JP7842374B2 - スポット溶接継手の製造方法 - Google Patents

スポット溶接継手の製造方法

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Description

本開示は、スポット溶接継手の製造方法に関する。
本願は、2024年3月14日に、日本に出願された特願2024-040451号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
高強度鋼のスポット溶接部では、低温割れが生じる場合がある。低温割れとは、溶接後、溶接部の温度が常温付近に低下してから発生する割れの総称である。高強度鋼における低温割れは、高強度鋼の水素脆化によって引き起こされる遅れ破壊に起因すると考えられている。
高強度鋼の溶接部において低温割れを抑制するために、種々の技術が提案されている。
特許文献1には、二枚以上重ね合わせた鋼板を一対の溶接電極で挟持し、前記鋼板を加圧しながら通電し、前記鋼板相互の重ね合わせ面にナゲットを形成して、前記鋼板同士を接合する、抵抗スポット溶接方法において、前記接合後に、前記鋼板の振動数が100Hz以上、かつ、前記鋼板の最大振幅が10nm~500μmを満たすように、前記ナゲットに直接的又は間接的に振動を付加することを特徴とする、抵抗スポット溶接方法が開示されている。
特許文献2には、抵抗溶接用の電極の周りに高周波加熱用コイルを巻きまわした配置からなる装置を用いる鋼板の溶接方法において、抵抗溶接により被溶接材を溶融凝固させナゲット形成させた後、高周波加熱により溶融凝固部及び熱影響部の焼き戻し処理を行ない、この際、高周波加熱による前記焼き戻し処理は、その加熱温度を前記被溶接材のA3変態点以下で行ない、且つ前記焼き戻し処理のA3変態点まで高周波加熱により加熱する方法を、高周波加熱コイルのA2変態点到達時のインピーダンス変化を検知して、その検知してから1秒以下の時間の経過後、高周波加熱を停止する、あるいは、高周波加熱による入熱を低下させる方法とし、その後、20℃/s以上の冷却速度で放冷する、あるいは、抵抗溶接の電極を加圧保持することにより20℃/s以上の冷却速度で冷却する溶接方法が開示されている。
特許第7243928号公報 特許第5459750号公報
特許文献1に記載の技術では、ナゲットに振動を付加することによってナゲット内の水素を鋼板の外部に逃がすことにより、耐遅れ破壊特性を向上させている。しかしながら、ナゲットに振動を付加するためには、振動付加装置が必要である。これにより、製造効率が低下する。既存のスポット溶接装置によって遅れ破壊を抑制することが好ましい。
特許文献2に記載の技術では、スポット溶接後に高周波によって溶接部を加熱して、焼戻し処理を行う。しかしながら、高周波による焼戻し処理をするためには、高周波加熱装置が必要である。これにより、製造効率が低下する。既存のスポット溶接装置によって遅れ破壊を抑制することが好ましい。
既存のスポット溶接装置によって実施可能な遅れ破壊の防止方法として、後通電がある。後通電とは、板組に後熱電流を流すことである。用語「後熱電流」は、JIS Z 3001-6:2013「溶接用語-第6部:抵抗溶接」において「溶接によって硬化する鋼材のスポット溶接、プロジェクション溶接、アプセット溶接などの抵抗溶接において、溶接を行った後、硬化した溶接部に対して焼戻し又は焼なましを行う目的で流す電流。テンパ電流ともいう」と定義されている。
鋼の硬さを低下させると、鋼の水素脆化感受性も低下する。従って、後通電によってナゲットの硬さを低下させると、遅れ破壊を抑制することができる。
しかしながら、高強度鋼部材を含む板組においては、後通電の効果が安定的に得られない場合が少なくない。なぜなら、本通電によって形成されるナゲットの径を一定にすることが難しいからである。
本通電とは、板組に溶接電流を流すことである。用語「溶接電流」は、JIS Z 3001-6:2013「溶接用語-第6部:抵抗溶接」において「溶接部形成のために流す(本)電流」と定義されている。溶接電流によって、板組は溶融する。溶接電流の通電を停止すると、板組から電極への熱移動によって、溶融金属は凝固してナゲットとなる。本通電によって形成されたナゲットに、後通電が行われる。
厳密に管理された溶接環境下では、本通電における溶接電流、溶接時間、及び加圧力を一定にすれば、ナゲットの径は一定になる。しかしながら、通常の溶接環境においては外乱が存在する。代表的な外乱の例は、板隙、及び分流である。板隙とは、板組を構成する複数の鋼部材の間の隙間のことである。分流とは、主な溶接電流のほかに、既溶接点及び被溶接物が形成する並列回路に流れる電流のことである。外乱が存在する溶接環境下で複数回の本通電を行って得られた複数のナゲットの径は、一定とならないことが通常である。
ナゲット径のばらつきは、電流経路の断面積をばらつかせ、電流経路の抵抗値及び抵抗発熱量をばらつかせる。従って、ナゲット径のばらつきは、後通電後の溶接部の機械特性をもばらつかせる。
目標ナゲット径よりも現実のナゲット径の方が小さい場合、後通電の際の電極間の電気抵抗値が大きくなる。これにより、後通電における抵抗発熱量が過大となり、溶接部の温度が再焼入れ温度域まで上昇し、溶接部に再焼入れが生じる。すると、ナゲットが硬化し、低温割れが生じやすくなる。
一方、目標ナゲット径よりも現実のナゲット径の方が大きい場合、後通電の際の電極間の電気抵抗値が小さくなり、後通電における抵抗発熱量が不足する。その結果、ナゲットが十分に軟化せず、低温割れが十分に抑制されなくなる。
以上説明した通り、溶接環境における外乱の存在、及びナゲット径のばらつきに起因して、通常の後通電では低温割れ抑制効果が安定的に得られない。以上の事情に鑑みて、本開示は、外乱が存在する溶接環境下において安定的にナゲットの硬さを低減し、高強度鋼部材において低温割れを抑制可能なスポット溶接継手の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の要旨は以下の通りである。
(1)本開示の一態様に係るスポット溶接継手の製造方法は、引張強さが980MPa以上の鋼部材を1つ以上含む板組に本通電する工程と、前記板組に後通電する工程と、を備えるスポット溶接継手の製造方法であって、前記本通電を、適応制御以外の手段によって制御し、前記板組を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量から、前記後通電の通電時間を基に単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量を計算し、前記後通電を、計算された単位体積及び単位時間当たりの前記瞬時発熱量を発生させる電極間抵抗もしくは電極間電圧、又は後熱電流で調整することによって、適応制御する。
(2)好ましくは、上記(1)に記載のスポット溶接継手の製造方法では、前記後通電の前半における累積発熱量を、前記後通電の全体における累積発熱量の2/3以上とする。
(3)好ましくは、上記(1)又は(2)に記載のスポット溶接継手の製造方法では、前記本通電の前に、前記板組を模擬するテスト板組にテスト本通電及びテスト後通電を複数回行い、複数回の前記テスト本通電において形成するナゲットの径を略同一とし、複数回の前記テスト後通電のうち、前記テスト板組を良好に後通電できた前記テスト後通電の単位体積当たりの累積発熱量を、前記板組を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの前記累積発熱量とする。
(4)好ましくは、上記(3)に記載のスポット溶接継手の製造方法では、前記テスト板組の溶接部に割れを生じさせない前記テスト後通電における累積発熱量を、前記板組を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの前記累積発熱量とする。
(5)好ましくは、上記(3)に記載のスポット溶接継手の製造方法では、前記テスト板組の前記ナゲットの硬さを最小化する前記テスト後通電における累積発熱量を、前記板組を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの前記累積発熱量とする。
(6)好ましくは、上記(3)に記載のスポット溶接継手の製造方法では、前記テスト板組の溶接部の十字引張強さを最大化する前記テスト後通電の累積発熱量を、前記板組を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの前記累積発熱量とする。
(7)好ましくは、上記(3)に記載のスポット溶接継手の製造方法では、前記板組に形成されるナゲットの径を、前記テスト板組に形成されるナゲットの径の0.7倍~1.3倍の範囲内とする。
本開示によれば、外乱が存在する溶接環境下において安定的にナゲットの硬さを低減し、高強度鋼部材において低温割れを抑制可能なスポット溶接継手の製造方法を提供することができる。
スポット溶接の概略図である。 本通電における電流(溶接電流)とナゲット径との関係を示すグラフである。 適応制御された後通電の後の、種々のナゲットのビッカース硬さ分布を示すグラフである。 定電流制御された後通電の後の、種々のナゲットのビッカース硬さ分布を示すグラフである。 図3及び図4のグラフに示されるビッカース硬さの測定位置を説明する断面図である。
本開示に係るスポット溶接継手1の製造方法は、引張強さが980MPa以上の鋼部材111(高強度鋼部材111H)を1つ以上含む板組11に本通電する工程と、板組11に後通電する工程と、を備え、板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量から、後通電の通電時間を基に単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量を計算し、後通電を、計算された単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量を発生させる電極間抵抗 もしくは電極間電圧、又は溶接電流で調整することによって、適応制御する。以下、本開示に係るスポット溶接継手1の製造方法について詳細に説明する。
(板組11)
スポット溶接継手1の製造方法では、板組11にスポット溶接をする。板組11とは、溶接母材である鋼部材111を重ねて作成した被溶接材である。板組11に含まれる鋼部材111の形状は特に限定されない。鋼部材111は、任意の立体的形状を有することができる。例えば鋼部材111がハット形部材である場合、ハット形部材のフランジ部を重ねて板組11を形成する。重ね合わせられたフランジ部をスポット溶接することにより、ハット形部材を接合してスポット溶接継手1を作成する。あるいは、鋼部材111が鋼板であってもよい。板組11が含む鋼部材111の個数は、2以上の任意の値とすることができる。
板組11が含む鋼部材111のうち1以上は、引張強さが980MPa以上の高強度鋼部材111Hとされる。高強度鋼部材111Hの引張強さが1000MPa以上、1200MPa以上、又は1500MPa以上であってもよい。高強度鋼部材111Hの引張強さの上限は特に規定されない。例えば高強度鋼部材111Hの引張強さが2500MPa以下、2200MPa以下、又は2000MPa以下であってもよい。また、板組11が、引張強さが980MPa未満の低強度鋼部材111Lを含んでもよい。
高強度鋼部材111Hは、スポット溶接継手1の強度を高める。一方、高強度鋼部材111Hに形成された溶接部12においては、低温割れが生じやすい。
(本通電)
本実施形態に係るスポット溶接の製造方法において行われるスポット溶接は、本通電と後通電とを有する。本通電においては、板組11を一対のスポット溶接用電極2で挟み、板組11を加圧しながら板組11に溶接電流を流す。溶接電流は本電流とも称される。溶接電流は、板組11に抵抗発熱を生じさせ、板組11を溶融させる。
本通電の終了後は、板組11を一対の電極2で挟んだまま、電極2に流れる電流を0又はこれに近い値とする。スポット溶接用の電極2の内部には冷媒が流通しているので、電極2によって板組11を加圧している間は、板組11から電極2に熱が移動する。これにより、板組11を冷却して、溶融金属を凝固させて、ナゲット121を形成する。溶接電流の終わりから、後熱電流開始までの時間は、冷却時間又はチル時間と称される。ナゲット121は、板組11に含まれる複数の鋼部材111を接合する。なお、ナゲット121の周囲には熱影響部122が形成される。ナゲット121及び熱影響部122を含んだ部分を、溶接部12と称する。
本通電は適応制御以外の手段によって制御される。例えば本通電は定電流制御される。定電流制御とは、抵抗溶接において、主通電の各半サイクル又は各サイクルごとに主回路の電流の変動を検出し、この変動を自動的に補正する機能をもつ主通電回路の通電制御方式のことである(JIS Z 3001-6:2013参照)。なお、定電流制御とは、
(1)電源を直流電源とし、且つ電流を一定に制御すること、及び
(2)電源を交流電源とし、且つ実効電流を一定に制御すること
の両方を含む概念である。
溶接電流をアップスロープ制御、又はダウンスロープ制御してもよい。アップスロープ制御とは、設定された時間に、あらかじめ決められた値又はゼロから電流を連続的に増加させる制御のことであり、ダウンスロープ制御とは、設定された時間に、あらかじめ決められた値又はゼロまで電流を連続的に減少させる制御のことである(JIS Z 3001-6:2013参照)。溶接電流の波形を正弦波、方形波、又は非正弦波(三角波、ランプ波、若しくはSinc波)としても良い。
本通電における溶接電流、加圧力、及び溶接時間(溶接電流を通じる時間)は特に限定されない。板組11に含まれる鋼部材111の厚さ、成分、及び鋼部材111の個数に適した溶接条件を、当業者は選択することができる。
(後通電)
本通電によってナゲット121を形成した後、板組11に後通電をする。後通電においては、板組11を一対の電極で挟み、板組11を加圧しながら板組11に後熱電流を流す。後熱電流は、板組11に抵抗発熱を生じさせ、ナゲット121を焼き戻す。
後通電は、適応制御される。適応制御とは、制御対象の特性・環境などの外乱に応じて、制御系の特性を所要の条件を満たすように変化させる制御のことである。本実施形態に係るスポット溶接継手1の製造方法の後通電においては、単位体積当たりの累積発熱量Qを適応制御の指標とする。単位体積当たりの累積発熱量Qを所定値とするように、後通電におけるジュール発熱量を制御する。
後通電における単位体積当たりの累積発熱量Qとは、以下の式Aによって算出される値qを、後通電の開始から終了までの期間で累積した値である。
q=(V×I)/(S×t)…式A
式Aにおいて、Vは電極間電圧であり、Iは溶接電流であり、Sは電流経路の断面積であり、tは板組11に含まれる鋼部材111の総板厚(mm)である。式Aによって求められる値qは、単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量qである。後熱電流は、接触面積Sで総板厚tの柱状部分を通過して抵抗発熱を発生させるからである。
なお、式Bを用いて式Aを書き換えると、式Cとなる。
R=(r×t)/S…式B
q=(V×I×R)/(r×t
=(V)/(r×t)…式C
式Bにおいて、rは被溶接材(板組11)の抵抗率である。式Bによって求められるRは、断面積Sかつ総板厚tの柱状部分の抵抗である。
式Cから明らかなように、単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量qは、電極間電圧Vと、板組11の総板厚tと、板組11の抵抗率rから計算でき、電流経路の断面積Sによる影響を受けない。一方、板組11の抵抗率は、板組11の温度に応じて変化する。たとえ後通電の開始から終了までを通じてI及びVが一定値であったとしても、qは一定とはならない。また、散りが発生すると、電極2によって挟持された部位における板組11の総板厚tは大きく減少する。
単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量qを、後通電の開始から終了までの間で累積すれば、後通電における単位体積当たりの累積発熱量Qとなる。この単位体積当たりの累積発熱量Qもまた、電流経路の断面積Sを用いないで算出できる。
本実施形態に係るスポット溶接継手1の製造方法では、単位体積当たりの累積発熱量Qを、後通電の適応制御の指標とする。具体的には、
(1)まず、板組11を良好に後通電できる単位体積当たりの累積発熱量Qを予め求める。
(2)次いで、板組11を良好に後通電できる単位体積当たりの累積発熱量Q、及び後通電の通電時間(後熱時間)に基づいて、当該累積発熱量Qを再現可能な単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量qを計算する。
(3)そして、計算された単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量qが得られるように、後通電を適応制御する。
適応制御は、電極間抵抗 もしくは電極間電圧、又は後熱電流で調整することによって行う。後熱電流を調整することによって所定の単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量qを達成してもよい。また、電極間抵抗もしくは電極間電圧を調整することによって所定の単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量qを達成してもよい。例えば、通電中の電極間電圧をリアルタイムフィードバックし、最適条件を再現するために電流値及び通電時間を自動制御することが好ましい。
板組11において良好な後通電ができる累積発熱量Qの特定方法は限定されない。シミュレーションによって累積発熱量Qを決定することができる。また、テスト後通電によって累積発熱量Qを決定することもできる。テスト後通電とは、製造すべきスポット溶接継手1を得る本通電及び後通電に先立って行われる、適正条件を探索するための後通電である。以下に、テスト後通電の一例を説明する。
テスト後通電の実施に先立ち、まず溶接対象となる板組11を模擬する板組11を準備する。以下、溶接対象となる板組11を「本番板組」又は単に「板組」と称し、本番板組を模擬する板組11を「テスト板組」と称する。本番板組とテスト板組との間では、母材の鋼種、母材の板厚、母材の枚数、及び母材を重ねる順番が同一であればよい。例えば、溶接対象となる板組11は、鋼板をプレス加工して得られる鋼部材111の平坦部を重ねて作成される場合がある。これを模擬する板組11は、プレス加工等を行う前の鋼板を重ねて作成してもよい。
テスト板組に本通電を行う際には、外乱を可能な限り抑制し、ナゲット径のばらつきを抑制する。外乱とは、例えば板隙、及び分流である。また、テスト板組に本通電を行って製造されるナゲット121の径は、製造しようとするスポット溶接継手1のナゲット121の目標径と同一とする。好ましくは、テスト板組に行う本通電(以下、「テスト本通電」と称する)における溶接電流、通電時間、及び加圧力を、本番板組に行う本通電(以下「本番本通電」と称する)と同一とする。テスト本通電は複数回実施する。
テスト本通電によって、テスト板組に形成したナゲット121に、テスト後通電を行う。テスト本通電及びテスト後通電は、複数回実施する。複数回のテスト後通電において、累積発熱量を変化させる。これにより製造された複数のナゲット121を評価する。良好なナゲット121が製造可能であったテスト後通電における累積発熱量を、板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量として用いる。
例えば、テスト板組に形成した溶接部12を観察することにより、テスト後通電の後に低温割れが生じたか否かを判定することができる。溶接部12に低温割れを生じさせなかった任意の後通電における累積発熱量を、板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量として用いてもよい。
また、テスト板組に形成したナゲット121を切断し、断面にビッカース硬さ試験を行うことにより、テスト板組のナゲット121の硬さを測定することができる。テスト板組のナゲット121の硬さを最小化した後通電における累積発熱量を、板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量として用いてもよい。また、テスト板組のナゲット121の硬さを所定値以下とすることができる任意の累積発熱量を、板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量として用いてもよい。
あるいは、テスト板組に設けられた溶接部12に十字引張試験を行うことにより、溶接部12の十字引張強さを測定することができる。テスト板組の溶接部12の十字引張強さを最大化した後通電における累積発熱量を、板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量として用いてもよい。また、テスト板組の溶接部12の十字引張強さを所定値以上とすることができる任意の累積発熱量を、板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量として用いてもよい。十字引張試験は、例えばJIS Z 3137:1999「抵抗スポット及びプロジェクション溶接継手の十字引張試験に対する試験片寸法及び試験方法」に従って行う。
(作用効果)
本実施形態に係るスポット溶接継手1の製造方法においては、板組11が高強度鋼部材111Hを含む。これにより、高い強度を有するスポット溶接継手1を製造することができる。ただし、高強度鋼部材111Hに設けられた溶接部12には低温割れが生じやすい。また、本通電においてはナゲット径がばらつきやすいので、適切な後通電を行って低温割れを安定的に抑制することが難しい。
そこで本実施形態に係るスポット溶接継手1の製造方法では、板組11を良好に後通電できる単位体積当たりの累積発熱量Qを予め求める。そして、当該累積発熱量を再現するように、後通電を適応制御する。これにより、安定的に低温割れを抑制することができる。
後通電の作用効果が安定しない原因は、外乱によってナゲット径が変化し、電流経路の抵抗値が変化するからである。従来の後通電においては、最適な後熱電流及び通電時間(後熱時間)を特定し、これを再現するように本番の後通電において定電流制御を行っていた。しかしながら、本番の後通電におけるナゲット121の径がテスト後通電よりも小さくなると、抵抗値が増大する。後通電を定電流制御している場合は、抵抗値の増大に対応して電極間電圧が増大する。これにより、後通電における入熱量が過剰となるのである。
しかしながら、累積発熱量を制御目標として後通電を適応制御することにより、この問題を回避することができることを本発明者らは知見した。累積発熱量を制御目標として後通電を適応制御している場合は、抵抗値の増大に対応して後熱電流が低下する。そして、本番後通電における累積発熱量が、テスト後通電における累積発熱量と略一致する。
本発明者らの実験結果によれば、後通電における累積発熱量を一定にすることにより、後通電の作用効果も一定の範囲内とすることができた。即ち、低温割れを抑制可能なテスト後通電の累積発熱量を再現する本番後通電によれば、低温割れを安定的に抑制することができた。即ち、本実施形態に係るスポット溶接継手1の製造方法においては、本通電における外乱によってナゲット径がばらついている場合であっても、後通電において自動的に最適な通電条件を板組11に適用し、低温割れを抑制することができた。
なお、従来技術では、本通電に適応制御をすることにより、ナゲット径が安定化すると考えられている。しかし本実施形態に係るスポット溶接継手1の製造方法においては、本通電は適応制御されない。本発明者らの知見によれば、著しい外乱が溶接環境に存在する場合は、本通電を適応制御することで著しい散りが発生しうる。低温割れの抑制が必要とされる場合は、本通電に適応制御をする利点は乏しい。むしろ、本通電における著しい散り発生のリスクを抑制し、低温割れ抑制効果を高める観点からは、本通電に適応制御をしないほうが望ましい。なお、後通電における適応制御は、散り発生のリスクを増大させない。後通電の実施の際には、安定した電流経路であるナゲットが存在するからである。
以上、本実施形態に係るスポット溶接継手1の製造方法の、最も基本的な態様について説明した。以下、一層好ましい態様について説明する。
(後通電の前半における累積発熱量)
後通電の前半における累積発熱量を、後通電の全体における累積発熱量の2/3以上とすることが好ましい。後通電の前半における累積発熱量とは、単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量qを、後通電の開始時点から後通電時間(後熱時間)の半分の時間が経過した時点までの期間で累積した値である。後通電の全体における累積発熱量とは、即ち単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量qを後通電の開始から終了までの期間で累積した値である。
後通電の前半における累積発熱量を、後通電の全体における累積発熱量の2/3以上とすることにより、後通電の適応制御を一層安定化させることができる。後通電の前半における累積発熱量を上述の範囲内とすることにより、後通電の後半において過剰な発熱を回避しやすくなるためである。また、後通電の前半において必要な発熱量の大半を確保し、後通電の後半において発熱量を微調整することにより、発熱量の一層精緻な制御が達成される。
(板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量の特定方法)
板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量を特定する方法は特に限定されない。上述の通り、シミュレーションによって当該発熱量を推定することができる。一方、上述の通り、本番板組を模擬するテスト板組にテスト本通電及びテスト後通電を行うことにより、当該発熱量を推定することもできる。即ち、本番本通電の前に、本番板組を模擬するテスト板組にテスト本通電及びテスト後通電を複数回行い、複数回のテスト本通電において形成するナゲット121の径を略同一とし、複数回のテスト後通電のうち、テスト板組を良好に後通電できたテスト後通電の単位体積当たりの累積発熱量を、板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量とすることができる。複数回のテスト本通電において形成するナゲット121の径が、目標径の±10%の範囲内にある場合、複数回のテスト本通電において形成するナゲット121の径は略同一であるとみなされる。好ましくは、複数回のテスト本通電において形成するナゲット121の径は、目標径の±5%の範囲内とされる。
テスト後通電をする場合、例えば以下のいずれかの値を、板組11を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量として用いることができる。
(1)テスト板組の溶接部12に割れを生じさせないテスト後通電における累積発熱量
(2)テスト板組のナゲット121の硬さを最小化するテスト後通電における累積発熱量
(3)テスト板組の溶接部12の十字引張強さを最大化するテスト後通電における累積発熱量
(テスト板組のナゲット径と、本番板組のナゲット径との差)
本実施形態に係るスポット溶接継手1の製造方法を実施する環境においては、外乱があってもよい。従って、本番本通電によって形成したナゲット121の径が目標値に対してばらついていてもよい。適応制御された後通電によれば、ナゲット121の径のばらつきの影響を十分に緩和することができるからである。一方、本番本通電によって形成するナゲット121の径を、テスト本通電によって形成したナゲット121の径に近づけることにより、スポット溶接継手1の耐低温割れ性を一層向上させることができる。例えば、本番板組に形成されるナゲット121の径を、テスト板組に形成されるナゲット121の径の0.7倍~1.3倍の範囲内とすることが好ましい。
なお、JIS Z 3001-6:2013「溶接用語-第6部:抵抗溶接」では、ナゲット径は「スポット溶接部又はプロジェクション溶接部の断面試験によって接合界面で測定されるナゲット部の直径」と規定されている。鋼部材111の数が3以上であり、鋼部材111の接合界面が2以上ある場合は、ナゲット121の径の測定箇所は2つあることになる。本実施形態に係るスポット溶接継手1の製造方法は、高強度鋼部材111Hの低温割れの抑制を課題としている。そのため、本番板組のナゲット径とテスト板組のナゲット径を比較する際は、高強度鋼部材111Hの接合界面で測定されるナゲット径を比較のために用いる。例えば3つの高強度鋼部材111Hが重ねられている場合のように、高強度鋼部材111Hの接合界面が2以上ある場合は、少なくとも1つの接合界面において測定されるナゲット径が上述の範囲内にあることが好ましく、全ての接合界面において測定されるナゲット径が上述の範囲内にあることが一層好ましい。
以上、本開示の実施の形態について説明したが、本開示はこれに限定されることなく、その技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下に、本実施形態に係るスポット溶接継手1の製造方法の一層好適な例について説明する。
(高強度鋼部材111Hのビッカース硬さ及び厚さ)
高強度鋼部材111Hのビッカース硬さは特に限定されない。例えば、高強度鋼部材111Hのビッカース硬さをHV300以上、HV400以上、HV500以上、又はHV650以上とすることが好ましい。高強度鋼部材111Hのビッカース硬さをHV500以下、HV650以下、又はHV850以下としてもよい。高強度鋼部材111Hの厚さも特に限定されない。例えば高強度鋼部材111Hの厚さを1.0mm以上、1.4mm以上、又は1.8mm以上としてもよい。高強度鋼部材111Hの厚さを1.8mm以下、2.0mm以下、又は2.6mm以下としてもよい。
(低強度鋼部材111Lの引張強さ、ビッカース硬さ、及び厚さ)
板組11が、引張強さ980MPa以下の低強度鋼部材111Lを有していてもよい。低強度鋼部材111Lの構成は特に限定されない。スポット溶接継手1の用途に応じた構成を、低強度鋼部材111Lに適用することができる。例えば、低強度鋼部材111Lの引張強さを270MPa以上、440MPa以上、又は590MPa以上としてもよい。低強度鋼部材111Lの引張強さを440MPa以下、590MPa以下、又は780MPa以下としてもよい。低強度鋼部材111Lのビッカース硬さをHV80以上、HV120以上、又はHV180以上としてもよい。低強度鋼部材111Lのビッカース硬さをHV150以下、HV200以下、又はHV280以下としてもよい。低強度鋼部材111Lの厚さも特に限定されない。例えば低強度鋼部材111Lの厚さを0.5mm以上、0.6mm以上、又は0.7mm以上としてもよい。低強度鋼部材111Lの厚さを1.2mm以下、1.4mm以下、又は1.6mm以下としてもよい。
(表面処理)
鋼部材111が表面処理を有していてもよい。例えば耐食性、及び美観等を向上させるために、鋼部材111の表面にめっきが設けられていることが好ましい。めっきの種類としては、Al系めっき、Al系合金化めっき、Zn系めっき、及びZn系合金化めっき等が挙げられる。Al系めっきとは、Alの含有量が50質量%以上のめっきのことである。Al系合金化めっきとは、Alの含有量が50質量%以上であって、その一部が下地の鋼部材111と合金化されているめっきのことである。Zn系めっきとは、Znの含有量が50質量%以上のめっきのことである。Zn系合金化めっきとは、Znの含有量が50質量%以上であって、その一部が下地の鋼部材111と合金化されているめっきのことである。
(板組11の板厚比)
板組11の板厚比は特に限定されない。板厚比とは、板組11の総厚さを、板組11の表面に配された鋼部材111のうち薄い方の厚さで割った値のことである。例えば板組11の板厚比を3以上、4以上、又は5以上としてもよい。板組11の板厚比を6以下、7以下、又は9以下としてもよい。
鋼部材111の引張強さは、JIS Z 2241:2011「金属材料引張試験方法」に従って測定する。試験片形状は、鋼部材111の形状に応じて適宜選択することができる。鋼部材111から試験片を採取することが困難な場合は、鋼部材111のビッカース硬さを測定し、公知の換算表を用いて当該ビッカース硬さを引張強さに換算することにより、鋼部材111の引張強さを推定してもよい。鋼部材111の硬さは、JIS Z 2244:2009「ビッカース硬さ試験-試験方法」に従って測定する。測定の際に、試験力は0.5kgとする。
実施例により本開示の一態様の効果を更に具体的に説明する。ただし、実施例での条件は、本開示の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例に過ぎない。本開示は、この一条件例に限定されない。本開示は、その要旨を逸脱せず、その目的を達成する限り、種々の条件を採用し得る。
(1.ナゲット硬さ評価)
厳密に管理され、外乱が実質的に存在しない溶接環境において、種々のスポット溶接継手を作成した。諸条件は以下の通りとした。1条件につき2回のスポット溶接を行った。
●板組
2枚の1.5GPa級冷延鋼板(縦30mm、横50mm、厚さ1.6mm)を重ねて作成
●上記板組に関する最適条件
本通電:溶接時間360msec、溶接電流4.4kA
冷却時間:1000msec
ナゲット径:3√t(=3.79mm)
後通電:後熱時間980msec、後熱電流3.7kA
●スポット溶接条件
本通電 最適条件±0.2、±0.4、又は±0.8kA
冷却時間 1000msec
後通電 (1)最適条件における累積発熱量を制御目標値とした適応制御
(2)最適条件の後通電と同じ条件で定電流制御
上記板組に、上記最適条件を適用した本通電及び後通電をすることにより、低温割れがないナゲットを得ることができた。そして、上記最適条件を基準として、本番溶接を模擬したスポット溶接実験を行った。スポット溶接実験では、溶接電流を最適条件に対して±0.8kAの範囲内で変化させた。これにより、外乱によって生じるナゲット径の変動を模擬した。
スポット溶接実験の後通電は、適応制御、又は定電流制御された。後通電を適応制御したスポット溶接実験においては、最適条件の後通電における単位体積当たりの累積発熱量から、後通電の通電時間を基に単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量を計算した。そしてスポット溶接実験の後通電を、計算された単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量を発生させる電極間抵抗 もしくは電極間電圧、又は後熱電流で調整することによって、適応制御した。後通電を定電流制御したスポット溶接実験においては、上記最適条件の後通電を再現するようにした。
上述の実験によって得られたスポット溶接継手の溶接部を切断し、ナゲットの径と溶接部のビッカース硬さを測定した。なお、ナゲットの硬さ測定は、図5に示されるように行った。ナゲット121の硬さ測定は、鋼板の接合界面に平行であり、且つ接合界面から若干離れた破線Xに沿って、連続的に行った。連続硬さ測定の始点は、ナゲット121の中央とした。連続硬さ測定の終点は、熱影響部122の外部とした。
図2に、本通電における溶接電流と、ナゲット径との関係を示す。溶接電流のばらつきによって、ナゲット径がばらつくことが確認できた。
図3に、適応制御された後通電が行われたナゲット、及びその周辺部の硬さ分布を示す。図4に、定電流制御された後通電が行われたナゲットの硬さ分布を示す。
適応制御された後通電の後のスポット溶接継手では、ナゲットの中心から端部にかけて硬さが上昇し、ナゲットの外部(熱影響部)において硬さが急激に低下し、熱影響部の外部において硬さが回復する様子が観察された。ナゲット径が相違するので、最軟化部の位置の相違は、各スポット溶接継手において相違していた。しかしながら、適応制御された後通電を行ったスポット溶接継手においては、ナゲット径にかかわらず、ナゲットの内部の硬さ、ナゲットの端部の硬さ、及び熱影響部の硬さが同一水準であった。即ち、適応制御された後通電は、ナゲット径のばらつきにかかわらず、その作用効果を安定的に発揮することができた。
一方、定電流制御された後通電の後のスポット溶接継手においては、ナゲットの内部の硬さが大きくばらついていた。定電流制御された後通電は、ナゲット径のばらつきに起因して、その作用効果を安定的に発揮することができなかった。
(2.耐低温割れ性評価)
表1に記載の鋼板1及び鋼板2を重ねあわせて板組を作成した。この板組に本通電及び後通電を行って、スポット溶接継手を製造した。そして、スポット溶接継手の溶接部を観察し、低温割れの有無を確認した。後通電における制御方法、及び低温割れの有無を、表1に記載した。
なお、いずれの条件においても、本溶接の目標ナゲット径は3.48mmとした。定電流で行われた後通電の条件は、径が3.48mmのナゲットに関して最適化した条件とした。適応制御で行われた後通電では、径が3.48mmのナゲットに関して最適化された定電流制御の後通電における累積発熱量を制御目標値とした。
例1では、後通電を行わなかったので、溶接部に割れが発生した。
例2、及び例6では、溶接環境を厳密に管理し、ナゲット径を目標値と同一の値とした。そのため、溶接部の割れを抑制することができた。
例3、例4、及び例5では、外乱に起因して、ナゲット径が目標値よりも小さくなった。例3では、後通電における入熱量が過剰となり、溶接部に割れが発生した。
例7、例8、及び例9でも、外乱に起因して、ナゲット径が目標値よりも小さくなった。しかしながら、例7、例8、及び例9では後通電が適応制御されていたので、溶接部に割れが発生しなかった。
1 スポット溶接継手
11 板組
111 鋼部材
111H 高強度鋼部材
111L 低強度鋼部材
12 溶接部
121 ナゲット
122 熱影響部
2 電極
X 硬さ測定部

Claims (7)

  1. 引張強さが980MPa以上の鋼部材を1つ以上含む板組に本通電する工程と、
    前記板組に後通電する工程と、
    を備えるスポット溶接継手の製造方法であって、
    前記本通電を、適応制御以外の手段によって制御し、
    前記板組を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの累積発熱量から、前記後通電の通電時間を基に単位体積及び単位時間当たりの瞬時発熱量を計算し、
    前記後通電を、計算された単位体積及び単位時間当たりの前記瞬時発熱量を発生させる電極間抵抗 もしくは電極間電圧、又は後熱電流で調整することによって、適応制御するスポット溶接継手の製造方法。
  2. 前記後通電の前半における累積発熱量を、前記後通電の全体における累積発熱量の2/3以上とすることを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接継手の製造方法。
  3. 前記本通電の前に、前記板組を模擬するテスト板組にテスト本通電及びテスト後通電を複数回行い、
    複数回の前記テスト本通電において形成するナゲットの径を略同一とし、
    複数回の前記テスト後通電のうち、前記テスト板組を良好に後通電できた前記テスト後通電の単位体積当たりの累積発熱量を、前記板組を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの前記累積発熱量とする
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスポット溶接継手の製造方法。
  4. 前記テスト板組の溶接部に割れを生じさせない前記テスト後通電における累積発熱量を、前記板組を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの前記累積発熱量とすることを特徴とする請求項3に記載のスポット溶接継手の製造方法。
  5. 前記テスト板組の前記ナゲットの硬さを最小化する前記テスト後通電における累積発熱量を、前記板組を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの前記累積発熱量とすることを特徴とする請求項3に記載のスポット溶接継手の製造方法。
  6. 前記テスト板組の溶接部の十字引張強さを最大化する前記テスト後通電の累積発熱量を、前記板組を良好に後通電できる予め求められた単位体積当たりの前記累積発熱量とすることを特徴とする請求項3に記載のスポット溶接継手の製造方法。
  7. 前記板組に形成されるナゲットの径を、前記テスト板組に形成されるナゲットの径の0.7倍~1.3倍の範囲内とすることを特徴とする請求項3に記載のスポット溶接継手の製造方法。
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