JPH01131038A - 屈折率分布型光学素子の製造方法 - Google Patents
屈折率分布型光学素子の製造方法Info
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- JPH01131038A JPH01131038A JP28841787A JP28841787A JPH01131038A JP H01131038 A JPH01131038 A JP H01131038A JP 28841787 A JP28841787 A JP 28841787A JP 28841787 A JP28841787 A JP 28841787A JP H01131038 A JPH01131038 A JP H01131038A
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Landscapes
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、母材ガラスを溶融塩中に浸漬し、イオン交換
を行ない、そのガラス中に屈折率分布を形成する屈折率
分布型光学素子の製造方法に関する。
を行ない、そのガラス中に屈折率分布を形成する屈折率
分布型光学素子の製造方法に関する。
従来より、リチウム、タリウム、セシウム、銀などガラ
スの屈折率を高める効果のある陽イオンを含有する母材
ガラスを、その母材ガラス中の陽イオンと交換可能な陽
イオンを含む溶融塩中に浸漬し、これらのイオンの交換
を行なうことにより、その母材ガラス内に屈折率の変化
に関与する陽イオンの濃度分布を形成することにより屈
折率分布を形成し、屈折率分布型光学素子を製造する方
法が行われている。
スの屈折率を高める効果のある陽イオンを含有する母材
ガラスを、その母材ガラス中の陽イオンと交換可能な陽
イオンを含む溶融塩中に浸漬し、これらのイオンの交換
を行なうことにより、その母材ガラス内に屈折率の変化
に関与する陽イオンの濃度分布を形成することにより屈
折率分布を形成し、屈折率分布型光学素子を製造する方
法が行われている。
このような屈折率分布型光学素子は、複写機、ファクシ
ミリ用レンズアレイの構成部材あるいは光通信用部品と
して多く用いられている。また、球面レンズ等の球面収
差を補正する目的でそのレンズ内に屈折率分布を形成す
ることも知られている。
ミリ用レンズアレイの構成部材あるいは光通信用部品と
して多く用いられている。また、球面レンズ等の球面収
差を補正する目的でそのレンズ内に屈折率分布を形成す
ることも知られている。
上記のようなイオン交換処理において、溶融塩中に所定
の交換可能なイオン以外のイオンが存在すると、イオン
交換反応に大きな影響を与え、所望の屈折率分布を形成
することができなくなる場合がある。
の交換可能なイオン以外のイオンが存在すると、イオン
交換反応に大きな影響を与え、所望の屈折率分布を形成
することができなくなる場合がある。
例えばリチウムイオンを含有するガラスロッドを硝酸ナ
トリウム溶融塩中に浸漬しイオン交換を行うことにより
ガラスロッド内にイオン濃度分布を形成することにより
、屈折率が中心から周辺へ向けて減少するような、凸レ
ンズ効果を有する光学素子を作成する際にイオン交換が
すすみ、ガラスロッド中から溶融塩中に溶出したリチウ
ムイオンの濃度が数百ppmを越えると良好なイオン交
換が阻害され、所望の屈折率分布が形成されず、得られ
たロッドレンズは収差の大きなものとなってしまう。
トリウム溶融塩中に浸漬しイオン交換を行うことにより
ガラスロッド内にイオン濃度分布を形成することにより
、屈折率が中心から周辺へ向けて減少するような、凸レ
ンズ効果を有する光学素子を作成する際にイオン交換が
すすみ、ガラスロッド中から溶融塩中に溶出したリチウ
ムイオンの濃度が数百ppmを越えると良好なイオン交
換が阻害され、所望の屈折率分布が形成されず、得られ
たロッドレンズは収差の大きなものとなってしまう。
このような問題点に対処するため、従来より、ガラスロ
ッドから溶出されたリチウムイオンの濃度が高くなりす
ぎる前に、溶融塩中のリチウムイオンを除去するために
溶融塩を新たなものと交換し、また、使用済みの溶融塩
は冷却した後水溶液とし、溶解度の差を利用した晶析に
より塩の再生が行われている(特開昭58−19476
1)。
ッドから溶出されたリチウムイオンの濃度が高くなりす
ぎる前に、溶融塩中のリチウムイオンを除去するために
溶融塩を新たなものと交換し、また、使用済みの溶融塩
は冷却した後水溶液とし、溶解度の差を利用した晶析に
より塩の再生が行われている(特開昭58−19476
1)。
更には、吸着材により溶融塩を処理する方法も開示され
ている(特開昭61−178004)。
ている(特開昭61−178004)。
溶融塩を取り出し、冷却した後水溶液として、晶析によ
り塩を再生する従来の方法では次のような問題がある。
り塩を再生する従来の方法では次のような問題がある。
■溶融塩は400〜600℃の高温状態にあり、これを
取り出す際の取扱いには十分な注意が必要となる。
取り出す際の取扱いには十分な注意が必要となる。
■溶融塩の交換に際して新しい高温溶融塩の形成と、使
用済みの高温溶融塩の冷却がその都度必要となるので効
率の良い熱エネルギーの利用が行われない。
用済みの高温溶融塩の冷却がその都度必要となるので効
率の良い熱エネルギーの利用が行われない。
■溶融塩を水溶液にするため体積が増大し、大規模な処
理施設が必要となる。
理施設が必要となる。
■飽和濃度以下の水溶液を廃棄するため塩の損失が大き
い。
い。
■溶融塩中の微量な有害イオンを取除くことは技術的、
経済的に困難である。
経済的に困難である。
一方、吸着材を利用する処理においては、無機吸着材と
してカオリンなどの珪酸塩質の粘土鉱物を使用した場合
、吸着材に含まれる不純物により溶融塩が汚染されるこ
とがある。また吸着材としてγ−アルミナなどの成形体
を使用した場合、製造プロセスに留意すれば上述の汚染
は防止できるが、イオン除去に適する形状を自由に選択
し難い。
してカオリンなどの珪酸塩質の粘土鉱物を使用した場合
、吸着材に含まれる不純物により溶融塩が汚染されるこ
とがある。また吸着材としてγ−アルミナなどの成形体
を使用した場合、製造プロセスに留意すれば上述の汚染
は防止できるが、イオン除去に適する形状を自由に選択
し難い。
本発明は上記問題点に鑑み成されたものであり、その目
的は、イオン交換処理工程に、簡易な操作および単純な
設備の付加で実施でき、かつ熱ネルギーや塩の損失が少
ない、母材ガラス中から溶出した陽イオンの吸収工程を
組み合わせた屈折率分布型光学素子の製造方法を提供す
ることにある。
的は、イオン交換処理工程に、簡易な操作および単純な
設備の付加で実施でき、かつ熱ネルギーや塩の損失が少
ない、母材ガラス中から溶出した陽イオンの吸収工程を
組み合わせた屈折率分布型光学素子の製造方法を提供す
ることにある。
本発明の上記目的は、母材ガラスを溶融塩中に浸漬して
該母材ガラス中の陽イオンと該溶融塩中の陽イオンとを
交換することにより、該母材ガラス中に屈折率分布を形
成する屈折率分布型光学素子の製造方法において、前記
母材ガラス中から前記溶融塩中に溶出した陽イオンをイ
オン交換によクイオン吸収用ガラスの内部に吸収する過
程と、該陽イオンを吸収したイオン吸収用ガラスを原料
として利用し、母材ガラスを形成する過程とを含むこと
を特徴とする屈折率分布型光学素子の製法により達成で
きる。
該母材ガラス中の陽イオンと該溶融塩中の陽イオンとを
交換することにより、該母材ガラス中に屈折率分布を形
成する屈折率分布型光学素子の製造方法において、前記
母材ガラス中から前記溶融塩中に溶出した陽イオンをイ
オン交換によクイオン吸収用ガラスの内部に吸収する過
程と、該陽イオンを吸収したイオン吸収用ガラスを原料
として利用し、母材ガラスを形成する過程とを含むこと
を特徴とする屈折率分布型光学素子の製法により達成で
きる。
以下、説明の便宜上、母材ガラス中に屈折率を分布する
ために、該母材ガラスを溶融塩中に浸漬し、イオン交換
を行う際に、該母材ガラス中から該溶融塩中に溶出する
1価の陽イオンを「Aイオン」、該溶融塩中から該母材
ガラス中に吸収される1価の陽イオンを「Bイオン」と
示す。
ために、該母材ガラスを溶融塩中に浸漬し、イオン交換
を行う際に、該母材ガラス中から該溶融塩中に溶出する
1価の陽イオンを「Aイオン」、該溶融塩中から該母材
ガラス中に吸収される1価の陽イオンを「Bイオン」と
示す。
本発明の方法で用いるイオン吸収用ガラスの備えるべき
特性としては、以下のような特性が挙げられる。
特性としては、以下のような特性が挙げられる。
(イ)溶融塩に対して安定であること。
(ロ)Aイオンを含む溶融塩に浸漬または接触させるこ
とにより、イオン交換によってAイオンを内部に吸収で
きること。
とにより、イオン交換によってAイオンを内部に吸収で
きること。
(ハ)溶融塩に浸漬または接触することにより、所望の
屈折率分布をガラス中に形成するためのイオン交換に対
して、有害となるような成分を放出しないこと。なお、
この有害となるような成分とは、例えば前記所望の屈折
率分布の良好な形成を妨げるような成分等を意味する。
屈折率分布をガラス中に形成するためのイオン交換に対
して、有害となるような成分を放出しないこと。なお、
この有害となるような成分とは、例えば前記所望の屈折
率分布の良好な形成を妨げるような成分等を意味する。
(ニ)所望の屈折率分布型光学素子を形成するのに必要
な母材ガラスには含有されない成分は含まないこと。
な母材ガラスには含有されない成分は含まないこと。
(ホ)屈伏点、軟化点などの熱物性値が母材ガラスに近
いこと。
いこと。
以上の(イ)〜(ホ)の特性を考慮すると、本発明に用
いるイオン吸収用ガラスとしては、母材ガラスとほぼ同
一組成のガラスを用いることができ、含有する1価の陽
イオンとしては、Bイオンのみを単独で含有することが
好ましく、更にはBイオンを主成分とし残余はAイオン
であってもよい。また、イオン吸収用ガラスの形状とし
ては、どのような形状のものであっても使用可能である
が、取り扱い易さ、Aイオンの吸収速度の早さ、表面積
の大きさなどの点を考慮し、例えば棒状、小塊状または
粉末状のものを使用することが望ましい。しかも、イオ
ン吸収用ガラスは、先に述べたような例えばγ−アルミ
ナ等の従来の吸着材とは異なりガラスであるため、上述
の形状等に容易に成形することができるので便利である
。
いるイオン吸収用ガラスとしては、母材ガラスとほぼ同
一組成のガラスを用いることができ、含有する1価の陽
イオンとしては、Bイオンのみを単独で含有することが
好ましく、更にはBイオンを主成分とし残余はAイオン
であってもよい。また、イオン吸収用ガラスの形状とし
ては、どのような形状のものであっても使用可能である
が、取り扱い易さ、Aイオンの吸収速度の早さ、表面積
の大きさなどの点を考慮し、例えば棒状、小塊状または
粉末状のものを使用することが望ましい。しかも、イオ
ン吸収用ガラスは、先に述べたような例えばγ−アルミ
ナ等の従来の吸着材とは異なりガラスであるため、上述
の形状等に容易に成形することができるので便利である
。
また、イオン吸収用ガラスは、屈折率分布を内部に形成
するためのガラスと同時に溶融塩中に浸漬してもよいし
、交互に浸漬してもよい。またその浸漬方法としては、
連続的に浸漬してもよいし断続的に浸漬してもよい。ま
た、イオン吸収用ガラスは溶融塩中に浸漬するだけでな
く、溶融塩に対するフィルターとしての構成にしてもよ
い。このような本発明の種々の態様は、イオン交換条件
、装置の形状、種類、使用ガラス、溶融塩の種類等によ
り適宜選択することができる。
するためのガラスと同時に溶融塩中に浸漬してもよいし
、交互に浸漬してもよい。またその浸漬方法としては、
連続的に浸漬してもよいし断続的に浸漬してもよい。ま
た、イオン吸収用ガラスは溶融塩中に浸漬するだけでな
く、溶融塩に対するフィルターとしての構成にしてもよ
い。このような本発明の種々の態様は、イオン交換条件
、装置の形状、種類、使用ガラス、溶融塩の種類等によ
り適宜選択することができる。
以上説明したイオン吸収用ガラスを、イオン交換法によ
る屈折率分布型光学素子の製造方法における溶融塩中の
Aイオンを吸収する目的で用いる。以下、その方法を詳
説する。
る屈折率分布型光学素子の製造方法における溶融塩中の
Aイオンを吸収する目的で用いる。以下、その方法を詳
説する。
第1図は、本発明におけるイオン吸収処理過程の一態様
を示す模式図である。
を示す模式図である。
まず、一端を球状に成形した多数の母材ガラスロッド1
を吊り下げ治具2を用いて吊り下げ、容器3に蓄えられ
た溶融塩4中に浸漬する。すると母材ガラスロッド1中
のAイオンと溶融塩4中のBイオンが交換され、母材ガ
ラスロッド1中にイオン濃度分布が形成されることによ
り屈折率分布が形成される。このようなイオン交換工程
を繰り返すことにより、溶融塩4中のAイオン濃度が次
第に高まってくる。
を吊り下げ治具2を用いて吊り下げ、容器3に蓄えられ
た溶融塩4中に浸漬する。すると母材ガラスロッド1中
のAイオンと溶融塩4中のBイオンが交換され、母材ガ
ラスロッド1中にイオン濃度分布が形成されることによ
り屈折率分布が形成される。このようなイオン交換工程
を繰り返すことにより、溶融塩4中のAイオン濃度が次
第に高まってくる。
そこで、溶融塩4中のAイオンが前記イオン交換に悪影
響を与える前に、小塊状のイオン吸収用ガラス6を収納
し、かつ溶融塩4の出入りが自由になるような孔(不図
示)を設けた容器5を溶融塩4中に浸漬する。すると、
溶融塩4中のAイオンがイオン交換によりイオン吸収用
ガラス6に吸収され、溶融塩4中のAイオン濃度が減少
する。
響を与える前に、小塊状のイオン吸収用ガラス6を収納
し、かつ溶融塩4の出入りが自由になるような孔(不図
示)を設けた容器5を溶融塩4中に浸漬する。すると、
溶融塩4中のAイオンがイオン交換によりイオン吸収用
ガラス6に吸収され、溶融塩4中のAイオン濃度が減少
する。
このようなイオン吸収処理を施した後、容器5を溶融塩
4から取り出し、再び新たな母材ガラスロッド1を溶融
塩4中に浸漬すれば、ガラスロッド1中に良好な屈折率
分布を形成することができる。
4から取り出し、再び新たな母材ガラスロッド1を溶融
塩4中に浸漬すれば、ガラスロッド1中に良好な屈折率
分布を形成することができる。
以上、本発明のイオン吸収過程の一例を説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、例えば母材ガラ
スとイオン吸収用ガラスを同時に浸漬する方法、母材ガ
ラスとイオン吸収用ガラスを別容器に浸漬しその二つの
容器内の溶融塩をポンプ等を用いてその容器間で循環さ
せる方法、など種々の方法を用いることができる。
発明はこれに限定されるものではなく、例えば母材ガラ
スとイオン吸収用ガラスを同時に浸漬する方法、母材ガ
ラスとイオン吸収用ガラスを別容器に浸漬しその二つの
容器内の溶融塩をポンプ等を用いてその容器間で循環さ
せる方法、など種々の方法を用いることができる。
以上のようにして、母材ガラス中に良好な屈折率分布を
形成し、屈折率分布型光学素子を完成させた後、Aイオ
ンを吸収した使用済みのイオン吸収用ガラスを、前記母
材ガラスの原料の一部(カレット)として再利用する。
形成し、屈折率分布型光学素子を完成させた後、Aイオ
ンを吸収した使用済みのイオン吸収用ガラスを、前記母
材ガラスの原料の一部(カレット)として再利用する。
その再利用の過程は、例えば、まず使用済みのイオン吸
収用ガラスを粉砕し、次いで各成分の組成比が所望の母
材ガラスに等しくなるように、各成分を酸化物、硝酸塩
、炭酸塩の形で混合し、るつぼ中で加熱、溶解して母材
ガラスを得ることができる。
収用ガラスを粉砕し、次いで各成分の組成比が所望の母
材ガラスに等しくなるように、各成分を酸化物、硝酸塩
、炭酸塩の形で混合し、るつぼ中で加熱、溶解して母材
ガラスを得ることができる。
上述のように、本発明の方法においては、使用済みのイ
オン吸収用ガラスを母材ガラスの原料として再利用する
ので、生産効率、製造コストの面で有利である。
オン吸収用ガラスを母材ガラスの原料として再利用する
ので、生産効率、製造コストの面で有利である。
以下、本発明を実施例により、更に詳細に説明する。
実施例1
一端を球状に成形した直径1.2mm 、長さ1000
mmのLiイオンを含む母材ガラスロッド200本と、
同寸法の表−1に示す組成のイオン吸収用ガラスロッド
100本を硝酸ナトリウム溶融塩(500℃)中に吊
り下げ50時間浸漬したところ、良好な光学的特性を示
す屈折率分布型凸レンズを得た。また、その後溶融塩の
Liイオン濃度を測定したところ10ppm以下であっ
た。
mmのLiイオンを含む母材ガラスロッド200本と、
同寸法の表−1に示す組成のイオン吸収用ガラスロッド
100本を硝酸ナトリウム溶融塩(500℃)中に吊
り下げ50時間浸漬したところ、良好な光学的特性を示
す屈折率分布型凸レンズを得た。また、その後溶融塩の
Liイオン濃度を測定したところ10ppm以下であっ
た。
実施例2
表−2に示す組成を有する母材ガラスを、20kgの硝
酸ナトリウム溶融塩中に浸漬し、イオン交換により母材
ガラス中に屈折率分布を形成する操作を、その溶融塩中
のリチウムイオン濃度が150ppm(原子吸光法によ
る)に達するまで行なった。
酸ナトリウム溶融塩中に浸漬し、イオン交換により母材
ガラス中に屈折率分布を形成する操作を、その溶融塩中
のリチウムイオン濃度が150ppm(原子吸光法によ
る)に達するまで行なった。
次に、そのリチウムイオン濃度が150ppmになった
溶融塩中に、母材ガラスの代わりに表−1に示す組成の
イオン吸収用ガラスの小塊(直径約5mm)を2.8k
g浸漬した。その溶融塩の温度を500℃に保ちつつ9
6時間後、溶融塩中のリチウムイオン濃度を原子縁先法
により測定したところ22ppmに減少していた。この
リチウムイオン濃度の溶融塩は、再び母材ガラス中に良
好な屈折率分布を形成できるものである。
溶融塩中に、母材ガラスの代わりに表−1に示す組成の
イオン吸収用ガラスの小塊(直径約5mm)を2.8k
g浸漬した。その溶融塩の温度を500℃に保ちつつ9
6時間後、溶融塩中のリチウムイオン濃度を原子縁先法
により測定したところ22ppmに減少していた。この
リチウムイオン濃度の溶融塩は、再び母材ガラス中に良
好な屈折率分布を形成できるものである。
以上のようにして使用した後のイオン吸収用ガラスの小
塊の組成分析を行なったところ、Li2Oが0.2重量
%、Na2Oが23.8重量%であった。
塊の組成分析を行なったところ、Li2Oが0.2重量
%、Na2Oが23.8重量%であった。
次いで、そのイオン吸収用ガラスを粉砕し、L i 2
C03、MgO、PbO等を所定の割合で添加し、るつ
ぼ中で加熱、溶融して母材ガラスを形成した。
C03、MgO、PbO等を所定の割合で添加し、るつ
ぼ中で加熱、溶融して母材ガラスを形成した。
その母材ガラスの組成分析を行なったところ、表−2に
示す組成、すなわち本実施例において最初に用いた母材
ガラスと全く同じ組成であった。
示す組成、すなわち本実施例において最初に用いた母材
ガラスと全く同じ組成であった。
この結果から、本発明に用いるイオン吸収用ガラスは、
母材ガラスとして再利用できることが確認できた。
母材ガラスとして再利用できることが確認できた。
表1
表2
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、本発明によれば、イオン交換
法による屈折率分布型光学素子の製造工程において、そ
の内部に屈折率分布を形成するための母材ガラスから溶
融塩へ溶出する陽イオンが屈折率分布の形成に悪影響を
及ぼす場合、イオン吸収用ガラスを用いイオン交換を行
なうことによって溶融塩中の前記陽イオンの濃度を悪影
響を及ぼさない程度まで低下させることができるので、
良好な屈折率分布型光学素子を得ることができる。
法による屈折率分布型光学素子の製造工程において、そ
の内部に屈折率分布を形成するための母材ガラスから溶
融塩へ溶出する陽イオンが屈折率分布の形成に悪影響を
及ぼす場合、イオン吸収用ガラスを用いイオン交換を行
なうことによって溶融塩中の前記陽イオンの濃度を悪影
響を及ぼさない程度まで低下させることができるので、
良好な屈折率分布型光学素子を得ることができる。
更には、本発明のイオン吸収手段は、従来の手段と比較
して熱エネルギーの利用効率や溶融塩の損失の点で有利
であり、単純な構成の装置および簡易な操作で実施可能
であり、経済的に有利である。
して熱エネルギーの利用効率や溶融塩の損失の点で有利
であり、単純な構成の装置および簡易な操作で実施可能
であり、経済的に有利である。
また更には、本発明に用いるイオン吸収用材料には、従
来のものとは異なりガラスを用いているので、形状が自
由に選択でき、種々の装置の形状、処理条件等に対応可
能であり、しかも使用後のイオン吸収用ガラスは、母材
ガラスの原料として再利用するので生産効率、製造コス
トの面で有利である。
来のものとは異なりガラスを用いているので、形状が自
由に選択でき、種々の装置の形状、処理条件等に対応可
能であり、しかも使用後のイオン吸収用ガラスは、母材
ガラスの原料として再利用するので生産効率、製造コス
トの面で有利である。
このような効果を有する本発明により得られた屈折率分
布型光学素子は、良好な光学的特性を有し、かつ廉価な
ものであり、例えば複写機、ファクシミリ用レンズアレ
イの構成部材あるいは光通信用部品等として有用である
。
布型光学素子は、良好な光学的特性を有し、かつ廉価な
ものであり、例えば複写機、ファクシミリ用レンズアレ
イの構成部材あるいは光通信用部品等として有用である
。
第1図は本発明の方法におけるイオン交換処理過程の一
態様を示す図である。 1・・・母材ガラスロッド 2・・・吊り下げ治具 3.5・・・容器 4・・・溶融塩 6・・・イオン吸収用ガラス 特許出願人 キャノン株式会社
態様を示す図である。 1・・・母材ガラスロッド 2・・・吊り下げ治具 3.5・・・容器 4・・・溶融塩 6・・・イオン吸収用ガラス 特許出願人 キャノン株式会社
Claims (1)
- (1)母材ガラスを溶融塩中に浸漬して該母材ガラス中
の陽イオンと該溶融塩中の陽イオンとを交換することに
より、該母材ガラス中に屈折率分布を形成する屈折率分
布型光学素子の製造方法において、前記母材ガラス中か
ら前記溶融塩中に溶出した陽イオンをイオン交換により
イオン吸収用ガラスの内部に吸収する過程と、該陽イオ
ンを吸収したイオン吸収用ガラスを原料として利用し、
母材ガラスを形成する過程とを含むことを特徴とする屈
折率分布型光学素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28841787A JPH01131038A (ja) | 1987-11-17 | 1987-11-17 | 屈折率分布型光学素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28841787A JPH01131038A (ja) | 1987-11-17 | 1987-11-17 | 屈折率分布型光学素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01131038A true JPH01131038A (ja) | 1989-05-23 |
Family
ID=17729944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28841787A Pending JPH01131038A (ja) | 1987-11-17 | 1987-11-17 | 屈折率分布型光学素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01131038A (ja) |
-
1987
- 1987-11-17 JP JP28841787A patent/JPH01131038A/ja active Pending
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