JPH01250616A - 軸受装置の摺動部材とその製造方法 - Google Patents

軸受装置の摺動部材とその製造方法

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JPH01250616A
JPH01250616A JP7601688A JP7601688A JPH01250616A JP H01250616 A JPH01250616 A JP H01250616A JP 7601688 A JP7601688 A JP 7601688A JP 7601688 A JP7601688 A JP 7601688A JP H01250616 A JPH01250616 A JP H01250616A
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JP
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tungsten carbide
sliding
alloy
melting point
carbide
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Application number
JP7601688A
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English (en)
Inventor
Keizo Honda
啓三 本多
Yoshinobu Makino
吉延 牧野
Takuya Kako
加古 卓也
Shuetsu Uno
宇野 修悦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は川砂等からなるスラリーを含む液体中受 で使用される軸美装置の摺動部材とその製造方法に関す
る。
(従来の技術) 従来の水中軸受にはゴム軸受等の軸受が用いられていた
。しかしこれらの水中軸受は起動する場合、気体中にお
かれていることが多く、そのままの状態で起動すること
は困難なため潤滑水の供給等による保護手段がとられて
いた。第10図を参照して従来の水中軸受について説明
する。軸部305にはステンレス鋼製の円筒状スリーブ
302が固着されており、このスリーブ302と軸受3
01とが一体に回転するようになっている。また水中軸
受支え303にはゴム軸受304がスリーブ302の外
周面をわずかのすき間を介して固定されている。なおこ
のゴム軸受304の水平断面の内周形状は円形であって
潤滑水用の縦溝が数本設けられているが一般的である。
そして軸部305の回転によって生ずる軸305の半径
方向の振れを、スリーブ302の外周面がゴム軸受30
4の内周面に摺接することにより制限するものである。
この従来の室軸の水中軸受は。
起動時及び定常運転時に図示しない注水口から軸301
と保護管305との間に注水し、水中軸受を水で潤滑し
保護するものである。水中軸受が設けられる軸の長さは
数十メートルにも及ぶこともありその場合多数の水中軸
受が設けられる。この間の堤での水中軸受を保護するた
めに軸の全長に渡って保護管306が必要となる。従っ
て水中軸受の保護には多大な費用を要するばかりでなく
装置全体の重量を大幅に増大させる問題があった6以上
の説明は室軸の水中軸受に関するものであったが斜軸で
も全く同様の問題があった。これに対し装置の起動時に
無潤滑条件下でも起動が可能で起動後の定常運転時にお
いても淡水中のみならず海水やスラリーを含む液体中で
も安定した摺動特性を有する軸受の摺動部材が特開昭6
0−73123号公報および特開昭60−146916
号公報に示されている。特開昭60−73123号及び
特開昭60−146916号によれば水中軸受の摺動部
材において一方をタングステンカーバイト含有量75重
量%(以下vt%と示す)以上に超硬合金として他方を
炭化ケイ素又は窒素ケイ素とすることにより、特別な潤
滑構造を設けることなく無潤滑条件下において起動及び
定常運転が可能な水中軸受が開示されている。ここにお
いて炭化ケイ素あるいは窒化ケイ素からなる部材は線膨
張率、もろさ等の点から取り付は容易な固定側の摺動面
へ用いることが推奨されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらの軸受を採用した場合。
タングステンカーバイトを主成分とする超硬合金からな
る摺動部材の硬さが十分高いにもかかわらず不慮の破損
事故をおこす可能性があった。これはタングステンカー
バイトを大量に含有する超硬合金が硬質低靭性を呈する
ことが主原因である。
すなわち、摺動部材全体が超硬合金から構成されている
とき、振動に起因する衝撃や海水中のスラリーが与える
小さなキズが起点となり生じた亀裂が停止することなく
摺動部材を伝播し、摺動部材全体の破損に至るのである
。これらの破損は同様の超硬合金からなる機械加工用バ
イトの刃先においても生ずるが軸受においては機械加工
用バイトのように単にバイトの刃先を交換するのと異な
り多大な修復工事が必要となる。
また上記特公昭60−73123号及び特開昭6O−1
46J16号においては超硬合金以外の材料を組み合せ
た軸受の評価結果も示しているがいずれも十分な耐久性
が得られていない、このうち、35%+1%のタングス
テンカーバイトを含む硬質肉盛材は、超硬合金部材の評
価結果に次ぐ成績を呈しているがスラリーを含む海水中
で使用不能と判定されている。従来の硬質肉盛材はアー
ク溶接やガス溶接によって肉盛を行なうため肉感層の冷
却速度が遅く。
その結果、マトリクス金属に対してはるかに重いタング
ステンカーバイト(比重は約15.5)は、肉盛層下部
に沈殿してしまうことが常であった。ここで従来の硬質
肉盛材の断面を第11図に示す。肉盛層307の下部に
タングステンカーバイト308が集積している。そのた
め全体では35%含有されているタングステンカーバイ
ト308も表面側には分布が少なく十分な摺動特性は得
られなかった。
したがってタングステンカーバイト含有量を35%+1
%以上に増加させても摺動特性の改善は見られず、逆に
多量に添加されたタングステンカーバイトが熱的に分解
するため肉盛層に著しい割れを生じるため軸受部材とし
て供することが困難であった。
そこで本発明は上記lllI題を解決するために、水中
軸受において、起動時及び定常運転時に良好な摺動特性
を有し、かつ潤滑水等の供給措置が不要でしかも実使用
中の振動やスラリーかみ込み等により摺動面にキズが与
えられても摺動部材が全体破損する重大事故に至らない
軸受装置の摺動部材   −とその製造方法を提供する
ことを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するために軸受装置の摺動部に
おいて、この摺動部の構造用金属部材上にタングステン
カーバイトとこのタングステンカーバイトより融点の低
い合金とにより形成され、高エネルギ流束による高速熱
処理によって前記構造用金属部材上に溶着される摺動層
を形成した軸受装置の摺動部材を提供する。
また、軸受装置における摺動部の構造用金属部材上に2
5重量%以上のタングステンカーバイトとこのタングス
テンカーバイトより融点の低い合金とからなる皮膜材料
を溶射し付着させ、その後この皮膜材料に対して高エネ
ルギ流束による高速熱処理を施し前記皮膜材料を前記構
造用金属部材に溶着させる摺動部材の製造方法を提供す
る。
さらに、軸受装置における摺動部の構造用金属部材上に
35重量%以上のタングステンカーバイトとこのタング
ステンカーバイトより融点の低い合金とからなる肉盛材
料を前記構造用金属部材上に高エネルギ流束による高速
熱処理によって肉盛溶接する摺動部材の製造方法を提供
する。
(作  用) このように構成されたものにおいてはタングステンカー
バイトとこのタングステンカーバイトより融点の低い合
金とより形成される摺動層を高エネルギ流束による高速
熱処理によって構造用金属部材上に溶着させることによ
りタングステンカーバイトを摺動層内に均一に分布させ
ることができる。
また25重量%以上のタングステンカーバイトとこのタ
ングステンカーバイトより融点の低い合金とからなる皮
膜を構造用金属部材上に溶射することにより、構造用金
属部材上に皮膜(摺動層)が形成され、さらにこの皮膜
に対し高エネルギ流束による高速熱処理を施すことによ
り皮膜と構造用全屈材料との界面を強固に結合すること
ができ、この際、高速熱処理のためタングステンカーバ
イトを沈殿させることなく摺動層内に均一に分布させる
ことができる。
さらに35重量%以上のタングステンカーバイトとこの
タングステンカーバイトより融点の低い合金とからなる
肉盛材料を高エネルギ流束による高速熱処理により構造
用金属部材上に肉盛溶接することにより肉盛材料を構造
用金属部材に強固に結合させることができるとともに肉
盛溶接により形成された摺動層内にタングステンカーバ
イトを均一に分布させることができる。
(実 施 例) 本発明による軸受装置の摺動部材の一実施例について第
1図を参照して説明する。1は回転軸であり、この回転
軸1には摺動用スリーブ2が嵌着されている。この摺動
用スリーブ2はオーステナイト系ステンレス鋼で形成さ
れたパイプ状のスリーブ2aの周囲にタングステンカー
バイトとこのタングステンカーバイトより融点の低い合
金1例えばNi基自溶性合金やCo基自溶性合金等によ
り形成される摺動層2bをレーザ、プラズマなどの高エ
ネルギ流束による高速熱処理によって溶着させて形成し
ている。
また3は炭化ケイ素セラミックまたは窒化ケイ素セラミ
ック等で形成された軸受であり、この軸受3はケース4
に嵌着されている。そしてこの軸受3に前記摺動用スリ
ーブ2が摺動可能に配置されている。
次に本発明による摺動部材の製造方法の一実施例につい
て第2図及び第3図を参照して説明する。
まずあらかじめ皮膜厚さを考慮して基材を構成する構造
用金属材料製のバイブロを用意する。ここでは5US3
16製パイプを用いたが、 5US304でもほぼ同様
に製作できる。そしてこのバイブロの皮膜形成面に対し
てブラスト処理を行なう(第2図(a))。
次にバイブロの表面に第1表に示す組成の材料を溶射し
、摺動層となる皮膜7を形成する。
第1表 その後、第3図に示すレーザビーム11を熱源として前
記皮膜7にレーザビームを照射しパイプ6と皮膜7との
界面18を合金化により金属結合させる。このレーザビ
ーム11はレーザ発振器12からウィンドウ13を介し
て放出され曲げミラー14によって加工対象の方向に向
けられ集光レンズ15によって必要なパワー密度に絞ら
れる。
皮膜7の面積が広いときにはレーザビームの最果光点1
6(集光レンズ15の焦点に対応する)を加工対象より
適度に離すことにより幅広のエネルギー分布が得られる
。また焦点レンズに代えて公知のセグメントミラー集光
系やバラポリツクミラー集光系でも同様のエネルギー分
布が得られる。レーザビーム照射の手順としてはあらか
じめガス導入口17よりArガス等の保護ガスを流し入
れ、集光レンズ15の下面が汚染されるのを防止する0
次に図示しない回転治具によってバイブロを所定の速度
に回転させる。その後、図示しないビームシャッタを開
放してレーザビーム11をバイブロ表面に到達させ、同
時に回転治具を図示しない移動装置によってバイブロの
軸方向に所定の速度で移動させる。これによってバイブ
ロ表面の皮膜7の全面に所定のレーザビーム11が照射
できる。全面照射終了後ビームシャッタを閉じて照射を
終了する。なおこのレーザビーム照射に関する施工パラ
メータは以下の通りである。
レーザ出力  :4〜10にV パイプ回転速度:0.8〜1.5 R,P、M(周速度
換算で約200〜370+n鵬/m1n)移動装置送り
速度:15〜20mm/win保護ガス    :Ar 同  流量  : 30〜60ff/winレーザビー
ム照射後、得られた皮膜付パイプを所定の寸法に仕上加
工する。
ここで上記製造方法における各工程での皮膜の断面組織
について第4図及び第5図を参照して説明する。
第4図は溶射後の皮膜の断面組織であり、この段階にお
いては、皮膜7は機械的に付着させただけであり基材の
SO5316製のバイブロとは十分に結合されていない
、また皮膜7自体にも多くの気孔9が存在している。し
かし皮膜7中に黒っぽく球状に存在するタングステンカ
ーバイト(wC)8は均一に分散されているのがわかる
。第1表に示した皮膜のうちタングステンカーバイトを
除く金属マトリクスはNiを主成分とする合金で、融点
は1000〜1100℃でありタングステンカーバイト
の2867℃に比して極めて低い値を呈するNi基出自
溶性合金ある。
第5図はレーザビーム照射後の皮膜の断面組織であり、
第4図に示した皮膜7に多く見られた気孔9が著しく減
少しているばかりでなく、バイブロと皮膜2aとの界面
18は合金化により金属結合されている。またタングス
テンカーバイト8は皮膜7全体に均一分散されている。
次に上記製造方法による皮膜つきパイプを試験片として
摩耗試験を行ない各種摺動条件にて評価した結果を第2
表に示す。なお軸受には窒化ケイ素セラミックを用いて
行った。
第2表 実施例1は第1表の組成によるものの、実施例2は第3
表の組成によるものである。
実施例2はタングステンカーバイト以外の合金は実施例
1と同様にNiを主成分としB及びSiにより融点を低
下させた公知のNi基出自溶性合金ある。
さらにタングステンカーバイト含有量を25vt%とし
上述のNi基出自溶性合金混合させた場合でも実流側1
,2と同様の結果が得られた。
なお使用した比較材は次の通りである。
従来の硬質肉盛材1・・・35wt%のタングステンカ
ーバイトを含む皮膜 同   上   2・・・45wt%のタングステンカ
ーバイトを含む皮膜 超 硬 合 金 材・・・90wt%のタングステンカ
ーバイトを含むもの 溶   射   材・・・88wt%のタングステンカ
ーバイトを含む皮膜を溶射 のみで付着 評価記号は耐摩耗性・耐焼付性を総合的に評価した結果
を示しており、夫々の記号は、 A:満足な耐久性あり B:使用には制限あり C:使用不能 を意味する。
したがって、摺動部材においてバイブロ(構造用金属材
)上に25wt%以上のタングステンカーバイト及び尚
該タングステンカーバイトに比して十分に融点の低いN
i基自溶性合金からなる皮膜材料をたとえば溶射によっ
て構造用金属材料に付着させ、次に付着した皮膜7をレ
ーザビームによって主として低融点のNi基自溶性合金
を溶融させ、タングステンカーバイト8を均一分散させ
たまま皮膜7をち密化し、かつ構造用金属材料に強力に
固着化させるので空気中、水中及びスラリーを含む海水
・淡水中でも十分に高い耐摩耗性及び耐焼付き性を有す
る摺動部材が得られる。また溶射によって摺動性能を要
求する面のみに比較的容易に薄肉で均一な皮膜を形成さ
せレーザビームのパワー密度を適度に設定することによ
り耐食性を著しく低下させることなく皮膜のみを加熱溶
融させることができるので従来の超硬合金をバルク材と
して用いる摺動部材に比して機械加工性、コストの点か
ら大いに有効であり、超硬合金をバルク材として製造す
ることの困難な大型軸受の摺動部材に対して、特に有効
である。またレーザビームを用いたので投与エネルギー
量を少なくできるので熱変形も抑制できる。超硬合金を
バルク材として用いた摺動部材では、衝撃や微小亀裂の
進展による重大破損が大きな問題となっているが、上記
一実施例では摺動部材の基材は、高延性を有するオース
テナイト系ステンレス鋼等の構造用金属材料を用いたの
で薄肉の皮膜が衝撃をうけても亀裂の発生を防止できる
。また万一スラリー等のかみ込みによって亀裂が発生し
ても皮膜の一部を破損するにとどまるので部材全体の破
損には至らない。
本発明による摺動部材の製造方法の他の実施例について
説明する。上記一実施例においては溶射によって皮膜7
をバイブロ(構造用金属材料)上に形成したが、皮膜材
料を完全溶融させずにパイプ表面に均一付着させること
ができれば溶射法に限るものではない。たとえば皮膜材
料を水ガラスに混ぜてペースト状にしてパイプ上に塗布
してもよい。またレーザビーム照射による皮WA7の溶
着に限らず高速度熱処理が可能であれば還元炎によるバ
ーナ加熱でもよい。
さらに上記一実施例においてはvCとNi基自溶性合金
により皮膜材料を形成したが、第4表に示すようなWC
とCo基自溶性合金によっても前記実施例1.2と同様
な摺動特性を得ることができる等、上記一実施例と同様
な作用効果を得ることができる。
第4表 次に本発明による摺動部材の製造方法の一実施例につい
て第6図を参照して説明する。あらかじめ皮膜厚さを考
慮して基材となる構造用金属材料製のバイブロを用意す
る。そしてこのバイブロの表面に対してレーザ肉盛を行
なう。レーザ肉盛に用いるレーザ肉盛装置はレーザビー
ム11を発生させ、かつ加工対象(ここではバイブロ)
に導くレーザ加工機27と肉盛材料28を粉末として供
給する肉盛材料供給機29から成っている。レーザビー
ム11はレーザ発振器12からウィンドウ13を介して
放出され曲げミラー14によって加工対象の方向に向け
られ、集光レンズ15によって必要なパワー密度に絞ら
れる。レーザのパワー密度の調節は、レーザ発振器12
から放出するレーザビーム11のパワーを直接増減させ
る方法の他に、レーザビームの最果光点16(集光レン
ズ15の焦点に対応する)を加工対象より適度に離すこ
とにより調節する方法も用いられる。肉盛加工の手順と
しては、あらかじめガス導入口17よりArガス等の保
護ガスを流し入れ集光レンズ15の下面が汚染されるの
を防止する。
そして図示しない回転治具によってバイブロを所定の速
度に回転させる。その後肉盛材料供給機29により肉盛
材料28を所定の速度でバイブロ上に供給する。このと
き肉盛材料28と共にAr等のキャリアガスをガス導入
口17aから供給し、供給速度の安定化を計る場合もあ
る。引き続き、図示しないビームシャッタを開放してレ
ーザビーム11をパイプ表面に到達させ、同時に回転治
具を図示しない移動装置によってバイブロの軸方向に所
定の速度で移動させる。このようにバイブロ表面の所定
の範囲全域に対して必要な摺動層となる肉盛層19を形
成する。完了後ビームシャッタを閉じさらに肉盛材料供
給機29並びに回転治具を停止させて作業を終える。レ
ーザ肉盛条件の一例は以下の通りである。
レーザ出カニ4〜IOKυ パイプ回転速度二層速度換算で350〜550mm/i
n 移動装置送り速度: 10〜20mm/win肉盛材料
供給速度:15〜45g/min次に肉盛プロセスとし
てレーザ肉盛法の代りにプラズマ粉体肉盛法を採用した
他の実施例について第7図を参照して説明する。電極2
1、水冷されているチップ22、及びノズル23からな
るトーチを用い、まず電極21(−側)とチップ22(
+側)との間にパイロット電源PS1からパイロット電
流を流す。
そして発生したアークをプラズマガス(Ar、 Ar+
He、 He等)によってプラズマアークに生成し。
次に対象部材であるバイブロ(+側)と電極21(−側
)との間に主電源PS2によって主電流を流し、水冷さ
れたチップ22によりプラズマ熱源を安定化する一方、
粉末定量送給装置(図示せず)により肉盛材料を送給し
、キャリアガス(Ar、 Go□、 He又はこれらの
組合せ)と共にノズル23とチップ22の間からプラズ
マアーク中に投入溶融させてシールドガス(Ar、 C
o、又はそれらの組合せ)の下でバイブロ上に肉盛層2
4を形成する。ここでも前述のレーザ肉盛法と同様にパ
イプ軸方向移動装置を用いて必要な範囲全域に肉盛層2
4を形成することができる。
プラズマ肉盛条件の一例は以下の通りである。
プラズマガス   Ar 電流       130A パイプ回転速度  周速度換算で200〜450mm/
min 移動装置送り速度 10〜20mm/win肉盛材料供
給速度 8〜25g/lll1nレーザ肉盛法及びプラ
ズマ肉盛法で得られた摺動層となる肉盛層の断面組織を
第8図及び第9図に示す。
バイブロと肉盛層19・24との界面20・25は各々
合金化により金属結合されている。またタングステンカ
ーバイト36は合金マトリクス中に均一に分散させてい
る。第8図及び第9図の例ではいずれも肉盛層中のタン
グステンカーバイト量は40vt%であり合金マトリク
スはNi基自溶性合金である。
Ni基自溶性合金の融点は1000℃〜1100℃であ
り、タングステンカーバイトに比して十分に低いため、
肉盛施工に際し、自溶性合金を選択的に溶融させること
ができ、タングステンカーバイトが熱分解し、マトリク
ス中に固溶することが防がれる。また熱源として高いパ
ワー密度を有するレーザ及びプラズマを用いるので肉感
材料に対し熱源を投与する時間が短くて済む、その結果
、タングステンカーバイトが熱分解に至る前に肉盛材料
の溶融工程が終了し、凝固工程に移行できる。また同時
に溶融金属マトリクスの凝固速度が速くなるため、比重
が約15.5と大きいタングステンカーバイトが合金マ
トリクス中を沈殿する前に合金マトリクスの凝固を完了
させることができる。
したがってレーザ及びプラズマ熱源を用いNi基自溶性
合金を合金マトリクスとすることによりタングステンカ
ーバイトを熱分解させず多量にかつ均一に含む肉盛によ
る摺動層を形成することができる。また合金マトリクス
は上記のNi基自溶性合今に限らずタングステンカーバ
イトに対し十分に低融点の材料ならばCO基自溶性合金
やSUS 304でもよい。ただしSO8304等の鉄
鋼材料では融点が比較的高いため肉盛層形成にはより多
くのエネルギーを必要とするがNi基やCO基の自溶性
合金ではその融点が前述のごとく低いためより容易に均
一にタングステンカーバイトを含有する肉盛層が形成で
きる。
各種合金マトリクスに対し、タングステンカーバイトを
各々添加し、種々の肉盛プロセスによって肉盛層を形成
し、これを所定の寸法に仕上げ加工し、特に摺動層表面
はダイヤモンド研磨にて38まで仕上げ摩耗試験片を製
作した。これを各種摺動条件にて評価試験した。結果を
第5表に示す。
なお、相手材としては窒素ケイ素を用いた。
摺動条件は空気中・水道水中、海水+スラリー(海砂0
.4wt%)及び淡水+スラリー(川砂0.4wt%)
とした。
(以下余白) 第5表 評価記号は耐摩耗性・耐焼付性を総合的に評価した結果
を示しており、夫々の記号は、A:満足な耐久性有 B:使用には制限有 C:使用不能 を意味する。
第5表から明らかなように実施例3乃至6はいずれも夫
々の摺動条件において良好な摺動特性を呈している。一
方、比較例のうちアーク溶接及びガス溶接を肉盛プロセ
スとした比較例7及び8の肉盛層断面を@察するとタン
グステンカーバイトの多くの部分が沈殿しているのが認
められた。またレーザ及びプラズマ肉盛した比較例9及
び10の肉盛層断面観察によればタングステンカーバイ
トは均一に存在していたが、十分な摺動特性は得られな
かった。また上記実施例は摺動性能を要求する面のみに
肉盛層を形成させるものであるので従来の超硬合金をバ
ルク材として用いる摺動部材に対して機械加工性、コス
トの両面から見て大いに有効であり、特に超硬合金をバ
ルク材として製造することの困難な大型軸受の摺動部材
として非常に有効である。また超硬合金をバルク材とし
て用いた摺動部材では、衝撃や微小亀裂の進展による重
大破損が大きな問題となっているが、上記実施例では摺
動部材の基材は、高延性を有するオーステナイト系ステ
レンス鋼等構造用金属材料であるので薄肉の皮膜が衝撃
をうけても亀裂の発生が防止される。また万一スラリー
等のかみ込みによって亀裂が発生しても皮膜の一部を破
損するにとどまるので部材全体の破損には至らない。
〔発明の効果〕
本発明によれば構造用金属部材上にタングステンカーバ
イトとこのタングステンカーバイトより融点の低い合金
からなる摺動層を高エネルギ流束による高速熱処理によ
って溶着形成することにより摺動層内のタングステンカ
ーバイトを均一に分布させるので気中、水中及びスラリ
ーを含む海水・淡水中においても良好な摺動特性を有す
る。そして複合構造であるため衝撃等に対しても耐久性
が高い。
また構造用金属材料上に25wt%以上のタングステン
カーバイト及びこのタングステンカーバイトより融点の
低い合金からなる皮膜材料を溶射によって付着させ、次
に前述皮膜を高エネルギ流束による高速熱処理によって
主として低融点の合金を溶融させ、比重の大きいタング
ステンカーバイトを皮膜中に均一分散させたまま皮膜を
ち密化し、かつ構造用金属材料に強力に固着させるので
気中、水中及びスラリーを含む海水及び淡水中において
    −も安定して良好な摺動特性を有する。また複
合構造であるため衝撃等に対しても耐久性の高い摺動部
材を製造することができる。
さらに構造用金属材料上に35%lt%を超えるタング
ステンカーバイト及びこのタングステンカーバイトに比
して融点の低い合金からなる肉盛材料を高エネルギ流束
による高速熱処理によって肉盛溶接し摺動層を形成する
ので気中、水中及びスラリーを含む海水中並びに淡水中
でも十分に高い耐摩耗性及び耐焼付き性を有する摺動部
材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による軸受装置の摺動部材の一実施例を
示す断面図、第2図は本発明による摺動部材の製造方法
の一実施例を示す各工程の断面図。 第3図は第2図に示す製造工程で使用するレーザ本発明
による摺動部材の製造方法の一実施例を示す概略図、第
7図は本発明による他の実施例を示す概略図、第8図及
び第9図は摺動層の断面組織軸 図、第10図は従来の製置装置を示す断面図、第11図
は従来の摺動部の断面組織図である。 1・・・回転軸、      2・・・摺動用スリーブ
、2a・・・スリーブ、    2b・・・摺動層、3
・・・軸受、       6・・・パイプ、7・・・
皮膜、 8・・・タングステンカーバイト、 11・・・レーザビーム   18・・・界面、19・
・・肉盛層、     20・・・界面、24・・・肉
盛層、     25・・・界面、28・・・肉盛材料
、 36・・・タングステンカーバイト、 37・・・合金マトリックス。 代理人 弁理士 則 近 憲 佑 同  第子丸 健 第2図 ゛第3図 69      〜  ′ 第4図 り 第5図 第6図 第7図 第8図 第9図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)軸受装置の摺動部において、この摺動部の構造用金
    属部材上にタングステンカーバイトとこのタングステン
    カーバイトより融点の低い合金とにより形成され、高エ
    ネルギ流束による高速熱処理によって前記構造用金属部
    材上に溶着される摺動層を形成したことを特徴とする軸
    受装置の摺動部材。 2)軸受装置における摺動部の構造用金属部材上に25
    重量%以上のタングステンカーバイトとこのタングステ
    ンカーバイトより融点の低い合金とからなる皮膜材料を
    溶射し付着させ、その後この皮膜材料に対して高エネル
    ギ流束による高速熱処理を施し前記皮膜材料を前記構造
    用金属部材に溶着させることを特徴とする摺動部材の製
    造方法。 3)軸受装置における摺動部の構造用金属部材上に35
    重量%以上のタングステンカーバイトとこのタングステ
    ンカーバイトより融点の低い合金とからなる肉盛材料を
    前記構造用金属部材上に高エネルギ流束による高速熱処
    理によって肉盛溶接することを特徴とする摺動部材の製
    造方法。
JP7601688A 1988-03-31 1988-03-31 軸受装置の摺動部材とその製造方法 Pending JPH01250616A (ja)

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