JPH01225594A - オフセットブランケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、オフセット印刷に用いられるオフセットブ
ランケットに関する。

〈従来の技術と、発明が解決しようとする課題〉従来か
ら、高品質の印刷物を得る印刷方式として、オフセット
ブランケット方式が広く利用されている。

上記オフセットブランケット方式では、第９図に示すよ
うに、インキ供給ローラ（３０）および水付はローラ（
３１）と、版胴（４０）と、表面にオフセットブランケ
ット（１）が巻回されたブランケット胴（２）と、圧胴
（５０）とが、連続的に接触した状態にあり、版胴（４
０）が回転することにより、インキ供給ローラ（３０）
および水付はローラ（３１）が従動して回転し、また、
ブランケット胴（２）および圧胴（５０）が従動して回
転する。

そして、上記回転に伴って、インキ供給ロール（３０）
を通じて版胴（４０）に担持された所定パターンの印刷
用インキにより、版胴（４０）上に形成されたインキ像
が、オフセットブランケット（１）に転写され、さらに
、圧胴（５０）に供給される印刷用紙等の彼印刷体（ｐ
）に転写されることにより、印刷が行われるものである
。

また、一般に、上記オフセットブランケット（１）は、
第１０図に示すように、外周部に、０．２７〜０　、３
５　ｍｍ程度の厚さのゴム等の軟質材からなる表面印刷
層００）を形成していると共に、内周部に、上記表面印
刷層（１０）を支持する支持体層（２０）を形成してい
る。

ところが、第１１図に示すように、版胴（４０）の回転
に従動して回転するオフセットブランケット（１）は、
版胴（４０）との接触面にツブ部）において、ブランケ
ット胴（りの半径方向に沿う押圧力（Ｐ）と、ブランケ
ット胴（りの接線方向に沿う剪断力（Ｆ）とを、版胴（
４０）から受けているために、オフセットブランケット
（１）の上記軟質材からなる表面印刷層００）が、ニッ
プ部通過直後に隆起する現象（バルジ現象）を生、しる
。そのため、版胴（４０）上に形成されたインキ像が、
歪んだ状態でオフセットブランケット（１）に転写され
、被印刷体（ｐ）への忠実な印刷が行えないという問題
があった。

一方、第１２図に示すように、表面がゴム層からなるブ
ランケット（１００）　（１０１）間に送られた連続紙
（ｑ）を、金属製の圧胴（１０２）に巻回すると共に、
該圧胴（１０２）の周囲に配置した複数のプランケラ）
　（１０３）により、連続紙（ｑ）を、圧胴（１０２）
上に押圧した状態で、上記ブランケット（１０３）と圧
胴（１０２）とを連動させて回転することにより、連続
紙（ｑ）を引っ張りながら印刷を行うオフセット印刷方
式も知られている。

しかし、上記のオフセット印刷においては、前記と同様
、バルジ現象の発生により、忠実な印刷が行えないとい
う問題があるほか、連続紙（ｑ）の送り量と引っ張り量
との間に差が生じて、連続紙（ｑ）が途中で弛んでしま
い、そのため、印刷障害を起こしたり、断紙したりする
という問題もあった。

この発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、
歪みの少ない高品質な印刷を確実に行えるオフセットブ
ランケットを提供することを目的としている。

く課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するためのこの発明のオフセットブラン
ケットとしては、表面が平滑な支持体層に、厚みが０．
０１〜０．２＋ｎｍで、且つブランケット全体の厚みの
１０％以下である表面印刷層を積層させていることを特
徴とするものである。

く作用〉 上記の構成のオフセットブランケットによれば、表面印
刷層の厚みを、０．０１〜０．２ｍｍで且つブランケッ
ト全体の厚みの１０％以下にしているので、上記剪断力
による表面印刷層の変形量を小さくすることができる。

即ち、前記剪断力（Ｆ）によって生ずる表面印刷層の変
形量は、表面印刷層の厚みおよび厚み分率と強い相関が
あり、上記の厚みおよび厚み分率の場合に、変形量を小
さくできることを見出だした。

〈実施例〉 以下実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。

第１図はこの発明のオフセットブランケットを示す拡大
概略断面図であり、印刷用インキの受理表面層としての
表面印刷層００）の裏面側に、該表面印刷層００）を支
持する支持体層（２０）が積層されている。

上記表面印刷層（１０）は、エラストマー、例えばポリ
ウレタン等のプラスチックやニトリルゴム等のゴムから
形成されており、その厚みが０．Ｏ１〜０．２ｍｍに設
定されている。

上記支持体層（２０）は、複数の補強層と接着ゴム層と
を交互に積層させたものであり、表面印刷層００）は、
上記支持体層（２０）を介してブランケット胴（図示せ
ず）に取付けられる。この支持体層（２０）のうちの、
表面印刷層００）に直接積層される層は、きめの細かい
布、プラスチックフィルム或いは金属箔等の平滑なもの
を用いており、これによって表面印刷層（１０）の平滑
性が確保され、ひいては歪みの少ない印刷を行うことが
できる。なお、上記布をのように凹凸のあるものを用い
た場合は、表面印刷層（１０）の最小厚みが０．０１〜
０．２ｍｍに設定される。

この実施例によれば、表面印刷層００）の厚さが０．０
１〜Ｏ，，２ｍｍであり、且つブランケット全体の厚み
の１０％以下にしているので、バルジ現象の発生を防止
して、歪みの少ない忠実な印刷を行うことができる。こ
れは、表面印刷層００）が一般のもの（０，２７〜０．
３５ｍｍ）に比較して薄いので、剪断力によって生ずる
表面印刷層６０）の外周側と内周側とのずれを小さくで
きるためであると推察される。

また、この発明のオフセットブランケットを第１２図に
示すような装置に用いた場合、バルジ現象を防止できる
と共に、連続紙（ｑ）の送り量と引っ張り量との間に差
を生じないので、連続紙（９）が途中で弛まず、印刷障
害を起こしたり、断紙したりすることがない。

く具体例および試験例〉 以下、具体例に基づき、本発明をより詳細に説明する。

具体例１　　　　′ 第２図に示すような、表面印刷層としての表面ゴム層（
１０）に、支持体層（２０）としての、上層布（２１）
、圧縮層（２２）、中上屑布（２３）、中間ゴム層（２
４）、中下屑布（２５）、中間ゴム層（２６）および下
層布（２７）をこの順に積層させたオフセットブランケ
ットであって、各層が、表１に示すような厚さと厚さ分
率を有する（Ａ）、（Ｂ）および（Ｃ）の３仕様のもの
を作成した。

上記上層布（２Ｉ）は、仕様（Ａ）においては、ポリエ
ステル繊維製の縦糸（５０デニール、打込み数１０４本
／１ｎｃｈ、　）と、同じくポリエステル繊維製の横糸
（７５デニール、打込み数８８本／１ｎｃｈ、）とによ
り構成し、仕様（Ｂ）および（Ｃ）においては、ポリエ
ステル繊維製の縦糸（５０デニール、打込み数１０４本
／１ｎｃｈ、）と、ナイロン繊維製の横糸（３０デニー
ル、打込み数９０本／１ｎｃｈ、）とにより構成した。

比較例として、上記具体例１と同様の層構成のオフセッ
トブランケットであって、表２に示すような厚みと厚み
分率を有する、（Ｍ）、（Ｎ）の２仕様のオフセットブ
ランケットを作成した。上記比較例（Ｍ）および比較例
（Ｎ）の表面ゴム層００）は、厚みが０．２Ｍを超えて
いると共に、厚み分率が１０％を超えており、従来のも
のと同様の厚みおよび厚み分率を有するものである。

（以下余白） 上記具体例１および比較例のオフセットブランケットを
用いてオフセット印刷を行って、■　４色刷の十字マー
クのずれ量Δｈを比較した（第３図参照）ところ、第４
図に示すような結果を得た。すなわち、表面ゴム層ＧＯ
）の厚みおよび厚み分率が、従来のものと同様である比
較例のものでは、十字マークのずれ量△ｈが０．０６〜
０．０７ｍｍであるのに対し、表面ゴム層００）の厚さ
が０．１０〜Ｇ、２０ｎｖｎで、かつ厚さ分率が１０％
以下である具体例１のものでは、十字マークのずれ量Δ
ｈが０．０１〜０　、０２　ｍｍであり、忠実な印刷が
行えることが判明した。この第４図の結果および表面ゴ
ム層００）の強度や平滑性等を考慮すれば、表面ゴム層
００）の厚みが０　、０１　ｍｍ程度まで薄くすること
ができるものと推察される。

また、 ■　オフセットブランケット上の正方形形状のドツト（
ｄ）が、印刷物上に転写された際の変形の度合い（第５
図参照）を示すＳＦ値を比較した（ＳＦ値が大きいほど
変形が大きい）ところ、第６図に示すような結果を得た
。すなわち、表面ゴム層（１０）の厚みおよび厚み分率
が、従来のものと同様である比較例のものでは、ＳＦ値
が１．１８〜１．３であるのに対して、表面ゴム層００
）の厚さが０．１０〜０　、２０　ｍｍで、かつ厚さ分
率が１０％以下である具体例１のものでは、ＳＦ値が１
，０５〜１．１であり、忠実な印刷が行えることが判明
した。この第６図の結果および表面ゴム層（１０）の強
度や平滑性等を考慮すれば、表面ゴム層叩）の厚みが０
　、０１　ｍｍ程度まで薄くすることができるものと推
察される。

上記ＳＦ値は、’ＳＦ−（ＰＭ）２　／　（１６Ｑ）で
求められる。但し、ＰＭは印刷物上のドツト（ｄ′）の
周長であり、Ｑはオフセットブランケット上のドツト（
ｄ）の面積である（第５図参照）。

上記周長ＰＭおよび面積Ｑは、日本光学（株）製のルー
ゼックイメージアナライザ５００を使用して求めた。Ｓ
Ｆ値が１に近いほど、印刷物上のドツト（ｄ′）が正方
形に近く、印刷における歪みが少ない。

なお、表面ゴム層（１０）の表面に、上層布（２１）の
影響による布目を出さないための、表面ゴム層００）の
臨界厚さを調べたところ、第７図のような結果が得られ
た。すなわち、布目を出さないためには、表面ゴム００
）の厚さが上層布（２１）の厚さよりも厚いことが必要
である。したがって、表面ゴム層００）の厚みを０．２
Ｍ以下とする場合には、上層布（２１）の厚みを０．２
ｍｍ以下としければならない。

具体例２ 第８図に示すように、オフセットブランケットとして、
表面印刷層としての表面ゴム層００）に、支持体層（２
００）としての、プライマー層（２８０）　、プラスチ
ックフィルム層（２１０）　、プライマー層（２９０）
　、圧縮層（２２０）　、中上屑布（２３０）　、中間
ゴム層（２４０）　、中下屑布（２５０）　、中間ゴム
層（２８０）、および下層布（２７０）を、この順に積
層させ、各層が表２に示すような厚さと厚さ分率を有す
る仕様（Ｄ）のものを作成した。

上記プラスチックフィルム層（２１０）は、東しく株）
製のルミラーをコロナ放電処理したものを使用した。

上記のオフセットプランケ・ソトを用（１てオフセット
印刷を行い、前記■の十字マークのずれ量Δｈおよび■
のＳＦ値を測定したところ、十字マークツずれ量Δｈが
Ｏ、ＯＯ７ｍｍで、ＳＦ値力＜　１．０２であり、忠実
な印刷が行えることが判明した。

（以下余白） 表２ 具体例３ 具体例２のオフセットブランケットのプラスチックフィ
ルム層（２１０）に代えて、スチールペーパ層を積層さ
せたオフセットブランケットを作成し、前記■の十字マ
ークのずれ量Δｈおよび■のＳＦ値を測定したところ、
具体例２と同様な結果が得られ、忠実な印刷が行えるこ
とが判明した。

なお、上記の試験においては、 印刷機・・・小森印刷機製１１２０−３５ｗ（４ｃ）、
印刷スピード−５０Ｏｒｐｍ。

ブラケットサイズ・・・幅９１０ｍｍ、長さ１２３５ｍ
ｍ。

版・・・厚さ０．３ｍｍのｐ、ｓ板、 の装置および条件で印刷を行った。

〈発明の効果〉 以上のように、この発明のオフセットブランケットによ
れば、表面印刷層の厚みを、０．１〜０．２ｍｍで且つ
ブランケット全体の厚みの１０％以下にしているので、
バルジ現象の発生を防止して、歪みの少ない高品質な印
刷を確実に行えるという特有の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のオフセットブランケットの一実施例
を示す拡大概略断面図、 第２図は具体例１のオフセットブランケットの拡大詳細
断面図、 第３図は十字マークのずれテストの説明図、第４図は十
字マークのずれテストの結果を示すグラフ図、 第５図はドツトのＳＦ値の説明図、 第６図はドツトのＳＦ値の比較テストの結果を示すグラ
フ図、 第７図は表面ゴム層の表面に布目を出さないための、表
面ゴム層の厚みと上層布の厚みとの関係を示すグラフ図
、 第８図は具体例２のオフセットブランケットの拡大詳細
断面図、 第９図は従来例のオフセット印刷装置の概略図、第１０
図はそのオフセットブランケットの拡大断面図、 第１１図は版胴とオフセットブランケットとの接触部を
示す概略図、 第１２図は従来例の他のオフセット印刷装置の概略図。 （１）・・・オフセットブランケット、００）・・・表
面印刷層、 （２０）　（２００）・・・支持体層 特許出願人　　住友ゴム工業株式会社 代　　理　　人　　　弁理士　　亀　　井　　弘　　勝
　４−表置ゴム層の厚み 第５図 第６図 第７図 上層布の厚み 第８図 第９図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、表面が平滑な支持体層に、厚みが０．０１〜０．２
   ｍｍで、且つブランケット全体の厚みの１０％以下であ
   る表面印刷層を積層させていることを特徴とするオフセ
   ットブランケット。 ２、支持体層が、複層構造であり、表面印刷層の下層が
   、布、プラスチックフィルム或いは金属箔からなる上記
   請求項第１項記載のオフセットブランケット。