JPH0126801B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は旋削と表面の塑性変形とによつて金属
を機械加工するための工具に関し、特に、円筒形
面を機械加工するための装置に関する。

本発明は、シヤフト、油圧シリンダのピストン
ロツド、車軸等を旋削するための旋盤に使用され
るようになつている。

〔従来の技術〕

円筒形面を機械加工するための装置を備えた旋
盤は、自動車、トラクタ、農業機械、ロードロー
ラ等に用いられる円筒形要素の円筒形面を機械加
工するのに使用される。

工具ヘツドと、変形ローラ付きのヘツドと、工
具及び変形ローラに冷却潤滑剤を供給するための
システムとを備えたハウジングを有する金属切削
用旋盤で円筒形面を機械加工するための装置が知
られている。冷却潤滑剤を供給するためのシステ
ムは一端がユニオン継手に連結されている管を有
し、このユニオン継手は冷却潤滑剤源と連通して
いる。

管の１つは、冷却潤滑剤を工作物に供給するた
めの開口をもつ中空円環体に形作られている。も
う１つの管は冷却潤滑剤を工具に供給し、別の管
は冷却潤滑剤を変形ローラ付きのヘツドに供給す
る。

旋削と表面の塑性変形とによつて機械加工する
ための装置では、冷却潤滑剤の流れを切削帯域に
差し向けて、工具を十分に冷却し機械加工帯域か
らの切りくずを除去する（さもなければ、切りく
ずが変形ローラの下に入り込む）ようにしなけれ
ばならない。しかしながら、上述の装置では、冷
却潤滑剤が効率的に供給されず切りくずを所望の
方向に除去することができないので、切りくずは
変形ローラの作動を妨げる。さらに、上述の装置
で使用されている冷却潤滑剤を分配する方法は、
２つの工具をもつ工具ヘツドを使用するときには
工具を効果的に冷却することができない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明の主な目的は、工具を効果的に冷却し且
つ切りくずを切削帯域から確実に除去する簡単な
構造体を有するように冷却潤滑剤を供給するため
のシステムが構成されている金属切削用旋盤で、
円筒形面を機械加工するための装置を提供するこ
とである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点を解決するために、本発明は、金属
切削用旋盤で円筒形面を機械加工するための装置
であつて、そのハウジング内に少なくとも１つの
工具付きの工具ヘツドと、変形ローラ付きのヘツ
ドと、冷却潤滑剤を工具及び変形ローラに供給す
るためのシステムとを有する装置において、冷却
潤滑剤を供給するためのシステムには、ハウジン
グ内の工具ヘツドと変形ローラ付きのヘツドとの
間に位置決めされたチヤンバが設けられており、
前記チヤンバは冷却潤滑剤源と連通し且つ変形ロ
ーラ付きのヘツドに連結されており、そして、チ
ヤンバと工具ヘツドとの間に配置された少なくと
も１つのノズルから出る噴流が工具の切削刃にあ
たるように、前記ノズルを介して工具ヘツドにも
連結されていることを特徴とする装置を提供す
る。

本発明は更に、向かい合つて配置された２つの
工具を備えた工具ヘツドを使用する場合、ハウジ
ングのチヤンバと工具ヘツドとの間に取り付けら
れた円筒形スリーブに軸線方向に配置された半円
筒形のノズルが設けられることを特徴とする装置
を提供する。

上述の配置のノズルは簡単であるので、両方の
工具を効果的に冷却すると共に、変形ローラの下
に切りくずが入り込む可能性を完全に除去する。

本発明により提供される金属切削用旋盤で円筒
形面を機械加工するための装置は、工具の耐久性
と機械加工の品質を向上させる。

〔実施例〕

本発明の好適な実施例を、添付図面を参照して
以下に説明する。

金属切削用旋盤で円筒形面を機械加工するため
の装置がハウジング１を有し、このハウジング１
には、向かい合つて配置された工具３付きの工具
ヘツド２と、変形ローラ５付きのヘツド４とが、
矢印Ｓで示した軸線送り方向に連続的に置かれて
いる。ヘツド４には変形ローラ５を収容するスロ
ツトをもつケージ６が設けられ、これらの変形ロ
ーラは円周方向全体にわたつて等間隔にハウジン
グ１の内側に置かれた支持用円錐体７に当接して
いる。ケージ６は青銅製のブツシング８の中で回
転し、軸受９で支持されている。密封リング１０
が、ケージ６の円形溝に嵌め込まれている。変形
ローラ５は、ハウジング１の雌ねじに噛み合う調
節ナツト１１によつて所定の施削直径に設定され
る。ナツト１２は、調節後、ケージ６を固定する
のに役立つ。

冷却潤滑剤を供給するためのシステムは、ハウ
ジング内の工具ヘツド２とヘツド４との間に置か
れたチヤンバ１３を有する。ユニオン継手１４
が、チヤンバ１３を冷却潤滑剤源（図示せず）に
連結している。チヤンバ１３は変形ローラ５付き
のヘツド４と連通し、円筒形スリーブ１７に設け
られたノズル１５，１６（第２図）によつて工具
ヘツド２にも連結されている。

ハウジングのチヤンバ１３と工具ヘツド２との
間に嵌め込まれているスリーブ１７は、工作物１
８を通過させることのできる直径をもつたボアを
有する。ノズル１５，１６の各々は円筒形スリー
ブ１７内を軸線方向に延びた半円筒形を呈し、こ
れらのノズルから出た噴流は対応する工具３の切
削刃にあたる。

金属切削用旋盤で円筒形面を機械加工するため
の装置は次のように作動する。

装置を準備位置で旋盤の往復台に取り付け、工
作物１８を旋盤のセンタ間にクランプする。工作
物を回転するように設置して冷却潤滑剤を供給す
ると、往復台が軸線方向に送られる。ユニオン継
手１４を通して供給された冷却潤滑剤がチヤンバ
１３に入る。チヤンバ１３に収容された冷却潤滑
剤の一部が変形ローラ５にかけられ、密封リング
１０は冷却潤滑剤が矢印Ｓで示した送り方向と反
対の方向に流出しないようにする。冷却潤滑剤の
別の一部が円筒形スリーブ１７に置かれたノズル
１５，１６によつて工具３の切削刃に供給され、
切りくずを切削帯域から除去する。円筒形スリー
ブ１７と工作物１８との間の最小寸法の〓間を通
つて冷却潤滑剤が工作物に達する。〓間に導かれ
た冷却潤滑剤は〓間に入り込んだ切りくずと一緒
に流れ、これらの切りくずが変形ローラの下に入
り込む可能性を除去する。ノズル１５により冷却
潤滑剤を切削刃に供給することによつて効果的に
冷却されている帯域に常時とどまつている工具３
は、従前のものよりも良好な耐久性を示す。これ
は工具を交換し設置するのに要する時間を短縮
し、従つて、公知の装置と比較して労働生産性を
20乃至50パーセント向上させる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による円筒形面を機械加工する
ための装置の略断面図、第２図は第１図の線−
における縮小断面図である。 １……ハウジング、２……工具ヘツド、３……
工具、４……変形ローラ付きヘツド、５……変形
ローラ、１３……チヤンバ、１５，１６……ノズ
ル、１７……円筒形スリーブ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 金属切削用旋盤で円筒形面を機械加工するた
   めの装置であつて、そのハウジング１内に、少な
   くとも１つの工具３付きの工具ヘツド２と、変形
   ローラ５付きのヘツド４と、冷却潤滑剤を工具３
   及び変形ローラ５に供給するためのシステムとを
   有する装置において、 冷却潤滑剤を供給するためのシステムには、ハ
   ウジング１内の工具ヘツド２と変形ローラ５付き
   のヘツド４との間に位置決めされたチヤンバ１３
   が設けられており、前記チヤンバ１３は冷却潤滑
   剤源と連通し且つ変形ローラ５付きのヘツド４に
   連結されており、そして、チヤンバ１３と工具ヘ
   ツド２との間に配置された少なくとも１つのノズ
   ル１５から出る噴流が工具３の切削刃にあたるよ
   うに、前記ノズル１５を介して工具ヘツド２にも
   連結されていることを特徴とする装置。 ２ 向かい合つて配置された２つの工具３を備え
   た工具ヘツド２を使用する場合、ハウジング１の
   チヤンバ１３と工具ヘツド２との間に取り付けら
   れた円筒形スリーブ１７に軸線方向に配置された
   半円筒形のノズル１５，１６が設けられることを
   特徴とする特許請求の範囲１項に記載の装置。