JPH01131348A - ワンウェイロータリーダンパ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はワンウェイロータリーダンパに関する。

〈従来の技術及びその問題点〉 従来、ロータリーダンパとしては、少な（とも一端をハ
ウジング外に突出させたシャフトのハウジング内に位置
する部分にコイルスプリングを配設してそのスプリング
力により回転外力をダンピングするようにしたもの、或
いはハウジング内に液体室を形成し、当該液体室の軸方
向に貫通されるシャフトの軸方向周面に平板状のロータ
リーピストンを設け、当該ロータリーピストンにオリフ
ィスを穿設して回転外力をダンピングするようにしたも
のが知られている。

ところが、前述のスプリング方式によるロータリーダン
パにあっては、ダンピングが可能なシャフト回転角度に
制限があり、３６０　”を越えて数回転に亘って連続的
なダンピングを行うことができないという問題があった
。

また、ロータリーピストン方式によるロータリーダンパ
にあっては、正転及び逆転の両回転方向にダンピングが
行われるので、正転時のみダンピングを行わせるといっ
たことが　−できず、ダンピングの不要な逆転時にシャ
フトを元位置に急速復帰させることができないという問
題があった。

さらに、これら両方式のものにあっては、ダンピングさ
れる回転外力の大きさに応じてダンパのダンピング力の
大きさを随時調整することができず、使用用途に限りが
あるという問題があった。

本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、ダ
ンピング回転角度に制限のない、しかも正転時のみのダ
ンピングを可能にし、さらにダンピング力を可変とした
ワンウェイロータリーダンパを提供することを目的とす
る。

〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成するために本発明によれば、粘性液体を
封入した液体室を有するハウジングと、 該液体室の軸方向に配設され、少なくとも一端を前記ハ
ウジング外に突出させた回転自在なシャフトと、 該シャフトの前記液体室内に位置する部分に嵌挿され、
当該シャフトの正転時に該シャフトにロックされて同期
回転し且つ逆転時にはロックが解除されて当該シャフト
を空転状態とするスリーブと、 該スリーブに夫々の基部が軸方向移動自由に連結されて
前記液体室内の径方向に夫々延在され、且つ軸方向に間
隔を有して並設された複数のインナープレートと、 前記ハウジングの軸方向内壁に夫々の基部が軸方向移動
自由に連結されて前記液体室内の径方向に夫々延在され
、且つ前記インナープレートと交互に対面配置された複
数のアウタープレートと、を備え、 隣合うインナープレートとアウタープレートとを離隔し
且つ外力を受けて軸方向に弾性変形される弾性突片を前
記インナープレート及びアウタープレートの少なくとも
一方に設け、インナープレートとアウタープレートとの
間隔を調整可能としたことを特徴とするワンウェイロー
タリーダンパが提供される。

〈作用〉 シャフトが、当該シャフトに連結されたダンピングすべ
き外部機器の被制動軸により正転されると、スリーブが
当該シャフトの回転に同期して回転する。このとき、ス
リーブに連結されたインナープレートが液体室内の粘性
液体を剪断し、インナープレートとアウタープレート間
に粘性抵抗トルク（ダンピングトルク）を発生させる。

この粘性抵抗トルクによりシャフトの回転がダンピング
され、外部機器の被制動軸の回転角速度が低下し、外部
機器の回転運動がダンピングされる。

ダンピングが終了してシャフトが逆転される場合には、
スリーブのシャフトへのロックが解除されてシャフトが
空転状態となり、ダンピング力が作用せずにスムーズに
回転する。

ところで、弾性突片に外力を付与すると、当該弾性突片
が軸方向に弾性変形してインナープレートとアウタープ
レートとの間隔が変更され、これによりダンピング時に
作用する粘性抵抗トルクの大きさが変化される。そして
、付与された外力を取り除けば、インナープレートとア
ウタープレートとの間隔は弾性突片の弾性力により元の
状態に戻る。

〈実施例〉 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて詳述する
。

第１図〜第７図において、本発明に係るワンウェイロー
タリーダンパは・ハウジン久１゜シャフト３．スリーブ
４．プレートアジャスタ５．アジャストビン６、インナ
ープレート１０、アウタープレート間Ｉ等を備えて構成
される。

ハウジング１はハウジング本体ＩＡ及び両サイドキャッ
プＩＢ、ＩＣにより形成されている。ハウジング本体Ｉ
Ａは円筒状で、内周面にはスプラインｌａ（第２図）が
形成され、このハウジング本体ＩＡの両側にはサイドキ
ャップＩＢ、ＩＣが液密・気密に夫々図示しないボルト
により取付固定されている。そして、これらハウジング
・本体ＩＡ及び両サイドキャップＩＢ、ＩＣにより内部
に液体室２が形成され、この液体室２には粘性液体とし
ての例えばシリコンオイルが適量の空気と共に液密・気
密に充填される。

液体室２には、その軸方向にシャフト３が配設されてお
り、このシャフト３は小径部３Ａ。

中間径部３Ｂ、大径部３Ｃの順に段状となっている。小
径部３ＡはサイドキャップＩＢの嵌合孔１ｂに回転自在
に嵌挿されて外部に突出しており、この小径部３Ａの先
端側には図示しない外部機器の被制動軸が連結される。

一方、液体室２内に位置する中間径部３Ｂにはスリーブ
４が嵌挿され、大径部３Ｃはプレートアジャスタ５の嵌
合孔５ｂに嵌挿される。

また、大径部３Ｃの一側端面３ａは後述するアジャスト
ピン６の大径部６Ｃの端面６ａに圧接され、大径部３Ｃ
の他側端面とスリーブ４の一例端面との間にはスペーサ
７が介装される。

スリーブ４は両端開放の円筒体で、その外周面にはスプ
ライン４ａ（第３図）が形成され、内周面には切欠溝４
ｂが軸方向に貫通して形成されている。この切欠溝４ｂ
は第３図において周方向で左側はど断面積率となってお
り、この切欠溝４ｂにはブツシュスプリング８及びピン
９が配設される（第２図）。

ブツシュスプリング８（第４図）は例えば板厚０．２ａ
ｍ＋のバネ用冷間圧延鋼帯を逆Ｕ字状に折り曲げた後、
さらに０字状に折り返して形成されており、その長手方
向をスリーブ４の切欠溝４ｂの方向として当該切欠溝４
ｂに挿通される。

ピン９は例えば軸受鋼からなる小径の丸棒体で、切欠溝
４ｂに挿通され、ブツシュスプリング８により軸方向周
面を押圧されてシャフト３の中間径部３Ｂの外周面３ｂ
と切欠溝４ｂの壁面４ｃとにより挟持される。

プレートアジャスタ５は縦断面凸形状で、その大径部５
Ａにはハウジング本体ＩＡのスプラインｌａに嵌合する
スプライン５ａが形成され、一方、小径部５Ｂはサイド
キャップＩＣの内側の凹部ＩＣ内周面に軸方向摺動自在
に、且つ回転自在に嵌挿されている。また、プレートア
ジャスタ５の内側は段状となっており、シャフト３の大
径部３Ｃとの嵌合孔５ｂが形成されている。さらに、プ
レートアジャスタ５の中央部には左ネジ５ｃが貫通・刻
設されている。

プレートアジャスタ５の軸方向位置を調整するアジャス
トピン６は小径部６Ａ、中間径部６Ｂ、大径部６Ｃの順
に段状となっている。

中間径部６ＢはサイドキャップＩＣの嵌合孔１ｄに軸方
向摺動自在に、且つ回転自在に嵌挿され、液体室２内に
位置する大径部６Ｃにはプレートアジャスタ５の左ネジ
５Ｃに噛合する左ネジ６ｂが刻設されている。また、外
部に突出した小径部６Ａにはローレットが刻設されてい
る。

インナープレート１０（第５図及び第６図）は板厚０．
２ｍｍのリング状の例えばステンレス製の円板で、その
内周にはスリーブ４のスプライン４ａに嵌合するスプラ
イン１０ａが形成され、スリーブ４に軸方向略等間隔に
複数枚配列される。これにより各インナープレート１０
は、その基部がスリーブ４に夫々軸方向移動自由に連結
され、液体室２内の径方向に延在されることになる。ま
た、このインナープレート１０の周方向６等分の位置に
は、弾性突片１０ｂ、１０ｂ’が第６図において左方及
び右方に向けて交互に切欠き折り曲げられて突出形成さ
れており、外方への突出量むは同一となっている。さら
に、この突片１０ｂと突片１０ｂ″　との間で、これら
突片１０ｂ、１０ｂ’より外周寄りの各位置には夫々小
孔１０ｃが合計６個形成されている。

アウタープレート１１（第７図）は板厚０．２ｍのリン
グ状の例えばステンレス製の円板で、その外周にはハウ
ジング本体ＬＡのスプライン１ａに嵌合するスプライン
ｌｌａが形成されている。また、このアウタープレート
１１には小孔１１ｂが周方向８等分の位置に夫々穿設さ
れている。この小孔１１ｂのピッチ円直径はインナープ
レー１・ｌＯの小孔１０ｃのピッチ円直径と路間−とな
っている。

そして、アウタープレート１１は前述のインナープレー
ト１０の総数よりも１枚多く、サイドキャップＩＢの内
端面及びプレートアジャスタ５の大径部５Ａの端面に夫
々１枚ずつ当接配置され、残りのアウタープレート１１
はインナープレートｌＯと交互に対面するように配置さ
れる。その際、隣合うインナープレート１０とアウター
プレート１１とは、インナープレート１０の弾性突片１
０ｂ、ｌＯｂ’により等間隔に保たれる。これにより各
アウタープレート１１は、その基部がハウジング本体Ｌ
Ａ内周面に夫々軸方向移動自由に連結され、液体室２内
の径方向に延在されることになる。

以下に作用を説明する。

シャフト３がダンピングすべき外部機器の被制動軸によ
り正転（第２図の矢印Ｅ方向）される場合、ビン９はブ
ツシュスプリング８により押圧されているのでスリーブ
４がシャフト３にロックされて一体となり、シャフト３
の回転に同期してスリーブ４も回転する。

スリーブ４が回転するとインナープレート１０が回転し
、インナープレート１０及び当該プレート１０の小孔１
０ｃが液体室２内のシリコンオイルを剪断し、インナー
プレート１０とアウタープレート１１間に粘性抵抗トル
ク（ダンピングトルク）を発生させる。

この粘性抵抗トルクによりシャフト３の回転がダンピン
グされ、外部機器の被制動軸の回転角速度が低下し、外
部機器の回転運動がダンピングされる。

次に、ダンピングが終了してシャフト３が逆転（第２図
の矢印Ｆ方向）される場合、シャフト３の回転に伴いビ
ン９がブツシュスプリング８をスプリング力に抗して押
圧し、また、スリーブ４にスプライン嵌合されたインナ
ープレートｌＯには粘性抵抗が作用するのでスリーブ４
は殆ど回転せず、スリーブ４のシャフト３へのロックが
解除されてシャフト３が空転状態となり、ダンピング力
が作用せずにスムーズに回転する。

ところで、アジャストビン６の小径部６Ａを時計方向に
回転させた場合、このアジャストピン６とプレートアジ
ャスタ５とが左ネジ嵌合されており、加えてアジャスト
ピン６の大径部６Ｃの端面６ａがシャフト３の大径部３
Ｃの一側端面３ａに圧接しているので、プレートアジャ
スタ５が第１図において左方に移動する。このプレート
アジャスタ５の移動により、当該アジ中スタ５の大径部
５Ａ端面に当接しているアウタープレート１１が押圧さ
れて移動し、さらに当該アウタープレート１１が左隣に
位置するインナープレート１０の弾性突片１０ｂ゛を押
圧してこのインナープレート１０を押圧・移動させ、こ
のインナープレート１０の反対側の弾性突片１０ｂが更
に左側に位置するアウタープレート１１を押圧・移動さ
せるヶこれによう、アウタープレート１１とインナープ
レート１０との間隔が狭くなり、両プレート１０．ＩＩ
間に作用する粘性抵抗トルクが大きくなる。

同様に、アジャストピン６を反時計方向に回転させると
、プレートアジャスタ５が第１図において右方に移動し
、インナープレート１０の弾性突片１０ｂ、１０ｂ’の
弾性力により両プレー）１０．１１間隔が広くなり、両
プレー）１０．１１間に作用する粘性抵抗トルクが小さ
くなる。これにより、回転外力の大きさに応じてダンピ
ング力の大きさを容易に随時調整することができる。

尚、本実施例においては、アウタープレートｌｌとイン
ナープレート１ｏとの間隔を、プレートアジャスタ５と
アジャストピン６との左ネジ嵌合を利用して調整するよ
うにしたが、これに限ることなく、プレートアジャスタ
５を電磁力或いは油圧力等を用いたアクチュエータによ
り移動させるようにしてもよく、さらに手動操作のレバ
ーによりケーブルを介してプレートアジャスタ５を移動
させるようにしてもよい。

また、スリーブ４をシャフト３にロックさせるためにブ
ツシュスプリング８とビン９とを用いたが、ラチェット
機構によりロックされるようにしてもよい。

さらに、ハウジング本体ＩＡの内断面形状は円形状に限
るものではなく矩形状でもよく、その場合にはアウター
プレート１１を外形矩形状にすればよく、また、インナ
ープレートＩＯの外形形状も本実施例のような円形状に
限るものではない。

加えて、インナープレートＩＯ及びアウタープレート１
１の各小孔１０ｃ、ｌｌｂの大きさ、数及び位置を適宜
設定し、さらに何れか一方または双方の小孔１０ｃ、ｌ
ｌｂをスリットにする等によりダンピング力の初期設定
を容易に設計変更することができ、また、インナープレ
ート１０に設けられた弾性突片１０ｂ、１０ｂ’の右方
及び左方への突出量を相違させてインナープレート１０
とアウタープレート１１との間隔を交互に違えることに
よってもダンピング力の初期設定を容易に変更すること
ができ、さらに加えてインナープレート１０及びアウタ
ーブレー）１１の総枚数を増減することによってもダン
ピング力の初期設定を容易に設計変更することができる
。

また、上述のように弾性突片１０ｂ、ｌＯｂ’はインナ
ープレート１０に設けたが、アウタープレー）１１に設
けるようにしてもよく、或いは弾性突片ＩＱｂ（１０ｂ
’）を両プレート１０．１１に夫々設けるようにしても
よい。

さらに、この弾性突片ｆｏｂ、ｌＯｂ’　はインナープ
レート１０の一部を切欠いて折り曲げ突出形成したが、
同様の弾性突片を別部品により形成してインナープレー
ト１０に溶着するようにしてもよい。

〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、回転角度に制限の
ないシャフトの正転時にのみスリーブを介してインナー
プレートを回転させ、当該インナープレートによって液
体室内の粘性液体を剪断することによりダンピングトル
クを発生させるようにしたので、３６０°を越えて数回
転に亘って連続的なダンピングを行うことができると共
に、正転時のみダンピングを行わせることができ、ダン
ピングの不要な逆転時にシャフトを元位置に急速復帰さ
せることができ、さらに回転外力の大きさに応じてイン
ナープレートとアウタープレートとの間隔を適宜調整す
ることによりダンピング力の大きさを随時調整すること
ができ、使用用途が広がるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るワンウェイロータリーダンパの一
実施例を示す縦断面図、第２図は第１図の■−■拡大断
面図、第３図は第１図の実施例におけるスリーブの正面
図、第４図は同上実施例におけるブツシュスプリングの
斜視図、第５図は同上実施例におけるインナープレート
の正面図、第６図は第５図の側面図、第７図は前記実施
例におけるアウタープレートの正面図である。 ｌ・・・・・・ハウジング ２・・・・・・液体室 ３・・・・・・シャフト ４・・・・・・スリーブ ８・・・・・・ブツシュスプリング ９・・・・・・ビン ＩＯ・・・・・・インナープレート １０ｂ、１０ｂ’・・・弾性突片 １１・・・・・・アウタープレート

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 粘性液体を封入した液体室を有するハウジ ングと、 該液体室の軸方向に配設され、少なくとも 一端を前記ハウジング外に突出させた回転自在なシャフ
   トと、 該シャフトの前記液体室内に位置する部分 に嵌挿され、当該シャフトの正転時に該シャフトにロッ
   クされて同期回転し且つ逆転時にはロックが解除されて
   当該シャフトを空転状態とするスリーブと、 該スリーブに夫々の基部が軸方向移動自由 に連結されて前記液体室内の径方向に夫々延在され、且
   つ軸方向に間隔を有して並設された複数のインナープレ
   ートと、 前記ハウジングの軸方向内壁に夫々の基部 が軸方向移動自由に連結されて前記液体室内の径方向に
   夫々延在され、且つ前記インナープレートと交互に対面
   配置された複数のアウタープレートと、を備え、 隣合うインナープレートとアウタープレー トとを離隔し且つ外力を受けて軸方向に弾性変形される
   弾性突片を前記インナープレート及びアウタープレート
   の少なくとも一方に設け、インナープレートとアウター
   プレートとの間隔を調整可能としたことを特徴とするワ
   ンウェイロータリーダンパ。