JPH01251545A

JPH01251545A - 陰極線管

Info

Publication number: JPH01251545A
Application number: JP63076255A
Authority: JP
Inventors: Takeo Ito; 武夫伊藤; Shuzo Matsuda; 秀三松田
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1988-03-31
Filing date: 1988-03-31
Publication date: 1989-10-06
Anticipated expiration: 2012-12-24
Also published as: JP2693474B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［発明の目的コ（産業上の利用分野）本発明は陰極線管に係わり、特にそのフェースプレート
に設けられた帯電防止膜に関するものである。

（従来の技術）陰極線管は外囲器のネック部に設けられた電子銃からの
電子ビームがガラス製のフェースプレートの内面に規則
的に配置されたドツト状もしくはストライプ状の赤色、
緑色、青色に発光する蛍光面を射突することにより文字
、画像等を映出するものである。この陰極線管では、フ
エープレートの表面抵抗が高いために、動作時にフェー
スプレー１・に電子ビームによる静電荷が蓄積してしま
う。

そのために、フェースプレートのタト表面に空気中の塵
や埃が吸着し、画像が見にくくなる不都合がおる。また
、フェースプレートに人が触れた場合には、人体に電気
的ショックを与える等の不都合がある。

この様な不都合を解消するために、特開昭６１−１６４
５２号公報にはシワケート材料に白金、パラジウム、錫
および金等の無機金属塩を添加した帯電防止膜をフェー
スプレートの外表面に設ける技術が示されている。しか
しながら、この帯電防止膜はフェースプレートの表面抵
抗を下げることができないために、実用上満足し得る帯
電防止効果を十分に発揮することができない。即ち、こ
の帯電防止膜はそれを）育成するシリケート材料が導電
性を持たないために、僅かな金属化合物を添加してもそ
の抵抗値を十分に減少させることができず、また、その
抵抗値を減少させるために金属化合物の添加量を多くす
ると膜強度が劣化し、ざらに、フェースプレートに映出
される画像を見にくくする等帯電防止膜の光学特性を劣
化させる不都合が生じる。

さらに、十分な帯電防止効果を持たせるために、フェー
スプレートの外表面に珪素のアルコレートを主成分とし
て含有する溶液により形成され、最表面層としてシラノ
ール基を含む帯電防止膜を設けた陰極線管が提案されて
いる（特開昭６１−１１８９４６号）。この帯電防止膜
はシラノール基を有するために空気中の水分を膜中に捕
え、その抵抗値を下げることができる。しかしながら、
この帯電防止膜では、時間の経過と共に被膜の骨格をな
すシリコンのガラス化が進行してシラノール基が減少し
てしまう。そのため、この帯電防止膜は吸湿能力が低下
し、その抵抗値が増加し、帯電防止効果が劣化し、安定
性に欠ける問題点がある。

（発明が解決しようとする課題）前述した様に、珪素のアルコレートを主成分として含有
する溶液により形成されたこれまでの帯電防止膜は時間
の経過と共にその抵抗値が増加し、安定した帯電防止効
果を発揮することができなかった。

本発明の目的は、時間の経過と共にその抵抗値が増加し
にくく、安定した帯電防止効果を発揮することができる
帯電防止膜を＆ｉえた陰極線管を提供することにおる。

［発明の構成］（課題を解決するための手段および作用）本発明は、内
面に蛍光体スクリーンを備えたフェースプレートの外表
面に珪素のアルコレートを主成分として含有する溶液に
より形成された帯電防止膜を有する陰極線管において、
前記帯電防止膜が膜安定化物質を含むことを特徴とする
陰極線管である。

本発明の膜安定化物質を含有する帯電防止膜は、珪素の
アルコレートを主成分として含有する溶液に膜安定化物
質を添加し、これをフェースプレートに塗布することに
より形成される。

本発明の陰極線管は、その帯電防止膜中に膜安定化物質
を含有しているために、珪素のアルコレートを主成分と
して含有する溶液を用いて形成された帯電防止膜が時間
の経過と共にガラス化してその抵抗値が増加することが
ない。このことは、以下の如く考えられる。即ち、珪素
のアルコレート溶液を用いて形成された帯電防止膜は部
分的にシラノール基を有するＳ！０２膜からなっている
。

このシラノール基が時間の経過と共に、脱水縮合反応を
起こし、ガラス化してしまい吸湿作用がなくなってしま
う。これに対して、この帯電防止膜中に膜安定化物質を
含ませると、この経時変化が防止できる。これは、膜安
定化物質が帯電防止膜中の隣接するシラノール基を隔て
る様に存在して帯電防止膜の連続［生を阻止して膜中の
シラノール基の反応を防止し、上記脱水縮合反応を防止
し、帯電防止膜の抵抗値が時間の経過と共に増加するの
を防止できると、考えられる。

この膜安定化物質としては、常温で固体でおり、水また
はアルコール等の有機溶媒に溶解するものであり、その
大きさは分子量が１００〜５０００の有機物質である。

この様な物質としては、アントラキノンおよびその誘導
体からなるアントラキノン系染料、アゾ系染料、カルボ
ニウム染料等の染料がおる。この膜安定化物質として、
これらの染料の他に、ある程度の大きさを持った、即ち
、分子量１００〜５０００までの有機物質で水または有
機溶剤に溶解し、常温で固体でおる物質であればその効
果を得ることができる。

これらの膜安定化物質の添加量は、材料の分子量や比重
等により異なるが、おおむね、０．０１ｗｔ％〜７５ｗ
ｔ％である。この値を下回ると帯電防止膜の劣化を防止
することが期待できず、また、多すぎると帯電防止膜の
透過率や付着力が低下してしまい、実用的ではない。

本発明は、帯電防止膜として、その膜中にｌ−ｉ、Ｎａ
、３ａ、３ｒ、Ｃａ等の塩を吸湿体として含むものにも
適用できる。

（実施例）以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する
。第１図は本発明に基づき製造された陰極線管■を示す
部分切欠側面図である。この陰極線管■は内部が排気さ
れた気密性のガラス製の外囲器■を有する。この外囲器
■はネック■およびこのネック（３）から連続するコー
ン（イ）を有する。さらに、外囲器■はコーン０）とフ
リットガラスにより封着されるフェースプレート■を有
する。このフェースプレート■の側壁の外周には防爆の
ために金属製のテンションバンド（６）が巻回されてい
る。

このネック■には電子ビームを放射する電子銃■が配置
されている。フェースプレート■の内面には電子銃ωか
らの電子ビームにより励起されて赤色、緑色、青色に発
光するストライプ状の蛍光体層および各蛍光体層の間に
配置されたストライプ状の黒色光吸収層よりなる蛍光面
（８）が設けられている。また、全面に透孔が設けられ
たシャドウマスク（図示せず）がこの蛍光面（８）に近
接して配置されている。コーンに）の外側には蛍光面（
８）上を走査する様に電子ビームを偏向させる偏向装置
（図示せず）が装着される。

ところで、この陰極線管■のフェースプレート■の外表
面は帯電防止膜（９）で覆われており、フェースプレー
ト■の表面抵抗は小さくなっている。

この帯電防止膜０は第２図に示す如く、シラノール基否
隔てる様にメチルバイオレットからなる膜安定化物質０
のを含有している。第２図は帯電防止膜（９）の断面を
示すもので必って、実際の帯電防止膜（９）は第２図に
示されたものが三次元に広がった構造を有する。

この陰極線管■は帯電防止膜（９）中に膜安定化物質を
含有しているので、帯電防止膜（９）は時間の経過と共
にその抵抗値が増加せず、安定な帯電防止効果を有する
。また、膜安定物質として、メチルバイオレットを用い
ているので、コントラストも向上した。

この帯電防止膜（９）は以下の如く製造される。

（実施例１）まず、以下の組成を有する塗布溶液を調合する。

エチルシリケート　　　　　　７ｗｔ％塩酸　　　　　
　　　　　　　３ｗｔ％メチルバイオレット　　　　　
０．２ｗｔ％水　　　　　　　　　　　　　　　　　　
２ｗｔ％イソプロピルアルコール　　　残部この溶液を組立終了後の陰極線管のフェースプレートの
外表面にスピン法により塗布し、乾燥して、帯電防止膜
を形成した。この帯電防止膜の抵抗値を測定したところ
５ｘ１０９Ωｃｍであった。この帯電防止膜の経時変化
を調べるために、温度８０°Ｃで５００時間放置して、
耐熱試験を実施したところ、その抵抗値は５Ｘ１０１０
Ωｃｍにとどまり、十分な帯電防止効果を有する。これ
に対して、膜安定化物質を含まない帯電防止膜は、耐熱
試験後、その抵抗値は５ｘ１０９Ωｃｍから”１Ｘ１０
１３Ωｃｍ以上に増加した。

また、この実施例では、膜安定化物質としてメチルバイ
オレットを使用したので、外光反射率が２０％低減し、
コントラスｌ〜も向上した。

（実施例２）他の実施例として、塩化リチウムからなる吸湿体を含有
する帯電防止膜に膜安定化物質を含有した例について説
明する。

ます、以下の組成を有する塗布溶液を調合する。

エチルシリケート　　　　　７ｗｔ％塩酸　　　　　　　　　　　３ｗｔ％塩化リチウム　　　　　　　１ｗｔ％紫染料　　　　　　　　　　　０．２ｗｔ％水　　　　
　　　　　　　　　　　　　２ｗｔ％イソプロピルアル
コール　　残部この溶液を組立終了後の陰極線管のフェースプレートの
外表面にスピン法により塗イ［シ、乾燥して、帯電防止
膜を形成した。この帯電防止膜の抵抗値を測定したとこ
ろ一１Ｘ１０８Ωｃｍであった。この帯電防止膜の経時
変化を調べるために、温度８０°Ｃで５００時間放置し
て、耐熱試験を実施したところ、その抵抗値はｌＸ１０
９０ｃｍにとどまり、十分な帯電防止効果を有する。こ
れに対して、膜安定化物質を含まない帯電防止膜は、耐
熱試験後、その抵抗値は１Ｘ１０８Ωｃｍから５ｘ１０
１０Ωｃｍに増加した。

また、コントラストについても、実施例１と同様な結果
が１ワられた。

（実施例３）ざらに、他の実施例として、帯電防止膜に膜安定化物質
として、分子但が１８３のサッカリンを用いた例につい
て説明する。

まず、以下の組成を有する塗布溶液を調合する。

エチルシリケート　　　　　７ｗｔ％塩酸　　　　　　　　　　　３ｗｔ％サッカリン　　　　　　　　０．２ｗｔ％水　　　　　
　　　　　　　　　　　　２ｗｔ％イソプロピルアルコ
ール　　残部この溶液を組立終了後の陰極線管のフェースプレーｌ〜
の外表面にスピン法により塗布し、乾燥して、帯電防止
膜を形成した。この帯電防止膜の抵抗値を測定したとこ
ろ５Ｘ１０９Ωｃｍでめった。この帯電防止膜の経時変
化を調べるために、温度８０°Ｃで５００時間放置して
、耐熱試験を実施したところ、その抵抗値は５Ｘ１０１
０Ωｃｍにとどまり、経時変化は極めて少ない。

［発明の効果］以上の様に、本発明によれば１、時間の経過と共にその
抵抗値が増加しにくく、安定した帯電防止効果を発揮す
ることができる帯電防止膜を備えた陰極線管を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に基づき製造された陰極線管の一部を切
り欠いた側面図、第２図は本発明に基づき製造された帯
電防止膜の構造を示す模式図である。２・・・ガラス製の外囲器３・・・ネック５・・・フェースプレート６・・・テンションバンド７・・・電子銃９・・・帯電防止膜１０・・・膜安定化物質

Claims

【特許請求の範囲】

（１）内面に蛍光体スクリーンを備えたフェースプレー
トの外表面に珪素のアルコレートを主成分として含有す
る溶液により形成された帯電防止膜を有する陰極線管に
おいて、前記帯電防止膜が膜安定化物質を含むことを特
徴とする陰極線管。
（２）前記膜安定化物質が染料であることを特徴とする
請求項１記載の陰極線管。