JP7843932B2 - ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法 - Google Patents

ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法

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Description

本開示は、鉄道車両に搭載されるブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法に関する。
従来、鉄道車両は、複数の手段によって複数のブレーキ力を発生させ、減速する制御を行っている。具体的には、鉄道車両は、駆動装置による回生ブレーキ力と、空制ブレーキなどの摩擦ブレーキ力とを合わせたブレーキ力によって減速する。鉄道車両は、ブレーキ指令が発生した際に遅延なく減速することが求められている。特許文献1には、鉄道車両に搭載される空制ブレーキ装置が、零推力指令を受けたとき、実トルクが生じない程度の空気圧である初込め圧をブレーキパッドに与え、ブレーキパッドを車輪踏面に僅かに接触させる技術が開示されている。特許文献1に記載の空制ブレーキ装置は、ブレーキパッドを車輪踏面に僅かに接触させておくことで、遅延なくブレーキパッドを車輪踏面に押し付けてブレーキ力を発生させることができる。
特開2009-247170号公報
しかしながら、特許文献1に記載の空制ブレーキ装置は、鉄道車両の走行中にブレーキパッドを車輪踏面に僅かに接触させていることから、ブレーキパッドによって車輪踏面が鏡面化してしまう。そのため、鉄道車両は、高速時に空制ブレーキ装置を作用させた場合、ブレーキパッドと鏡面化した車輪踏面との間で粘着力が確保できず、レール上を滑走してしまう可能性がある、という問題があった。特に鉄道車両が走行する線路の状態が変化して滑走が発生しやすくなると、ブレーキ距離の延伸につながる。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、鉄道車両の車輪の鏡面化を抑制し、鉄道車両が走行する線路の状態が変化して滑走が発生しやすくなる状況においてブレーキ距離の延伸を抑制可能なブレーキ制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示は、鉄道車両のブレーキとして、車輪に制輪子を押し付けて制動力を発生させる踏面ブレーキ、および回生ブレーキの使用を制御するブレーキ制御装置である。ブレーキ制御装置は、鉄道車両の位置情報を取得する取得部と、位置情報、鉄道車両が走行する線路において車輪が滑走する可能性がある滑走位置を示す滑走情報、および鉄道車両がブレーキを作用させるブレーキ位置を示すブレーキ情報に基づいて、鉄道車両が滑走しにくい区間から滑走しやすい区間に入る前に、踏面ブレーキよりも回生ブレーキを優先的に使用するブレーキ使用条件による制御からブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して踏面ブレーキを規定された割合で使用して制輪子で車輪の踏面を粗す制御に変更し、ブレーキ使用条件が変更されているときにブレーキ指令を取得した場合、ブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して踏面ブレーキを規定された割合で使用して制輪子で車輪の踏面を粗す制御部と、を備えることを特徴とする。
本開示のブレーキ制御装置は、鉄道車両の車輪の鏡面化を抑制し、鉄道車両が走行する線路の状態が変化して滑走が発生しやすくなる状況においてブレーキ距離の延伸を抑制可能である、という効果を奏する。
実施の形態1に係るブレーキ制御装置を備えるブレーキ制御システムの構成例を示す図 実施の形態1に係るブレーキ制御装置の記憶部で記憶されている滑走情報で示される滑走位置およびブレーキ情報で示されるブレーキ位置の例を示す図 実施の形態1に係るブレーキ制御装置の制御内容を示す図 実施の形態1に係るブレーキ制御装置の動作を示すフローチャート 実施の形態1に係るブレーキ制御システムが備える処理回路をプロセッサおよびメモリで構成する場合の例を示す図 実施の形態1に係るブレーキ制御システムが備える処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の例を示す図 実施の形態2に係るブレーキ制御装置が必要なブレーキ力に対して使用する回生ブレーキおよび踏面ブレーキの割合の例を示す第1の図 実施の形態2に係るブレーキ制御装置が必要なブレーキ力に対して使用する回生ブレーキおよび踏面ブレーキの割合の例を示す第2の図 実施の形態2に係るブレーキ制御装置が必要なブレーキ力に対して使用する回生ブレーキおよび踏面ブレーキの割合の例を示す第3の図
以下に、本開示の実施の形態に係るブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態では、空気圧を圧力媒体として踏面ブレーキを作動させる空制ブレーキを例にして説明するが、本開示において、制輪子を車輪踏面に押し付ける踏面ブレーキであれば、動作機構はこれに限定されない。制輪子を車輪踏面に押し付ける動作機構については、圧力媒体を用いず、例えば、モーター、電動アクチュエータなどを動力とする踏面ブレーキなどであってもよい。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るブレーキ制御装置4を備えるブレーキ制御システム30の構成例を示す図である。ブレーキ制御システム30は、鉄道車両100に搭載され、鉄道車両100のブレーキとして、回生ブレーキ制御部5によって制御される回生ブレーキ、および踏面ブレーキ6を使用可能なシステムである。ブレーキ制御システム30は、ブレーキ指令部1と、応荷重装置2と、速度センサ3と、ブレーキ制御装置4と、回生ブレーキ制御部5と、踏面ブレーキ6と、車両情報管理装置7と、車輪13と、を備える。なお、鉄道車両100は、実際には、複数の速度センサ3、ブレーキ制御装置4、踏面ブレーキ6、および車輪13を備えているものとする。また、複数の鉄道車両100によって列車が編成されている場合、ブレーキ指令部1など一部の構成については、列車の先頭車両および後尾車両など、特定の鉄道車両100にのみ搭載されていてもよい。
ブレーキ指令部1は、鉄道車両100の図示しない運転台などに設置され、運転士などから操作を受け付けて、受け付けた操作内容に応じたブレーキ指令1Aを生成してブレーキ制御装置4に出力する。
応荷重装置2は、図示しない空気ばね圧センサなどを用いて、乗客などによって鉄道車両100にかかる圧力を示す応荷重信号2Aを生成してブレーキ制御装置4に出力する。
速度センサ3は、車輪13の回転速度に基づいて、鉄道車両100の速度を示す速度信号3Aを生成してブレーキ制御装置4に出力するセンサである。なお、図1では省略しているが、速度センサ3は鉄道車両100の前後の台車に設置されており、鉄道車両100では、各車輪13から速度を検出することが可能である。
回生ブレーキ制御部5は、ブレーキ制御装置4から取得した回生パターン信号4Aに基づいて、実トルクに応じた実回生ブレーキ力を算出し、図示しない駆動装置などによる回生ブレーキを制御する。回生ブレーキ制御部5は、実際の回生ブレーキ力である実回生ブレーキ力を示す回生フィードバック信号5Aを生成してブレーキ制御装置4に出力する。
踏面ブレーキ6は、ブレーキ制御装置4から取得した圧力制御信号4Bに基づいて、制輪子12を車輪13に押し付けて制動力を発生させる。踏面ブレーキ6は、制輪子12の他にも、電空変換弁、元空気タンク、中継弁、圧力センサ、ブレーキシリンダなどの構成を備えているが、一般的な構成のため、各構成の詳細な説明については省略する。踏面ブレーキ6は、電空変換弁の空気信号指令圧であるAC(Air Control)圧、中継弁のブレーキシリンダ圧であるBC(Brake Cylinder)圧などの踏面フィードバック信号6Aを生成してブレーキ制御装置4に出力する。
車両情報管理装置7は、鉄道車両100において編成単位での力行およびブレーキの管理、各種の車載機器の管理などを行う。車両情報管理装置7は、例えば、TIMS(Train Information Management System)である。車両情報管理装置7は、通常の管理で得られる鉄道車両100の位置情報7Aをブレーキ制御装置4に出力する。
ブレーキ制御装置4は、鉄道車両100のブレーキとして、車輪13に制輪子12を押し付けて制動力を発生させる踏面ブレーキ6、および回生ブレーキ制御部5を介した回生ブレーキの使用を制御する。ブレーキ制御装置4は、鉄道車両100において、回生ブレーキ制御部5を介して、図示しない駆動装置などによる回生ブレーキで制動力を発生させる。また、ブレーキ制御装置4は、鉄道車両100において、踏面ブレーキ6を制御して、踏面ブレーキ6において車輪13に制輪子12を押し付けて制動力を発生させる。ブレーキ制御装置4における回生ブレーキ制御部5を介した回生ブレーキに対する制御内容は、例えば、回生ブレーキを作用させる制御、回生ブレーキを解除する制御などである。ブレーキ制御装置4における踏面ブレーキ6に対する制御内容は、例えば、踏面ブレーキ6を作用させる制御、踏面ブレーキ6を解除する制御などである。回生ブレーキおよび踏面ブレーキ6を作用させる制御は、鉄道車両100を減速させる制御、いわゆるブレーキをかける制御である。回生ブレーキおよび踏面ブレーキ6を解除する制御は、鉄道車両100の速度を上げることができるようにする制御、いわゆるブレーキを緩める制御である。
ブレーキ制御装置4の詳細な構成および動作について説明する。ブレーキ制御装置4は、図1に示すように、取得部41と、制御部42と、記憶部43と、を備える。
取得部41は、ブレーキ指令部1からブレーキ指令1Aを取得し、応荷重装置2から応荷重信号2Aを取得し、速度センサ3から速度信号3Aを取得し、車両情報管理装置7から位置情報7Aを取得する。また、取得部41は、回生ブレーキ制御部5から回生フィードバック信号5Aを取得し、踏面ブレーキ6から踏面フィードバック信号6Aを取得する。取得部41は、取得したこれらの指令、信号、情報などを制御部42に出力する。なお、取得部41は、鉄道車両100の位置情報7Aについて、車両情報管理装置7から取得せず、速度センサ3から取得する速度信号3Aを用いて計算可能な規定された地点からの鉄道車両100の走行距離を積算することで求めてもよい。
記憶部43は、鉄道車両100が走行する線路において車輪13が滑走する可能性がある滑走位置を示す滑走情報を記憶し、鉄道車両100がブレーキを作用させるブレーキ位置を示すブレーキ情報を記憶する。滑走情報において滑走位置は、例えば、鉄道車両100の走行区間が地下から地上に切り替わる位置である。ブレーキ情報においてブレーキ位置は、例えば、鉄道車両100が停車する駅の位置を示す情報である。記憶部43は、滑走情報およびブレーキ情報について、鉄道車両100を運行する鉄道事業者の保守担当者などの操作によって鉄道車両100の運用開始前に予め記憶していてもよいし、車両情報管理装置7など外部の装置から取得して記憶するようにしてもよい。
ここで、滑走情報で示される滑走位置、およびブレーキ情報で示されるブレーキ位置の一例について説明する。図2は、実施の形態1に係るブレーキ制御装置4の記憶部43で記憶されている滑走情報で示される滑走位置およびブレーキ情報で示されるブレーキ位置の例を示す図である。図2において、滑走情報で示される滑走位置は、鉄道車両100の走行区間が地下から地上に切り替わる位置である。また、ブレーキ情報で示されるブレーキ位置は、鉄道車両100が停車する駅の位置を示す情報である。鉄道車両100は、地下を走行する走行区間では天候による影響、具体的には雨などの影響を受けないので、線路が雨などで濡れることによって滑走する可能性は低い。一方、鉄道車両100は、地上を走行する走行区間では天候による影響、具体的には雨などの影響を受けるので、地下を走行する場合と比較して、鉄道車両100が走行する線路の状態が変化し、線路が雨などで濡れることによって滑走する可能性が高くなる。特に鉄道車両100において、ブレーキ制御装置4が、鉄道車両100の通常走行中に制輪子12と車輪13との近接制御によって制輪子12を車輪13の踏面に僅かに接触させていると、車輪13の踏面が鏡面化し、さらに鉄道車両100が滑走しやすくなる。制輪子12と車輪13との近接制御とは、例えば、背景技術に記載しているような空制ブレーキを使用する場合において、初込め圧を与える制御である。
そのため、ブレーキ制御装置4は、鉄道車両100の位置情報7A、滑走情報、およびブレーキ情報に基づいて、鉄道車両100が滑走しにくい区間から滑走しやすい区間に入る前に、車輪13に対する鏡面化対策制御を実施して車輪13の踏面の鏡面化を解消する。これにより、ブレーキ制御装置4は、鉄道車両100を、車輪13の踏面を適正な粗さにしてから、滑走しやすい区間を走行させることができる。図2の例では、ブレーキ制御装置4は、鉄道車両100が地下の走行区間から地上の走行区間に出る前の最後に停車する駅を駅51とし、最後に停車する駅51の1つ前で停車する駅を駅52とすると、鉄道車両100が駅52を通過してから駅51を通過するまでの範囲において、鏡面化対策制御を実施する。なお、図2では、鉄道車両100が駅52を出発してから地上の走行区間に出る前に駅51に停車する例を示しているが、ブレーキ制御装置4が鏡面化対策制御を行う区間は駅間に限定されない。ブレーキ制御装置4は、鉄道車両100が滑走しやすい区間に入る際に車輪13の踏面を粗しておけばよい、すなわち鉄道車両100が駅52を出発してから地上の走行区間に入るまでの範囲において車輪13の踏面を粗しておけばよい。そのため、ブレーキ制御装置4は、駅51が存在しない場合でも、鏡面化対策制御を実施することが可能である。
なお、滑走情報で示される滑走位置が、鉄道車両100の走行区間が地下から地上に切り替わる位置の場合について説明したが、これに限定されない。滑走位置は、鉄道車両100の走行区間がトンネル内からトンネル外に切り替わる位置でもよいし、鉄道車両100が走行する線路から規定された範囲内に水場のある位置でもよいし、鉄道車両100が走行する線路に落ち葉が堆積する可能性のある位置でもよい。鉄道車両100が走行する線路から規定された範囲内に水場のある位置とは、例えば、線路の周辺に海、湖沼、河川などが存在する位置である。また、鉄道車両100が走行する線路に落ち葉が堆積する可能性のある位置とは、例えば、線路の周辺に森林などが存在する位置である。なお、滑走情報で示される滑走位置は、これらの位置の情報の組み合わせであってもよい。
制御部42は、図2に示す鏡面化対策制御を実施する区間において、鏡面化対策制御を実施する。具体的には、制御部42は、位置情報7A、滑走情報、およびブレーキ情報に基づいて、滑走位置より手前で滑走位置に最も近いブレーキ位置を第1のブレーキ位置とし、第1のブレーキ位置より手前で第1のブレーキ位置に最も近いブレーキ位置を第2のブレーキ位置とすると、鉄道車両100が第2のブレーキ位置を通過してから第1のブレーキ位置を通過するまでの範囲で、回生ブレーキおよび踏面ブレーキ6の使用条件であって、踏面ブレーキ6よりも回生ブレーキを優先的に使用するブレーキ使用条件を変更する。ブレーキ使用条件とは、ブレーキ使用条件が変更されていない通常時では、必要なブレーキ力を主として回生ブレーキで負担するように制御する、すなわち踏面ブレーキ6よりも回生ブレーキを優先的に使用する条件である。
制御部42は、ブレーキ使用条件が変更されているときにブレーキ指令部1からブレーキ指令1Aを取得した場合、ブレーキ指令1Aで必要なブレーキ力に対して踏面ブレーキ6を規定された割合で使用して制輪子12で車輪13の踏面を粗す。規定された割合は、必要なブレーキ力に対して踏面ブレーキ6を規定された割合で使用した場合に、踏面ブレーキ6の制輪子12によって車輪13の踏面を粗すことができる、すなわち車輪13の鏡面化を解消できる程度に制輪子12を車輪13に押し付ける踏面ブレーキ6のブレーキ力を確保できる、必要なブレーキ力に対する踏面ブレーキ6の割合である。制御部42は、ブレーキ指令1Aで必要なブレーキ力に対して踏面ブレーキ6を規定された割合で使用することで、制輪子12で車輪13の踏面を粗して鏡面化を解消する。
図2の例において、ブレーキ位置は、鉄道車両100が停車する駅の位置を示す情報である。第1のブレーキ位置は、滑走位置より手前の駅であって、鉄道車両100が最後に停車する第1の駅である駅51の位置である。第2のブレーキ位置は、第1の駅である駅51より1つ手前の駅であって、鉄道車両100が停車する第2の駅である駅52の位置である。この場合、制御部42は、鉄道車両100が第2の駅である駅52を出発してから第1の駅である駅51に停車し、鉄道車両100が第1の駅である駅51を出発するまでの範囲でブレーキ使用条件を変更し、鉄道車両100が第1の駅である駅51を出発してからブレーキ使用条件の変更を解除する。
鉄道車両100において、回生ブレーキがどのようなときにどの程度使用され、踏面ブレーキ6がどのようなときにどの程度使用されるのかを、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態1に係るブレーキ制御装置4の制御内容を示す図である。図3では、ブレーキ使用条件が変更されているか否かを、ブレーキ使用条件変更フラグのONおよびOFFで表している。ブレーキ使用条件変更フラグがONの場合、ブレーキ使用条件が変更されている状態とし、ブレーキ使用条件変更フラグがOFFの場合、ブレーキ使用条件が変更されていない状態とする。図3において、鉄道車両100の進行方向は図の左から右の方向とする。
ブレーキ制御装置4において、制御部42は、ブレーキ指令部1からブレーキ指令1Aを取得すると、応荷重信号2A、速度信号3Aなどを用いて必要なブレーキ力を計算する。図3では、必要なブレーキ力を合計ブレーキ力で表しており、合計ブレーキ力=回生ブレーキ力+踏面ブレーキ力である。制御部42は、鉄道車両100が駅52または駅50に停車するときはブレーキ使用条件が変更されていない通常の状態であるので、必要なブレーキ力を主として回生ブレーキで負担するように制御する。なお、図3で示される踏面ブレーキ6の制輪子12と車輪13との近接制御による踏面ブレーキ力は、踏面ブレーキ6の制輪子12によって車輪13の踏面を粗すことができない、すなわち車輪13の鏡面化を解消できない程度のブレーキ力である。
一方、制御部42は、鉄道車両100が駅52を出発するとブレーキ使用条件を変更する。制御部42がブレーキ使用条件を変更するタイミングは、鉄道車両100が地下の走行区間から地上の走行区間に出る前に最後に停車する地下の駅51の1つ手前で停車する駅52を出発したあとである。制御部42は、ブレーキ使用条件が変更されているときにブレーキ指令1Aを取得すると、鏡面化対策実施のため、必要なブレーキ力に対して回生ブレーキを使用せず、必要なブレーキ力を全て踏面ブレーキ6で負担するように制御する。なお、制御部42は、鏡面化対策実施のために鉄道車両100において不必要なブレーキをすることはない。
制御部42は、駅51に停車するときに鉄道車両100にブレーキをかける制御を行うが、ブレーキをかける前からブレーキ使用条件が変更されているので、ブレーキをかけるタイミングでブレーキのかけ方を突然変更する必要もなく、安定したブレーキ制御を行うことができる。なお、制御部42は、図3に示すように、ブレーキ使用条件が変更されている期間は鉄道車両100が駅52から駅51に走行している走行中も該当しているので、例えば、鉄道車両100が駅52から駅51に走行している途中で予期せず急ブレーキをかけるような場合にも、駅51に停車するときのように必要なブレーキ力に対して回生ブレーキを使用せず、踏面ブレーキ6で負担するように制御を行うことになる。
図4は、実施の形態1に係るブレーキ制御装置4の動作を示すフローチャートである。ブレーキ制御装置4において、制御部42は、ブレーキ指令部1から取得部41を介してブレーキ指令1Aを取得したか否かを判定する(ステップS101)。制御部42は、ブレーキ指令部1からブレーキ指令1Aを取得していない場合(ステップS101:No)、ブレーキ指令部1から取得部41を介してブレーキ指令1Aを取得するまで待機する。制御部42は、ブレーキ指令部1から取得部41を介してブレーキ指令1Aを取得した場合(ステップS101:Yes)、必要なブレーキ力を計算する(ステップS102)。
制御部42は、ブレーキ使用条件変更フラグがOFF、すなわちブレーキ使用条件が変更されていない場合(ステップS103:Yes)、踏面ブレーキ6については回生ブレーキの応答性を考慮した制輪子12と車輪13との近接制御などの必要最低限のブレーキ力を使用し、必要なブレーキ力に対して残りを回生ブレーキで負担するように回生ブレーキおよび踏面ブレーキ6の比率を計算し、計算した比率に応じて、回生ブレーキを主として回生ブレーキおよび踏面ブレーキ6を制御する(ステップS104)。制御部42は、ブレーキ使用条件を変更しない場合(ステップS105:No)、ステップS101に戻る。制御部42は、ブレーキ使用条件を変更する場合(ステップS105:Yes)、ブレーキ使用条件変更フラグをONにしてブレーキ使用条件を変更し(ステップS106)、ステップS101に戻る。
制御部42は、ブレーキ使用条件変更フラグがON、すなわちブレーキ使用条件が変更されている場合(ステップS103:No)、回生ブレーキを使用せず、踏面ブレーキ6で必要なブレーキ力を負担するように踏面ブレーキ6を制御する(ステップS107)。制御部42は、ブレーキ使用条件の変更を解除しない場合(ステップS108:No)、ステップS101に戻る。制御部42は、ブレーキ使用条件の変更を解除する場合(ステップS108:Yes)、ブレーキ使用条件変更フラグをOFFにしてブレーキ使用条件の変更を解除し(ステップS109)、ステップS101に戻る。なお、制御部42は、図3に示す駅51での制御のように、基本的には、ステップS107の後はステップS108:Yesとし、ステップS109の動作を行うことになる。ただし、制御部42は、ステップS107でブレーキを作用させた時間が短く、車輪13の踏面を粗すことができず車輪13の鏡面化を解消できなかった場合を考慮して、ステップS108:Noとし、ブレーキ使用条件変更フラグをOFFにせずブレーキ使用条件の変更を解除しない動作にすることも可能である。
つづいて、ブレーキ制御システム30のハードウェア構成について説明する。ブレーキ制御システム30において、ブレーキ制御装置4以外の構成は、一般的な鉄道車両に搭載される機器により実現される。ブレーキ制御装置4は処理回路により実現される。処理回路は、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサおよびメモリであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。
図5は、実施の形態1に係るブレーキ制御システム30が備える処理回路90をプロセッサ91およびメモリ92で構成する場合の例を示す図である。処理回路90がプロセッサ91およびメモリ92で構成される場合、ブレーキ制御システム30の処理回路90の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ92に格納される。処理回路90では、メモリ92に記憶されたプログラムをプロセッサ91が読み出して実行することにより、各機能を実現する。すなわち、処理回路90は、ブレーキ制御システム30の処理が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ92を備える。また、これらのプログラムは、ブレーキ制御システム30の手順および方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
上記プログラムは、鉄道車両100のブレーキとして、車輪13に制輪子12を押し付けて制動力を発生させる踏面ブレーキ6、および回生ブレーキの使用を制御するブレーキ制御装置4において取得部41が、鉄道車両100の位置情報7Aを取得する取得ステップと、制御部42が、位置情報7A、鉄道車両100が走行する線路において車輪13が滑走する可能性がある滑走位置を示す滑走情報、および鉄道車両100がブレーキを作用させるブレーキ位置を示すブレーキ情報に基づいて、踏面ブレーキ6よりも回生ブレーキを優先的に使用するブレーキ使用条件を変更し、ブレーキ使用条件が変更されているときにブレーキ指令1Aを取得した場合、ブレーキ指令1Aで必要なブレーキ力に対して踏面ブレーキ6を規定された割合で使用して制輪子12で車輪13の踏面を粗す制御ステップと、をブレーキ制御装置4に実行させるプログラムであるとも言える。
ここで、プロセッサ91は、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはDSP(Digital Signal Processor)などであってもよい。また、メモリ92には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
図6は、実施の形態1に係るブレーキ制御システム30が備える処理回路93を専用のハードウェアで構成する場合の例を示す図である。処理回路93が専用のハードウェアで構成される場合、図6に示す処理回路93は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。ブレーキ制御システム30の各機能を機能別に処理回路93で実現してもよいし、各機能をまとめて処理回路93で実現してもよい。
なお、ブレーキ制御システム30の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路は、専用のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ブレーキ制御システム30において、ブレーキ制御装置4の制御部42は、鉄道車両100の位置情報7A、鉄道車両100が走行する線路において車輪13が滑走する可能性がある滑走位置を示す滑走情報、および鉄道車両100がブレーキを作用させるブレーキ位置を示すブレーキ情報に基づいて、踏面ブレーキ6よりも回生ブレーキを優先的に使用するブレーキ使用条件を変更し、ブレーキ使用条件が変更されているときにブレーキ指令1Aを取得した場合、ブレーキ指令1Aで必要なブレーキ力に対して踏面ブレーキ6を規定された割合、ここでは100%使用して制輪子12で車輪13の踏面を粗すこととした。これにより、ブレーキ制御装置4は、鉄道車両100の車輪13の鏡面化を抑制し、鉄道車両100が走行する線路の状態が変化して滑走が発生しやすくなる状況においてブレーキ距離の延伸を抑制することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、ブレーキ制御装置4は、ブレーキ使用条件が変更されている場合、回生ブレーキは使用せず、踏面ブレーキ6のみで必要なブレーキ力を負担していた。ただし、ブレーキ制御装置4は、ブレーキ使用条件が変更されている場合において、実際にブレーキをかけるときに車輪13に制輪子12を押し付けて車輪13を粗す、すなわち車輪13の鏡面化を解消できればよいので、ブレーキ使用条件が変更されている場合でも回生ブレーキを使用することが可能である。実施の形態2では、ブレーキ使用条件が変更されている場合におけるブレーキ制御装置4の動作について説明する。
実施の形態2において、鉄道車両100の構成は、図1に示す実施の形態1のときの鉄道車両100の構成と同様である。
図7は、実施の形態2に係るブレーキ制御装置4が必要なブレーキ力に対して使用する回生ブレーキおよび踏面ブレーキ6の割合の例を示す第1の図である。図7は、図3に対して記載内容を簡略化したものであり、ブレーキ使用条件が変更されている状態とする。ブレーキ制御装置4において、制御部42は、ブレーキ使用条件が変更されている場合、必要なブレーキ力に対して、規定された最初の一定時間は実施の形態1のときと同様に回生ブレーキを使用せず、踏面ブレーキ6を100%使用するが、一定時間経過後、ブレーキ使用条件が変更されていないときと同様に踏面ブレーキ6は制輪子12と車輪13との近接制御程度の使用とし、必要なブレーキ力を回生ブレーキで負担するようにしてもよい。制御部42は、図7に示す一定時間の間に制輪子12が車輪13の踏面を粗すことができれば車輪13の鏡面化を解消するという目的は達成できるので、一定時間経過後は回生ブレーキを使用することも可能である。
図8は、実施の形態2に係るブレーキ制御装置4が必要なブレーキ力に対して使用する回生ブレーキおよび踏面ブレーキ6の割合の例を示す第2の図である。図8は、図3に対して記載内容を簡略化したものであり、ブレーキ使用条件が変更されている状態とする。ブレーキ制御装置4において、制御部42は、ブレーキ使用条件が変更されている場合、必要なブレーキ力に対して、規定された割合で踏面ブレーキ6を使用し、合計ブレーキ力-踏面ブレーキ力となる回生ブレーキ力で回生ブレーキを使用する。制御部42は、図8に示す割合による踏面ブレーキ6の使用で制輪子12が車輪13の踏面を粗すことができれば車輪13の鏡面化を解消するという目的は達成できるので、必要なブレーキ力に対して踏面ブレーキ力で100%負担しなくてもよい。
図9は、実施の形態2に係るブレーキ制御装置4が必要なブレーキ力に対して使用する回生ブレーキおよび踏面ブレーキ6の割合の例を示す第3の図である。図9は、図3に対して記載内容を簡略化したものであり、ブレーキ使用条件が変更されている状態とする。ブレーキ制御装置4において、制御部42は、ブレーキ使用条件が変更されている場合、必要なブレーキ力に対して、規定された最初の一定時間は図8の例のように踏面ブレーキ6および回生ブレーキを使用し、一定時間経過後は図7で示す一定時間経過後と同じように踏面ブレーキ6および回生ブレーキを使用してもよい。制御部42は、規定された最初の一定時間において、必要なブレーキ力に対して踏面ブレーキ力で100%負担しなくても制輪子12が車輪13の踏面を粗すことができれば車輪13の鏡面化を解消するという目的は達成できるので、図9に示すような制御にすることも可能である。
このように、制御部42は、図7および図9に示すように、ブレーキ使用条件が変更されているとき、ブレーキ指令1Aで必要なブレーキ力に対して使用する踏面ブレーキ6の割合を、踏面ブレーキ6を使用している途中で変更することができる。
実施の形態2におけるブレーキ制御装置4の動作について、図4に示す実施の形態1のときのフローチャートに対してステップS107の内容が異なる。具体的には、ステップS107の部分が、前述の図7または図8または図9の内容になる。ただし、動作の流れ自体は同様であるので、フローチャートを用いた説明については省略する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ブレーキ制御システム30において、ブレーキ制御装置4の制御部42は、鉄道車両100の位置情報7A、鉄道車両100が走行する線路において車輪13が滑走する可能性がある滑走位置を示す滑走情報、および鉄道車両100がブレーキを作用させるブレーキ位置を示すブレーキ情報に基づいて、踏面ブレーキ6よりも回生ブレーキを優先的に使用するブレーキ使用条件を変更し、ブレーキ使用条件が変更されているときにブレーキ指令1Aを取得した場合、ブレーキ指令1Aで必要なブレーキ力に対して踏面ブレーキ6を規定された割合で使用して制輪子12で車輪13の踏面を粗すこととした。これにより、ブレーキ制御装置4は、鉄道車両100の車輪13の鏡面化を抑制し、鉄道車両100が走行する線路の状態が変化して滑走が発生しやすくなる状況においてブレーキ距離の延伸を抑制することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
鉄道車両のブレーキとして、車輪に制輪子を押し付けて制動力を発生させる踏面ブレーキ、および回生ブレーキの使用を制御するブレーキ制御装置であって、
前記鉄道車両の位置情報を取得する取得部と、
前記位置情報、前記鉄道車両が走行する線路において前記車輪が滑走する可能性がある滑走位置を示す滑走情報、および前記鉄道車両が前記ブレーキを作用させるブレーキ位置を示すブレーキ情報に基づいて、前記踏面ブレーキよりも前記回生ブレーキを優先的に使用するブレーキ使用条件を変更し、前記ブレーキ使用条件が変更されているときにブレーキ指令を取得した場合、前記ブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して前記踏面ブレーキを規定された割合で使用して前記制輪子で前記車輪の踏面を粗す制御部と、
を備えることを特徴とするブレーキ制御装置。
(付記2)
前記制御部は、前記位置情報、前記滑走情報、および前記ブレーキ情報に基づいて、前記滑走位置より手前で前記滑走位置に最も近い前記ブレーキ位置を第1のブレーキ位置とし、前記第1のブレーキ位置より手前で前記第1のブレーキ位置に最も近い前記ブレーキ位置を第2のブレーキ位置とし、前記鉄道車両が前記第2のブレーキ位置を通過してから前記第1のブレーキ位置を通過するまでの範囲で前記ブレーキ使用条件を変更する、
ことを特徴とする付記1に記載のブレーキ制御装置。
(付記3)
前記滑走位置は、前記鉄道車両の走行区間が地下から地上に切り替わる位置、または前記鉄道車両の走行区間がトンネル内からトンネル外に切り替わる位置、または前記線路から規定された範囲内に水場のある位置、または前記線路に落ち葉が堆積する可能性のある位置である、
ことを特徴とする付記1または2に記載のブレーキ制御装置。
(付記4)
前記制御部は、前記ブレーキ使用条件が変更されているとき、前記ブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して使用する前記踏面ブレーキの割合を、前記踏面ブレーキを使用している途中で変更する、
ことを特徴とする付記1から3のいずれか1つに記載のブレーキ制御装置。
(付記5)
鉄道車両のブレーキとして、車輪に制輪子を押し付けて制動力を発生させる踏面ブレーキ、および回生ブレーキの使用を制御するブレーキ制御装置のブレーキ制御方法であって、
取得部が、前記鉄道車両の位置情報を取得する取得ステップと、
制御部が、前記位置情報、前記鉄道車両が走行する線路において前記車輪が滑走する可能性がある滑走位置を示す滑走情報、および前記鉄道車両が前記ブレーキを作用させるブレーキ位置を示すブレーキ情報に基づいて、前記踏面ブレーキよりも前記回生ブレーキを優先的に使用するブレーキ使用条件を変更し、前記ブレーキ使用条件が変更されているときにブレーキ指令を取得した場合、前記ブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して前記踏面ブレーキを規定された割合で使用して前記制輪子で前記車輪の踏面を粗す制御ステップと、
を含むことを特徴とするブレーキ制御方法。
(付記6)
前記制御ステップにおいて、前記制御部は、前記位置情報、前記滑走情報、および前記ブレーキ情報に基づいて、前記滑走位置より手前で前記滑走位置に最も近い前記ブレーキ位置を第1のブレーキ位置とし、前記第1のブレーキ位置より手前で前記第1のブレーキ位置に最も近い前記ブレーキ位置を第2のブレーキ位置とし、前記鉄道車両が前記第2のブレーキ位置を通過してから前記第1のブレーキ位置を通過するまでの範囲で前記ブレーキ使用条件を変更する、
ことを特徴とする付記5に記載のブレーキ制御方法。
(付記7)
前記滑走位置は、前記鉄道車両の走行区間が地下から地上に切り替わる位置、または前記鉄道車両の走行区間がトンネル内からトンネル外に切り替わる位置、または前記線路から規定された範囲内に水場のある位置、または前記線路に落ち葉が堆積する可能性のある位置である、
ことを特徴とする付記5または6に記載のブレーキ制御方法。
(付記8)
前記制御ステップにおいて、前記制御部は、前記ブレーキ使用条件が変更されているとき、前記ブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して使用する前記踏面ブレーキの割合を、前記踏面ブレーキを使用している途中で変更する、
ことを特徴とする付記5から7のいずれか1つに記載のブレーキ制御方法。
1 ブレーキ指令部、1A ブレーキ指令、2 応荷重装置、2A 応荷重信号、3 速度センサ、3A 速度信号、4 ブレーキ制御装置、4A 回生パターン信号、4B 圧力制御信号、5 回生ブレーキ制御部、5A 回生フィードバック信号、6 踏面ブレーキ、6A 踏面フィードバック信号、7 車両情報管理装置、7A 位置情報、12 制輪子、13 車輪、30 ブレーキ制御システム、41 取得部、42 制御部、43 記憶部、50~52 駅、90,93 処理回路、91 プロセッサ、92 メモリ、100 鉄道車両。

Claims (8)

  1. 鉄道車両のブレーキとして、車輪に制輪子を押し付けて制動力を発生させる踏面ブレーキ、および回生ブレーキの使用を制御するブレーキ制御装置であって、
    前記鉄道車両の位置情報を取得する取得部と、
    前記位置情報、前記鉄道車両が走行する線路において前記車輪が滑走する可能性がある滑走位置を示す滑走情報、および前記鉄道車両が前記ブレーキを作用させるブレーキ位置を示すブレーキ情報に基づいて、前記鉄道車両が滑走しにくい区間から滑走しやすい区間に入る前に、前記踏面ブレーキよりも前記回生ブレーキを優先的に使用するブレーキ使用条件による制御からブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して前記踏面ブレーキを規定された割合で使用して前記制輪子で前記車輪の踏面を粗す制御に変更し、前記ブレーキ使用条件が変更されているときに前記ブレーキ指令を取得した場合、前記ブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して前記踏面ブレーキを規定された割合で使用して前記制輪子で前記車輪の踏面を粗す制御部と、
    を備えることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 前記制御部は、前記位置情報、前記滑走情報、および前記ブレーキ情報に基づいて、前記滑走位置より手前で前記滑走位置に最も近い前記ブレーキ位置を第1のブレーキ位置とし、前記第1のブレーキ位置より手前で前記第1のブレーキ位置に最も近い前記ブレーキ位置を第2のブレーキ位置とし、前記鉄道車両が前記第2のブレーキ位置を通過してから前記第1のブレーキ位置を通過するまでの範囲で前記ブレーキ使用条件を変更する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. 前記滑走位置は、前記鉄道車両の走行区間が地下から地上に切り替わる位置、または前記鉄道車両の走行区間がトンネル内からトンネル外に切り替わる位置、または前記線路から規定された範囲内に水場のある位置、または前記線路に落ち葉が堆積する可能性のある位置である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ制御装置。
  4. 前記制御部は、前記ブレーキ使用条件が変更されているとき、前記ブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して使用する前記踏面ブレーキの割合を、前記踏面ブレーキを使用している途中で変更する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ制御装置。
  5. 鉄道車両のブレーキとして、車輪に制輪子を押し付けて制動力を発生させる踏面ブレーキ、および回生ブレーキの使用を制御するブレーキ制御装置のブレーキ制御方法であって、
    取得部が、前記鉄道車両の位置情報を取得する取得ステップと、
    制御部が、前記位置情報、前記鉄道車両が走行する線路において前記車輪が滑走する可能性がある滑走位置を示す滑走情報、および前記鉄道車両が前記ブレーキを作用させるブレーキ位置を示すブレーキ情報に基づいて、前記鉄道車両が滑走しにくい区間から滑走しやすい区間に入る前に、前記踏面ブレーキよりも前記回生ブレーキを優先的に使用するブレーキ使用条件による制御からブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して前記踏面ブレーキを規定された割合で使用して前記制輪子で前記車輪の踏面を粗す制御に変更し、前記ブレーキ使用条件が変更されているときに前記ブレーキ指令を取得した場合、前記ブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して前記踏面ブレーキを規定された割合で使用して前記制輪子で前記車輪の踏面を粗す制御ステップと、
    を含むことを特徴とするブレーキ制御方法。
  6. 前記制御ステップにおいて、前記制御部は、前記位置情報、前記滑走情報、および前記ブレーキ情報に基づいて、前記滑走位置より手前で前記滑走位置に最も近い前記ブレーキ位置を第1のブレーキ位置とし、前記第1のブレーキ位置より手前で前記第1のブレーキ位置に最も近い前記ブレーキ位置を第2のブレーキ位置とし、前記鉄道車両が前記第2のブレーキ位置を通過してから前記第1のブレーキ位置を通過するまでの範囲で前記ブレーキ使用条件を変更する、
    ことを特徴とする請求項5に記載のブレーキ制御方法。
  7. 前記滑走位置は、前記鉄道車両の走行区間が地下から地上に切り替わる位置、または前記鉄道車両の走行区間がトンネル内からトンネル外に切り替わる位置、または前記線路から規定された範囲内に水場のある位置、または前記線路に落ち葉が堆積する可能性のある位置である、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載のブレーキ制御方法。
  8. 前記制御ステップにおいて、前記制御部は、前記ブレーキ使用条件が変更されているとき、前記ブレーキ指令で必要なブレーキ力に対して使用する前記踏面ブレーキの割合を、前記踏面ブレーキを使用している途中で変更する、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載のブレーキ制御方法。
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