JPH0124085Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 『産業上の利用分野』 本考案は、主として美容上の要望から体型を補
正乃至矯正するための体型矯正用下着の改良に関
するものである。

『従来の技術』 従来、バストアツプやヒツプアツプのために各
種のブラジヤーまたはガードルが提供されてお
り、高い矯正効果を得るために針金・樹脂板等の
強弾性心材を有したものも使用されている。

『考案が解決しようとする問題点』 しかし、従来のこの種体型矯正用下着は、矯正
効果を高めんとすると生地が厚くなるとともに強
固な心材を使用しなけらばならず、着用すると窮
屈で、硬く、異物感を伴なうという欠点を有して
いた。

特に近時は、女性の活動が活発となるとともに
被服は生地が薄く体に密接するデザインが多くな
り、その結果、被服の下に従来の硬質な体型矯正
用下着を着用すると体の動きと被服生地の動きに
とに不自然性が生じ、一見してこの種体型矯正用
下着を着用していることが判別されてしまうとい
う欠点が指摘されている。

そこで、本考案は上記欠点に鑑みなされたもの
で、ブラジヤーとガードルとを相互に関連付ける
ことにより、硬質な心材を使用することなく着用
者の体にフイツトし高い矯正効果の得られる体型
矯正用下着を提供することを目的としたものであ
る。

『問題点を解決するための手段』 上記の目的に沿い、先述実用新案登録請求の範
囲を要旨とする本考案の構成は前述問題点を解決
するために、両カツプ部２，２の上端に紐連結部
３を夫々配したブラジヤーＡと、後上部に紐連結
部１３，１３を配したガードルＢと、一端を上記
ブラジヤーＡの紐連結部３に連結し他端を、着装
者の肩の上を通した後背中側に回して上記ガード
ルＢの紐連結部１３に連結する伸縮性の吊り紐Ｃ
とからなる技術的手段を講じたものである。

『作用』 それ故、本考案体型矯正用下着は、第４図に示
すごとく、一端をブラジヤーＡの紐連結部３に連
結した吊り紐Ｃを着用者Ｗの肩から背中側に回
し、該吊り紐Ｃの他端をガードルＢの紐連結部１
３に連結して着用（この際に、第４図では吊り紐
ＣをブラジヤーＡと背中との間に通しているが、
該吊り紐ＣはブラジヤーＡ外側を通してもよい。
また吊り紐ＣはＸ字状に一体的に構成してあるが
一つのものを背中で交差して使用してもよい。）
する。そして、着用に際し該吊り紐Ｃの長さを所
定の引張力が生ずる長さに設定しておくと、この
引張力はブラジヤーＡのカツプ部２，２の上端乃
至バストと、ガードルＢの後上部乃至ヒツプとを
上方に引き上げるように作用するものである。

『実施例』 次に、本考案の実施例を第１図乃至第４図に従
つて説明すれば以下の通りである。

図中、Ａがブラジヤーで、このブラジヤーＡは
両カツプ部２，２の上端に紐連結部３を夫々配し
てなる。このブラジヤーＡは、一端に一方側係止
具（フツク等で図示はしていない）を他端にこの
一方側係止具に係合するフツク係止環等の他方側
係止具４，４，４……（第１図参照）を有し、ア
ンダーバスト部位に巻き付けるように着用するブ
ラジヤー帯部１と、このブラジヤー帯部１に下端
を連設した両カツプ部２，２とで構成されるのは
従来と同じであるが、本実施例において、この両
カツプ部２，２は適宜な伸縮性を有した薄生地を
バストの両外側部のみを覆う形状となしてある。
この両カツプ部２，２をバストの両外側部のみを
覆う形状となしたのは、バストを該カツプ２，２
部で覆われない中心側に押圧して寄せるようにな
すとともに、バスト全体を包むことにより体が動
いた際にバストが体に固定されるのを防止し、よ
り自然な状態でバストが体の動きにつれて動くよ
うになすためのものである。

また、上記カツプ２，２部の上端に配する紐連
結部３，３は、図では必ずしも明らかに示してい
ないが、該カツプ２，２の上端を両側に開口を有
する二つ折り状となしているが、カツプ部２とは
別個な生地を二つ折り状として、その重合両端部
をカツプ２の上端部位に縫合したり、カツプ２の
上端に後述する連結具３ａ，１３ａまたはその類
似物（具体的には、ホツク、ボタン、係合テープ
等）を固定したもの等に変えても良いことは無論
であり、さらには該紐連結部３，３には後述する
吊り紐Ｃを着脱不能に縫合しておいても良いもの
である。

さらに、本実施例において上記ブラジヤー帯部
１の背中側部位にも一対の紐連結部３′，３′が配
してある。この紐連結部３′，３′は、本考案のブ
ラジヤーＡのみを着用する際に使用するもので、
後述する吊り紐Ｃとは別個の従来公知な一対の吊
り紐（図示せず）の一端を紐連結部３に他端を肩
を回して紐連結部３′に夫々連結して使用するも
ので、この際に該一対の吊り紐は双方が平行とな
るようになしたり、背中で交差するようになすも
のである。なお、この場合は吊り紐Ｃは着脱可能
となつていなければならないことは無論である。

そして、Ｂがガードルで、このガードルＢは後
上部に紐連結部１３，１３を配してなる。この紐
連結部１３，１３は、小片生地を二つ折り状とな
しその両端重合部をガードルＢに縫合してなる
が、前述したごとく、この紐連結部１３，１３を
ガードルＢの構成生地の一部を両端が開口する二
つ折り状となしたり連結具３ａ，１３ａまたはそ
の類似物等を固定したものに変えても良く、さら
には該紐連結部１３，１３には後述する吊り紐Ｃ
を着脱不能に縫合しておいても良いものである。
なお、この紐連結部１３，１３は第２図に最も明
らかに示すごとく、ガードルＢの後上部（内外面
いずれでも可）に所定の間隔を有して一対配する
のが望ましいが、ガードルＢの後上部中央に一個
配してもよく、この場合は後述するＹ字状の吊り
紐を使用するものである。

また、本実施例において、上記ガードルＢは、
適宜な伸縮性を有した生地でガードル本体１２を
構成し、このガードル本体１２の上端開口部には
主に長手方向に伸縮性を有した帯材で胴回り帯１
１を縫着してなる。そして、このガードル本体１
２の後部には窓孔１４，１４を配してある。この
窓孔１４，１４はヒツプ頂部（所謂ヒツプトツ
プ）を外出せしめるもので、両ヒツプの内側部を
より多く該窓孔１４，１４より外出させて両ヒツ
プが中央側に押圧されるようになしている。な
お、両窓孔１４，１４の間の生地は省略する（言
い変えると窓孔１４を両ヒツプのトツプ部が外出
する大きさで一つにする）と、該ガードル本体１
２は両ヒツプの外側のみを主に包み、両ヒツプを
中央に寄せるのにより効果的である。また、上記
胴回り帯１１は第２図に最も明らかに示すごと
く、前側の中央を低くして所謂Ｖ字としている。
このＶ字状の胴回り帯１１は着用者が腹部に圧迫
感を感じず、さらにガードルＢがズリ落ちにくい
ものである。

そして、Ｃが前記ブラジヤーＡとガードルＢと
を連結する吊り紐で、この吊紐Ｃは全部又は一部
を伸縮性の帯材（該吊り紐は断面形状が偏平であ
ることが望ましいが、丸紐等を使用しても差し支
えない）で形成し、一端を上記ブラジヤーＡの紐
連結部３に連結し他端を、着装者の肩の上を通し
た後背中側に回して上記ガードルＢの紐連結部１
３に連結してなる。

本実施例において上記吊り紐Ｃは一対を交差金
具３０でＸ字状にに交差せしめて一体的に形成し
ているが、この交差金具３０は省略して良いこと
は無論であり、着用者が一対の吊り紐Ｃ，Ｃを第
３図及び第４図に示すごとくＸ字状に使用した
り、その他平行状に使用したりすることが可能と
しておいても良い。また、図示はしていないが、
この吊り紐ＣはＹ字状となしたり、上部がＶ字状
で下部が逆Ｖ字状となしこの上下部間に一本の紐
で連結した形状となしても良いものである。ま
た、この吊り紐Ｃは長さを調整可能となすことが
望ましく、そのために従来公知な長さ調整バツク
ル３１を途中に介在せしめている。この長さ調整
バツクル３１は、第一吊り紐Ｃ１の一端を折返
し、この折返し部に連結環３２で第二吊り紐Ｃ２
を連結し、該折返先端は第一吊り紐Ｃ１を通した
長さ調整バツクル３１の中間杆部に固定してな
る。

さらに、上記吊り紐Ｃ，Ｃに配されている連結
具３ａ，１３ａは、本実施例においては従来公知
な偏平フツクを使用しているが、この連結具３
ａ，１３ａをブラジヤーＡまたはガードルＢ側に
配して吊り紐Ｃに紐連結部３，１３を配してもよ
く、該連結具３ａ，１３ａはホツク、ボタン、係
合テープ等の従来公知な連結具を使用してもよい
ものであり、さらには、該吊り紐Ｃの両端をブラ
ジヤーＡ及びガードルＢの一方又は双方に縫着し
ておいても良いものである。

なお、本考案体型矯正用下着は、肌に直接着用
しても、或いは現に市売されている薄手のブラジ
ヤー、シヨーツを着用した上に着用するようにな
してもよいものである。

『考案の効果』 本考案は上記のごときで、吊り紐Ｃ，Ｃにより
ブラジヤーＡとガードルＢとを連結したため、該
吊り紐Ｃ，Ｃの引張力がバストとヒツプとの双方
を引き上げ、効率的な体型の矯正効果を有する体
型矯正用下着を提供することができるものであ
る。

特に本考案は、上記吊り紐の引張力が背筋を伸
ばすようにも作用するため、姿勢を正す効果も有
し、この姿勢矯正と前記バストとヒツプとの引き
上げ効果とがあいまつて従来にはない体型矯正効
果を有した体型矯正用下着を提供することができ
るものである。

また、一般生活においては、かがむ動作が多
く、このかがむ動作が背筋を伸ばした体型を損な
う原因となつているが、屈むと吊り紐Ｃ，Ｃの引
張力が抵抗となるため、着用者は通常時は背筋を
伸ばすよう習慣ずけられ、バスト、ヒツプの形状
矯正のみならず体型全般の矯正に顕著な効果が期
待でき、また、背筋を反り返す動作というのは一
般生活においてはまず無いので、吊り紐Ｃ，Ｃが
たるんで、その上に着装した服の形状を乱す必配
も無いものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案体型矯正用下着の一実施例を示す
もので、第１図はブラジヤーの右半分正面図、第
２図はガードルの正面図、第３図は吊り紐の一部
切欠正面図、第４図は着用状態を示す斜視図であ
る。 Ａ…ブラジヤー、Ｂ…ガードル、Ｃ…吊り紐、
２…カツプ部、３…紐連結部、１３…紐連結部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 両カツプ部２，２の上端に紐連結部３を夫々配
   したブラジヤーＡと、 後上部に紐連結部１３，１３を配したガードル
   Ｂと、 一端を上記ブラジヤーＡの紐連結部３に連結し
   他端を、着装者の肩の上を通した後背中側に回し
   て上記ガードルＢの紐連結部１３に連結する伸縮
   性の吊り紐Ｃとからなる体型矯正用下着。