本明細書に開示される主題の性質を示すために以下の簡単な説明を提供する。本開示のある特定の態様が以下に記載されるが、この要約は本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
本開示は、少なくとも部分的に、ナノ粒子および脂質ナノ粒子(LNP)に使用するためのイオン化可能な合成リン脂質の特定に基づく。一部の実施形態では、イオン化可能な合成リン脂質が、式(I):
(式中、R1は、C2~C20非置換アルキル、C2~C20置換アルキル、C2~C20非置換アルケニル、C2~C20置換アルケニル、C2~C20非置換アルキニル、C2~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、およびC4~C20置換シクロアルキルからなる群から選択され;R2、およびR3は、H、C1~C20非置換アルキル、C1~C20置換アルキル、C1~C20非置換アルケニル、C1~C20置換アルケニル、C1~C20非置換アルキニル、C1~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、およびC4~C20置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4、R5、R6、およびR7は、H、C1~C8非置換アルキル、C1~C8置換アルキル、C1~C8非置換アルケニル、C1~C8置換アルケニル、C1~C8非置換アルキニル、およびC1~C8置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R8は、C3~C21非置換アルキル、C3~C21置換アルキル、C3~C21非置換アルケニル、C3~C21置換アルケニル、C3~C21非置換アルキニル、およびC3~C21置換アルキニルからなる群から選択され;nは1~4の整数である)を含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、R1が、C2~C16非置換アルキル、C2~C16置換アルキル、またはC4~C12置換シクロアルキルからなる群から選択され;R2、およびR3が、H、C1~C16非置換アルキル、C1~C16置換アルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4、R5、R6、およびR7が、H、C1~C4非置換アルキル、またはC1~C4置換アルキルからなる群から独立して選択され;R8がC3~C18非置換アルキルから選択され;nが1~3の整数である、式(I)を含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、R1がC2~C15非置換アルキルであり;R2およびR3が、H、C1~C16置換アルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4、R5、R6、およびR7が、H、メチル、またはエチルからなる群から独立して選択され;R8がC4~C16非置換アルキルから選択され;nが1~2の整数である、式(I)を含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、式(II):
(式中、R1およびR2は、H、C1~C8置換アルキル、またはC1~C8非置換アルキルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6は、H、C1~C8非置換アルキル、またはC1~C8置換アルキルからなる群から独立して選択され;R7は、C3~C21非置換アルキルまたはC3~C21置換アルキルからなる群から選択され;nは1~4の整数である)を含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、R1およびR2が、H、C1~C6置換アルキル、またはC1~C6非置換アルキルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6が、H、C1~C4非置換アルキル、またはC1~C4置換アルキルからなる群から独立して選択され;R7が、C3~C18非置換アルキルまたはC3~C18置換アルキルからなる群から選択され;nが1~3の整数である、式(II)を含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、R1およびR2が、H、C1~C4置換アルキル、またはC1~C4非置換アルキルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6が、H、メチル、またはエチルからなる群から独立して選択され;R7が、C3~C15非置換アルキルまたはC3~C15置換アルキルからなる群から選択され;nが1~2の整数である、式(II)を含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、R1およびR2が、H、C1~C8置換アルキル、C1~C8非置換アルキル、C2~C8非置換アルケニル、C2~C8置換アルケニル、C2~C8非置換アルキニル、またはC2~C8置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6が、H、C1~C8置換アルキル、C1~C8非置換アルキル、C1~C8非置換アルケニル、C2~C8置換アルケニル、C2~C8非置換アルキニル、またはC2~C8置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R7が、C3~C21非置換アルキル、C3~C21置換アルキル、C3~C21非置換アルケニル、C3~C21置換アルケニル、C3~C21非置換アルキニル、またはC3~C21置換アルキニルからなる群から選択され;nが1~4の整数である、式(II)を含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、R1およびR2が、H、C1~C6置換アルキル、C1~C6非置換アルキル、C2~C6非置換アルケニル、C2~C6置換アルケニル、C2~C6非置換アルキニル、またはC2~C6置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6が、H、C1~C4非置換アルキル、C1~C4置換アルキル、C2~C4非置換アルケニル、C2~C4置換アルケニル、C2~C4非置換アルキニル、またはC2~C4置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R7が、C3~C18非置換アルキルまたはC3~C18置換アルキルからなる群から選択され;nが1~3の整数である、式(II)を含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、R1およびR2が、H、C1~C4置換アルキル、またはC1~C4非置換アルキルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6が、H、メチル、またはエチルからなる群から独立して選択され;R7が、C3~C15非置換アルキルまたはC3~C15置換アルキルからなる群から選択され;nが1~2の整数である、式(II)を含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、式(III):
(式中、R1は、C2~C20非置換アルキル、C2~C20置換アルキル、C2~C20非置換アルケニル、C2~C20置換アルケニル、C2~C20非置換アルキニル、C2~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、またはC4~C20置換シクロアルキルからなる群から選択され;R2、およびR3は、H、C1~C20非置換アルキル、C1~C20置換アルキル、C1~C20非置換アルケニル、C1~C20置換アルケニル、C1~C20非置換アルキニル、C1~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、またはC4~C20置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4およびR5は、H、C1~C8非置換アルキル、C1~C8置換アルキル、C1~C8非置換アルケニル、C1~C8置換アルケニル、C1~C8非置換アルキニル、またはC1~C8置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R6は、C3~C21非置換アルキル、C3~C21置換アルキル、C3~C21非置換アルケニル、C3~C21置換アルケニル、C3~C21非置換アルキニル、またはC3~C21置換アルキニルからなる群から選択され;nは1~4の整数であり;mは1~4の整数である)を含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、R1が、C2~C16非置換アルキル、C2~C16置換アルキル、C2~C16非置換アルケニル、C2~C16置換アルケニル、C2~C16非置換アルキニル、C2~C16置換アルキニル、C4~C16非置換シクロアルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から選択され;R2、およびR3が、H、C1~C16非置換アルキル、C1~C16置換アルキル、C1~C16非置換アルケニル、C1~C16置換アルケニル、C1~C16非置換アルキニル、C1~C16置換アルキニル、C4~C16非置換シクロアルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4およびR5が、H、C1~C6非置換アルキル、C1~C6置換アルキル、C1~C6非置換アルケニル、C1~C6置換アルケニル、C1~C6非置換アルキニル、またはC1~C6置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R6が、C3~C18非置換アルキル、C3~C18置換アルキル、C3~C18非置換アルケニル、C3~C18置換アルケニル、C3~C18非置換アルキニル、またはC3~C18置換アルキニルからなる群から選択され;nが1~3の整数であり;mが1~3の整数である、式(III)を含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、R1がC2~C15非置換アルキルであり;R2およびR3が、H、C1~C16置換アルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4およびR5が、H、メチル、またはエチルからなる群から独立して選択され;R6がC4~C16非置換アルキルから選択され;nが1~2の整数であり;mが1~2の整数である、式(III)を含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、少なくとも1つのリン酸基と、少なくとも1つの双性イオンとを含み得、少なくとも1つの双性イオンが、pH切替可能な双性イオンおよび/または不可逆性双性イオンを含む。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、少なくとも1つの第三級アミンをさらに含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、疎水性ドメインをさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、1つまたは複数の疎水性尾部をさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が1つの疎水性尾部からなり得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が2つの疎水性尾部からなり得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が3つの疎水性尾部からなり得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が4つの疎水性尾部からなり得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が5つの疎水性尾部からなり得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が6つの疎水性尾部からなり得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が7つの疎水性尾部からなり得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が8つの疎水性尾部からなり得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が9つの疎水性尾部からなり得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が10個の疎水性尾部からなり得る。
一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が、8個の炭素~16個の炭素のアルキル鎖長を含むアルキル尾部を有する1つまたは複数の疎水性尾部を含み得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が、8個の炭素~10個の炭素のアルキル鎖長を含むアルキル尾部を有する1つまたは複数の疎水性尾部を含み得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が、9個の炭素~12個の炭素のアルキル鎖長を有する1つまたは複数の疎水性尾部を含み得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が、13個の炭素~16個の炭素のアルキル鎖長を有する1つまたは複数の疎水性尾部を含み得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が、8個の炭素~16個の炭素のアルキル鎖長を有する1つまたは複数の疎水性尾部を含み得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が、8個の炭素~10個の炭素のアルキル鎖長を含むアルキル尾部を有する1つまたは複数の疎水性尾部を含み得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が、9個の炭素~12個の炭素のアルキル鎖長を含むアルキル尾部を有する1つまたは複数の疎水性尾部を含み得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数の疎水性尾部を含むイオン化可能な合成リン脂質が、13個の炭素~16個の炭素のアルキル鎖長を含むアルキル尾部を有する1つまたは複数の疎水性尾部を含み得る。
一部の実施形態では、本開示は医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、本明細書の医薬組成物が、本明細書に開示されるイオン化可能な合成リン脂質のいずれか1つを含み得る。
一部の実施形態では、本明細書の組成物(例えば、医薬組成物、ナノ粒子、LNP)が、少なくとも1つのヘルパー脂質をさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、N-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物塩(DDAB)、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される少なくとも1つのヘルパー脂質をさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、双性イオン性ヘルパー脂質、イオン化可能カチオン性ヘルパー脂質、永久カチオン性ヘルパー脂質、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される少なくとも1つのヘルパー脂質をさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)を含み得る双性イオン性ヘルパー脂質を含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、N-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択される少なくとも1つの脂質を含む少なくとも1つのイオン化可能カチオン性ヘルパー脂質をさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物塩(DDAB)、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択される少なくとも1つの脂質を含む少なくとも1つの永久カチオン性ヘルパー脂質をさらに含み得る。
一部の実施形態では、本明細書の組成物が、コレステロールおよび/またはコレステロール誘導体をさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシ(ポリ(エチレングリコール-2000))(DMG-PEG2000)をさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、55:30:45モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)と、コレステロールとをさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、25:30:30モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、N-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)と、コレステロールとをさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、25:30:30モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)と、コレステロールとをさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、25:30:30モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、5A2-SC8と、コレステロールとをさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、60:30:40モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物塩(DDAB)と、コレステロールとをさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、60:30:40モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)と、コレステロールとをさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシ(ポリ(エチレングリコール-2000))(DMG-PEG2000)をさらに含み得る。
一部の実施形態では、本明細書の組成物が少なくとも1つのカーゴをさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が少なくとも1つのカーゴをさらに含み得、カーゴがmRNAである。一部の実施形態では、本明細書の組成物が少なくとも1つのカーゴをさらに含み得、カーゴが、医薬品有効成分、核酸、mRNA、sgRNA、CRISPR/Cas9 DNA配列、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、siRNA、miRNA、tRNA、ssDNA、塩基エディター、ペプチド、タンパク質、CRISPR/Casリボ核タンパク質(RNP)複合体、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択される。
一部の実施形態では、本明細書の組成物が、非経口投与用に製剤化され得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、静脈内投与用に製剤化され得る。一部の実施形態では、本明細書の組成物が、局所投与用に製剤化され得る。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、カーゴを搭載した脂質ナノ粒子(LNP)を含み得、LNPが、本明細書に開示される任意のイオン化可能なリン脂質、または1つもしくは複数の本明細書に開示されるマルチテールのイオン化可能なリン脂質を含み、1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質が、pH切替可能な双性イオンおよび3つの疎水性尾部を含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、1つの第三級アミン、1つのリン酸基、および3つのアルキル尾部を含む1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質を含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、3つの疎水性尾部または3つのアルキル尾部が8個の炭素~16個の炭素のアルキル鎖長を有し得る1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質を含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、3つの疎水性尾部または3つのアルキル尾部が8個の炭素~10個の炭素のアルキル鎖長を有し得る1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質を含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、3つの疎水性尾部または3つのアルキル尾部が9個の炭素~12個の炭素のアルキル鎖長を有し得る1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質を含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、3つの疎水性尾部または3つのアルキル尾部が13個の炭素~16個の炭素のアルキル鎖長を有し得る1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質を含み得る。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物がカーゴを含み得、カーゴがmRNAであり、医薬組成物が肝臓での選択的タンパク質発現を提供する。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物がカーゴを含み得、カーゴがmRNAであり、医薬組成物が脾臓での選択的タンパク質発現を提供する。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物がカーゴを含み得、カーゴがmRNAであり、医薬組成物が肺での選択的タンパク質発現を提供する。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物がカーゴを含み得、カーゴがmRNAであり、医薬組成物が皮膚での選択的タンパク質発現を提供する。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物がカーゴを含み得、カーゴがmRNAである。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物がカーゴを含み得、カーゴがLNPのコア内に配置されている。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質を含み得、1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質が、カーゴを実質的に封入するナノ粒子構造を形成する。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が対象における遺伝子送達用であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が対象における遺伝子編集用であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が対象における薬物送達用であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が対象におけるmRNA送達用であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が対象におけるCRISPR/Cas9遺伝子編集用であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が対象におけるジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)遺伝子編集用であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が対象における塩基エディター遺伝子編集用であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が対象における転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)遺伝子編集用であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が対象における組織特異的mRNA送達用であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が対象における組織特異的CRISPR/Cas9遺伝子編集用であり得る。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が少なくとも1つのカーゴを含み得、少なくとも1つのカーゴが、医薬品有効成分、核酸、mRNA、sgRNA、CRISPR/Cas9 DNA配列、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、siRNA、miRNA、tRNA、ssDNA、塩基エディター、ペプチド、タンパク質、cirRNA、CRISPR/Casリボ核タンパク質(RNP)複合体、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択され得る。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が少なくとも1つのナノ粒子を含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が少なくとも1つのLNPを含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が少なくとも1つのLNPを含み得、少なくとも1つのLNPが少なくとも1つのヘルパー脂質をさらに含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が少なくとも1つのLNPを含み得、少なくとも1つのLNPが臓器選択的送達用の多成分LNPであり、多成分LNPがマルチテールのイオン化可能なリン脂質と1つまたは複数のヘルパー脂質とを含む。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、カーゴがmRNAであり、1つまたは複数のヘルパー脂質が、皮膚、脾臓、肝臓、および/または肺での選択的タンパク質発現を可能にし得る。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、1つまたは複数のヘルパー脂質が、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、N-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物塩(DDAB)、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択され得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、1つまたは複数のヘルパー脂質が、双性イオン性ヘルパー脂質、イオン化可能カチオン性ヘルパー脂質、および永久カチオン性ヘルパー脂質からなる群から選択され得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、双性イオン性ヘルパー脂質が1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)を含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、イオン化可能カチオン性ヘルパー脂質が、N-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)、5A2-SC8、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択される少なくとも1つの脂質を含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、永久カチオン性ヘルパー脂質が、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物塩(DDAB)、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択される少なくとも1つの脂質を含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、LNPがコレステロールまたはコレステロール誘導体をさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、LNPが1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシ(ポリ(エチレングリコール-2000))(DMG-PEG2000)をさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、LNPが、55:30:45モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)と、コレステロールとを含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、LNPが、25:30:30モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、N-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)と、コレステロールとを含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、LNPが、25:30:30モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)と、コレステロールとを含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、LNPが、25:30:30モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、5A2-SC8と、コレステロールとを含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、LNPが、60:30:40モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物塩(DDAB)と、コレステロールとを含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、LNPが、60:30:40モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)と、コレステロールとを含み得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、LNPが1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシ(ポリ(エチレングリコール-2000))(DMG-PEG2000)をさらに含み得る。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、LNPが、標的細胞中でエンドソームからのカーゴ放出を引き起こすことができ得る。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、医薬組成物が非経口投与用に製剤化され得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、医薬組成物が非経口投与用に製剤化され得、非経口投与が、皮下投与、皮内投与、腹腔内投与、髄腔内投与、および筋肉内投与からなる群から選択される少なくとも1つを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、医薬組成物が静脈内投与用に製剤化され得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、医薬組成物が経口投与用に製剤化され得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物が、少なくとも1つのLNPと、カーゴと、1つまたは複数のヘルパー脂質とを含み得、医薬組成物が局所投与用に製剤化され得る。
一部の実施形態では、本開示は、医薬品有効成分を対象に送達する方法を提供する。一部の実施形態では、医薬品有効成分を対象に送達する本明細書の方法が、本明細書に開示されるカーゴを含む、治療有効量の任意の医薬組成物を対象に投与するステップを含み得、カーゴが医薬品有効成分である。
一部の実施形態では、本開示は、対象における遺伝子編集用のmRNAまたはmRNA/sgRNAを対象に送達する方法を提供する。一部の実施形態では、対象における遺伝子編集用のmRNAまたはmRNA/sgRNAを対象に送達する本明細書の方法が、本明細書に開示されるカーゴを含む、治療有効量の任意の医薬組成物を対象に投与するステップを含み得、カーゴがmRNAである。
一部の実施形態では、本開示は、対象の肝臓での選択的タンパク質発現を引き起こす方法を提供する。一部の実施形態では、対象の肝臓での選択的タンパク質発現を引き起こす方法が、治療有効量の本明細書の医薬組成物を対象に投与するステップを含み得、カーゴがmRNAであり得、3つの疎水性尾部または3つのアルキル尾部が9個の炭素~12個の炭素のアルキル鎖長を有し得る。一部の実施形態では、本開示は、対象の脾臓での選択的タンパク質発現を引き起こす方法を提供する。一部の実施形態では、対象の脾臓での選択的タンパク質発現を引き起こす方法が、治療有効量の本明細書の医薬組成物を対象に投与するステップを含み得、カーゴがmRNAであり得、3つの疎水性尾部または3つのアルキル尾部が13個の炭素~16個の炭素のアルキル鎖長を有し得る。一部の実施形態では、本開示は、対象の脾臓、肝臓、皮膚および/または肺での選択的タンパク質発現を引き起こす方法を提供する。一部の実施形態では、対象の脾臓、肝臓、皮膚および/または肺での選択的タンパク質発現を引き起こす方法が、治療有効量の本明細書の医薬組成物を対象に投与するステップを含み得、カーゴがmRNAである。
一部の実施形態では、本開示は、対象における遺伝子送達の方法であって、治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、対象における遺伝子編集の方法であって、治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、対象における薬物送達の方法であって、治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、対象におけるRNA送達の方法であって、治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、対象におけるCRISPR/Cas9遺伝子編集の方法であって、治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、対象におけるジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)遺伝子編集の方法であって、治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、対象における塩基エディター遺伝子編集の方法であって、治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、対象における転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)遺伝子編集の方法であって、治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、対象における組織特異的mRNA送達の方法であって、治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、対象における組織特異的CRISPR/Cas9遺伝子編集の方法であって、治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書の方法が、非経口投与によって本明細書に開示される任意の組成物を対象に投与するステップを含み得る。一部の実施形態では、本明細書の方法が、静脈内投与によって本明細書に開示される任意の組成物を対象に投与するステップを含み得る。一部の実施形態では、本明細書の方法が、局所投与によって本明細書に開示される任意の組成物を対象に投与するステップを含み得る。
一部の実施形態では、キットが本明細書で提供される。本明細書に開示されるキットは、本明細書に開示される組成物のいずれかと共に、および/または本明細書に開示される方法のいずれかを実施するために使用され得る。
追加の実施形態および特徴は、以下の説明に部分的に示され、明細書を調べると当業者に明らかになるか、または本開示の実施によって学習され得る。本開示の性質および利点のさらなる理解は、本開示の一部を形成する明細書の残りの部分および図面を参照することによって実現され得る。
特許または出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含有する。カラー図面(複数可)を含むこの特許または特許出願公開のコピーは、要求および必要な手数料の支払いで特許庁によって提供される。
本明細書は、本開示の様々な実施形態として提示され、本開示の範囲の完全な列挙として解釈されるべきではない以下の図面およびデータグラフを参照してより完全に理解される。
化学的に合成され、試験され、強化されたエンドソーム脱出についての物理的作用機序の解明もたらしたiPhos脂質のコンビナトリアルライブラリーを示す図である。図1Aは、有効なiPhos脂質が、1つのイオン化可能アミン、1つのリン酸基、および3つの疎水性アルキル尾部で構成されていたこと;ならびに酸性エンドソーム/リソソームに入ると、第三級アミンのプロトン化が、膜に容易に挿入することができる双性イオン性頭部基を誘導したことを示している。
化学的に合成され、試験され、強化されたエンドソーム脱出についての物理的作用機序の解明もたらしたiPhos脂質のコンビナトリアルライブラリーを示す図である。図1Bは、ほとんどの生体膜リン脂質が双性イオンを保有し、ラメラ相を採用すること;ならびにiPhos脂質が混合され、エンドソーム膜に挿入されると、小さなイオン対頭部および複数の疎水性尾部によって形成される円錐形状がヘキサゴナル相転換を可能にしたことを示している。
化学的に合成され、試験され、強化されたエンドソーム脱出についての物理的作用機序の解明もたらしたiPhos脂質のコンビナトリアルライブラリーを示す図である。図1CはiPhosの合成経路を示している。アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(Pm)をアミン(nA)にコンジュゲートしてiPhos(nAxPm)(「nAxPm」中の「x」は1つのアミン分子上の修飾されたPm分子の数を示す)を得た。
化学的に合成され、試験され、強化されたエンドソーム脱出についての物理的作用機序の解明もたらしたiPhos脂質のコンビナトリアルライブラリーを示す図である。図1Dは、iPhos合成に使用される28個のアミンnAおよび13個のアルキル化ジオキサホスホランオキシドPm分子を示している。
1つのpH切替可能な双性イオンおよび3つの尾部を有するiPhos脂質がインビトロでのルシフェラーゼmRNA送達に最も有効であったことを示す図である。図2Aは、IGROV1細胞におけるiPLNP(50ng mRNA、n=3)の処置後のルシフェラーゼ発現のヒートマップを示している。RLU>10000をヒット率計算のためにカウントした。
1つのpH切替可能な双性イオンおよび3つの尾部を有するiPhos脂質がインビトロでのルシフェラーゼmRNA送達に最も有効であったことを示す図である。図2Bは、酸性エンドソーム環境における異なる数の双性イオンおよび尾部を有するiPhosの代表的な化学構造を示している。
1つのpH切替可能な双性イオンおよび3つの尾部を有するiPhos脂質がインビトロでのルシフェラーゼmRNA送達に最も有効であったことを示す図である。図Cは、単一の双性イオンおよび複数の双性イオンを有するiPhosの相対的ヒット率を示している。
1つのpH切替可能な双性イオンおよび3つの尾部を有するiPhos脂質がインビトロでのルシフェラーゼmRNA送達に最も有効であったことを示す図である。図2Dは、単一の双性イオンおよび異なる数の尾部を有するiPhos(1A1P4~18A1P16)の相対的ヒット率を示している。
1つのpH切替可能な双性イオンおよび3つの尾部を有するiPhos脂質がインビトロでのルシフェラーゼmRNA送達に最も有効であったことを示す図である。図2Eは、効率的なiPhos(7A1P4~13A1P16)の中で、出発アミンの尾部長が最終的なインビトロ有効性に影響を及ぼしたことを示している。
エンドソーム脱出のモデル膜試験が化学構造に相関したiPhos脂質媒介RNA送達の機序を実証したことを示す図である。図3Aは、pH5.5での17Aおよび10A1P10の溶血;ならびに双性イオンがエンドソーム脱出に有意に役立ち得ることを示している;統計学的有意性:***、P<0.001;**、P<0.01;*、P<0.05。
エンドソーム脱出のモデル膜試験が化学構造に相関したiPhos脂質媒介RNA送達の機序を実証したことを示す図である。図3Bは、異なるpHでの9A1P9および10A1P10の溶血を示している;統計学的有意性:***、P<0.001;**、P<0.01;*、P<0.05。
エンドソーム脱出のモデル膜試験が化学構造に相関したiPhos脂質媒介RNA送達の機序を実証したことを示す図である。図3Cは、異なるpHでのiPLNPの溶血を示している;統計学的有意性:***、P<0.001;**、P<0.01;*、P<0.05。
エンドソーム脱出のモデル膜試験が化学構造に相関したiPhos脂質媒介RNA送達の機序を実証したことを示す図である。図3Dは、pH5.5でFRETアッセイによって決定された10A1P10およびiPLNPの脂質融合および膜破裂を示している;統計学的有意性:***、P<0.001;**、P<0.01;*、P<0.05。
エンドソーム脱出のモデル膜試験が化学構造に相関したiPhos脂質媒介RNA送達の機序を実証したことを示す図である。図3Eは、pH5.5で10分間のアニオン性エンドソーム模倣物との混合後のFRET特性評価によるiPLNP解離;ならびに単一の双性イオンが複数の層性イオンよりも高い脂質融合およびiPLNP解離有効性を示したことを示している;統計学的有意性:***、P<0.001;**、P<0.01;*、P<0.05。
エンドソーム脱出のモデル膜試験が化学構造に相関したiPhos脂質媒介RNA送達の機序を実証したことを示す図である。図3Fは、pH5.5での異なる時間間隔の10A1P10 iPLNP解離を示しており、データは平均±SDとして示される;n=3。
エンドソーム脱出のモデル膜試験が化学構造に相関したiPhos脂質媒介RNA送達の機序を実証したことを示す図である。図3Gは、pH5.5での異なる時間間隔の10A1P10 iPLNP解離を示している;統計学的有意性:***、P<0.001;**、P<0.01;*、P<0.05。図3B~図3Gのデータは平均±s.d.として提示される(n=3の生物学的に独立した試料)。
iPhos脂質の化学構造およびアルキル長がインビボ有効性および臓器選択性を制御したことを明らかにする構造-活性試験を示す図である。図4Aは、低Fluc mRNA用量(0.1mg/kg)での51個のiPhos脂質のインビボ評価を示しており;様々な臓器の生物発光画像をC57BL/6マウスのIV注射の6時間後に記録した;H:心臓、Lu:肺、Li:肝臓、K:腎臓、S:脾臓。
iPhos脂質の化学構造およびアルキル長がインビボ有効性および臓器選択性を制御したことを明らかにする構造-活性試験を示す図である。図4Bは、有効な10A1P4~12A1P16 iPhosの中で、アミン側の疎水性鎖長がインビボmRNA送達有効性に劇的に影響を及ぼしたことを示している。
iPhos脂質の化学構造およびアルキル長がインビボ有効性および臓器選択性を制御したことを明らかにする構造-活性試験を示す図である。図4Cは、リン酸基側で異なるアルキル鎖長を有するiPhosによる肝臓でのmRNA発現;および9~12個の炭素長が最も効率的であったことを示している。
iPhos脂質の化学構造およびアルキル長がインビボ有効性および臓器選択性を制御したことを明らかにする構造-活性試験を示す図である。図4Dは、リン酸基側で異なるアルキル鎖長を有するiPhosによる脾臓でのmRNA発現;および13~16個のアルキル鎖長が最も効率的であったことを示している。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Aは、酸性エンドソーム環境におけるiPhos 9A1P9の提案される構造を示している。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Bは、iPhos 9A1P9がmRNA送達に関して基準のDOPEおよびDSPCより性能が優れていたことを示す、記録された肝臓でのルシフェラーゼ発現の画像を示している(Fluc mRNA、0.25mg/kg);H:心臓、Lu:肺、Li:肝臓、K:腎臓、S:脾臓。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Cは、iPhos 9A1P9がmRNA送達に関して基準のDOPEおよびDSPCより性能が優れていたことを示す、記録された肝臓でのルシフェラーゼ発現の定量化を示している(Fluc mRNA、0.25mg/kg);データは平均±SDとして示される;n=3;統計学的有意性:***、P<0.001;**、P<0.01;*、P<0.05。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Dは、脾臓でのmRNA発現を媒介した双性イオン性ヘルパー脂質を含有するiPLNP;およびヘルパー脂質DOPEを有する9A1P9が脾臓において効率的であったことを示すインビボ評価を示している(Fluc mRNA、0.25mg/kg)。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Eは、脾臓でのmRNA発現を媒介した双性イオン性ヘルパー脂質を含有するiPLNPおよびヘルパー脂質DOPEを有する9A1P9 iPLNPが脾臓において効率的であったことを示すインビボ定量化を示している(Fluc mRNA、0.25mg/kg)。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Fは、肝臓でmRNA翻訳をもたらしたイオン化可能カチオン性ヘルパー脂質を含有するiPLNP、およびアッセイされる異なるイオン化可能カチオン性ヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPによるFluc mRNA発現の臓器選択性を示している(Fluc mRNA、MDOAおよびDODAPについて0.25mg/kg;5A2-SC8について0.05mg/kg)。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Gは、肝臓でmRNA翻訳をもたらしたイオン化可能カチオン性ヘルパー脂質を含有するiPLNP、およびアッセイされる異なるイオン化可能カチオン性ヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPによるFluc mRNA発現の定量化を示している(Fluc mRNA、MDOAおよびDODAPについて0.25mg/kg;5A2-SC8について0.05mg/kg)。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Hは、肺でのmRNA翻訳を誘導した永久カチオン性ヘルパー脂質を含有するiPLNP、および評価される永久カチオン性ヘルパー脂質DDABおよびDOTAPを使用した9A1P9 iPLNPによるFluc mRNA発現の臓器画像を示している(Fluc mRNA、0.25mg/kg)。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Iは、肺でのmRNA翻訳を誘導した永久カチオン性ヘルパー脂質を含有するiPLNP、および評価される永久カチオン性ヘルパー脂質DDABおよびDOTAPを使用した9A1P9 iPLNPによるFluc mRNA発現の定量化を示している(Fluc mRNA、0.25mg/kg)。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Jは、iPLNPが肝臓または肺において選択的にCre mRNA送達を可能にしたこと、ならびにCreレコンビナーゼmRNAをCreタンパク質に翻訳することによってtdTomatoを発現して、肝臓および肺においてそれぞれ媒介されたtdTomato発現のストップを削除することができるCre-LoxPマウスモデルの概略図を示している(Cre mRNA、0.25mg/kg)。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Kは、肝臓において選択的にCre mRNA送達を可能にした9A1P9-5A2-SC8 iPLNPを示している。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Lは、肺において選択的にCre mRNA送達を可能にした9A1P9-DDAB iPLNPを示している。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Mは、陽性対照DLin-MC3-DMA LNPよりもはるかに高いmRNA送達有効性を示した9A1P9-5A2-SC8 iPLNP、および記録される肝臓でのルシフェラーゼ発現の画像を示している(Fluc mRNA、0.05mg/kg)。
iPhosが、臓器選択的RNA送達を可能にするために異なるヘルパー脂質を有するiPLNPで適用することができる、伝統的に使用されているリン脂質に対する優位性を有するプラットフォーム技術であることを示す図である。図5Nは、陽性対照DLin-MC3-DMA LNPよりもはるかに高いmRNA送達有効性を示した9A1P9-5A2-SC8 iPLNP、および記録される肝臓でのルシフェラーゼ発現の定量化を示している(Fluc mRNA、0.05mg/kg);データは平均±SDとして示される;n=3;統計学的有意性:***、P<0.001;**、P<0.01;*、P<0.05。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Aは、ストップカセットを削除し、tdTomatoタンパク質を活性化したCas9 mRNAとsgTom1の共送達の概略図を示している
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Bは、肝臓で特異的に遺伝子編集を可能にした9A1P9-5A2-SC8 iPLNPを示している。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Cは、Cas9 mRNAおよびsgTom1を含有する9A1P9-5A2-SC8 iPLNPのAi9マウスへのIV投与後に、tdTomato陽性細胞が肝臓で観察されたことを示している。スケールバー、50μm。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Dは、肺で特異的に遺伝子編集を可能にした9A1P9-DDAB iPLNPを示している。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Eは、9A1P9-DDAB iPLNPの投与後の肺におけるtdTomato陽性細胞を示す共焦点蛍光画像を示している。スケールバー、50μm。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Fは、それぞれ肝臓および肺でのCRISPR/Cas9遺伝子編集を可能にする、Cas9 mRNAおよびsgPTENを含有する9A1P9-5A2-SC8および9A1P9-DDAB iPLNPをC57BL/6マウスにIV投与した臓器選択的遺伝子編集のT7E1アッセイを示している。全てのCRISPR/Cas9遺伝子編集アッセイについて、4:1のCas9 mRNA/sgRNA重量比および0.75mg/kgの全RNA用量を使用した。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Gは、iPLNPサイズの減少ならびに有効性および臓器選択性の保存をもたらした、制御されたマイクロ流体混合によって調製された9A1P9-5A2-SC8 iPLNP(肝臓特異的、Fluc mRNA、0.05 mg/kg)を示している。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Hは、9A1P9-5A2-SC8 iPLNPが小さなサイズを示し、正確な臓器選択性を完全に保持したことを示している。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Iは、9A1P9-5A2-SC8 iPLNP(Fluc mRNA、0.05mg/kg)が有効性を喪失することなく繰り返し投与を可能にしたことを実証する、各注射の6時間後に実施した全身イメージングを示している。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Jは、9A1P9-5A2-SC8 iPLNP(Fluc mRNA、0.05mg/kg)が有効性を喪失することなく繰り返し投与を可能にしたことを実証する、各注射の6時間後に実施したルシフェラーゼ発現の定量化を示している。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Kは、9A1P9-5A2-SC8および9A1P9-DDAB iPLNPがインビボで忍容性が高かったことを実証する、肝臓マーカー測定(BUN)を示している。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Lは、9A1P9-5A2-SC8および9A1P9-DDAB iPLNPがインビボで忍容性が高かったことを実証する、肝臓マーカー測定(CREA)を示している。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Mは、9A1P9-5A2-SC8および9A1P9-DDAB iPLNPがインビボで忍容性が高かったことを実証する、肝臓マーカー測定(ATL)を示している。
Cas9 mRNAとsgRNAを共送達して、肝臓および肺で選択的にCRISPR/Cas9遺伝子編集を達成したiPLNPを示す図である。図6Nは、9A1P9-5A2-SC8および9A1P9-DDAB iPLNPがインビボで忍容性が高かったことを実証する、肝臓マーカー測定(AST)を示している。データは平均±s.d.として提示され、統計学的有意性は両側の対応のないt検定によって分析した。****、P<0.0001;***、P<0.001;**、P<0.01;*、P<0.05;NS、P>0.05。全てのデータはn=3の生物学的に独立したマウスからのものである。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は90.8% (P4; FIG. 7A)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は96.8% (P5; FIG. 7B)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は96.8% (P6; FIG. 7C)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は96.0% (P7; FIG. 7D)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は93.0% (P8; FIG. 7E)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は87.0% (P9; FIG. 7F)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は93.0% (P10; FIG. 7G)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は95.3% (P11; FIG. 7H)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は93.8% (P12; FIG. 7I)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は87.8% (P14; FIG. 7J)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は95.3% (P13; FIG. 7K)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は92.3% (P15; FIG. 7L)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の1H NMRスペクトル(CDCl3)を示す図である。対応するアルコールの生成物への変換収率は88.5% (P16; FIG. 7M)であった。変換収率は、ピークa(4H、Pm分子の-OCH2CH2O-)およびピークe(3H、Pmと対応するアルコール分子の両方の-CH2CH2CH3)の積分から計算した。
異なるアミン出発物質を使用したiPhos合成を示す図である。1つの第一級、第二級、または第三級アミン基を有するアミンは単一の双性イオンを導入した。いくつかのアミン基を有するアミンは複数の双性イオンを導入した。
P10(DMSO-d6)および選択されたiPhos(CDCl3)の1H NMRスペクトルを示す図である。P10のスペクトルは、70℃においてDMSO-d6中で攪拌した後に記録され、ほとんど変化しないままであった。iPhosについては、反応がDMSO-d6中70℃で3日間行われ、反応後のメチレン基の消失したピークa(4.4ppm)は、ほとんど全てのP10がアミン基によって消費されたことを示した。さらに、あまり活性でないP16もアミンと完全に反応することができた。
Fluc mRNAを含有するiPLNPで処置したIGROV1細胞の細胞生存率を示す図である。iPhosの大部分が無視できる細胞傷害性を示した。
本開示のある実施形態による、CDCl3中の9A1P9; 1H NMR (CDCl3, ppm) δ 0.87 (m, 9H, -CH2CH2CH2CH3), 1.25 (m, 32H, -OCH2CH2(CH2)6CH3 and -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 1.55-1.84 (m, 6H, -OCH2CH2(CH2)6CH3 and -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 2.80 (m, 4H, -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 3.87 (m, 2H, -NCH2CH2O-), 3.96-4.28 (m, 4H, -NCH2CH2O- and -OCH2CH2(CH2)6CH3).13C NMR (CDCl3, ppm) δ 14.08, 14.10, 22.61, 22.66, 26.00, 27.00, 27.03, 29.16, 29.22, 29.25, 29.32, 29.45, 29.49, 29.62, 31.73, 31.77, 47.72. 31P NMR (CDCl3, ppm) δ -0.91, 0.94の1H NMRスペクトルを示す図である。計算質量m/z491.4、実測[M+H]+(LC-MS)m/z492.4。
本開示のある実施形態による、CDCl3中の10A1P10; 1H NMR (CDCl3, ppm) δ 0.87 (t, 9H, -CH2CH2CH2CH3), 1.25 (m, 42H, -OCH2CH2(CH2)7CH3 and -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 1.57-1.85 (m, 6H, -OCH2CH2(CH2)7CH3 and -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 2.81 (m, 4H, -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 3.87 (m, 2H, -NCH2CH2O-), 3.94-4.30 (m, 4H, -NCH2CH2O- and -OCH2CH2(CH2)7CH3).13C NMR (CDCl3, ppm) δ 14.10, 22.68, 26.00, 27.01, 27.05, 29.28, 29.32, 29.35, 29.46, 29.51, 29.57, 29.62, 31.86, 31.89, 47.61. 31P NMR (CDCl3, ppm) δ -1.08, 0.86の1H NMRスペクトルを示す図である。計算質量m/z561.5、実測[M+H]+(LC-MS)m/z563.6。
本開示のある実施形態による、CDCl3中9A1P15の1H NMRスペクトルを示す図である;カラムフラッシュクロマトグラフィーにより、わずかなDMSOが生成物中に残っていたが、9A1P15の効果に影響を及ぼさなかっただろう;1H NMR (CDCl3, ppm) δ 0.86 (m, 9H, -CH2CH2CH2CH3), 1.24 (m, 44H, -OCH2CH2(CH2)12CH3 and -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 1.56-1.86 (m, 6H, -OCH2CH2(CH2)12CH3 and -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 2.81 (m, 4H, -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 3.86 (m, 2H, -NCH2CH2O-), 3.94-4.30 (m, 4H, -NCH2CH2O- and -OCH2CH2(CH2)12CH3).13C NMR (CDCl3, ppm) δ 14.07, 14.11, 22.61, 22.68, 25.87, 26.96, 27.01, 29.16, 29.19, 29.23, 29.35, 29.47, 29.65, 29.70, 31.72, 31.76, 47.49. 31P NMR (CDCl3, ppm) δ -0.95, 0.80;計算質量m/z575.5、実測[M+H]+(LC-MS)m/z576.6。
本開示のある実施形態による、CDCl3中の10A1P16; 1H NMR (CDCl3, ppm) δ 0.87 (t, 9H, -CH2CH2CH2CH3), 1.25 (m, 54H, -OCH2CH2(CH2)13CH3 and -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 1.54-1.78 (m, 6H, -OCH2CH2(CH2)13CH3 and -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 2.76 (m, 4H, -N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH3)2), 3.85 (m, 2H, -NCH2CH2O-), 3.95-4.28 (m, 4H, -NCH2CH2O- and -OCH2CH2(CH2)13CH3).13C NMR (CDCl3, ppm) δ 14.11, 22.68, 25.91, 27.10, 27.20, 29.31, 29.34, 29.56, 29.59, 29.64, 29.66, 29.72, 31.88, 31.91, 47.78. 31P NMR (CDCl3, ppm) δ -1.00, 0.76の1H NMRスペクトルを示す図である;計算質量m/z645.6、実測[M+H]+(LC-MS)m/z646.6。
選択されたiPLNPの粒径および多分散指数(PDI)(図15A)、ゼータ電位(図15B)、ならびにmRNA結合有効性(図15C)を示す図である。9A1P9、10A1P10、9A1P15および10A1P16を精製したところ、それらのiPLNPは約150nmのサイズを示した。
図16Aが9A1P9、9A1P15、10A1P10、10A1P16を示し、図16Bが16A1P10および25A3P9を示す、選択されたiPLNPのpKaを示す図である。
iPhosのアミン基側の異なる尾部長がインビボmRNA発現有効性に影響を及ぼしたことを示す図である。図17Aは、注射6時間後の様々な臓器の生物発光イメージングを示している。C57BL/6マウスに0.1mg/kg FLuc mRNAでiPLNPによってIV注射し、発光を注射6時間後に定量化した。図17Bは、7A1P11~11A1P11の構造を示している。図17Cは、インビボでのmRNA送達有効性に対するアミン基側のアルキル鎖長の効果を示している。短すぎる(4~6)炭素長と長すぎる(10超)炭素長は共に肝臓における有効性を低下させた。8個および10個の炭素長が、高いFluc mRNA発現を示す傾向があった。
iPhosのリン酸基側の異なる尾部長が臓器選択的mRNA発現に影響を及ぼしたことを示す図である。図18Aは、注射6時間後の様々な臓器の生物発光イメージングを示している。C57BL/6マウスに0.1mg/kg FLuc mRNAでiPLNPによってIV注射した。
iPhosのリン酸基側の異なる尾部長が臓器選択的mRNA発現に影響を及ぼしたことを示す図である。図18Bは、10A1P4~10A1P16の構造を示している。
iPhosのリン酸基側の異なる尾部長が臓器選択的mRNA発現に影響を及ぼしたことを示す図である。図18Cは、臓器選択性に対するリン酸基側のアルキル鎖長の効果を示している。短い炭素長(4~8)はインビボで有効性を示さなかった。9個および10個の炭素長は主に肝臓で高いFluc mRNA発現を媒介する傾向があった。興味深いことに、より長い炭素長(13~16)は、Fluc mRNA発現の大部分を脾臓に変化させた。
10A1P4~10A1P16 iPLNPの粒径(図19A)、ゼータ電位(図19B)、およびpKa(図19C)を示す図である。10A1P4~10A1P16 iPLNPは一般に負に帯電しており、約200nmのサイズを示した。これらのナノ粒子は6.0~6.5のpKaを示した。
9A1P15および10A1P16 iPLNPのインビボ評価を示す図である。図20Aは、酸性エンドソーム環境における9A1P15および10A1P16の構造を示している。
9A1P15および10A1P16 iPLNPのインビボ評価を示す図である。図20Bは、0.25mg/kg FLuc mRNAでiPLNPによってIV注射したC57BL/6マウスおよび注射6時間後に定量化した発光を示している。
9A1P15および10A1P16 iPLNPのインビボ評価を示す図である。図20Cは、平均放射輝度によって記録される、様々な臓器でのルシフェラーゼ発現の定量化を示している。
9A1P9/mRNA重量比がインビボ有効性に影響を及ぼしたことを示す図である。図21Aは、酸性エンドソーム環境における9A1P9の構造を示している。
9A1P9/mRNA重量比がインビボ有効性に影響を及ぼしたことを示す図である。図21Bは、9:1(モル比11622:1)および18:1(モル比23244:1)の重量比を有する9A1P9/mRNAの評価を示している。iPhos:MDOA:chol:DMG-PEG2000モル比を25:30:30:1で固定した。C57BL/6マウスに0.25mg/kg FLuc mRNAでiPLNPによってIV注射し、発光を注射6時間後に定量化した。
9A1P9/mRNA重量比がインビボ有効性に影響を及ぼしたことを示す図である。図21Cは、平均放射輝度によって記録される、肝臓でのルシフェラーゼ発現の定量化を示している(n=3)。
ヘルパー脂質の構造を示す図である。イオン化可能カチオン性脂質はMDOA、DODAP、および5A2-SC8を含んでいた;永久カチオン性脂質はDDABおよびDOTAPを含んでいた。双性イオン性脂質DOPEをヘルパー脂質として使用した。
異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPの特性評価を示す図である。異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPの粒径、PDIを評価した。全ての製剤について、9A1P9:MDOA(DODAPまたは5A2-SC8):chol:DMG-PEG2000(モル比)=25:30:30:1。9A1P9:DDAB(またはDOTAP):chol:DMG-PEG2000(モル比)=60:30:40:0.4。9A1P9:DOPE:chol:DMG-PEG2000(モル比)=55:30:45:0.2。9A1P9:mRNA(w/w)=18:1。
異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPの特性評価を示す図である。異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPのゼータ電位を評価した。全ての製剤について、9A1P9:MDOA(DODAPまたは5A2-SC8):chol:DMG-PEG2000(モル比)=25:30:30:1。9A1P9:DDAB(またはDOTAP):chol:DMG-PEG2000(モル比)=60:30:40:0.4。9A1P9:DOPE:chol:DMG-PEG2000(モル比)=55:30:45:0.2。9A1P9:mRNA(w/w)=18:1。
異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPの特性評価を示す図である。異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPのmRNA結合有効性を評価した。全ての製剤について、9A1P9:MDOA(DODAPまたは5A2-SC8):chol:DMG-PEG2000(モル比)=25:30:30:1。9A1P9:DDAB(またはDOTAP):chol:DMG-PEG2000(モル比)=60:30:40:0.4。9A1P9:DOPE:chol:DMG-PEG2000(モル比)=55:30:45:0.2。9A1P9:mRNA(w/w)=18:1。
異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPの特性評価を示す図である。異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPのpKaを評価した。全ての製剤について、9A1P9:MDOA(DODAPまたは5A2-SC8):chol:DMG-PEG2000(モル比)=25:30:30:1。9A1P9:DDAB(またはDOTAP):chol:DMG-PEG2000(モル比)=60:30:40:0.4。9A1P9:DOPE:chol:DMG-PEG2000(モル比)=55:30:45:0.2。9A1P9:mRNA(w/w)=18:1。
異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPの特性評価を示す図である。異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPのIGROV-1細胞におけるインビトロmRNA送達有効性(25ng mRNA)を評価した。全ての製剤について、9A1P9:MDOA(DODAPまたは5A2-SC8):chol:DMG-PEG2000(モル比)=25:30:30:1。9A1P9:DDAB(またはDOTAP):chol:DMG-PEG2000(モル比)=60:30:40:0.4。9A1P9:DOPE:chol:DMG-PEG2000(モル比)=55:30:45:0.2。9A1P9:mRNA(w/w)=18:1。
Cy5-mRNAの臓器分布を示す図である。C57BL/6マウスに0.25mg/kg Cy5-mRNAでPBS(図24A)またはiPLNP 9A1P9-5A2-SC8(図24B)または9A1P9-DDAB(図24C)をIV注射し、6時間後に画像化した。iPLNP製剤については、25:30:30:1の9A1P9:5A2-SC8:chol:DMG-PEG2000モル比および60:30:40:0.4の9A1P9:DDAB:chol:DMG-PEG2000モル比を使用した;9A1P9/mRNA(w/w)を18/1で固定した。
それぞれ、肝臓および肺での高いmRNA送達有効性を示した、9A1P9-5A2-SC8(図25A)および9A1P9-DDAB(図25B)iPLNPを示す図である。25:30:30:1の9A1P9:5A2-SC8:chol:DMG-PEG2000(モル比)(Fluc mRNA、0.05mg/kg)および60:30:40:0.4の9A1P9:DDAB:chol:DMG-PEG2000(モル比)(Fluc mRNA、0.25mg/kg)を使用した。9A1P9:mRNA重量比を18:1で固定した。C57BL/6マウスにiPLNPによってIV注射し、6時間後に画像化した。
異なる臓器選択的iPLNPによるFlucタンパク質発現の速度論分析を示す図である。9A1P9-5A2-SC8(肝臓特異的、0.05mg/kg FlucmRNA;図26A)、9A1P9-DDAB(肺特異的、0.25mg/kg Fluc mRNA;図26B)および10A1P16-MDOA(脾臓特異的、0.25mg/kg Fluc mRNA;図26C)iPLNPをC57BL/6マウスにIV投与した。臓器を3時間後、6時間後、12時間後、および24時間後に画像化した。データは平均±s.d.として提示される(n=3の生物学的に独立したマウス)。
9A1P9-5A2-SC8 iPLNPが肝細胞で約91%のtdTomato編集を達成したことを示す図である。図27Aは、Ai9マウスにIV投与した9A1P9-5A2-SC8 iPLNP(Cre mRNA、0.25mg/kg)を示している。48時間後に、肝細胞を単離し、フローサイトメトリーによって分析した。図27Bは、Ai9マウスにIV注射したDLin-MC3-DMA LNP(Cre mRNA、0.25mg/kg)を示している。48時間後に、肝細胞を単離し、フローサイトメトリーによって分析した。図27Cは、9A1P9-5A2-SC8 iPLNPおよびDLin-MC3-DMA LNPの併合した結果を示している。全てのデータがn=3の生物学的に独立したマウスからのものである。
tdTomato陽性肺細胞の百分率を示す図である。肺細胞でのtdTomato発現を分析するためのFACSゲーティング戦略を使用した。手短に言えば、Ghost Red 780を利用して生細胞と死細胞を区別した。EpCam+を使用して上皮細胞を定義し、CD45+およびCD31-を使用して免疫細胞を定義し、CD45-およびCD31+を使用して内皮細胞を定義した。細胞型におけるtdTomato+のゲートを、PBSを注射した対照Ai9マウスに基づいて引いた。Ai9マウスに9A1P9-DDAB iPLNP(Cre mRNA、0.25mg/kg)によってIV注射し、所与の細胞型のtdTomato+を48時間後にフローサイトメトリーによって検出した。データは平均±s.d.として提示される(n=3の生物学的に独立したマウス)。
tdTomato陽性脾細胞の百分率を示す図である。脾細胞でのtdTomato発現を分析するためのFACSゲーティング戦略を使用した。手短に言えば、Ghost Red 780を利用して生細胞と死細胞を区別した。CD45+を使用して免疫細胞を区別し、次いで、CD3+およびCD11b-をT細胞に使用し、CD3-およびCD11b+をマクロファージ細胞に使用し、CD19+およびCD11b-をB細胞に使用した。細胞型におけるtdTomato+のゲートを、PBSを注射した対照マウスに基づいて引いた。Ai9マウスに10A1P16-MDOA iPLNP(Cre mRNA、0.5mg/kg)によってIV注射し、所与の細胞型のtdTomato+を48時間後にフローサイトメトリーによって検出した。データは平均±s.d.として提示される(n=3の生物学的に独立したマウス)。
どのようにNanoAssemblrマイクロ流体混合システムを使用してiPLNPサイズを減少させることができるかを示す図である。NanoAssemblrマイクロ流体混合システムを使用して10A1P16-MDOA iPLNPを調製したところ、100nm未満の小さなサイズを示した。iPLNP直径を減少させた後でも高いインビボmRNA送達有効性および正確な臓器選択性が完全に保持された(図30A)。10A1P16-MDOA iPLNP(Fluc mRNA、0.25mg/kg)は、脾臓でのmRNA翻訳を媒介した(図30B)。(n=3の生物学的に独立したマウス)。
mRNAを搭載する10A1P16-MDOA iPLNPがインビボで忍容性が高いことを実証する、肝臓マーカー測定(BUN(図31A);CREA(図31B);ATL(図31C);およびAST(図31D))を示す図である。10A1P16-MDOA(脾臓特異的)iPLNPをC57BL/6マウスに静脈内(IV)投与した(0.25mg/kg)。リポ多糖(LPS、5mg/kg、IP)を陽性対照として使用し、PBS(IV)を陰性対照として調べた。注射24時間後に、腎機能(BUNおよびCREA)および肝機能(ALTおよびAST)を評価した。LPS処置マウスは重度の腎および肝傷害を示した。10A1P16-MDOA iPLNP群とPBS群との間で有意差はなかった。データは平均±s.d.として提示される(n=3の生物学的に独立したマウス)。統計学的有意性を両側の対応のないt検定によって分析した。****、P<0.0001;***、P<0.001;**、P<0.01;*、P<0.05。
pDNAおよびsiRNAの効率的な送達のiPLNP可能化を示す図である。図32Aは、pCMV-Luc pDNAを送達するために使用した9A1P9-5A2-SC8 iPLNPおよび9A1P9-DDAB iPLNPを示している。1ウェル当たり12.5ngおよび25ngのpDNAを適用した。結果を未処置細胞に正規化した。図32Bは、siLuc(siRNA)を効率的に送達した9A1P9-5A2-SC8 iPLNPおよび9A1P9-DDAB iPLNPを示している。1ウェル当たり12.5ngおよび25ngのsiRNAを利用した。データは平均±s.d.として提示される(n=3の生物学的に独立した試料)。
mRNAの皮下組織への効率的な送達のiPLNP可能化を示す図である。図33Aは、Creレコンビナーゼ(CRE)mRNAを含有するPBS、9A1-P9、9A1-P15、および10A1-P16のAi9マウスへの皮下注射後に、tdTomato陽性細胞が注射44時間後にIVISを介して観察されたことを示している。図33Bは、Creレコンビナーゼ(CRE)mRNAを含有するPBS、9A1-P9、9A1-P15、および10A1-P16の皮下注射の44時間後のAi9マウスの皮下組織(例えば、皮膚)でのtdTomato発現の定量化を示している。
以下の詳細な説明は、本開示の様々な実施形態を例示する付随する図面を参照する。図面および説明は、当業者が本開示を実施することを可能にするのに十分詳細に本開示の態様および実施形態を説明することを意図している。本開示の範囲から逸脱することなく、他の成分を利用することができ、変更を行うことができる。したがって、以下の説明は限定的な意味で解釈されるべきではない。本開示の範囲は、特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と合わせて添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
本開示は、少なくとも部分的に、脂質ナノ粒子(LNP)に使用するためのイオン化可能な合成リン脂質の特定に基づく。したがって、本開示は、イオン化可能な合成リン脂質組成物およびその調製方法、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNP組成物およびその調製方法、本明細書に開示される組成物を使用する方法、ならびに本明細書に開示される方法の実施に使用されるキットを提供する。
I.イオン化可能な合成リン脂質
本開示は、新たなクラスのイオン化可能な合成リン脂質を提供する。一部の実施形態では、本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質が、式(I):
(式中、R1は、C2~C20非置換アルキル、C2~C20置換アルキル、C2~C20非置換アルケニル、C2~C20置換アルケニル、C2~C20非置換アルキニル、C2~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、およびC4~C20置換シクロアルキルからなる群から選択され;R2、およびR3は、H、C1~C20非置換アルキル、C1~C20置換アルキル、C1~C20非置換アルケニル、C1~C20置換アルケニル、C1~C20非置換アルキニル、C1~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、およびC4~C20置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4、R5、R6、およびR7は、H、C1~C8非置換アルキル、C1~C8置換アルキル、C1~C8非置換アルケニル、C1~C8置換アルケニル、C1~C8非置換アルキニル、およびC1~C8置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R8は、C3~C21非置換アルキル、C3~C21置換アルキル、C3~C21非置換アルケニル、C3~C21置換アルケニル、C3~C21非置換アルキニル、およびC3~C21置換アルキニルからなる群から選択され;nは1~4の整数である)
を有し得る。
少なくとも一部の例では、R1が、C2~C16非置換アルキル、C2~C16置換アルキル、またはC4~C12置換シクロアルキルからなる群から選択され;R2、およびR3が、H、C1~C16非置換アルキル、C1~C16置換アルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4、R5、R6、およびR7が、H、C1~C4非置換アルキル、またはC1~C4置換アルキルからなる群から独立して選択され;R8がC3~C18非置換アルキルから選択され;nが1~3の整数である。
他の例では、R1がC2~C15非置換アルキルであり;R2およびR3が、H、C1~C16置換アルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4、R5、R6、およびR7が、H、メチル、またはエチルからなる群から独立して選択され;R8がC4~C16非置換アルキルから選択され;nが1~2の整数である。
一部の実施形態では、本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質が、式(II):
(式中、R1およびR2は、H、C1~C8置換アルキル、またはC1~C8非置換アルキルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6は、H、C1~C8非置換アルキル、またはC1~C8置換アルキルからなる群から独立して選択され;R7は、C3~C21非置換アルキルまたはC3~C21置換アルキルからなる群から選択され;nは1~4の整数である)
を有し得る。
一部の例では、R1およびR2が、H、C1~C6置換アルキル、またはC1~C6非置換アルキルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6が、H、C1~C4非置換アルキル、またはC1~C4置換アルキルからなる群から独立して選択され;R7が、C3~C18非置換アルキルまたはC3~C18置換アルキルからなる群から選択され;nが1~3の整数である。
一部の例では、R1およびR2が、H、C1~C4置換アルキル、またはC1~C4非置換アルキルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6が、H、メチル、またはエチルからなる群から独立して選択され;R7が、C3~C15非置換アルキルまたはC3~C15置換アルキルからなる群から選択され;nが1~2の整数である。
他の例では、R1およびR2が、H、C1~C8置換アルキル、C1~C8非置換アルキル、C2~C8非置換アルケニル、C2~C8置換アルケニル、C2~C8非置換アルキニル、またはC2~C8置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6が、H、C1~C8置換アルキル、C1~C8非置換アルキル、C1~C8非置換アルケニル、C2~C8置換アルケニル、C2~C8非置換アルキニル、またはC2~C8置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R7が、C3~C21非置換アルキル、C3~C21置換アルキル、C3~C21非置換アルケニル、C3~C21置換アルケニル、C3~C21非置換アルキニル、またはC3~C21置換アルキニルからなる群から選択され;nが1~4の整数である。
そのうえ他の例では、R1およびR2が、H、C1~C6置換アルキル、C1~C6非置換アルキル、C2~C6非置換アルケニル、C2~C6置換アルケニル、C2~C6非置換アルキニル、またはC2~C6置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6が、H、C1~C4非置換アルキル、C1~C4置換アルキル、C2~C4非置換アルケニル、C2~C4置換アルケニル、C2~C4非置換アルキニル、またはC2~C4置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R7が、C3~C18非置換アルキルまたはC3~C18置換アルキルからなる群から選択され;nが1~3の整数である。
さらに他の例では、R1およびR2が、H、C1~C4置換アルキル、またはC1~C4非置換アルキルからなる群から独立して選択され;R3、R4、R5、およびR6が、H、メチル、またはエチルからなる群から独立して選択され;R7が、C3~C15非置換アルキルまたはC3~C15置換アルキルからなる群から選択され;nが1~2の整数である。
一部の実施形態では、本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質が、式(III):
(式中、R1は、C2~C20非置換アルキル、C2~C20置換アルキル、C2~C20非置換アルケニル、C2~C20置換アルケニル、C2~C20非置換アルキニル、C2~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、またはC4~C20置換シクロアルキルからなる群から選択され;R2、およびR3は、H、C1~C20非置換アルキル、C1~C20置換アルキル、C1~C20非置換アルケニル、C1~C20置換アルケニル、C1~C20非置換アルキニル、C1~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、またはC4~C20置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4およびR5は、H、C1~C8非置換アルキル、C1~C8置換アルキル、C1~C8非置換アルケニル、C1~C8置換アルケニル、C1~C8非置換アルキニル、またはC1~C8置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R6は、C3~C21非置換アルキル、C3~C21置換アルキル、C3~C21非置換アルケニル、C3~C21置換アルケニル、C3~C21非置換アルキニル、またはC3~C21置換アルキニルからなる群から選択され;nは1~4の整数であり;mは1~4の整数である)
を有し得る。
一部の例では、R1が、C2~C16非置換アルキル、C2~C16置換アルキル、C2~C16非置換アルケニル、C2~C16置換アルケニル、C2~C16非置換アルキニル、C2~C16置換アルキニル、C4~C16非置換シクロアルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から選択され;R2、およびR3が、H、C1~C16非置換アルキル、C1~C16置換アルキル、C1~C16非置換アルケニル、C1~C16置換アルケニル、C1~C16非置換アルキニル、C1~C16置換アルキニル、C4~C16非置換シクロアルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4およびR5が、H、C1~C6非置換アルキル、C1~C6置換アルキル、C1~C6非置換アルケニル、C1~C6置換アルケニル、C1~C6非置換アルキニル、またはC1~C6置換アルキニルからなる群から独立して選択され;R6が、C3~C18非置換アルキル、C3~C18置換アルキル、C3~C18非置換アルケニル、C3~C18置換アルケニル、C3~C18非置換アルキニル、またはC3~C18置換アルキニルからなる群から選択され;nが1~3の整数であり;mが1~3の整数である。
他の例では、R1がC2~C15非置換アルキルであり;R2およびR3が、H、C1~C16置換アルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;R4およびR5が、H、メチル、またはエチルからなる群から独立して選択され;R6がC4~C16非置換アルキルから選択され;nが1~2の整数であり;mが1~2の整数である。
一部の実施形態では、本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質が、式(IV):
nAxPm 式(IV)
(式中、「Pm」はアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子を指し、「nA」はアミンを指し、「nAxPm」の「x」は1つのアミン分子上の修飾されたPm分子の数を指す)
を有し得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、Pmが
から選択される1つまたは複数を含み得る、式(IV)を有し得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、nAが
から選択される1つまたは複数を含み得る、式(IV)を有し得る。
一部の実施形態では、nAxPm 式(IV)を有する本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質が、1AxP4、1AxP5、1AxP6、1AxP7、1AxP8、1AxP9、1AxP10、1AxP11、1AxP12、1AxP13、1AxP14、1AxP15、1AxP16、2AxP4、2AxP5、2AxP6、2AxP7、2AxP8、2AxP9、2AxP10、2AxP11、2AxP12、2AxP13、2AxP14、2AxP15、2AxP16、3AxP4、3AxP5、3AxP6、3AxP7、3AxP8、3AxP9、3AxP10、3AxP11、3AxP12、3AxP13、3AxP14、3AxP15、3AxP16、4AxP4、4AxP5、4AxP6、4AxP7、4AxP8、4AxP9、4AxP10、4AxP11、4AxP12、4AxP13、4AxP14、4AxP15、4AxP16、5AxP4、5AxP5、5AxP6、5AxP7、5AxP8、5AxP9、5AxP10、5AxP11、5AxP12、5AxP13、5AxP14、5AxP15、5AxP16、6AxP4、6AxP5、6AxP6、6AxP7、6AxP8、6AxP9、6AxP10、6AxP11、6AxP12、6AxP13、6AxP14、6AxP15、6AxP16、7AxP4、7AxP5、7AxP6、7AxP7、7AxP8、7AxP9、7AxP10、7AxP11、7AxP12、7AxP13、7AxP14、7AxP15、7AxP16、8AxP4、8AxP5、8AxP6、8AxP7、8AxP8、8AxP9、8AxP10、8AxP11、8AxP12、8AxP13、8AxP14、8AxP15、8AxP16、9AxP4、9AxP5、9AxP6、9AxP7、9AxP8、9AxP9、9AxP10、9AxP11、9AxP12、9AxP13、9AxP14、9AxP15、9AxP16、10AxP4、10AxP5、10AxP6、10AxP7、10AxP8、10AxP9、10AxP10、10AxP11、10AxP12、10AxP13、10AxP14、10AxP15、10AxP16、11AxP4、11AxP5、11AxP6、11AxP7、11AxP8、11AxP9、11AxP10、11AxP11、11AxP12、11AxP13、11AxP14、11AxP15、11AxP16、12AxP4、12AxP5、12AxP6、12AxP7、12AxP8、12AxP9、12AxP10、12AxP11、12AxP12、12AxP13、12AxP14、12AxP15、12AxP16、13AxP4、13AxP5、13AxP6、13AxP7、13AxP8、13AxP9、13AxP10、13AxP11、13AxP12、13AxP13、13AxP14、13AxP15、13AxP16、14AxP4、14AxP5、14AxP6、14AxP7、14AxP8、14AxP9、14AxP10、14AxP11、14AxP12、14AxP13、14AxP14、14AxP15、14AxP16、15AxP4、15AxP5、15AxP6、15AxP7、15AxP8、15AxP9、15AxP10、15AxP11、15AxP12、15AxP13、15AxP14、15AxP15、15AxP16、16AxP4、16AxP5、16AxP6、16AxP7、16AxP8、16AxP9、16AxP10、16AxP11、16AxP12、16AxP13、16AxP14、16AxP15、16AxP16、17AxP4、17AxP5、17AxP6、17AxP7、17AxP8、17AxP9、17AxP10、17AxP11、17AxP12、17AxP13、17AxP14、17AxP15、17AxP16、18AxP4、18AxP5、18AxP6、18AxP7、18AxP8、18AxP9、18AxP10、18AxP11、18AxP12、18AxP13、18AxP14、18AxP15、18AxP16、19AxP4、19AxP5、19AxP6、19AxP7、19AxP8、19AxP9、19AxP10、19AxP11、19AxP12、19AxP13、19AxP14、19AxP15、19AxP16、20AxP4、20AxP5、20AxP6、20AxP7、20AxP8、20AxP9、20AxP10、20AxP11、20AxP12、20AxP13、20AxP14、20AxP15、20AxP16、21AxP4、21AxP5、21AxP6、21AxP7、21AxP8、21AxP9、21AxP10、21AxP11、21AxP12、21AxP13、21AxP14、21AxP15、21AxP16、22AxP4、22AxP5、22AxP6、22AxP7、22AxP8、22AxP9、22AxP10、22AxP11、22AxP12、22AxP13、22AxP14、22AxP15、22AxP16、23AxP4、23AxP5、23AxP6、23AxP7、23AxP8、23AxP9、23AxP10、23AxP11、23AxP12、23AxP13、23AxP14、23AxP15、23AxP16、24AxP4、24AxP5、24AxP6、24AxP7、24AxP8、24AxP9、24AxP10、24AxP11、24AxP12、24AxP13、24AxP14、24AxP15、24AxP16、25AxP4、25AxP5、25AxP6、25AxP7、25AxP8、25AxP9、25AxP10、25AxP11、25AxP12、25AxP13、25AxP14、25AxP15、25AxP16、26AxP4、26AxP5、26AxP6、26AxP7、26AxP8、26AxP9、26AxP10、26AxP11、26AxP12、26AxP13、26AxP14、26AxP15、26AxP16、27AxP4、27AxP5、27AxP6、27AxP7、27AxP8、27AxP9、27AxP10、27AxP11、27AxP12、27AxP13、27AxP14、27AxP15、27AxP16、28AxP4、28AxP5、28AxP6、28AxP7、28AxP8、28AxP9、28AxP10、28AxP11、28AxP12、28AxP13、28AxP14、28AxP15、28AxP16(式中、「nAxPm」の「x」は1つのアミン分子上の修飾されたPm分子の数を指す)を含み得る。
一部の態様では、nAxPm 式(IV)を有する本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質が、7A1P4、7A1P5、7A1P6、7A1P7、7A1P8、7A1P9、7A1P10、7A1P11、7A1P12、7A1P13、7A1P14、7A1P15、7A1P16、8A1P4、8A1P5、8A1P6、8A1P7、8A1P8、8A1P9、8A1P10、8A1P11、8A1P12、8A1P13、8A1P14、8A1P15、8A1P16、9A1P4、9A1P5、9A1P6、9A1P7、9A1P8、9A1P9、9A1P10、9A1P11、9A1P12、9A1P13、9A1P14、9A1P15、9A1P16、10A1P4、10A1P5、10A1P6、10A1P7、10A1P8、10A1P9、10A1P10、10A1P11、10A1P12、10A1P13、10A1P14、10A1P15、10A1P16、11A1P4、11A1P5、11A1P6、11A1P7、11A1P8、11A1P9、11A1P10、11A1P11、11A1P12、11A1P13、11A1P14、11A1P15、11A1P16、12A1P4、12A1P5、12A1P6、12A1P7、12A1P8、12A1P9、12A1P10、12A1P11、12A1P12、12A1P13、12A1P14、12A1P15、12A1P16、13A1P4、13A1P5、13A1P6、13A1P7、13A1P8、13A1P9、13A1P10、13A1P11、13A1P12、13A1P13、13A1P14、13A1P15、13A1P16、またはこれらの任意の組合せを含み得る。一部の態様では、nAxPm 式(IV)を有する本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質が、9A1P9、9A1P15、10A1P10、10A1P16またはこれらの任意の組合せを含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質がpH切替可能である。本明細書で使用される場合、「pH切替可能」は、pH値の定義される範囲でのプロトン化でコンフォメーションが変化する脂質を指す。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、細胞質pH(例えば、約7.0から約7.5)でpH切替可能である。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、エンドソームおよび/またはリソソームルーメンpH(例えば、約6.5から約4.5)でpH切替可能である。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、約4.0~約8.0の範囲のpH(例えば、約4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0)でpH切替可能である。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が不可逆性である(すなわち、pH切替可能でない)。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、少なくとも1つのリン酸基と少なくとも1つの双性イオンとを含み得る。双性イオンは、分子内塩または双極子イオンとしても知られており、2個以上の原子が反対の形式電荷を保有する全体として中性の種である。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が少なくとも1つの双性イオンを有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が複数の双性イオン(例えば、2つ以上の双性イオン)を有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が約1~約10個(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)の双性イオンを有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が少なくとも1つの不可逆性双性イオンを有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が少なくとも1つのpH切替可能な双性イオンを有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が複数のpH切替可能な双性イオン(例えば、2つ以上のpH切替可能な双性イオン)を有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、約1~約10個(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)のpH切替可能な双性イオンを有し得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、少なくとも1つのリン酸基と、少なくとも1つの双性イオンと、少なくとも1つの疎水性ドメインとを含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が少なくとも1つの尾部を有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質がマルチテールであり得る(すなわち、2つ以上の尾部を有し得る)。一部の実施形態では、開示されるマルチテールのイオン化可能なリン脂質がエンドソーム膜不安定化を有し得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が少なくとも1つの疎水性尾部を有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が2つ以上の疎水性尾部を有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が約1~約10個(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)の疎水性尾部を有し得る。一部の実施形態では、本開示は、pH切替可能な、マルチテールのイオン化可能なリン脂質を提供する。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が少なくとも1つの疎水性尾部を有し得、疎水性尾部がアルキル尾部である。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が2つ以上のアルキル尾部を有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が約1~約10個(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)のアルキル尾部を有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、約5個の炭素~約20個(例えば、約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20)の炭素のアルキル鎖長を含む少なくとも1つのアルキル尾部を有し得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、約8個の炭素~約16個の炭素のアルキル鎖長を含む少なくとも1つのアルキル尾部を有し得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、約8個の炭素~約10個の炭素のアルキル鎖長を含む少なくとも1つのアルキル尾部を有し得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、約9個の炭素~約12個の炭素のアルキル鎖長を含む少なくとも1つのアルキル尾部を有し得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、約13個の炭素~約16個の炭素のアルキル鎖長を含む少なくとも1つのアルキル尾部を有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、全てのアルキル尾部の長さが同じである複数のアルキル尾部を有し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、全てのアルキル尾部の長さが互いに異なる複数のアルキル尾部を有し得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、少なくとも1つのリン酸基と、少なくとも1つの双性イオンと、少なくとも1つの疎水性ドメインと、少なくとも1つの第三級アミンとを含み得る。本明細書で使用される場合、第三級アミンは、窒素原子が、カルボニル基炭素であることができないいずれかの混成の3個の炭素に直接結合しているアミンを指す。一部の実施形態では、少なくとも1つの第三級アミンを含む本明細書のイオン化可能な合成リン脂質において、第三級アミンが生理的pH(例えば、約7.0から約7.5)でプロトン化されない。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質中の第三級アミンのプロトン化の欠如により、イオン化可能な合成リン脂質が負に帯電され得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質中の第三級アミンのプロトン化の欠如により、イオン化可能な合成リン脂質が細胞膜に融合するのが困難になり得る。一部の実施形態では、少なくとも1つの第三級アミンを含む本明細書のイオン化可能な合成リン脂質において、第三級アミンがエンドソームpH(例えば、約6.5から約4.5)でプロトン化され得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質中の第三級アミンのプロトン化により少なくとも1つの双性イオン性頭部が形成され得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、1つの第三級アミンと、1つのリン酸基と、3つの疎水性尾部とを含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質が、1つの第三級アミンと、1つのリン酸基と、3つの疎水性尾部とを含み得、疎水性尾部が約10個の炭素~約12個の炭素のアルキル鎖長を含み得る。
本開示は、本明細書に開示されるイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法を提供する。当業者であれば、化学合成で知られている標準的な技術が本明細書で使用するのに適していることを認識するだろう。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法が、アミン(例えば、1A-28A)とアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16)による直交型反応を通した合成を含み得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法において、各アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16)が、少なくとも1つのリン酸基および少なくとも1つの疎水性アルキル鎖をイオン化可能な合成リン脂質に導入し得る。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法において、第一級、第二級、および/または第三級アミンが、約1当量の本明細書のアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16)を消費し得る。一部の態様では、単一の第一級、第二級または第三級アミンを有する本明細書のアミン(例えば、1A-18A)を約1.1当量のアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16)と反応させて、本明細書の式IVによるnA1Pmを有するイオン化可能な合成リン脂質を得ることができる。一部の態様では、複数のアミン基を有する本明細書のアミン(例えば、19A-28A)を約2.2当量のアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16)と反応させて、本明細書の式IVによるnA2Pmを有するイオン化可能な合成リン脂質を得ることができる。一部の態様では、複数のアミン基を有する本明細書のアミン(例えば、19A-28A)を約3.3当量のアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16)と反応させて、本明細書の式IVによるnA3Pmを有するイオン化可能な合成リン脂質を得ることができる。一部の態様では、複数のアミン基を有する本明細書のアミン(例えば、19A-28A)を約4.4当量のアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16)と反応させて、本明細書の式IVによるnA4Pmを有するイオン化可能な合成リン脂質を得ることができる。一部の態様では、複数のアミン基を有する本明細書のアミン(例えば、19A-28A)を約5.5当量のアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16)と反応させて、本明細書の式IVによるnA5Pmを有するイオン化可能な合成リン脂質を得ることができる。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法が高度極性有機溶媒中で行われ得る。本明細書で使用するための高度極性有機溶媒の非限定的な例としては、水(H2O)、メタノール(CH3OH)、ジメチルスルホキシド(DMSO;C2H6OS)、ジメチルホルムアミド(C3H7NO)、アセトニトリル(C2H3N)などが挙げられる。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法がDMSO中で行われ得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法が、約0.1g/mL~約1.0g/mL(例えば、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0gmL-1)の出発物質(例えば、アミン(例えば、1A-28A)およびアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16))を含み得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法が、約0.3g/mLの出発物質(例えば、アミン(例えば、1A-28A)およびアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16))を含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法が、高度極性有機溶媒中で出発物質(例えば、アミン(例えば、1A-28A)およびアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16))を約1~約5日間(例えば、約1、2、3、4、5日間)攪拌するステップを含み得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法が、高度極性有機溶媒中で出発物質(例えば、アミン(例えば、1A-28A)およびアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16))を約3日間攪拌するステップを含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法が、高度極性有機溶媒中で出発物質(例えば、アミン(例えば、1A-28A)およびアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16))を約60℃~約80℃(例えば、約60、65、70、75、80°C)で攪拌するステップを含み得る。一部の態様では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法が、高度極性有機溶媒中で出発物質(例えば、アミン(例えば、1A-28A)およびアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(例えば、P4-P16))を約70℃で攪拌するステップを含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を調製する方法が精製を含み得る。本明細書で使用するのに適した精製方法の非限定的な例としては、カラムクロマトグラフィー、真空乾燥、凍結乾燥、カラム分別などが挙げられ得る。
II.ナノ粒子および脂質ナノ粒子
本開示は、ナノ粒子および/または脂質ナノ粒子(LNP)に使用するための新たなクラスのイオン化可能な合成リン脂質を提供する。「ナノ粒子」という用語は、コアを封入する親水相によって囲まれた親油性コアを含む構造を指す。一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を使用して1つまたは複数のナノ粒子を形成することができる。本明細書のナノ粒子の異なる親油性成分および親水性成分から生じるイオン性相互作用が、独立したおよび/または観察可能な物理的特性をもたらし得る。一部の実施形態では、本明細書のナノ粒子が、約1.0μm以下(例えば、約1000nm、750nm、500nm、250nm、150nm 100nm、75nm、50nm、25nm、10nm、7.5nm、5nm、2.5nm、1.0nm)の平均サイズを有し得る。「平均サイズ」は、親油相および親水相を含むナノ粒子の集団の平均直径として理解される。本明細書のナノ粒子の平均サイズは、当業者によって知られており、例えば、以下の実験部に記載されている標準的な方法によって測定され得る。一部の実施形態では、本明細書のナノ粒子が、1.0μm以下、または1.0nm~1000nmの間、または100nm~350nmの間の平均粒径を有し得る。当業者であれば、ナノ粒子の平均サイズが、脂質成分の量(例えば、多量では、得られるサイズが等しいまたはより大きい)、界面活性剤の量(例えば、多量または高分子量では、サイズが等しいまたはより小さい)、および/または調製方法のパラメータ、例えば、それだけに限らないが、攪拌の速度および種類、両相の温度、混合期間の持続時間などによって影響を及ぼされ得ることを認識することができる。
一部の実施形態では、本明細書のナノ粒子が、その大きさが約-50mV~約+80mVで変化し得る表面電荷を有し得る。本明細書のナノ粒子の表面電荷は、当業者によって知られている標準的な方法によって測定され得る。一部の態様では、本明細書のナノ粒子の表面電荷が、Z電位によって測定され得る。
一部の実施形態では、本明細書のナノ粒子が、1つまたは複数の細胞と接触すると、1つまたは複数の細胞に侵入することができる。一部の実施形態では、本明細書のナノ粒子が、1つまたは複数の細胞と接触すると、1つまたは複数の生物学的に活性な分子、低分子、および/または遺伝子編集治療を1つまたは複数の細胞に投与することができる。一部の実施形態では、本明細書のナノ粒子が、1つまたは複数の組織と接触すると、1つまたは複数の組織に侵入することができる。一部の実施形態では、本明細書のナノ粒子が、1つまたは複数の組織と接触すると、1つまたは複数の生物学的に活性な分子、低分子、および/または遺伝子編集治療を1つまたは複数の組織に投与することができる。一部の実施形態では、本明細書のナノ粒子が、1つまたは複数の臓器と接触すると、1つまたは複数の臓器に侵入することができる。一部の実施形態では、本明細書のナノ粒子が、1つまたは複数の臓器と接触すると、1つまたは複数の生物学的に活性な分子、低分子、および/または遺伝子編集治療を1つまたは複数の細胞に投与することができる。一部の実施形態では、本明細書のナノ粒子が、特異的細胞型、組織型、臓器、またはこれらの任意の組合せに侵入し得る。一部の態様では、本明細書のナノ粒子が、皮膚細胞、肺細胞、肝臓細胞、脾臓細胞、またはこれらの任意の組合せに侵入し得る。一部の態様では、本明細書のナノ粒子が、皮膚組織、肺組織、肝臓組織、脾臓組織、またはこれらの任意の組合せに侵入し得る。一部の態様では、本明細書のナノ粒子が、皮膚、肺、肝臓、脾臓、またはこれらの任意の組合せに侵入し得る。
一部の実施形態では、本明細書のイオン化可能な合成リン脂質を使用して1つまたは複数のLNPを形成することができる。LNPは、低pHで正に帯電することができ(RNA複合体化を可能にする)、生理的pHで中性であり得る(リポソームなどの、正に帯電した脂質と比較して、潜在的な毒性効果を減少させる)、イオン化可能脂質でできた球状小胞である。LNPは、エンドサイトーシスを介して細胞によって取り込まれ、低pH(おそらく)での脂質のイオン化可能性がエンドソーム脱出を可能にし、カーゴの細胞質への放出を可能にし得る。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるイオン化可能な合成リン脂質のいずれかを使用してLNPを形成することができる。一部の実施形態では、本明細書のLNPが1つまたは複数のマルチテールイオン化可能脂質を含み得る。一部の実施形態では、1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質の各々が、1つの第三級アミンと、1つのリン酸基と、2つ以上の疎水性尾部とを含み得る。一部の態様では、1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質の各々が、少なくとも1つの第三級アミンと、少なくとも1つのリン酸基と、2つ以上の疎水性尾部とを含み得、疎水性尾部が約5個の炭素~約20個(例えば、約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20)の炭素のアルキル鎖長を含み得る。一部の態様では、1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質の各々が、少なくとも1つの第三級アミンと、少なくとも1つのリン酸基と、2つ以上の疎水性尾部とを含み得、疎水性尾部が約10個の炭素~約12個の炭素のアルキル鎖長を含み得る。一部の態様では、1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質の各々が、少なくとも1つの第三級アミンと、少なくとも1つのリン酸基と、3つの疎水性尾部とを含み得、疎水性尾部が約10個の炭素~約12個の炭素のアルキル鎖長を含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1AxP4、1AxP5、1AxP6、1AxP7、1AxP8、1AxP9、1AxP10、1AxP11、1AxP12、1AxP13、1AxP14、1AxP15、1AxP16、2AxP4、2AxP5、2AxP6、2AxP7、2AxP8、2AxP9、2AxP10、2AxP11、2AxP12、2AxP13、2AxP14、2AxP15、2AxP16、3AxP4、3AxP5、3AxP6、3AxP7、3AxP8、3AxP9、3AxP10、3AxP11、3AxP12、3AxP13、3AxP14、3AxP15、3AxP16、4AxP4、4AxP5、4AxP6、4AxP7、4AxP8、4AxP9、4AxP10、4AxP11、4AxP12、4AxP13、4AxP14、4AxP15、4AxP16、5AxP4、5AxP5、5AxP6、5AxP7、5AxP8、5AxP9、5AxP10、5AxP11、5AxP12、5AxP13、5AxP14、5AxP15、5AxP16、6AxP4、6AxP5、6AxP6、6AxP7、6AxP8、6AxP9、6AxP10、6AxP11、6AxP12、6AxP13、6AxP14、6AxP15、6AxP16、7AxP4、7AxP5、7AxP6、7AxP7、7AxP8、7AxP9、7AxP10、7AxP11、7AxP12、7AxP13、7AxP14、7AxP15、7AxP16、8AxP4、8AxP5、8AxP6、8AxP7、8AxP8、8AxP9、8AxP10、8AxP11、8AxP12、8AxP13、8AxP14、8AxP15、8AxP16、9AxP4、9AxP5、9AxP6、9AxP7、9AxP8、9AxP9、9AxP10、9AxP11、9AxP12、9AxP13、9AxP14、9AxP15、9AxP16、10AxP4、10AxP5、10AxP6、10AxP7、10AxP8、10AxP9、10AxP10、10AxP11、10AxP12、10AxP13、10AxP14、10AxP15、10AxP16、11AxP4、11AxP5、11AxP6、11AxP7、11AxP8、11AxP9、11AxP10、11AxP11、11AxP12、11AxP13、11AxP14、11AxP15、11AxP16、12AxP4、12AxP5、12AxP6、12AxP7、12AxP8、12AxP9、12AxP10、12AxP11、12AxP12、12AxP13、12AxP14、12AxP15、12AxP16、13AxP4、13AxP5、13AxP6、13AxP7、13AxP8、13AxP9、13AxP10、13AxP11、13AxP12、13AxP13、13AxP14、13AxP15、13AxP16、14AxP4、14AxP5、14AxP6、14AxP7、14AxP8、14AxP9、14AxP10、14AxP11、14AxP12、14AxP13、14AxP14、14AxP15、14AxP16、15AxP4、15AxP5、15AxP6、15AxP7、15AxP8、15AxP9、15AxP10、15AxP11、15AxP12、15AxP13、15AxP14、15AxP15、15AxP16、16AxP4、16AxP5、16AxP6、16AxP7、16AxP8、16AxP9、16AxP10、16AxP11、16AxP12、16AxP13、16AxP14、16AxP15、16AxP16、17AxP4、17AxP5、17AxP6、17AxP7、17AxP8、17AxP9、17AxP10、17AxP11、17AxP12、17AxP13、17AxP14、17AxP15、17AxP16、18AxP4、18AxP5、18AxP6、18AxP7、18AxP8、18AxP9、18AxP10、18AxP11、18AxP12、18AxP13、18AxP14、18AxP15、18AxP16、19AxP4、19AxP5、19AxP6、19AxP7、19AxP8、19AxP9、19AxP10、19AxP11、19AxP12、19AxP13、19AxP14、19AxP15、19AxP16、20AxP4、20AxP5、20AxP6、20AxP7、20AxP8、20AxP9、20AxP10、20AxP11、20AxP12、20AxP13、20AxP14、20AxP15、20AxP16、21AxP4、21AxP5、21AxP6、21AxP7、21AxP8、21AxP9、21AxP10、21AxP11、21AxP12、21AxP13、21AxP14、21AxP15、21AxP16、22AxP4、22AxP5、22AxP6、22AxP7、22AxP8、22AxP9、22AxP10、22AxP11、22AxP12、22AxP13、22AxP14、22AxP15、22AxP16、23AxP4、23AxP5、23AxP6、23AxP7、23AxP8、23AxP9、23AxP10、23AxP11、23AxP12、23AxP13、23AxP14、23AxP15、23AxP16、24AxP4、24AxP5、24AxP6、24AxP7、24AxP8、24AxP9、24AxP10、24AxP11、24AxP12、24AxP13、24AxP14、24AxP15、24AxP16、25AxP4、25AxP5、25AxP6、25AxP7、25AxP8、25AxP9、25AxP10、25AxP11、25AxP12、25AxP13、25AxP14、25AxP15、25AxP16、26AxP4、26AxP5、26AxP6、26AxP7、26AxP8、26AxP9、26AxP10、26AxP11、26AxP12、26AxP13、26AxP14、26AxP15、26AxP16、27AxP4、27AxP5、27AxP6、27AxP7、27AxP8、27AxP9、27AxP10、27AxP11、27AxP12、27AxP13、27AxP14、27AxP15、27AxP16、28AxP4、28AxP5、28AxP6、28AxP7、28AxP8、28AxP9、28AxP10、28AxP11、28AxP12、28AxP13、28AxP14、28AxP15、28AxP16(式中、「nAxPm」の「x」は1つのアミン分子上の修飾されたPm分子の数を指す)から選択されるnAxPm 式(IV)を有する本明細書で提供される1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のLNPが、7A1P4、7A1P5、7A1P6、7A1P7、7A1P8、7A1P9、7A1P10、7A1P11、7A1P12、7A1P13、7A1P14、7A1P15、7A1P16、8A1P4、8A1P5、8A1P6、8A1P7、8A1P8、8A1P9、8A1P10、8A1P11、8A1P12、8A1P13、8A1P14、8A1P15、8A1P16、9A1P4、9A1P5、9A1P6、9A1P7、9A1P8、9A1P9、9A1P10、9A1P11、9A1P12、9A1P13、9A1P14、9A1P15、9A1P16、10A1P4、10A1P5、10A1P6、10A1P7、10A1P8、10A1P9、10A1P10、10A1P11、10A1P12、10A1P13、10A1P14、10A1P15、10A1P16、11A1P4、11A1P5、11A1P6、11A1P7、11A1P8、11A1P9、11A1P10、11A1P11、11A1P12、11A1P13、11A1P14、11A1P15、11A1P16、12A1P4、12A1P5、12A1P6、12A1P7、12A1P8、12A1P9、12A1P10、12A1P11、12A1P12、12A1P13、12A1P14、12A1P15、12A1P16、13A1P4、13A1P5、13A1P6、13A1P7、13A1P8、13A1P9、13A1P10、13A1P11、13A1P12、13A1P13、13A1P14、13A1P15、13A1P16、またはこれらの任意の組合せから選択されるnAxPm 式(IV)を有する本明細書で提供される1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含み得る。一部の態様では、本明細書のLNPが、9A1P9、9A1P15、10A1P10、10A1P16またはこれらの任意の組合せから選択されるnAxPm 式(IV)を有する本明細書で提供される1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含み得る。
LNPは通常、細胞結合を促進するヘルパー脂質と、脂質間の間隙を埋めるコレステロールと、血清タンパク質によるオプソニン作用および細網内皮クリアランスを減少させるポリエチレングリコール(PEG)とを含有する。
一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と少なくとも1つのヘルパー脂質とを含み得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、N-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物塩(DDAB)、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)、およびこれらの任意の組合せから選択される少なくとも1つのヘルパー脂質とを含み得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、少なくとも1つの双性イオン性ヘルパー脂質(例えば、DOPE)、イオン化可能カチオン性ヘルパー脂質(例えば、MDOA、DODAP)、永久カチオン性ヘルパー脂質(例えば、DDAB、DOTAP)、またはこれらの任意の組合せとを含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、少なくとも1つのコレステロールおよび/またはコレステロール誘導体とを含み得る。本明細書で使用される場合、「コレステロール誘導体」は、その付加、置換および/または欠失を含む、コレステロール構造から本質的になる任意の化合物を指す。本明細書のコレステロール誘導体という用語はまた、当技術分野で一般的に認識されるように、ステロイドホルモンおよび胆汁酸も含み得る。本明細書で使用するのに適したコレステロール誘導体の非限定的な例としては、ジヒドロコレステロール、ent-コレステロール、エピ-コレステロール、デスモステロール、コレスタノール、コレスタノン、コレステノン、シトステロール、コレステリル-2’-ヒドロキシエチルエーテル、コレステリル-4’-ヒドロキシブチルエーテル、3β-[N-(N’N’-ジメチルアミノエチル)カルバモイルコレステロール(DC-Chol)、24(S)-ヒドロキシコレステロール、25-ヒドロキシコレステロール、25(R)-27-ヒドロキシコレステロール、22-オキサコレステロール、23-オキサコレステロール、24-オキサコレステロール、シクロアルテノール、22-ケトステロール、20-ヒドロキシステロール、7-ヒドロキシコレステロール、19-ヒドロキシコレステロール、22-ヒドロキシコレステロール、25-ヒドロキシコレステロール、7-デヒドロコレステロール、5α-コレスタ-7-エン-3β-オール、3,6,9-トリオキサオクタン-1-オール-コレステリル-3e-オール、デヒドロエルゴステロール、デヒドロエピアンドロステロン、ラノステロール、ジヒドロラノステロール、ラノステノール、ルミステロール、シトカルシフェロール、カルシポトリオール、コプロスタノール、コレカルシフェロール、ルペオール、エルゴカルシフェロール、22-ジヒドロエルゴカルシフェロール(22-dihydroegocalciferol)、エルゴステロール、ブラシカステロール、トマチジン、トマチン、ウルソール酸、コール酸、ケノデオキシコール酸、チモステロール、ジオスゲニン、フコステロール、フェコステロール、もしくはフェコステロール、またはこれらの塩もしくはエステルが挙げられ得る。
一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、少なくとも1つのPEGまたはPEG修飾脂質とを含み得る。本明細書で使用される場合、PEG修飾脂質、または「PEG脂質」は、ポリエチレングリコール(PEG)で修飾された脂質を指す。このような種は、代わりに、PEG化脂質と呼ばれ得る。本明細書で使用するのに適したPEG修飾脂質の非限定的な例としては、PEG修飾ホスファチジルエタノールアミン、PEG修飾ホスファチジン酸、PEG修飾セラミド(PEG-CER)、PEG修飾ジアルキルアミン、PEG修飾ジアシルグリセロール(PEG-DAG)、PEG修飾ジアルキルグリセロール、およびこれらの混合物が挙げられ得る。例えば、それだけに限らないが、本明細書で使用するためのPEG修飾脂質は、PEG-c-DOMG(R-3-[(ω-メトキシポリ(エチレングリコール)2000)カルバモイル]-1,2-ジミリスチルオキシ-プロピル-3-アミンポリ(エチレングリコール));PEG-DMG(1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシポリエチレングリコールポリ(エチレングリコール));PEG-DLPE(1,2-ジラウロイル-sn-グリセロ-3-ホスホリルグリセロールナトリウム塩-ポリ(エチレングリコール));PEG-DMPE(ジメチル-2-(ジメチルホスフィノ)エチルホルフィン-ポリ(エチレングリコール));PEG-DPPC(1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン-ポリ(エチレングリコール));PEG-DSPE(1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-ポリ(エチレングリコール));PEG-DPPE(1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[モノメトキシポリ(エチレングリコール))などであり得る。
一部の実施形態では、本明細書で使用するためのPEG修飾脂質が、約1000ダルトン~約20000ダルトンのサイズを有するPEG部分を含み得る。一部の態様では、本明細書で使用するためのPEG修飾脂質が、約1000ダルトン、約2000ダルトン、約5000ダルトン、約10000ダルトン、約15000ダルトン、または約20000ダルトンのサイズを有するPEG部分を含み得る。一部の態様では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、少なくとも1つのPEGまたはPEG脂質とを含み得、PEG部分が約2000ダルトンのサイズを有し得る。本明細書に記載されるLNPの調製に使用するのに有用なPEG脂質の例としては、それだけに限らないが、1,2-ジアシル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ(ポリエチレングリコール)-350](mPEG 350 PE);1,2-ジアシル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ(ポリエチレングリコール)-550](mPEG 550 PE);1,2-ジアシル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ(ポリエチレングリコール)-750](mPEG 750 PE);1,2-ジアシル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ(ポリエチレングリコール)-1000](mPEG 1000 PE);1,2-ジアシル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ(ポリエチレングリコール)-2000](mPEG 2000 PE);1,2-ジアシル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ(ポリエチレングリコール)-3000](mPEG 3000 PE);1,2-ジアシル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ(ポリエチレングリコール)-5000](mPEG 5000 PE);N-アシル-スフィンゴシン-1-[スクシニル(メトキシポリエチレングリコール)750](mPEG 750セラミド);N-アシル-スフィンゴシン-1-[スクシニル(メトキシポリエチレングリコール)2000](mPEG 2000セラミド);およびN-アシル-スフィンゴシン-1-[スクシニル(メトキシポリエチレングリコール)5000](mPEG 5000セラミド)が挙げられる。一部の態様では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシ(ポリ(エチレングリコール-2000))(DMG-PEG2000)とを含み得る。
LNPを構成するイオン化可能脂質、ヘルパー脂質、コレステロールおよびPEGの相対量は、脂質ナノ粒子の有効性に実質的に影響を及ぼし得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、55:30:45、25:30:30、または60:30:40モル比の1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、少なくとも1つのヘルパー脂質と、少なくとも1つのコレステロールおよび/またはコレステロール誘導体とを含み得る。当業者であれば、1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、少なくとも1つのヘルパー脂質と、少なくとも1つのコレステロールおよび/またはコレステロール誘導体とのモル比を、特に本明細書のLNPの所与の用途および/または投与経路のために、必要に応じて最適化することができることを認識するだろう。一部の態様では、本明細書のLNPが、55:30:45モル比の1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)と、コレステロールとを含み得る。一部の態様では、本明細書のLNPが、25:30:30モル比の1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、N-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)と、コレステロールとを含み得る。一部の態様では、本明細書のLNPが、25:30:30モル比の1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)と、コレステロールとを含み得る。一部の態様では、本明細書のLNPが、25:30:30モル比の1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、5A2-SC8と、コレステロールとを含み得る。一部の態様では、本明細書のLNPが、60:30:40モル比の1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物塩(DDAB)と、コレステロールとを含み得る。一部の態様では、本明細書のLNPが、60:30:40モル比の1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質と、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)と、コレステロールとを含み得る。
一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の細胞型を標的化するための1つまたは複数の本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質を含み得る。一部の実施形態では、本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、LNPを1つまたは複数の細胞型に対して選択的にすることができる。一部の実施形態では、本明細書で提供されるイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、LNPに1つまたは複数の選択的細胞型でカーゴを降ろさせることができる。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の細胞型を選択的に標的化し得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、皮膚細胞、脾臓細胞、肝臓細胞、肺細胞またはこれらの組合せを選択的に標的化し得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の組織型を選択的に標的化し得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、皮膚、脾臓、肝臓、肺またはこれらの組合せを選択的に標的化し得る。一部の態様では、イオン化可能な合成リン脂質9A1P9とヘルパー脂質5A2-SC8とを含む本明細書のLNPが肝臓を選択的に標的化し得る。一部の態様では、イオン化可能な合成リン脂質9A1P9とヘルパー脂質DDABとを含む本明細書のLNPが肺を選択的に標的化し得る。一部の態様では、イオン化可能な合成リン脂質10A1P16とヘルパー脂質MDOAとを含む本明細書のLNPが脾臓を選択的に標的化し得る。
LNPサイズは、インビボで脂質ナノ粒子の挙動に影響を及ぼし得る。例えば、直径が、測定可能な直径を有する球状および他の形状の小胞などの関連する測定値である一部の説明では、「サイズ」および「直径」という用語が互換的に使用される。本明細書に開示されるLNPのサイズは、動的光散乱法(DLS)および/またはナノ粒子トラッキング解析法(NTA)によって決定され得る。
一部の実施形態では、本明細書のLNPが、直径またはサイズが約20nmから約1000nmであり得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、サイズが約20nmから約200nmであり得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、サイズが約20nmから約190nmまたは約25nmから約190nmであり得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、サイズが約30nmから約180nmであり得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、サイズが約35nmから約170nmであり得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、サイズが約40nmから約160nmであり得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、サイズが約50nmから約150nm、約60nm~約140nm、約70nmから約130nm、約80nmから約120nm、または約90nmから約110nmであり得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、サイズまたは直径が約20nm、約25nm、約30nm、約35nm、約40nm、約45nm、約50nm、約55nm、約60nm、約65nm、約70nm、約75nm、約80nm、約85nm、約90nm、約95nm、約100nm、約105nm、約110nm、約115nm、約120nm、約125nm、約130nm、約135nm、約140nm、約145nm、約150nm、約155nm、約160nm、約165nm、約170nm、約175nm、約180nm、約185nm、約190nm、約195nm、または約200nmであり得る。
一部の実施形態では、LNP組成物または複数のLNPの平均LNPサイズが、平均サイズの直径が約20nmから約1000nm(例えば、約20、40、60、80、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000)であり得る。一部の実施形態では、LNP組成物または複数のLNPのLNPサイズが、サイズの直径が約20nmから約1000nm(例えば、約20、40、60、80、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000)で均質であり得る。一部の実施形態では、LNP組成物または複数のLNPのLNPサイズが、平均サイズの直径が約20nmから約1000nm(例えば、約20、40、60、80、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000)で不均質であり得る。一部の実施形態では、LNP組成物または複数のLNPのLNPサイズが不均質であり得、LNPの約50%~約99%が、平均サイズの直径が平均で約20nmから約1000nm(例えば、約20、40、60、80、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000)である。
一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが負電荷を有し得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、細胞の外側(例えば、血清中)で負電荷を有し得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが負の表面ゼータ電位を有し得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、約-20mV~約-0.5mVの範囲の負の表面ゼータ電位を有し得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、約-20mV、約-15mV、約-10mV、約-5mV、約-2.5mV、約-1.0mV、または、約-0.5mVの負の表面ゼータ電位を有し得る。
一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが電荷を有さなくてもよい(例えば、正味の中性電荷)。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、細胞の内側(例えば、細胞ルーメン中)で電荷を有さなくてもよい。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、細胞の外側では負電荷を有し、LNPが細胞膜を横切って細胞ルーメンに入った後は電荷を有さなくてもよい。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、細胞の外側では負の表面ゼータ電位を有し、LNPが細胞膜を横切って細胞ルーメンに入った後は表面電荷を有さなくてもよい。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、細胞の外側では約-20mV~約-0.5mVの範囲の負の表面ゼータ電位を有し、LNPが細胞膜を横切って細胞ルーメンに入った後は表面電荷を有さなくてもよい(例えば、~0mV)。
一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、インビボでの使用に適したpKaを有し得る。一部の実施形態では、本明細書の1つまたは複数のイオン化可能な合成リン脂質を含むLNPが、約5.5から約7.5(例えば、約5.5、6.0、6.5、7.0、7.5)の範囲のpKaを有し得る。
本明細書に記載されるLNPを調製するために様々な方法を使用することができる。このような方法は当技術分野で公知であるか、または本明細書に開示されており、例えば、Lichtenberg and Barenholz in Methods of Biochemical Analysis, Volume 33, 337-462 (1988) に記載される方法がある。その各々の関連する開示が引用することにより本明細書の一部をなすものとする、 Szoka et al., Ann. Rev. Biophys. Bioeng. 9:467 (1980); U.S. Pat. Nos. 4,235,871, 4,501,728, 4,837,028; Liposomes, Marc J. Ostro, ed., Marcel Dekker, Inc., New York, 1983, Chapter 1; and Hope, et al., Chem. Phys. Lip. 40:89 (1986)も参照のこと。
本明細書に記載されるLNPのいずれかを生体分子(カーゴ)を運ぶためのビヒクルとして使用して、生体分子の対象への送達を促進することができる。本明細書に開示されるLNPの他の優れた特徴に加えて、LNPは、中に搭載されたカーゴを、分解、例えば酵素による消化から保護することができる。よって、診断および/または治療目的で搭載されたカーゴを対象に送達するために使用することができる、カーゴ搭載LNPも本明細書で提供される。一部の態様では、カーゴが治療剤であり得る。一部の態様では、カーゴが遺伝子編集剤であり得る。
一部の実施形態では、本開示は、カーゴ搭載LNPまたは治療搭載LNPを提供する。「カーゴ搭載LNP」、「治療搭載LNP」または「治療剤搭載LNP」という用語は、治療剤、診断剤、および遺伝子編集に使用するための薬剤を含む、1つまたは複数のカーゴの搭載を含むことを意味している。本明細書で使用される場合、「カーゴ搭載LNP」、「治療搭載LNP」または「治療剤搭載LNP」に関して使用される「搭載された」または「搭載」という用語は、(1)LNPの内側に封入されている;(2)LNPの脂質膜に会合もしくは部分的に包埋されている(すなわち、LNPの内部に部分的に突出している);(3)脂質膜および会合した成分の外側部分に会合もしくは結合している(すなわち、LNPの外側に部分的もしくは完全に突出している);または(4)LNPの脂質膜内に完全に配置されている(すなわち、脂質膜内に完全に含有されている)、1つまたは複数のカーゴ(生体分子、例えば治療剤、診断剤、遺伝子編集に使用するための薬剤であり得る)を有するLNPを指す。
「カーゴ搭載」という用語は、上記(1)~(4)の結果として生じるカーゴ搭載または治療搭載小胞のいずれか1つまたは複数が達成されるように、外因性カーゴまたは治療をLNPに搭載、添加、または包含するプロセスを指す。よって、一部の実施形態では、カーゴがLNPの内側に封入される。一部の実施形態では、カーゴが、LNPの脂質膜に会合または部分的に包埋している(すなわち、小胞の内部の内側に部分的に突出している)。一部の実施形態では、カーゴが、脂質膜の外側部分に会合または結合している(すなわち、LNPの外側に部分的に突出している)。一部の実施形態では、カーゴが、小胞の脂質膜内に完全に配置されている(すなわち、脂質膜内に完全に含有されている)。本明細書で使用される場合、「カーゴ」という用語は、例えば、生物製剤(例えば、ペプチド、タンパク質、抗体、アプタマー、核酸、オリゴ)、低分子、治療剤、および/または診断剤を含む、LNP中にまたはLNPによって搭載され得る任意の生体分子または薬剤を含むことを意味している。
一部の実施形態では、1つまたは複数のカーゴが、LNPの内部または内側表面上に存在し得る。一部の実施形態では、LNPの内部または内側表面上に存在する1つまたは複数のカーゴが、例えば、化学的相互作用、電磁相互作用、疎水性相互作用、静電相互作用、ファンデルワールス相互作用、連結、結合(水素結合、イオン結合、共有結合等)を介して、LNPに会合し得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1つまたは複数のカーゴを封入することができる。
一部の実施形態では、本明細書のLNPが、単一のカーゴ、例えば、単一の治療剤を搭載し得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、2つ(以上)の異なるカーゴを搭載し得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、単一のカーゴまたは2つ(以上)の異なるカーゴの2つ以上の分子またはコピーを搭載し得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、単一のカーゴまたは2つ(以上)の異なるカーゴの3つ以上の分子またはコピーを搭載し得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、単一のカーゴまたは2つ(以上)の異なるカーゴの2~5個の分子またはコピーを搭載し得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPおよび/またはその医薬組成物が、単一のカーゴまたは2つ(以上)の異なるカーゴの1から4,000、10から4,000、50から3,500、100から3,000、200から2,500、300から1,500、500から1,200、750から1,000、1から2,000、1から1,000、1から500、10から400、50から300、1から250、1から100、2から50、2から25、2から15、2から10、3から50、3から25、3から25、3から10、4から50、4から25、4から15、4から10、5から50、5から25、5から15、または5から10個の分子またはコピー、またはその中の任意の増分を搭載し得る。
カーゴをLNPに搭載する方法は当技術分野で公知であり、これらの方法を使用してカーゴを本開示のLNPに搭載することができる。カーゴを本明細書で使用するのに適したLNPに搭載する方法の非限定的な例としては、pH勾配、金属イオン勾配、経膜勾配、表面搭載、融合搭載などが挙げられる。本明細書に記載されるカーゴ搭載LNPのカーゴは任意の種類のものであり得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPのカーゴが、医薬品有効成分、核酸、ncRNA、siRNA、miRNA、tRNA、mRNA、shRNA、sgRNA、CRISPR/Cas9 DNA配列、CRISPR/Cas12 DNA配列、CRISPR/Cas13配列、RNAに作用するアデノシンデアミナーゼ(ADAR)配列、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、塩基エディター、一本鎖DNA(ssDNA)、プラスミドDNA(pDNA)、環状RNA(circRNA)、アンチセンスオリゴヌクレオチド(AO)、低分子薬物、タンパク質、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択され得る。
一部の実施形態では、本明細書のカーゴ搭載LNPのカーゴが生体分子であり得る。本明細書で使用される場合、「生体分子」という用語は、「生物学的治療剤」という用語と互換的に使用される。一部の実施形態では、本明細書のカーゴ搭載LNPのカーゴが低分子であり得る。一部の実施形態では、本明細書のカーゴ搭載LNPのカーゴが医薬品有効成分であり得る。
一部の実施形態では、本明細書のLNPが、タンパク質、ペプチド、アプタマー、抗体、抗体断片、またはこれらの任意の組合せであるカーゴ(例えば、生体分子)を含み得る。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、核酸であるカーゴ(例えば、生体分子)を含み得る。一部の態様では、核酸カーゴが、例えば、オリゴヌクレオチド治療剤、例えば一本鎖または二本鎖オリゴヌクレオチド治療剤であり得る。一部の例では、オリゴヌクレオチド治療剤が、一本鎖もしくは二本鎖DNA、iRNA、shRNA、siRNA、mRNA、ノンコーディングRNA(ncRNA)、アンチセンス、例えばアンチセンスRNA、miRNA、モルホリノオリゴヌクレオチド、ペプチド核酸(PNA)もしくはssDNA(それだけに限らないが、LNA、BNA、2’-O-Me-RNA、2’-MEO-RNA、2’-F-RNAを含む、天然、および修飾ヌクレオチドを有する)、またはこれらのアナログもしくはコンジュゲートであり得る。一部の実施形態では、本明細書のカーゴ搭載LNPのカーゴがmRNAであり得る。
一部の実施形態では、本明細書のLNPが、CRISPR-Casシステムを送達するために使用され得る。「CRISPR/Cas」システムまたは「CRISPR/Cas媒介遺伝子編集」は、ゲノム編集/工学のために修飾された、II型CRISPR/Casシステム(例えば、CRISPR/Cas9)、V型CRISPR/Casシステム(例えば、CRISPR/Cas12)、および/またはVI型CRISPR/Casシステム(例えば、CRISPR/Cas13)を指す。これは、典型的には「ガイド」RNA(gRNA)および非特異的CRISPR関連エンドヌクレアーゼ(例えば、Cas9、Cas12、Cas13、またはこれらの任意のバリアント)で構成される。「ガイドRNA(gRNA)」は、本明細書においては「短鎖ガイドRNA(sgRNA)」または「一本鎖ガイドRNA(sgRNA)」と互換的に使用される。sgRNAは、Cas結合に必要な「足場」配列と、修飾されるゲノム標的を定義する、使用者によって定義される約20個のヌクレオチド「スペーサー」または「標的化」配列とで構成される短鎖合成RNAである。Casのゲノム標的は、sgRNAに存在する標的化配列を変化させることによって変化させることができる。一部の実施形態では、本明細書のLNPが、CRISPR-Casシステムの1つまたは複数の成分を有するカーゴを含み得る。一部の実施形態では、CRISPR-Casシステムの1つまたは複数の成分を有するカーゴが、mRNA、sgRNA、CRISPR/Cas DNA配列 CRISPR/Casリボ核タンパク質(RNP)複合体、およびこれらの任意の組合せを含み得る。
III.医薬組成物
本開示はまた、1つまたは複数の同様に本明細書に記載されるカーゴを封入し得る、本明細書に記載されるLNPのいずれかと、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。医薬組成物の担体は、組成物の有効成分と適合性であり、好ましくは、有効成分を安定化することができ、処置される対象に有害ではないという意味で「許容される」ものでなければならない。薬学的に許容される賦形剤(担体)は、当技術分野で周知の緩衝液を含む。例えば、その開示が引用することにより本明細書の一部をなすものとする、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 20th Ed.(2000)Lippincott Williams and Wilkins, Ed. K. E. Hooverを参照されたい。
一部の実施形態では、本明細書の医薬組成物が、凍結乾燥製剤または水溶液の形態で薬学的に許容される担体、賦形剤、または安定剤を含むことができる。許容される担体、賦形剤、または安定剤は、使用される投与量および濃度でレシピエントに非毒性であり、リン酸、クエン酸、および他の有機酸などの緩衝液;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;保存剤(例えば、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルもしくはベンジルアルコール;メチルもしくはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;およびm-クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、もしくは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、もしくはリジンなどのアミノ酸;グルコース、マンノース、もしくはデキストランを含む単糖、二糖、および他の炭水化物;EDTAなどのキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロールもしくはソルビトールなどの糖類;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体);および/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)もしくはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤を含み得る。
投与経路、および医薬品の形態に応じて、異なる担体および/または賦形剤が本明細書で使用され得る。本明細書で使用するための賦形剤としては、それだけに限らないが、粘着防止剤、結合剤、コーティング崩壊剤、充填剤、香味剤(例えば、甘味剤)および着色剤、滑剤、潤滑剤、保存剤、吸着剤が挙げられる。本明細書に記載される担体および/または賦形剤はまた、ビヒクルおよび/または希釈剤を含んでもよく、「ビヒクル」は、通常、溶媒または担体として作用する様々な媒体のいずれかを示し;「希釈剤」は、組成物の有効成分を希釈するために支給される希釈剤を示し;適切な希釈剤としては、医薬品調製物の粘度を低下させることができる任意の物質が挙げられる。
担体および/または賦形剤の種類および量は、選択される医薬品形態の機能で選択される;適切な医薬品形態は、溶液、点滴、懸濁液などの液体系;コロイド、ゲル、ペーストまたはクリームなどの半固体系;粉末、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、ペレット、微粒剤、ミニタブレット(minitablet)、マイクロカプセル、マイクロペレット、坐剤などの固体系等である。上記系の各々が、当技術分野で周知の技術を使用して、通常放出、遅延放出または加速放出用に適切に製剤化され得る。
本明細書に記載されるLNPを含む医薬組成物は、標準的な技術、ならびに本明細書に記載される技術に従って調製することができる。一部の例では、医薬組成物が、毛細胆管内投与、静脈内投与、皮下投与、皮内投与、腹腔内投与、髄腔内投与、および筋肉内投与を含む非経口投与用に製剤化される。一部の例では、本明細書の医薬組成物が、ボーラス注射または注入によって静脈内投与され得る。本発明で使用するのに適した製剤は、その開示が引用することにより本明細書の一部をなすものとする、Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Philadelphia, Pa., 17th ed.(1985)に見出される。
一部の実施形態では、本明細書の医薬組成物が、静脈内注入などの注射用に製剤化され得る。無菌注射可能組成物、例えば、無菌注射可能水性または油性懸濁液は、適切な分散もしくは湿潤剤(例えば、Tween80)または懸濁化剤を使用して、当技術分野で公知の技術に従って製剤化され得る。無菌注射可能調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中溶液としての、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌注射可能溶液または懸濁液であり得る。使用することができる許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、マンニトール、水、リンゲル液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌不揮発性油が、溶媒または懸濁媒として慣用的に使用されている(例えば、合成モノ-またはジグリセリド)。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸が注射剤の調製に有用であり、特にそのポリオキシエチル化バージョンのオリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容される油も同様である。これらの油溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコール希釈剤もしくは分散剤、またはカルボキシメチルセルロースもしくは同様の分散剤も含有することができる。TweensもしくはSpansなどの他の一般的に使用される界面活性剤または医薬品の製造に一般的に使用される他の同様の乳化剤もしくはバイオアベイラビリティ増強剤。
一部の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が、経口、非経口もしくは直腸投与、または吸入もしくは吹送による投与のための、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉末、顆粒剤、溶液もしくは懸濁液、または坐剤などの単位剤形であり得る。錠剤などの固体組成物を調製するために、本明細書に開示されるLNPを医薬担体、例えばコーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウムまたはガム、および他の医薬希釈剤、例えば水と混合して、本発明の化合物、またはその非毒性の薬学的に許容される塩の均質な混合物を含有する固体プレフォーミュレーション組成物を形成することができる。これらのプレフォーミュレーション組成物を均質であると言及する場合、組成物を錠剤、丸剤およびカプセル剤などの等しく有効な単位剤形に容易に細分することができるように、有効成分が組成物の全体にわたって均一に分散していることを意味する。その後、この固体プレフォーミュレーション組成物が、0.1~約500mgの本発明の有効成分を含有する上記の種類の単位剤形に細分される。新規な組成物の錠剤または丸剤をコーティングまたはその他の方法で調合して、延長された作用の利点を与える剤形を得ることができる。例えば、錠剤または丸剤は、内部投与成分と外部投与成分とを含むことができ、後者は前者の上のエンベロープの形態である。2つの成分は、胃内での崩壊に耐えるのに役立ち、内部成分が十二指腸にインタクトで移り、放出が遅延されることを可能にする腸溶性層によって分離され得る。様々な材料をこのような腸溶性層またはコーティングに使用することができ、このような材料はいくつかのポリマー酸およびポリマー酸とシェラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースのような材料との混合物を含む。
一部の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が乳剤であり得る。適切な乳剤は、Intralipid(商標)、Liposyn(商標)、Infonutrol(商標)、Lipofundin(商標)およびLipiphysan(商標)などの商業的に入手可能な脂肪乳剤を使用して調製され得る。本明細書のLNPは、予備混合乳剤組成物に添加され得るか、あるいは油(例えば、大豆油、紅花油、綿実油、ゴマ油、コーン油またはアーモンド油)に添加され、リン脂質(例えば、卵リン脂質、大豆リン脂質または大豆レシチン)および水と混合すると乳剤が形成され得る。他の成分、例えばグリセロールまたはグルコースを添加して、乳剤の張度を調整することができることが認識されるだろう。適切な乳剤は、典型的には最大20%、例えば、5~20%の間の油を含有する。脂肪乳剤は、0.1~1.0μm、特に0.1~0.5μmの間の脂肪滴を含み、5.5~8.0の範囲のpHを有することができる。乳剤組成物は、LNPをIntralipid(商標)またはその成分(大豆油、卵リン脂質、グリセロールおよび水)と混合することによって調製されるものであり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が、(例えば、皮膚を処置するための)局所投与用の乳剤であり得る。
IV.使用方法
ある特定の実施形態では、本開示はまた、1つまたは複数のカーゴ(例えば、核酸分子、医薬品有効成分)を細胞に導入する方法であって、細胞を本明細書に開示される組成物と接触させるステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本明細書の方法が、細胞または細胞層を本明細書に開示されるLNPと接触させることを含む、1つまたは複数の本明細書のカーゴ(例えば、核酸分子、医薬品有効成分)を細胞に送達するステップを含むことができる。この方法の一部の実施形態では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の異種分子を細胞に送達することができる。これらの実施形態によると、本明細書のLNPが、1つまたは複数の治療用異種分子を細胞に送達することができる。一部の例では、本明細書の方法を使用して細胞に送達される1つまたは複数の治療用異種分子が、治療用タンパク質、治療用DNA、および/または治療用RNAであり得る。一部の実施形態では、治療用タンパク質がモノクローナル抗体または融合タンパク質であり得る。一部の実施形態では、治療用DNAおよび/またはRNAが、アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNA、mRNA、DNAオリゴヌクレオチドなどであり得る。一部の態様では、本明細書のLNPが、1つまたは複数の治療用mRNAを細胞に送達することができる。
一部の実施形態では、本開示はまた、カーゴ(例えば、核酸分子、医薬品有効成分)を細胞に導入する方法であって、細胞を本明細書に開示されるLNPおよび/または医薬組成物と接触させるステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本明細書の方法が、カーゴ(例えば、核酸分子、医薬品有効成分)を特異的細胞型に送達するステップを含むことができる。一部の実施形態では、本明細書の方法が、カーゴ(例えば、核酸分子、医薬品有効成分)を、肝臓細胞、肺細胞、脾臓細胞、および/または皮膚細胞から選択される特異的細胞型に送達するステップを含むことができる。一部の実施形態では、本明細書の方法が、肝臓細胞を本明細書に開示されるLNPと接触させることを含む、カーゴ(例えば、核酸分子、医薬品有効成分)を肝臓細胞に送達するステップを含むことができる。一部の実施形態では、本明細書の方法が、肺細胞を本明細書に開示されるLNPと接触させることを含む、カーゴ(例えば、核酸分子、医薬品有効成分)を肺細胞に送達するステップを含むことができる。一部の実施形態では、本明細書の方法が、脾臓細胞を本明細書に開示されるLNPと接触させることを含む、カーゴ(例えば、核酸分子、医薬品有効成分)を脾臓細胞に送達するステップを含むことができる。一部の実施形態では、本明細書の方法が、皮膚細胞を本明細書に開示されるLNPと接触させることを含む、カーゴ(例えば、核酸分子、医薬品有効成分)を皮膚細胞に送達するステップを含むことができる。ある特定の実施形態では、本開示はまた、カーゴ(例えば、核酸分子、医薬品有効成分)を肺組織、肝臓組織、脾臓組織、皮膚組織またはこれらの任意の組合せに導入する方法であって、細胞を本明細書に開示されるLNPおよび/または組成物と接触させるステップを含む方法を提供する。
本明細書のLNPおよび/または医薬組成物のいずれかを、治療剤、診断剤、または遺伝子編集システムを所望の標的部位に送達するために使用することができる。一部の実施形態では、本明細書のLNPおよび/または医薬組成物を、治療剤、診断剤、または遺伝子編集システムを肺、肝臓、皮膚、および/または脾臓に送達するために使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書のLNPおよび/または医薬組成物のいずれかを、治療剤、診断剤、または遺伝子編集システムを送達して対象の疾患、状態、または障害を処置および/または予防するために使用することができる。この使用を実施するために、本明細書のLNPを含む有効量の医薬組成物を、本明細書に記載される経路などの適切な経路を介して、処置を必要とする対象(例えば、哺乳動物対象、ヒト対象)に投与することができる。同様にこの使用を実施するために、治療剤、診断剤、または遺伝子編集システムを封入する、本明細書に記載されるLNPのいずれかを含む有効量の医薬組成物を、本明細書に記載される経路などの適切な経路を介して、処置を必要とする対象(例えば、ヒト対象)に投与することができる。本明細書で使用される「有効量」は、単独でまたは1つもしくは複数の他の活性剤と組み合わせて、対象に対する治療効果を与えるために必要とされる各活性剤の量を指す。有効量は、当業者によって認識されるように、投与経路、賦形剤の使用、および他の活性剤の同時使用に応じて変化する。このような量は、当然、処置される特定の状態、状態の重症度、年齢、健康状態、サイズ、性別および体重を含む個々の患者のパラメータ、処置の持続時間、同時療法(もしあれば)の性質、具体的な投与経路ならびに医療従事者の知識および専門技術の範囲内の同様の因子に依存する。これらの因子は当業者に周知であり、日常的な実験に過ぎないもので対処することができる。個々の成分またはその組合せの最大用量、すなわち、健全な医学的判断による最高の安全用量を使用することが一般的に好ましい。しかしながら、患者が、医学的理由、心理的理由または事実上任意の他の理由でより低い用量または耐用量を要求することができることが当業者によって理解されるだろう。
一部の実施形態では、本明細書に記載されるイオン化可能な合成リン脂質、LNPS、医薬組成物、および方法を使用して、肺疾患または肺障害を処置することができる。本明細書の方法を介した処置に適した肺疾患および/または肺障害の非限定的な例としては、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、急性気管気管支炎、肺炎、結核、肺がん、インフルエンザ感染症、SARS-CoV2感染症、サーファクタントタンパク質欠損症、嚢胞性線維症、アルファ-1アンチトリプシン(AAT)欠乏症などが挙げられ得る。
一部の実施形態では、本明細書に記載されるイオン化可能な合成リン脂質、LNP、医薬組成物、および方法を使用して、肝臓疾患または肝臓障害を処置することができる。本明細書の方法を介した処置に適した肝臓疾患および/または肝臓障害の非限定的な例としては、フェニルケトン尿症(PKU)、オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)欠損症、アルギナーゼ-1欠損症、アルファ-1アンチトリプシン欠乏症、チロシン血症I型(HT1)、ムコ多糖症、血友病、高コレステロール血症、硬変、肝臓がん、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、肝細胞癌(HCC)、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)などが挙げられ得る。
一部の実施形態では、本明細書に記載されるイオン化可能な合成リン脂質、LNP、医薬組成物、および方法を使用して、脾臓疾患または脾臓障害を処置することができる。本明細書の方法を介した処置に適した脾臓疾患および/または脾臓障害の非限定的な例としては、遺伝性球状赤血球症、ゴーシェ病、鎌状赤血球症、ベータサラセミアなどが挙げられ得る。
一部の実施形態では、本明細書に記載されるイオン化可能な合成リン脂質、LNP、医薬組成物、および方法を使用して、皮膚疾患または皮膚障害を処置することができる。本明細書の方法を介した処置に適した皮膚疾患および/または皮膚障害の非限定的な例としては、表皮水疱症(EB)、先天性爪甲厚硬症、黒色腫、魚鱗癬、ヘイリー・ヘイリー病、シェーグレン・ラルソン症候群(SLS)、色素性乾皮症(XP)、創傷治癒、ネザートン症候群などが挙げられ得る。
V.キット
本開示はまた、治療剤、診断剤、もしくは遺伝子編集システムを標的部位(例えば、細胞もしくは組織)に送達するのに使用するため、またはそれを必要とする対象の疾患、障害、および/もしくは状態を処置/予防するためのキットを提供する。このようなキットは、本明細書に記載される医薬組成物のいずれかを含む1つまたは複数の容器を含むことができる。
一部の実施形態では、キットが、本明細書に記載される方法のいずれかに従って使用するための説明書を含むことができる。含まれる説明書は、中に封入された治療剤、診断剤、もしくは遺伝子編集システムを送達するため、または本明細書に記載される方法のいずれかに従って対象を処置するための医薬組成物の投与の説明を含むことができる。LNPを含む、本明細書に記載される医薬組成物の使用に関する説明書は、一般に、意図した処置のための投与量、投与スケジュール、および投与経路についての情報を含む。
容器は、ユニットドーズ、バルクパッケージ(例えば、マルチドーズパッケージ)またはサブユニットドーズであり得る。本発明のキットで供給される説明書は、典型的にはラベルまたはパッケージインサート(例えば、キットに含まれる紙シート)に書かれた説明書であるが、機械可読説明書(例えば、磁気または光学記憶ディスクで運ばれる説明書)も許容される。説明書は、本明細書に記載される方法のいずれかを実行するために提供され得る。
本明細書に記載されるキットは適切なパッケージング中にある。適切なパッケージングとしては、それだけに限らないが、バイアル、ボトル、ジャー、フレキシブルパッケージング(例えば、密封Mylarまたはプラスチックバッグ)などが挙げられる。吸入器、鼻投与装置(例えば、アトマイザー)などの特定の装置、またはミニポンプなどの注入装置と組み合わせて使用するためのパッケージも企図される。一部の実施形態では、適切なパッケージングがオートインジェクターであり得る。オートインジェクターは、1回使用、使い捨て、スプリング式シリンジである。キットは、無菌アクセスポートを有し得る(例えば、容器は、静脈内輸液バッグまたは皮下注射針によって穿刺可能なストッパーを有するバイアルであり得る)。容器もまた、無菌アクセスポートを有し得る(例えば、容器は、静脈内輸液バッグまたは皮下注射針によって穿刺可能なストッパーを有するバイアルであり得る)。
本明細書に記載されるキットは、場合により緩衝液および説明的情報などの追加の成分を提供し得る。通常、キットは、容器と、容器上のまたは容器に会合したラベルまたはパッケージインサート(複数可)とを含む。一部の実施形態では、本開示は、上記のキットの成分を含む製造品を提供する。
一般的な技術
本発明の実施は、特に指示しない限り、当業者が備えている技能の範囲内にある、分子生物学(組換え技術を含む)、微生物学、細胞生物学、生化学および免疫学の慣用的な技術を使用する。このような技術は、Molecular Cloning: A Laboratory Manual, second edition (Sambrook, et al., 1989) Cold Spring Harbor Press; Oligonucleotide Synthesis (M. J. Gait, ed., 1984); Methods in Molecular Biology, Humana Press; Cell Biology: A Laboratory Notebook (J. E. Cellis, ed., 1998) Academic Press; Animal Cell Culture (R. I. Freshney, ed., 1987); Introduction to Cell and Tissue Culture (J. P. Mather and P. E. Roberts, 1998) Plenum Press; Cell and Tissue Culture: Laboratory Procedures (A. Doyle, J. B. Griffiths, and D. G. Newell, eds., 1993-8) J. Wiley and Sons; Methods in Enzymology (Academic Press, Inc.); Handbook of Experimental Immunology (D. M. Weir and C. C. Blackwell, eds.); Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells (J. M. Miller and M. P. Calos, eds., 1987); Current Protocols in Molecular Biology (F. M. Ausubel, et al., eds., 1987); PCR: The Polymerase Chain Reaction, (Mullis, et al., eds., 1994); Current Protocols in Immunology (J. E. Coligan et al., eds., 1991); Short Protocols in Molecular Biology (Wiley and Sons, 1999); Immunobiology (C. A. Janeway and P. Travers, 1997); Antibodies (P. Finch, 1997); Antibodies: a practical approach (D. Catty., ed., IRL Press, 1988-1989); Monoclonal antibodies: a practical approach (P. Shepherd and C. Dean, eds., Oxford University Press, 2000); Using antibodies: a laboratory manual (E. Harlow and D. Lane (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1999); The Antibodies (M. Zanetti and J. D. Capra, eds., Harwood Academic Publishers, 1995)などの文献に完全に説明されている。
さらに詳細に説明することなく、当業者であれば、上記の説明に基づいて、本発明を最大限に利用することができると考えられる。したがって、以下の具体的な実施形態は、単なる例示として解釈されるべきであり、全く開示の残りの部分を限定するものではない。本明細書で引用される全ての刊行物が、本明細書に言及される目的または主題のために引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
以下の実施例は本開示の好ましい実施形態を実証するために含まれるものである。以下の実施例に開示される技術が、本開示の実施において十分機能する本発明者によって発見された技術を表し、よって、好ましい実施のモードを構成するとみなすことができることが当業者によって認識されるはずである。しかしながら、当業者であれば、本開示に照らして、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、多くの変更を開示される具体的な実施形態に行うことができ、同様のまたは類似の結果を依然として得ることができることを認識するはずである。
[実施例1]
iPhosのライブラリーを優れたエンドソーム脱出の機序を不安定化する膜で合理的に設計した
本開示に従って、イオン化可能アミンと、リン酸基と、3つの疎水性尾部とを含有するイオン化可能な合成リン脂質(「iPhos脂質」または「iPhos」)を合理的に設計した。アミンおよびリン酸基によって構成される小型双性イオンは、異なるpHで可逆性であると予想された。生理的pH(約7.4)では、第三級アミン基がプロトン化されず、負に帯電したiPhosが膜に融合するのが困難になる。対照的に、酸性エンドソームに入ると、第三級アミンがプロトン化されて双性イオン性頭部を形成した(図1A)。基質範囲を試験すると、3つの疎水性尾部体が、2つの鎖よりも膜相転移を媒介するのが容易であることが分かった。したがって、合成iPhos脂質は天然リン脂質膜に完全に挿入することができ、好ましい小型イオン対が大型尾部体と連結してコア形状を採用して、ヘキサゴナルHII相形成を促進するので、作用機序は、古典的遺伝子送達担体とは異なっていた(図1B)。
合成経路における以前の制限を克服するために、本発明者らは、上記設計ガイドラインを満たす化学的複雑性を有する多様な生成物をもたらすことができる開環反応に焦点を当てた。アミン(nA)とアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(Pm)のコンビナトリアル反応によって、572種のiPhos脂質(nAxPmと呼ばれる)(図1C)(式中、「x」は1つのアミン分子上の修飾されたPm分子の数を示す)が得られた。Pm分子を、異なるアルキル鎖長を有する対応するアルコールから2-クロロ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン(COP)のエステル化を介して合成した(図7A~図7M)。第一級、第二級、および第三級アミン基は全て、Pm開環を誘因して異なる双性イオンを導入することができた(図8)。疎水性尾部および双性イオン数を制御するために、異なるアルキル鎖およびアミン基数を有するアミンを使用した(図1Dおよび図9)。この戦略を通して、基の数に加えて、双性イオン種(pH切替可能および不可逆性)が利用可能になり、リン脂質の構造および多様性を大いに広げたので、iPhosの化学設計は特有であった。
[実施例2]
インビトロスクリーニングは上位iPhosがpH切替可能な双性イオンおよび3つの尾部を保有することを示した
本開示に従って、mRNA送達の可能性を評価するために、iPhos脂質ナノ粒子(iPLNP)を使用して卵巣がん細胞IGROV-1をトランスフェクトした。エタノール希釈法を使用して、iPhos、ヘルパー脂質、chol、および1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシ(ポリ(エチレングリコール-2000))(DMG-PEG2000)(25:30:30:1mol/mol)を混合してiPLNPを製剤化した。構造的に単純な脂質であるN-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)を最初にヘルパー脂質として使用して初期スクリーニングでiPhos機能を実証した。よって、iPLNPは、代わりにモジュールの強調が双性イオン性(機能的に活性なiPhos)脂質に置かれており、全ての他の脂質がヘルパー脂質になる伝統的なLNPとは異なる概念とみなすことができるだろう。異なる数および種の双性イオンならびに尾部を有する全ての初期iPhos脂質が低い毒性を示した(図10)。インビトロスクリーニングヒートマップから、単一の双性イオンを有するiPhos(1A1P4~18A1P16)が、複数の双性イオンのもの(19A2P4~28A5P16)よりも高いmRNA有効性を示すと結論付けられた(図2A~図2C)。理由は、どのように複数の双性イオンがより大型の頭部を構築して、膜相転移を困難にしたかに関連している可能性がある。単一の双性イオンを有するiPhosのSARをさらに調査するために、小型尾部体は天然膜リン脂質で円錐形状を組み立てることができなかったので、2テール材料(1A1P4~6A1P16)は、はるかに低い有効性を示した。iPhos 14A1P4~18A1P16は永久双性イオンを保有しており、エンドソーム内部移行で構造上の柔軟性を欠いていた。励みになるように、1つの第三級アミンと、1つのリン酸基と、3つの疎水性尾部とで構成されるiPhos(7A1P4~13A1P16)は、約60%のヒット率で、予想される最高のmRNA送達有効性を示した(図2D)。小型の双性イオン頭部および大型の尾部体は、膜融合およびラメラからヘキサゴナルHIIへの相転移を促進した。これらのiPhos脂質の中では、アミン尾部長が非常に重要であり、10~12鎖長のヒット率が最大92%に達した(図2E)。これらの所見は、有効性が一般にポリアミンコアおよびより多数のアルキル鎖と相関している、以前報告されたイオン化可能アミノ脂質およびリピドイドライブラリーと対照的であった24~26。これらの結果は、iPhos脂質が、イオン化可能アミノ脂質とは異なる機序によって作用し得ることを示していた。次に、一部の選択された上位iPhos脂質(9A1P9、9A1P15、10A1P10および10A1P16)を精製したところ(図11~図14)、得られたiPLNPはエンドサイトーシスに適した粒径(約150nm)、血清タンパク質抵抗のためにわずかに負の表面ゼータ電位(約-5mV)、ならびにインビボアッセイに適したpKa(6.0~6.5)を示した(図15A~図15Cおよび図16A~図16B)。これらの能力は、合成iPhos脂質にインビボ用途の大きな可能性を与える。
[実施例3]
モデル膜試験は化学構造と相関したiPhos媒介エンドソーム破裂の機序を明らかにした
本開示に従って、iPhos脂質およびiPLNPの膜破裂活性を最初に溶血モデルによって評価した23、27。pH切替可能な双性イオン頭部および3つの尾部を含有する上位iPhos脂質(9A1P9および10A1P10)を調べた。10A1P10は、単一の第三級アミンを有する17Aよりも劇的に高い溶血を示し、膜融合および破裂における双性イオンの優位性を確認した(図3A)。また、9A1P9、10A1P10、および関連するiPLNPは、中性の生理的環境と比較して酸性エンドソーム区画で高い膜破裂活性を示した(図3B~図3C)。
これに続いて、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)アッセイを利用して、iPhos脂質膜融合およびiPLNP解離を評価した。2つのDOPEコンジュゲートFRETプローブである、7-ニトロベンゾ-2-オキサ-1,3-ジアゾール(NBD-PE)およびリサミンローダミンB(Rho-PE)を、単一のエンドソーム模倣リポソームに配合すると、ローダミンへのFRETによりNBD蛍光の減弱がもたらされた。いったん脂質融合が起こると、2つのプローブ間の得られたより大きな距離がNBDシグナル増加をもたらした28。図3Dに示されるように、10A1P10 iPLNPは25A3P9 iPLNPより高い脂質融合を示し、小型の単一の双性イオン頭部が、複数の双性イオンと比較してエンドソーム膜に挿入し、これを破壊する強い傾向を示すことを実証した。その後、FRETプローブをさらに使用してiPLNPを試験したところ、10A1P10 iPLNPは、いったんエンドソーム模倣リポソームと混合すると、25A3P9 iPLNPよりも解体してmRNAを放出するのが容易であった(図3E~図3G)。これらの結果は、大型の尾部体とは別に、iPhos脂質のpH切替可能な双性イオン頭部がエンドソーム脱出に必須であることを実証した。
[実施例4]
iPhosのインビボSARは化学構造およびアルキル長が有効性および臓器選択性を制御することを実証した
本開示によると、インビボ送達に関する追加の障壁のために、インビトロ活性を有する全ての既知の担体が動物モデルに移されるわけではなかった29、30。さらに、siRNA/miRNA(18~22bp)を長鎖RNA(1000~6000nt)と比較すると、細胞内部移行後のmRNA放出を可能にする、より弱い静電会合が要求された12。したがって、iPhos脂質の化学は、カチオン性脂質に対して固有の利点を有し、mRNA送達システムにおいて重要な役割を果たし得る。
51種の効率的なiPhos脂質をインビトロスクリーニングから選択し、0.1mg/kgの低mRNA用量でインビボ送達を評価した(図4A)。複数の双性イオンを含有するiPhos脂質はインビボでmRNAを送達することができなかった。SARをさらに確立すると、1つの第三級アミンと、1つのリン酸基と、3つのアルキル尾部とを有するiPhos脂質が最も有効であった。興味深いことに、アルキル鎖長が有効性および臓器選択性に途方もなく影響を及ぼした。アミン側の鎖長が有効性を決定し、8~10個の炭素長が高いインビボmRNA発現を媒介した(図4Bおよび図17)。驚くべきことに、リン酸基に加えてアルキル長が選択的臓器でのmRNAトランスフェクションに影響を及ぼすことが発見された(図4C~図4D)。短鎖(9~12個の炭素)は肝臓でのmRNA翻訳を示したが、長鎖(13~16個の炭素)はタンパク質発現を脾臓に移した。10A1P4~10A1P16のインビボ評価もこの推論を明確に支持した(図18)。これに続いて、これらのiPLNPのナノ粒子サイズ、ゼータ電位、およびpKaを評価したこところ、明らかな差は観察されなかった(図19)。次いで、iPhosに基づくiPLNPを高用量(mRNA、0.25mg/kg)で評価した(図20および図21)。なお、臓器選択性が達成され、9A1P9 iPLNPは肝臓で主なmRNA発現を示したが、9A1P15および10A1P16 iPLNPは脾臓でのmRNA翻訳を媒介した。SARは、臓器選択性および特異性を有する他の有効なベクター材料を開発するためのガイドラインを提供した。
[実施例5]
合成iPhos脂質は様々なヘルパー脂質との広い適合性を示して組織選択的遺伝子送達および編集を媒介した
本開示に従って、単一のヘルパー脂質MDOAを含有するiPLNPに使用した場合に、最高性能の脂質9A1P9を最初に特定した。iPhos 9A1P9が最も重要であり、iPLNPの活性成分であることを確認するために、一連の実験を行った。第1に、9A1P9が、現在最も良く使用されているリン脂質であるDOPEおよびDSPCと比較して40~965倍高いインビボ有効性を示すことが分かった(図5A~図5C)。第2に、様々な他の確立された脂質をヘルパー脂質として本発明者らの9A1P9 iPLNP mRNA送達システムで評価すると広い適用性を示した。双性イオン性脂質(DOPE)、イオン化可能カチオン性脂質(MDOA、DODAP、および5A2-SC826)、および永久カチオン性脂質(DDABおよびDOTAP)をヘルパー脂質として調査した(図22)。組成物のモル比を直交設計方法論12、31によって決定し、表1に示した。全ての製剤化iPLNPが、適切な直径、ゼータ電位、mRNA結合、pKa、および高いインビトロmRNA送達有効性を示した(図23)。
様々なヘルパー脂質とカップリングした9A1P9が臓器選択性を達成した。双性イオン性、イオン化可能カチオン性、および永久カチオン性ヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPが、それぞれ、脾臓、肝臓、および肺での選択的mRNA発現を可能にした(図5D~図5I)。2つの極めて有効な製剤をさらに試験したところ、インビボ生体分布結果は、9A1P9-5A2-SC8および9A1P9-DDAB iPLNPが、それぞれ肝臓および肺への高い蓄積を媒介することを明らかにした(図24A~図24C)。iPhos脂質は既に有効な製剤をモジュール方式で増強するので、9A1P9-5A2-SC8と9A1P9-DDABの組合せが、それぞれ肝臓(約108光子/秒/cm2/sr、0.05mg/kg)および肺(約108光子/秒/cm2/sr、0.25mg/kg)で特異的に超高レベルのmRNA発現を示すことが決定された(図5F~図5Iおよび図25)。CreレコンビナーゼmRNA(Cre mRNA)を送達すると、高い有効性および臓器選択性が依然として保持された(図5J~図5L)。「ゴールドスタンダード」DLin-MC3-DMA(FDAによって承認されたOnpattroに使用される)LNPと比較して、9A1P9-5A2-SC8 iPLNPは、インビボで13倍高いmRNA送達有効性を依然として示した(図5M~図5N)。したがって、iPLNPは伝統的なカチオン性脂質LNPとは異なっており、高い有効性と制御可能な臓器選択性の両方が達成された。速度論分析により、タンパク質発現が急速に起こり、注射後約6時間でピークに達することが明らかになった(図26A~図26C)。
次に、このモデルを使用して、肝臓、肺、および脾臓臓器での特異的細胞型のトランスフェクションを定量化した。Cre mRNAの送達後、肝臓選択的9A1P9-5A2-SC8 iPLNPは、全肝細胞の約91%へのmRNA送達を媒介した(図27A~図27C)。肺選択的9A1P9-DDAB iPLNPは全内皮細胞の約34%、全上皮細胞の約20%および免疫細胞の約13%をトランスフェクトした(図28)。脾臓選択的10A1P16-MDOA iPLNPは、全マクロファージの約30%および全B細胞の6%をトランスフェクトした(図29)。ここで提案されるiPLNPは、最も有効なmRNA送達システムのうちの1つを表し、臓器選択的CRISPR/Cas9遺伝子編集の大きな可能性を保持していた。
[実施例6]
9A1P9 iPLNPは肝臓または肺選択的CRISPR/Cas9遺伝子編集を達成した
本開示によると、mRNAを送達するためにLNPが利用されてきたが、CRISPR/Cas遺伝子編集のためのインビボCas9 mRNA/sgRNA送達の成功についての報告は依然としてほとんどなく、特異的臓器への正確な送達についてはなおさらである1。iPLNPシステムは高いmRNA送達有効性および臓器選択性を示したので、次に、これを利用して遺伝子編集のためにCas9 mRNAとsgRNAを共送達した。4:1重量比でCas9 mRNAとTom1 sgRNA(sgTom1)を含有する9A1P9-5A2-SC8および9A1P9-DDAB iPLNPを、ストップカセットを削除し、tdTomatoタンパク質を活性化するであろう0.75mg/kgの全RNA用量でAi9マウスに静脈内(IV)投与した(図6A)。エキソビボ臓器イメージングによって、9A1P9-5A2-SC8 iPLNP投与後に、蛍光tdTomatoタンパク質が肝臓で特異的に観察された(図6B)。共焦点蛍光顕微鏡法による切片化臓器分析は、肝臓組織におけるtdTomato陽性細胞を示した(図6C)。同様に、9A1P9-DDAB iPLNPは、肺での特異的遺伝子編集を誘導した(図6D~図6E)。これに続いて、PTEN sgRNA(sgPTEN)を、内因性遺伝子を標的化して、C57BL/6マウスに遺伝子編集用のCas9 mRNAと共送達した(Cas9 mRNA/sgPTEN重量比、4:1;全RNA用量、0.75mg/kg)。T7E1アッセイは、それぞれ9A1P9-5A2-SC8および9A1P9-DDAB iPLNPによる肝臓および肺での効率的な標的遺伝子編集を示した(図6F)。特異的臓器でのCRISPR/Cas9遺伝子編集は、研究および臨床翻訳における長年にわたる課題のままであった。この試験で、極めて効率的で臓器選択的な遺伝子編集が、iPLNP適用を多様な遺伝子疾患に広げた。
潜在的な前臨床活性を考慮して、制御されたマイクロ流体混合を使用して、リードiPLNPをより高いスケールで製造した。混合速度および体積比に対する正確な制御により、より小型の9A1P9-5A2-SC8 iPLNP(77.2nm、肝臓特異的)、9A1P9-DDAB iPLNP(108.1nm、肺特異的)、および10A1P16-MDOA iPLNP(96.1nm、脾臓特異的)の調製が可能になった。重要なことに、iPLNP直径を減少させた後でも、高いインビボmRNA送達有効性および正確な臓器選択性が完全に保持された(図6G~図6Hおよび図30A~図30B)。さらに、iPLNPは繰り返し投与を可能にし、各繰り返し注射後に高い有効性が保持された(図6I~図6J)。肝機能酵素および組織切片組織学の分析により、これらのiPLNPが試験した用量で取るに足らないインビボ毒性を示すことが示された(図6K~図6Nおよび図31A~図31D)。これらの結果は、将来の適用についてのiPLNPシステムの可能性を強調するものである。
[実施例7]
iPLNPは皮下注射後に核酸送達を達成した
エタノール希釈法を使用して、iPLNPを製剤化した。各iPLNPについての脂質成分のモル比を、25:30:30:1、iPhos脂質:コレステロール:DODAP:PEG-DMGとした。iPhos脂質とCreレコンビナーゼ(CRE)mRNAの重量比を18:1で固定した。5μgのCRE mRNA iPLNPをAi9マウスに皮下注射した。CRE mRNA iPLNPの皮下注射の44時間後にIVISを使用して、マウスをtdTomatoシグナルについて画像化した。9A1-P9、9A1-P15、および10A1-P16 iPLNPは、CRE mRNAを細胞に送達して遺伝子編集を達成することができ、DNAが編集されて赤色蛍光レポーターtdTomatoタンパク質の発現をオンにした(図33A~図33B)。
実施例1~7の考察
CRISPR/Cas9遺伝子編集システムは、遺伝子疾患処置のとてつもない可能性のためにますます関心を集めている。細胞はリン脂質を使用して膜を構築し、輸送を媒介するが、遺伝子送達のためのほとんど全ての有効な脂質ナノ粒子が、電荷獲得を介してエンドソーム脱出を媒介する重要な物理化学的パラメータとしてイオン化可能アミンに依拠している。担体開発において、合成双性イオン性脂質は、生体膜との相同性のためにエンドソーム膜融合および漏出性を容易に可能にし得るにもかかわらず、ほとんど調査されてこなかった。双性イオンは、ナノ粒子の安定性、RNA封入、細胞取り込み、および薬物動態に役立つことが報告されているが、現在のリン脂質は、化学構造の柔軟性の欠如によって制限されている。
したがって、本開示は、化学合成を使用して新たなリン脂質を開発することを目指し、エンドソームからの効率的なカーゴ脱出のために生体膜に挿入する極めて魅力的な候補を明らかにした。一方、リン脂質の構造および機能はしっかり調整され、酸性エンドソーム破裂を特異的に可能にし、生理的環境で血液溶血効果を予防することができた。iPhos脂質の合理的設計は、pH切替可能な双性イオン頭部および3尾部体を伴っていた。このユニークな構造により、天然に存在する膜リン脂質に挿入し、エンドソームからRNAを放出するために相転移を誘導することが容易になる。SARは、iPhos鎖長が、インビボmRNA送達有効性および臓器選択性を制御し得ることを明らかにした。さらに、多様な既存の双性イオン性、イオン化可能カチオン性、および永久カチオン性ヘルパー脂質を本発明者らのiPLNPシステムで評価したところ、脾臓、肝臓、および肺で選択的にmRNA翻訳を媒介した。最終的に、上位9A1P9-5A2-SC8および9A1P9-DDAB iPLNPを利用してmRNAとsgRNAを共送達してレポーター遺伝子および内因性遺伝子を編集し、長期の課題であった臓器選択的CRISPR/Cas9遺伝子編集を達成した。さらに、これらのiPLNPは、プラスミドDNAおよびsiRNAを含む他の核酸を送達するための広い適用性を示した(図32A~図32B)。これらのプロファイルは、イオン化可能な合成リン脂質に、最小限の副作用で多様な遺伝子疾患を処置する大きな見込みを与える。
実施例1~7で使用した材料および方法
材料-合成用の化学物質および試薬。2-クロロ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン(COP)およびトリエチルアミン(TEA)はFisher Scientificから購入した。アミン、アルコール、コレステロール(chol)、およびN-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)はSigma-Aldrichから購入した。1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-L-セリン(ナトリウム塩)(DOPS)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-(7-ニトロ-2-1,3-ベンゾオキサジアゾール-4-イル)(アンモニウム塩)(NBD-PE)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-(リサミンローダミンBスルホニル)(アンモニウム塩)(N-Rh-PE)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(塩化物塩)(DOTAP)およびジメチルジオクタデシルアンモニウム(臭化物塩)(DDAB)はAvanti Lipidsから購入した。1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシ(ポリ(エチレングリコール-2000))(DMG-PEG2000)はNOF Americaから入手した。イオン化可能カチオン性脂質5S2-SC8は本発明者らの以前の文献レポートにより調製した。DLin-MC3-DMAはMedKoo Biosciencesから購入し、文献によって報告される配合詳細により使用した。有機溶媒はSigma-Aldrichから購入した。
材料-生物学的アッセイ用の試薬。ダルベッコ改変リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、RPMI-1640培地、ウシ胎児血清(FBS)、およびトリプシン-EDTA(0.25%)はSigma-Aldrichから購入した。ホタルルシフェラーゼメッセンジャーRNA(mRNA)、Cre mRNA、およびCas9 mRNAはTriLink Biotechnologiesから購入した。Quant-iT RiboGreen RNAアッセイキットはLife Technologiesから購入した。ONE-Glo+ToxルシフェラーゼアッセイキットはPromegaから購入した。ホタルD-ルシフェリン、ナトリウム塩一水和物はGold Biotechnologyから購入した。
アルキル化ジオキサホスホランオキシド分子P4~P16の合成。P4~P16は、異なるアルキル鎖長を有する対応するアルコールによる2-クロロ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン(COP)のエステル化を介して合成した。例えば、P4を調製するために、1-ブタノール(30mmol)およびトリエチルアミン(TEA、30mmol)を無水テトラヒドロフラン(THF)25mLに溶解した。次いで、THF10mL中COP(30mmol)溶液を-15℃で混合物に滴加した。その後、反応を25℃で12時間続けた。混合物を濾過してトリエチルアミン塩酸塩を除去し、濾液を回転蒸発によって濃縮してP4を得た。P5~P10分子は、それぞれのアルコールを使用し、上記の一般的なプロトコルに従って合成した。P11~P16合成については、COPを0℃で対応するアルコールに添加し、他の手順は同じままとした。P4~P16合成の全てが90%超の収率をもたらした。
イオン化可能なリン脂質(iPhos)ライブラリーの一般的な合成。iPhos(nAxPm)は、アミン(1A~28A)とアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子(Pm、m=4~16)による直交型反応を通して合成した。「x」は1つのアミン分子上の修飾されたPm分子の数を示し、各Pm分子は1つのリン酸基および1つの疎水性アルキル鎖をiPhosに導入することができた。各第一級、第二級、または第三級アミンを、1当量のアルキル化ジオキサホスホランオキシド分子Pmを消費するよう設計した。単一の第一級、第二級または第三級アミンを有するアミンnA(n=1~18)については、1.1当量のPmをアミンと反応させてnA1Pmを得た。複数のアミン基を有するnA(n=19~28)については、各アミン基を、最大でも1つの双性イオンを導入するよう設計した。手短に言えば、アミンを2.2当量、3.3当量、4.4当量および5.5当量のPmと反応させてそれぞれnA2Pm、nA3Pm、nA4PmおよびnA5Pm iPhosを得た。全ての反応を、0.3g/mLの出発物質濃度で、無水ジメチルスルホキシド(DMSO)中で行った。混合物を70℃で3日間攪拌し、次いで、真空乾燥を通してDMSOを除去した。
粗iPhosを使用して、初期mRNA送達(インビトロおよびインビボスクリーニング)実験を行った。選択された上位iPhos(例えば、9A1P9、10A1P10、9A1P15、及び10A1P16)をカラムフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、追加の特性評価(サイズ、ゼータ電位、mRNA結合、pKa、溶血、FRET試験等を含む)およびインビボ評価に使用した。生成物を、メタノール中3%クロロホルムからメタノール中10%クロロホルムの溶媒勾配を用いて溶出および分別した。最終的なiPhosを回転蒸発によって濃縮し、真空下で24時間乾燥させた。
インビトロiPhosナノ粒子(iPLNP)製剤化および特性評価。iPLNPをエタノール希釈法によって調製した。mRNAをクエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝液(10mM、pH4.4)に希釈した。合成iPhos、MDOA、コレステロール、およびDMG-PEG2000を含有する脂質混合物をエタノール中で調製した。2つの溶液を、3:1の水性:エタノール体積比でピペットによって迅速に混合した。15分間のインキュベーション後、ナノ粒子をインビトロmRNA送達のために1×PBS緩衝液で3倍希釈した。
粒径およびRibogreen mRNA結合測定のために、ナノ粒子を1×PBS緩衝液で5倍希釈した。1×PBS緩衝液で10倍希釈したナノ粒子でゼータ電位を記録した。He-Neレーザー(λ=632nm)を備えたZetasizer Nano ZS(Malvern)を粒径およびゼータ電位測定に使用した。粒径を動的光散乱法(DLS)によって測定し、ゼータ電位を電気泳動光散乱法によって決定した。
2-(p-トルイジノ)-6-ナフタレンスルホン酸(TNS)アッセイを使用したpKa決定。各iPLNPのpKaをTNSアッセイによって決定した。合成iPhos/MDOA/chol/DMG-PEG2000(25/30/30/1 mol%)で構成されるiPLNPを、0.6mM全脂質の濃度で、PBS中で製剤化した。TNSをmilliQ水中100μMストック溶液として調製した。ナノ粒子を10mM 4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、10mM 4-モルホリンエタンスルホン酸(MES)、10mM 酢酸アンモニウムおよび130mM NaClを含有する緩衝液(pHは2.5~11の範囲であった)により、96ウェルプレート中、1ウェル当たり100μL体積の6μM全脂質まで希釈した。TNSストック溶液を各ウェルに添加して最終濃度5μMを得た。その後、それぞれ321nmおよび445nmの励起波長および発光波長を使用してプレートを読み取った。シグモイドフィット分析を蛍光データに適用し、pKaを、最大半量の蛍光強度をもたらすpHとして測定した。
溶血アッセイ。マウス赤血球(RBC)を、10000×gで5分間遠心分離することによって新たに回収した全血から単離し、次いで、RBCをPBS緩衝液(pH7.4)で5回洗浄した。その後、RBCをそれぞれpH7.4および5.5のPBSに懸濁した。上に概説されるインビトロiPLNP製剤化法を使用してiPLNPを製剤化した。脂質をクロロホルムに溶解し、回転蒸発させ、さらに2時間真空乾燥させて、薄い脂質膜を得た。次いで、PBS(pH7.4)を添加し、20分間超音波処理して、粒子懸濁液を得た。RBC懸濁液を96ウェルプレートに添加し、計算されたiPLNPまたは脂質をウェルに添加した。37℃で1時間インキュベートした後、RBC溶液を10000×gで5分間遠心分離し、ヘモグロビンを含有する上清を回収した。マイクロプレートリーダーにより、540nmの波長で、ヘモグロビン含有量を評価した。PBS中でインキュベートしたそのRBC懸濁液を陰性対照として設定し、Triton-X溶液(1重量%)中でインキュベートしたRBC懸濁液を陽性対照として設定した。
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)アッセイによる脂質混合および融合特性評価。エンドソーム模倣アニオン性リポソームとの脂質混合および融合をFRETアッセイによって決定した。DOPEコンジュゲートFRETプローブであるNBD-PEおよびN-Ph-PEを、同じエンドソーム模倣ナノ粒子に製剤化して、ローダミンへのFRETによるNBD蛍光の減弱をもたらした。いったん脂質融合が起こったら、2つのプローブ間の距離が大きくなることにより、NBDシグナルが増加するだろう。DOPS:DOPC:DOPE:NBD-PE:N-Ph-PE(モル比25:25:48:1:1)をクロロホルム中で混合し、引き続いて回転蒸発させ、さらに2時間真空乾燥させて薄い脂質膜を得ることによって、エンドソーム模倣アニオン性リポソームを調製した。その後、乾燥膜を20分間超音波処理することによってPBS(pH7.4)に再懸濁し、全脂質濃度を1mMで固定した。1mMのiPhos濃度で上に概説されるインビトロiPLNP製剤化法を使用してiPLNPを製剤化した。iPhos 10A1P10をクロロホルムに溶解し、回転蒸発させて薄い脂質膜を得た。次いで、PBS(pH7.4)を添加し、20分間超音波処理して粒子懸濁液(10mM)を得た。複数の双性イオンを有する25A3P10は、超音波処理後に粒子懸濁液を形成することができなかったので、25A3P10 iPLNPの脂質融合のみを評価した。PBS(pH5.5)を黒色96ウェルプレートに添加し(100μL/ウェル)、1μLのエンドソーム模倣アニオン性リポソーム(1mM)を各ウェルに添加した。次いで、10μLのiPLNPまたは1μLの脂質懸濁液をウェルに添加した。37℃で5分間インキュベートした後、蛍光測定(F)をEx/Em=465/520nmにおいてマイクロプレートリーダーで行った。PBS中エンドソーム模倣アニオン性リポソームのみを陰性対照(Fmin)として設定した。Triton-X溶液(2重量%)とインキュベートしたプローブを含有する脂質を陽性対照(Fmax)として設定した。脂質融合(%)を(F-Fmin)/(Fmax-Fmin)*100%として計算した。
FRETアッセイによるiPLNP解離。iPLNPとエンドソーム模倣アニオン性リポソームを混合することによって、iPLNP解離を測定した。DOPEコンジュゲートFRETプローブNBD-PEおよびN-Rh-PEを同じiPLNPに製剤化した。iPLNPを、1mMの最終全脂質濃度でiPhos:MDOA:chol:DMG-PEG2000:NBD-PE:N-Rh-PE脂質混合物(モル比25:30:30:1:0.86:0.86)を使用して調製した。他の手順は、上に概説されるインビトロiPLNP製剤化法と同じであった。DOPS:DOPC:DOPE(モル比25:25:50)をクロロホルム中で混合し、引き続いて回転蒸発させ、さらに2時間真空乾燥させて薄い脂質膜を得ることによって、エンドソーム模倣アニオン性リポソームを調製した。その後、乾燥膜を20分間超音波処理することによってPBS(pH7.4)に再懸濁し、全脂質濃度を10mMで固定した。PBS(pH5.5)を黒色96ウェルプレートに添加し(100μL/ウェル)、1μLのiPLNPを各ウェルに添加した。次いで、1μLのエンドソーム模倣アニオン性リポソームをウェルに添加した。37℃で10分間(または他の言及される時間間隔)インキュベートした後、蛍光測定(F)をEx/Em=465/520nmにおいてマイクロプレートリーダーで行った。PBS中iPLNP(NBD-PEおよびN-Rh-PEを内側に有する)を陰性対照(Fmin)として設定した。Triton-X溶液(2重量%)とインキュベートしたiPLNP(NBD-PEおよびN-Rh-PEを内側に有する)を陽性対照(Fmax)として設定した。iPLNP解離(%)を(F-Fmin)/(Fmax-Fmin)*100%として計算した。
細胞培養。ヒト卵巣腺癌細胞(IGROV1)を、10%FBSおよび1%ペニシリン/ストレプトマイシン(P/S)を含むRPMI-1640培地で培養した。細胞を加湿雰囲気中37℃および5%CO2で培養した。
mRNA送達についてのiPhosのインビトロスクリーニング。IGROV1細胞を、白色不透明96ウェルプレートに1×104細胞/ウェル(10%FBSおよび1%P/Sを供給した100μLのRPMI-1640培地)の密度で播種した。24時間後、マルチチャネルピペットを用いて、水相とエタノール相(v/v=3:1)を迅速に混合することによって、96ウェルプレートで上に概説されるインビトロiPLNP製剤化法を使用してFluc mRNAを含むナノ粒子を調製した。iPLNPを、11622:1の合成iPhos:mRNAモル比および25:30:30:1の脂質混合物合成iPhos:MDOA:chol:DMG-PEG2000モル比で調製した。11622:1の合成iPhos:mRNAモル比を固定すると、10A1P4~12A1P16:mRNAは10±2.5の平均重量比を示した。これにより、各iPLNPが同じモルの脂質混合物を有することを保証することができた。他に言及しない限り、これらの比を他の特性評価およびインビボ評価にも使用した。50ngのmRNA/ウェルを使用した。次いで、150μLの新たな細胞培養培地を利用して前の培地と交換し、製剤化したiPLNPを細胞に添加した。さらに24時間のインキュベーション後、ルシフェラーゼ発現および細胞生存率をONE-Glo+Toxルシフェラーゼアッセイキットで評価した。全てのトランスフェクションアッセイを3連で実施し、平均+標準偏差を報告した。
インビボiPLNP製剤化および特性評価。mRNAをクエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝液(10mM、pH3.2)に希釈した。合成iPhos、MDOA、コレステロール、およびDMG-PEG2000を含有する脂質混合物をエタノール中で調製した。2つの相を3:1水性:エタノール体積比でピペットによって迅速に混合した。15分間のインキュベーション後、iPLNPを、インビボ使用のために、Pur-A-Lyzerミディ透析チャンバー(Sigma-Aldrich)中で1×PBSに対して透析した。
動物実験。全ての実験は、テキサス大学サウスウェスタンメディカルセンターの動物実験委員会によって承認され、該当する場合は地方、州、および連邦規制と矛盾しなかった。雌C57BL/6マウスをUTサウスウェスタン動物飼育コアから購入した。B6.Cg-Gt(ROSA)26Sortm9(CAG-tdTomato)Hze/Jマウス(Ai9またはAi9(RCL-tdT)マウスとしても知られている)をThe Jackson Laboratory(007909)から入手し、CAGプロモーターによって駆動される赤色蛍光tdTomatoタンパク質の転写を妨げるLoxP隣接STOPカセットを有するCreレポーター対立遺伝子のホモ接合型発現を維持するよう飼育した。Cre媒介組換え後、Ai9マウスはtdTomato蛍光を発現する。Ai9マウスは、C57BL/6J遺伝的背景でコンジェニックである。
インビボルシフェラーゼmRNA送達。iPhosインビボスクリーニングのために、Fluc mRNAを含有するナノ粒子を上記のインビボiPLNP製剤化法のように調製した。特に言及しない限り、製剤の比はインビトロスクリーニングの比に従った。手短に言えば、iPLNPを、11622:1の合成iPhos:Fluc mRNAモル比および25:30:30:1の脂質混合物合成iPhos:MDOA:chol:DMG-PEG2000モル比で調製した。次いで、ナノ粒子を、静脈内(IV)注射を介して雌C57BL/6マウス(6~8週齢)に投与した。6時間後、ルシフェラーゼ発現を生きた動物の生物発光イメージングによって評価した。手短に言えば、マウスをイソフルラン下で麻酔し、100μLのD-ルシフェリン(GoldBio、PBS中30mg/mL)基質を腹腔内注射した。麻酔下で5分後、ルシフェラーゼ活性をIVIS Luminaシステム(Perkin Elmer)で画像化した。その後、臓器を単離し、同じ方法で画像化した。画像をLiving Image分析ソフトウェア(Perkin Elmer)で処理した。
iPhos 9A1P9を使用して市販のリン脂質であるDOPEおよびDSPCと比較した。C57BL/6マウスに0.25mg/kg Fluc mRNAでナノ粒子によってIV注射し、注射6時間後に発光を定量化した。25:30:30:1の9A1P9:MDOA:chol:DMG-PEG2000モル比および18:1の9A1P9/mRNA重量比を使用した。市販のリン脂質との比較のために、等モルのDOPEまたはDSPCを利用して9A1P9と交換した。他の手順は上に言及されるのと同じように行った。
異なるヘルパー脂質を有する9A1P9 iPLNPについては、55:30:45:0.2の9A1P9:DOPE:chol:DMG-PEG2000(モル比)、25:30:30:1の9A1P9:MDOA(DODAPまたは5A2-SC8):chol:DMG-PEG2000(モル比)および60:30:40:0.4の9A1P9:DDAB(またはDOTAP):chol:DMG-PEG2000(モル比)を使用した。全ての製剤について、9A1P9:mRNA重量比を18:1で固定した。他の手順は上に言及されるのと同じように行った。
インビボCre mRNA送達。Cre mRNAを含有するナノ粒子を、上に言及されるインビボiPLNP製剤化法のように調製した。その後、ナノ粒子を、IV注射を介してAi9マウスに投与した。48時間後、マウスを屠殺し、臓器を単離し、IVIS Spectrumインビボイメージングシステム(Perkin Elmer)で画像化した。
インビボ生体分布。Cy5標識Fluc mRNA(Cy5-mRNA、0.25mg/kg)を含有するナノ粒子を上に言及されるインビボiPLNP製剤化法のように調製した。iPLNPを、IV注射を介して雌C57BL/6マウス(6~8週齢)に投与した。6時間後、マウスを屠殺し、臓器を単離し、IVIS Spectrumインビボイメージングシステム(Perkin Elmer)で画像化した。
遺伝子編集のためのCas9 mRNAとsgTom1のインビボ共送達。Cas9 mRNAおよび改変sgTom1(mRNA/sgRNA重量比4:1、全RNA用量0.75mg/kg)を含有するナノ粒子を上記のインビボiPLNP製剤化法のように調製した。25:30:30:1の9A1P9:5A2-SC8:chol:DMG-PEG2000(モル比)および60:30:40:0.4の9A1P9:DDAB:chol:DMG-PEG2000(モル比)をそれぞれ9A1P9-5A2-SC8 iPLNPおよび9A1P9-DDAB iPLNPに使用した。9A1P9/RNA重量比を18:1で固定した。その後、iPLNPを、IV注射を介してAi9マウスに投与した。PBS群を陰性対照として使用した。10日後、マウスを屠殺し、臓器を単離し、IVIS Spectrumインビボイメージングシステム(Perkin Elmer)で画像化した。次いで、組織を最適切断温度(OCT)化合物に包埋し、10μm切片に切断した。これらの切片をRTにおいて20分間、4%パラホルムアルデヒドで固定し、PBSで3回洗浄した。その後、DAPIを含む1滴のProLong Gold Mountantを適用し、カバーガラスをこれらのスライド上に被せた。次いで、これらのスライドを共焦点顕微鏡法(Zeiss LSM 700)によって画像化した。
C57BL/6マウスにおける遺伝子編集のためのCas9 mRNAとsgPTENのインビボ共送達。インビボでの内因性遺伝子編集を調べるためにPTENを選択した。Cas9 mRNAおよび改変sgPTEN(mRNA/sgRNA重量比4:1、全RNA用量0.75mg/kg)を含有するiPLNPを上に言及されるインビボiPLNP製剤化法のように調製した。25:30:30:1の9A1P9:5A2-SC8:chol:DMG-PEG2000(モル比)および60:30:40:0.4の9A1P9:DDAB:chol:DMG-PEG2000(モル比)をそれぞれ9A1P9-5A2-SC8 iPLNPおよび9A1P9-DDAB iPLNPに使用した。9A1P9/RNA重量比を18:1で固定した。その後、iPLNPを、IV注射を介して野生型C57BL/6マウス(6~8週齢)に投与した。10日後、組織を回収し、ゲノムDNAをPureLink Genomic DNA Mini Kit(ThermoFisher)で抽出した。PTEN PCR産物を得た後、標準的なプロトコルによって、T7E1アッセイ(NEB)を実施して遺伝子編集有効性を確認した。さらに、PTENの遺伝子編集有効性を、インデル(%)=100×(1-(1-切断分率)^0.5)(式中、切断分率=(断片1+断片2)/(断片1+断片2+親断片)である)の式に基づいてImage Jによって評価した。本明細書で使用されるsgRNA配列およびPCRプライマーをそれぞれ表2および表3に提供する。
統計分析。GraphPad Prismバージョン7(GraphPad Software)を使用して統計分析を実施した。両側の対応のないスチューデントのt検定を使用して2つの群を比較し、一元配置ANOVAを利用して複数の複製群を比較した。P値<0.05(*)、P<0.01(**)およびP<0.001(***)を統計学的に有意であるとみなした。
実施例1~7で使用した引用
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28. Zhang, Y. et al. The development of an in vitro assay to screen lipid based nanoparticles for siRNA delivery. J. Controlled Release 174, 7-14 (2014).
29. Cheng, Y., Yumul, R.C. & Pun, S.H. Virus-inspired polymer for efficient in vitro and in vivo gene delivery. Angew. Chem. Int. Ed. 55, 12013-12017 (2016).
30. Zhou, D. et al. The transition from linear to highly branched poly(beta-amino ester)s: Branching matters for gene delivery. Science Adv. 2, e1600102 (2016).
31. Li, B. et al. An orthogonal array optimization of lipid-like nanoparticles for mRNA delivery in vivo. Nano Lett. 15, 8099-8107 (2015).
出願時の特許請求の範囲は以下の通り。
[請求項1]
式(I):
(式中、
R1は、C2~C20非置換アルキル、C2~C20置換アルキル、C2~C20非置換アルケニル、C2~C20置換アルケニル、C2~C20非置換アルキニル、C2~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、およびC4~C20置換シクロアルキルからなる群から選択され;
R2、およびR3は、H、C1~C20非置換アルキル、C1~C20置換アルキル、C1~C20非置換アルケニル、C1~C20置換アルケニル、C1~C20非置換アルキニル、C1~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、およびC4~C20置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
R4、R5、R6、およびR7は、H、C1~C8非置換アルキル、C1~C8置換アルキル、C1~C8非置換アルケニル、C1~C8置換アルケニル、C1~C8非置換アルキニル、およびC1~C8置換アルキニルからなる群から独立して選択され;
R8は、C3~C21非置換アルキル、C3~C21置換アルキル、C3~C21非置換アルケニル、C3~C21置換アルケニル、C3~C21非置換アルキニル、およびC3~C21置換アルキニルからなる群から選択され;
nは1~4の整数である)
を含むイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項2]
R1が、C2~C16非置換アルキル、C2~C16置換アルキル、またはC4~C12置換シクロアルキルからなる群から選択され;
R2、およびR3が、H、C1~C16非置換アルキル、C1~C16置換アルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
R4、R5、R6、およびR7が、H、C1~C4非置換アルキル、またはC1~C4置換アルキルからなる群から独立して選択され;
R8がC3~C18非置換アルキルから選択され;
nが1~3の整数である、
請求項1に記載のイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項3]
R1がC2~C15非置換アルキルであり;
R2およびR3が、H、C1~C16置換アルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
R4、R5、R6、およびR7が、H、メチル、またはエチルからなる群から独立して選択され;
R8がC4~C16非置換アルキルから選択され;
nが1~2の整数である、
請求項1に記載のイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項4]
式(II):
(式中、R1およびR2は、H、C1~C8置換アルキル、またはC1~C8非置換アルキルからなる群から独立して選択され;
R3、R4、R5、およびR6は、H、C1~C8非置換アルキル、またはC1~C8置換アルキルからなる群から独立して選択され;
R7は、C3~C21非置換アルキルまたはC3~C21置換アルキルからなる群から選択され;
nは1~4の整数である)
を含むイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項5]
R1およびR2が、H、C1~C6置換アルキル、またはC1~C6非置換アルキルからなる群から独立して選択され;
R3、R4、R5、およびR6が、H、C1~C4非置換アルキル、またはC1~C4置換アルキルからなる群から独立して選択され;
R7が、C3~C18非置換アルキルまたはC3~C18置換アルキルからなる群から選択され;
nが1~3の整数である、
請求項4に記載のイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項6]
R1およびR2が、H、C1~C4置換アルキル、またはC1~C4非置換アルキルからなる群から独立して選択され;
R3、R4、R5、およびR6が、H、メチル、またはエチルからなる群から独立して選択され;
R7が、C3~C15非置換アルキルまたはC3~C15置換アルキルからなる群から選択され;
nが1~2の整数である、
請求項4に記載のイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項7]
式(III):
(式中、
R1は、C2~C20非置換アルキル、C2~C20置換アルキル、C2~C20非置換アルケニル、C2~C20置換アルケニル、C2~C20非置換アルキニル、C2~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、またはC4~C20置換シクロアルキルからなる群から選択され;
R2、およびR3は、H、C1~C20非置換アルキル、C1~C20置換アルキル、C1~C20非置換アルケニル、C1~C20置換アルケニル、C1~C20非置換アルキニル、C1~C20置換アルキニル、C4~C20非置換シクロアルキル、またはC4~C20置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
R4およびR5は、H、C1~C8非置換アルキル、C1~C8置換アルキル、C1~C8非置換アルケニル、C1~C8置換アルケニル、C1~C8非置換アルキニル、またはC1~C8置換アルキニルからなる群から独立して選択され;
R6は、C3~C21非置換アルキル、C3~C21置換アルキル、C3~C21非置換アルケニル、C3~C21置換アルケニル、C3~C21非置換アルキニル、またはC3~C21置換アルキニルからなる群から選択され;
nは1~4の整数であり;
mは1~4の整数である)
を含むイオン化可能なリン脂質。
[請求項8]
R1が、C2~C16非置換アルキル、C2~C16置換アルキル、C2~C16非置換アルケニル、C2~C16置換アルケニル、C2~C16非置換アルキニル、C2~C16置換アルキニル、C4~C16非置換シクロアルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から選択され;
R2、およびR3が、H、C1~C16非置換アルキル、C1~C16置換アルキル、C1~C16非置換アルケニル、C1~C16置換アルケニル、C1~C16非置換アルキニル、C1~C16置換アルキニル、C4~C16非置換シクロアルキル、またはC4~C16置換シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
R4およびR5が、H、C1~C6非置換アルキル、C1~C6置換アルキル、C1~C6非置換アルケニル、C1~C6置換アルケニル、C1~C6非置換アルキニル、またはC1~C6置換アルキニルからなる群から独立して選択され;
R6が、C3~C18非置換アルキル、C3~C18置換アルキル、C3~C18非置換アルケニル、C3~C18置換アルケニル、C3~C18非置換アルキニル、またはC3~C18置換アルキニルからなる群から選択され;
nが1~3の整数であり;
mが1~3の整数である、
請求項7に記載のイオン化可能なリン脂質。
[請求項9]
少なくとも1つのリン酸基と、少なくとも1つの双性イオンとを含むイオン化可能な合成リン脂質であって、前記少なくとも1つの双性イオンがpH切替可能な双性イオンを含む、イオン化可能な合成リン脂質。
[請求項10]
疎水性ドメインをさらに含む、請求項9に記載のイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項11]
1つまたは複数の疎水性尾部をさらに含む、請求項9または請求項10に記載のイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項12]
少なくとも1つの第三級アミンをさらに含む、請求項9から11のいずれか1項に記載のイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項13]
前記1つまたは複数の疎水性尾部が1個の疎水性尾部~10個の疎水性尾部からなる、請求項9から12に記載のイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項14]
前記1つまたは複数の疎水性尾部の各々が、8個の炭素~16個の炭素、8個の炭素~10個の炭素、9個の炭素~12個の炭素、13個の炭素~16個の炭素、8個の炭素~16個の炭素、またはこれらの任意の組合せのアルキル鎖長を含むアルキル尾部である、請求項9から13のいずれか1項に記載のイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項15]
前記1つまたは複数の疎水性尾部の少なくとも1つが、8個の炭素~16個の炭素、8個の炭素~10個の炭素、9個の炭素~12個の炭素、13個の炭素~16個の炭素、8個の炭素~16個の炭素、またはこれらの任意の組合せのアルキル鎖長を含むアルキル尾部である、請求項9から13のいずれか1項に記載のイオン化可能な合成リン脂質。
[請求項16]
請求項1から15に記載のイオン化可能な合成リン脂質のいずれか1つを含む医薬組成物。
[請求項17]
ヘルパー脂質をさらに含む、請求項16に記載の組成物。
[請求項18]
前記ヘルパー脂質が、双性イオン性ヘルパー脂質、イオン化可能カチオン性ヘルパー脂質、および永久カチオン性ヘルパー脂質からなる群から選択される、請求項17に記載の組成物。
[請求項19]
前記ヘルパー脂質が、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、N-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物塩(DDAB)、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項17に記載の組成物。
[請求項20]
コレステロールまたはコレステロール誘導体をさらに含む、請求項16から19のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項21]
1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシ(ポリ(エチレングリコール-2000))(DMG-PEG2000)をさらに含む、請求項16から20のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項22]
55:30:45モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)と、コレステロールとをさらに含む、請求項16から21のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項23]
25:30:30モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、N-メチルジオクタデシルアミン(MDOA)と、コレステロールとをさらに含む、請求項16から21のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項24]
25:30:30モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)と、コレステロールとをさらに含む、請求項16から21のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項25]
25:30:30モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、5A2-SC8と、コレステロールとをさらに含む、請求項16から21のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項26]
60:30:40モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物塩(DDAB)と、コレステロールとをさらに含む、請求項16から21のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項27]
60:30:40モル比の1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質と、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)と、コレステロールとをさらに含む、請求項16から21のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項28]
カーゴをさらに含む、請求項16から27のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項29]
前記カーゴが、医薬品有効成分、核酸、mRNA、sgRNA、CRISPR/Cas9 DNA配列、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、siRNA、miRNA、tRNA、ssDNA、塩基エディター、ペプチド、タンパク質、CRISPR/Casリボ核タンパク質(RNP)複合体、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項28に記載の組成物。
[請求項30]
非経口投与、静脈内投与、経口投与、局所投与、またはこれらの任意の組合せ用に製剤化される、請求項16から29のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項31]
カーゴを搭載した脂質ナノ粒子(LNP)を含む医薬組成物であって、
前記LNPが、
請求項1から15のいずれか1項に記載のイオン化可能なリン脂質;または
1つもしくは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質
を含み、前記1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質がpH切替可能な双性イオンおよび3つの疎水性尾部を含む、医薬組成物。
[請求項32]
前記カーゴが前記LNPのコア内に配置されている、請求項16から31のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[請求項33]
前記1つまたは複数のマルチテールのイオン化可能なリン脂質が、前記カーゴを実質的に封入するナノ粒子構造を形成する、請求項16から31のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[請求項34]
前記カーゴが、医薬品有効成分、核酸、mRNA、sgRNA、CRISPR/Cas9 DNA配列、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、siRNA、miRNA、tRNA、ssDNA、塩基エディター、ペプチド、タンパク質、cirRNA、CRISPR/Casリボ核タンパク質(RNP)複合体、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項16から33のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[請求項35]
医薬品有効成分を対象に送達する方法であって、治療有効量の請求項16から34のいずれか1項に記載の医薬組成物を前記対象に投与するステップを含み、前記カーゴが医薬品有効成分である、方法。
[請求項36]
対象における遺伝子編集用のmRNAまたはmRNA/sgRNAのインビボ送達の方法であって、治療有効量の請求項16から34のいずれか1項に記載の医薬組成物を前記対象に投与するステップを含む方法。
[請求項37]
対象の脾臓、肝臓、および/または肺での選択的タンパク質発現を引き起こす方法であって、治療有効量の請求項16から34のいずれか1項に記載の医薬組成物を前記対象に投与するステップを含み、前記カーゴがmRNAである、方法。
[請求項38]
対象における遺伝子送達、遺伝子編集、薬物送達、mRNA送達、CRISPR/Cas9遺伝子編集、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)遺伝子編集、塩基エディター遺伝子編集、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)遺伝子編集のために、請求項13から34のいずれか1項に記載の医薬組成物を前記対象に投与するステップを含む方法。
[請求項39]
対象における組織特異的カーゴ送達の方法であって、治療有効量の請求項16から34のいずれか1項に記載の医薬組成物を前記対象に投与するステップを含む方法。
[請求項40]
前記カーゴがmRNA、CRISPR/Cas、またはこれらの任意の組合せを含む、請求項39に記載の方法。