JPH01219108A - 焼結含油軸受及びその製造方法 - Google Patents

焼結含油軸受及びその製造方法

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JPH01219108A
JPH01219108A JP63043111A JP4311188A JPH01219108A JP H01219108 A JPH01219108 A JP H01219108A JP 63043111 A JP63043111 A JP 63043111A JP 4311188 A JP4311188 A JP 4311188A JP H01219108 A JPH01219108 A JP H01219108A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、焼結合金により形成された軸受本体に、回転
軸が挿通される軸受孔が形成された焼結含油軸受及びそ
の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
焼結合金で形成し、潤滑油を含浸させて使用する焼結含
油軸受は、無給油で長期間使用でさることから、各種機
器の回転軸の軸受として広く用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記従来の焼結含油軸受にあっては、軸受本
体の軸受孔の摺動面(内周面)におけるポア比(その面
でのポアの面積/その面の全体の面積、百分率)が小の
場合には、低摩擦の軸受特性が期待できるが、高負荷荷
重において焼付が発生し易いという問題がある。
また、上記ポア比が大の場合には、高負荷荷重に対して
も焼付を生じにくいが、ポア比が小の焼結含油軸受に比
べて摩擦特性が劣るという不満がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、高負荷荷重に十分に耐えることができ
て、焼付を生じることがないと共に、摩擦特性が良好な
焼結含油軸受及びその製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明の焼結含油軸受は、
軸受本体の軸受孔の摺動面に、ポア比の異なる粗及び密
な面を隣接して形成したものである。
上記ポア比の異なる粗及び密な面は、軸受本体の中心軸
線に直交する面内において互い違いに形成するか、ある
いは軸受本体の中心軸線に沿って互い違いに形成するの
が好ましい。
また、本発明の焼結含油軸受の製造方法は、中空状の成
形体を成形した後に、この成形体を焼結温度より低い温
度で加熱して急冷する前処理牽施し、次いで本焼結、サ
イジングを行なうものである。
さらに、本発明の請求項5の方法は、中空状に形成した
成形体、焼結体、あるいはサイジング体の内周面に腐食
処理を施すことにより、内周面にポア比の異なる粗及び
密な面を隣接して形成したものである。
さらにまた、本発明の請求項6の方法は、成形用粉末原
料に揮発性物質を添加、混合し、この混合粉末により成
形体を成形した後、焼結、サイジングを行なうものであ
る。
(作用〕 本発明の焼結含油軸受及びその製造方法にあっては、軸
受本体の軸受孔の内周面(摺動面)にポア比の異なる粗
及び密な面を隣接して形成することにより、内周面のう
ち密な面で回転軸を確実に回転自在に支持すると共に、
粗な面によって、含浸している11滑油を回転軸表面に
まんべんなく供給することにより、低摩擦係数を有し、
かつ使用限界の高い軸受特性を得る。
(実施例) 以下、第1図ないし第17図に基づいて本発明の詳細な
説明する。
第1図と第2図は本発明の一実施例を示すもので、第1
図は側面図、第2図は第1図の■−■線に沿う断面図で
ある。これらの図において、符号1は円筒状の軸受本体
であり、この軸受本体1の中心部には回転軸を挿通する
軸受孔2が形成されている。そして、この軸受孔2の内
周面(摺動面)3には、軸受本体1の中心軸線に直交す
る面内においてポア比の異なる粗な面4及び密な面5が
互い違いに形成されている。
上記のように構成された焼結含油軸受を製造する場合に
は、まず、第3図に示すように、外周面に、長手方向に
(軸受本体の中心軸線に沿って)複数の溝6を形成した
成形体7を金属粉末(例えば、Cu−10%sn)で圧
縮成形する。次いで、この成形体7を焼結した後に、内
外径とも真円の金型を用いてサイジングを行ない、成形
体7の外周に形成された溝と突条とのサイジング代の差
によって、上記粗及び密な面4,5を形成する。このよ
うにしてtJ造された焼結含油軸受(内t!4al+φ
外径6H11φ、長さ4 am )において、その軸受
孔2の内周面3のうち粗な面4のポア比は40〜70%
、密な面5のポア比は10〜30%に形成された。
なお、上記成形体7は、その外周面に艮手力向に複数の
溝を形成した場合について説明したが、成形体の内周面
に複数の溝を形成した場合においても同様の効果が得ら
れる。
また、第4図に示すように、内径に艮手力向に複数個(
図において4個の)凹部(内径との差)は最大で約0.
1顛)8を形成した成形体9を金属粉末(例えば、Fe
 −50%Cu)で圧縮成形する。
次いで、この成形体9を焼結した後に、内外径とも真円
の金型でサイジング処理を行なうことにより、軸受孔の
内周面に粗及び密な面を形成する。
この場合、得られた焼結含油軸受(内径8mφ。
外径16jIIlφ、長さ8 am )において、粗な
面4のポア比は55〜80%、茫な面5のポア比は5〜
50%に形成された。
このようにして得られた焼結含油軸受と、従来の焼結含
油軸受、ポア比小(10〜30%)及びポア比大(60
〜75%)を用いて調査したIg擦特性の結果を第5図
に示す。ここでは、周速150771/1nで荷重を1
 、5〜258flf /ciに変化させた場合の摩擦
係数を示している。
この図からも明らかなように、本実施例の焼結含油軸受
は、比較的低荷重側ではポア比小(10〜30%)の従
来品と同等あるいはそれ以上の良好な摩擦特性を有し、
かつ、高荷重側においては、ポア比大(60〜75%)
の従来品が約208yf    −/ ciで焼付を生
じているのに対して、本実施例の焼結含油軸受は25に
9f/Ciの荷重でも焼付を生しない。
なお、上記成形体9はその内周面に凹部8を形成した内
径異形形状であるが、外周面に凹部を形成する外径異形
形状でも同様の効果を有する。また、この場合、成形時
に外周面に凹部を形成する以外、円筒状の焼結体の外周
面に切削加工によって凹部を形成してもよい。
さらに、第6図で示すように、内外径の間に45°間隔
で中子(例えば3awφのピン)10を配置した金型を
用いて成形体11を金属粉末(例えハFe )で圧縮成
形する。次いで、この成形体11を焼結した後に、内外
径とも真円の金型を用いてサイジングを行なうことによ
り、第7図に示すように円筒状のサイジング体12の内
周面13に粗及び密な面4.5を形成する。この場合、
得られた焼結含油軸受(内径1611IIlφ、外径4
0IIrIRφ。
長さ40履)において、粗な面4のポア比は40〜75
%、密な面5のポア比は10〜35%に形成された。
上記のようにして製造された焼結含油軸受においては、
低摩擦でかつ高荷重に耐えることができる上に、軸受本
体内に中子によって形成された孔部14があるので、含
油量が最大で2g程度増加し、従って、軸受寿命かに延
びると共に、上記孔部14が稼動時に余分の潤滑油を吸
収できることから、油漏れを防ぐことができるという効
果を奏する。
なお、上記成形体11においては中子10を用いて、内
外周面間に複数のn通孔を形成した場合について説明し
たが、円筒状の焼結体を焼結した後に、この焼結体に穴
加工によって貫通孔を形成してもよい。
また、第8図に示すように、円筒状の焼結体15を焼結
後、この焼結体15の外周面側から内周面寄りにかけて
複数の穴16を切削加工して、内外径とも真円の金型を
用いてサイジングを行なうことにより、第9図に示すよ
うに、円筒状のサイジング体17の内周面にその中心軸
線に沿って互い違いに粗及び密な面4.5を形成する。
この場合、得られた焼結含油軸受(内径3m+φ、外径
9履φ、長さ12am、材質Fe −50%Cu)にお
いて、粗な面4のポア比は50〜80%、密な而5のポ
ア比は10〜40%に形成された。
上記のようにして’JJ造された焼結含油軸受において
は、低摩擦でかつ高荷重に耐えることができる上に、軸
受本体内の穴16によって含油量の増加が図られ、従っ
て、軸受寿命の増加が見込めると共に、稼動時の油漏れ
の防止が図れる。
なお、上記焼結体15においては、外周面から穴加工を
行なった場合について説明したが、焼結体15の内周面
に多数のリング状の溝加工を行なった後に、内外径とも
真円の金型でサイジングを行なうことにより、第10図
ないし第12図に示すようなサイジング体18を形成し
てもよい。
さらにまた、円筒状の成形体く材質Fe −20%C0
−1%C)を通常のFe系の焼結温度である1150℃
より低い温度で加熱した後、油中、あるいは水中に投入
して急冷する。この前処理によって巨視的及び微視的な
りラック19が第13図に示すように前処理体20に発
生する。次いで、この前処理体20を焼結すると、微視
的なりラック(ヘアークラック)は消失し、比較的大き
な巨視的なりラックのみが残る。さらに、焼結体を内外
径とも真円の金型でサイジングすることにより、第14
図に示すように、円筒状のサイジング体21の内周面に
粗及び密な面4,5を形成する。この場合、得られた焼
結含油軸受(内径8履φ、外径16顛φ、長さ10履)
において、粗な面4のポア比は40〜95%、密な面5
のポア比は5〜35%に形成された。
上記のようにして製造された焼結含油軸受においでは、
低摩擦で高荷重に耐えることができる上に、クラックに
よるダンピング効果でノイズ及び振動の低減を図ること
ができる。
なお、上記実施例はF・系の材質で説明したが、これに
限ることな(、Cu系をはじめどのような材質でも同様
の効果が期待できる。
また、円筒状の焼結体(材質Fe −50%Cu)の内
周面に酸を塗布し、水洗後に乾燥する。この腐食処理に
よって、第15図と第16図に示すように、焼結体の内
周面22のFs側金合金23腐食されて消失し、CU側
合金のみが残るので、内周面22には微視的に凹凸が形
成される。次いで、この処理体に、内外径とも真円の金
型でサイジングを施すことにより、内周面に粗及び密な
面を形成す−る。この場合、得られた焼結含油軸受(内
径8mφ、外径16m5+φ、長さ10as+)におい
て、粗な面4のポア比は10〜90%、密な面のポア比
は5〜50%に形成された。
なお、本実施例はFe−Cu系の材質で説明したが、C
u系等の材質においても適用できる。また、焼結体の内
周面22に酸腐食処理を施したが、腐食条件によっては
、サイジング体はもちろん、成形体でも実施でき、同様
の効果を期待できる。ここで、サイジング体に腐食処理
を行なった場合には、腐食後の内周面の凹凸状態によっ
て、再度サイジング処理を行なうかどうかを判断する。
さらに、酸腐食の他に、電解腐食、メツキ等の処理によ
っても同様の効果が見込める。
さらに、青銅粉(cu−io%Sn)に揮発性の強いス
テアリン酸を0.1%〜10%添加し、混合する。これ
により、第17図に示すように、青銅粉25の表面にス
テアリン酸26が付着した複合粉27が形成される。二
の複合粉27を用いて、円筒状の成形体を圧縮成形し、
次いで焼結して焼結体を得る。この場合、加熱されるこ
とにより、ステアリン酸26が揮発することにより、焼
結体の表面には凹凸が形成される。その後、この焼結体
を内外径とも真円の金型でサイジングを行なうことによ
り、内周面に粗及び密な面を形成する。
この場合、得られた焼結含油軸受(内径8a+s+φ。
外径16■φ、長さ10am)において、粗な面のポア
比は60〜90%、密な面のポア比は30〜50%に形
成された。
なお、本実施例においては、Cu−8n系で説明したが
、各種の材質に適用できる。また、ステアリン酸以外に
も揮発性物質が使用でき、同様の効果を期待できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の焼結含油軸受は、軸受本
体の軸受孔の摺動面に、ポア比の異なる粗及び密な面を
隣接して形成したものであるから、摺動面のうち密な面
で回転軸を確実に支持すると共に、粗な面によって含浸
している潤滑油を回転軸表面にまんべんなく供給するこ
とにより、低摩擦特性がかつ高荷重に耐えることができ
て、焼付を生じることを防止できる。
また、ポア比の異なる粗及び密な面は、軸受本体の中心
軸線に直交する面内において互い違いに形成するか、あ
るいは軸受本体の中心軸線に沿って互い違いに形成する
ことにより、軸受本体の軸受孔の内周面にポア比の異な
る粗及び密な面を偏ることなく確実に形成することがで
きる。
さらに、本発明の焼結含油軸受の製造方法は、中空状の
成形体を成形した後に、この成形体を焼結温度より低い
温度で加熱して急冷する前処理を施し、次いで本焼結、
サイジングを行なうものであるから前処理によって円筒
体にクラックを発生させることにより、内周面に粗及び
密な面を容易にかつ確実に形成することができる上に、
内部に残留するクラックにより、回転軸支持時に、ダン
ピング効果が期待でき、ノイズ及び振動の抑制を図るこ
とができる。
さらにまた、本発明の請求項5の方法は、中空状の成形
体、焼結体、あるいはサイジング体の内周面に腐食処理
を施すことにより、内周面にポア比の異なる粗及び密な
面を隣接して形成したものであるから、腐食処理によっ
て内周面に凹凸を形成した後、サイジングをすることに
より、内周面に粗及び密な面を円滑にかつ均一に形成す
ることができる。
また、本発明の請求項6の方法は、成形用粉末原料に揮
発性物質を添加、混合し、この混合粉末により成形体を
成形した後、焼結、サイジングを行なうものであるから
、焼結時に揮発性物質を揮発させることにより、円周面
に凹凸を形成した後、サイジングをすることによって、
内周面に簡単に均一な粗及び密な面を形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図は本発明の焼結含油軸受の一実施例を示
すもので、第1図は側面図、第2図は第1図のII−I
I線に沿う断面図、第3図は、第1図と第2図に示す焼
結含油軸受を製造する場合の成形体(圧粉体)の−例を
示す側面図、第4図は同成形体の他の例を示す側面図、
第5図は第4図の成形体を用いて製造した焼結含油軸受
の摩擦係数と荷重との関係を説明する特性図、第6図は
本発明の焼結含油軸受を製造する場合の成形体の別の例
を示す側面図、第7図は第6図に示す成形体を用いて製
造したサイジング体を示す側面図、第8図と第9図は本
発明の焼結含油軸受の他の実施例を示すもので、第8図
は焼結体の断面図、第9図はサイジング体の断面図、第
10図ないし第12図は本発明の焼結含油軸受の別の実
施例を示すもので、第10図は断面図、第11図は第1
0図のXI −XI線に沿う断面図、第12図は第10
図のM−Xtaに沿う断面図、第13図と第14図は本
発明の焼結含油軸受の製造方法の一例を示すもので、第
13図は前処理体の側面図、第14図はサイジング体の
側面図、第15図と第16図は本発明の焼結含油軸受の
製造方法の他の例を示すもので、第15図は焼結体の内
周面の断面図、第16図は腐食処理後の内周面の断面図
、第17図は本発明の焼結含油軸受の製造方法の別の例
を示す複合粉の断面図である。 1・・・軸受本体、2・・・軸受孔、3・・・内周面(
摺動面)、4・・・粗な面、5・・・密な面、19・・
・クラック、20・・・前処理体、21・・・サイジン
グ体、22・・・内周面、23・・・Fe側合金、24
・・・Cu側合金、25・・・青銅粉、26・・・ステ
アリン酸、27・・・複合粉。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)焼結合金により形成された軸受本体に、回転軸が挿
    通される軸受孔が形成された焼結含油軸受において、上
    記軸受孔の摺動面に、ポア比の異なる粗及び密な面が隣
    接して形成されたことを特徴とする焼結含油軸受。 2)上記ポア比の異なる粗及び密な面が、軸受本体の中
    心軸線に直交する面内において互い違いに形成されたこ
    とを特徴とする請求項1記載の焼結含油軸受。 3)上記ポア比の異なる粗及び密な面が、軸受本体の中
    心軸線に沿って互い違いに形成されたことを特徴とする
    請求項1記載の焼結含油軸受。 4)成形工程、焼結工程及びサイジング工程を経て、中
    空状の焼結含油軸受を製造する製造方法において、中空
    状の成形体を成形した後に、この成形体を焼結温度より
    低い温度で加熱して急冷する前処理を施し、次いで本焼
    結、サイジングを行なうことにより、内周面にポア比の
    異なる粗及び密な面を隣接して形成することを特徴とす
    る焼結含油軸受の製造方法。 5)成形工程、焼結工程及びサイジング工程を経て、中
    空状の焼結含油軸受を製造する製造方法において、中空
    状の成形体、焼結体、あるいはサイジング体の内周面に
    腐食処理を施すことにより、内周面にポア比の異なる粗
    及び密な面を隣接して形成することを特徴とする焼結含
    油軸受の製造方法。 6)成形工程、焼結工程及びサイジング工程を経て、中
    空状の焼結含油軸受を製造する製造方法において、成形
    用粉末原料に揮発性物質を添加、混合し、この混合粉末
    により成形体を成形した後、焼結、サイジングを行なう
    ことにより、内周面にポア比の異なる粗及び密な面を隣
    接して形成することを特徴とする焼結含油軸受の製造方
    法。
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