JPH01171583A

JPH01171583A - ゴルフクラブ用ヘッドの製造法

Info

Publication number: JPH01171583A
Application number: JP62335090A
Authority: JP
Inventors: Kohei Tsumura; 津村　航平; Mitsuhiro Inoue; 光弘井上; Katsuhiro Onose; 勝博小野瀬
Original assignee: Hitachi Chemical Co Ltd
Current assignee: Resonac Corp
Priority date: 1987-12-28
Filing date: 1987-12-28
Publication date: 1989-07-06

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、熱可塑性樹脂を主体材料とするゴルフクラブ
用ヘッドの製造法に関するものである。

〔従来の技術〕

ゴルフクラブ用ヘッドの機能は、ボールを安定して遠（
へ飛ばすことであり、従来アイアン用ヘッド材には鉄系
金属が用いられ、又ウッド用ヘッド材には打撃音や外観
の良さからパーシモン材（棒材）が用いられている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記中つッド用ヘッド材としては、近年特性の優れたパ
ーシモン材が入手できにくくなったこトヤ、ツーピース
ポールの出現によりパーシモン材より耐久性の優れたヘ
ッド材が要求されるようになってきた。そこでパーシモ
ン材より強度が大きく中空構造体とすることができ重心
位置の調整等の設計自由度が大きい金属材、ＦＲＰ（繊
維強化熱硬化性樹脂）材及びＦＲＴＰ（繊維強化熱可塑
性樹脂）材等の新材料が注目され始めた。金属ヘッドは
耐久性に優れるが比重が大きいためにパーシモンヘッド
並の大きさにできにくい欠点がある。一方ＦＲＰヘッド
は比強度や比弾性率を大きくできるために軽量化に適し
ており、設計の自由度を大きくできる特徴を有する。し
かし、一般ｌこゴルフヘッドはボールの打撃時にフェイ
ス面に約１０００４の力がかかるためにフェイス部とネ
ック部を上記衝撃荷重に耐えられる構造にする必要があ
る。ところが、ＰＥＬＦヘッドの場合には生産性が悪い
ために衝撃荷重に耐えられるように設計すると複雑な構
成となり均一なものが作りにくく又非常にコスト高とな
り具合が悪かった。

これに対しＦＲＴＰヘッドは射出成形などの機械成形が
可能であり、均一のヘッドを安価に作れる特徴があるが
、−力比強度や比弾性率がＦＲＰより低いためにＦＲＰ
に比べ中空構造体が厚肉となり設計自由度が低下する欠
点がある。

さらに又、発泡体を主体とし、中央に中空球　−を設け
た構造を有するヘッド本体の中央より後の部分に金属性
リングを設けこれにシャフトをつけたゴルフヘッドが提
案されている。しかしながらこの場合リング状の金属枠
と一体となっているネック部は強化の効果はあるが、ヘ
ッド本体の複雑な構造をより複雑にしており、生産性が
低（高価となり好ましくない。

そこで、熱可塑性樹脂を主体とした中空構造体のヘッド
の外周部にシャフト挿着部を付けた金属枠を設けてなる
ゴルフヘッドも提案されている。

しかし、いずれも熱可塑性樹脂を射出成形機で成形する
場合は、補強繊維として短繊維しか使用できないため、
補強繊維による弾性率の向上が少な（、従来のＰＲＴＰ
ではボールの反発特性に影響するフェイス面の剛性を大
きくできに（い問題があった。

本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、熱可塑性樹脂を主体とする生産
性の良い材料を用いた中空構造体で軽量でかつ耐衝撃性
に優れたゴルフクラブ用ヘッドを提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するための本発明の構成を実施例に対応
する第１図、第２図を用いて説明すると、本発明は、射
出成形法により成形する熱可塑性樹脂を主体とした中空
構造体の繊維強化プラスチック製ゴルフヘッドにおいて
、フェイス部分がフェイス部の形状に予備成形した長繊
維強化プラスチック層と一体成形されていることを特徴
としたものである。

本発明に用いられる熱可塑性樹脂は例えばＡＢ８樹脂、
アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテ
ルケトン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などで
ある。通常上記のような熱可塑性樹脂を主体とし、これ
に充填材として例えば炭酸カルシウム、シリカ、ガラス
等の粉末フィラーやカーボン繊維、ケブラー繊維、ガラ
ス繊維などの短繊維補強材を加えた材料を用い射出成形
法によりフェイス部とサイドソール部、またはソール部
を機械成形し、これらを接合して中空部を有するヘッド
本体を形成する。中空部に発泡ウレタン等の発泡体を充
填して打撃音の改良等を行ってもさしつかえない。繊維
強化複合材料の機械的特性は、繊維含有率、繊維及び樹
脂の種類により特性が変わるが、繊維形態が１ｍｍ前後
の短繊維かあるいは２〜３　ｃｍ以上の長繊維かにより
特性が変わり、長繊維の方が強度や弾性率が向上する。

一般にＦＲＰヘッドは長繊維を使用しＦＲＴＰヘッドは
短繊維を使用しているためＦＦＬＰヘッドの方が機械的
特性が優れる。そこで本発明はこの点に着目し、長繊維
の強化繊維層を一体成形によりフェイス部に設けること
により、フェイス面の剛性を向上させボールの反発性を
改良できることを見い出した。従来、熱硬化性樹脂の場
合は硬化時に樹脂の粘度が低がり繊維形態の異なるもの
の一体成形は普通に行われていた。しかし、熱可塑性の
場合は一体成形での密着性が悪いため、インサート成形
のように形状の工夫により一体成形される場合は多いが
、平面状の形態で一体成形する場合は少ない。特にゴル
フヘッドのフェイス部でシート状の長繊維強化プラスチ
ック層を一体成形する場合は、凹型の形状となるため、
ゴルフヘッドの形状にフィツトしなかったり密着性が悪
い。しかし、これは一体成形する長繊維強化プラスチッ
ク層をフェイス部の形状に予備成形しておくことにより
解決することができる。長繊維強化プラスチック層はフ
ェイス部の表面に設けた方が剛性向上の効果が大きい。

そこで、フェイス部の形状に予備成形することが望まし
い。しかし、フェイス部と全（同一形状でな（ともそれ
に近い形状に予備成形しておけば効果は十分ある。

長繊維強化プラスチック層に使用する樹脂はエポキシ樹
脂等の熱硬化性樹脂でも良いが、ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂、ナイロン樹脂及びポリエーテルエーテルケ
トン樹脂のような熱可塑性樹脂の方が、予備成形の時間
が短時間ですみ、耐衝撃性も優れ、密着性も良い。熱可
塑性樹脂であれば金型内で射出成形された樹脂の熱によ
り軟化しフェイス部の形状に変形し成形性がよく、密着
性、外観が向とする。その中でも特に同種の熱可塑性樹
脂が最も適している。

フェイス面に一体成形する長繊維強化プラスチック層の
使用割合は、特に制限はない。また使用する場所もフェ
イス部以外に使用しても全くさしつかえない。たとえば
ゴルフヘッドのほぼ全面に設けても良い。

ゴルフヘッドの構造としては全体をシャフト挿入孔を有
した中空構造体にしてもよいが、シャフト挿入孔のネッ
ク部は強度、剛性を向上させるため肉厚を厚（する必要
がある。しかし、この部分の重量はボールとの衝突時に
効果時に作用しない。そこで中空構造体をシャフト挿入
孔を有する金属製リングと一体とすることが望ましい。

金属は、比重がＦＲＴＰより重いがネック部を細くでき
るためＦＲＴＰで太くする場合に比べ軽量化がはかれる
。この金属製リングはシャフト挿入孔を有し、ＦＲＴＰ
ゴルフヘッド本体の外周部に固定できる構造であればよ
く、制限はないが通常リング状である。また材質として
は鉄、アルミニウム、銅、チタン等の金属、またはこれ
らの合金などが適当であるが、一般に鋳鉄が用いられる
。金属ｉ　１Ｊングと中空構造のゴルフヘッド本体を一
体化する方法は、ゴルフヘッド本体をフェイス部側（前
部）とサイドソール側（後部）の２分割にして成形し、
金属製リングの前後から接着剤等で固定すればよい。

〔実施例〕

本発明の実施例を第１図、第２図に基づき以下説明する
。

第１図においてゴルフヘッド本体１は、熱可塑性樹脂で
あるナイロン樹脂７０重量％、カーボン短繊維３０重量
％からなり、射出成形機で成形したフェイス部５とサイ
ドソール部６を接合した中空部２を有する４′１す造で
ある。ゴルフヘッド本体１はシャフト挿入孔を有する鉄
製の金Ｊｍ　ＩＪソングに接着剤で固定されている。

フェイス部５はナイロン樹脂をマトリックスとしたクロ
ス状の長繊維強化プラスチック層５ａと短繊維強化プラ
スチック層５ｂからなり、射出成形機で一体成形されて
いる。長繊維強化プラスチック層５ａは、カーボン繊維
を厚さ１ｍｍの平織りクロスにナイロン樹脂を含浸させ
たプリプレグである。これを３７０°Ｃに加熱しフェイ
ス部５の形状をした型に押しっけ予備成形したものを金
型内に挿入し、カーボン短繊維入りナイロンと一体成形
して作製した。

フェイス部５の長繊維強化プラスチック層５ａの厚さは
、１　ｍｍで２０ｇ使用しており短繊維強化プラスチッ
ク層５ｂの厚さは９　ｍｍである。

サイドソール部６の厚さは５　ｍｒｎで後端部のみ厚（
なり９　ｍｍである。重量はフェイス部７０ｇ、サイド
ソール部５５ｇ、鉄製リング７５ｇで全体で２００ｇで
ある。

鉄製リング３は、幅１０ｎ＋＋ｎ、厚さ１．２　ｍｍで
あり、地面に接するサイドソール６の部分は、ゴルフヘ
ッドの重心位置を下げるため幅２０ｍｍと重くし、打撃
時にボールが上がりゃすくなるようにした。シャフト４
挿入部は外径１１ｍｍで長さ５０Ｍとし、内径８．１ｍ
ｍ、深さ４５ｍ＋＋＋の孔を有している。形状はほぼ楕
円形で幅７６ｍｍ、高さ４３価である。

組立てたゴルフヘッドは、全体の厚さ４３ｍｍ。

フェイス面から後端までの長さ７０ｍｍ、重量２００ｇ
１体積２１０ｃ＋ｄである。

〔比較例〕

次に比較例について説明する。

実施例と同様にナイロン樹脂７０重量％、カーボン短繊
維３０重量％の熱可塑性樹脂を射出成形機でカーボン長
繊維強化プラスチック層と一体成形する。長繊維強化プ
ラスチック層は、カーボン繊維を厚さ１　ｍｍの平織り
クロスにナイロン樹脂を含浸させたプリプレグである。

これを幅９５ｍｍと６５ｍｍの楕円形に切断し、予備成
形なしに、金型のフェイス面に挿入し射出成形機により
短繊維強化ナイロンと一体成形した。

それを実施例と同様に組立てゴルフヘッドを作製した。

実施例のゴルフヘッドと比較例のゴルフヘッドを比べる
と実施例の場合は長繊維強化プラスチック層と短繊維強
化プラスチック層の密着性が良く、長繊維強化プラスチ
ック層の繊維乱れもなく、クロス目の縦糸及び横糸の方
向をきれいに上下方向と水平方向に合わすことができ、
外観がきれいであった。しかし、比較例の場合は、密着
性の悪い場所が生じた。また、クロス目をきれいにと下
方向と水平方向に合わせることができず、斜めになり外
観的に問題が生じた。

さらに、成形のたびにプリプレグが動き再現性が悪く、
繊維乱れも生じた。

次に、ゴルフヘッドにシャフトを挿着しボールを試打し
たところ、実施例のクラブはボールの方向、飛距離とも
良好で打撃音も問題なく１０００打の実行試験の結果で
も外観上変化がなく耐久性に問題はなかった。

しかし、比較例のクラブは３００打の実行試験で、打撃
音がやや変化し、長繊維強化プラスチック層と短繊維プ
ラスチック層の間に剥離が生じ、耐久性に問題があるこ
とがわかった。

〔発明の効果〕　　　　　　　　　　　　　　　　１本
発明は上記構成よりなるので下記の効果を奏するもので
ある。

（１）ヘッド本体は熱可塑性樹脂を主体とする材料を用
い機械成形できるために均一であり又生産性が良好で製
造コストの低減を図ること　】ができる。

（２）　　ヘッド本体はネック部のない単純形状であ　
ξりしたがって金型を安くすることができる。　　５（
３）　　ヘッドのフェイス面を長繊維強化プラスチ　５
ツク層で補強するため、フェイス面の剛性が　（大きく
なりボールの反発性を向上できる。

（４）　　シャフト挿着部を設けた金属枠により衝撃力
を受けるようにしたのでヘッド本体の中空構造が可能と
なり、ヘッドの軽量化を図ることができる。

（５）サイドソールの取付によりボールを打ち易くする
ことができる。

（６）耐衝撃力、耐久性に優れたゴルフクラブを形成す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によるゴルフクラブ用ヘッドの一実施
例を示す斜視図、第２図は第１図のＡ−入断面図である
。符号の説明：・・・ゴルフヘッド本体　２・・・中空部３・・・金
属製リング　　　４・・・シャフト５・・・フェイス部５ａ・・・長繊維強化プラスチック層５ｂ・・・短繊維強化プラスチック層５・・・サイドソール部

Claims

【特許請求の範囲】１、射出成形法により成形した熱可塑性樹脂を主体とす
る中空構造体の繊維強化プラスチック製ゴルフヘッドに
おいて、フェイス部分がフェイス部の形状に予備成形し
た長繊維強化プラスチック層と一体成形されていること
を特徴とするゴルフヘッドの製造法。２、予備成形した長繊維強化プラスチック層が、熱可塑
性樹脂をマトリックスとしたプリプレグであることを特
徴とする特許請求の範囲第１項記載のゴルフヘッドの製
造法。３、中空構造体が、シャフト挿入孔を有する金属製リン
グと一体であることを特徴とする特許請求の範囲第１項
記載のゴルフヘッドの製造法。