JPH01147579A - 弾性回転体及びその製造方法 - Google Patents

弾性回転体及びその製造方法

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JPH01147579A
JPH01147579A JP30574287A JP30574287A JPH01147579A JP H01147579 A JPH01147579 A JP H01147579A JP 30574287 A JP30574287 A JP 30574287A JP 30574287 A JP30574287 A JP 30574287A JP H01147579 A JPH01147579 A JP H01147579A
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elastic layer
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笹目 裕志
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正明 桜井
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康美 吉田
Isamu Sakane
阪根 勇
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 、十のI 本発明は、電子写真複写装置、プリンターその他種々の
画像形成装置において使用される弾性回転体及びその製
造方法に関するものであり、特に前記画像形成装置にお
いてシート状転写材又は記録材等を搬送又は定着するた
めの搬送又は定着用のローラ又はベルトとして好適に使
用される弾性回転体及びその製造方法に関するものであ
る。
′     び、 へ 従来、電子写真複写装置等の画像形成装置において、一
般に紙とされるシート状転写材又は記録材を所定の経路
に沿って搬送する搬送ローラには搬送性、離型性、耐久
性が要求される。特に、転写紙上の未定着トナー像に熱
を付与し且つ該溶融トナーのオフセットを防止しながら
該転写紙を所定経路へと搬送しなければならない定着ロ
ーラにはより厳しい条件下での搬送性、離型性、耐摩耗
性、定着性及び耐久性が要求される。
上記要求を満たすために、第11図に例示されるように
、芯金2にシリコーンゴム等から成る弾性層4を設け、
更に該弾性層4上に樹脂材を塗布し、焼成することによ
り弾性層4の上に該樹脂材からなる樹脂層4を形成した
構造の定着用の弾性回転体、つまり弾性ローラ6が特開
昭61−113083号公報で提案されている。
斯る構造の定着ローラは、樹脂層4の厚さを15〜20
pm程度に極めて薄く構成することができ、搬送性、離
型性、耐摩耗性及び定着性の点で極めて優れた性能を発
揮するものであるが、耐久性の点で問題があった。つま
り、長期間の使用によりゴム層から成る弾性層4と弗素
樹脂等から成る樹脂層6との間に部分的な剥離が生じ定
着性が劣化し、電子写真装置の定着装置に使用した場合
においてはA4サイズで1万枚から5万枚の定着で定着
画像の劣化が生じることがあった。
本発明者等は、このような数多くの利点を有する弾性層
上に樹脂材を塗布し、焼成することにより弾性層の上に
該樹脂材からなる樹脂層を形成した構造の定着用の弾性
回転体の耐久性を向上せしめるべく数多くの研究実験を
行った結果、弾性層と樹脂層との境界をなす該弾性層の
表面形状が弾性回転体の耐久性に大きな影響力を有する
因子であり、該表面に多数の空孔を形成し、該空孔に樹
脂層の樹脂材を進入させ、係止せしめることにより、弾
性回転体の耐久性が大幅に改善されることを見出した。
更に、本発明者等は断る弾性回転体を製造するに重要な
弾性層表面の空孔は、qs性層を形成するゴム材内に充
填剤を混入し、加硫成形後に弾性層の表面から充填材を
所定量除去することにより極めて好適に空孔を形成し得
、良好な品質の弾性回転体を製造し得ることを見出した
本発明は斯る新規な知見に基ずきなされたものである。
先見立且湧 従って1本発明の目的は1紙等のシート状被搬送物の搬
送性、定着性、耐摩耗性は勿論のこと、特に耐久性が飛
躍的に向上した弾性回転体及びその製造方法を提供する
ことである。
本発明の他の目的は、極めて効率良く、容易に高品質の
上記弾性回転体を製造する方法を提供することである。
6、   古         る −上記目的は1本
発明に係る弾性回転体及びその製造方法にて達成される
。要約すれば本発明は、充填剤が混入されたゴム材を所
定形状に賦形し加硫することにより形成された弾性層と
、該弾性層の表面から充填材を所定量除去し、空孔が形
成された弾性層の表面に樹脂材を塗布し、焼成すること
により形成された樹脂層とを有することを特徴とする弾
性回転体であり、このような弾性回転体は、(a)充填
剤が混入されたゴム材を所定形状に成形し加硫すること
により弾性層を形成する工程、(b)前記弾性層の表面
から充填材を除去し、該弾性層表面に空孔を形成する工
程、及び(c)前記弾性層の、空孔が形成された表面に
樹脂材を塗布し、焼成することにより樹脂層を形成する
工程、を少なくとも有する方法にて好適に製造される。
’IL遺 次に本発明に係る弾性回転体及びその製造方法を図面に
即して更に詳しく説明する。
第1図及び第2図は1本発明に係る弾性回転体を、電子
写真複写装置においてトナー像を加熱定着する定着装置
に利用されるローラに具現化した一実施例を示す。
定着装置は、概略第1図に例示されるように。
通常内部に加熱源Hを有し、転写紙Pに担持された未定
着のトナー像Tと接する加熱用定着ローラlと、該定着
ローラ1にトナー像を担持した該転写紙Pを押し付ける
加圧ローラlOとから構成される。定着ローラ1゛及び
加圧ローラ10は同様の構成とされ、芯金2,12、弾
性Wj4.14及び樹脂層6,16から成る。
定着装置には、定着ローラlの表面温度を検知し、該表
面温度をトナー溶融可能な最適温度、例えば160℃〜
200℃に制御するための温度検知制御手段G、及び定
着ローラlの表面にシリコンオイル等のオフセット防止
液を塗布し且つ該表面のクリーニングをも行なうオフセ
ット防止液塗布手段C等が設けられる。
定着ローラ1は、アルミニウム等の熱伝導の良好な芯金
2と、該芯金2上にシリコーンゴムにて形成された弾性
層4(本実施例では層厚1+は0.3mm−0,8mm
、反発弾性率は65%〜85%)と、該弾性層4上に形
成された樹脂層6とから成る。樹脂層6は、好ましくは
PFA樹脂(4弗化エチレン樹脂Φパーフロロアルコキ
シエチレン樹脂共重合体)、PTFE樹脂(4弗化エチ
レン樹脂)等の弗素樹脂で作製され、本実施例で層厚t
zは10Bm 〜257Lm、膜強度は50k g /
 c rn’の以上とされる。
加圧ローラlOについて言えば、該加圧ローラ10は上
記定着ローラ1と同様の構造とされるが、芯金12はス
テンレススチール、鉄等とされ、シリコーンゴム弾性層
14の厚さt3はより厚く、例えば4mm〜10mmと
され、又その反発弾性率は65%〜85%とされる。又
、樹脂層16は定着ローラlと同様にPFA、PTFE
等の弗素樹脂を使用するが層厚t4は5pm〜35gm
、膜強度は50kg/Cm”以上とされる。
上記定着ローラl及び加圧ローラ10は、左右対称とさ
れ、且つ好ましくは、定着ローラ10(又は加圧ローラ
10)は軸線方向中央部が両端部に比較してわずかに小
径とされた、所謂逆クラウンタイプとされる。
本発明に従ったローラは12定着ローラ1及び加圧ロー
ラlOの一方のローラ又は両方のローラに好適に適用す
ることができるものであり1本実施例では定着ローラl
を参照して説明する。
本発明に従えば、第2図に図示されるように、上記定着
ローラlにおいて弾性層4と樹脂層6とは1弾性層4と
樹脂層6との境界をなす前記弾性Wj4の表面には多数
の空孔30が空孔率3〜50%にて形成され、該空孔に
樹脂W6の樹脂材が進入し、係止され、所謂アンカー効
果を実現し、その結果弾性層と樹脂層とがより強力に結
合され。
長期間の使用によっても両層間に剥離が発生し難くなり
、耐久性が著しく向上することとなる。
更に詳しく説明すると、本発明者等の研究実験の結果に
よると、定着ローラlの耐久性は弾性層4と樹脂層6と
の結合強さ、つまり剥離力に比例して増大し、第3図に
図示されるように、安定して定着枚920万枚以上の耐
久性を要求するには剥離力は130g/20mm以上必
要とされることが分かった。該剥離力の定義及び測定法
については後述する。
本発明者等はこのような知見の基に、本発明に従ったロ
ーラにおける該剥離力と空孔率との関係を調べると、第
4図に図示されるような関係があり、空孔率は3〜50
%であることを見出した。
又、第4図から理解されるように、空孔率は30%位ま
では空孔率の増大と共に剥離力も増大するが、それ以上
では剥離力が低下している。これは、空孔率を上げれば
、樹脂層6の樹脂材が弾性層4の空孔30に進入して、
両層の係lト効果(アンカー効果)は増大量るが、空孔
率が30%を越えた場合には、第5図に図示されるよう
に、樹脂層6と弾性層4との間のアンカー作用が弾性層
4を形成している材料の強度より大となり、9M性層4
と樹脂層6との間の剥離は防止されるものの。
弾性層4の表面の一部4aが樹脂層6により引ちぎられ
ることにより、結果的に剥離力が低下するものと考えら
れる。
本明細書にて、「空孔率」とは、第6図に図示するよう
に1弾性層4の全表面積(S)に対する空孔30の入口
面積s1.s2.s3・拳・・SNの合計組部a(S)
の占る割合、っまりs / Sとして定義される。
「空孔率」の測定方法について説明する。「空孔率」の
測定方法は種々考えられるが、本実施例では、次のよう
にして行なった。
弾性層4の表面を500倍にて拡大写真を取る。撮影は
弾性層に対し9o±5°上方より行なう、このようにし
て得た写真をトレースして、第7図及び第8図に示すよ
うに、空孔3oの部分だけを黒く塗りつぶした測定用図
面を作成する。
次いで、測定用図面をCODを用いた分解能50終の読
取装置で読み取り、A/D変換を行ない、2値化する。
これにより得られたデータを基に、全画素数(1画素は
50#LmX50em)に対する黒レベルの画J数の割
合を求め、これをパーセンテージで表す、この値が空孔
率である。
実際に測定した結果、第7図に示すものは空孔率は7%
であり、第8図は1.5%であった。
又、第7図は後述する実施例2の表面、第8図は比較例
2の表面である。
次に1本発明に従った上記の如き定着ローラ1(及び加
圧ローラ10)の製造方法について説明する。
定着ローラ1及び加圧ローラlOは同じ方法にて製造し
得るので、定着ローラ1についてのみ説明すると、先ず
、アルミニウム等にて芯金2を所定の径に仕上げ、その
上に弾性64を形成する。
通常弾性Pj4としてはシリコーンゴムMJ(熱伝導率
1.4XlO−’ 〜1.5XIO−’call/cm
・s e c * K)が加硫成型して形成される。
本発明によると、弾性層4を形成する際に、該′弾性層
4の材料であるシリコーンゴム内に充填材として1〜7
%m程度の粒径を有した石英粉末を混入してシリコーン
ゴム層を加硫成型し、所望形状に賦形されたシリコーン
ゴムローラを作製スる。好ましくは、該シリコーンゴム
ローラは軸線方向中央部が両端部に比較してbずかに小
径とされた。所謂逆クラウンタイプとされる。
次いで1本発明によれば、弾性層内に混入され、該表面
から露出した所定量の石英粉末が強制的に除去され、ロ
ーラ表面には多数の空孔30が形成される。該石英粉末
除去方法としては種々考えられるが、第9図及び第10
図に図示される除去袋′1140を使用するのが好まし
い。
未実施例にて除去装置40は、ハウジング41を有し、
該ハウジング41内には研摩布42が巻回された供給ロ
ール43と、該供給ロール43から供給される研摩布4
2をゴムローラ1の表面に対しローラ軸方向全域にわた
って押し当てる押圧ロール44と、使用済研摩布42を
巻取る巻取りロール45とが回転自在に担持される。押
圧ロール44は硬度30°(JIS  A)程度のゴム
ロールとされるのが好ましい。
第1O図に図示されるように、巻取ロール45は駆動モ
ータMlにて駆動される駆動歯車46及び巻取ロール4
5に軸着された歯車47を介して矢印方向に回転され、
押圧ロール44も又、該押圧ロール44に軸着され前記
歯車47に噛合する歯車48により矢印方向に回転する
。押圧ロール44の回転方向は、該押圧ロール44が圧
接するシリコーンゴムローラlの回転方向とは反対方向
とされる。
本実施例によれば、前記ハウジング41は、支点49の
回りに揺動し得る支持アーム50に揺動自在に相持され
、該支持アーム50をソレノイド51で作動せしめるこ
とにより、ハウジング41を支点49に回りに揺動せし
め、押圧ロール44をシリコーンゴムローラ1へと所定
の押圧力にて圧接させたり、或いは離間位置へと移動せ
しめる。更に本実施例によれば、ハウジング41は。
該ハウジングに一体に固着された作動子52を駆動モー
タM2にて駆動される斜板カム53にて駆動することに
よりシリコーンゴムローラlのmm方向に添って往復運
動可能とされる。
上記構成により、駆動モータM1.M2が駆動され、ソ
レノイド51が作動されると、供給ロール43よりシリ
コーンゴムローラ表面へと供給された研搾布42は、押
圧ロール44にてローラ表面にローラ軸方向全域にわっ
たて所定の力、例えば1 k g / c m″の押圧
力にて押し当てられる。このとき、ローラlを回転させ
ると共に押圧ロール44、即ち弾性層表面から突出した
石英粉末を削らずに除去できる程度のあらさの研摩Ir
142も又ローラ軸方向に往復動され、ローラ表面の石
英粉末が極めて好適に強制的に除去される。これによリ
ローラ表面には多数の空孔30が形成される。
空孔率は、シリコーンゴム中に混入される石英粉末の如
き充填剤の除去量を制御することにより種々に変更可能
であり、該充填剤の除去量は該充填剤の混入量、研摩布
の種類、押圧力等を変更すること等により調整され得る
。シリコーンゴムローラ表面の石英粉末を除去する方法
としては他に強度のサンドブラスト処理等にても除去す
ることができるが前述した研摩布により除去することが
好ましい。
このようにして、所定の空孔率とされたゴムローラ表面
に未焼成の弗素樹脂1例えばディスバージョン状態の弗
素樹脂(水に弗素樹脂粉末を界面活性剤により分散させ
たもの)、エナメル又は粉末状態の弗素樹脂を、ゴムロ
ーラ全長にわたってスプレー塗装、静電塗装、粉体塗装
等の方法により均一厚に塗布する。このとき、ディスバ
ージョンの一部はゴムローラ表面に形成された空孔30
にも進入する。
又、上記ディスバージョン中の弗素樹脂粉末の粒子はI
ILm以下、好ましくは0.5JLm以下とされる。一
方、上記弾性層中に混入される石英粉末の粒子は上述の
ように1〜7Bmとされるが。
好ましくは3pm以上とされる。このように弗素樹脂粉
末及び石英粉末の形状を選定することにより1弾性層表
面の石英粉末が除去された後の空孔30は弗素樹脂粉末
の形状より十分に大きなものとなり、その結果空孔30
内に弗素樹脂粉末が容易に進入し得て、アンカー効果、
つまり接着効果が十分に達成されることとなる。
以上のようにして均一膜厚に塗られた弗素樹脂ディスバ
ージョン等は、例えば弗素樹脂の結晶融点327℃以上
に加熱されることでフィルム状の樹脂被膜となるので、
未焼成の弗素樹脂が塗布さレタシリコーンゴムローラは
結晶融点以上(PTFEが327℃以上、PFAが30
6℃以上)に加熱される必要がある。
ところがシリコーンゴム自体は反撥弾性率や圧縮永久歪
等のゴム特性が優れているが、300℃以上に、まして
や306℃、327℃以上に加熱されると、発煙や解重
合を起こす、このことは。
良質な弗素樹脂層の形成を防げるばかりでなく、シリコ
ーンゴム自体のゴム特性を失なわせてしまう。
従って、シリコーンゴムローラ自体には発煙や解重合を
起こさせないような温度(最高でも300℃以下)以下
に維持しながら弗素樹脂の塗布層にはその結晶融点以上
の高温状態を与える焼成方法が好ましい、更に具体的に
は、芯金内部からゴム層を急冷却しながら1表面の未焼
成弗素樹脂を急激に加熱する方法、又は液状弗素樹脂(
デイスパージョン)自体の誘電正接がゴム層の誘電正接
、より大きいことを利用した誘電加熱方法等が利用され
るであろう。
これらの方法によって実質的にシリコーンゴムにはその
厚み方向に熱的勾配が形成されるものの、260℃〜2
80℃程度が、未焼成弗素樹脂にはその結晶融点以上の
温度(具体的にはPTFEで327℃以上の340℃〜
380℃の焼成温度)が5分〜10分程度与えられる。
前記焼成を行なった後、ローラは急冷される。
この急冷によってシリコーンゴムローラ上ニ結晶化度が
95%以下で引張強度50 k g / c rn’以
上、水に対する接触角100度以上の樹脂特性を示す焼
成弗素樹脂表層が、ゴムローラに対して強力な密着状態
で、しかも十分厚く形成される。同時に、ゴムローラ表
面の空孔30に進入した弗素樹脂材もゴムローラに対し
て密着状態で焼成され、強力な結合力(アンカー効果)
が得られる。
従って、上記定着ローラは、下層のシリコーンゴム自体
が所望のゴム特性を樹脂層形成前とほぼ同様に示し1表
面の弗素樹脂層は完全に焼成された樹脂特性を示し、更
に弾性層の空孔に進入した樹脂材によりこれらの層の接
着性が強固とされる。又、弾性層内に樹脂層を形成する
樹脂材と親和性のよい、材料、例えば樹脂層に上述した
ように弗素樹脂を使用した場合には弾性層にも弗素樹脂
を混入しておくことにより、樹脂層と弾性層とは空孔部
において上記弗素樹脂が焼成時に互いに溶融し、極めて
密着した状態にて結合されることとなり1弾性層と樹脂
層とのアンカー効果は増大される。
上記の構成により定着用ローラは弾性層と樹脂層の間に
接着層を介さなくても強固な密着力を有し、特に定着済
転写紙等を定着ローラから剥離するために該定着ローラ
に押圧される分離爪により弾性層と樹脂層の間にすべり
押力が集中して揃いた場合にも樹脂層が弾性層から一部
′Aa:するという現象はほとんど生じない。
従って、本発明に従った定着ローラは耐久性が大きく向
1し20万枚以上の通紙に充分耐えることができる。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて更に
詳しく説明する。
支l遣」 本発明に従った定着ローラlを次のようにして作製した
先ず、中央部の外径が48 、435 m m (肉厚
5mm、逆クラウンi125Bm)に仕上げされたアル
ミニウム製の芯金2を用意し、その表面をサンドブラス
ト処理した後、脱脂し、乾燥させた。
芯金2上にシリコーン系のプライマーを7pm厚にて塗
布し、120℃で20分間加熱した後。
熱加硫型シリコーンゴムシートを巻付け、160℃で3
0分刊プレス加硫した後ゴム肉厚0.5mmの厚さに研
削成型し、シリコーンゴムローラを作製した。
熱加硫型シリコーンゴムとしては、メチルビニルシリコ
ーンゴム100重量部に対し、平均粒径が約5gmの石
英粉末を70重量部及び平均粒径が約0.015pmの
煙n質シリカを10i1部配合し、JIS  A硬度8
0°のゴムとしたものを用いた。
次に、加硫成型後の該シリコーンゴムローラの表面は、
サンドブラスト処理を行ない、ローラ表面及び装面近傍
に存在する石英粉末をゴム表面側にはじき出した0次い
で、第9図及び第10図に図示し説明した除去装置を使
用し、研摩布としてノーメックスi#l維にFTFBを
使用し、該研摩布をローラ軸方向全域にわたって1kg
/crrI′の押圧力にて押し当て、ローラを1分間4
回転にて回転させると共に研摩布を軸方向に50 mm
7秒にて30秒間往復動させ、ローラ表面の石英粉末を
強制的に除去した。
次いで、ローラ表面を水洗し、乾燥させた。ローラ表面
には多数の空孔3oが形成され、空孔率は7%であった
このようにして、所定の空孔率とされたゴムローラ表面
に13℃の低温下でロールコータを用いて未焼成のPT
FE (四弗化エチレン樹脂)ディスバージョン(ダイ
キン社製四弗化エチレン樹脂ディスバージョンD−1)
が、ゴムローラ全長にわたって204℃厚にてPIi布
された。
以上のようにして均一膜厚に塗られた弗素樹脂デイスパ
ージョンは、誘電加熱装置にて焼成された。
使用した誘電加熱装置は、第11図に図示される構成と
されるが、簡単に説明すると、誘電加熱と赤外線外部加
熱を併用した加熱方式を採用しており、マグネトロン1
05と、マグネトロン105から発生した高周波(95
0MHz 〜2450M h z )を伝波する導波管
106と、導波管が連結され内面に金属性の高周波反射
板103を有する開閉可能な樹脂容器102と、上下に
2個ずつ赤外線外部加熱用の反射笠付赤外線ランプ11
1とを有する。
樹脂容器102内には、定着ローラ1の中空内に空気流
を発生するファン100と、容器102内に空気流を発
生するファンlotと、が夫々容器外の駆動手段からの
駆動によって回転可能に設けられる。この容器は支点1
08を中心に上下が開閉でき、上部に把手109が、下
部にローラ1のフランジlAを位置決めするアーム10
7が、夫々固設されている。
駆動手段104と、マグネトロン105と、赤外線ラン
プ111との作動は制御手段110にて制御される。
定着ローラlは下層にシリコーンゴム層2を、表面に弗
素樹脂ディスバージョンを有しているため、高周波はシ
リコーンゴム層よりも比誘電率が大きいデイスパージョ
ン中に多量に吸収される。
従って、弗素樹脂デスバージョンは高周波、赤外線及び
恒温層による加熱で急激に高温化され、340℃にて1
5分間の加熱にて完全に焼成される。この時シリコーン
ゴム層は高周波吸収率が小さいためディスバージョンは
ど高温化されず28O℃程度の温度以下に加熱される。
斯る方法によって実質的にシリコーンゴムにはその厚み
方向に熱的勾配が形成されるものの、260℃〜280
℃程度が、未焼成弗素樹脂にはその結晶融点以上の温度
(具体的にはPTFEで327℃以上の340℃〜38
0℃の焼成温度)が5分〜10分程度与えられた。
前記焼成を行なった後、ローラは急冷した。この急冷に
よってシリコーンゴムローラ上に結晶化度が92%で引
張強度120 k g / c tn” 、水に対する
接触角110度の樹脂特性を示す焼成弗素樹脂表層6が
、ゴムローラに対して強力な密着状態で、しかも十分厚
く、本実施例で20#Lmの厚さで形成された0Ml終
の定着ローラlの外径は49.475mmであった。
同様にして加圧ローラ10を作製した。ただ、芯金を鉄
製とし、弾性層14及び樹脂層16の厚さがそれぞれ6
mm及び25ILmとされ、最終のローラ外径は定着ロ
ーラ1と同じとされた。又加圧ローラlOの弾性層の空
孔率は7%であった。
旺−一価 上記定着ローラ1及び加圧ローラ10を用いて、定着性
、#l型性、接着性及び耐久性の試験を行なった。評価
を行なうための試験条件は定着ローラlの表面温度を1
80℃に制御し、A4サイズ用紙を紙送りスピード27
0 m m 7秒1紙送り枚数40枚/分にて通紙した
定着性は、10℃の環境下で80g/ゴの秤量で日本工
業規格A4サイズの転写紙上に直径24mmのベタ黒円
形画像を9箇所に形成する方法で求めた定着率にて評価
した。定着率は、前記円形画像濃度をDOとし、その画
像をコージンワイノぐ−と呼ばれる不織布(株式会社興
人性、商品名ペーパーウェス;ティシュペーパーのよう
な柔らかさと木目模様の粗面を有し、クレープ率32±
3%、重量35±3g/ゴ、抗張力(縦方向で)0.4
kg715mm以上を示す、厚さ約200#Lmの使い
捨てタイプの拭き取り紙)で40g/cm″の荷重をか
けて10往復擦った後の画像濃度をDI とすると、 定着率= CD+ /D o) X 100%で求めら
れる。
尚、濃度D1.Doは、マクベス反射濃度計で測定した
数値で、Doは画像濃度が1.0≦DO≦1.1になる
ように画像濃度調整された範囲内のものとする。
離型性は、上記と同様の条件で転写紙上に全面ベタ黒を
印字し、それを100枚連続通紙し、その後白紙を通紙
して白紙の汚れ状態を観察することで行なった。
接着性、つまり弾性層と樹脂層との接着力は樹脂層、つ
まり弗素樹脂表層を幅20 m mで一部はがし、その
部分に100g〜300gフルスケールのテンションゲ
ージをつけ周方向に90度の剥離試験を行ないその時の
テンションゲージの指示する値で代表させた。又、この
とき定着ローラの表面温度は25±2℃に維持して測定
した。
耐久性は、上述のように、定着ローラlの表面温度を1
80℃に制御し、A4サイズ用紙を紙送リスピード27
0 mm/秒、紙送り枚数40枚/分にて連続通紙し、
樹脂層が弾性層から剥離し始めるときの枚数で代表した
上記試験条件下で実施例1の定着ローラlと加圧ローラ
lOとの定着性、離型性、接着性及び耐久性の試験を行
なった。試験結果は次の通りであった。
・定着性:最悪箇所で91% 平均(9箇所)で94% ・離型性:汚れは皆無 ・接着性二340 g / 20 m m・耐久性:定
着ローラ、加圧ローラとも20万枚通紙後においても異
常は認められず、 さらに継続可能であった。
本発明に従った実施例1の各ローラは各評価項目にわた
って実用上十分な性能を有していることが確認された。
を笠皇」 前記実施例1と同様にして定着ローラ及び加圧ローラを
作製した0本比較例においては1弾性層としてのシリコ
ーンゴム層の表面から石英粉末を除去するための処理は
行なわず、直ちに樹脂層を形成した。従って、樹脂層を
形成する前の弾性層の表面の空孔率は約1.5%であっ
た。
実施例1で説明したと同じ試験条件下で比較例1の定着
ローラlと加圧ローラlOとの定着性。
離型性、接着性及び耐久性の試験を行なった。試験結果
は次の通りであった。
・定着性:最悪箇所で90% 平均(9箇所)で94% ・離型性:汚れは皆無 ・接着性:100g/20mm ・耐久性:定着ローラは3万枚で爪部で樹脂層が一部浮
いた状態となり、加圧ローラは 4万枚で紙端で樹脂層が一部浮いた状 、  態となった。
比較例1の各ローラは定着性及び離型性に関しては実施
例1のローラと同等の性能を有していた゛が、アンカー
効果が期待できない本昆較例のローラは本発明のローラ
に比較すると接着性及び耐久性の点で劣っていた。
支ム1」 前記実施例1と同様にして定着ローラ及び加圧ローラを
作製した0本実施例2においては、弾性層を形成する熱
加硫型シリコーンゴムとして、メチルビニルシリコーン
ゴム100重量部に対し。
平均粒径が約8gmの石英粉末を35重量部及び平均粒
径が約0.015μmの煙霧質シリカをlO重量部配合
し、JIS  A硬度60°のゴムとしたものを用いた
点においてのみ実施例1とは相違した。従って、樹脂層
を形成する前の弾性層表面の空孔率も実施例1のローラ
と同じく7%であった。
実施例1で説明したと同じ試験条件下で実施例2の定着
ローラ1と加圧ローラ10との定着性、It型性、接着
性及び耐久性の試験を行なった。試験結果は次の通りで
あった。
・定着性:最悪箇所で93% 平均(9箇所)で95% ・離型性:汚れは皆無 ・接着性:350g/20mm ・耐久性:定着ローラ、加圧ローラとも20万枚通紙後
においても異常は認められず、 さらに継続可能であった。
本発明に従った実施例2の各ローラは各評価項目にわた
って実用上十分な性能を有していることが確認された。
尚、実施例1と比較すると′11弾性の硬度が低下した
ことにより弾性層の弾性効果が向上し、定着性が改善さ
れた。又、弾性効果の向上に伴なって、爪部等の衝撃に
対してもダンパー効果を期待することができ、衝撃吸収
力が増加し、耐久性も向上した。
又、弾性層としてシリコーンゴムを用いた場合には、ゴ
ム硬度としては30度以上、80度以下が好ましく、伸
びが150%以上であり、且つ100%伸び応力がl 
Ok g / c rn’以上であり充分なゴム弾性を
有していることが重要である。
ル笠皇」 前記実施例2と同様にして定着ローラ及び加圧ローラを
作製した0本比較例においては1弾性層としてのシリコ
ーンゴム層の表面から石英粉末を除去するための処理は
行なわず、直ちに樹脂層を形成した。従って、樹脂層を
形成する前の弾性層の表面の空孔率は約1.5%であっ
た。
実施例1で説明したと同じ試験条件下で比較例2の定着
ローラlと加圧ローラlOとの定着性、離型性、接着性
及び耐久性の試験を行なった。試験結果は次の通りであ
った。
争定着性:最悪箇所で93% 平均(9箇所)で95% 嗜離型性:汚れは皆無 ・接着性:100g/20mm ・耐久性:定着ローラは4万枚で爪部で樹脂層が一部浮
いた状態となり、加圧ローラは 3万枚で紙端で樹脂層が一部浮いた状 態となった。
比較例2の各ローラは定着性及び離型性に関しては実施
例2のローラと同等の性能を有していたが、アンカー効
果が期待できない本比較例のローラは本発明のローラに
比較すると接着性及び耐久性の点で劣っていた。
本発明による弾性回転体は、上記実施例の他に、軽い圧
力でトナー像を圧力定着するような圧力定着装置や、転
写同時定着等の圧力定着装置等にも適用でき、更には本
発明は種々゛の装置の加熱ローラ、加圧ローラ、離型剤
供給ローラ、クリーニングローラ、離型剤供給用ローラ
等に利用することもでき、又、第12図に図示されるよ
うに。
ベルト状とすることもできる(例えば転写−時定着用の
中間ベルト)、特に、樹脂層として弗素樹脂を使用した
場合には離型性と弾性を備えているために転写性、被ク
リーニング性を備え(但し、クリーニングローラとして
は1表面エネルギー順位等でのクリーニングを行なう)
、耐摩耗性にも優れた利点を夫々の用途で発揮すること
ができる。
本発明に従えば1弾性層としてはシリコーンゴムの外に
用途によっては、弗素ゴム、EPDM等を使用すること
ができ、又樹脂層としても弗素樹脂の外にシリコーン樹
脂等を使用することができる。
発」LΩ」L里 本発明に係る弾性回転体は、上述のように構成されるた
めに、紙等のシート状被搬送物の搬送性、定着性、耐摩
耗性は勿論のこと、特に耐久性が飛躍的に向上するとい
う効果があり、断る弾性回転体が本発明の製造方法にて
極めて効率よく容易に製造することができる。
更に言えば、本発明に従って製造された弾性回転体は、
弾性層と樹脂層との密着強度、つまり接着力が増大され
、特に加熱条件下に作用する定着用回転体としても、2
0万枚以上の定着処理を優れた定着効果と離型性を維持
しつつ行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る弾性回転体及びそれを有する定
着装置の一実施例の断面図である。 第2図は、第1図の定着ローラの部分拡大説明図である
。 第3図は、弾性回転体の剥離力と通紙枚数との関係を示
すグラフである。 第4図は1弾性回転体の空孔率と剥離力との関係を示す
グラフである。 第5図は、弾性回転体の弾性層と樹脂層との剥離状態を
説明する説明図である。 第6図は、本発明に係る弾性回転体の弾性層表面の拡大
断面図である。 第7図及び第8図は、弾性層表面の空孔状態を示す平面
図である。 第9図は、石英粉末除去装置の側面図である。 第1θ図は、第9図の装置の斜視図である。 第it図は、弾性回転体の製造装置の一実施例の断面図
である。 第12図は1本発明に係る弾性回転体の他の実施例であ
る。 第13図は、従来の定着ローラの断面図である。 l:加熱用定着ローラ lO:加圧ローラ 4.14:弾性層 6.16:樹脂層 30:空孔 40:石英粉末除去装δ 42:研摩布 44:押圧ロール 第1図 第2図 第4図 空孔率 30     J        J(J第7図 第9図 第10図 第11図 第12図     第13図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)弾性層の上に樹脂材を塗布し、焼成することにより
    弾性層の上に該樹脂材からなる樹脂層が形成される弾性
    回転体の製造方法であって、 (a)充填剤が混入されたゴム材を所定形状に成形し加
    硫することにより弾性層を形成する工程、 (b)前記弾性層の表面から充填材を除去し、該弾性層
    表面に空孔を形成する工程、及び (c)前記弾性層の、空孔が形成された表面に樹脂材を
    塗布し、焼成することにより樹脂層を形成する工程、 を少なくとも有する弾性回転体の製造方法。 2)弾性層は、ゴム材100重量部に対し、少なくとも
    粒径1〜15μmの充填材が30〜200重量部混入さ
    れて形成され、樹脂層は主として弗素樹脂で形成されて
    成る特許請求の範囲第1項又は第2項記載の方法。 3)ゴム材はシリコーンゴム又は弗素ゴムであり、充填
    材は石英粉末又は煙霧質シリカである特許請求の範囲第
    2項記載の方法。 4)弾性回転体はローラ状とされる特許請求の範囲第1
    項〜第3項のいずれかの項に記載の弾性回転体。 5)弾性回転体はベルト状とされる特許請求の範囲第1
    項〜第3項のいずれかの項に記載の弾性回転体。 6)充填剤が混入されたゴム材を所定形状に成形し加硫
    した後表面から充填材を除去することにより形成された
    弾性層と、この弾性層の表面に樹脂材を塗布し、焼成す
    ることにより形成された樹脂層とを有することを特徴と
    する弾性回転体。
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DE3887669T DE3887669T2 (de) 1987-12-04 1988-11-30 Rotierendes Bauteil für Fixiergerät und Fixiergerät hierfür.
US07/279,068 US5217532A (en) 1987-12-04 1988-12-02 Rotatable member for fixing apparatus and fixing apparatus using same

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02120780A (ja) * 1988-10-31 1990-05-08 Showa Electric Wire & Cable Co Ltd 熱定着ローラの製造方法
JP2008100523A (ja) * 2007-11-12 2008-05-01 Ist Corp 複合ベルトの製造方法
US9158251B2 (en) 2013-08-30 2015-10-13 Canon Kabushiki Kaisha Film and image heating device using film

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