JPH0119469B2 - - Google Patents
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- JPH0119469B2 JPH0119469B2 JP61202943A JP20294386A JPH0119469B2 JP H0119469 B2 JPH0119469 B2 JP H0119469B2 JP 61202943 A JP61202943 A JP 61202943A JP 20294386 A JP20294386 A JP 20294386A JP H0119469 B2 JPH0119469 B2 JP H0119469B2
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Landscapes
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、プラズマ化学反応により、被処理
基体の表面部に、耐摩耗性を向上させる酸炭窒化
物を被覆形成する、プラズマ蒸着式基体表面被覆
方法に関する。
基体の表面部に、耐摩耗性を向上させる酸炭窒化
物を被覆形成する、プラズマ蒸着式基体表面被覆
方法に関する。
金属、セラミツクス等の基体表面に、耐摩耗性
に優れた高融点化合物の被覆を形成する方法とし
ては、従来、化学的蒸着法(以下CVD法とい
う。)及び物理的蒸着法(以下PVD法という。)
が知られている。
に優れた高融点化合物の被覆を形成する方法とし
ては、従来、化学的蒸着法(以下CVD法とい
う。)及び物理的蒸着法(以下PVD法という。)
が知られている。
CVD法では、高融点化合物の被覆の形成が、
900〜1200℃で行われるため、基体が薄物あるい
は細物等のように変形を起こし易い形状のもので
ある場合とか、融点の低い材質のものである場合
とかには、適用できないという制限があつた。ま
た、このCVD法を工具鋼に適用するときは、そ
の処理温度が高いので、基体の硬さが低下し、真
空炉等によつて再焼入れ、焼戻しする必要があ
り、処理コストが嵩むという問題点があつた。
900〜1200℃で行われるため、基体が薄物あるい
は細物等のように変形を起こし易い形状のもので
ある場合とか、融点の低い材質のものである場合
とかには、適用できないという制限があつた。ま
た、このCVD法を工具鋼に適用するときは、そ
の処理温度が高いので、基体の硬さが低下し、真
空炉等によつて再焼入れ、焼戻しする必要があ
り、処理コストが嵩むという問題点があつた。
一方、PVD法では、高融点化合物の被覆を200
〜800℃という低温で行うことができるため、
種々の用途において実用化されている。しかしな
がら、PVD法は、10-2Torr以下という高真空の
処理圧力であるから、蒸発した金属等が一定方向
にのみにしか飛散せず、基体の一方向しか良好な
被覆ができない。つまり、つきまわりが悪い。そ
のため、基体を自公転させなければならず、コー
テイングコストが高くなり、応用範囲が狭いとい
う問題点があつた。またPVD法で形成した被覆
は、CVD法で形成した被覆より一般的に密着性
が悪いといわれている。
〜800℃という低温で行うことができるため、
種々の用途において実用化されている。しかしな
がら、PVD法は、10-2Torr以下という高真空の
処理圧力であるから、蒸発した金属等が一定方向
にのみにしか飛散せず、基体の一方向しか良好な
被覆ができない。つまり、つきまわりが悪い。そ
のため、基体を自公転させなければならず、コー
テイングコストが高くなり、応用範囲が狭いとい
う問題点があつた。またPVD法で形成した被覆
は、CVD法で形成した被覆より一般的に密着性
が悪いといわれている。
そこで、CVD法とPVD法の長所だけを取り入
れたプラズマCVD法が開発されている(特公昭
59−13586号公報参照)。これは、従来より多く使
われているイオン窒化法と同じ原理によるもので
あり、反応容器に流すガスの中に金属ハロゲン化
物等を存在せしめるだけで、低温でつきまわりが
優れている被覆が形成できることを特徴としてい
る。
れたプラズマCVD法が開発されている(特公昭
59−13586号公報参照)。これは、従来より多く使
われているイオン窒化法と同じ原理によるもので
あり、反応容器に流すガスの中に金属ハロゲン化
物等を存在せしめるだけで、低温でつきまわりが
優れている被覆が形成できることを特徴としてい
る。
このプラズマCVD法により基体にTiCN(TiCX
NY;X+Y≦1)等の炭窒化物で被覆する場合
は、窒素の供給源として窒素ガスあるいはアンモ
ニアガスが用いられており、プラズマ化学反応上
には問題はない。一方、炭素の供給源としては
CH4、C2H4等の炭化水素系ガスが用いられる。
この炭化水素系ガスは、CVD法のような高温域
ではよく反応し、基体と炭化物被覆の密着性は良
好であり、煤の発生も殆どない。しかしながら、
プラズマCVD法のような低温域では、この炭化
水素系ガスが十分に反応しなかつたり、煤を発生
するため、基体と炭窒化物被覆膜の密着性は悪
く、反応容器内を煤で汚すこともあり、実用化に
は問題があつた。
NY;X+Y≦1)等の炭窒化物で被覆する場合
は、窒素の供給源として窒素ガスあるいはアンモ
ニアガスが用いられており、プラズマ化学反応上
には問題はない。一方、炭素の供給源としては
CH4、C2H4等の炭化水素系ガスが用いられる。
この炭化水素系ガスは、CVD法のような高温域
ではよく反応し、基体と炭化物被覆の密着性は良
好であり、煤の発生も殆どない。しかしながら、
プラズマCVD法のような低温域では、この炭化
水素系ガスが十分に反応しなかつたり、煤を発生
するため、基体と炭窒化物被覆膜の密着性は悪
く、反応容器内を煤で汚すこともあり、実用化に
は問題があつた。
この発明は、プラズマ化学反応により、密着性
の優れた酸炭窒化物を基体表面に形成する方法を
提供して、かかる問題を解決することを目的とす
る。
の優れた酸炭窒化物を基体表面に形成する方法を
提供して、かかる問題を解決することを目的とす
る。
この発明は、上記の目的を達成するために、プ
ラズマCVD法の炭素供給源として、炭化水素系
ガスの代わりに、一酸化炭素又は二酸化炭素を用
いることによつて、基体との密着性の優れた被覆
を形成する方法を提供する。
ラズマCVD法の炭素供給源として、炭化水素系
ガスの代わりに、一酸化炭素又は二酸化炭素を用
いることによつて、基体との密着性の優れた被覆
を形成する方法を提供する。
すなわち、この発明は、Si、B、Al、周期律
表の4A、5A、6A族金属の化合物のうちの1種と
水素と窒素又はアンモニアあるいは窒素及びアン
モニアと一酸化炭素又は二酸化炭素とを主成分と
するガスを反応容器に導入し、その反応容器の内
圧力を0.01〜10Torrにし、被処理基体を100〜
1000℃に加熱するとともに、反応容器内にプラズ
マを発生させ、プラズマ化学反応させることによ
つて、被処理基体表面に、Si、B、Al、周期律
表の4A、5A、6A族金属の1種の酸炭窒化物を形
成することを特徴とするプラズマ蒸着式基体表面
被覆方法に係る。
表の4A、5A、6A族金属の化合物のうちの1種と
水素と窒素又はアンモニアあるいは窒素及びアン
モニアと一酸化炭素又は二酸化炭素とを主成分と
するガスを反応容器に導入し、その反応容器の内
圧力を0.01〜10Torrにし、被処理基体を100〜
1000℃に加熱するとともに、反応容器内にプラズ
マを発生させ、プラズマ化学反応させることによ
つて、被処理基体表面に、Si、B、Al、周期律
表の4A、5A、6A族金属の1種の酸炭窒化物を形
成することを特徴とするプラズマ蒸着式基体表面
被覆方法に係る。
ここで、形成される被覆膜の特性に影響する各
因子について、それぞれ説明する。
因子について、それぞれ説明する。
(イ) 反応ガスについて
まず、反応容器に導入するガスは、Si、B、
Al、周期律表の4A、5A、6A族金属の化合物
(以下ソーズガスという。)のうちの1種と水素
と窒素又はアンモニアあるいは窒素及びアンモ
ニアと一酸化炭素又は二酸化炭素とを主成分と
する。これらの混合ガスは、モル比で、ソース
ガス:水素:窒素又はアンモニア:一酸化炭素
二酸化炭素=1:5〜200:1〜100:0.25〜50
に制御するのがよい。
Al、周期律表の4A、5A、6A族金属の化合物
(以下ソーズガスという。)のうちの1種と水素
と窒素又はアンモニアあるいは窒素及びアンモ
ニアと一酸化炭素又は二酸化炭素とを主成分と
する。これらの混合ガスは、モル比で、ソース
ガス:水素:窒素又はアンモニア:一酸化炭素
二酸化炭素=1:5〜200:1〜100:0.25〜50
に制御するのがよい。
その理由は、この値をはずすと、密着性及び
均一性が悪く、しかも硬さ、色の良好な被覆膜
は得られないことにある。
均一性が悪く、しかも硬さ、色の良好な被覆膜
は得られないことにある。
この場合、放電安定化あるいは反応制御用と
して、Ar、He、Ne等を導入してもよい。
して、Ar、He、Ne等を導入してもよい。
(ロ) 処理圧力について
処理圧力が0.01未満では、複雑な形状の基体
表面に微細で緻密な組織を有する被覆膜を均一
に形成することができず、また、プラズマを直
流電圧により発生する場合に、その発生が困難
となる。
表面に微細で緻密な組織を有する被覆膜を均一
に形成することができず、また、プラズマを直
流電圧により発生する場合に、その発生が困難
となる。
一方、処理圧力が10Torrを越えると、被覆
膜は、粗雑で密度の低い組織や柱状組織になり
易い。
膜は、粗雑で密度の低い組織や柱状組織になり
易い。
そのため、この発明では、処理圧力を0.01〜
10Torrの範囲とした。
10Torrの範囲とした。
(ハ) 処理温度について
基体温度が100℃未満では、微細で緻密な被
覆膜が形成されず、基体と被覆膜との密着性が
悪い。
覆膜が形成されず、基体と被覆膜との密着性が
悪い。
一方、基体温度が1000℃を越えると、被覆膜
は粗雑な密度の低い組織や柱状組織になり、し
かも基体の変形が生じる。
は粗雑な密度の低い組織や柱状組織になり、し
かも基体の変形が生じる。
そのため、この発明では、基体の温度を100
〜1000℃の範囲とした。
〜1000℃の範囲とした。
(ニ) プラズマ発生について
プラズマ発生方法としては、直流電圧、高周
波、マイクロ波等を用いればよい。それぞれの
出力は、反応装置の大きさ、基体表面積等によ
つて変える必要がある。
波、マイクロ波等を用いればよい。それぞれの
出力は、反応装置の大きさ、基体表面積等によ
つて変える必要がある。
この場合、プラズマは、化学反応を促進する
ことと、基体を加熱することの両方の役目をな
す。ただし、基体の加熱は、他にヒータを設け
て行なうこととし、プラズマはあくまで化学反
応促進のために使う方が、被覆膜の厚さ、密着
性、物性をうまく制御することができる。
ことと、基体を加熱することの両方の役目をな
す。ただし、基体の加熱は、他にヒータを設け
て行なうこととし、プラズマはあくまで化学反
応促進のために使う方が、被覆膜の厚さ、密着
性、物性をうまく制御することができる。
このように、プラズマCVD法の低温域処理
でも、一酸化炭素又は二酸化炭素は十分に反応
し、煤を発生させることはない。
でも、一酸化炭素又は二酸化炭素は十分に反応
し、煤を発生させることはない。
第1図に、この発明の方法で、TiCNOの被覆
膜を基体表面に形成するための装置の概略を示し
てある。
膜を基体表面に形成するための装置の概略を示し
てある。
この方法によれば、金属チタン源としてTiCl4
を用い、そのTiCl4を入れたソースタンク7を、
ソースタンク加熱用ヒータ8により加熱し、気体
の状態のTiCl4をソースガス用流量計5を通して
反応容器13に供給する。その場合、ソースタン
ク7、ソースタンク加熱用ヒータ8、及びソース
ガス用流量計5は、一定の温度に保持された恒温
槽6に収納されている。この恒温槽5は、一旦気
体になつたTiCl4を液化させないためのものであ
る。
を用い、そのTiCl4を入れたソースタンク7を、
ソースタンク加熱用ヒータ8により加熱し、気体
の状態のTiCl4をソースガス用流量計5を通して
反応容器13に供給する。その場合、ソースタン
ク7、ソースタンク加熱用ヒータ8、及びソース
ガス用流量計5は、一定の温度に保持された恒温
槽6に収納されている。この恒温槽5は、一旦気
体になつたTiCl4を液化させないためのものであ
る。
上記TiCl4ガスは、H2、N2又はNH3あるいは
窒素及びNH3、COとともに反応容器に送られる
ようになつている。この際、必要に応じて、Ar、
He、Ne等を添加してもよい。
窒素及びNH3、COとともに反応容器に送られる
ようになつている。この際、必要に応じて、Ar、
He、Ne等を添加してもよい。
C源としてCOを用いる主たる理由は、CH4、
C2H2等の炭化水素系ガスに比べて煤の発生が殆
どなく、その添加量を多くできることにある。そ
のことにより、密着性の良好な被覆膜ができると
ともに、蒸着速度も増すことができる。また、
COを用いる理由は、その分子式より理解できる
ように、分子の中にOを持つているので、その添
加量、処理条件等によつては、形成される被覆膜
中にOが入り、酸炭窒化物被覆膜ができる。実際
には、少量の炭窒化物を生成する。なお、炭素供
給源として二酸化炭素の使用も可能である。
C2H2等の炭化水素系ガスに比べて煤の発生が殆
どなく、その添加量を多くできることにある。そ
のことにより、密着性の良好な被覆膜ができると
ともに、蒸着速度も増すことができる。また、
COを用いる理由は、その分子式より理解できる
ように、分子の中にOを持つているので、その添
加量、処理条件等によつては、形成される被覆膜
中にOが入り、酸炭窒化物被覆膜ができる。実際
には、少量の炭窒化物を生成する。なお、炭素供
給源として二酸化炭素の使用も可能である。
反応容器13内には、導入ガスを一定流量とし
て流し、真空ポンプ9によつて排出する場合、図
中のコンダクタンスバルブ14を調節することに
よつて、反応容器13内は0.01〜10Torrの適当
な値に保つ。
て流し、真空ポンプ9によつて排出する場合、図
中のコンダクタンスバルブ14を調節することに
よつて、反応容器13内は0.01〜10Torrの適当
な値に保つ。
前記TiCl4、H2、N2又はNH3あるいはN2及び
NH3、COを主成分とするガスは、反応容器13
内でプラズマとなり、そのプラズマ内で基体10
の表面にTiCNOの被覆膜を形成させる。
NH3、COを主成分とするガスは、反応容器13
内でプラズマとなり、そのプラズマ内で基体10
の表面にTiCNOの被覆膜を形成させる。
この場合、基体10を陰極とし、反応容器13
を陽極とし、直流電圧を印加することによりプラ
ズマが発生する。ここで、基体(陰極)10と反
応容器(陽極)13とは、絶縁材12によつて電
気的に絶縁されている。この場合、プラズマの発
生だけで被覆膜を形成すると、プラズマによるス
パツタリング効果により、蒸着速度が小さくなる
ため、反応容器13外側にヒータ11を設けて基
体10の加熱をすることにより、プラズマ出力を
押さえることができるので、蒸着速度を増すこと
ができるとともに、均一な被覆もできる。
を陽極とし、直流電圧を印加することによりプラ
ズマが発生する。ここで、基体(陰極)10と反
応容器(陽極)13とは、絶縁材12によつて電
気的に絶縁されている。この場合、プラズマの発
生だけで被覆膜を形成すると、プラズマによるス
パツタリング効果により、蒸着速度が小さくなる
ため、反応容器13外側にヒータ11を設けて基
体10の加熱をすることにより、プラズマ出力を
押さえることができるので、蒸着速度を増すこと
ができるとともに、均一な被覆もできる。
ここでは、プラズマの発生手段としては、直流
電圧以外に、高周波、マイクロ波等を利用しても
よく、また、ヒータを反応容器の内側に設置する
ようにしてもよい。
電圧以外に、高周波、マイクロ波等を利用しても
よく、また、ヒータを反応容器の内側に設置する
ようにしてもよい。
この実施例の実施手順は、凡そ次の通りであ
る。
る。
(i) 被処理品を治具の上に載置し、反応容器内の
適切な位置に配置する。
適切な位置に配置する。
(ii) 反応容器内を10-1Torr以下に排気する。
(iii) H2、Ar又はH2+Arを0.01〜10Torrの必要
値になるように反応容器内に導入する。
値になるように反応容器内に導入する。
(iv) 直流電圧、高周波、マイクロ波等により反応
容器内にプラズマを発生させ、被処理品表面を
スパツタークリーニングし、その後、処理温度
に加熱する。この場合、加熱手段として、ヒー
タを併用すれば均一な加熱ができるとともに、
プラズマ出力を適正に制御し蒸着速度を上げる
ことができる。
容器内にプラズマを発生させ、被処理品表面を
スパツタークリーニングし、その後、処理温度
に加熱する。この場合、加熱手段として、ヒー
タを併用すれば均一な加熱ができるとともに、
プラズマ出力を適正に制御し蒸着速度を上げる
ことができる。
() Si、B、Al並びに周期律表の4A、5A及び
6A族の金属化合物の1種のガス状物質とN2又
はNH2あるいはN2及びNH3とCO又はCO2とを
反応容器に導入し、それらのガスと、H2Arと
の比率を一定値に制御し、更に0.01〜10Torr
の処理圧力に保ち、必要時間プラズマ処理す
る。
6A族の金属化合物の1種のガス状物質とN2又
はNH2あるいはN2及びNH3とCO又はCO2とを
反応容器に導入し、それらのガスと、H2Arと
の比率を一定値に制御し、更に0.01〜10Torr
の処理圧力に保ち、必要時間プラズマ処理す
る。
() その後、H2を除いた他のガスの供給とプラ
ズマ出力、ヒータ出力とを中止し、反応容器内
圧力を0.01〜10Torrに保つて冷却する。
ズマ出力、ヒータ出力とを中止し、反応容器内
圧力を0.01〜10Torrに保つて冷却する。
この発明を更に具体的に実施すると、次のよう
になる。
になる。
被処理品としては、直径15mm、高さ50mmの寸法
のSKD11、SKD61、SKD51、SUS304の鋼材を
それぞれ用い、第1図に示した装置にTiCNOの
被覆膜を以下の手順で形成した。
のSKD11、SKD61、SKD51、SUS304の鋼材を
それぞれ用い、第1図に示した装置にTiCNOの
被覆膜を以下の手順で形成した。
まず、被処理品を反応容器内治具に配置した後
に、反応容器内を10-3Torrに減圧し、その後、
ガス成分比でAr:H2=1:1の混合ガスを、反
応容器内が1Torrになるように制御して導入し
た。
に、反応容器内を10-3Torrに減圧し、その後、
ガス成分比でAr:H2=1:1の混合ガスを、反
応容器内が1Torrになるように制御して導入し
た。
そして、被処理品を陰極とし反応容器を陽極と
して、600Vの直流電圧を印加するとともに、外
部ヒータにより、被処理品温度を400℃に保持し、
30分間被処理品表面をプラズマによりスパツター
クリーニングした。
して、600Vの直流電圧を印加するとともに、外
部ヒータにより、被処理品温度を400℃に保持し、
30分間被処理品表面をプラズマによりスパツター
クリーニングした。
次に、外部ヒータの出力を増して、被処理品を
550℃に昇温し、その後、ガス成分比でTiCl4:
H2:N2:CO:Ar=1:83:4:4:8の混合
ガスを反応容器内が2Torrになるように導入し、
3時間プラズマ処理を続行した。
550℃に昇温し、その後、ガス成分比でTiCl4:
H2:N2:CO:Ar=1:83:4:4:8の混合
ガスを反応容器内が2Torrになるように導入し、
3時間プラズマ処理を続行した。
この結果、厚さ6μmの均一なTiCNOと若干の
TiCNの被覆膜が、それぞれ被処理品表面に形成
されたことが確認された。
TiCNの被覆膜が、それぞれ被処理品表面に形成
されたことが確認された。
この実施例は、基体表面にTiCNOの被覆膜を
形成する場合であるが、Ti以外の例えばSi、B、
Al、周期律表の4A、5A、6A族金属の酸炭窒化
物の被覆膜を形成することも勿論可能である。
形成する場合であるが、Ti以外の例えばSi、B、
Al、周期律表の4A、5A、6A族金属の酸炭窒化
物の被覆膜を形成することも勿論可能である。
〔効果〕
この発明によれば、低温でも煤を発生させるこ
となく、反応容器内で一酸化炭素又は二酸化炭素
が十分に反応して、複雑な基体に酸炭化物の被覆
膜を、緻密で均一にしかも密着性よく形成するこ
とができる。
となく、反応容器内で一酸化炭素又は二酸化炭素
が十分に反応して、複雑な基体に酸炭化物の被覆
膜を、緻密で均一にしかも密着性よく形成するこ
とができる。
第1図はこの発明の方法の実施に用いる装置の
概略図であり、図中、1はH2流量計、2はAr流
量計、3はN2流量計、4はCO流量計、5はソー
スガス用流量計、6は恒温槽、7はソースタン
ク、8はソースタンク加熱用ヒータ、9は真空ポ
ンプ、10は基体、11はヒータ、12は絶縁
材、13は反応容器、14はコンダクタンスバル
ブである。
概略図であり、図中、1はH2流量計、2はAr流
量計、3はN2流量計、4はCO流量計、5はソー
スガス用流量計、6は恒温槽、7はソースタン
ク、8はソースタンク加熱用ヒータ、9は真空ポ
ンプ、10は基体、11はヒータ、12は絶縁
材、13は反応容器、14はコンダクタンスバル
ブである。
Claims (1)
- 1 Si、B、Al、周期律表の4A、5A、6A族金
属の化合物のうちの1種と水素と窒素又はアンモ
ニアあるいは窒素及びアンモニアと一酸化炭素又
は二酸化炭素とを主成分とするガスを反応容器に
導入し、その反応容器の内圧力を0.01〜10Torr
にし、被処理基体を100〜1000℃に加熱するとと
もに、反応容器内にプラズマを発生させ、プラズ
マ化学反応させることによつて、被処理基体表面
に、Si、B、Al、周期律表の4A、5A、6A族金
属の1種の酸炭窒化物を形成することを特徴とす
るプラズマ蒸着式基体表面被覆方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20294386A JPS6360282A (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | プラズマ蒸着式基体表面被覆方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20294386A JPS6360282A (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | プラズマ蒸着式基体表面被覆方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6360282A JPS6360282A (ja) | 1988-03-16 |
JPH0119469B2 true JPH0119469B2 (ja) | 1989-04-11 |
Family
ID=16465729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20294386A Granted JPS6360282A (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | プラズマ蒸着式基体表面被覆方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6360282A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7264668B2 (en) * | 2001-10-16 | 2007-09-04 | The Chinese University Of Hong Kong | Decorative hard coating and method for manufacture |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5389804A (en) * | 1977-01-19 | 1978-08-08 | Mitsubishi Metal Corp | Covered supethard alloy product and its preparation |
JPS6036665A (ja) * | 1984-04-13 | 1985-02-25 | Mitsubishi Metal Corp | 金属窒化物による基体表面被覆方法 |
-
1986
- 1986-08-29 JP JP20294386A patent/JPS6360282A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5389804A (en) * | 1977-01-19 | 1978-08-08 | Mitsubishi Metal Corp | Covered supethard alloy product and its preparation |
JPS6036665A (ja) * | 1984-04-13 | 1985-02-25 | Mitsubishi Metal Corp | 金属窒化物による基体表面被覆方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6360282A (ja) | 1988-03-16 |
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