案
内する微細穴を備え、前記ノズル内に圧入された燃料が
回転しながら霧状に噴霧されるようになっていた。なお
。

この種の燃料噴射弁として関連するものには、たとえば
、特開昭６０−３５１６９号公報がある。

［発明が解決しようとする課題］上記した従来の燃料噴射弁とその問題点を、第４図を用
いてさらに詳細に説明する。

第４図は、従来の燃料噴射弁の一例を示す要部断面図で
ある。

この第４図において、燃料は、ボールバルブ７とノズル
９との隙間を抜けてから、スワールオリフィス１０の、
斜めに明けられた微細穴１０ａにより旋回運動を与えら
れたのち、このスワールオリフィス１０の内壁へ衝突し
て霧化する。なお、８はストッパである。

このような従来技術では、噴射された燃料（噴霧状の燃
料。以下噴霧燃料という）の平均粒径を１００μｍ以下
に微粒化することができず、低温時のエンジン始動性が
良くないという問題点かあった。また前記スワールオリ
フィス１０の複数個の微細穴１０ａは、その配置上から
、放電加工により１個ずつ加工する必要があり、生産性
が悪く月産敵方セットのスワールオリフィスを製造する
には、多くの設備、治工具の設置が余儀なくされ、生産
合理化上の多大の隘路になっていた。

本発明は、上記した従来技術の問題点を解決して、噴震
燃料の粒径を微粒化（たとえば、１００μｍ以下）する
ことができ、且つ生産性に優れた燃料噴射弁の提供を、
その目的とするものである。

［課題を解決するための手段］本発明に係る燃料噴射弁のスワラ−の構成は、燃料に旋
回運動を与えるスワラ−と、その燃料の噴射量を調整す
ることができる、先端にボールバルブを取付けたプラン
ジャロッドと、噴射量調整した燃料を噴出する噴射口を
穿設し、この噴射口の入口側に前記プランジャロッドの
ボールバルブが当接するシート面を形成するとともに、
前記噴射口と同心に形成した内筒面に前記スワラ−を固
定するようにしたノズルとを有する燃料噴射弁のスワラ
−において、プランジャロッドの軸方向から見たとき、
角を切欠いてなる４個の切欠部を有する近似正方形状を
なし、その中心部に、ボールバルブを摺動可能に嵌入す
ることができる貫通穴を穿設し、ノズルシート面側の端
面上に、外縁から前記貫通穴の穴縁へ到り、この穴縁で
の接線が該穴の中心を通らないような曲線もしくは直線
形状の微細溝を複数本穿設し、前記端面をノズルの前記
ノズルシート面側と当接せしめた状態で、前記切欠部に
より前記ノズルの内筒面へ固定するようにしたものであ
る。

さらに詳しくは、次の通りである。

上記した問題点を解決するため、以下に示す二つの手段
を用いた。まず、噴震燃料の微粒化に関しては、燃料噴
射弁の構造を見直して、従来の微細穴付のスワールオリ
フィスに代えて、微細溝付のスワラ−を発明した。また
、生産性の合理化に関しては、前記スワラ−の材料を、
超耐熱プラスチック、セラミック、もしくは焼結合金に
し、短時間に且つ容易に成形することができるようにし
た。

［作用］スワラ−の形状についていえば、そのノズルシート面側
の端面上に１貫通穴の中心と偏心した。

複数本の直線形状の微細溝が穿設されているので、この
微細溝を通過した燃料は、ホールバルブと衝突したとき
旋回運動を行ない、従来のスワールオリフィスの微細穴
で与えられるよりも大きい旋回エネルギが与えられる。

したがって、この燃料がノズルの内壁へ衝突して霧化し
たとき、この噴霧燃料の粒径は１００μｍ以下に微粒化
する。さらに、微細溝を曲線形状にすることにより、燃
料の旋回運動への移行が滑らかになるため、ボールバル
ブ衝突面でのエネルギ損失が小さくなり、より一層の微
粒化が達成される。

スワラ−の材料についていえば、ガソリンなどの燃料が
数１０　ｍ　／　ｓの高速度で噴射され、これが１０年
以上の長期にわたって使用されることを考慮すれば、次
の表１および表２に示す試験内容を合格する必要がある
。

表１耐薬品性試験・評価内容表２耐久性試験・評価内容本発明者らの研究によれば、超耐熱性プラスチックがこ
れらの試験内容に合格するものであり、特に、熱変形温
度（負荷１８．６ｋｇｆ／ｃｍ２）２００℃以上の特性
を有する熱可塑性プラスチックもしくは熱硬化性プラス
チックが優れている。

これ以外にも、セラミック、焼結合金が前記試験内容に
合格する。

これらの材料製にすれば、熱可塑性プラスチックもしく
は熱硬化性プラスチックのものは、射出もしくは移送成
形により、セラミックのものは、射出成形したのち焼成
することにより、焼結合金のものは、圧粉成形したのち
焼結することにより、それぞれ容易に製造することがで
きるので、生産性に優れている。

［実施例］以下、本発明を実施例によって説明する。

第１図は、本発明の一実施例に係る燃料噴射弁のスワラ
−を組込んだ自動車用燃料噴射弁の一例を示す要部断面
図、第２図は、第１図におけるスワラ−の詳細を示す斜
視図である。

この自動車用燃料噴射弁は、燃料に旋回運動を与えるス
ワラ−２（詳細後述）と、その燃料の噴射量を調整する
ことができる。先端にボールバルブ３を取付けたプラン
ジャロッド１と、噴射量調整した燃料を噴出する噴射口
４ａを穿設し、この噴射口４ａの入口側に前記プランジ
ャロッド１のボールバルブ３が当接するシート面４ｂを
形成するとともに、前記噴射口４ａと同心に形成した内
情面４ｃに前記スワラ−２を固定するようにしたノズル
４とを有するものである。

前記スワラ−２は、プランジャロッド１の軸方向から見
たとき、角を切欠いてなる４個の切欠部ｋを有する近似
正方形状をなし、その中心部に、ボールバルブ３を摺動
可能に嵌入することができる貫通穴２ｃを穿設し、ノズ
ルシート面側の端面２ｄ上に、外縁から前記貫通穴２Ｃ
の穴縁へ到り。

この穴縁での接線が該穴２ｃの中心を通らないような曲
線形状の微細溝２ａ（詳細後述）を４本穿設してなるも
のであり、これは、全芳香族ポリエステルを使用して、
射出成形により賦形してなるものである。なお、５は、
プランジャロッド１のストッパである。

前記微細溝２ａの寸法は、溝幅０．５ｍ、深さ０．５閣
、偏心量（＝貫通穴２ｃ縁での接線へ、穴中心から降ろ
した垂線の足の長さ）０．５ｍである。

そして、このスワラ−２が、ノズルシート面側の端面２
ｄをノズル４の前記ノズルシート面側と当接した状態で
、切欠部ｋによりノズル４の内筒面４ｃへ固定されてい
る。

このように構成した燃料噴射弁の動作を説明する。

第１図において、上方から圧入された燃料は、プランジ
ャロッド１の上下方向へ開閉運動にともない１間欠的に
、ノズル４の内筒面４Ｃとスワラ−２との間を通り抜け
たのち．スワラー２の曲線形状の微細溝２ａを外縁側か
ら内縁側へ流れ、ボールバルブ３に衝突して旋回運動を
開始する。これにより、燃料へ旋回エネルギが与えられ
、ボールバルブ３とノズル４との間の狭い隙間を経由し
、ノズル４の内壁へ衝突して微細化し、その粒径が平均
８０μｍの噴震燃料となり、噴射口４ａから霧状になっ
て噴射される。

以上説明した実施例によれば、噴射された噴霧燃料の粒
径を従来の約１／２の平均径８０μｍに微粒化できるの
で、自動車の低温始動性が著しく向上する０例えば、外
気温度が０℃以下の寒冷地において、エンジンの始動が
１回の操作で可能であるという顕著な効果がある。

また．スワラー２は、全芳香族ポリエステル製であり、
射出成形により容易に成形できるので、従来の放電加工
法で加工されるスワールオリフィスに比べて、加工プロ
セスが大幅に簡易化され、加工工数は従来の１１５〜１
／１０に低減できる。

という効果もある。

他の実施例を説明する。

第３図は、本発明の他の実施例に係る燃料噴射弁のスワ
ラ−を示す斜視図である。この第３図において、第２図
と同一番号を付したものは同一部分である。

このスワラ−２Ａは、ノズルシート面側の端面２ｄ上に
、外縁から貫通穴２Ｃの穴縁へ到る、この貫通穴２ｃと
偏心した直線形状の微細溝２ｂを４本穿設してなるもの
である。この微細溝２ｂの寸法は、溝幅０．５閣、深さ
０．５ｍ、偏心量０゜５１Ｗ＋である。材料は全芳香族
ポリエステルである。

このように構成したスワラ−２Ａを、前記スワラ−２の
代りに組込んだ燃料噴射弁も、前記実施例と同様の効果
を奏するものであり、また、微細溝２ｂが直線形状をな
しているので．スワラー２Ａの成形がさらに容易になる
という利点がある。

なお、前記各実施例においては．スワラーの材料として
全芳香族ポリエステルを使用したが、これに限るもので
はなく、熱変形温度（負荷１８゜６ｋｇｆ／ａｔ）２０
０℃以上の特性を有するものであればよい、これを満足
するものとして、ポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥ
Ｋ）、ポリエーテルサルホン（ＰＥＳ）、ポリエーテル
イミド（ＰＥＩ）、ポリアミドイミド（ＦＡＩ）、ポリ
イミド（ＰＩ）、液晶ポリマー（ＬＣＰ）などの熱可塑
性プラスチック、エポキシもしくはフェノール樹脂など
の熱硬化性プラスチック、アルミナ（ＡＱ□０３）系な
どのセラミック、および鉄系などの焼結合金を挙げるこ
とができ、何れを使用してもよい。

さらに、微細溝の寸法が、幅０．１〜２．０ｏｎ。

深さ０．１〜２．０ｍ、偏心量Ｑ、１〜２．０ｍｍで、
その本数が２〜１０本であれば、前記各実施例における
と同様に、噴霧燃料の粒径を１００μｍ以下に微粒化す
ることができるものである。

［発明の効果］以上詳細に説明したように本発明によれば、噴霧燃料の
粒径を微粒化（たとえば、１００μｍ以下）することが
でき、且つ生産性に優れた燃料噴射弁を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例に係る燃料噴射弁のスワラ
−を組込んだ自動車用燃料噴射弁の一例を示す要部断面
図、第２図は、第１図におけるスワラ−の詳細を示す斜
視図、第３図は、本発明の他の実施例に係る燃料噴射弁
のスワラ−を示す斜視図、第４図は、従来の燃料噴射弁
の一例を示す要部断面図である。１・・・プランジャロッド、２，２Ａ・・・スワラ−１
２ａ・・・曲線形状の微細溝、２ｂ・・・直線形状の微
細溝、２ｃ・・・貫通穴、２ｄ・・・ノズルシート面側
の端面、３・・・ボールバルブ、４・・・ノズル、４ａ
・・・噴射口、４ｂ・・・シート面、４ｃ・・・内筒面
、ｋ・・・切欠部。

Claims

【特許請求の範囲】

１．　燃料に旋回運動を与えるスワラーと、その燃料の
噴射量を調整することができる、先端にボールバルブを
取付けたプランジャロッドと、噴射量調整した燃料を噴
出する噴射口を穿設し、この噴射口の入口側に前記プラ
ンジャロッドのボールバルブが当接するシート面を形成
するとともに、前記噴射口と同心に形成した内筒面に前
記スワラーを固定するようにしたノズルとを有する燃料
噴射弁のスワラーにおいて、プランジャロッドの軸方向
から見たとき、角を切欠いてなる４個の切欠部を有する
近似正方形状をなし、その中心部に、ボールバルブを摺
動可能に嵌入することができる貫通孔を穿設し、ノズル
シート面側の端面上に、外縁から前記貫通穴の穴縁へ到
り、この穴縁での接線が該穴の中心を通らないような曲
線もしくは直線形状の微細溝を複数本穿設し、前記端面
をノズルの前記ノズルシート面側と当接せしめた状態で
、前記切欠部により前記ノズルの内筒面へ固定したこと
を特徴とする燃料噴射弁のスワラー。
２．　スワラーを、超耐熱性プラスチック製のスワラー
にしたことを特徴とする請求項１記載の燃料噴射弁のス
ワラー。
３．　超耐熱性プラスチックを、熱変形温度（負荷１８
．６ｋｇｆ／ｃｍ＾２）２００℃以上の特性を有する熱
可塑性プラスチックもしくは熱硬化性プラスチックにし
たことを特徴とする請求項２記載の燃料噴射弁のスワラ
ー。
４．　熱可塑性プラスチックを、全芳香族ポリエステル
，ポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ），ポリエー
テルサルホン（ＰＥＳ），ポリエーテルイミド（ＰＥＩ
），ポリアミドイミド（ＰＡＩ），ポリイミド（ＰＩ）
，液晶ポリマー（ＬＣＰ）のいずれかにしたことを特徴
とする請求項３記載の燃料噴射弁のスワラー。
５．　熱硬化性プラスチックを、エポキシもしくはフエ
ノール樹脂にしたことを特徴とする請求項３記載の燃料
噴射弁のスワラー。
６．　スワラーを、セラミック製のスワラーにしたこと
を特徴とする請求項１記載の燃料噴射弁のスワラー。
７．　スワラーを、焼結合金製のスワラーにしたことを
特徴とする請求項１記載の燃料噴射弁のスワラー。