JPH01294807A - 超硬合金の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は超硬合金の製造方法に関し、更に詳しくは大型
平板状超硬合金の製造に極めて好適な方法に関する。

Ｃ従来の技術〕 従来、超硬合金成形体は炭化物や窒化物等を超硬成分と
してこれに結合金属としてＦｅ、　Ｃｏ５Ｎｉなどの金
属を混合した粉末原料を、通常の金型プレス等により成
形し、次いでこれを焼結することにより製造されている
。この方法に於いては、プレス成形するために通常潤滑
性粉末結合材となる結合剤として有機バインダーを混合
するものであり、この際の結合剤としてはパラフィン、
ポリエチレングリコール、ステアリン酸等が用いられて
いる。

しかし乍らこの従来方法ではプレス成形するために充填
密度の不均一が避は難く、端部やスミ部の密度が低下す
る傾向があり、この傾向は大型の成形品たとえば大型平
板状の成形品等の場合には顕著に生じ、焼結時の不均一
な収縮を惹起し、端部やスミ部のソリや欠は等の難点と
なって現出する。

またプレス成形のための金型やプレス機械を必要とし、
工業上法して望ましいものではなく、特に大型平板状成
形品の場合には大きな金型や大きなプレス装置を必要と
し、特に大きな難点となっている。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は上記の課題を解消すべくなされたものであって
、その目的は特に大形平板形状の超硬合金の製造に際し
ても簡単に且つ上記の問題点なくこれを製造出来る方法
を提供せんとするものである。

〔課題を解決するための手段］ 本発明者は上記の目的を達成するために鋭意検討した結
果、超硬合金粉末と樹脂バインダーを湿式混合し超硬合
金グリーンシートを作成し、これを焼結することにより
、反りやカケ等のない均一な焼結体就中大型平板状成形
体でも製造しうることを見出した。

即ち本発明は、超硬合金粉末と樹脂バインダーを湿式混
合し、これから超硬合金グリーンシートを作成し、次い
で焼結することを特徴とする超硬合金の製造方法に係る
ものである。

〔発明の作用並びに構成〕

本発明に於いては超硬合金粉末をプレスを用いて成形し
ないので、換言すれば上記粉末に樹脂バインダーを湿式
混合し、これからグリーンシートを製造する手段を採用
するので、プレス成形に基づく難点は全く生じることが
ない。この結果たとえ大型平板状の成形体であっても、
何等のカケや反りを生ずることな（、しかも型やプレス
装置を使用することなく容易に製造することが出来る。

本発明に於いては超硬合金としては従来から超硬合金と
して知られているものが、いずれも使用可能であり、通
常ロックウェル硬度ＨＲＡ７０以上の合金が使用出来る
。尚本発明に於いて超硬合金とは金属同志の合金ばかり
でなく、金属と金属化合物との金属系化合物をも含むも
のであり、通常後者のものを使用することが多い。これ
等超硬合金の具体例としては金属の炭化物や窒化物を含
むものが代表例として例示出来、更に具体的にはたとえ
ばＷＣ−Ｃｏ系、ＷＣ−ＴｉＣ−Ｃｏ系、ＷＣ−ＴｉＣ
−ＴａＣ−Ｃｏ系、ＴｉＣ−Ｎｉ系などが例示出来る。

この超硬合金は通常粉末の形態で使用し、その粒度は一
般に数μｍ程度である。

本発明に於いては、この超硬合金を形成すべき各種粉末
を使用し、最終的に焼結により上記超硬合金となるもの
を通常使用し、たとえば−Ｃ−Ｃｏ系の場合には、ＷＣ
とＣｏとの粉末を用い、最終的に焼結してＷＣ−Ｃｏ系
合金となす。

本発明に於いて使用する樹脂バインダーとじては、炭化
水素系樹脂、ビニル系樹脂、アセタール樹脂、アクリル
系樹脂、スチロール樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラー
ル樹脂等の合成高分子や繊維素樹脂等の半合成高分子を
用いることが出来る。

その配合量は超硬合金粉末の比重や粒度によって異なる
が、超硬合金粉末１００重量部に対して０．５〜２０重
量部、好ましくは１〜１０重量部である。配合量が少な
いとシート状に成形した場合、グリーンシートの強度が
弱くシートの欠は等を生じ易く、一方多くなると焼結時
に樹脂バインダーのガス抜けが悪く、焼結体にクラック
を生じたり、焼結体内部に気孔を生じたり、残留炭素に
より強度の低下を生じる場合がある。

この樹脂バインダーには必要に応じ可撓性やシートの強
度を向上するために可塑剤を添加してもよい。使用する
可塑剤としては従来から使用されて来たもので良く、そ
の配合量も適宜に決定すれば良い。

超硬合金粉末と樹脂バインダーは次いで湿式混合される
。この際超硬合金粉末と樹脂バインダーとの混合をより
容易に行うために超硬合金粉末に予め溶剤と分散剤を配
合し分散させた後、樹脂バインダーを混合してもよい。

用いる分散剤としては通常の界面活性剤、脂肪酸、脂肪
酸エステル、魚油、アクリル系オリゴマ等を必要に応じ
て用いることができる。この際の分散剤の使用量は、超
硬合金粉末１００重量部に対して０．０２〜５重量部程
置部ある。溶剤としても通常のものが使用出来、たとえ
ばアセトン、トルエン、キシレン等が使用される。

本発明に於いて湿式混合するに際しては、通常の手段に
依って行うことが出来、たとえば適当な溶剤必要に応じ
消泡剤等の適宜な添加剤を加え、通常のドクターブレー
ド法等のシート成形法により超硬合金グリーンシートを
作製することが出来る。

即ち、超硬合金粉末、樹脂バインダー、溶剤および必要
に応じて可塑剤、分散剤等の適宜な添加剤をボールミル
、振動ミル等の混合機を用いて混合し、キャスティング
することにより、超硬合金グリーンシートを得ることが
出来る。

このグリーンシートの厚みは通常０．０２〜５ＩＩＩＩ
Ｉ＋好ましくは０．１〜２個程度とする。

次いで本発明に於いてはこの超硬合金グリーンシートを
焼結する。その温度は通常１２００〜１６００　’Ｃ程
度の温度範囲であり、またその雰囲気は通常の超硬合金
の焼結と同様に非酸化性雰囲気すなわ窒素、水素、真空
等の雰囲気下に行なわれる。

〔実施例〕

以下に実施例を示して本発明法を具体的に説明する。但
し部とあるは重量部を示す。

実施例Ｉ ＷＣ８９％及びＣｏ１１％から成る粉末（粒度０．５〜
５μｍ）１００重量部に対して、オレイン酸０．６部、
トルエン８部をボールミルにて一昼夜混合分散した。こ
れにアクリル樹脂（ブチルメタアクリレート）を上記粉
末１００部に対して３部、フタル酸ジブチルを０．８部
混合し、ボールミルにて一昼夜混合した。このスラリー
をドクターブレード法によりシート成形し１ｍの超硬合
金粉末グリーンシートを得た。

このグリーンシートをアルゴンガス雰囲気下、昇温速度
２°（／ｍｉｎで１０００°Ｃまで昇温し、その後真空
雰囲気（０，６〜ＩＴｏｒｒ）下界温速度２°Ｃ／ｍｉ
ｎ　、１３８０’Ｃ１６０分の条件で焼結した。

焼結後焼結体を調べた所、端部に反り等は生じず均一に
収縮しており、密度１３．７　ｇ　／ｃｎの焼結体とな
っていた。

〔効　果］ 以上のように、本発明では超硬合金粉末と樹脂バインダ
ーを湿式混合し、これをドクターブレード法等の通常の
シート成形法を用いてシート成形した超硬合金粉末グリ
ーンシートを通常の焼結法により焼結することによって
容易に大型の平板状焼結体を得ることができる。

（以上）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）超硬合金粉末と樹脂バインダーとを湿式混合し、
   シート状の超硬合金グリーンシートを作成し、これを焼
   結することを特徴とする超硬合金の製造方法。