JPH01298224A - 吸着摩擦紡績装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野〕 本発明はオーブンエンド紡績において２個の同方向回転
ドラムを使った吸着摩擦紡績装置に関し、詳細には簡単
な手段によって紡績糸の番手（太さ）変更に対応するこ
とができ、且つ品質の良い紡績糸を安定して製造できる
様に構成された吸着摩擦紡績装置に関するものである。

［従来の技術］ 第５図は１対の回転ドラムを用いた吸着摩擦紡績装置の
概念を示す説明図であり、第６図は第５図のＶｌ−Ｖｌ
線断面矢視図である。多孔ドラム２と無孔ドラム１が平
行に配設され、該多孔ドラム２と無孔ドラム１（以下回
転ドラムト２という場合もある）の間には僅かな近接隙
間７が形成され、これらは同方向に且つ同じ周速度で回
転する様に構成される。前記多孔ドラム２内には筒体３
を設け、該筒体３にはドラム軸芯に沿い且つ近接隙間７
側に向けたサクション用スリット３ａが形成される。そ
して前記筒体３は図示しない真空ポンプ等に接続されて
前記スリット３ａにおいて吸引の為の負圧を形成する様
に構成される。また無孔ドラム１は高強度材料で形成さ
れる回転体１ｂの外周側にゴム等の弾性体１ａを被覆し
たものが汎用される。

一方前記近接陣間７を指向する位置に開繊された短繊維
の吐出口４ｂを形成した繊維供給ダクト４が設けられ、
該繊維供給ダクト４におけるチャンバー４ａの上流には
フィトローラ５ｂによって供給されるスライバー６を開
繊するコーミングローラ５ａが配設される。即ち該コー
ミングローラ５ａによって開繊された短繊維はチャンバ
ー４ａ内を通過して前記吐出口４ｂから近接隙間７に向
って吐出され、さらにサクション用スリット３ａの吸引
負圧によって多孔ドラム２面上に吸着・集束され、前記
近接隙間７の近傍において無孔ドラム１との間で加撚を
受けた後、糸条Ｙとして高速で取り出される。

［発明が解決しようとする課題］ 上記の吸着摩擦紡績装置におけるサクション用スリット
３ａのドラム軸芯方向の長さは前記吐出口４ｂの長さと
ほぼ同程度に形成され、また該スリット３ａの幅は２〜
４ｍ＋ｎに形成され、多孔ドラム２面上の狭い範囲内に
短繊維を吸着及び集束できる様に構成される。

一方異なる番手（糸の太さ）の糸条を紡績するに当たっ
ては、同一形状のスリット３ａを共通して使用する場合
もあるが、生産速度が不安定になるだけでなく操業上の
微妙なコントロールが困難であるから、通常は異なる形
状のスリット３ａを形成した筒体３を数種類準備してお
き、製造する糸の番手に合わせて筒体３を交換している
。

ところが筒体３を交換するに当たっては、多孔ドラム２
全体を軸受部から取外さなければならず、該多孔ドラム
２の取外し及び組付けに非常に煩雑な作業を伴ない、作
業能率の面で実操業に適していなかった。

そこで本発明者らは糸の番手変更に際して簡単にサクシ
ョン用スリットの長さ及び位置を変更できる様な装置を
開発する目的で研究を積み重ねた結果、本発明を完成し
た。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成した本発明は、サクション用スリットを
形成した円筒体の内部に回動可能な内筒を設け、且つ該
内筒に内筒軸芯方向の開口長さが円周方向に変化する広
幅のスリットを設けるか、或は開口長さ及び位置の異な
る複数のスリットを設け、前記円筒体と内筒の各スリッ
トの重複部分において吸引流が形成される様に構成した
ことを要旨とするものである。

［作用及び実施例］ 第１図は本発明の代表的な実施例を示す断面説明図、第
２図は第１図のＩＩ　−ＩＩ線抵拡大断面矢視図ある。

多孔ドラム２は一端に軸部２ｃを形成し、該軸部２Ｃに
はドライブプーリ１２が取付けられ、ざらに該軸部２Ｃ
はベアリング１１を介して基盤１３上の軸受取付部１４
ａに回転自在に支持される。また前記多孔ドラム２の内
側には筒体８が取付部１４ｂに対して非回転的に固定さ
れ、さらに該筒体８の内側には内筒９が筒体８に対して
回動可能に配設される。即ち内筒９の一端には突出軸９
ｂが設けられ、該突出軸９ｂは多孔ドラムの軸部２Ｃに
ベアリング１１を介して支持され、他端側には中空軸９
Ｃを形成し、該中空軸９Ｃの端部９ｄはサクションバイ
ブ１５と接続される。尚筒体８と内筒９は同一中心軸を
有する筒状柱で形成され、固定的に配設される筒体８内
を内筒９が摺動回転できる様に構成される。即ち内筒９
は端部９ｄを回動することにより矢印Ｂ−Ｃ方向く第２
図参照）に回動でき、一方これらとは別に多孔ドラム２
はドライブプーリ１２の駆動によって矢印六方向に高速
回転する。

また円筒体８には軸心方向に沿って幅Ｗ及び長さＬａの
スリット８ａが形成されると共に、内筒９には短辺長さ
Ｌｍ及び長辺長さＬｆｌの台形状スリット９ａが形成さ
れ、サクションバイブ１５の吸引負圧によって該スリッ
ト８ａ及び９ａの重複空間部で吸引気流が通過する様に
構成される。尚ある実施例では例えば多孔ドラム２の外
径が５０ｍｍ、長さが１５０ｍｍであるとすれば、上記
スリッ）−８ａの幅Ｗは２〜５ｍｍに形成し、長さＬａ
は８０〜１２０＋ｎｍの範囲とするのが好ましい。

第３図は上記スリット８ａ、９ａの重複空間部を示す説
明図であり、重複空間部分の長さＬＯは、内筒９を回転
移動させることによってＬｍからＬＩＬｔで連続的に変
化・調節することができ、さらに該重複空間部分の位置
を糸条Ｙの引出し方向に対して近づけたり或は遠ざけた
りすることもできる。

本装置を使って紡糸するに際しては、製造する糸条の番
手が小さくなる（糸径が太くなる）程、上記重複空間部
分の長さＬｏを長くし、且つ該重複空間部分は糸条Ｙの
引出方向から遠い側に延設（第３図においては左側）す
ることが推奨され、これによって製品糸条の品質を高く
でき、しかも糸切れ等の事故が少ない安定した操業を行
なえる。

例えば実施例によれば英式番手２０番の綿糸を製造する
ときの前記重複空間部分の長さし０．及び糸条引出し側
の内筒９端面から上記重複空間部分の距離Ｍは、夫々Ｌ
ｏ＝９７ｍｒｎ、Ｍ＝２５ｍｍとし、また英式番手３０
番の綿糸を製造するに当たりＬｏ＝＝８７ｍｍ、Ｍ＝２
８ｍｍとしたとき、高品質の糸条が得られることが分か
った。

上記重複空間部分の長さ及び位置の調整が行なわれるの
は、製造する糸の番手変更の場合だけでなく、原料の特
性や製造環境（温度や湿度等）が変更された場合にも適
用できる。

第４図は本発明に利用する内筒９の他の実施例を示す斜
視説明図であり、前記の台形状スリット９ａに代えて複
数本のスリット９ａ、、９ａ２　。

９ａ３を形成したものである。各スリット９ａ１゜９ａ
２，９ａ３の幅Ｗｔは前記筒体８のスリット８ａの幅Ｗ
よりも若干広く形成され、長さＬｌ。

Ｌ２．Ｌ３は夫々異なる番手の糸条製造に適した長さに
形成され、該スリット９ａ、、９ａ２゜９ａ３の位置も
そのスリットによって製造される糸条が高品質となる様
に設定される。

また上記構成の多孔ドラム２は、回転ドラムの一方側に
形成される場合に限られず、両方の回転ドラムを多孔ド
ラムとして構成された装置においても適用できる。

［発明の効果コ 本発明により多孔ドラムの内部に形成される吸引気流通
過用のサクション用スリットの長さ及び位置を、容易に
変更調節できる様になり、製造する糸条の番手の変更等
に対応して常に高品質の糸条が紡糸できる様になった。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の代表的な実施例を示す断面説明図、第
２図は第１図のＩＩ　−ＩＩ線拡大断面矢視図、第３図
は筒体及び内筒のスリット形状を示す説明図、第４図は
本発明の他の実施例を示す斜視説明図、第５図は吸着摩
擦紡績装置の概略説明図、第６図は第５図のｖ＋　−Ｖ
ｌ　線断面矢視図である。 １・・・無孔ドラム　　　２・・・多孔ドラム３・・・
筒体　　　　　　４・・・供給ダクト６・・・スライバ
ー　　　７・・・近接隙間８・・・筒体　　　　　　９
・・・内筒１０・・・吸引通路　　　１１・・・ベアリ
ング１２・・・ドライブプーリ １３・・・基盤　　　　　１５・・・サクションパイプ
〉≧ド・′

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）近接隙間を残して平行配設された２個の同一方向
   回転ドラムのうち、少なくとも一方を多孔ドラムで構成
   し、該多孔ドラム内には前記近接隙間に向けて且つ該近
   接隙間と略平行なサクション用スリットを有する円筒体
   を非回転的に設けると共に、前記近接隙間には短繊維の
   吐出口を臨設し、供給された短繊維を前記多孔ドラム表
   面に吸着保持しながら上記２個のドラム間で加撚し、こ
   の加撚された短繊維をドラム軸芯と平行に引出して紡績
   糸を得るようにした吸着摩擦紡績装置において、前記円
   筒体の内部には回動可能な内筒を設け、且つ該内筒には
   内筒軸芯方向の開口長さが円周方向に変化する広幅のス
   リットを設けるか、或は開口長さ及び位置の異なる複数
   のスリットを設け、前記円筒体と内筒の各スリットの重
   複部分において吸引流が形成される様に構成してなるこ
   とを特徴とする吸着摩擦紡績装置。