JPH0123052Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は掃除性を良くするための措置を施した
換気装置用シヤツタに関する。

〔考案の技術的背景〕

従来より、換気装置例えば換気扇に於いては、
その外枠の室外側開口部に此処を開閉するシヤツ
タが設けられている。

〔背景技術の問題点〕

然しながら上記従来のものに於いては、換気運
転を繰返すうちにシヤツタ殊にその内表面に油塵
等がこびりつき、よつてその掃除を行なわなけれ
ばならないのであるが、然しその掃除は極めて困
難で、洗剤を使つても汚れは仲々落ちず、時間も
かかるという問題点があり、しかもその折りたわ
し等を使つて擦つたりするとシヤツタの表面が傷
付き錆の原因となつたりする問題点まであつた。

〔考案の目的〕

本考案は上述の事情に鑑みてなされたものであ
り、従つてその目的は、油塵等の汚れを取除く掃
除を簡単且つ奇麗に、しかも表面を傷付けたりす
ることなく行なうことができ、又、それを本来表
面の傷付き防止用の保護シートを利用して行ない
得ることに加え、その剥離も容易に行ない得る極
めて実用的な換気装置用シヤツタを提供するにあ
る。

〔考案の概要〕

本考案は、外表面及び内表面のうちの少なくと
も内表面に保護シートを剥離可能に貼着し、そし
て端縁部の少なくとも前記内表面側に前記保護シ
ートの一部をその貼着面から浮かせる凹部又は凸
部若しくはその両方を設け、それによつて汚れを
保護シートにより受け、そして該保護シートの浮
いた部分を摘み持つて該保護シートを剥離させる
ことにより汚れも該保護シートと共に取除く様に
したことを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下本考案を油塵等の汚れが最も付き易い台所
用換気扇のシヤツタに適用した一実施例につき図
面を参照して説明するに、先ず台所用換気扇の全
体を示した第１図に於いて、１は本体枠であり、
これの内部に取付脚２を介してモータ３を取付
け、モータ３にはその回転軸４に羽根５をスピン
ナ６によつて直結せしめている。尚、７は本体枠
１の前面（室内側）開口部に羽根５を囲繞する様
に装着した化粧枠である。而して一方、８は前記
本体枠１の後面（室外側）開口部に例えば二枚上
下に分けて夫々開閉可能に枢設したシヤツタであ
り、その一枚の詳細を第２図に示す。即ち、この
シヤツタ８は全体として概ねく字状にプレス成形
された金属板、中でも予め塗装処理が施された鋼
板いわゆるカラー鋼板等から成るもので、その内
側及び外側の両表面には例えばポリエチレンフイ
ルムのシートから成る保護シート９を夫々プレス
成形前から剥離可能に貼着して設けており、そし
てその保護シート９を貼着した状態にて一方（取
付状態にあつては上方）の端縁部にはその左右両
側部に凹部１０，１１と凸部１２，１３とを夫々
表裏一体の関係でプレス成形により設け、以て第
３図に示す如く凹部１０，１１にあつてはその窪
み内に於いて、又、凸部１２，１３にあつてはそ
の両外側部に於いて夫々保護シート９の一部を剥
離させ、該保護シート９の一部が夫々その貼着面
から浮く様にしている。

さて、以上の様な構成とした本実施例の場合、
モータ３に通電して羽根５を回転させ、これによ
りシヤツタ８を開放させつつ室内の汚れた空気を
室外に排出するという換気運転を繰返すうち、シ
ヤツタ８特にこれの内表面にはその汚れた空気に
含まれる油塵等が付き、外表面にもそれは付く。
然し本実施例の場合、その油塵等はシヤツタ８の
表面には直接付かず該シヤツタ８の表面を覆つた
保護シート９に付くもので、故にその後その保護
シート９を剥離させれば、上記油塵等の汚れも保
護シート９と共にシヤツタ８からそつくり取除か
れる。而してこの折り特に本実施例に於いては、
凹部１０，１１や凸部１２，１３により貼着面か
ら浮かされた保護シート９の一部を摘み持つて引
張ることにより、該保護シート９の全部を実に容
易に剥離させ得るもので、これにより油塵等の汚
れも実に簡単に、そして奇麗に除去できるもの
で、又、シヤツタ８の表面を傷付けるという様な
ことなく、従つてその傷付きを原因とした錆の発
生等も防止することができる。併せてこの場合、
上述の保護シート９は本来シヤツタ８のプレス成
形時やそれ以前或いはそれ以後の取扱い時に於け
る表面の傷付きを防止するためのものであり、そ
れをそのまま利用して剥離させることにより上述
の如く掃除性を向上させ得るというのであるか
ら、合理的で、経済的にも有利ならしめ得る。

尚、保護シート９はシヤツタ８の外表面より汚
れ易い内表面にのみ貼着する様にしても良いもの
で、それに合わせ凹部１０，１１や凸部１２，１
３もシヤツタ８の少なくとも内表面側に設けられ
ていれば良く、又、その凹部１０，１１や凸部１
２，１３自体その一方のみ設けられていても良
い。加えて保護シート９は成形する前のシヤツタ
８に貼着するものには限られず、成形後殊に上述
の凹部１０，１１や凸部１２，１３を形設した後
のシヤツタ８に貼着する様にしても良い。そして
更に、保護シート９を剥離させた後のシヤツタ８
にも、保護シート９同様のシートを貼着する様に
すれば良い。又、本考案は換気扇のシヤツタに限
られず他の換気装置一般のシヤツタとして広く適
用できるもので、更に農事ハウス用等の様に装置
本体から離して設けられる様なものであつても良
い。

〔考案の効果〕

以上にて明らかな様に本考案の換気装置用シヤ
ツタは、外表面及び内表面のうちの少なくとも内
表面に保護シートを剥離可能に貼着したものであ
つて、端縁部の少なくとも前記内表面側に前記保
護シートの一部をその貼着面から浮かせる凹部又
は凸部若しくはその両方を設けて成ることを特徴
とし、それによつて汚れを保護シートにより受
け、そして該保護シートの浮いた部分を摘み持つ
て該保護シートを剥離させることにより汚れも該
保護シートと共に取除き得るというものであるか
ら、表面に付いた油塵等の汚れを取除く掃除を簡
単且つ奇麗に、しかも表面を傷付けたりすること
なく行なうことができ、又、それを本来表面の傷
付き防止用の保護シートを利用して行ない得るこ
とに加え、その剥離も保護シートの一部を摘み持
つ最初の時点から容易に行ない得るという優れた
実用的効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を台所用換気扇のシヤツタに適用
した一実施例を示したものにて、第１図はその台
所用換気扇全体の縦断側面図、第２図はシヤツタ
単体の拡大斜視図、第３図は第２図の−線に
沿う縦断面図である。 図中、８はシヤツタ、９は保護シート、１０，
１１は凹部、１２，１３は凸部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外表面及び内表面のうちの少なくとも内表面に
   保護シートを剥離可能に貼着したものであつて、
   端縁部の少なくとも前記内表面側に前記保護シー
   トの一部をその貼着面から浮かせる凹部又は凸部
   若しくはその両方を設けて成ることを特徴とする
   換気装置用シヤツタ。