JPH0117843Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パラボラアンテナを屋根部に強固且
つ方向角度調整可能に取付けることができる、屋
根部への衛星放送受信用パラボラアンテナの取付
構造に関するものである。

衛星通信の普及は著しく、各家庭において静止
衛星からの電波を直接受信する態勢が準備されつ
つある。

而して、静止衛星からの指向性の強い電波を各
家庭において良好な態様で受信するためには、小
型のパラボラアンテナ（民生用パラボラアンテ
ナ）を、受信障害のない態様で強固且つ方向角度
調整可能に取付ける必要があるが、住宅事情、特
に空き地の少ない都市部の住宅事情を考慮する
と、かかるパラボラアンテナを、従来の大型のパ
ラボラアンテナのように大地上に設置することは
事実上不可能といつても過言ではない。

本考案、上記の点に鑑みなされたもので、屋根
部に強固且つ方向角度調整可能に取付けることが
できる、屋根部への衛星放送受信用パラボラアン
テナの取付構造、即ち、ガイドパイプを、建物屋
根部を貫通させて建物躯体に鉛直に固定し、該ガ
イドパイプ内に、上部にパラボラアンテナを設け
たアンテナ支持軸を回動可能に嵌挿し、且つ該ア
ンテナ支持軸を任意角度回動させる方向角度調整
機構を屋内に設けてなり、上記方向角度調整機構
は、上記アンテナ支持軸の下端の周囲に固定した
ウオームホイール、及び該ウオームホイールに噛
み合い且つロープにより回動されるウオームギア
を備えており、上記ロープ操作により上記アンテ
ナ支持軸を回動させるようになしてあることを特
徴とする屋根部への衛星放送受信用パラボラアン
テナの取付構造を提供するものである。

以下、本考案の屋根部への衛星放送受信用パラ
ボラアンテナの取付構造を図面に示す一実施例に
ついて説明する。

図面において、１は上部にパラボラアンテナ２
を設けたアンテナ支持軸（アンテナ支持パイプ）、
３はそのガイドパイプ、４は建物屋根部で、本考
案の屋根部への衛星放送受信用パラボラアンテナ
の取付構造は、ガイドパイプ３を建物屋根部４に
貫通させて建物躯体（構造躯体）５に鉛直に固定
し、ガイドパイプ３内にアンテナ支持軸１を回動
可能に嵌挿し、且つアンテナ支持軸１の方向角度
調整機構６を屋内に設けることにより構成してあ
る。

実施例について更に詳述すると、アンテナ支持
軸１は、第１図に示す如く、その上部を斜め上方
に屈曲させてあり、その上端部に湾曲アーム１１
を介しパラボラアンテナ２及びコンバーター２１
を固定してある。尚、パラボラアンテナ２は放物
面で形成してあり、その焦点上にコンバーター２
１を位置させてある。

また、建物屋根部４は、実施例の場合、その大
棟部の一端にガイドパイプ３を貫通させてガイド
パイプ３の下部を建物躯体５に固定してある。即
ち、ガイドパイプ３は、第１図に示す笠木４１及
び棟カバー４２を貫通させ、更に第２図に示す梁
受金物４３を貫通させて、第２図に示す如く、建
物躯体５としての柱体或いは壁体等に固定したガ
イドパイプ支持ブラケツト５１に堅固に固定して
ある。そして、ガイドパイプ支持ブラケツト５１
へのガイドパイプ３の固定は、ガイドパイプ支持
ブラケツト５１の受座５２にガイドパイプ３の下
端を支持させた上、ガイドパイプ支持ブラケツト
５１の押さえボルト５３を緊結することにより行
つてある。尚、建物屋根部４へのガイドパイプ３
の貫通箇所は、第１図に示す如く、棟カバー４２
の上方に配した複数個の防水カバー４４及びコー
キング材４５により水密となしてあり、更に化粧
カバー４６を被覆することにより美麗となしてあ
る。又、ガイドパイプ３の貫通箇所において、梁
材４７は、第２図に示す如く、ガイドパイプ支持
ブラケツト５１に固着した受金物４３を介して建
物躯体５に結合してあり、梁受金物４３にガイド
パイプ３の貫通孔を穿設してある。

また、アンテナ支持軸１は、第１図に示す如
く、その下部をガイドパイプ３に嵌挿してあり、
ガイドパイプ３の上端においては、第３図に示す
如く、水密なベアリング機構３１により、揺動不
能な状態で回動可能に支持してある一方、ガイド
パイプ３の下端においては、第２図に示す如く、
ガイドパイプ支持ブラケツト５１の受座５２によ
り、揺動不能な状態で回動可能に支持してある。

また、方向角度調整機構６は、ガイドパイプ３
に嵌挿されたアンテナ支持軸１の下端に固定した
ウオームホイール６１と、ガイドパイプ支持ブラ
ケツト５１に固定したウオームギアブラケツト６
２内に回動可能に保持され且つウオームホイール
６１に噛み合うウオームギア６３とから構成して
あり、ウオームギア６３をロープ６４により回動
させることにより、ウオームホイール６１及びア
ンテナ支持軸１を介してパラボラアンテナ２を回
動させ、強風時等のパラボラアンテナの誤差矯正
及び積雪時の雪落としを容易に行うことができる
ようになしてある。尚、第２図において６５は天
井板であり、方向角度調整機構６は天井裏に配し
てある。

叙上の如く、本考案の屋根部への衛星放送受信
用パラボラアンテナの取付構造は、ガイドパイプ
を、建物屋根部を貫通させて建物躯体に鉛直に固
定し、該ガイドパイプ内に、上部にパラボラアン
テナを設けたアンテナ支持軸を方向角度調整可能
に嵌挿してあるから、大地設置ではないにも拘わ
らず、パラボラアンテナの取付が強固であつて、
住宅事情が悪く受信障害を生じ易い都市部におい
て静止衛星からの指向性の強い電波を確実に受信
することができ、しかも、屋内の方向角度調整機
構ロープ操作によりアンテナ支持軸を強制回動さ
せることにより、強風時のパラボラアンテナの誤
差矯正及び積雪時の雪落とし等を容易に行うこと
ができる等の多大な実用的効果が奏するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の縦断面図、第２図
はその下部の第１図とは直角方向からの縦断面
図、第３図は屋根部上方におけるアンテナ支持軸
の軸支部の拡大縦断面図である。 １…アンテナ支持軸、２…パラボラアンテナ、
３…ガイドパイプ、４…建物屋根部、５…建物躯
体、６…方向角度調整機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガイドパイプを、建物屋根部を貫通させて建物
   躯体に鉛直に固定し、該ガイドパイプ内に、上部
   にパラボラアンテナを設けたアンテナ支持軸を回
   動可能に嵌挿し、且つ該アンテナ支持軸を強制回
   動させる方向角度調整機構を屋内に設けてなり、
   上記方向角度調整機構は、上記アンテナ支持軸の
   下端の周囲に固定したウオームホイール、及び該
   ウオームホイールに噛み合い且つロープにより回
   動されるウオームギアを備えており、上記ロープ
   操作により上記アンテナ支持軸を回動させるよう
   になしてあることを特徴とする屋根部への衛星放
   送受信用パラボラアンテナの取付構造。