JPH01166416A - 酸化物系超電導線材の製造方法 - Google Patents

酸化物系超電導線材の製造方法

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JPH01166416A
JPH01166416A JP62324591A JP32459187A JPH01166416A JP H01166416 A JPH01166416 A JP H01166416A JP 62324591 A JP62324591 A JP 62324591A JP 32459187 A JP32459187 A JP 32459187A JP H01166416 A JPH01166416 A JP H01166416A
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heat treatment
layer
superconductor
temperature
compound
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JP62324591A
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Masaru Sugimoto
優 杉本
Tsukasa Kono
河野 宰
Yoshimitsu Ikeno
池野 義光
Nobuyuki Sadakata
伸行 定方
Kyoji Tachikawa
恭治 太刀川
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は超電導マグネットコイルや電力輸送用等に使用
される超電導線材に係わり、超電導体として酸化物系超
電導体を用いたものに関する。
「従来の技術」 最近に至り、常電導状態から超電導状態へ遷移する臨界
温度(T c)が液体窒素温度を超える値を示す酸化物
系超電導体が種々発見されている。この種の酸化物系超
電導体は、一般式A −B −Cu−0(ただし、Aは
Y 、Sc、La、Yb、Er、Eu、Ho、Dy等の
周期律表■a族元素の1種以上を示し、BはB e、M
g、 Ca、 S r、B a等の周期律表Ila族元
素の1種以上を示す)で示される酸化物であり、液体ヘ
リウムで冷却することが必要であった従来の合金系ある
いは金属間化合物系の超電導体と比較して格段に有利な
冷却条件で使用できることから、実用上極めて有望な超
電導材料として研究がなされている。
ところで従来、このような酸化物系超電導体を具備する
超電導線の製造方法の一例として、第9図を基に以下に
説明する方法が知られている。
酸化物系超電導線を製造するには、A −B −Cu−
0で示される酸化物系超電導体を構成する各元素を含む
複数の原料粉末を混合して混合粉末を作成し、次いでこ
の混合粉末を仮焼して不要成分を除去し、この仮焼粉末
を熱処理して超電導粉末とした後に金属管に充填し、更
に縮径して所望の直径の線材を得、この線材に熱処理を
施して第9図に示すように金属管玉の内部に超電導体2
が形成された超電導線Aを製造する方法である。
[発明が解決しようとする問題点」 しかしながら前述の従来方法によって製造された超電導
線Aにあっては、超電導粉末を金属管に充填し、縮径加
工の後熱処理を施して超電導粉末を焼結させて超電導体
2を形成するので、この超電導体2では超電導粉末の粒
子間の接触のみで電流が流れるので、臨界電流密度の高
い超電導線を得ることができない問題があった。
また、前述の超電導線Aにあっては、金属管1の内部に
脆い超電導体2が充填された構造のために、曲げなどの
外力に弱く、超電導体2にクラックが入り易いなどの欠
点があり、機械強度に劣る問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、全長に亙
り均一に超電導層を生成させることができ、基材に対す
る超電導層の密着性が良好で機械強度が高い酸化物系超
電導線材の製造方法の提供を目的とする。
「問題点を解決するための手段」 本発明の第1発明では前記問題点を解決するために、A
 −B −Cu−0系(ただし、AはY、Sc、La。
Yb、Er、Eu、Ho、Dy等の周期律表ma族元素
の1種以上を示し、BはBe、Mg、Ca、Sr、Ba
等の周期律表IIa族元素の1種以上を示す)の超電導
体を具備してなる酸化物系超電導線材の製造方法におい
て、線状または管状またはテープ状の金属の基材の表面
に、純銅の被覆層を形成し、次いで該被覆層の表面にL
i、Na、に等の周期律表Ia族元素の化合物と、上記
へ元素の化合物と、上記B元素の化合物とを含む混合材
料層を形成して積層材とし、次いでこの積層材に、超電
導体を生成させる熱処理温度よりも低い温度で行なう第
1熱処理と、酸素存在雰囲気でかつ超電導体を生成させ
る温度で熱処理を行う最終熱処理を施し、被覆層と最終
熱処理時の雰囲気中の酸素と混合材料層の元素を相互拡
散させて酸化物系超電導体を生成させるものである。
また、本発明の第2発明では、上記基材の表面に、純銅
の被覆層を形成し、次いで酸化処理を施して上記被覆層
に酸化銅皮膜を形成し、次いで該酸化銅皮膜の表面にL
i、Na、に等の周期律表ra族元素の化合物と、上記
A元素の化合物と、上記B元素の化合物とを含む混合材
料層を形成して積層材とし、次いでこの積層材に、超電
導体を生成させる熱処理温度よりも低い温度で行なう第
1熱処理と、酸素存在雰囲気でかつ超電導体を生成させ
る温度で熱処理を行う最終熱処理を施し、被覆石と酸化
銅皮膜と混合材料層の元素を相互拡散させて酸化物系超
電導体を生成させるものである。
「作用」 基材の外方に形成した被覆層のCuと、熱処理時の雰囲
気ガス中のOあるいは酸化銅皮膜のCuおよび0と、混
合材料層のへ元素とB元素を相互拡散させて超電導体を
生成させるために、相互拡散する元素によって超電導体
からなる超電導体層は基材に強く接合する。また、全長
に亙りA元素とB元素とCuあるいはA元素とB元素と
Cuと0とが均一に存在する積層材に熱処理を施すため
に、全てに亙り均一な元素拡散がなされて均一な拡散反
応が生じる。更に、被覆層およびまたは酸化銅層と混合
材料層の厚さを調節することで超電導体層の厚さを制御
することができる。
また、混合材料層中の周期律表Ia族元素の化合物は、
第1熱処理および最終熱処理時にA元素とB元素とCu
とOの各元素の拡散を促進させる。
「実施例」 第1図ないし第5図は、本発明の第1発明の製造方法を
Y −B a−Cu−0系の超電導線材の製造方法に適
用した一例を説明するためのものである。
この例では、まず、Niからなる第1図に示すテープ状
の長尺の基材10を用意する。この基材10の材料とし
ては、Niに限定されることなく、融点800℃以上の
単体金属あるいは合金を使用することができるが、耐酸
化性の良好な金属材料、例えば、貴金属、Ti、Ta、
Zr5Hf、V、Nb等の単体金属や、Cu−N i系
合金、Cu−A I系合金、N i−A I系合金、T
 i−V系合金、モネルメタル、ステンレスなどが特に
好適に使用される。
次にこの基材lOの外面に、硫酸鋼浴を用いたメリキ法
や、CVDやスパッタ法などの薄膜形成手段を用いる方
法や、基材lOを2枚の銅板で挾み、あるいは基材10
を純銅の管体中に挿入し、圧延処理を施して純銅をクラ
ツデイングする方法などの方法により、第2図に示すよ
うにCuからなる厚さ数十μm程度の被覆層11を形成
する。
なお、この被覆層11は通常、基材10の全面に形成す
るが、超電導体層を基材10の一面にのみ形成する場合
には、基材10の一面にのみ形成しても良い。
次に、上記被覆層11の表面に、Yの化合物粉末とBa
の化合物粉末とL iの化合物粉末を含む混合材料から
なる混合材料層12を形成して第3図に示す積層材13
とする。なお、上記Liの化合物は、Na、に、Cs、
Fr等のLi以外の周期律表Ia族元素を用いても良い
被覆層11の表面に混合材料層12を形成するには、例
えばY t OsとB a CO3とL itCOsと
を所定の配合比となるように混合した混合粉末をエタノ
ール中でゾル状にして混合材料とし、この混合材料中に
基材10を連続的に通過させ、基材10表面の被覆層1
1にこの混合材料を付着させる操作により容易に行なう
ことができる。
なお、YやBaやLiの化合物としては、上記の酸化物
や炭酸化物の他、塩化物やフッ化物などのハロゲン化物
、水酸化物、硝酸塩、シュウ酸塩なども好適に使用する
ことができる。
また、Liの配合量は酸化物超電導体の種類によって適
宜設定されるが、Y +B atc uso ?−X系
超電導体を作成する場合、Liの配合比率はY:Li=
 1 : 0.01〜0.1(モル比)程度とすること
が好ましい。Liの配合量がY1モルに対して0.01
モル以下であるとLi化合物によるA元素とB元素とC
uとの拡散反応の促進効果が充分に得られず、またLi
の配合量がY1モルに対して0.1モル以上であると、
生成される酸化物超電導体中にLiの化合物が析出して
臨界電流密度が低下してしまうおそれがある。
また、被覆層11の表面に混合材料層!2を形成する方
法は先の方法に限定されることなく、例えば先の混合粉
末にバインダーや溶剤を加えてスラリー状とし、このス
ラリー状材料をドクターブレード装置で基材10の表面
に均一に塗布するドクターブレード法、上記混合材料を
スプレー塗装する方法、溶射法、CVD法やスパッタ法
などの薄膜形成方法等を用いても良い。更にこの混合材
料層12は通常、基材lOの全面に形成されるが、これ
に限定されず基材10の一面にのみ形成しても良い。
次に、この積層材13をArガスなどの不活性ガス雰囲
気または真空雰囲気中において、500〜700℃の温
度に数十時間加熱する第1熱処理を行う。この第1熱処
理により積層材13の内部では、被覆層11と混合材料
層12に含まれる各元素の拡散が開始され、YとBaと
Cuとが相互拡散した中間層14が第4図に示すように
被覆層11と混合材料層12の中間部分に生成する。こ
の第1熱処理では、混合材料層12中のL LCO3や
その熱分解物であるLLOなどのLi化合物が、混合材
料層12中のYおよびBaと、被覆層li中のCuの拡
散を促進させるので、混合材料層12中にLi化合物を
含まない積層材13と比較して低温、短時間の熱処理で
中間層14を生成させることができる。
次に、第1熱処理を終えた積層材13を、l気圧の酸素
気流中などの酸化雰囲気において、800〜1000℃
に数時間〜数十時間程度加熱する最終熱処理を行い、そ
の後に室温まで徐冷する最終熱処理を行う。なお、徐冷
の途中に400〜600℃の温度範囲で所定時間保持す
る処理を行つて、酸化物超電導体の結晶構造が正方品か
ら斜方晶に変態することを促進しても良い。
この最終熱処理により、雰囲気ガス中のOが中間層14
中に浸透し、中間層14のCuとYとBaの各元素と反
応して、その結果、第5図に示すY−B a−Cu−0
超電導体からなる超電導体層15が生成され、超電導線
材Bを得ることができる。
なお、基材10と被覆層11の元素どうしが拡散して被
覆層11は第6図に示すCu−Ni合金層16となる。
以上のように製造された超電導線材Bにあっては、基材
10の外方に形成された被覆層11のCuと、混合材料
層12のYとBaとが第1熱処理により相互に拡散して
中間層14となり、次に最終熱処理を行うことにより雰
囲気ガス中の0が中間層14に浸透し、中間層14の各
元素と反応してY −B a−Cu−0超電導体からな
る超電導体層15が生成されるので、超電導体層15が
その他の層に対して強く接合している。このため超電導
体層15は基材10に対して密着性が良好であり、超電
導線材Bは曲げなどにも強く、機械強度が高い構成にな
っている。
また、熱処理によって形成される超電導体層15の厚さ
は、被覆層11と混合材料層12の厚さを調節すること
によって制御することができるとともに、超電導体層1
5の組成も混合材料層12の組成および塗布量に応じて
制御することができる。なお、前述のように第1熱処理
により中間層14を形成した後に最終熱処理を施すと、
微細な結晶粒の臨界電流密度の高い超電導体層15を生
成することができる。ちなみに、1回の熱処理で超電導
体層15を生成させる場合には、1000℃以上の温度
に数10時間加熱する必要を生じるが、このような高温
度に長時間加熱すると、生成された超電導体層15の結
晶粒が粗大化するために、緻密な結晶粒の超電導体層1
5を得ることができなくなる。この点において前述のよ
うに中間層を生成させた後に超電導体層15を生成させ
るならば、400〜600℃で生成された緻密な結晶粒
に基づいて、緻密な結晶粒の超電導体が成長し、しかも
、熱処理温度を800〜1000℃の範囲に抑え、結晶
粒の粗大化を抑制することができ、熱処理時間も短縮で
きるために緻密な結晶粒の超電導体層15を生成させる
ことができる。
更に、混合材料層12中にL i t CO、などのL
i化合物を混合したので、第1熱処理および最終熱処理
時に各元素の拡散が促進され、各熱処理における熱処理
温度の低下および熱処理時間の短縮化本図ることができ
、超電導体層15中の結晶粒の粗大化を防止することが
できるとともに、超電導線材Bの製造効率を向上させる
ことができる。
次に、本発明の第2発明の製造方法をY−Ba−Cu−
0系の超電導線材の製造方法に適用した一例を説明する
この例では、先の例と同様に、Niからなる第1図に示
すテープ状の長尺の基材lOを用意し、次いでこの基材
10の表面にCuからなる厚さ数十μm程度の°被覆層
11を形成する。
次に、この被覆層11の外周面に、以下に説明する酸化
処理によってCuOからなる酸化銅皮膜l7を形成する
。ここで行う酸化処理は、処理浴としてNaOH,KO
Hなどのアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の水酸
化物水溶液の電解浴、更には、エタノール、メタノール
、ギ酸などを用いて陽極酸化する陽極酸化処理あるいは
、被覆層11を形成した基材lOを過酸化水素水溶液、
硝酸水溶液中に浸漬処理する化成酸化処理などが好適で
ある。
次に、先のように形成された酸化銅皮膜17の外面に、
Yの化合物粉末とBaの化合物粉末とLiの化合物粉末
を含む混合材料からなる混合材料層12を形成して第6
図に示す積層材18とする。
この酸化銅皮膜17の外面に混合材料層12を形成する
には、先の例と同様、Y、03、BaC0,、L it
COsなどの各粉末を所定の比率で含む混合粉末をエタ
ノール中でゾル状にした混合材料中に、基材10を連続
的に通過させる方法、混合材料をスプレー塗装する方法
、ドクターブレード法、溶射法、CVDやスパッタ法な
どの薄膜形成方法などが好適に使用される。なお、Li
の化合物粉末の代わりにNa、に、Cs、Fr等のLi
以外の周期律表Ia族元素の化合物粉末を用いても良い
。また、この混合材料層12は通常、基材10の全面に
形成されるが、これに限定されず基材10の一面にのみ
形成しても良い。
次にこの積層材18に、先の例と同様の熱処理を施す。
まず、この積層材18をArガスあるいはN、ガスなど
の不活性ガス雰囲気または真空雰囲気中において、50
0〜700℃の温度に数十時間加熱する第1熱処理を行
う。この第1熱処理により積層材18の内部では、元素
の拡散が開始され被覆層11と酸化銅皮膜17と混合材
料層12に亙り、Cuと0とYとBaとが相互拡散した
中間層14が生成する。なお、この中間層14の生成の
際に、被覆層11と混合材料層12の間にCuOからな
る酸化銅皮膜17が形成されていること及び混合材料層
12中に混合されたLi化合物が各元素の拡散を促進す
ることにより、被@層11と酸化銅皮膜17と混合材料
層12の各元素の拡散反応が速やかに行われる。
次に、第1熱処理を終えた積層材18を、1気圧の酸素
気流中などの酸化雰囲気において、800〜1000℃
の温度に数時間〜数十時間加熱し、その後室温まで徐冷
する最終熱処理を行う。この最終熱処理により、中間層
中のCuとOとYとBaの各元素および雰囲気ガスから
中間層に浸透した0が反応し、その結果、Y −B a
−Cu−0超電導体からなる超電導体層15が生成され
る。以上の各操作によって、第5図に示すものと同等構
成の超電導線材Bを得ることができる。なお、基材!0
と被覆層11の元素どうしが拡散して被覆層11は先の
例と同様にCu−N i合金層16となる。
以上のように製造された超電導線材Bにあっては、超電
導体層15がその他の層に対して強く接合し、このため
超電導線材Bの機械強度が高い、超電導体層15の厚さ
および組成を容易に調整できる、中間層を生成した後に
最終熱処理を行うので、微細な結晶粒の臨界温度の高い
超電導体層15を生成することができるなど、先の例と
同様の効果を得ることができる。
なお、先の6例により製造された超電導線材Bはそのま
まの状態で超電導マグネットコイルや電力輸送用超電導
線材などの超電導利用機器等に適用させることができる
が、その他に、例えば第7図に示すように多数枚積層し
て金属シース19内に挿入し、大容量用の超電導線20
として利用することもできる。
また、先の6例では、超電導線材Bの形状をテープ状と
したが、本発明方法はこれに限定されることなく、線状
や管状の超電導線材に適用しても良い。例えば断面円形
の基材10aに、先の例と同様に純銅の被覆層11と混
合材料層12あるいは被覆層11と酸化銅皮膜17と混
合材料層12を順に形成し、各熱処理を施すことにより
、第8図に示すように断面円形の超電導線材Cを製造す
ることができる。
〔製造例 l〕
厚さ0.2+nm、中2ffiI11の純Niテープに
、硫酸銅電解浴を用いて約20μmの厚さの純銅の被覆
層を形成した。
一方、純度99.99%のY t Os粉末と純度99
.99%のBaCO5粉末を、Y :Ba= l :2
 (モル比)の比率となるように混合し、更に、純度9
9.99%のK ! CO3を、Y :K = l :
 0.05(モル比)となるように添加した混合粉末に
エタノールを加えてスラリー状の混合材料とした。この
混合材料中に先の基材を連続的に通過させ、基材の被覆
層上に約20μm厚の混合材料層を形成し、積層材とし
た。
次に、この積層材をArガス雰囲気中、600℃で24
時間加熱する第1熱処理を行った。この第1熱処理によ
って、被覆層と混合材料層の部分に、CuとYとBaが
相互拡散した約lOμm厚の中間層の形成が確認された
次に、上記第1熱処理を終えた積層材をI ateの純
酸素中において、850℃で72時間加熱した後、室温
まで一り00℃/hrで徐冷する最終熱処理を施した。
以上の操作により、テープ状のNi基材の外方にY −
B a−Cu−0超電導体からなる超電導体層が形成さ
れた超電導線材が製造された。
このようにして得られた超電導線材の臨界温度(Tc)
を直流4端子法で測定した結果、Tc(on 5et)
= 94 K、 Tc(off 5et)= 91 K
と優れた超電導特性を示した。また、この超電導線材の
断面を観察したところ、Y、Ba、Cuの各元素が相互
に拡散した約15μm厚の超電導体層が見られ、X線回
折により、Y B arc uao ?−X(斜方晶)
の回折線が確認された。
〔製造例 2〕 先の例で使用したNiテープ基材を用い、この基材表面
に先の例と同様にCuからなる被覆層を形成した。次に
この基材を、20%NaOH水溶液中で陽極酸化処理し
、CuOからなる厚さ2μmの酸化銅皮膜を形成した。
次に、この酸化銅皮膜上に、先の例と同じ組成の混合材
料を、同様の方法によって付着して厚さ約20μmの混
合材料層を形成して積層材とした。
次にこの積層材に、先の例と同様、Arガス雰囲気で6
00℃、24時間加熱する第1熱処理と、純酸素中、8
50℃で72時間の加熱した後、室温まで徐冷する最終
熱処理とを施した。
以上の操作により、テープ状のNi基材の外方にY −
B a−Cu−0超電導体からなる超電導体層が形成さ
れた超電導線材が製造された。
このようにして得られた超電導線材の臨界温度(Tc)
を測定した結果、T c(on 5et)= 94 K
 、T c(off 5et)= 91 Kと優れた超
電導特性を示した。
また、この超電導線材の断面を観察したところ、Y、B
a、Cuの各元素が相互に拡散した約15μm厚の超電
導体層が見られ、X線回折によりYBatCL+30?
−X(斜方晶)の回折線が確認された。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明は、基材の外方に形成した
被覆層のCuと、熱処理時の雰囲気ガス中のOあるいは
酸化銅皮膜のCuと0と、混合材料層のへ元素とB元素
を熱処理によって相互に拡散させて酸化物系超電導体層
を生成させるために、生成された超電導体層は基材に強
く接合する。このため基材と超電導体層の接合が良好で
曲げなどに強く機械強度の高い酸化物系超電導線材を製
造できる効果がある。
また、被覆層と混合材料層あるいは被覆層と酸化銅皮膜
と混合材料層の元素を相互に拡散さ仕て超電導体層を生
成させるので、被覆層と混合材料層あるいは被覆層と酸
化銅皮膜と混合材料層の厚さを調節することで超電導体
層の厚さを制御することができるとともに、混合材料層
に含有させる元素の組成に応じた超電導体層を生成でき
る効果がある。
更に、被覆層と混合材料層あるいは被覆層と酸化銅皮膜
と混合材料層の元素を拡散させるので、基材の全てに亙
り均一な超電導体層を生成できる効果がある。また、混
合材料層中にLi、Na、に等の周期律表Ia族元素の
化合物を混合したので、第1熱処理および最終熱処理時
に各元素の拡散が促進され、各熱処理のおける熱処理温
度の低下および熱処理時間の短縮化を図ることができ、
超電導体層中の結晶粒の粗大化を防止することができる
とともに、超電導線材の製造効率を向上させることがで
きる。
また、中間熱処理によって中間層を形成した後に最終熱
処理を施すので、中間熱処理により生成された微細な結
晶粒の中間層を基に、微細な結晶粒の超電導体層を生成
できるので臨界電流密度の高い酸化物系超電導線材を得
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本発明の第1発明の詳細な説明す
るための図であって、第1図は基材の斜視図、第2図は
基材の表面に被覆層を形成した状態を示す斜視図、第3
図は積層材の横断面図、第4図は第1熱処理を行った積
層材を示す横断面図、第5図は超電導線材の横断面図、
第6図はこの発明の第2発明を説明するための図であっ
て、積層材の横断面図、第7図はこの発明による超電導
線材の応用例を示す図であって、超電導線の斜視図、第
8図は本発明方法の他の例を説明するための図であって
、断面円形の超電導線材の例を示す斜視図、第9図は従
来方法で製造された酸化物系超電導線である。 IO・・・基材、11・・・被覆層、12・・・混合材
料層、t 3.1 g・・・積層材、14・・・中間層
、15・・・超電導体層、B、C・・・超電導線材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)A−B−Cu−O系 (ただし、AはY、Sc、La、Yb、Er、Eu、H
    o、Dy等の周期律表IIIa族元素の1種以上を示し、
    BはBe、Mg、Ca、Sr、Ba等の周期律表IIa族
    元素の1種以上を示す) の超電導体を具備してなる酸化物系超電導線材の製造方
    法において、 線状または管状またはテープ状の金属の基材の表面に、
    純銅の被覆層を形成し、次いで該被覆層の表面にLi、
    Na、K等の周期律表 I a族元素の化合物と、上記A
    元素の化合物と、上記B元素の化合物とを含む混合材料
    層を形成して積層材とし、次いでこの積層材に、超電導
    体を生成させる熱処理温度よりも低い温度で行なう第1
    熱処理と、酸素存在雰囲気でかつ超電導体を生成させる
    温度で熱処理を行う最終熱処理を施すことを特徴とする
    酸化物系超電導線材の製造方法。
  2. (2)A−B−Cu−O系 (ただし、AはY、Sc、La、Yb、Er、Eu、H
    o、Dy等の周期律表IIIa族元素の1種以上を示し、
    BはBe、Mg、Ca、Sr、Ba等の周期律表IIa族
    元素の1種以上を示す) の超電導体を具備してなる酸化物系超電導線材の製造方
    法において、 線状または管状またはテープ状の金属の基材の表面に、
    純銅の被覆層を形成し、次いで酸化処理を施して上記被
    覆層に酸化銅皮膜を形成し、次いで該酸化銅皮膜の表面
    にLi、Na、K等の周期律表 I a族元素の化合物と
    、上記A元素の化合物と、上記B元素の化合物とを含む
    混合材料層を形成して積層材とし、次いでこの積層材に
    、超電導体を生成させる熱処理温度よりも低い温度で行
    なう第1熱処理と、酸素存在雰囲気でかつ超電導体を生
    成させる温度で熱処理を行う最終熱処理を施すことを特
    徴とする酸化物系超電導線材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1991006128A1 (en) * 1989-10-16 1991-05-02 American Superconductor Corporation Process for making electrical connections to high temperature superconductors using a metallic precursor and the product made thereby

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WO1991006128A1 (en) * 1989-10-16 1991-05-02 American Superconductor Corporation Process for making electrical connections to high temperature superconductors using a metallic precursor and the product made thereby

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