JPH0113065Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は外箱に収納した中箱を摺動することに
よつて中箱の開口部を自動的に開閉することが出
来る紙箱に関するものである。

＜従来の技術＞ 従来のこの種の紙箱は単に中舟状の中箱を外箱
内に摺動自在に収納し、中箱を外箱の端部より引
き出すことによつて中箱に収納された商品を取り
出していた。

＜考案が解決しようとする課題＞ 然るに上述の従来の技術に係る紙箱は商品を取
り出す都度中箱を外箱より引き出したり、或いは
再び挿入しなければならないので、商品の取り出
しに不便である等の問題点があつた。

本考案に係る紙箱は上述の従来の問題点に鑑み
開発された全く新規な技術に関するものである。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案は側板１０，１１、前板１２、後板１３
及び底板１５よりなる上部が開放されたケース状
の外箱Ｂと側板１，２、前板３、後板４、蓋板
６，７よりなる前記外箱Ｂ内に昇降自在に収納し
得るケース状の中箱Ａとの組み合わせよりなり、
該中箱Ａの側板１，２及び前板３の上部に夫々連
続した横方向の切線ａを穿設すると共に後板４に
この切線ａに連続した折線ｂを設けかつ該後板４
の上部には係止溝ｃを穿設し、前記外箱Ｂの側板
１０，１１にはこれに隣接する前板１２及び後板
１３に亘つて巾広の窓ｄを夫々穿設すると共に後
板１３の上端に折曲板１７，１８及び係止片１９
を順に連設し、更に外箱Ｂの係止片１９を中箱Ａ
の後板４の係止溝ｃに嵌入係止して中箱Ａと外箱
Ｂとを上部に於いて相互に連結して構成したこと
を特徴とした紙箱である。

＜作用＞ 本考案に於いては上述の如く、中箱Ａを摺動し
た外箱Ｂの側板１０，１１及び前後板１２，１３
に亘つて巾広の窓ｄを穿設すると共に後板１３の
上端に折曲板１７，１８及び係止片１９を順に連
設し、更に外箱Ｂの係止片１９を中箱Ａの後板４
の係止溝ｃに嵌入係止して中箱Ａと外箱Ｂとを上
部に於いて相互に連結して構成したので、中箱Ａ
を窓ｄに於いて巾広く露出せしめることが出来、
これによつて中箱Ａを安定した状態で保持するこ
とが出来、かつ中箱Ａを昇降することによつて中
箱Ａを外箱Ｂの端縁より露出させると共に開閉
し、これによつて中箱Ａを自動的に開閉して商品
を取り出すことが出来る。

＜実施例＞ 図により本考案に係る紙箱の一実施例を具体的
に説明すると、第１図乃至第３図に於いて、Ａは
本願箱の中箱であり、側板１，２、前後板３，
４、貼着片５、蓋板６，７及び舌片８，９より構
成され、かつその上部には側板１，２、前板３及
び貼着片５に亘つて切線ａが穿設され、又後板４
にはこの切線ａに連通する折線ｂが設けられて中
箱Ａの上部を後板４に沿つて折り曲げて開口し得
る如く構成し、更に後板４の上端部には係止溝ｃ
が穿設されている。

次にＢは外箱であり、側板１０，１１、前後板
１２，１３、貼着片１４、底板１５、舌片１６等
より構成され、該側板１０，１１にはこれに隣接
する前後板１２，１３の一部に亘る巾広な窓ｄが
穿設され、又後板１３の上端には外箱Ｂの開口部
を閉鎖し得る寸法を持つた２枚の折曲板１７，１
８及び係止片１９が折曲線を介して順に連設され
ている。

本願の紙箱の組立構成に当たつては第２図乃至
第４図に示す如く、中箱Ａ及び外箱Ｂを夫々ケー
ス状に構成し、外箱Ｂの中に中箱Ａを摺動自在に
挿入し、中箱Ａの係止溝ｃに係止片１９を嵌入係
止することによつて中箱Ａと外箱Ｂとを相互に連
結し、中箱Ａを外箱Ｂ内に完全に挿入した際には
外箱Ｂの２枚の折曲板１７，１８を外箱Ｂの開口
部に折り込み、中箱Ａの上面を被覆することによ
つて構成することが出来る。

本願の箱の使用に当たつては第４図乃至第７図
に示す如く、外箱Ｂの窓ｄより露出した中箱Ａを
持つて上昇させることによつて、２枚の折曲板１
７，１８が夫々伸長し、次にこれに連設された係
止片１９が中箱Ａの係止溝ｃの周りの後板４の上
部を徐々に引つ張つて後板４の上部を折線ｂで折
り曲げると共に中箱Ａの上部を切線ａに於いて開
き、中箱Ａを自動的に開口して商品を取り出し、
更に商品を取り出した後は中箱Ａを下降させるこ
とによつて第７図に示す状態から第６図、第５図
の状態を経て第４図に示す如く開口部を閉鎖する
ことが出来る。

＜考案の効果＞ 本考案に係る箱は上述の構造及び作用を有する
ので、外箱の窓より露出した中箱を持つて外箱内
で昇降することによつて、中箱の上部に設けた切
線部分を開いたり或いは閉鎖し、これによつて中
箱を自動的に開閉し、必要に応じて商品を取り出
すことが出来る特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願箱の展開平面図、第２図乃至第７
図は組立構成及び使用状態を示す説明図である。 Ａは中箱、Ｂは外箱、１，２，１０，１１は側
板、３，４，１２，１３は前後板、１７，１８は
折曲板、１９は係止片、ａは切線、ｂは折曲線、
ｄは窓である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側板１０，１１、前板１２、後板１３及び底板
   １５よりなる上部が開放されたケース状の外箱Ｂ
   と側板１，２、前板３、後板４、蓋板６，７より
   なる前記外箱Ｂ内に昇降自在に収納し得るケース
   状の中箱Ａとの組み合わせよりなり、該中箱Ａの
   側板１，２及び前板３の上部に夫々連続した横方
   向の切線ａを穿設すると共に後板４にこの切線ａ
   に連続した折線ｂを設けかつ該後板４の上部には
   係止溝ｃを穿設し、前記外箱Ｂの側板１０，１１
   にはこれに隣接する前板１２及び後板１３に亘つ
   て巾広の窓ｄを夫々穿設すると共に後板１３の上
   端に折曲板１７，１８及び係止片１９を順に連設
   し、更に外箱Ｂの係止片１９を中箱Ａの後板４の
   係止溝ｃに嵌入係止して中箱Ａと外箱Ｂとを上部
   に於いて相互に連結して構成したことを特徴とし
   た紙箱。