JPH01196228A - 太台接木法 - Google Patents

太台接木法

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JPH01196228A
JPH01196228A JP63019633A JP1963388A JPH01196228A JP H01196228 A JPH01196228 A JP H01196228A JP 63019633 A JP63019633 A JP 63019633A JP 1963388 A JP1963388 A JP 1963388A JP H01196228 A JPH01196228 A JP H01196228A
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Yasushi Yamada
靖史 山田
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、園芸栽培分野の果菜類苗栽培における接木苗
癒合育成の方法に関する。
〔従来の技術〕
(藷菜接木) 硫菜特に果菜類の栽培において土壌病害虫の被害を回避
して連作を可能にし、あわせて根張りを良<シ、根の活
力や吸肥力を高めるなどして生育を促進するため、土壌
病害虫抵抗性、低温伸長性、耐寒性、耐暑性、耐湿性を
持つ台木に栽培品種を穂木として幼苗期に接ぐ接木栽培
が一般的に行われている。
土壌病害虫の被害を回避する対象はウリ科ではつる割れ
病、立枯れ性疫病などが、ナス科は青枯れ病、萎凋病、
半身萎凋病、褐色根腐れ病、センチュウなどがこの対象
になる。
カポチャを台木とするキュウリや露地メロンのハウス、
トンネル栽培では低温伸長性が主目的になりつる割れ病
の危険のないところでも接木が広(普及している。
我が国では9級菜の接木普及度は果菜類において高く、
スイカにおいては栽培面積2万8千haの内の95%、
キュウリは栽培面積2万1千haの内48%、メロンは
栽培面積1万1千haの内の61%、トマトは栽培面積
1万2千haの内の9.8%、ナスは栽培面積2万ha
の内の30%が接木を使用している。
接木の方法は詠菜においては次のような方法が一般に用
いられている。
幼苗期の台木と穂木の胚軸に形成層を露出させるための
切れ目を入れて、この切れ目をかみあわせる呼び接ぎ法
・同じ幼苗期に本葉を付は根から除去した台木の胚軸の
上端に垂直、斜めに、あるいは直角に孔を穿ちここに胚
軸下端を模型に削って形成層を露出した穂木を挿し込む
挿接ぎ法、挿接ぎ法の変形である台木の胚軸を地際から
切断し挿接ぎして床上に挿し木する断根挿し末法、同様
に幼苗期の台木の木葉を2〜3枚残して切除し。
台木上端の断面から下向きに切れ目を入れて、ここに胚
軸下端を楔型に削って形成層を露出した幼苗期の穂木を
挿し込む割接ぎ法、幼苗期の台木の子葉付は根の胚軸を
斜めに切り落として形成層を露出した切断面に同様に胚
軸下端を斜めに切断した幼苗期の穂木を合わせる合わせ
接ぎ法9等である。
また、接木の際2台木を掘りあげて行う「あげつぎ」と
発芽後台木を小鉢に移植し鉢のままで行う「居接ぎ」と
がある。
台木は種類やその目的によって異なり、スイカはユウガ
オ、トウガン、スイカ共合とカポチャを、キュウリと露
地メロンとシロウリはカポチャを、′B地メロンとマス
クメロンは耐病性の共合を。
ナスはアカナスやアオナス、ツノナス、トルバム・ビガ
ー等の野性種及び種間雑種や共合を用いている。
トマトはKNVF、KNVF  Tm  Sign−a
l、KCFT−N等の野性種ヒルスタムと栽培トマトの
種間雑種Flや共合のLS89.PEN、PENTを用
いている。
この凍菜栽培における接木は、いずれも種子を苗床に播
種して育苗し、木葉−〜四枚の幼苗期に台木と穂木を接
合することにより行われる。
広菜の接木においては幼苗の胚軸径は僅か2〜411し
かなく作業は熟練を要する。
このように、胚軸径の細い幼苗を用いる理由は、成長の
盛んで細胞分裂の旺盛な生育初期に接木を行って台木と
穂木の融合を促進し、併せて果菜類において生殖成長と
栄養成長をうまく調節して着果の促進を図ろうとするた
めである。
この接木苗の10a当り定植本数は露地、トンネル、ハ
ウス、温室等の栽培方法と形式で異なるが、ごくおおざ
っばにみて、トマトで2,500本、キュウリt、so
o本、ナス1,600本。
スイカ250本はどである。はとんど栽培農家ごとの自
家育苗で自給されるが、市販されている小売単価は成苗
でスイカ250円、他の果菜類で150〜200円程度
である。
したがって、もっとも接木の少ないトマトでも、1.0
00haxlOX2,500本×100円と卸値換算し
て25億円の需要があると推定される。
キュウリでは一桁上の150億円の需要が見込まれ、ナ
スでは96億円スイカとメロンで15億円の計算となる
したがって、市価より推定換算する果菜類の接木苗の全
需要は卸値換算300億円前後とみてよいであろう。
(植物組織培養) 一方現今進展しつつある組織培養による植物体の増殖方
法は多数の底置に述べられているように、不定芽形成法
、無性胚形成法、脇芽形成法である。
(原田宏・駒嶺(編)1979  植物組織培養。
理工学社、 筒口(訳)1980  植物組織培養(D
、N、ブッチャー他著〕朝倉書店、 平井・内宮・杉浦
 1982 植物細胞育種入門、学会出版センター、 
山田・岡1)[1986植物バイオテクノロジー 東京
化学同人)最も広く用いられているのは、脇芽形成法と
不定芽形成法であるが2次のような技術的隘路のため現
在の生産方法ではいずれもコストが高い。
植物組織培養による種苗の大量生産法では、ホワイトや
ムラシゲ・スクーグ処方等にしたがい植物分裂ホルモン
であるサイトカイニンと成長制御ホルモンのオーキシン
を植物ごとに適量添加し。
9種の多量必須元素(H,C,0,N、P、K。
S、Ca、Mg)と7種の微量必須元素(Fe。
Mn、Cu、Zn、Mo、B、CI)  有機成分とし
てシヨ糖、イノシトール、チアミン等のビタミン類を等
を添加した栄養寒天培地をつくり、これを融解殺菌して
、滅菌した試験管、フラスコ内へ手作業により分注して
冷却後、クリーンベンチ上で手作業により解剖顕微鏡を
用い0.2〜0゜5 mu <らいの微小な滅菌外植体
を切出して、試験管、フラスコ等の培養器内栄養寒天培
地へ無菌植え付けする。
植物ウィルスは約0.2n以下に茎頂組織を切り出せば
除去出来ると言われる。
植物個体の分化制御操作にとってオーキシンとサイトカ
イニンの量と相対濃度比が重要な決定要因となる。オー
キシン/サイトカイニンの比率が大きい場合には、カル
スや不定根の分化2発達が促進され2反対にこの比が小
さい場合には不定芽が発生する。最もよく使われる栄養
寒天培地濃度は、オーキシンでO〜3 m g / 1
 、サイトカイニンで0.005〜5mg/lである。
試験管、フラスコ等の培養器内に植え付けた外植体の補
光培養を定温度室、無菌室内で長期間続け、多数の脇芽
を形成させ、あるいは不定芽形成をして小植物体を育成
する。
ついで、クリーンベンチ上で手作業によりこの脇芽、不
定芽を分割し植かえる。この増殖2分割のサイクルを何
世代か繰り返すと多数の無菌小植物体が得られる。
充分な小植物体が得られたら、別の試験管、フラスコ等
の培#器内に前記と同様な処方にしたがい成長制御9発
根ホルモンであるオーキシン富添加の発根寒天培地を分
注し手作業によりクリーンベンチ上で脇芽、不定芽を植
かえ、補光培養後発根を図るという手作業を繰り返す方
法で大量増殖は行われている。
小植物体が充分増殖したら、培養器から取り出した小植
物体を外部環境にならし、温室内または露地に定植出来
るようにする馴化を行う。
馴化とは、培養器からとりだした小植物体を生産圃場や
温室に定植する前に、成長抑制や枯死しないように外界
の環境に順応させ、成長促進を図り、生産圃場に移植後
に成長抑制や枯死が生じないようにすることである。
現在実用場面の馴化では、培養器から取り出した小植物
体をポリエチレンフィルムなどで覆って内部を高湿度に
維持するとともに、寒冷紗などで遮光して強光に当てな
いようにする程度で、特に積極的な環境調節は行われて
おらない。
(果樹繁殖法におけるマイクロブラッチング)果樹にお
いては、実生台木、挿し木台木、根ざし台木等の発根し
た台木に栽培品種の穂木を接木することにより繁殖が行
われている。
接木の方法は、枝接ぎ法、切接ぎ法、芽接ぎ法、呼び接
ぎ法等が行われている。切接ぎ法は根付の台木を地上部
数cmで切断して上部を除き、この断面の形成層に割れ
目を入れ、ここに穂木の模型に削った下部を挿入して固
定することにより行われる。
芽接ぎは台木の表皮をT字型等に剥離してここに穂木の
芽を入れて、固定する方法である。
枝接ぎは3芽以上芽をつけた枝を接ぐ事であり、呼び接
ぎは台木穂木とも根をつけ1台木の新梢を穂木の切れ目
に差し込んで接木を行う方法である。
果樹のような永年作物では、上記のような栄養体繁殖に
よっているため、いったん母相がウィルスを保毒すると
、これから得られた後代の苗はすべてウィルスを保毒す
る。
したがって、ウィルス無毒個体の獲得、増殖法が開発さ
れており、熱処理法、珠心胚実生法9等が実用化してい
る。
珠心胚実生法は、多くの場合種子(胚)にはウィルスが
存在せず、伝染しないと考えてよいことを利用するもの
で、多胚性で母相と同一形質の珠心胚実生の獲得出来る
カンキツ類に限定される。
珠心胚実生法によって獲得した無毒個体は齢が若返り結
果期に達するまで長年月を要するという欠点がある。
マイクロブラッチング(試験管内接木法)はこの欠点を
排除するために開発された手法で、成木の茎頂く1.4
〜1.8mm)を摘出し、試験管内で実生台木に接木す
る方法であるが、設備と操作に熟練を要する。
セミマイクロブラッチングはその改良法として開発され
たものである。鉢植えして暗黒条件下で徒長させた直径
1cmはどの実生台木を地上2〜3amで腰掛は状に切
断し、この切断面の下部に熱処理法によりウィルスを無
毒化した穂木の茎頂(1,4〜1.8鶴)を実体顕微鏡
下で摘出してのせ、パラフィルムで覆って接木をするも
のである。
ウィルス無毒苗の産業的な急速増殖法は前記の方法等で
作出した無毒の母相の体眠技を用い、温室内で育成した
実生台木に1芽接ぎする緑枝接ぎ法で行われる。1芽接
ぎ後約2カ月間隔で伸長した緑技を採取し、繁殖用の実
生台木に1芽割接ぎする。
この方法でかりに20芽ある無毒穂木を用いたとすると
、翌年接木に供し得る芽の数は、各時期100%活着の
場合16万芽となり、50%活着でも5万芽となる。
〔問題点〕
(接木) しかし、この在来からの果菜類の接木方法は次のような
欠点がある。
まず、胚軸が前記のように細いため1作業能率が低(、
熟練者でも一日にようやく500〜700本を接げるに
すぎない。これは栽植本数が10a当り2千5百本と少
ないハウス栽培のトマトでも必要本数を接ぐのに4〜5
日かかることを意味する。
胚軸の細いことは、接合部のかみあわせや、切断、切り
込み9等の手作業に熟練を要するとともに、活着率が低
くなり、挿接ぎ法では経験者でも60〜70%にすぎな
い。
接木をした幼苗は、接木後数日は密閉したビニールトン
ネル内に入れて、菰、寒冷紗、シルバービニール等で遮
光して気温を20〜30℃程度。
湿度を85〜90%に保ち、接合部の融合をはかる。
接木初期の養生は非常に注意と経験が必要で。
1秋ナスの場合では気温が20℃以下では活着しに<<
、30℃では腐敗しやすい。
4日以降は朝夕は徐々に日光にあて、温度、湿度も下げ
ていき、7〜10日で通常管理に戻る。
接木が簡単で鉢上げの手間の省ける前記の断根挿し末法
によっても、接木後の管理は発根と穂木と台木との融合
、癒着を同時に行うためより綿密な管理を必要とする。
福井農業試験場の報告(果菜類の接木苗量産化技術、山
口、農業および園芸第61巻第8号)においてもトマト
断根挿し木において湿度は90%温度は25℃が最適で
あり、照度は2に1uxが活着生育とも良好としている
すなはち現今の農家の実用技術で行われている殆ど暗黒
状態にたもつ遮光は接ぎ木の融合、活着、生育に望まし
くないことなのである。
後記のように、野菜品種の育成は長期にわたる選抜淘汰
を必要とする。今後の果菜類の栽培においても完全な土
壌病害虫複合抵抗性品種の育成は困難であろう。
たとえ、抵抗性品種の育成に成功しても、現在各地にお
いて経験しているように、病菌レースの変化により短期
間に抵抗性は失われてしまうことがある。
したがって、果菜類の白根栽培は今後さらに難しくなり
、益々接木栽培の占める割合が高くなるとおもわれる。
現在9行われている接木育苗は、前記のように作物の種
類や地域により多様であるが、接木後の環境づくりが季
節により左右されて成苗率が低下し、栽培面積に制約を
受けたり、生産コストが高まり苗代がかさんだりしてい
る。
このため、接木苗の大量生産システムの開発が要望され
ているが、具体的に実用可能な技術はいまだに提供され
ていない。
(園芸分野におけるバイオテクノロジーの展開山川 農
業および園芸第60巻第1号122P)(組織培#) すでに技術的には完成している野菜類の組織培養菌も増
殖コストが高くて市場には現れず1組織培養苗の流通は
、もっばら単価の高い蘭、ユリ。
などの花弁類、あるいは、観葉植物、ウイルスフリーの
わい性果樹苗等か、挿し芽、ランナーにより網室内の池
床で在来繁殖技術により無病栄養体増殖が行えて、コス
トの低下がはかられるウィルスフリーのカーネーション
、イチゴ等の栄養体繁殖植物にかぎられている。
組織培養苗の広範な普及が一部の高級園芸作物に限定さ
れている理由は1組織培養苗の市場価格が、現状では、
1本あたり70〜200円と高いことが主たる理由であ
る。(′cA芸環境工学における最近の話題〔7〕種苗
工場の開発と研究課題(1)古在、杉、農業および園芸
第61巻第8号)擁体振とう培養やジャーファーメンタ
−(液体培養槽)を用いる方法にしても増殖植物体の分
割、植え換えにあたっては手作業によっている。
組織培養苗の増殖にあたってさらに困難で手間を要する
作業は外部環境に馴化させ、温室内または露地に定植出
来るようにする馴化である。
外気のなかで生育させるために、カンにたよって手作業
で日夜監視しながら遮光、適温、高湿度に保ち、徐々に
湿度を下げ、受光量を多くして硬化し、外部環境に慣ら
させてゆ(馴化なくして。
組織培養苗は圃場に出せない。
しかし、現在実用場面の馴化では、前記のように特に積
極的な環境調節は行われておらず、後記のように活着率
の低さや成長抑制が問題となっている。
培養段階における汚染、雑菌の侵入、水浸ガラス状化、
白化、奇形の発生、馴化段階における枯死はことに高く
、ウィルスの伝染、病害の発生等により最終的な成苗率
は20〜50%にすぎない特に、馴化段階において培養
器から取り出された小植物体が成長抑制を呈したり、枯
死する原因としてて次のようなことがあげられる。
■内的原因 ア、培養器内の高湿度2弱光環境下で生育した小植物体
は、根の発達や気孔の開閉調節機能が不十分である。
イ9葉面のクチクラワックスが少ない。
つ9以上の結果として水ストレスに躬い。
工、クロロフィル含量が少なく光合成能力が低い■外的
原因 オ、培養器から取り出して馴化温室へ移植するさいの断
根等による植え痛み。
力、移植時の培地成分や水ポテンシャルの急激な変化。
対策としては、つぎのような手段がある。
■の内的原因にたいしては ア、初期の相対湿度を高く、(水蒸気飽差を小さく)維
持し、蒸散を抑制、その後徐々に相対湿度の日較差をつ
ける。
イ、光量の段階的な増加。
■の外的原因にたいしては つ、培地ごと移植するロボット方法の開発。
工、培地成分の段階的な移行施設方法の開発。
■の内的原因にたいしては、現行の建築および環境自動
制御技術の応用で(ファイトトロン、バイオトロン等)
ただちに実用化出来るが、高度な環境調節施設と電子制
御技術の応用が必要で多くの資本投下を必要とする。
現行の小規模な組織培養菌生産企業では、需要が前記の
ように限られていることもあって、小資本で生産するこ
とを優先して、簡素な温室で前記のようにカンに頼った
手作業馴化をおこなっている。
■の外的原因にたいしては、技術的に未踏の分野であり
、Q学と工学にまたがる長期間の広い分野の技術開発を
必要とする。
組織培養苗の直接生産コストが高くなる主な原因は次の
7点があげられる。(園芸環境工学における最近の話題
〔7〕種苗工場の開発と研究課題(1)古在、杉、′Q
業および園芸第61巻第8号■増殖培養に数カ月〜数年
の長期間を必要とする■組織培養苗の定植時における生
存率が20〜50%程度と低いことが多い。
■単純手作業が多く、直接生産コストの60%〜70%
を人件費が占める。
■増殖培養時における小植物体の成長速度に個体差が大
きい。
■需要変動に対する予測が不十分なために、生産過剰、
生産不足になることが多い。
■光熱費(照明、暖冷房、滅菌、乾燥、洗浄などの費用
)が多い。
■消耗品費(基本培地、蔗糖、ホルモン、培養器の栓等
)が多い。
これらの難点を打開し、コスト低下のための技術的な解
決方法の開発が図られ1組織培養苗の市場価格が現在の
それの1/3か115以下、すなはち1組織培養苗1本
当り15〜40円になれば、現在種子・繁殖によってい
る野菜類への組織培養技術の応用が可能となるのはもち
ろん、園芸作物全般、穀類、工芸作物などへも利用され
、飛躍的な需要の増大が起こるであろうと想定される。
(園芸環境工学における最近の話題〔7〕種苗工場の開
発と研究課題(1)古在、杉、農業および園芸第61巻
第8号) このコスト低下方法開発の方向は、一つは施設自動化、
ロボット化により人件費を省こうとするものがあり、一
つは人件費の安い国で生産しようとするものである。
しかし前者は技術的に未踏の分野であり、Q学と工学に
またがる広い技術開発と長期の開発努力を必要とする。
後者は植物検疫の厳しい規制があり無病性検定技術、な
かんずくウィルスとウィロイドの検定技術、電子顕微鏡
(EM)による直接検鏡法、酵素結合免疫吸着剤法(E
LISA)、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(PA
GE)等の血清学的方法や指標植物汁液なっせん、指標
植物接木法等の開発と安定した応用方法を組織しなけれ
ばならない。が、ELISA法以外は人以外の安い開発
途上国では安定的に応用出来ないから、高級な果菜類の
組織培養苗の量産は難しい。
このように工業化も低人件費化もいずれもただちに実用
しえない。
さらに2組織培養苗を用いて接木苗の育成を行おうとし
ても、前記で述べた馴化終了後さらに数週間かけて2台
木と穂木を育成し接木可能な胚軸径にまで大きくしなけ
ればならない。
この間の枯死、病虫害の被害、これによるウィルスの感
染等で成苗率ははなはだひ<<、非常な労力と経費を要
して、とうてい現行の種子播種。
通常育苗による接木苗育成方法に代替出来ない。
(種子繁殖性野菜への組織培養苗の応用)トマトやキャ
ベツなど2種子で繁殖する野菜は、増殖の能率は良いが
2品種の育成に手間がかかる。
新しい品種は、互いに性質の異なる2つ以上の品種や系
統を交配し、これらの特徴を併せ持たせることによって
:作り出される。
先ず交配で得られた一代雑種を自殖する。その子の雑種
第2代(F2)には2元の品種や系統の特徴がさまざま
に組み合わされた雑多な固体が現れる。
これらの中から、目的とする特徴を併せ持った優良個体
を選抜する。こうした自殖と選抜を10回以上繰り返し
て、ようやく遺伝的な性質が固定するので、これを品種
として用、いるか、または。
他の優れた個体(系統)と交配して、F1品種として使
う。
このような仕事には、長い年月にわたって、労力と資金
を注ぎ込まねばならない。
さらに困ったことには、最近のように世の中の変化が激
しくなると、ようやく品種が出来たころには、市場の好
みが変わってしまうことも多い。
品種の育成が時代の変化に追いつけない訳である新しい
品種を作るのに膨大な人手と畑と資材が必要である。市
場の好みが多様化し2品種が細分化され、しかもその寿
命が短くなると一つの品種を作るのにこれほどの手間と
費用をかけることが難しくなる。
このような悩みを、−挙に解決出来るものとして期待さ
れているのが1組織培養による品種作りである。
先に述べた品種育成の手順のうち、雑種第2代(F2)
で、目的とする個体が現れれば、いきなリ、その個体を
前記の組織培養法で増やして1品種にしてしまう。いわ
ゆるクローン品種の育成である。
こううすると2品種育成に必要な年月と費用が一挙に節
約されてしまう。しかも短い年月で、安直に品種かつ(
れるので1時流に合わせて、使い捨ての品種を作っても
、採算が取れるようになるまた。直接に品種は作らなく
ても、1代限りの性質、たとえば雄性不稔や自家不和合
性等、Flの親として有用な形質を持った個体を大量に
増やし、これを使ってF1品種を採種することも考えら
れる。
しかしこれらの構想が野菜栽培の現場で現実のものとな
るためには、前記のような価格上の隘路があり、普及の
ためには、大幅なコストの低下が実現されなければなら
ない。
(果樹繁殖法におけるマイクロブラッチング)マイクロ
グラフテング、セミマイクログラフテング法ともに、試
験研究的に高度な設備を備えた研究機関でおこなわれる
のが普通で、前記のように高度の技術と熟練を要するか
ら、大量生産は不可能で産業的な苗の増殖には応用出来
ない。
〔問題点を解決するための手段〕
前記の果菜類の台木は脇芽、側枝の発生が盛んであるか
ら、摘心等を行って、この台木の側枝を充分伸ばして茎
径を接木可能な5〜10数nの太さまで生育させる。
台木側枝の伸長にあたっては通常の果実収穫目的の直立
支柱誘引栽培法とは全く異なり、側枝を土壌表面に這わ
せるようにほふく状態で栽培して、側枝の表皮からの全
面的な不定根の発生を促す栽培にあたっては、土壌病害
の感染と台木による伝播を防ぐため、充分な土壌消毒と
管理を行う。また、アブラムシ、温室コナジラミ等によ
るウィルスの感染と台木による伝播を防ぐために閘室等
で栽培する必要があるが1本発明の場合は作物がほふく
状態で栽培で栽培されるため、より安価な寒冷紗トンネ
ル、または不織布のベタかけでも差し支えない。
必要があれば側枝、主技に盛土をして不定根の発生を促
すが、すぐに発根するトマト、カポチャ以外の不定根発
根が遅い台木の場合はオーキシンのホルモン処理を行う
インドール酪酸(IBA)(商品名オキシベロン)の5
0倍〜100倍液の散布が効果的であるオーキシンの極
性移動は重力の影響をある程度受けながらも地上部では
形態上の頂部から、形態上の基部に進む。根はオーキシ
ンが集積して高濃度となったところ、茎葉はオーキシン
が移動して低濃度となったところで発生すると解釈され
る。
植物の茎が水平に伸びるように強いられたりして直立位
からずらされたまま生育を続ける場合には本来の極性の
強さが弱められ、同時にオーキシンの横移動が起こり、
前記のように側枝の表皮からの全面的な不定根の発生が
起こると考えられる次に、この不定根の発生した茎を適
当な長さに輪切りにして上端に切れ目または、孔を設け
て形成層を露出して台木とする。
果菜類栽培品種の組織培養等で増殖した小植物体を2発
根培養して鉢土げし馴化することなく。
ただちにその増殖株から茎軸下部を削るように切断分離
して、形成層を露出させ、穂木としてただちにこの台木
の切れ目または、孔に挿入して固定する。
台木の茎が充分太いから茎軸径のごく細い組織培養小植
物体であっても、接木操作は容易である接木部分の固定
にあたっては、在来の接木クリップを台木にかけて使用
してもよいが、シアノアクリレート系等の接着剤を形成
層露出部分以外に少量塗布して1台木と穂木を固定して
もよい。
次に、接木操作の終わった接木苗を、腐葉土。
バーミキュライト、ピートモス等の培養土を詰めた径2
〜3cmの連結小ポット、小育苗鉢または育苗箱あるい
はロックウール等の水耕培地に植えこむ。
次いで、接木をした苗を高湿度3通気温、遠光量の高度
環境調節施設内で馴化し、同時に穂木と台木の接木部の
融合、接合を図る。
個人育苗をする場合、最も簡単な方法は夏季を除く季節
において、温室、ビニールハウス内で接木苗をビーカー
で覆うかイチゴのパック、またはプラスチックフィルム
で覆って内部の湿度を高く保ち、光量は苗の上の天井部
分に遮光カーテンを張って調節し、温度は暖房と換気窓
の開閉で調節する方法であるが、成苗率は前記のように
はなはだ低くなる。
接木苗を夏、秋、冬に温室、ビニールハウスに定植する
抑制、促成栽培では露地でも台木の育成は可能であるか
ら、前記のほふく栽培で問題はない。
しかし、春、初夏にトンネル、露地等に接木苗を定植す
る早熟栽培、普通栽培の場合は1台木の育成には温室、
ハウスにおける加温栽培が必要であるから、栽培面積が
少なくてすむ直立誘引栽培で不定根を側杖に発生させる
には次のように挿し木による。
台木を前記のように摘心して側枝を多数発生させ、ホル
モン剤を散布して不定根原基を誘導し。
前記のように丸太状に切断する。
必要あれば2台木下端の切り口に前記のIBA5000
ppm液等の発根ホルモンを塗り、連結小ポットに入れ
た砂、バーミキュライト、ロックウール、培養土、また
は水耕槽に挿し木して、ミスト噴霧装置等の加湿温室の
中で発根させる。
台木の発根後組織培養小植物体穂木の居つぎを行う。
もちろん9本発明は穂木が組織培養小植物体にかぎらず
、脇芽2種子発芽による小植物体でも応用出来る。
この接木苗は穂木の花芽が分化させである場合は栽培農
家においては、そのまま圃場に定植し。
花芽の分化と着果の必要のある場合は、現行の10〜1
2cJ径の育苗鉢に鉢上げして、成苗に育成する。
〔作用〕
0台木の径が大きいため接木作業がやりやす(。
他の接木方法では接木不可能な軟弱で細い茎軸径の組織
培養小植物体の穂木でも、熟練と経験を要せずに簡単に
接げる。
0台木と穂木の融合と穂木の馴化が同時に行なえる。
■組織培養小植物体の穂木を発根培地に移植することな
くただちに台木に接木しても1台木は既に根が発生して
いるため、接木苗を鉢上げすれば。
すぐに活着して水あげするので、穂木を発根培地に移植
する時の培地成分や水ポテンシャルの急激な変化が起こ
らず、軟弱な穂木でも枯死せずに短時間で台木と融合し
て接木が完成する。
穂木の馴化、接木の成長も良好になる。
■穂木の育成過程、穂木と台木の接木過程で日長、温度
条件を変化させ、小植物体でも花芽分化を誘導出来る。
〔実施例〕
大量に馴化と接木部の融合を行うには、前記の福井農業
試験場の報告(果菜類の接木苗量産化技術、山口、農業
および園芸第61巻第8号)にあるように、断熱設備を
した空調装置室内に植物育成ランプを備えた棚を設け、
断根接木した苗を挿した育苗箱を透明ポリエチレンフィ
ルムでおおって湿度を保ち接木を育成する接木施設や、
 (園芸環境工学における最近の話題〔15〕植物培養
苗の馴化−馴化装置の開発と栽培試験−杯、古在。
農業および園芸第62巻第5号)のように温度。
湿度9日射量、炭酸ガス、II液温度、溶液水位。
PH,EC等を完全にコンピューター制御出来る馴化装
置等を用いればよい。
これらの自動化馴化装置によれば、数ケ月から1年をか
けて高い湿度と無菌無態で培養された小さな植物体を培
養器から取り出して、前記の台木に接木した苗を高湿度
条件下におき、その後湿度を徐々に下げるともに光量を
徐々に高め、接木部の融合と台木の根の伸長、穂木の気
孔開閉機能の正常化1表皮クチクラの発達をうながし、
光合成能力を高める。馴化と接木の融合を同時に容易に
達成出来る。
こうして接木苗は融合と同時に外部環境に馴化され、温
室内または露地に定植出来るようになる〔発明の効果〕 ■組織培養菌の発根、馴化操作の過程(発根培地の作成
、溶解、培養容器分注、冷却、増殖小植物体の培養容器
からの取り出し、クリーンベンチ上での無菌分割、培養
容器発根培地への植え付け。
補光して発根培養1発根小植物体の培養容器からの取り
出し、培地の洗い落とし、鉢土詰め、鉢上げ、運搬、遮
光温度湿度の調節馴化等々)が省略され、前記のように
馴化と接木が同時に行えるので、労力、電力、施設、資
材、育成時間と枯死率、コストが低下する。
■比較的単価の高い果菜類の接木苗を低コストで育成出
来るので、現在の技術水準でも組織培養菌を果菜類の実
用栽培になんとか応用出来る。
■採種1発芽、生育揃えの困難なトルバム・ビガー等の
野性種の台木でも、側杖からの台木取得法により、この
欠点を改良出来る。
また側杖を長さ数cmの丸太状の切片にして台木とする
ので、繰り返し、大量の台木を一時に取得出来る。
■台木、穂木新品種育成にあたって、F2世代から直接
組織培養苗化して新品種を実用栽培に提供出来る。
■小植物体を接木して連結ポット等の鉢土置数1Qcc
の小鉢に植え、10cm以下の丈の低い小面状態で接木
が完成するから、木葉4〜6枚もあり、高さ30CIl
近く、鉢土量11もある現行の接木成苗にくらべ容積が
非常に小さくなるので、取扱が簡単で宅配便等を利用し
、低コストで全国の需要農家各戸へ適時の苗の輸送が可
能となる。
■出荷対象の需要農家各戸は全国にわたるから。
作型、栽培方法は多様である。栽培方法は温室。
ハウス、トンネ゛ル、n地1作型は促成、半促成。
普通、抑制と作期は周年にわたる。したがって接木苗の
出荷も周年にわたるから1組織培養穂木に生育差があっ
ても、接木時に栽培方法1作型、にあわせて適当な生育
ステージのものを選別し揃えることにより1組織培養穂
木の無駄が出ない。
台木は既に発根しているから、茎軸径の大小があっても
2台木切断長さを揃えれば接木苗の生育は均一化する。
したがって生育ステージの揃った接木苗を周年供給出来
る。
■接木苗の大きさは、ごく小さく、容積は少ないから接
木接合完了後、密集、低温1弱光線で保存すれば、生育
が進まず数十日の保存に耐えうるつしたがって、31F
I期に保存品を大量に出荷出来る。
0以上により、接木苗の集中大量通年生産が可能となり
、充分な施設投資をしても引き合うから。
完全な環境制御施設の下で周年企業的に接木苗の生産が
可能となり、成苗率が向上する。
■果菜類栽培農家は接木苗育成のわずられしい作業から
開放され、栽培に専念できるとともに、接木苗育成労力
に制限されることな(、栽培面積を拡大して、収益の増
大をはかれる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 成長した果菜類接木用台木の側枝を伸長させて充分に太
    くし、側枝表面に不定根を発生させ、不定根を持つ丸太
    状の茎の切片を作り、この茎の切片を台木として、培養
    、繁殖した果菜類小植物体穂木を接木し、台木と穂木の
    接合部の癒合と穂木の圃場環境での生育適応性を改善促
    進する栽培を同時に行って、接木小苗を育成する太台接
    木法。
JP63019633A 1988-02-01 1988-02-01 太台接木法 Pending JPH01196228A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0440828A (ja) * 1990-06-08 1992-02-12 Yoshio Aguri 接木苗の生産方法
CN107404846A (zh) * 2014-10-29 2017-11-28 海施蒂尔有限公司 用于提供增高的嫁接植物的方法及其产品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0440828A (ja) * 1990-06-08 1992-02-12 Yoshio Aguri 接木苗の生産方法
CN107404846A (zh) * 2014-10-29 2017-11-28 海施蒂尔有限公司 用于提供增高的嫁接植物的方法及其产品

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