JPH01114755A - 酸化物系セラミックス中の酸素測定方法 - Google Patents

酸化物系セラミックス中の酸素測定方法

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JPH01114755A
JPH01114755A JP27220587A JP27220587A JPH01114755A JP H01114755 A JPH01114755 A JP H01114755A JP 27220587 A JP27220587 A JP 27220587A JP 27220587 A JP27220587 A JP 27220587A JP H01114755 A JPH01114755 A JP H01114755A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、酸化物系セラミックス中に含まれている酸素
の量を測定するための方法に関し、特に、例えば最近と
みに注目を集めている高温超伝導性セラミックスの探索
あるいは製造工程などにおいて、その構成材料となる物
質の酸素含有量あるいは焼成後のセラミックスの酸素含
有量の管理分析を簡便にかつ迅速にしかも精度良く行う
上で好適に利用できる、全く新規な酸化物系セラミック
ス中の酸素測定方法を開発せんとしてなされたものであ
る。
〔従来の技術〕
例えばYBa、Cu30.なる化学組成で表される高温
超伝導セラミックスでは、その酸素含有量(濃度)yの
如何が超伝導特性と非常に密接に”関係していることが
、最近の研究により明らかにされており、また、その他
の化学組成で表される高温超伝導セラミックスについて
も同様な傾向が大きいことがかなりの確度で類推されて
いる。
従って、より高温において超伝導特性を有する物質(特
にセラミックス)の探索あるいは製造という最近の研究
を、更に効率的に押し進めるためには、その構成材料お
よび焼成後のセラミックスの含有酸素量を確実にかつ精
度良く管理分析可能な実用的な方法を見出すことが橿め
て重要かつ必須のこととなるが、未だそのような要求を
満足する方法は確立されるに至っていない。
即ち、かかる酸化物系セラミックス中の酸素測定方法と
して一応は利用可能と思われる従来一般の物質中酸素測
定方法としては、荷電粒子による放射化分析法や真空融
解法などの絶対量測定法、および、二次イオン質量分析
法や赤外吸収法などの相対量測定法が知られているが、
これらの従来方法は、何れも、極めて大掛かりで高価な
設備を要したり、あるいは、多大な測定時間および手数
を必要とするために、工業用の管理分析法としては不適
で実用することば橿めで困難であり、単に研究レベルの
分析において用いられているのが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
そこで、本発明らは、かかる酸化物系セラミックスを測
定対象試料とする場合であっても、前記従来方法に代わ
り得る、より簡便かつ迅速にしかも十分な精度で測定可
能な実用的管理分析法として利用できる含を酸素量測定
方法を開発せんとして種々の研究を行った結果、本願出
願人が既に実用化しているところの加熱融解方式による
金属中ガス抽出分析方法(例えば鉄中酸素の測定などに
用いられている)を利用する酸化物系セラミックス中の
酸素測定方法を発案し、その可能性について種々の検討
を試みた。
その従来の加熱融解方式による金属中ガス抽出分析方法
をそのまま利用した原理的な酸化物系セラミックス中の
酸素測定方法とは、第2図に略示しているように、電極
a、b間に圧着挟持され、それに通電して(電流lを流
して)発熱させることにより温度調節可能とされた黒鉛
るつぼCを、先ず、所定の高温度に加熱することにより
、その黒鉛るつぼC自体の脱ガス処理を行った後、その
黒鉛るつぼC内へ酸化物系セラミックス試料Sをフラン
クス用金属m(例えばニッケル、スズなどの金属浴用の
金属)と共に投入して、その酸化物系セラミックス試料
S中に含まれる酸素をカーボンと結合したガス(例えば
−酸化炭素ガス)として抽出し、そして、その抽出され
た酸化炭素ガスを公知のガス濃度分析系(図示せず:例
えば赤外線吸収法によるガス濃度分析系)へ導いて、そ
のガス濃度を検出することにより、前記酸化物系セラミ
ックス試料S中に含まれる酸素の量を測定する、という
ように例えば鉄を測定対象とする場合と同様の手順によ
る方法である。
かかる加熱融解式ガス抽出分析方法をそのまま利用した
酸化物系セラミックス中の酸素測定方法によれば、基本
的には、酸化物系セラミックス試料S中に含まれる酸素
の量を非常に簡便にかつ迅速に測定可能であるが、 〈ア〉黒鉛るつぼCを直接通電方式により加熱している
ために、黒鉛るつぼC全体の温度分布が均一になるよう
に加熱することが殆ど不可能であり、そのために生じる
局部的な過熱高温部分に起因して、酸化物系セラミック
ス試料Sの突沸現象(試料蒸気の急激な飛散)、および
、その試料蒸気による抽出ガス(酸化炭素ガス)に対す
るゲッタ作用が発生して、大きな測定誤差の要因となる
、 くイ〉試料Sに対する加熱に伴って、フラックス用金属
m自体の含有する酸素も同時に抽出されるため、含有酸
素の極めて少ない高純度のフラックス用金属mを使用し
なければ、やはり大きな測定誤差の要因となる、 などといった種々の問題があるために、測定精度上あま
り良好な結果は得られなかった。
本発明は、かかる実情に鑑みて、上記した各種の問題点
を解消すべく、更なる研究を進めた結果完成されたもの
であって、その目的は、酸化物系セラミックス試料中に
含まれる酸素の量を、極めて簡便にかつ迅速にしかも十
分に精度良く測定できて、簡易な工業用の管理分析法と
して好適に利用できる酸化物系セラミックス中の酸素測
定方法を堤供せんとすることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明による酸化物系セラ
ミックス中の酸素測定方法は、(i)通電して発熱させ
ることにより直接的に温度調節可能とされた外側黒鉛る
つぼと、その外側黒鉛るつぼ内に収容されて間接的に温
度調節可能とされた内側黒鉛るつぼとから成る二重黒鉛
るつぼを、先ず、所定の高温度に加熱することにより、
その二重黒鉛るつぼ自体の脱ガス処理を行い、 (11)次に、前記二重黒鉛るつぼを所定の温度に調節
すると共に、その内側黒鉛るつぼ内に所定量のフラック
ス用金属を投入して、そのフラックス用金属の脱ガス処
理を行い、(iii )続いて、前記二重黒鉛るつぼを
酸化物系セラミックスの融点以上の所定の温度に調節す
ると共に、その内側黒鉛るつぼ内に所定量の酸化物系セ
ラミックス試料を投入して、その酸化物系セラミックス
試料を前記フラックス用金属に溶融させることによって
、前記酸化物系セラミックス試料中に含まれる酸素をカ
ーボンと結合したガスとして抽出し、 (1v)そして、前記抽出された酸化炭素ガスをガス濃
度分析系へ導いて、そのガス濃度を検出することにより
、前記酸化物系セラミックス試料中に含まれる酸素の量
を測定する、 という手順によることを特徴としている。
〔作用〕
即ち、上記本発明に係る酸化物系セラミックス中の酸素
測定方法は、基本的には、前述したように簡便かつ迅速
な測定を行える従来の加熱融解式ガス抽出分析方法を応
用したものであるが、酸化物系セラミックス試料を加熱
融解して酸素ガスを抽出するための手段として、従来の
一重型の黒鉛るつぼをそのまま使用するのでは無く、通
電して発熱させることにより直接的に温度調節可能とさ
れた(つまり、電流が流れる)外側黒鉛るつぼと、その
外側黒鉛るつぼ内に収容されて間接的に温度調節可能と
された内側黒鉛るつぼ(これには電流は殆ど流れない)
とから成る二重黒鉛るつぼを用いることによって、酸化
物系セラミックス試料が投入されるその内側黒鉛るつぼ
を均一な温度分布を有する状態に容易に温度制御を行え
るようにしたから、先に説明した一重黒鉛るつぼを用い
た場合に生じる問題〈ア〉(局部的異常高温による試料
蒸気の急激な飛散やその試料蒸気による抽出ガスに対す
るゲッタ作用による大きな測定誤差の発生)を生じるこ
と無(、極めて円滑にかつ100%に近い酸素抽出を行
えて、優れた測定精度を確保できる。
また、酸化物系セラミックス試料を内側黒鉛るつぼ内へ
投入するに先立って、二重黒鉛るつぼ自体の脱ガス処理
を行うことは勿論、フラックス用金属の脱ガス処理をも
行うようにしたので、特に高価につく高純度のフラック
ス用金属を1!備しなくても、そのフラックス用金属自
体の含有する酸素が測定誤差の要因となることを確実に
防止できるため、通常グレードのフラックス用金属(例
えば酸素含有量が2000ppm程度のもの)を使用し
てもよく、従って、前述の問題くイ〉も解消することが
でき、経済的に非常に有利である。
かくして、以上の各作用の相乗により、極めて精度の良
くかつ再現性に優れた酸化物系セラミックス含有酸素量
の測定を、非常に筒便にかつ迅速に操作性良く行うこと
ができるようになった。
〔実施例〕
以下、本発明に係る酸化物系セラミックス中の酸素測定
方法の具体的な一実施例について、第1図くイ〉〜くハ
〉に示す手順の流れ図、ならびに、第1図く二〉〜くホ
〉に示するつぼ内温度、−酸化炭素ガス発生量、検出出
力のタイムヒストリーを表すグラフを参照しながら説明
する。
なお、第1図くイ〉〜くハ〉は、夫々、本発明方法を適
用して構成される酸化物系セラミックス中酸素測定シス
テムの主要部分である加熱融解式ガス抽出装置部分Xを
示している。
即ち、1は基台であって、フラックス用金属Mの投入口
2および落下通路3、ならびに、酸化物系セラミックス
試料Sの投入口4および落下通路5を備えていると共に
、前記投入口2と落下通路3との間、および、投入口4
および落下通路5との間には、夫々、保持/落下切換部
材6.7(この例では回転方式のものを採用しているが
、スライド方式等種々の構造のものがある)が設けられ
ている。また、Aは、前記基台lの下側に装着された電
極であって、前記再落下通路3.5に連通ずる落下通路
8を備えていると共に、その落下通路8の下端部には、
二重型の黒鉛るつぼCが、前記電極Aともうひとつの電
極Bとで圧着挟持される状態で設けられている。この二
重黒鉛るつぼCは、前記両電1iA、B間に通電して発
熱させることにより直接的に温度調節可能とされた外側
黒鉛るつぼ9と、その外側黒鉛るつぼ9内に収容されて
間接的に温度調節可能とされた内側黒鉛るつぼ10とで
構成されている。つまり、外側黒鉛るつぼ9には電流が
流れて、そのジュール熱により外側黒鉛るつぼ9が直接
加熱されるので、その外側黒鉛るつぼ9の内部に局所的
に電気抵抗の大きい箇所があると、その部分が異常高温
に過熱されるが、内側黒鉛るつぼ10には電流は殆ど流
れないので、その内側黒鉛るつぼ10は、前記外側黒鉛
るつぼ9からの接触伝熱により間接的に加熱されるので
、全体的に非常に均一な温度分布を呈する状態に、容易
に温度制御を行えるようになっている。
さて、上記加熱融解式ガス抽出装置部分Xを有する酸化
物系セラミックス中酸素測定システムにより実行される
本発明方法の手順は下記の通りである。
〔1〕先ず、第1図くイ〉に示すように、二重黒鉛るつ
ぼCにはフラックス用金属Mも酸化物系セラミックス試
料Sも投入しない空の状態で、前記両型iA、B間に通
電して、その二重黒鉛るつぼC全体を2800〜300
0℃程度の所定の高温度に加熱することにより(多くの
実験結果によれば、第1図〈二〉に示すように略290
0℃程度とするのが最も適当であった)、その二重黒鉛
るつぼC自体の脱ガス処理を行う、これにより、第1図
〈ホ〉にすように、内側黒鉛るつぼ10内には、二重黒
鉛るつぼC自体に含まれていた酸素が一酸化炭素ガスと
して抽出されるが、この−酸化炭素ガスは分析系(ここ
では図示していない)へは導かれること無く系外へ排出
されるために、第1図くべ〉から明らかなように検出さ
れない。
(ii )次に、二重黒鉛るつぼCを2000〜300
0℃の所定の温度に低下させるように調節すると共に(
多くの実験結果によれば、第1図〈二〉に示すように略
2600℃とするのが適当であった)、第1図く口〉に
示すように、前記フラックス用金属M用の回転部材6を
操作して、その内側黒鉛るつぼ10内に所定量のフラッ
クス用金ITEMを投入することにより (多くの実験
結果によれば、酸化物系セラミックスSが5〜200m
gに対して、0.3〜1.5gのニッケルと0〜1.0
gのスズを混合したものが適当であった:なお、最も好
適な例としては、略3 Qmgの酸化物系セラミックス
試料Sに対して、0.8gのニッケルと0.5gのスズ
を用いる)、そのフラックス用金属Mを加熱溶融してそ
の脱ガス処理を行う、これにより、第1図〈ホ〉に示す
ように、内側黒鉛るつぼ10内には、フラックス用金属
Mに含まれていた酸素が一酸化炭素ガスとして抽出され
るが、この−酸化炭素ガスも分析系へは導かれること無
く系外へ排出されるため、やはり第1図〈へ〉から明ら
かなように検出されない。
(iii)vtいて、二重黒鉛るつぼCを酸化物系セラ
ミックスの融点以上の所定の温度に調節すると共に(多
くの実験によれば、第1図く二〉に示すように略260
0℃とするのが適当であった)、第1図くハ〉に示すよ
うに、前記酸化物系セラミックス試料S用の切換部材7
を操作して、その内側黒鉛るつぼIO内に酸化物系セラ
ミックス試料S(前記したように30mg)を投入し、
その酸化物系セラミックス試料Sを前記フラックス用金
属Mに溶融させることによって、酸化物系セラミックス
試料S中に含まれる酸素を一酸化炭素ガスとして抽出す
る。
なお、この手順(iii )において、前記内側黒鉛る
つぼ10内に所定量の酸化物系セラミックス試料Sを投
入するに際しては、その酸化物系セラミックス試料S(
通常は粉状に粉砕されている)を予め高純度の(含有酸
素量の極めて少ない)フラックス用金属(例えばニッケ
ル)から成る箔またはカプセルにより包んでお(ように
すれば、その定量が容易であると共に試料の分散が生じ
ることが無く望ましい、ただし、その場合には、前記フ
ラックス用金属Mの重量は、その試料包装用の箔または
カプセルの重量背受なく定量する。
(1v)上記のようにして、第1図〈ホ〉に示すように
、内側黒鉛るつぼ10内には、酸化物系セラミックス試
料S中に含まれていた酸素が一酸化炭素ガス(測定対象
ガス)として抽出されるので、ガスラインを切り換える
ことにより、その抽出された測定対象ガスである一酸化
炭素ガスを、例えば非分散型赤外線分析計などで構成さ
れるガス濃度分析計や熱伝導度計(公知であるため図示
していない)へ導けば、第1図くへ〉に示すようにその
一酸化炭素濃度が検出されて、前記酸化物系セラミック
ス試料S中に含まれる酸素の量が測定されるのである。
なお、前記−酸化炭素ガスを更に酸化させて二酸化炭素
ガスに変換し、その二酸化炭素ガス濃度を測定するよう
にしてもよく、それは分析計との関連で適宜アレンジ可
能である。
また、上記本発明方法の測定対象としてはくつまり前記
酸化物系セラミックス試料Sとしては)、(La+−x
 Ax )t Cu0a−xとかRBaz Cu507
−8などの化学組成式で示されるところの現在知られて
いる高温超伝導性酸化物系セラミックス(ただし、Aは
Ca、Sr、Baなどから選定されるアルカリ土類金属
であり、Rは+3の酸価状態をとるY、Nd、Sm、E
u、Gd、  Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luな
どから選定される希土類金属が該当し、また、Xはその
選定されたアルカリ土類金属Aまたは希土類金属Rに対
応して定まるところの超伝導特性臨界値を定める数値で
ある)は勿論、その他の一般の酸化物系セラミックスを
も含んでおり、更に、その酸化物系セラミックス試料S
は、焼成前の材料でもよく、また焼成後の製品でもよい
次に、上記本発明による酸化物系セラミックス中の酸素
測定方法を用いて行った数多くの実験のうちの一部(Y
 B a z Cu s Oyの構成材料および焼成物
の場合)を、従来の加熱融解方式による金属中ガス抽出
分析方法をそのまま利用した場合との比較しながら、ま
た、それに必然的に付随する事柄について、具体的に付
記しておく。
〈1〉較正用試料 現在、酸化物系セラミックスの含有酸素量の機器分析に
よる定量を行う際において、最も基本的な問題は、機器
の検量線を得るために必要な認証された標準試料が存在
しない、ということである。そこで、本発明者らは、先
ず、適当な(信頼するに足る)較正用試料を探索するた
めに、上記した酸素・窒素同時分析システムにおける窒
素分析系列を利用して、重量法による分析を行った。即
ち、抽出炉(二重黒鉛るつぼC)により抽出されたCO
ガスを酸化器に導いてCO□ガスに変換した後、そのC
○2ガスを、吸収管の前半部に002ガス吸収用アスカ
ライトを後半部に水分吸収用アンヒドロンを充填したも
のに導き、その吸収管の増加重量を検量することにより
、試料中の酸素の定量を行った。次頁に示す第1表は上
記YzOzを試料とした場合における分析結果、ならび
に、そのときの前処理条件および分析条件等を示してい
るが、この測定結果(平均測定酸素濃度21.24%)
が化学理論値(21,25%)と非常に良く一敗してい
ることからして、上記試料YzOx、更に厳密には、そ
れを1000℃で2時間灼熱するという前処理を加えて
、水分および不純物を除去したものが、較正試料として
十分に膚当であることが判明した。このことは、最終的
な測定対象である酸化物系セラミックスと略同質・同条
件を有する較正試料を得ることができたという意味にお
いて、絶対量の分析を行う場合極めて意義が大きい。
〈5〉超伝導性を示ずY−Ba−Cu−0系の試料の分
析 臨界温度90”KのY−Ba−Cu−0系超伝導性酸化
物系セラミツクスについて、分析を行った結果の一例を
第2表に示す。
この結果から明らかなように、試料の酸素分析値は十分
に高く、かつ、 二重黒鉛るつぼを用いているため、試
料の突沸現象は全く認められなかった。
[発明の効果〕 以上詳述したところから明らかなように、本発明に係る
酸化物系セラミックス中の酸素測定方法によれば、基本
的には、従来の金属中ガス分析方法である加熱融解式ガ
ス抽出分析方法という、非常に簡便かつ迅速な測定を行
える方法を応用する一方、それを酸化物系セラミックス
試料に適用した場合に生じる種々の特殊な問題を克服・
解消するために、酸化物系セラミックス試料を加熱溶融
してそれに含有される酸素をカーボンと結合したガスと
して抽出するための手段として、通電して発熱させるこ
とにより直接的に温度調節可能とされた外側黒鉛るつぼ
と、その外側黒鉛るつぼ内に収容されて間接的に温度調
節可能とされた内側黒鉛るつぼ(これには電流は殆ど流
れない)とから成る二重黒鉛るつぼを用いるとか、酸化
物系セラミックス試料を内側黒鉛るつぼ内へ投入するに
先立って、二重黒鉛るつぼ自体の脱ガス処理を行うこと
は勿論、フランクス用金属の脱ガス処理をも行うように
するといった各種の創意工夫を加えるようにしたことに
より、酸化物系セラミツクスを測定対象とする場合でも
十分に通用できると共に、酸化物系セラミックスに含ま
れる酸素の量を極めて簡便かつ迅速にしかも非常に精度
および再現性良く測定できるようになり、以って、超伝
導物質などに代表される酸化物系セラミックスの技術分
野における簡易な工業用の管理分析法として極めて好適
に利用できる、という優れた効果が発揮されるに至った
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る酸化物系セラミックス中の酸素測
定方法の具体的な一実施例を説明するためのものであっ
て、第1図〈イ〉〜〈ハ〉は手順の流れ図を、第1図く
二〉〜〈八〉は夫々るつぼ内温度、−酸化炭素ガス発生
量、検出出力のタイムヒストリーを表すグラフをを示し
ている。 また、第2図は、従来一般の加熱融解方式による金属中
ガス抽出分析方法をそのまま利用した場合の原理的な酸
化物系セラミックス中の酸素測定方法(比較例)の問題
点を説明するために用いるシステム要部の拡大縦断面図
である。 A・・・・・・電極、 B・・・・・・電極、 C・・・・・・二重黒鉛るつぼ、 M・・・・・・フラックス用金属、 S・・・・・・酸化物系セラミックス試料、X・・・・
・・加熱融解式ガス抽出装置部分、1・・・・・・基台
、 2・・・・・・フラックス用金属の投入口、3・・・・
・・フラックス用金属の落下通路3.4・・・・・・シ
リコン試料の投入口、5・・・・・・シリコン試料の落
下通路5.6・・・・・・フラックス用金属の保持/落
下切換部材、7・・・・・・シリコン試料の保持/落下
切換部材、8・・・・・・落下通路、 9・・・・・・外側黒鉛るつぼ、 10・・・内側黒鉛るつぼ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 〔1〕酸化物系セラミックス試料中に含まれる酸素の量
    を測定するための方法であって、(i)通電して発熱さ
    せることにより直接的に温度調節可能とされた外側黒鉛
    るつぼと、その外側黒鉛るつぼ内に収容されて間接的に
    温度調節可能とされた内側黒鉛るつぼとから成る二重黒
    鉛るつぼを、先ず、所定の高温度に加熱することにより
    、その二重黒鉛るつぼ自体の脱ガス処理を行い、 (ii)次に、前記二重黒鉛るつぼを所定の温度に調節
    すると共に、その内側黒鉛るつぼ内に所定量のフラック
    ス用金属を投入して、 そのフラックス用金属の脱ガス処理を行い、(iii)
    続いて、前記二重黒鉛るつぼを酸化物系セラミックスの
    融点以上の所定の温度に調節すると共に、その内側黒鉛
    るつぼ内に所定量の酸化物系セラミックス試料を投入し
    て、その酸化物系セラミックス試料を前記フラックス用
    金属に溶融させることによって、前記酸化物系セラミッ
    クス試料中に含まれる酸素をカーボンと結合したガスと
    して抽出し、 (iv)そして、前記抽出された酸化炭素ガスをガス濃
    度分析系へ導いて、そのガス濃度を検出することにより
    、前記酸化物系セラミックス試料中に含まれる酸素の量
    を測定する、 という手順によることを特徴とする酸化物系セラミック
    ス中の酸素測定方法。 〔2〕前記手順(iii)において前記内側黒鉛るつぼ
    内に所定量の酸化物系セラミックス試料を投入するに際
    して、その酸化物系セラミックス試料を予め高純度のフ
    ラックス用金属から成る箔またはカプセルにより包んで
    おくことを特徴とする特許請求の範囲第〔1〕項に記載
    の酸化物系セラミックス中の酸素測定方法。
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