JPH0117272Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はミシンテーブルにおける物品収納装置
に関するものである。

［従来技術］ 従来、縫製作業に必要な物品は、ミシンテーブ
ルに設けられた引出し等に収納されていた。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、この方式においては、頻繁に使
用する物品、例えば糸切り鋏等は前記ミシンテー
ブルのテーブル板上に放置されてしまいがちであ
つた。そのため、それらが振動によつて前記テー
ブル板上から落下したり、また加工布の下に隠れ
てしまうことが多々あり、作業能率の低下を招く
恐れがあつた。

［考案の目的］ 本考案は上記欠点を解消するためになされたも
のであつて、その目的は、物品の出し入れが容易
で作業性が良く、外観良好にして安価に製作し
得、したも、例えば糸切り鋏等の磁性体物品を吸
着保持することのできる物品収納装置を提供する
ことにある。

［問題点を解決するための手段］ そこで本考案においては、作業者側から見て、
ミシン頭部の手前側且つそのミシン頭部の脚柱部
前面から脚柱部の右方に至る部位におけるテーブ
ル板上に切欠き部を設け、その切欠き部に合成樹
脂材料によりなる収納受皿を設け、その収納受皿
に、針山が収納をされた第１の収納部と、少なく
とも和鋏を収容し得るように長く形成された第２
の納容部とを含む複数の収納凹部を設け、その第
２の収容部の底部にゴム磁石を設けることによ
り、上記目的を達成している。

［実施例］ 以下に本考案を具体化した実施例を図面に従つ
て説明する。

ミシンテーブル１０のテーブル板１１上には、
ミシン頭部１２が載置されている。

そのテーブル板１１は木製であり、作業者から
見て、ミシン頭部の手前側且つそのミシン頭部の
脚柱部前面から脚柱部の右方に至る部位に、上方
及び前方に開口する切欠き部１４が形成されてい
る。

その切欠き部１４には、合成樹脂材料からなる
収納受皿１５が嵌合されている。

その収納受皿１５を前記テーブル板１１に固定
するための固定具は、共に合成樹脂材料からなる
固定具本体１６とピン１７とによつて構成され、
その収納受皿１５及びテーブル板１１の取付孔に
前記固定具本体１６の軸部１８を挿嵌した後、ピ
ン１７をその固定具本体１６に挿嵌すると、軸部
１８先端の四つ叉部１９が拡開されてくさび状と
なり、その固定具本体１６の頭部２０と四つ叉部
１９とによつて前記収納受皿１５とテーブル板１
１とを挾着するようになつている。

前記収納受皿１５は、縫製作業に必要な物品を
分類して収納するための複数の収納凹部、すなわ
ち第１乃至第３の収納凹部２１，２２，２３が一
体形成されている。

それら第１乃至第３の収納凹部２１，２２，２
３の内、縫目形成点より最も遠い右端の第１の収
納凹部２１には、フエルト性の針山２４が収納さ
れ、手前側の第２の収納凹部２２の底部には、磁
性体物品例えば糸切り用の和鋏（第２図に二点鎖
線にて示す）を吸着保持するためのゴム磁石２５
が接着されている。尚、その第２の収納凹部２２
は、ミシン頭部１２の長手方向に沿い少なくとも
和鋏を収納し得るように長く形成されている。ま
た、その第２の収納凹部２２の奥に位置する複数
の第３の収納凹部２３は、非磁性体物品を個別に
整理収納し、例えば第２図及び第３図に示すよう
に、ボビン２６を収納する場合にはそのボビン２
６が起立保持されるように構成される。尚、２７
は前記ボビン２６に巻かれた下糸の糸端を担持
し、その弛みを防止するための糸担持部材でマジ
ツクテープによつて構成されている。

前記収納受皿１５には、更に、その外縁から突
出するように覆部２８が一体的に設けられてお
り、その覆部２８が前記テーブル板１１上面と係
合し前記切欠き部１４の端縁２９を覆い隠すよう
に構成されている。

上記実施例においては、糸担持部材２７をマジ
ツクテープによつて構成したが、それを櫛歯状の
部材によつて構成し、その櫛歯の間に糸端を担持
するようにしてもよい。

［考案の効果］ 本考案は以上詳述したような構成からなり、以
下のような効果(A)乃至(E)を有する。

効果 (A) 作業者側から見て、ミシン頭部１２の手前側且
つミシン頭部１２の脚柱部１３前面から脚柱部１
３の右方に至る部位におけるテーブル板上に、少
なくとも上方に開口する切欠き部１４を設け、そ
の切欠き部１４に収納受皿１５を嵌合したから、
作業者が縫製作業を実行する姿勢のまま物品の出
し入れを容易に行い得る。殊に、上記位置は、縫
製作業の邪魔にならず、しかも縫製作業に必要な
物品の出し入れを行い易い最も近い位置であるこ
とから、作業が容易となるばかりか、作業者の疲
労を軽減できる。

効果 (B) 収納受皿１５に、針山２４が収納された第１の
収納凹部２１と、ミシン頭部１２の長手方向に沿
い少なくとも糸切り用の和鋏を収容し得るように
長く形成された第２の収容部２２とを含む複数の
収容凹部を形成したから、作業者が指を刺したり
してケガの原因となり易い針と、縫製作業後、加
工布に連らなる糸を切断するための和鋏等とを仕
分けして収納することができ、作業者の安全性を
確保し得ると共に作業を容易になし得る。

効果 (C) 収納受皿１５にテーブル板１１の切欠き部１４
の端縁を覆う覆部２８を形成したから、テーブル
板１１の端縁が覆われ外観を良好なものとなし得
ると共に両者間に縫製作業等に伴つて発生する塵
埃等が詰つたりすることもない。

効果 (D) 収納受皿１５は合成樹脂材料によつて一体成形
するようにしたから、複数の収納凹部及び覆部２
８を設けることによつて複雑な形状となつたにも
拘らず、その製作を容易且つ安価になし得る。

効果 (E) 収納受皿１５の第２の収納凹部２２の底部にゴ
ム磁石２５を設置したので、糸切り鋏等の磁性体
物品を吸着保持できるものであり、それらが振動
によつて移動することもなく、常に所望の位置に
置かれるため、作業者による扱いが容易となる。
更に、弾性を有する磁石であるため、緩衝作用が
あり、鋏等を置いた時に、その鋏が第２の収納凹
部２２の底面との衝突により弾んでその位置がず
れたり、或いは騒音を発生したりすることもな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図は要部を拡大して示す
平面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線断面図であ
る。 尚、図中、１０はミシンテーブル、１１はテー
ブル板、１４は切欠き部、１５は収納受皿、２
１，２２，２３は第１乃至第３の収納凹部、２５
はゴム磁石、２８は覆部、２９は端縁である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ミシン頭部１２が載置される木製のテーブル板
   １１を備えたミシンテーブル１０において、 作業者側から見て、前記ミシン頭部１２の手前
   側且つそのミシン頭部１２の脚柱部１３前面から
   脚柱部１３の右方に至る部位における前記テーブ
   ル板１１上に設けられ、且つ少なくとも上方に開
   口する切欠き部１４と、 その切欠き部１４に嵌合され、且つ針山２４が
   収納された第１の収納凹部２１と、前記ミシン頭
   部１２の長手方向に沿い少なくとも糸切り用の和
   鋏を収容し得るように長く形成された第２の収容
   凹部２２とを含む複数の収納凹部並びに前記切欠
   き部１４の端縁を覆う覆部２８が一体成形された
   合成樹脂材料よりなる収納受皿１５と、 その収納受皿１５の前記第２の収納凹部２２の
   底部に設置されたゴム磁石２５とを設けたことを
   特徴とする物品収納装置。