JPH01289448A - 植物材料の脱カフェイン化法 - Google Patents

植物材料の脱カフェイン化法

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JPH01289448A
JPH01289448A JP11816588A JP11816588A JPH01289448A JP H01289448 A JPH01289448 A JP H01289448A JP 11816588 A JP11816588 A JP 11816588A JP 11816588 A JP11816588 A JP 11816588A JP H01289448 A JPH01289448 A JP H01289448A
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caffeine
component
plant material
extractor
pressure
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JP11816588A
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Sanehiro Sato
佐藤 修弘
Michio Takeshita
竹下 道夫
Takashi Kono
敬 河野
Hiroyuki Iida
洋行 飯田
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、植物材料の脱カフェインに関するものである
。さらに詳しくは、植物材料、例えばコーヒーおよび茶
などを、あるいはまたそれらの水抽出物または溶剤抽出
物を、水の存在下に、ガスから超臨界状態となした流体
、例えば二酸化炭素ガスの超臨界状態の流体にアルコー
ル系有機溶剤を添加して得られた溶液と超臨界状態下に
接触させ、カフェインを選択的に抽出除去して、脱カフ
ェイン化された抽出茂渣吻を得る方法に関するものであ
る。なお、上記脱カフェイン化された抽出残渣物は、脱
臭剤、特に、その高められた安全性から例えば口臭除去
効果を持ったチューインガムなど食品に添加する脱臭剤
に効果的に使用できる。
(従来技術の説明) 脱臭剤市場分野においては、近年多岐に渡る製品が企業
化されているが、その中でも緑茶抽出物をベースにした
脱臭剤は、天然かつ食品を原料として使用することによ
る安全性の強みもあって、例えば上記のような口臭除去
効果を持ったチューインガムなど大量の商品が市場に出
回っている。
しかしながら、これらの商品が食品分野に使用される以
上、その安全性の面においてこれらの商品は何れも、カ
フェインの含有割合が必ずしも満足のいくものではなく
、脱カフェイン化された植物材料、例えば脱カフェイン
化されたコーヒーおよび茶などに対する需要が長い間存
在してきた。
植物材料の脱カフェイン化に対する通例の従来技術は、
主に有機溶剤、例えばエステル、塩素化炭化水素、芳香
族炭化水素などを使用し、これらの溶剤を直接植物材料
またはその水性抽出物の何れかと、所望の程度のカフェ
イン低減が達成されるまで接触させ、そして脱カフェイ
ン化された!$lJ材料またはその水性抽出物を、次の
処理が許されるようにカフェインを含んだ溶液から分離
する溶剤抽出法であり、例えば、トリクロロエチレンを
使用する方法が米国特許第1502222号、第197
7416号、第3671262号および第376903
3号に記載されている。
これらの有機溶剤をベースとした脱カフェイン化法は、
幾つかの欠点を有している。すなわち、上述のような有
機溶剤による抽出法では、芳香物質のような有用物質の
大部分が同時に抽出され、カフェインの選択的抽出が困
難である。さらに、それから例えばコーヒーまたは茶の
ような飲物が製造されるような植物材料を処理するため
に、有機溶剤を使用する場合、今日の医学的認識の水準
により健康上安全であるような僅かな量の有機溶剤が植
物材料中に残留するように、有機溶剤を煩雑なかつ経費
のかかる方法によって出来るだけ完全に除去しなければ
ならない、従って、これらの徹底した処理により、例え
ば有機溶剤により脱カフェインされた茶が香気およびフ
レーバーに乏しいなど、未処理物に比べて官能的に品質
の劣下が認められるという欠点が生じる。また、有機溶
剤の除去には著しい技術的かつ分析的経費が必要である
し、脱カフェインに提案された前記のような有機溶剤は
可燃性であり、それゆえ、工業的な通用に対しては相応
する課題を投げかけるなどの問題点もあるのである。
このような欠点を回避するために最近では、超臨界二酸
化炭素による抽出法が用いられるようになっている。こ
れは、超臨界圧力および温度下で溶剤となる気体、例え
ば水を含む二酸化炭素を使用して植物材料またはその水
性抽出物からカフェインを抽出除去する方法であり、か
かる方法は、米匡特許第3806619号、第3843
824号および第3879569号ならびに独国特許第
2005293号およびオーストリア国特許第2909
62号などに記載されている。
しかしこの方法においても、カフェインを選択的に抽出
することはできるが、長い操作時間、非常に高いエネル
ギー消費および非常に高い装!上の経費を要するなど極
めて不経済な欠点を持っているのである。
そこで、これらの欠点を有していない超臨界流体による
抽出法として、例えば、特公昭第56−33395号公
報には、抽出溶剤として、(a)その第一成分が適用条
件でガス状でありかつ℃)その第二成分が単独で、混合
物(a) 十(b)が適用温度で液状であるような物性
を有している成分2種から成る溶液を使用することを特
徴とする植物材料からカフェインを選択抽出する方法が
開示されている。さらにこれによれば、その第一成分と
して二酸化炭素、メタン、エタン、エチレンなどのガス
を、そしてその第二成分としてプロパン、ブタンおよび
それ以上高級な脂肪族吻賀、アセトン、メチルエチルケ
トンのようなケトン、酢酸メチルまたは酢酸エチルのよ
うなエステル;どを単独でまたは相互に混合して使用す
ることが記載されている。
しかしながら、上記特公昭第06−33395号公報に
開示されている第一成分および第二成分の組み合わせに
よる抽出溶剤(以下、本明細書において溶液という、)
を用いての脱カフェイン化処理は、それによって得られ
た脱カフェイン化された抽出残漬物を脱臭剤、特に食品
に添加する脱臭剤に使用する場合において、カフェイン
除去率およびカフェイン選択性が低いという欠点があっ
たのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来公知の植物材料の脱カフェイン化法は、前述のよう
に、それによって得られる抽出残漬物を例えば食品に添
加する脱臭剤に使用する場合、前記抽出残漬物中のカフ
ェインの含有割合において、必ずしも満足すべきもので
はないという問題点があったのである。
それゆえ、本発明の目的は、超臨界流体による抽出法に
よって、植物材料から有用物質を抽出することなく、短
い抽出時間でしかも高い選択性かつ高い除去率でもって
カフェインを抽出除去する方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、超臨界状態下かつ水の存在下に
、植物材料からカフェインを抽出除去する方法において
、第一成分としてガスから超臨界状態となした流体、例
えば二酸化炭素ガスの超臨界状態の流体を使用し、第二
成分として種々の有機溶剤の添加を検討した結果、低級
脂肪族飽和一価アルコール類が操作時間の面ではもちろ
んのこと、カフェイン除去率およびカフェイン選択性の
面でも特に優れているという知見を得、本発明に至った
のである。
すなわち、本発明は、植物材料を、水の存在下に、ガス
から超臨界状態下なした流体(第一成分)と超臨界状態
下で接触させ、前記植物材料からカフェインを抽出除去
する方法において、前記流体(第一成分)に、エントレ
ーナー(第二成分)として炭素数1〜4個の低級脂肪族
飽和一価アルコール頚から選ばれた少なくとも1種のア
ルコール系有機溶剤を添加して得られた溶液を使用する
ことを特徴とする植物材料の脱カフェイン化法に関する
〔本発明の各要件の詳しい説明〕
本発明の方法における溶液としての第一成分としては、
植物材料中で天然産生ずるガスが優れており、例えば健
康上無害で、物質の化学的変化をもたらさないCOt、
 N!O、SF4 、Xe、 CF4 、メタン、エタ
ン、エチレン、アセチレン、シクロプロパンなどが好適
であり、これらのガスは単独でまたは混合物で使用する
ことができる。
上記第一成分に添加するエントレーナー(第二成分)と
しては、メタノール、エタノール、プロパツール、イソ
プロパツール、ブタノール、イソブチルアルコール、5
eC−ブチルアルコールなどの炭素数1〜4個の低級脂
肪族飽和一価アルコール類が適当であり、それらを単独
でまたは相互に混合して使用することができる。
これらの溶液としての第一成分および第二成分の選択は
、カフェインに対する可能な限り高い選択性および、@
解度を持たせるというような選択した適用条件、植物材
料の種類および第二成分と一諸になって液状の溶液を形
成すべき第一成分の性質により決定する。すなわち、第
一成分のカフェインに対する溶解性および/または選択
性が通用条件で比較的低い場合には、第二成分を生成溶
液のカフェインに対する選択性および溶解性が高くなる
ように選択するのである。
本発明の方法で処理することができる植物材料は、生コ
ーヒー(豆または粉砕したもの)、焙焼コーヒー(豆ま
たは粉砕したもの)、茶(緑茶、紅茶、ウーロン茶、碍
茶なと)、コーラの葉ならびにこれらの天然産物の水抽
出物および溶剤抽出物である。
上記固体の植物材料からの脱カフェインは、湿り状態で
、殊に天然1亥以上の含水量、かつ適用条件下で、HH
界状態の第一成分に対する溶解度以下、すなわち飽和以
下の含水量で行うのが良く、本明細書では、「水の存在
下に脱カフェインを行う、」と記載している。水の量が
少tいと、カフェインの抽出は不完全、すなわち不満足
となる傾向がある。一方、水の量が多いと、カフェイン
選択性がなくなり、カフェイン以外の有用物質も同時に
抽出されるという問題点があるのである。なお、脱カフ
ェインのために、抽出系に水を存在さ−せる方法として
は、水で固体のta物材料を加湿する方法、水で第一成
分を湿潤させる方法、また、水を第二成分に添加する方
法のいずれであっても良い、あるいはまた、それらの方
法の坦み合わせであっても良い、また、上記植物材料の
水抽出物の脱カフェイン化処理では、前記水抽出物から
水を、上記に示す前記脱カフェイン化処理で必要とする
量の範囲内まで、前もって除去することが好ましい。そ
して、前記メタノール、エタノール等炭素数1〜4個の
低級脂肪族飽和一価アルコール類から選ばれた少なくと
も1種のアルコール系有機溶剤による上記植物材料から
の抽出物の脱力フエイン化処理では、前記溶剤抽出物か
ら前記溶剤を後述する前記脱カフェイン化処理で第二成
分(エントレーナー)として必要とする量の範囲内まで
、前もって除去することが好ましい、さらに前記溶剤以
外の溶剤による上記v1吻材料からの抽出物の脱カフェ
イン化処理では、該溶剤抽出物から該溶剤を前もって完
全に除去することが好ましい。
ところで、本発明の方法の好ましい態様は、溶液の第一
成分として超臨界状態の湿ったCO□ (二酸化炭素)
ガスを使用し、そして溶液の第二成分(エントレーナー
)としてエタノールを添加して、緑茶、または上記のよ
うにして水または溶剤を前もって部分または完全除去さ
れた緑茶の水抽出物または溶剤抽出物からカフェインを
選択的に抽出除去する方法である。
ここで、超臨界状態の湿ったCO□ (二酸化炭素)と
は、例えば超臨界状態の二酸化炭素が水の由を通過する
ことによって随伴される量に相当する水、すなわち僅少
量の水と二酸化炭素との混合物である。このことは、次
表シこ示す二酸化炭素中の水の溶解度、圧力および温度
の関係からも判る。
(注)表中の数値はHzo/co2の重量%を示す。
よって、水の添加による二酸化炭素に関する臨界データ
の変動は、数値的に把握できない程度に僅かである。
溶液の第一成分としての二酸化炭素にとって、温度に間
する「超臨界状態、とは、上記の如く水の添加が二酸化
炭素に関する臨界データに殆ど影響しない以上、31.
6°Cより高い温度であり、本発明の方法の好ましい態
様による抽出の温度は、32〜100°C1好ましくは
32〜60°Cである。抽出の温度が32°Cを下回る
と、カフェイン抽出量は急激に減少し、本発明の方法の
作業が著しく不経済になり、著しく長い抽出時間が必要
になる。
本発明の方法による抽出圧は、少なくとも本発明の方法
により使用する溶液(第一成分と第二成分の混合物)が
選択した組成および通用温度で液状であるように選択す
べきであり、その場合に通用される抽出圧の上尿は単に
経済的な考慮から決定される。すなわち、抽出圧力が貰
い場合は、低圧の場合に比べてカフェインの抽出速度は
速いが、装置としては高い耐圧性能が要求され、設備に
多くのコストがかかる。反対に、抽出圧力として低圧の
適用は、僅かな装!上の経費で間に合うことになるが、
高圧の場合に比べてカフェインの抽出速度が遅くなり、
抽出時間が長くかかる。従って、溶液の第一成分として
の二酸化炭素中ことって圧力に関する 「超臨界状態」とは、温度に関する場合と同様、水の添
加が二酸化炭素に間する臨界データに殆ど影響しない以
上、74.3kg/c−ffl(:、より高い圧力であ
り、本発明の方法の好ましい態様による抽出の圧力は、
75〜500 kg/dG、好ましくは75〜350k
g/cj Gである。
ところで、本発明の方法におけるカフェインの抽出時間
は、2〜10時間が適当である。
従って、植物材料に対する溶液の量比は、カフェインの
抽出時間が上記範囲で出来る限り短いように選択すべき
であり、不経済となる大きな溶液量は回避すべきである
また、本発明の方法では、溶液を循環使用することが望
ましい、そこで、溶液の流速、従って溶液の循環流量の
程度は、本発明の方法に関する他の選択要因、例えば第
一成分および第二成分の種類、操作温度、操作圧力なら
びに処理すべき植物材料の種類により、カフェインの抽
出時間を上記2〜10#間の範囲内で幾らに所望するか
によって左右されるのである。
それゆえ、例えば本発明の好ましい!14様二二よる方
法では、乾燥した固体の[吻材料1g当たりの溶液の量
は、第一成分の二酸化炭素については、50〜1,00
0g、好ましくは100〜500gであり、そして第二
成分(エントレーナー)のエタノールについては、0.
5〜50m、好ましくは2〜10/dである。
さらに、抽出したカフェインは、公知の分離法で循環溶
液から分離される。例えば、吸着剤を用いて循環溶液か
らカフェインを吸着分離する方法がある。このためには
すべての公知の吸着剤、例えば活性炭、分子篩などが使
用される。この場合には吸着剤からカフェインを分離す
る操作が必要となるが、これは周知の吸着剤再生法によ
り実施することができる。また、吸着の代わりにカフェ
インを循環系から圧力変化および/または温度変化によ
って分離することもできる。この方法は、本発明の方法
のように、異なった圧力状態および/または温度状態に
おいてその混和性にギ4・ンプを有する脱カフェイン溶
′夜(第一成分と第二成分の混合物)を使用し、分離し
た第二成分がカフェインに対して特に良好な溶屏能を有
するような場合、カフェインの搬出を特に有利に行うこ
とができる0例えば、カフェインを含有する超臨界状態
の循環溶液を、その第一成分がガス状態となるまで減圧
し、第一成分を分離した後の濃縮カフェイン溶液を連続
的に循環系から搬出し、蒸留などの公知の分離方法でカ
フェインを分離し、かつ第二成分を循環系に再び供給す
るのである。
以下、図面を参考にしながら、本発明の方法を詳しく説
明する。
第1図は、本発明の方法による植物材料の脱カフェイン
化法の一例を示すフロー図である。
すなわち、第1図は、抽出系に水を存在させる方法とし
て、第一成分を水で湿潤させる方法を採用した例であり
、本発明の方法で使用する溶液(水で湿潤された第一成
分と第二成分との混合物)を用いて植物材料、例えば緑
茶から脱カフェインするための循環系を表し、この場合
にはこの溶液からのカフェインの除去は、例えiヨ溶液
を減圧し、それによって第一成分(例えば二酸化炭素)
を気相となし、カフェインを含有する第二成分(例えば
エタノール)からなる液相から第一成分の気相を分離し
て実施する。抽出器1は、水を張り込んだ缶底部とその
上部に抽出材料、例えば乾LFX茶を堆積した充填部と
から構成されている。さらに、抽出器1は、その外周部
がジャケットとなっており、抽出器1内を通過する循環
溶液を、超臨界状態である所定の温度(32〜100°
C)まで昇温できるようになっている。なお、二〇昇温
は、抽出器1の外周部ジャケットによる加熱の方法に限
定されるものでなく、抽出器lへの循環溶液導入配管中
に熱交換器を設けることによってもよい。ガス状もしく
は液状の第一成分は、貯槽10から熱交換器4に導かれ
、これによって完全に液化され、さらに循環ポンプ5を
経由して抽出器lの底部に供給される。一方、第二成分
の溶剤は、貯tellから供給ポンプ6を経由して循環
ポンプ5の吐出配管中に供給され、抽出器lへの導入に
先立って第一成分の液と予め混合される。従って、第一
成分および第二成分の混合物であるVIi環溶液の、超
臨界状態である所定の抽出圧力(75〜500kg/c
:JG)までの昇圧は、第一成分および第二成分に対し
てそれぞれ循環ポンプ5および供給ポンプ6二二よって
行われる。そして、抽出器1内の圧力は、抽出器1から
分離器2への導管中に設けられた圧力調節弁7によって
一定に保たれる。このようにして、第一成分および第二
成分の混合物である循環溶液は、超臨界状態の抽出器1
内にその底部より導入され、缶底部の水層を通過中に水
を吸収し、さらに上部の充填部を通過中に抽出材料、例
えば乾MA録茶を湿り状態にしてカフェインを選択的に
抽出する。カフェインを負荷された水を含有する超臨界
状態の循環溶液は、分濯器2から熱交換器9への導管中
に設けられた圧力調節弁8によって減圧され、その第一
成分がガス状となる。このガス状の第一成分と液状の第
二成分との混合物は、分離器2へ導かれ、ここで気液分
離が行われる。
分離器2の操作条件は、例えば温度としては抽出器1内
と同じ温度、そして圧力としては50 詰/ ciG前
後で実施される。なお、分離器2においても、その操作
温度の変更が可能なようにその外周部にジャケットが設
けられている。そこで、分離器2において、カフェイン
を含有する第二成分から分層された第一成分ガスは、熱
交換器9へ導かれ、ここで再び液化され、貯槽10から
熱交換器4への導管中に戻される。こうして循環溶液中
の第一成分の循環系が、熱交換器4、循環ポンプ5、抽
出器1、分離器2および熱交換器9により形成される。
また、カフェインを含有する第二成分は、分離器2から
分離系3へ導かれる。ここでカフェインが例えば蒸留な
ど公知の分離法で分離され、第二成分は、溶剤回収ポン
プ12によって貯槽11に戻される。こうして循環溶液
中の第二成分の循環系が、貯槽11、供給ポンプ6、抽
出器1、分離器2、分離系3および溶剤回収ポンプ12
により形成されるのである。なお、カフェインおよび一
部の水を含有する第二成分の分離器2から分離系3への
抜き出しは、連続的もしくはバンチ的に行われる。
これらの操作により、植物材料、例えば緑茶からカフェ
インが高い選択性かつ高い除去率でもって抽出除去され
るのある。
〔実施例および比較例〕
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明の方法をさ
らに詳しく説明する。
後記する第2:!において、カフェイン除去率(%)は
、〔(抽出物中のカフェインの重量)/(抽出材料中の
カフェインの重11) E X 100として求めた。
また、カフェイン選択率比(−)は、(本発明の方法に
より抽出されたカフェインの重量/本発明の方法により
抽出されたカフェイン以外の抽出物の重量)/(抽出残
漬物中のカフェインの重量/抽出残漬物中のカフェイン
以外の重量)として求めた。
なお、カフェインの量は、液体クロマトグラフによる定
量分析により次のようにして求めた。
すなわち、予め既知量のカフェインを液体クロマトグラ
フにかけてクロマトグラムを措かせ、そのピーク面積を
求め、このピーク面積とカフェインの量とから検量線を
作成しておき、次に上記抽出材料、抽出物、抽出残漬物
などの試料を同様に液体クロマトグラフにかけてクロマ
トグラムを措かせ、そのピーク面積を求め、前記検量線
から試料中のカフェインの量を求めたのである。
実施例1 第1図に類似の第2図による実験装置で乾燥緑茶を、水
で湿潤された超臨界状態の二酸化炭素にエントーナーと
しての第二成分を添加した溶液で処理し、緑茶中のカフ
ェインを抽出除去した。
すなわち、その底部が網目状になった内筒を持つ抽出器
21の内筒部に乾燥緑茶(サンプル)を10g仕込んだ
、なお、サンプルが吹き飛ばないようにサンプルの上下
には、グラスウールを詰めておいた。さらに、抽出器2
1の底部に蒸留水を15g仕込んだ、そこで、液体二酸
化炭素(CO,)を736d/hの供給速度でCOtボ
ンベ24から熱交換器25へ導き、冷媒により完全に液
化した後、COtポンプ26を経由して抽出器21に供
給し、抽出器21を昇圧するとともに、抽出器と一ター
28を用いて抽出器21を昇温して、抽出器21内を超
臨界状1!(温度:50″C1圧カニ  300kg/
dG)とした、なお、抽出器21内の圧力は、抽出器2
1から第一分離器22への導管中に設けられた圧力調節
弁29によって一定に保たれた。これにより、供給され
たCOtは、抽出器21内にて水で湿潤され、さらに、
サンプルの乾燥緑茶の充填層内を通過中に緑茶を湿り状
態にしてカフェインを選択的に抽出した。エントレーナ
ーとしての第二成分としてエタノールが、抽出器21へ
の導入に先立って、エントレーナー供給ポンプ27によ
って15d/hの供給速度で液体CO,と予め混合され
た。カフェイン、水およびエタノールを含有する超臨界
状態のCO□は、抽出器21の上部より抜き出され、第
一分離器22から第二分離器23への導管中に設けられ
た圧力調節弁30にてガス状態まで減圧され、抽出器2
1と同一温度および圧力50kg/cdGに保持された
第一分離器22に導かれた。ここで、ガス状のCO□と
カフェインを含有するエタノール溶液とに分離された。
そして、ガス状のCOtは、第一分離器22の頂部より
抜き出され、圧力調節弁30および第二分離器23を径
由し、さらに圧力調節弁31にて大気圧まで減圧された
後、大気中にブローされた。上記操作は、5時間実施さ
れた。そこで、本実施例1における実験条件を第1表に
、そして実験結果を第2表に示す。
比較例1 エントレーナーとしての第二成分としてエタノールに代
えてアセトンを使用したほかは、実施例1ど同様にして
原料緑茶からのカフェイン抽出を行った。
比較例2 エントレーナーとしての第二成分を添加しないほかは、
実施例1と同様にして原料緑茶からのカフェイン抽出を
行った。この場合、カフェインおよび水を含有する超臨
界状態のCO!は、抽出器21の上部より抜き出された
。また、第一分離器22において、ガス状のCO2とカ
フェイン溶液とに分離された。
そこで、本比較例1および2における実験条件をヌ1表
に、そして実験結果を第2!!に示す。
■上表−1式条件 第1乏−エ腋殖果 第2表において、実施例1と比較例1とを比較すると、
エントレーナー(第二成分)としてアセトンを添加した
比較例1では、カフェイン除去率が59%、カフェイン
選択率比が157であるのに対し、エントレーナー(第
二成分)としてエタノールを添加した実施例1では、カ
フェイン除去率が95%、カフェイン選択率比が127
0であり、超臨界状態の第一成分および第二成分から成
る溶液で植物材料からカフェインを抽出する場合、エン
トレーナー(第二成分)としてアセトンを用いた場合よ
りもエタノールを用いた場合の方が、かなり高いカフェ
イン除去率ならびにかなり扁いカフェイン選択率比を示
すことが判明した。
また、比較例2は、エントレーナー(第二成分)を添加
しない場合の例であるが、カフェイン除去率およびカフ
ェイン選択率比はそれぞれ25%および75であり、実
施例1および比較例1におけるそれらの値に比べてはる
かに低く、植″!#材料からのカフェイン抽出には、エ
ントレーナー(第二成分)の添加が大きな効果を示すこ
とが判った。
〔作用効果の説明〕
水の存在下に、適用条件で超臨界状態の第一成分および
第二成分から成る溶液で植物材料からカフェインを抽出
する場合−二、第二成分としてアセトン等を用いていた
従来公知の、脱カフェイン化法は、抽出時間を短くする
ことはできるが、カフェイン除去率およびカフェイン:
i1沢性が低いという欠点があったのであるが、これに
対し、本発明の方法は、第二成分として炭素数1〜4個
の低級脂肪族飽和一価アルコール類から選ばれた少なく
とも1種のアルコール系有機溶剤を用いることによって
、植物材料から有用物質を抽出することなく、短い抽出
時間で、そして高い選択性かつ高い除去率でもってカフ
ェインを抽出除去する方法を提供し得る効果を奏するも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法による植物材料の脱カフェイン
化法の一例を示すフロー図である。第2図は、第1図に
類似した装置で溝成され、本発明の方法を実施するに際
して用いた実験装置のフロー図である。 第1図において、 1;抽出器、2;分離器、3;分離系、4;熱交換器、
5;循環ポンプ、6;供給ポンプ、7;圧力調節弁、8
;圧力調節弁、9:熱交換器、lO;貯槽、11;貯槽
、12;溶剤回収ポンプ。 第2図において、 21;抽出器、22;第一分離器、23;第二分離器、
24;Cotボンベ、25;熱交換器、26 ;  C
Otポンプ、27;エントレーナー供給ポンプ、28;
抽出器ヒーター、29;圧力調節弁、30;圧力調節弁
、31;圧力調節弁。 特許出願人   宇部興産株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 植物材料を、水の存在下に、ガスから超臨界状態となし
    た流体(第一成分)と超臨界状態下で接触させ、前記植
    物材料からカフェインを抽出除去する方法において、前
    記流体(第一成分)に、エントレーナー(第二成分)と
    して炭素数1〜4個の低級脂肪族飽和一価アルコール類
    から選ばれた少なくとも1種のアルコール系有機溶剤を
    添加して得られた溶液を使用することを特徴とする植物
    材料の脱カフェイン化法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008113569A (ja) * 2006-11-01 2008-05-22 Dydo Drinco Inc 茶飲料
US7858138B2 (en) 2004-07-09 2010-12-28 Nateco2 Gmbh + Co. Kg Method for decaffeinating tea
US8088429B2 (en) 2003-12-02 2012-01-03 Kao Corporation Package drink
JP2016146817A (ja) * 2015-02-09 2016-08-18 花王株式会社 焙煎コーヒー豆の製造方法
JP2016182115A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 三井農林株式会社 カフェインが低減された茶葉の香味改善方法

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