JPH01261303A - 害虫忌避剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は農作物害虫である、スリップス類（ＴＨＹＳＡ
ＮＯＰＴＥＲＡ）に対する忌避剤に関する。

〈従来の技術およびその欠点〉 最近、スリップス類の中で、特にミナミキイロアザミウ
マ（Ｔｈｒｉｐｓ　ｐａＬｓｉ　ｋａｒｎｙ）、ヒラズ
ハナアザミウｖ（Ｆｒａｎｋｌｉａ＋ｅｌ　ｌａ　ｉｎ
ｔｏｎｓａ（Ｔｒｙｂｏｍ））。

チャノキイロアザミウマ（Ｓｃｉｒｔｏｔｈｒｉｐｓ　
ｄｏｒｓａｌｉｓｆｌｏｏｄ）、カキクダアザミウマ（
Ｐｏｎｔｉｃｕｌｏｔｈｒｉｐｓｄｉｏｓｐｙｒｏｓｉ
　Ｈａｇａｅｔ　Ｏｋａｉｍａ）、ハナアザミウマ（Ｔ
ｈｒｉｐｓ　ｈａｗａｉｅｎｓｉｓ）等による農作物の
被害が著しく増加する傾向にある。

上述の害虫が加害する主な農作物としては、例えばキュ
ウリ、ナス、ピーマン、シシトウ、メロン、イチゴ等の
果菜類、ミカン、カキ等の果物類及び菊、カーネーショ
ン等の花弁類などが挙げられ、多くの農作物に大きな被
害を与えているのが実状である。

上述の害虫の防除方法としては、従来市販の数多くの農
薬が使用されている。しかし農薬を効果的に使用するに
は多くの問題がある。即ち、上述の害虫は産卵期間が長
く、増殖力が極めて強いので一度成虫の発生が認められ
れば、頻繁に農薬散布をせねば防除効果が示されない。

このような多数回の農薬散布は、従事者の労力や薬剤費
の経済的負担はもとより、従事者の健康への悪影響、残
留農薬による環境汚染、自然の微生物相の撹乱を惹起す
る恐れがある。更に上述の害虫は薬剤に対して高い耐性
を示すなどの問題があり、いまだ充分な防除効果が発揮
されていないのが現況である。

〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、防除の困難な害虫であるスリップス類
（ＴＩＩＹＳＡＮＯＰＴＥＲＡ　）の忌避剤を提供する
ことにある。

〈課題を解決するための手段〉 本発明によれば、シンナミックアルデヒド及び／又はオ
ルソ−シンナミックアルデヒドを有効成分として含有す
ることを特徴とするスリップス類忌避剤が提供される。

以下本発明について更に詳細に説明する。

本発明に使用するシンナミックアルデヒド及び／又はオ
ルソ−シンナミックアルデヒドはクスノキ科のシンナモ
マム属（Ｃｉｎｎａｍｏｍｕｍ）の植物中に存在し１例
えばシンナモマム力ッシアブルメ（Ｃｉｎｎａｍｏｍｕ
ｍ　Ｃａ５ｓｉａ　Ｂｌｕｍｅ）、シンナモマムゼラニ
キュームネス（Ｃｉｎｎａｍｏｍｕｍ　Ｚｅｙｌａｎｉ
ｃｕ＋ｍ　Ｎｅｅｓ）、シンナモマムイオウレイリーネ
ス（ＣｉｎｎａｍｏｍｕｍＩｏｕｒｅｉｒｉｉ　Ｎｅｅ
ｓ）等の精油の湯上成分として存在する。前記シンナモ
マム属の植物は、主として日本、東南アジア、中国南部
、インドなどに分布しており、前記植物から調製された
製剤は、強い芳香性を示し、芳香性健胃剤、矯味矯臭剤
として、広く世界中で使用されている天然成分であって
、本発明に用いるシンナミックアルデヒド及び／又はオ
ルソ−シンナミックアルデヒドは人体に対して極めて安
全な物質である。

本発明において、有効成分として用いるシンナミックア
ルデヒド及び／又はオルソーシンナミンクアルデヒドは
前記植物体の樹皮、根皮、枝葉等の乾燥粉末を溶剤抽出
１分画精製することにより得ることができるが、香料と
して市販されている合成品等を使用することもできる。

本発明の忌避剤は、前記シンナミックアルデヒド及び／
又はオルソ−シンナミックアルデヒドを有効成分として
含有しておればよく、例えば前記有効成分を適当な担体
等に溶解、混合又は吸着させ、更に必要な場合には、乳
化剤、分散剤等の補助剤を添加して油剤、乳剤、水和剤
、粒剤、錠剤及びエアゾール等の剤型で使用することが
できる。

前記製剤化に使用する溶剤としては、例えばエチルアル
コール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール
、プロピレングリコール等のアルコール類、アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン類、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、メチルセルブ等のエーテル類、ヘキサン
、ケロシン、パラフィン、石油ベンジン、α−及びβ−
ピネン、リモネン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル
、酢酸アミル等のエステル類等を挙げることができる。

また前記担体としては１例えば硅酸、硅酸カルシウム、
カオリン、ベントナイト、タルク、准性白土、炭酸カル
シウム、アルミナ等の鉱物性粉末、活性炭、澱粉、大豆
粉等の植物性粉末やシクロデキストリン等の包接化合物
等を挙げることができる。

更に前記乳化剤、分散剤としては、例えばポリオキシエ
チレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル類、脂肪酸グリセリド類。

ソルビタン脂肪酸エステル類、高級アルコール硫酸エス
テル類のほか、カゼイン、ゼラチン、寒天、ＣＭＣ、ア
ラビアゴム等の植物性天然樹脂等が使用できる。更にま
たエアゾールの噴射剤としては。

例えば液化石油ガス類、ジメチルエーテル、フルオロカ
ーボン等が使用可能である。

また本発明の害虫忌避剤には、効力増強剤、酸化防止剤
、殺虫剤、着香料、着色料等を配合することもできる。

本発明の忌避剤の使用方法は、該スリップス類（ＴＨＹ
ＳＡＮＯＰＴＥＲＡ　’）より保護しようとする農作物
区域周囲に例えば散布又はシート基材等に塗布し香気（
匂い）が漂えばよく、香気が漂えばいかなる方法を用い
ることも可能である。

本発明の忌避剤中に含有するシンナミックアルデヒド及
び／又はオルソ−シンナミックアルデヒドからなる有効
成分の適用量は、剤型、適用方法。

適用場所等に応じて適宜決定することができ、必ずしも
限定されるものではない。例えば分散剤や水利剤等の液
相の形態で用いる場合は、該有効成分０．１〜３０重量
％、好ましくは１〜１０重量％含有させることが望まし
い。また粉剤や粒剤等の固型の形態では、該有効成分０
．１〜３０重量％、好ましくは１〜２０重量％含有させ
ることが望ましく、更にシート基材（合成樹脂、不織布
等）に保持させる場合は、該シート基材等の飽和含浸量
の約１／３倍量程度含浸させることが好ましい。

また本発明により得られる害虫忌避剤の最低有効濃度は
１例えば、散布、塗布する際は。

１■／−以上、固型又はシート基材等の形態で使用する
際は、適用空間にｉ　ｐｐｍ以上揮散させることが適当
である。

〈発明の効果〉 本発明の害虫忌避剤を用いることにより、スリップス類
（ＴＨＹＳＡＮＯＰＴＥＲＡ）に対して非常に優れた忌
避効果を得ることができる。

〈実施例〉 本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明する。

基腹衷ｉ立監整 本試験に採用した試験装置を第１図に示す。反応甜定室
（ガラスＭｌ）　１は長さ２０ａ１、高さ４１、＠１５
ａｓ（内容積約１２００ａ１）の容器であり、その容器
を等分する隔壁２が設けられているが、等分された両室
３及び４は隔壁２下方において互いに連通している。前
記一方の室３は、試料（害虫忌避剤）５を入れた広口ガ
ラス瓶６とガラス管７とをガラス管で連結しており、ま
た他の室４はガラス管８で空の広口ガラス瓶９と連結し
ている。

空気の流れは、空気清浄器（活性炭充填）１２を経て、
その一部が一方の広口ガラス瓶６から一方の室３内に流
れ、残りが他方の広口ガラス瓶９から他方の室４内に流
れ、両室３及び４はそれぞれ二股ガラス管を通して、フ
ローメタ−１３，流量調節コック４及び水流ポンプ１１
と接続している。

抜腹左抜 前記装置を用いて、反応測定室１に夫々のスリップス（
１種）（成虫）５０匹を投入し１次に広口ガラス瓶６に
試料５を入れた後、水流ポンプ１１を作動させる（空気
流量３００　ｍＱ／５ｉｎ）。

この場合、一方の試料瓶６内の試料は蒸散して。

空気と共に室３内に流入する。従って、試料の匂いにス
リップス忌避効果があれば、忌避行動を示し、他方の室
４に逃避するものであり、試料の匂いにスリップス忌避
効果がない場合は、両室３及び４にほぼ同数が存在する
ことになるものである。

効果判定は、試料投入直後及び以後１０分後のスリップ
スの移行数をＩｔ祭記録（合計３回平均）し、その結果
試料の匂いの気流の室３に存在するスリップスの数を下
記の評価法で示した。

表示 ＋＋十・・４匹以下　　（強い忌避効果有り）＋＋・・
・５〜９匹　　（忌避効果有り）＋・・・・１０〜１４
匹（忌避効果やや有り）±・・・・１５〜１９匹（忌避
効果殆どなし）−・・・・２０匹以上　（忌避効果なし
）〈実施例１〉 前記試験装置を用いて、試料にシンナミックアルデヒド
、オルソ−シンナミックアルデヒド各々をプロピレング
リコールに対して１重量％含有させ、全体をｌｏｇとし
、広口ガラス瓶６に入れ前記試験方法に従って表１に示
すスリップス類夫々について実験を行った。その結果を
表１に示す。

〈対照例１〉 前記試験装置を用いて、プロピレングリコールｌｏｇを
広口ガラス瓶６に入れ前記試験方法に従って実施例１と
同様に実験を行った。その結果を表１より明らかなよう
に、本発明の忌避剤によりスリップス類が忌避した。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１に使用した実験装置を示す略示図であ
る。 特許出願人　　大洋香料株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. シンナミックアルデヒド及び／又はオルソーシンナミッ
   クアルデヒドを有効成分として含有することを特徴とす
   るスリップス類忌避剤。