JPH01228644A - 含Ni鋼の連続鋳造における表面割れ防止方法 - Google Patents
含Ni鋼の連続鋳造における表面割れ防止方法Info
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- JPH01228644A JPH01228644A JP5345988A JP5345988A JPH01228644A JP H01228644 A JPH01228644 A JP H01228644A JP 5345988 A JP5345988 A JP 5345988A JP 5345988 A JP5345988 A JP 5345988A JP H01228644 A JPH01228644 A JP H01228644A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は含Ni低温用鋼の連続鋳造における表面割れ防
止方法に関するものである。
止方法に関するものである。
従来の技術
連続鋳造は、鉄鋼製造工程における造塊〜分塊工程の省
略に伴う歩留り向上、省エネルギー、省力化等をもたら
し、その適用分野は、板厚等の物理的制限を除けば、は
ぼ100%となりつつある。
略に伴う歩留り向上、省エネルギー、省力化等をもたら
し、その適用分野は、板厚等の物理的制限を除けば、は
ぼ100%となりつつある。
9%Ni鋼に代表される一連の低温用Ni鋼(5〜10
%Ni)に対してもこの連続鋳造化が図られてきた。
%Ni)に対してもこの連続鋳造化が図られてきた。
しかしながら、これら5〜10%Niを含有する鋼は、
一般の低合金鋼に比べて、600〜900℃における靭
性が著しく弱く(脆性を示し)また、組織変態に伴う寸
法変化が大きいことから、割れ感受性が高い鋼種であり
、連続鋳造時に鋳片の表面割れや表面直下(表皮下)割
れが生じやすく1次工程の圧延の前に精整手入れを行う
工程が必要となり、連続鋳造化のメリットを充分に享受
できていない。
一般の低合金鋼に比べて、600〜900℃における靭
性が著しく弱く(脆性を示し)また、組織変態に伴う寸
法変化が大きいことから、割れ感受性が高い鋼種であり
、連続鋳造時に鋳片の表面割れや表面直下(表皮下)割
れが生じやすく1次工程の圧延の前に精整手入れを行う
工程が必要となり、連続鋳造化のメリットを充分に享受
できていない。
連続鋳造におけるこれらの割れを引き起こす物理的原因
としては、(1)冷却帯における鋳片支持ロール間での
冷却水による冷却の際に、鋳片の幅方向の温度不均一に
よって生じる熱応力や、 (2)ロール間で鋳片が溶鋼
の静圧によってふくれることによる(バルジング)応力
、また(3)弯曲型のJ!u続鋳造において、0片を弯
曲部から水平部に曲げ戻す際の矯正点における機械的な
引っ張り応力(矯正歪み)等が挙げられる。
としては、(1)冷却帯における鋳片支持ロール間での
冷却水による冷却の際に、鋳片の幅方向の温度不均一に
よって生じる熱応力や、 (2)ロール間で鋳片が溶鋼
の静圧によってふくれることによる(バルジング)応力
、また(3)弯曲型のJ!u続鋳造において、0片を弯
曲部から水平部に曲げ戻す際の矯正点における機械的な
引っ張り応力(矯正歪み)等が挙げられる。
そこで、従来から、これら含旧鋼の連続鋳造時の表面割
れ発生を抑制、防止する対策として、そもそも材料の靭
性を高めるという点から、CaやTiを添加する方法(
特開昭57−28141)等が報告されている。しかし
、これら材料の靭性を高める不純物元素の除去やWL@
元素の添加は鋳造前段階の精錬工程で付加的な工程を必
要とし、そのための温度補償や精錬材、合金等精錬コス
トの増加につながっている。
れ発生を抑制、防止する対策として、そもそも材料の靭
性を高めるという点から、CaやTiを添加する方法(
特開昭57−28141)等が報告されている。しかし
、これら材料の靭性を高める不純物元素の除去やWL@
元素の添加は鋳造前段階の精錬工程で付加的な工程を必
要とし、そのための温度補償や精錬材、合金等精錬コス
トの増加につながっている。
一方、特殊な微量元素等の添加は行わずに表面割れを抑
制するために、冷却帯での冷却水量を落とし、かつ冷却
スプレーの形状を水量密度が均一となるオーバルタイプ
ノズルを用いる(鉄と鋼、87(1980)、S−73
8)、ないしは気水ノズルを用いて鋳片温度の均一化を
図る方法や、また弯曲型連鋳機においては、先述の矯正
点を鋳片が通過する際の鋳片表面温度を靭性か弱い温度
領域にかからぬよう高温側に回避するために二次冷却帯
において950℃以下の領域を20℃/分以下の冷却速
度で冷却する暖冷の冷却パターンをとる方法(特開昭5
7−328E12)といった鋳造条件側の改善が報告さ
れている。
制するために、冷却帯での冷却水量を落とし、かつ冷却
スプレーの形状を水量密度が均一となるオーバルタイプ
ノズルを用いる(鉄と鋼、87(1980)、S−73
8)、ないしは気水ノズルを用いて鋳片温度の均一化を
図る方法や、また弯曲型連鋳機においては、先述の矯正
点を鋳片が通過する際の鋳片表面温度を靭性か弱い温度
領域にかからぬよう高温側に回避するために二次冷却帯
において950℃以下の領域を20℃/分以下の冷却速
度で冷却する暖冷の冷却パターンをとる方法(特開昭5
7−328E12)といった鋳造条件側の改善が報告さ
れている。
発I51が解決しようとする課題
以」二述べた各種の対策により、含N1W4の連続鋳造
時の表面割れは大幅に改善されてはきたが、実際の連続
鋳造過程においては、例えば弯曲連鋳機の矯正点を高温
で通過させるために、緩冷却パターンを採用しても、鋳
片幅方向エツジ部は、センタ一部に比べると鋳片内部か
らの復熱が少なく、かつ放熱しやすいために、表面を靭
性の弱い温度以上に常に安定に確保することが難しいと
いう問題点が残っていた。
時の表面割れは大幅に改善されてはきたが、実際の連続
鋳造過程においては、例えば弯曲連鋳機の矯正点を高温
で通過させるために、緩冷却パターンを採用しても、鋳
片幅方向エツジ部は、センタ一部に比べると鋳片内部か
らの復熱が少なく、かつ放熱しやすいために、表面を靭
性の弱い温度以上に常に安定に確保することが難しいと
いう問題点が残っていた。
未発Il+は上述のような問題点に鑑み、研究を進めて
きた結果見出されたもので、その目的とするところは、
含Ni鋼の連続鋳造に際して、鋳片表面の温度履歴を制
御することにより、従来靭性が低下すると言われてきた
温度領域においても、靭性を向」−させ、表面割れや表
面下割れの発生を軽減せしめ、次工程圧延前の鋳片手入
れ工程を緩和、省略することにある。
きた結果見出されたもので、その目的とするところは、
含Ni鋼の連続鋳造に際して、鋳片表面の温度履歴を制
御することにより、従来靭性が低下すると言われてきた
温度領域においても、靭性を向」−させ、表面割れや表
面下割れの発生を軽減せしめ、次工程圧延前の鋳片手入
れ工程を緩和、省略することにある。
課題を解決するための手段
本発明は、特殊な微量元素を添加することなく、旧含有
鋼をi統鋳造する際に、鋳片表面温度の熱履歴を制御す
ることにより、表面割れや表面下割れを抑制する方法を
提供するものであり、その方法はXiを5〜10%含有
する低温用鋼の連続鋳造において、鋳片表面温度が11
50℃から950℃の領域において、鋳片表面の冷却速
度を20℃/分以下とすることを特徴とするものである
。
鋼をi統鋳造する際に、鋳片表面温度の熱履歴を制御す
ることにより、表面割れや表面下割れを抑制する方法を
提供するものであり、その方法はXiを5〜10%含有
する低温用鋼の連続鋳造において、鋳片表面温度が11
50℃から950℃の領域において、鋳片表面の冷却速
度を20℃/分以下とすることを特徴とするものである
。
作用
以下、本発明を図面に基づき、詳細に説明する。
連続鋳造における表面割れの発生は、熱間延性(靭性)
の低下によるものであることは一般的に知られたところ
である0表面割れが生じた場合、その鋳片は次工程圧延
前に表面の手入れを施す必要があるが、この表面手入れ
率と熱間延性の関係についてはこれまでにも報告があり
、高温引っ張り試験で得られる断面の収縮率を表す絞り
値(RA)が80%以上であれば1手入れが非常に低減
するといわれている。
の低下によるものであることは一般的に知られたところ
である0表面割れが生じた場合、その鋳片は次工程圧延
前に表面の手入れを施す必要があるが、この表面手入れ
率と熱間延性の関係についてはこれまでにも報告があり
、高温引っ張り試験で得られる断面の収縮率を表す絞り
値(RA)が80%以上であれば1手入れが非常に低減
するといわれている。
そこで、第1図に示すような連続鋳造の鋳片表面が受け
ると考えられる熱履歴の中で、冷却速度の影響をシミュ
レートした高温引っ張り試験を行った。この試験に供し
た材料の成分は第1表に示すものである。また、この6
00〜800℃の温度領域で靭性が低下する現象は、歪
み速度が非常に遅い場合に著しいことが報告されている
ため、歪み速度としては1X10−3/秒という遅いも
ので試験を行った。
ると考えられる熱履歴の中で、冷却速度の影響をシミュ
レートした高温引っ張り試験を行った。この試験に供し
た材料の成分は第1表に示すものである。また、この6
00〜800℃の温度領域で靭性が低下する現象は、歪
み速度が非常に遅い場合に著しいことが報告されている
ため、歪み速度としては1X10−3/秒という遅いも
ので試験を行った。
第1表 (%)
この試験で得られた引っ張り温度と絞り値(RA)の関
係を第2図に示す、第2図において、冷却速度が大きい
場合には、従来から報告されているように、 eoo
〜800℃の温度領域で靭性の低下が見られるが、冷却
速度を小さくしていくと徐々に延性が回復している。第
2図をもとに、 800”0で引っ張り試験を行った際
の1300℃から800℃までの冷却速度と絞り値(R
A)の関係を第3図に示す、第3図から、冷却速度20
℃/分以下であれば、最も靭性低下が見られる800℃
の温度における絞り値(RA)が60%以上に確保でき
ることがわかった。
係を第2図に示す、第2図において、冷却速度が大きい
場合には、従来から報告されているように、 eoo
〜800℃の温度領域で靭性の低下が見られるが、冷却
速度を小さくしていくと徐々に延性が回復している。第
2図をもとに、 800”0で引っ張り試験を行った際
の1300℃から800℃までの冷却速度と絞り値(R
A)の関係を第3図に示す、第3図から、冷却速度20
℃/分以下であれば、最も靭性低下が見られる800℃
の温度における絞り値(RA)が60%以上に確保でき
ることがわかった。
この冷却速度を小さくすることにより延性が回復する機
構としては、従来この含Ni鋼が600〜900℃の温
度領域で靭性の低下を示す原因として報告されてきた、
■初晶のオーステナイト相の粒内変形が生じにくくなり
粒界すべり変形が生じる、■硫化物や酸化物、窒化物等
の析出物が粒界に存在すると、ボイドの核発生場所とな
り変形を助長する、■オーステナイトからフェライトへ
の相変態時に、初期オーステナイトの粒界に沿って生成
する変形応力の小さい初析フェライトに変形応力が集中
する1等の諸説に対して、靭性低下温度領域よりも高温
側での熱履歴が大きく影響していることから、冷却速度
を小さくすることにより当初粒界に存在していた析出物
が成長し、もはや粒界のみには存在しえない状態ニ戸、
ているためと推定される。
構としては、従来この含Ni鋼が600〜900℃の温
度領域で靭性の低下を示す原因として報告されてきた、
■初晶のオーステナイト相の粒内変形が生じにくくなり
粒界すべり変形が生じる、■硫化物や酸化物、窒化物等
の析出物が粒界に存在すると、ボイドの核発生場所とな
り変形を助長する、■オーステナイトからフェライトへ
の相変態時に、初期オーステナイトの粒界に沿って生成
する変形応力の小さい初析フェライトに変形応力が集中
する1等の諸説に対して、靭性低下温度領域よりも高温
側での熱履歴が大きく影響していることから、冷却速度
を小さくすることにより当初粒界に存在していた析出物
が成長し、もはや粒界のみには存在しえない状態ニ戸、
ているためと推定される。
よって、例えば弯曲連鋳機で含NiwIを鋳造する場合
に、従来報告されている矯正点を通過する際の鋳片表面
温度を靭性が低下する温度領域よりも高温側に回避する
方法に対して1本発明である鋳片表面温度が1150℃
から950℃の領域での鋳片表面の冷却速度を20℃/
分以下とすれば、従来法で割れの発生があった鋳片表面
温度で矯正点を通過しても表面割れの発生を軽減、抑制
できることになる。
に、従来報告されている矯正点を通過する際の鋳片表面
温度を靭性が低下する温度領域よりも高温側に回避する
方法に対して1本発明である鋳片表面温度が1150℃
から950℃の領域での鋳片表面の冷却速度を20℃/
分以下とすれば、従来法で割れの発生があった鋳片表面
温度で矯正点を通過しても表面割れの発生を軽減、抑制
できることになる。
試験結果に基づけば鋳片表面温度が1300℃以下の領
域で20℃/分以下の冷却速度をとることが理想的であ
るが、一般の連続鋳造機においては、水冷鋳型による一
次冷却帯を通過し、冷却水により鋳片が直接冷却される
。いわゆる二次冷却帯が始まる際の鋳片表面温度は、鋳
造速度や水冷鋳型の冷却能力にもよるが1200℃程度
であり、鋳型直下で急激に冷却速度を低下させることは
操業の安定性にも欠ける。よって少なくとも1150℃
以下での領域の鋳片表面の冷却速度を20℃/分以下に
維持しなければならない。
域で20℃/分以下の冷却速度をとることが理想的であ
るが、一般の連続鋳造機においては、水冷鋳型による一
次冷却帯を通過し、冷却水により鋳片が直接冷却される
。いわゆる二次冷却帯が始まる際の鋳片表面温度は、鋳
造速度や水冷鋳型の冷却能力にもよるが1200℃程度
であり、鋳型直下で急激に冷却速度を低下させることは
操業の安定性にも欠ける。よって少なくとも1150℃
以下での領域の鋳片表面の冷却速度を20℃/分以下に
維持しなければならない。
また、弯曲連鋳機の矯正点を鋳片が通過する際の表面温
度を高く設定することが好ましいのは特開昭57−32
882で提案されている通りであるが、特開昭57−3
2862の条件において鋳片センタ一部に較べて放熱の
大きい鋳片幅方向エツジ部の温度を950℃以上に高く
保つことは難しく、ここに本発明は有効に作用する。す
なわち、950℃以上の高温を安定に確保できない部分
について、靭性の低下が生じ始める950℃までの冷却
速度を20℃/分以下に維持することが極めて重要とな
る。
度を高く設定することが好ましいのは特開昭57−32
882で提案されている通りであるが、特開昭57−3
2862の条件において鋳片センタ一部に較べて放熱の
大きい鋳片幅方向エツジ部の温度を950℃以上に高く
保つことは難しく、ここに本発明は有効に作用する。す
なわち、950℃以上の高温を安定に確保できない部分
について、靭性の低下が生じ始める950℃までの冷却
速度を20℃/分以下に維持することが極めて重要とな
る。
ここで、鋳片表面温度が1150℃から350℃の領域
での冷却速度を制御する方法としては、種々の連続鋳造
機の冷却能力に適した方法を用いるわけであるが、この
際に冷却水による部分的な冷却は可能な限り避け、例え
ば鋳片幅方向の水量密度は極力均一に保ち温度分布の不
均一を生じないように設定するのが好ましい、また、従
来から鋼の靭性低下に影響をおよぼすことが報告されて
いる、硫黄やりん、窒素等の不純物元素に関して、これ
らの含有量を極力低下することが有効なことは言うまで
もなく、本発明下においても、従来報告されているよう
に、硫黄0.003%以下、りん0.010%以下、窒
素0.004%以下に高純化を施すことにより、その効
果をより安定に得ることができ好ましいものである。
での冷却速度を制御する方法としては、種々の連続鋳造
機の冷却能力に適した方法を用いるわけであるが、この
際に冷却水による部分的な冷却は可能な限り避け、例え
ば鋳片幅方向の水量密度は極力均一に保ち温度分布の不
均一を生じないように設定するのが好ましい、また、従
来から鋼の靭性低下に影響をおよぼすことが報告されて
いる、硫黄やりん、窒素等の不純物元素に関して、これ
らの含有量を極力低下することが有効なことは言うまで
もなく、本発明下においても、従来報告されているよう
に、硫黄0.003%以下、りん0.010%以下、窒
素0.004%以下に高純化を施すことにより、その効
果をより安定に得ることができ好ましいものである。
実施例
溶銑予備処理〜転炉〜二次精錬により溶製した、第2表
に示す9%Ni鋼を、弯曲半径10.5*R1鋳込み点
から矯正点までの距gl17mの1し一ドル2ストラン
ドの弯曲型連続鋳造機の片側のストランドで、本発明方
法を用いて鋳造を行った。
に示す9%Ni鋼を、弯曲半径10.5*R1鋳込み点
から矯正点までの距gl17mの1し一ドル2ストラン
ドの弯曲型連続鋳造機の片側のストランドで、本発明方
法を用いて鋳造を行った。
第2表 (%)
鋳造の条件は以下の通りである。
鋳造速度: 0.5m/分
冷却方法ニオ−パルタイプスプレーノズル冷却条件:比
水量0.7立/kg 鋳型から下部、機端までの水量密度を第3表に示す。
水量0.7立/kg 鋳型から下部、機端までの水量密度を第3表に示す。
第3表
(以下余白)
」−記の条件で鋳造を行った際に、鋳片表面に熱電対を
設置し測定した鋳片表面温度の結果を第4図に示す、こ
の図から、鋳片幅方向センタ一部は、1150℃から矯
正点前までの冷却速度がo、 t”c/秒(6℃/分)
、矯正点通過時の鋳片表面温度が980℃である。一方
、幅方向エツジ部は矯正点通過時の鋳片表面温度が80
0’Oと低下しているが、 1150℃から950℃ま
での冷却速度は0.3℃/秒(18℃/分)であった、
この鋳片を、自然放冷後表面から2鵬層切削して表面観
察した結果、健全な表面が得られた。すなわち、エツジ
部はこれまで靭性が低下する温度領域で矯正点を通過し
ているにもかかわらず、1150℃から1150”0ま
での冷却速度を制御することで表面割れが抑制された。
設置し測定した鋳片表面温度の結果を第4図に示す、こ
の図から、鋳片幅方向センタ一部は、1150℃から矯
正点前までの冷却速度がo、 t”c/秒(6℃/分)
、矯正点通過時の鋳片表面温度が980℃である。一方
、幅方向エツジ部は矯正点通過時の鋳片表面温度が80
0’Oと低下しているが、 1150℃から950℃ま
での冷却速度は0.3℃/秒(18℃/分)であった、
この鋳片を、自然放冷後表面から2鵬層切削して表面観
察した結果、健全な表面が得られた。すなわち、エツジ
部はこれまで靭性が低下する温度領域で矯正点を通過し
ているにもかかわらず、1150℃から1150”0ま
での冷却速度を制御することで表面割れが抑制された。
比較例
り記実施例の鋳造時に、もう一方のストランドで、実施
例と同じ第2表に示す9%N1鋼を冷却条件をかえて鋳
造を行った。FJ造条件は以下に示す通りである。
例と同じ第2表に示す9%N1鋼を冷却条件をかえて鋳
造を行った。FJ造条件は以下に示す通りである。
鋳造速度: 1.0m7分
冷却方法ニオ−パルタイプスプレーノズル冷却条件:比
水量1.3文/kg 第4表に示すように、鋳型下部の水量密度を高めに設定
した。
水量1.3文/kg 第4表に示すように、鋳型下部の水量密度を高めに設定
した。
第4表
(以下余白)
上記の条件で鋳造を行った際に、鋳片表面に熱電対を設
置し測定した鋳片表面温度の結果を第5図に示す、この
図から、矯正点通過時の鋳片表面温度は300℃を確保
しているが、1150℃から950℃までの冷却速度は
0.87℃/秒(40℃/分)であった。
置し測定した鋳片表面温度の結果を第5図に示す、この
図から、矯正点通過時の鋳片表面温度は300℃を確保
しているが、1150℃から950℃までの冷却速度は
0.87℃/秒(40℃/分)であった。
この鋳片を、自然放冷後表面から2層層切削して表面観
察した結果、鋳片幅方向各所にオーステナイトの粒界に
沿った[I程の浅い割れが、鋳片表面に観察された。こ
のように、矯正点を通過する際の温度を高温に維持して
も、1150”C!から950’0までの間の冷却速度
が20”C/分以上であると、割れの発生を完全には抑
制できない。
察した結果、鋳片幅方向各所にオーステナイトの粒界に
沿った[I程の浅い割れが、鋳片表面に観察された。こ
のように、矯正点を通過する際の温度を高温に維持して
も、1150”C!から950’0までの間の冷却速度
が20”C/分以上であると、割れの発生を完全には抑
制できない。
発明の効果
以上1本発明によれば、Niを5〜10%含有する低温
用鋼の連続鋳造において、材料の靭性を向上させるため
に特殊元素を添加することなく、1150℃から950
℃の領域での鋳片冷却温度を制御することにより、鋳片
の表面割れや表面下割れの発生を効果的に軽減、抑制で
き、これにより次工程での圧延前における鋳片精整手入
れ工程を軽減、省略でき、連続鋳造のメリットを生かし
た含旧低温用鋼の製造を行うことが可使となる効果が得
られた。
用鋼の連続鋳造において、材料の靭性を向上させるため
に特殊元素を添加することなく、1150℃から950
℃の領域での鋳片冷却温度を制御することにより、鋳片
の表面割れや表面下割れの発生を効果的に軽減、抑制で
き、これにより次工程での圧延前における鋳片精整手入
れ工程を軽減、省略でき、連続鋳造のメリットを生かし
た含旧低温用鋼の製造を行うことが可使となる効果が得
られた。
尚、実施例は弯曲!!!連続鋳造機での例を示したが、
垂直型連続鋳造機に適用できることは自明である。
垂直型連続鋳造機に適用できることは自明である。
第1図は9%Ni鋼の高温引っ張り試験を行った際の熱
履歴を示すグラフ、第2図は′9%Ni鋼の高温引っ張
り試験時の引っ張り温度と絞り値(RA)の関係におよ
ぼす冷却速度の影響を示したグラフ、第3図は800℃
における高温引っ張り試験時の冷却速度と絞り値(RA
)の関係を示したグラフ、第4図、第5図は連続鋳造機
で9%Ni鋼を鋳造した際の鋳片表面温度を示したグラ
フである。
履歴を示すグラフ、第2図は′9%Ni鋼の高温引っ張
り試験時の引っ張り温度と絞り値(RA)の関係におよ
ぼす冷却速度の影響を示したグラフ、第3図は800℃
における高温引っ張り試験時の冷却速度と絞り値(RA
)の関係を示したグラフ、第4図、第5図は連続鋳造機
で9%Ni鋼を鋳造した際の鋳片表面温度を示したグラ
フである。
Claims (1)
- Niを5〜10%含有する低温用鋼の連続鋳造において
、鋳片表面温度が1150℃から950℃の領域の鋳片
表面の冷却速度を20℃/分以下とすることを特徴とす
る、含Ni鋼の連続鋳造における表面割れ防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5345988A JPH01228644A (ja) | 1988-03-09 | 1988-03-09 | 含Ni鋼の連続鋳造における表面割れ防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5345988A JPH01228644A (ja) | 1988-03-09 | 1988-03-09 | 含Ni鋼の連続鋳造における表面割れ防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01228644A true JPH01228644A (ja) | 1989-09-12 |
JPH054169B2 JPH054169B2 (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=12943445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5345988A Granted JPH01228644A (ja) | 1988-03-09 | 1988-03-09 | 含Ni鋼の連続鋳造における表面割れ防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01228644A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100897143B1 (ko) * | 2002-07-26 | 2009-05-14 | 주식회사 포스코 | 표면품질이 우수한 고 니켈 합금의 연속주조방법 |
JP2017121632A (ja) * | 2016-01-04 | 2017-07-13 | 新日鐵住金株式会社 | Ni含有鋼の連続鋳造方法 |
WO2024053276A1 (ja) * | 2022-09-09 | 2024-03-14 | Jfeスチール株式会社 | 鋼鋳片、連続鋳造方法及び、鋼鋳片の製造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61195761A (ja) * | 1985-02-26 | 1986-08-30 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 表面性状の良好な連続鋳造鋳片の製造法 |
-
1988
- 1988-03-09 JP JP5345988A patent/JPH01228644A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61195761A (ja) * | 1985-02-26 | 1986-08-30 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 表面性状の良好な連続鋳造鋳片の製造法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100897143B1 (ko) * | 2002-07-26 | 2009-05-14 | 주식회사 포스코 | 표면품질이 우수한 고 니켈 합금의 연속주조방법 |
JP2017121632A (ja) * | 2016-01-04 | 2017-07-13 | 新日鐵住金株式会社 | Ni含有鋼の連続鋳造方法 |
WO2024053276A1 (ja) * | 2022-09-09 | 2024-03-14 | Jfeスチール株式会社 | 鋼鋳片、連続鋳造方法及び、鋼鋳片の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH054169B2 (ja) | 1993-01-19 |
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Legal Events
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