JPH01151131A - カラー陰極線管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラー陰極線管に係り、特にそのマスクフレ
ームの構造の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

一般にシャドウマスク型カラー陰極線管は第３図に示す
様に、矩形状のパネル１と漏斗状のファンネル２とネッ
ク３によって真空外囲器が構成されている。パネル１の
内面には、例えば赤、緑。

青に夫々発光する蛍光体画素となるドツト又はストライ
プ状の蛍光面４が形成されている。ネック３には赤、緑
、青の蛍光体画素に対応する三本の電子ビーム５を射出
する電子銃６が封止されている。一方、蛍光面４に近接
対向して、多数の透孔が穿設された矩形状の主面を持ち
、曲面状に成形されたシャドウマスク７がマスクフレー
ム８によって支持固定されている。第４図に示す様に、
このシャドウマスク７の周辺部は、パネル１の外側とほ
ぼ相似形に折曲げられたスカート部７１を有し、このス
カート部７１は断面がＬ字状の底金側面８１と額縁状の
フランジ８２を持ったマスクフレーム８に嵌合されて固
着され、マスクフレーム８はフレーム支持体８３を介し
てパネル１の内壁に埋設されたスタッドピン９で係止さ
れている。

ところで、シャドウマスク７をマスクフレーム８に固着
する方法には第３図に示したようにシャドウマスクのス
カート部７１をマスクフレーム８の内部に嵌合させる方
式と、図示しない外側嵌合方式とがある。前者の内側嵌
合方式はシャドウマスク７のスカート部７１の下端をフ
レーム８の嵌合側面８１と垂直なフランジ８２近くまで
嵌合させることが可能となり、シャドウマスク曲面とフ
レームのフランジ８２間距離を後者の外側嵌合方式より
小さく設定可能となり、マスクフレーム構体を薄型化し
、しかもそれをフレーム支持体８３によりスタッドピン
ってパネル１内に係止された状態ではパネルスカート部
からはみ出さないように設定出来る。更に、前者はシャ
ドウマスク曲面、特にその周縁部がマスクフレーム側面
８１の上端面で保護されることになり、陰極線管の製造
工程中のマスクフレーム構体取扱い時のマスク変形防止
が可能となる。或いは、シャドウマスク曲面をその曲率
半径を大きくして平坦化した場合、マスク熱膨張対策と
して用いられるシャドウマスク材を低熱膨張材であるア
ンバー材（３６％Ｎｉ−Ｆｅ合金）等の高耐力材とする
と、陰極線管製造工程の熱工程で、スカート部７１は元
に戻る応力を受けて、スカート部７１が開いてマスク曲
面が変形するが、内側嵌合方式ではこれをマスクフレー
ムの嵌合側面８１で受けてマスク曲面変形を回避するこ
とができる。その他多くの利点が内側嵌合方式にあるた
め、最近ではこの方式が外側嵌合方式より多用されるよ
うになっている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記のカラー陰極線管では、動作時に電子銃６から放出
された三本の電子ビーム５は、ファンネル２とネック３
の境界部近傍の管外に配置された偏向装置（図示せず）
で偏向され、シャドウマスク７の透孔により色選別され
、パネル１の内面にある蛍光面４の所定蛍光体を射突し
て走査画面を形成する。一般に、シャドウマスク７の光
透過率は約２０％であって、電子ビームの８０％程度は
シャドウマスク７に射突して熱となり、シャドウマスク
７を加熱し、次にマスクフレーム８を加熱する。然るに
、成形シャドウマスクは０．１〜０．２關程度の薄板鉄
板又はアンバー材であるのに対し、マスクフレーム８は
０．５〜２龍程度の鉄材等から形成されているため、両
者の熱容量が異り前述のシャドウマスク７、マスクフレ
ーム８の加熱時に、両者の熱膨張には時間差が生じ、機
械的強度の小さいシャドウマスク７が熱変形し、シャド
ウマスク透孔と蛍光面４上の蛍光体位置関係が変化し、
電子ビームが所定蛍光体を正しく射突しないで色ズレ（
ミスランディングと呼ぶ）を生じる。一般にこの現象を
ドーミングと称している。通常はこのシャドウマスクの
熱変形は、設計で決まるランディング裕度や、フレーム
支持体８３で補償されるが、熱変形量が過大であったり
、シャドウマスク曲面が平坦に設定されると、補償限界
を越えて蛍光面の色純度を劣化させてしまう。このシャ
ドウマスクの熱変形は陰極線管製造工程の熱工程でも発
生し、この場合は非可逆的変形となってしまう。

シャドウマスク７とマスクフレーム８の熱膨張の時間差
低減には、マスクフレーム８の板厚を薄くして軽量化し
、シャドウマスク７との熱容量差を縮めればよい。しか
しながら、マスクフレーム８の軽量化はパネル１への固
定上望ましいが、その機械的強度が低下し、シャドウマ
スク強度も低下し変形を生じ易くなる欠点がある。

本発明は上述の欠点に鑑みてなされたものであり、カラ
ー陰極線管のマスクフレームを低熱容量化しても機械的
強度劣化のないマスクフレーム構体を提供するものであ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、多数の透孔を有するシャドウマスクがマスク
フレームの内側に固着されるシャドラマラフ構体を有す
るカラー陰極線管において、マスクフレームのマスク嵌
合部側の上端をシャドウマスクとの嵌合部と反対側へカ
ール状に折返したことを特徴とする。

このように構成することによって、マスクフレーム形成
材を薄肉化して熱容量を小さくしても、熱による機械的
強度劣化を防止させることができる。従って、マスクフ
レームの熱容量をシャドウマスクの熱容量に近づけて、
両者の熱膨張の時間差を低減し、電子ビームのシャドウ
マスク面への＝６− 射突により色純度劣化を有効に回避することが可能とな
る。

〔実施例〕

以下、図面を参照して本発明の一実施例を詳細に説明す
る。第１図は本発明の一実施例に基づくマスクフレーム
の斜視図を、第２図は第１図中のＡ−Ａ′矢視断面図を
示す。マスクフレーム１０は、従来と同様にパネルの外
形とほぼ相似の矩形状開口を持ち、成形シャドウマスク
のスカート部が内側から嵌合する嵌合側面１１と、これ
に連続して張出されたフランジ１２を持っている。更に
フランジ１２側と反対の嵌合側面１１の他端は第２図の
断面図に示す様に、シャドウマスクのスカート部との嵌
合部と反対側にカール状に折返しカール部１４を形成す
る。

マスクフレーム１０をこの様に構成すると、その形成材
板厚をシャドウマスク材板厚に近づけて薄肉化しても、
カール部１４によりマスクフレーム１０の機械的強度が
飛躍的に向上し、これに固着される成形シャドウマスク
の機械的強度も著しく向上する。従って、陰極線管の製
造工程中や、動作時に加熱による熱変形力が発生しても
、マスクフレーム及び成形シャドウマスクの熱変形を防
止することが可能となる。このなめマスクフレーム形成
材を薄肉化してその熱容量を小さくし、シャドウマスク
の熱容量に近づけることが可能となり、特に陰極線管の
動作時にシャドウマスクが電子ビームの射突により加熱
されても、これが固着されているマスクフレーム１０も
時間差がほとんどなく熱膨張が起こり、シャドウマスク
の変形は回避され、シャドウマスク曲面の熱変形による
ドーミングが防止され、色ズレによる色純度劣化はなく
なる。

又、カラー陰極線管が大型化されるとマスクフレーム１
０の各辺が長くなるが、本発明の構成によれば、マスク
フレーム形成材の板厚を増すことなく各辺の強度を強化
出来るため、陰極線管が大型となってもマスクフレーム
の重量を増さずに大型化が可能となり、マスクフレーム
構体をパネル内側に固定する上でも極めて有利となる。

以上の説明は、マスクフレームの嵌合側面の一端に形成
されたカール部１４は額縁状に連続させる場合であった
が、例えば対角コーナ部を除いて不連続状であってもよ
く、この場合でも上述と同様の効果が得られることは明
らかである。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば簡単な構造でマスク
フレーム形成材を薄肉化してその熱容量を小さく出来る
ため、マスクフレームやこれに固着されるシャドウマス
クの熱変形を防止出来、電子ビームのシャドウマスク面
への射突による色純度劣化を有効に回避することが可能
となる。又軽量化によりカラー陰極線管を大型化しても
マスクフレーム構体の重量を増すことなく、その機械的
必要強度が得られ、支持強度上有利となる利点もあり、
その工業的実用価値は極めて高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に基づくマスクフレームの斜
視図、第２図はそのＡ−Ａ矢視断面図、一つ− 第３図は従来のシャドウマスク型カラー陰極線管の縦断
面図、第４図はシャドウマスクフレーム構体の斜視図を
夫々示す。 １・・・パネル、２・・・ファンネル、３・・・ネック
、４・・・蛍光面、５・・・電子ビーム、６・・・電子
銃、７・・・シャドウマスク、７１・・・スカート部、
８，１０・・・マスクフレーム、１１．８１・・・嵌合
側面、１２．８２・・・フランジ、８３・・・フレーム
支持体、１４・・・カール部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　多数の透孔を有するシャドウマスクがマスクフレーム
   の内側に固着されるシャドウマスク・フレーム構体を有
   するカラー陰極線管において、前記マスクフレームのマ
   スク嵌合部側の上端を外側へカール状に折返したことを
   特徴とするカラー陰極線管。