JPH0113676Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はコンテナ位置決め装置に関するもので
ある。

従来例の構成とその問題点 低放射性廃棄物をドラム缶詰めして輸送するの
にはコンテナ詰めによる輸送が適している。この
ような用途に用いられるコンテナのサイズには２
種類のサイズがあるが、何れも通常のコンテナと
は大きさが異なるため、従来のコンテナ位置決め
装置を使用できず（使用するとすれば、別サイズ
のコンテナを搭載する度に撤去しなければならな
い）、現状ではラツシング等に頼つている。しか
しながら、ラツシングによると、時間がかかると
ともに手間がかかり、またコンテナを確実に位置
決めするための信頼性に欠けるという問題があ
る。このため、この異なる２種類のサイズのコン
テナを、簡単な操作で位置決めすることのできる
コンテナ位置決め装置の開発が望まれていた。

考案の目的 本考案は上記従来の問題を解消するコンテナ位
置決め装置を提供することを目的とする。

考案の構成 上記目的を達成するため、本考案のコンテナ位
置決め装置は、船倉内の底部所定箇所にコンテナ
受台を固定して設け、各コンテナ受台の上面にコ
ンテナ対角線方向に沿うあり溝を形成し、それぞ
れのあり溝にコンテナの下端コーナ部の位置決め
を行うＬ字状金物を摺動自在に嵌合して設け、前
記Ｌ字状金物が小型コンテナを位置決めすべく船
倉内中央側寄りにあるときに該Ｌ字状金物の背面
と船倉内側面との間に介装されてＬ字状金物の位
置規制を行う充填ガイドを備える構成としたもの
であり、これにより、異なるサイズのコンテナ
を、何れも簡単な操作で確実に位置決めすること
ができるものである。

実施例と作用 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図〜第４図に本コンテナ位置決め装置の一
構成部材を示す。図に示される構成部材は、船倉
内に搭載される各コンテナ間において隣り合うコ
ンテナ下端コーナ部の位置決めを行うもので、船
倉内最端部に搭載されるコンテナや弧立状態で搭
載されるコンテナの下端コーナ部の位置決めは、
図に示される構成部材の右半分あるいは左半分の
構成を備えた構成部材が用いられる。したがつ
て、後者の構成部材の説明は以下においては省略
する。

図において、１は船倉内の底部所定箇所に溶接
等によつて固定して設けられた平板状のコンテナ
受台、２はこのコンテナ受台１の上面にハの字状
に、すなわちコンテナ対角線方向に沿つて形成さ
れた左右一対のあり溝で、それぞれの一端はコン
テナ受台１の外周縁にまで達している。３は両あ
り溝２に摺動自在に嵌合して設けられたＬ字状金
物で、あり溝２に沿つて適宜の位置まで摺動する
ことによつて、大型コンテナ４や小型コンテナ５
の下端コーナ部の位置決めを行うものである。Ｌ
字状金物３のあり溝２に対する嵌合は、あり溝２
の開放端からスライド部材６を挿入し、このスラ
イド部材６にＬ字状金物３を上下方向に貫通する
ねじ棒７を螺合させることによつて行われる。８
は両あり溝２に挿入して設けられたストツパー部
材で、スライド部材６が所定量以上に船倉内中央
側寄りに移動するのを規制するものである。スト
ツパー部材８はボルト９によつてコンテナ受台１
に固定される。この場合、ボルト９の頭がコンテ
ナ４，５の下面に直接当たらないよう、予めスト
ツパー部材８の上面に凹部を形成し、そこにボル
ト９の頭が入り込むよう図られている。１０は前
記Ｌ字状金物３が小型コンテナ５を位置決めすべ
く船倉内中央側寄りにあるときに（第２図と第４
図参照）、該Ｌ字状金物３の背面と船倉内側面１
１との間に介装されるＴ字状充填ガイドで、Ｌ字
状金物３の位置規制を行うものである。なお、前
記Ｌ字状金物３とこのＴ字状充填ガイド１０の上
端面１２，１３は、搭載時のコンテナ４，５をガ
イドできるように、それぞれ傾斜が付けられてい
る。また、Ｔ字状充填ガイド１０の背の高さは、
その上端傾斜面１３とＬ字状金物３の上端傾斜面
１２とが連続性を保つようＬ字状金物３より高く
設定されている。一方、１４はＴ字状充填ガイド
１０の先端部両側に設けられた上下方向の突起、
１５はこの突起１４に対応してＬ字状金物３の背
面に設けられた上下方向の凹溝で、これら、突起
１４と凹溝１５の嵌合によつて、Ｔ字状充填ガイ
ド１０挿入時のガイドが行われる。

第５図、第６図に本コンテナ位置決め装置の使
用例を示す。すなわち、大型コンテナ４を搭載す
る場合は、第５図に示すように、各Ｌ字状金物３
を船倉内側面側に寄せ、小型コンテナ５を搭載す
る場合は、第６図に示すように、各Ｌ字状金物３
を船倉内中央側寄りに寄せる。船倉内中央側寄り
にＬ字状金物３を寄せた場合に、Ｔ字状充填ガイ
ド１０を介装することは上述の通りである（図面
上、充填ガイドは省略している）。なお、充填ガ
イド１０の形状は、船倉内最端部に搭載されるコ
ンテナ５，６に対応するものはＬ字状となり、弧
立状態で搭載されるコンテナ（図示、右端に示さ
れるコンテナ）５，６に対応するものはＬ字状そ
の他の変則形状となる。

考案の効果 以上本考案によれば、異なるサイズのコンテナ
を、何れも簡単な操作で確実に位置決めすること
ができる。また、コンテナの位置決めを金具で行
うので、ラツシングの場合より信頼性がはるかに
高い。さらに、金物の位置を固定するための充填
ガイドは、単に金物の背面と船倉内側面との間に
介装するだけのものであり、したがつてその構造
はブロツク状でよく、コストが安くなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図および
第２図はそれぞれ本考案に係るコンテナ位置決め
装置の要部平面図、第３図は第１図の正面図、第
４図は第２図の正面図、第５図、第６図はそれぞ
れ本考案に係るコンテナ位置決め装置の使用例を
示す平面図である。 １……コンテナ受台、２……あり溝、３……Ｌ
字状金物、４……大型コンテナ、５……小型コン
テナ、１０……Ｔ字状充填ガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 船倉内の底部所定箇所にコンテナ受台を固定し
   て設け、各コンテナ受台の上面にコンテナ対角線
   方向に沿うあり溝を形成し、それぞれのあり溝に
   コンテナの下端コーナ部の位置決めを行うＬ字状
   金物を摺動自在に嵌合して設け、前記Ｌ字状金物
   が小型コンテナを位置決めすべく船倉内中央側寄
   りにあるときに該Ｌ字状金物の背面と船倉内側面
   との間に介装されてＬ字状金物の位置規制を行う
   充填ガイドを備えたことを特徴とするコンテナ位
   置決め装置。