JPH0122547Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は商品の厚紙による販売台に関するもの
である。

（従来の技術） デイスプレイで商品を奥行方向に列べる場合、
そのまゝでは商品が売れて少くなつてゆくに従い
整列が乱れて来て、商品が取出しにくく、見えに
くい。さらに見ばえの悪さにつながつてデイスプ
レイが不快さを与えることになり、販売量を低減
させる結果となる。さらにこれを整理することは
極めて煩雑である。

（考案の目的） 本考案は上述の従来のようなデイスプレイで商
品を奥行方向に箱の中に配列された商品を常に手
際よく整然としたデイスプレイができるような簡
単な販売台を提供することを目的とするものであ
る。

（考案が解決しようとする問題点） 段ボールや厚紙のデイスプレイに適する堅固な
紙箱を用い中に配列した商品が比較的軽い場合に
商品が売れて量が減少して行くにつれても常に商
品は前面に整理された状態で配列されるように
し、しかも人手を要せず、極めて簡単な手段でデ
イスプレイができるようにするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上述の問題点を解決するものであり、
段ボールや厚紙等の１枚のブランクシートから組
立てられた二重壁の方形の、商品収納用紙箱と、
該紙箱の底に丁度重さなり中央はコの字形の溝を
形成して一方は解放され、かつ外周縁で下面に折
曲げられた幅の狭い貼着片が貼着されてなる台座
と、該台座上をスライドできる、１枚のブランク
シートから組立てられた屋根型の背板とからな
り、該背板は上記スライド用台座の溝の両側下面
に水平に入り込む輪ゴム掛け用フラツプを有し、
該フラツプの基部の首部と、スライド用台座前縁
の切込み、または紙箱の前面の二重壁の内方壁下
縁に設けた底への差込片首部に輪ゴムを掛け渡
し、該輪ゴムの前方への引張り力により背板をス
ライド用台座上で常に前面にスライドできるよう
にして背板の前に配列された商品を常に前面に押
出すことができるようにした。

（作用） 本考案は上述のような構成となつているので、
紙箱中のスライド台座の中央のコの字形の溝から
その両側に裏面に接して水平に入り込んだ屋根型
背板の輪ゴム掛用のフラツプの基部と、上記台座
の前縁に設けた切込み、または紙箱の二重壁の内
方壁の底への差込片の首部に輪ゴムを掛け渡して
あるから、背板は常に箱の前面に引き寄せられる
ように作用し、台座上を背板が極めて滑らかにス
ライドできるようになつているからこの背板の前
面に配列された商品は販売により次第にその数を
減じても常に箱の前面に配列されたまゝの整然と
したデイスプレイができる。

（実施例） 本考案を以下、図示の実施例によつて具体的に
説明する。第１図は本考案を構成する段ボールま
たは厚紙製の紙箱Ａの展開平面図であり、第２図
はその組立後の斜視図である。１は底板で側面板
２，３がその両側に罫線を介して連設され、さら
にその側縁には内側面板２′，３′がそれぞれ連設
される。側面板２，３の両端にはそれぞれ押込み
フラツプ２ａ，３ａが設けられ、底の前後縁には
罫線を介してそれぞれ前面板４、背面板５、さら
にその先縁にはそれぞれ内前面板（内方壁）４′、
内背面板５′を連設する。これを組立てるには、
先ず側面板２，３の内方に内側面板２′，３′を重
さねて貼着する。フラツプ２ａ，３ａをそれぞれ
前面または背面に折り曲げて立て、その外方から
それぞれ前面板４、背面板５を立て、次いで内正
面板４′、内背面板５′をフラツプ２ａ，３ａを中
につつみ込んで内方に重ね折りし、差込片４ａお
よび５ａを底の罫線上に設けた差込み４ｂ，５ｂ
に差込むと第２図の斜視図に示すように二重壁を
有する紙箱が組立てられる。

第３図は屋根型背板Ｃをスライドさせるための
台座Ｂの展開図で中央に一方の開放されたコの字
型の溝７が本体６の中央に設けられその外周には
それぞれ罫線を介して貼着片６ａ，６ｂ，６ｃを
設け、貼着片６ｃと本体６との境界線上に輪ゴム
を引掛けるための切込み８が設けられる。各貼着
片６ａ，６ｂ，６ｃを裏面に折曲げて重ね貼りす
ることにより第４図の斜視図の如くスライド用台
座が出来上がる。

背板Ｃは、その１例として第５図に示すような
１枚のブランクシートから第６図の斜視図に示す
ように形成される。

９は背板Ｃの正面、１０は背面、１１は水平板
で背面１０の中央先縁に輪ゴムを引掛ける首部１
２を有する水平フラツプ１３が設けられ、水平板
１１には上記輪ゴム引掛用の首部１４を有するフ
ラツプ１５を正面９との境界を基部として切込
み、さらにフラツプ１３を差込むためのスリツト
１６をこのフラツプ１３の先方に平行に設ける。
これを組立てると第６図の斜視図に示す形状とな
る。

第７図は上記の背板Ｃをそのスライド用台座Ｂ
にセツトする様子を示す説明図であり輪ゴムＤを
背板Ｃの両フラツプの首部１２，１４に通し、フ
ラツプ１５を台座Ｂの溝７に通す。この際台座の
周縁部は二重となつており溝７の両側は一枚の紙
の厚さであるからフラツプ１５およびフラツプ１
３は水平に台座の下面に楽に納まる。さらに輪ゴ
ムＤの先端部を台座Ｂの先端部の切込８，８に引
掛けると第８図の説明図に示すように輪ゴムＤの
作用により台座は常に前方に進出する作用が生ず
る。第９図は第８図のように台座Ｂと背板Ｃが組
合わされた状態で紙箱Ａの底に重ねて入れた状態
を示し、商品Ｅは背板Ｃの正面９と紙箱Ａの前部
の中間に収納され、商品Ｅは常に整頓された状態
で常に紙箱の前方に押し出されるように作動す
る。

第１０図は台座Ｂと背板Ｃの関係を示す他の１
例である場合の台座B′の斜視図で第３図、第４
図に示す台座の説明図と同じであるが、輪ゴムＤ
を引掛ける位置を台座の開放がわの先端に切込み
８′を設けてある。これに背板Ｃをセツトした場
合は第１１図の説明図の通りで、輪ゴムＤは前記
の実施例と同様、背板のフラツプの首部１２，１
４とこの切込み８′との間に掛け渡される。この
場合は台座Ｂは前方に溝７の開放部があるため溝
の間隔は多少の変化が許されるので前記の実施例
の場合よりは台座のスライドは充分に滑らかであ
る。同様な効果は台座Ｂの前端の切込み８′に輪
ゴムＤを引掛けるかわりに紙箱の前面板の裏側の
内前面板の下端に設けた底への差込み片４ａ（第
１図、第２図参照）の首部に輪ゴムＤを第１２図
の説明図に示すように引掛けてもよいが作業は前
記の二例の場合に較べてやゝ行いにくい。

（効果） 本考案は上記の構成となつているので輪ゴムの
作用で背板Ｃがセツトされた台座Ｂ上で背板Ｃは
常に前面に進出する作用があり、商品は常に紙箱
の前方に整頓された状態でデイスプレイができ、
人手を要せず、かつ動力も不要で、しかも輪ゴム
は何回でも使用できる上に極めて安価であるので
デイスプレイは極めて簡単で効果的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案における紙箱Ａの展開平面図、
第２図は同じくその組立図、第３図は台座Ｂの展
開図、第４図はその組立図、第５図は背板Ｃのブ
ランクシート平面図、第６図は同じくその組立
図、第７図は台座Ｂに背板Ｃをセツトする場合の
説明図、第８図は同じくそのセツトを完了した場
合の説明図、第９図は上記のセツトされた台座Ｂ
と背板Ｃをセツトして紙箱Ａ中に収容し、商品を
入れるようにした説明図、第１０図は台座の他の
実施例を示す説明図、第１１図は第１０図の台座
B′に背板Ｃをセツトした状態を示す説明図、第
１２図は台座Ｂの輪ゴムの掛け方を変えた実施例
の説明図である。 Ａ……紙箱、Ｂ，B′……台座、Ｃ……背板、
Ｄ……輪ゴム、Ｅ……商品、１……紙箱の底、
２，３……側面板、２′，３′……内側面板、２
ａ，３ａ……折込みフラツプ、４……前面板、
４′……内前面板（内方壁）、５……背面板、５′
……内背面板、６……台座Ｂ本体、６ａ，６ｂ，
６ｃ……台座の裏面への貼着片、７……コの字型
溝、８，８′……輪ゴム掛け用の切込み、９……
背板Ｃの正面、１０……背板の背面、１１……背
板の水平板、１２……フラツプ１３の首部、１３
……フラツプ、１４……フラツプ１５の首部、１
５……フラツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １枚のブランクシートから組立てられた二重壁
   の方形の商品収納用紙箱と、該紙箱の底に丁度重
   さなり中央はコの字形の溝を形成し、外周縁で下
   面に折曲げられた幅の狭い貼着片が貼着されてな
   る台座と、該台座上をスライドできる、１枚のブ
   ランクシートから組立てられた屋根型の背板とか
   らなり、該背板は上記スライド用台座の溝の両側
   下面に水平に入り込む輪ゴム掛け用フラツプを有
   し、該フラツプの基部の首部とスライド用台座前
   縁の切込みまたは紙箱の前面の二重壁の内方壁の
   下縁に設けた底への差込片首部に輪ゴムを掛け渡
   し、該輪ゴムの前方への引張り力により、背板を
   スライド台座上で常に前面にスライドできるよう
   にして背板の前に配列された商品を常に前面に押
   し出すことができるようにしてなる販売台。