JPH01156508A - 新規なポリエチレン繊維 - Google Patents

新規なポリエチレン繊維

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JPH01156508A
JPH01156508A JP62316411A JP31641187A JPH01156508A JP H01156508 A JPH01156508 A JP H01156508A JP 62316411 A JP62316411 A JP 62316411A JP 31641187 A JP31641187 A JP 31641187A JP H01156508 A JPH01156508 A JP H01156508A
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JP
Japan
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polyethylene
fiber
single yarn
elastic modulus
creep
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Application number
JP62316411A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Nishikawa
西河 裕
Takehiko Mitsuyoshi
三吉 威彦
Kotaro Fujioka
藤岡 幸太郎
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高強度・高弾性率を有し、かつクリーブの低い
新規なポリエチレン繊維に関するものである。
(従来の技術) ポリエチレン繊維は軽くて耐薬品性に優れる、比較的安
価であるなど産業用繊維素材としての優れた性質を有し
ている。
近年、産業用繊維素材としてこれを使用する製品の省エ
ネルギー化、高機能化に対応するため軽く、強度、弾性
率の高い繊維素材が要求されてきた。
この要求を満足するポリエチレン繊維を製造する方法と
して、高分子量ポリエチレンの溶液を紡糸し、冷却して
得たゲル状のフィラメントを高倍率に熱延伸する方法が
特開昭55−107506号公報、特開昭58−522
8号公報等に開示されている。
これらの方法で得られる高強度・高弾性率ポリエチレン
繊維は、その特性故に特に高い強度と高い弾性率が要求
される産業用繊維用途、例えばロープ、スリング、各種
ゴム補強材、各種樹脂の補強打およびコンクリート補強
材などに有用性が期待されている。
しかしながら上記の方法で得られる高強度・高弾性率ポ
リエチレン繊維、維は高い強度を有してはいるが、通常
のポリエチレン繊維と同様に荷重下での伸び、すなわち
クリープが高いという欠点を有する。このため産業用繊
維素材どしてこれらの高強度・高弾性率ポリエチレン繊
維を用いた場合、多くの支障を生ずることになる。例え
ば、これらの繊維を用いたローブは荷重により徐々に伸
びてくるという問題を生じる。また、これらの繊維を光
ファイバー等のテンションメンバーとして用いた場合に
は、張力を担うべきテンションメンバーの伸びが時間と
ともに進行する。このため、テンションメンバーに支え
られるべき光ファイバー等に張力がかかるようになり、
その機能が低下したり、破断に至るようになるなどであ
る。
そこで、上記のような高強度・高弾性率ポリエチレン繊
維のクリープ特性を改善できれば産業用繊維素材として
、その用途が大きく広がると考えられる。
ポリエチレンのクリープ特性を改善する方法としては架
橋処理を行うことが知られている。
特開昭60−59172号公報にはポリエチレンの延伸
糸に、また特開昭60−240433号公報には延伸前
または延伸中のゲル状フィルムまたはテープに放射線を
照射し架橋処理を施す方法が記載されている。しかしな
がら、これらの方法では放射線を照射する際に架橋だけ
でなく分子鎖の切断も同時に起こり、強度の低下が避け
られない。
また、ジエー・デボア、エイチ・ジエー・ファンデンベ
ルグ、及びエイ・ジエー・ペニングス;ポリマー第25
巻513〜519ページ[J、  de  Boer、
H,J、van  de  Berg+A、J、Pen
nings; POLYMER,V。
1.25.P、513〜519]には乾燥したゲル状繊
維に溶剤に溶かした架橋剤を含浸させ溶剤をとばした後
延伸と同時に架橋処理を施す方法が記載されている。さ
らに特開昭61−293229号公報には耐熱性の改良
が目的であるが、ポリエチレンのゲル状物に架橋剤を含
浸させ成形する方法が記載されている。ところがこれら
の方法においては、延伸あるいは成形中に架橋が進むた
め配向、結晶化が阻害されて、やはり高強度・高弾性率
を得ることが困難である。
従って、上記のような方法で得られる架橋ポリエチレン
繊維は一般に機械的特性が多くの産業用繊維用途におい
て充分とならない。
(本発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は産業用繊維素材として有用な高強度、高
弾性率を有し、かつクリープの低い新規なポリエチレン
繊維を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、 (1)重量平均分子量が70万以上であり、20℃で4
.5g/dの荷重下に60日間置いたときのクリープが
0.5%以下であり、45g/d以上の単糸強度、14
00g/d以上の単糸初期弾性率を有し、かつ小角X線
散乱測定において長周期構造が認められず、かつまた動
的粘弾性測定におけるtanδのγ分散ピークの高さが
0.016以下であり、動的粘弾性率E′の100℃で
の値が800g/d以上であることを特徴とする新規な
ポリエチレン繊維、 (2)単糸繊度が3d以下であることを特徴とする前記
第(1)項に記載の新規なポリエチレン繊維、を提供す
るものである。
本発明でいうポリエチレンとは、少量の例えば10モル
%以下のプロピレン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン、
4−メチルペンテンなどの他のアルケンあるいはエチレ
ンと共重合しうるビニルモノマー等の1種あるいは2種
以上が共重合されたものであってもよい。
本発明におけるポリエチレンの分子量は重量平均分子量
が70万以上、好ましくは150万以上、さらに好まし
くは200万以上とする必要がある。
一般に分子量が高いほど繊維内部に分子鎖末端等の欠陥
部が少なくなり、強度が高くなるので、得られる繊維の
単糸強度を45g/d以上とするには重量平均分子量が
70万以上のポリエチレンを用いる必要がある。
本発明におけるポリエチレン繊維は20℃において4.
5g/dの荷重下に60日間置いたときのクリープが0
.5%以下である必要がある。
クリープは荷重の大きさにより異なり、荷重が大きいほ
どその値は増加する。また、クリープは荷重下におかれ
る時間とともに増加する。しかしながら本発明者らは6
0日間4..5g/dの荷重下におかれたときのクリー
プが0. 5%以下である繊維は産業用繊維素材として
実用上まったく問題にならないということを見いだした
本発明におけるポリエチレン繊維の単糸強度は45g/
d以上、好ましくは50 g/ d以上が必要であり、
単糸の初期弾性率は1400g/d以上、好ましくは1
600g/d以上、さらに好ましくは1800g/d以
上とする必要がある。
単糸の強度および弾性率が各々45g/d以上、140
0g/d以上であれば産業用繊維素材として実用上全く
問題なく使用できる。
本発明のポリエチレン繊維には小角X線散乱測定におい
て長周期構造が認められてはならない。
この小角X線散乱測定において長周期構造が認められる
繊維は結晶部と非晶部との構造差が大きいことを示す。
即ち繊維中で分子鎖が実質的に完全に伸びきっていない
ことを示している。それ故、単糸強度が45g/d以上
、単糸゛の初期弾性率が1400g/d以上とならない
本発明におけるポリエチレン繊維は動的粘弾性測定にお
けるtanδのγ分散ピーク(−130℃付近のピーク
)の高さが帆 016以下、好ましくは0.013以下
、さらに好ましくは0. 010以下である必要があり
、動的弾性率E′の100℃での値が800 g / 
d以上、好ましくは1000 g/d以上である必要が
ある。
動的粘弾性測定におけるtanδのγ分散ピーク(−1
30℃付近のピーク)の高さは非晶部分の量的割合を反
映しており、このピーク高さが低いものほど非晶部が少
ない。一方動的弾性率E′は低温から高温になるに従っ
て低下するが、結晶化度および配向度が高いほど、すな
わち繊維構造の完全性の高いほど高温においても高い値
を維持する。
従って、動的粘弾性測定におけるtanδのγ分散ピー
ク高さが0.016より大きいかまたは動的弾性率ビの
100℃での値が800g/d未溝である繊維は結晶化
度および配向度が低く、繊維構造が不完全である。それ
故、単糸強度が45g/d以上、単糸の初期弾性率が1
400 g/d以上とならない。
一般に繊維の繊度が低いほどその機械的特性は高くなる
傾向にある。従って、本発明のポリエチレン繊維も高強
度・高弾性率を達成しやすいという面から単糸繊度が3
d以下であることが好ましく、2d以下がさらに好まし
い。
本発明のかかる新規なポリエチレン繊維は、例えば次の
ような製造方法により提供される。
門ず、架橋剤を混合した重量平均分子量が70万以上で
あるポリエチレンの溶液を調製する。
ただし、ポリエチレンの分子量があまりに高くなるとポ
リエチレン溶液の粘度が高くなりすぎ、紡糸を行うため
には紡糸原液のポリエチレン濃度を極端に低くすること
が必要となる。このため重量平均分子量が600万を越
えると生産性が低くなり、生産コストが高くなることか
ら工業的に生産することが困難となることがある。
ポリエチレンの溶液を形成する°ために使用する溶剤と
しては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化
水素、ハロゲン化炭化水素およびこれらの混合物が挙げ
られるがこれらに限定されるものではない。通常ポリエ
チレンはこれらの溶剤をもってしても60℃以下では溶
解せず、100℃以上に加熱することが多いため低沸点
の溶剤は好ましくない。好適な溶剤としてはデカリン、
ギシレン、テトラリン、ノナン、デカン、n−パラフィ
ン、灯油、パラフィンオイルなどが挙げられる。
また、パラフィンワックスおよびナフターンなどの常温
で固体のものも使用し得る。
ポリエチレン溶液のポリエチレン濃度には特に限定はな
く溶解時の均一性、紡糸時の吐出安定性、曳糸性、糸条
走行性および延伸時の製糸性などの面から適切な溶液粘
度となるように選択されるが、1〜15重童%の範囲が
適当である。
架橋剤としてはポリエチレン溶液をポリエチレンの膨潤
温度以上の温度における熱処理で架橋することのできる
ものであればよく、特に限定はないがジ−t−ブチルパ
ーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキシン−3、などの有機過酸化物、ジアリールフ
タレート、トリアリールイソシアヌレートなどの2以上
のビニル基を有する有機化合物が好ましい。
架橋剤の混合量は架橋剤の種類、熱処理温度等によって
異なり特に限定はないが、有機過酸化物の場合はポリエ
チレンに対して0.02〜15重量%、特に好ましくは
0.05〜10重量%の範囲が適切である。また、2以
上のビニル基を有する有機化合物の場合はポリエチレン
に対して1〜25重量%、特に好ましくは3〜20重量
%が適切である。
架橋剤の混合量が少ないとポリエチレンの架橋が起こり
に<゛<、また、架橋剤の混合量が多いと架橋の程度が
強くなり過ぎるために溶液の粘度が高くなり紡糸が困難
となったり、延伸による配向、結晶化が阻害されること
がある。
架橋剤をポリマ溶液に混合する。方法としては、ポリマ
と同時に溶剤に添加して混合してもよいし、紡糸までの
適当な時期にポリエチレンの溶液に混合してもよい。
ポリマ溶液に架橋剤を混合した後、紡糸までに溶液を用
いたポリエチレンの膨潤温度以上の温度で熱処理する。
この熱処理により架橋剤を反応させ、ポリエチレンを架
橋するのであるが、温度な膨潤温度以上とすれば、架橋
がポリエチレン分子が広がった状態で進行する。このた
めバルクの場合と比較して各ポリエチレンの分子は近傍
の分子との接点が少なくり、架橋の程度を軽度にてきる
。従って、熱処理温度をポリエチレンの膨潤温度以上と
すれば、紡糸に用いるポリエチレン溶液は粘度が架橋を
施されていないポリエチレンの溶液より若干高くなるも
のの、適当な曳糸性を保持し、通常の紡糸及びそれに続
く延伸が可能である。
なお、ここでいう膨潤温度とは紡糸に用いるポリマと溶
剤の組合せにおいて、ポリマを溶剤中に15分間浸漬し
たとき乾燥したポリマに対するポリマに吸収された溶剤
の重量分率(膨潤度)が、400%になる温度のことで
ある。
上記の熱処理は架橋剤が反応するのに十分な時間続ける
ことが必要であるが、この時間は架橋剤の種類、熱処理
温度などにより異なり、事前の実験により適切な時間を
容易に決めることができる。
上記のポリエチレン溶液を通常のギヤポンプと紡糸ノズ
ルを用いて繊維状に吐出させ、冷却固化させて繊維化す
るが、この紡糸方法としてはいわゆる乾式紡糸、湿式紡
糸、ノズルから押出された溶液を一旦気体部分を通過さ
せた後、凝固浴に導き糸条を凝固させるいわゆる乾湿式
紡糸、ノズルから押出された溶液を冷却して、−旦ゴム
状ゲル糸条を形成させるいわゆるゲル紡糸、ノズルから
押出された溶岬を冷却剤と凝固剤からなる沼に導き、ゲ
ル化、凝固させる特開昭61−113813号公報に記
載の紡糸方法(以下ゲル湿式紡糸と呼ぶ)などが適用で
きるが、特にこれらの方法に限定されるものではない。
ただし、高い引張強度のポリエチレンフィラメントが得
やすいことおよび単糸間融着の少ないポリエチレンマル
チフィラメントが得やすいことからゲル湿式紡糸を適用
するのが好ましい。なぜならポリエチレンマルチフィラ
メントに単糸間の融着が多いとフィラメント全体の引張
強度が低下するばかりか樹脂との接着性が低下したり、
加熱時の強力利用率が低下したりするなどの問題が起こ
るからである。
上記方法で紡糸されたポリエチレン未延伸糸は引続き熱
延伸に供される。
通常、架橋処理されたポリマは3次元網目構造をとるた
め、未配向のものでもほとんど延伸てぎない。ところが
上記方法により得られる架橋未延伸糸は架橋の程度がご
くわずかであるために高い延伸倍率を採用することがで
きる。さらに、延伸による配向、結晶化の阻害の程度も
少ない。
また、このポリエチレン未延伸糸は冷延伸でも十分延伸
することはできるが、この場合、単糸強度を45g/d
以上とすることは困難である。
このポリエチレン未延伸糸の熱延伸における延伸温度に
は特に限定はないが、80〜160℃の範囲が好ましく
、さらに好ましくは100〜160℃である。なお、延
伸時の加熱媒体としては加熱ロール、熱板、加熱気体浴
、加熱液体浴および加熱ピンなどが挙げられるがこれら
に限定されるものではない。
熱延伸における延伸倍率は得られるポリエチレン繊維の
単糸強度が45g/d以上および単糸の初期弾性率が1
400g/d以上となるように設定する。この倍率は用
いるポリエチレンの分子量、溶剤の種類、架橋剤の添加
量、架橋剤の種類、熱処理温度、溶液の温度、溶液のポ
リエチレン濃度などによって異なるが、事前に実験を行
なうことによって容易に求めることができる。
なお、延伸は1段でも多段で行ってもよい。
(実施例) 次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。なお、引張強度、初
期弾性率、クリープ、動的粘弾性および小角X線散乱は
次の条件で測定した。
引張強度、初期弾性率測定条件 。
測定雰囲気:20℃、相対湿度65% 装置   :東洋ボールドウィン社製 テンシロンUTM−4引張試験機 試料   :単糸250mm 引張速度 :300mm/分 初期弾性率二強伸度曲線の原点における傾きから求めた
クリニブ測定条件 測定雰囲気=20℃、相対湿度65% 荷重   :4. 5g/d なお、クリープは次式により求めた。
しθ L8:サンプルに荷重をかけた直後の 長さ(初期長) L 二60日間サンプルに荷重をかけ、荷重がかかった
状態で測定した 長さ 動的粘弾性測定条件 装置   二東洋−ボールドウィン■ DDV−II型 振動数  :110Hz 昇温速度 =3℃/分 小角X線散乱(写真法)測定条件 装置   :理学電機社製Ru−200型X線源  :
 CuKa線(Niフィルター使用)X線出力 : 5
0KV、150mA スリット系:0.3mmφ カメラ半径:400mm 鐸出時間 : 120分 フィルム : Kodak  DEF−5長周期は小角
X線散乱像の子午線上の干渉点くあるいは干渉線)の位
置からBraggO式を用いて求めた。子午線上の干渉
点(あるいは干渉線)の現れないものは長周期が認めら
れないとした。
(実施例1) 重量平均分子量が300万の直鎖状高密度ポリエチレン
とこのポリエチレンの1重量%の2,5−ジメチル−2
,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを灯油に1
80℃の温度で溶解し、同じ温度で90分間撹拌しなが
ら熱処理を施して5゜0重量%のポリエチレン溶液を調
製した。
ここで用いたポリマと溶剤の組合せにおける膨潤温度は
107℃であった。また、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの180℃におけ
る半減期は約1分であるから、溶液中で既に分解が終了
しているものと考えられる。
この溶液を170℃で孔径1mm、孔数10のノズルか
ら5mmの距離だけ空気層を通過させた後、上層が水、
下層が三塩化三フッ化エタンで構成された2Pim造の
紡糸浴で冷却後、凝固させ集束して凝固糸条を得た。紡
糸浴の温度は10℃てあり、上N(水)の厚さが80m
m、下層(三塩化三フッ化エタン)の厚さを230mm
とした。
また、凝固した糸条は7.5m/分で引取った。
前記凝固糸条を引続き5℃の三塩化三フッ化エタンから
なる抽出浴を通し、糸条中に残存する灯油を抽出して、
乾燥後、135℃の熱板を用いて、10倍に延伸してか
らワインダーで巻取った。
この1段延伸糸をさらに145℃の熱板を用いて5倍に
延伸した結果、糸物性は次のとうりであった。
単糸繊度      :1.3d 単糸引張強度    :51g/d 単糸初期弾性率   :  1640g/dtanδの
γ分散 ピーク高さ     :0.011 100℃におけるE’ :  1100g/d長周期 
      :認められず また、この延伸糸に4.5g/dの荷重をかけ20℃で
60日間放置したが、クリープは0.19%と小さなも
のてあフた。
(実施例2) 重量平均分子量が300万の直鎖状高密度ポリエチレン
とこのポリエチレンの10重量%のトリアリルイソシア
ヌレートを灯油に180℃の温度で溶解し、90分間撹
拌して5.0重量%のポリエチレン溶液を調製した。
この溶液を紡糸に連続した1段延伸の倍率を8倍とした
以外は実施例1とまったく同様に紡糸、抽出、乾燥、延
伸して得られた1段延伸糸をさらに145°Cの熱板を
用いて6倍に延伸した。
この延伸糸の20℃で4.5g/dの荷重下に60日間
置いたときのクリープは0.41%であった。また、そ
の他の物性は次の通りである。
単糸繊度      :1.5d 単糸引張強度    :50g/d 単糸初期弾性率   :  1600g/dtanδの
γ分散 ピーク高さ     : 0.012 100℃におけるE’ :  1050g/d長周期 
      :認められず (比較例1) トリアリルイソシアヌレートを入れないことおよび紡糸
に連続した1段延伸の倍率を12倍とした以外は実施例
2とまったく同様に紡糸、抽出、乾燥し、1段延伸した
糸を得た。この1段延伸糸をさらに145℃の熱板を用
いて6倍に延伸した。
得られた延伸糸は強度58g/d、ヤング率1820g
/dと高い物性を示したが、20℃で4゜5g/dの荷
重下に60m111間置いたと装のクリープが0.85
%と高い値であった。
(比較例2) 重量平均分子量が15万の直鎖状高密度ポリエチレンと
このポリエチレンの1重量%の2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを灯油に17
0℃の温度で溶解し、90分間撹拌して15重量%のポ
リエチレン溶液を調製した。なお、ここで用いたポリマ
と溶剤の組合せにおける膨潤温度は93℃であった。
この溶液を実施例1と同様の方法で紡糸、抽出し、乾燥
した糸条を延伸せずにワインダーで巻取った。
次に得られた未延伸糸を135℃の熱板を用いて35倍
に延伸した。この延伸糸はポリマの分子量が低いため強
度14g/d、ヤング率440g/dという低い物性で
あった。また、20℃で4゜5g/dの荷重をかけて放
置すると2日目でクリープが10%を超え切断してしま
った。
(発明の効果) 以上のように本発明の新規なポリエチレン繊維は高強度
・高弾性率を有し、かつクリープが低いので産業用f&
維素材として非常に有用である。
ギ■干よ片隻々  東し尤1氏冶ネ1

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量平均分子量が70万以上であり、20℃で4
    .5g/dの荷重下に60日間置いたときのクリープが
    0.5%以下であり、45g/d以上の単糸強度、14
    00g/d以上の単糸初期弾性率を有し、かつ小角X線
    散乱測定において長周期構造が認められず、かつまた動
    的粘弾性測定におけるtanδのγ分散ピークの高さが
    0.016以下であり、動的粘弾性率E′の100℃で
    の値が800g/d以上であることを特徴とする新規な
    ポリエチレン繊維。
  2. (2)単糸繊度が3d以下であることを特徴とする特許
    請求の範囲第(1)項に記載の新規なポリエチレン繊維
JP62316411A 1987-12-15 1987-12-15 新規なポリエチレン繊維 Pending JPH01156508A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999063137A1 (fr) * 1998-06-04 1999-12-09 Dsm N.V. Fibre de polyethylene haute resistance et son procede de production

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