JP7841398B2 - 多重化伝送方式、多重化伝送方法、中継装置 - Google Patents

多重化伝送方式、多重化伝送方法、中継装置

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Description

本発明は、伝送経路の多重化制御に関する。
(1)例えば非特許文献1,2に記載されたSTP(Spanning Tree Protocol)/RSTP(Rapid Spanning Tree Protocol)などは、従来型のL2(レイヤー2)冗長化経路制御技術と呼ばれる。在来型のL2冗長化経路制御技術は、何らかのアルゴリズムを用いて網上の閉路を抽出し、閉路上の少なくとも一点を通行禁止にすることにより、論理的には閉路の存在しない状態を維持し、フレームの無限巡回(およびそれによる輻輳・通信障害)を防止する。
ここで、この状態で通信に寄与する経路群を便宜的に「常用系」と定義する。常用系が健全である限りは、網(ネットワーク)上の任意の二点間で通信に寄与する経路がかならず1本のみ提供される。
常用系の一部で経路障害が発生し、ある二点間での通信経路が喪失した場合、アルゴリズムは障害発生後の物理経路構成に基づいて経路計算を行い、閉路の存在を再評価し、通行止めにすべき地点の見直しを行う。これにより障害個所を迂回する経路があれば、それが開通することにより、当該二点間の通信が回復する。この状態での通信に寄与する経路群を便宜的に「待機系」と呼ぶ。
このように在来型のL2冗長化経路制御技術は、常用系と待機系を適切に切り替えることにより、「経路」自体を冗長化(多重化)することを目的としている。
なお、閉路解消のために通行止めにされる地点を「ブロッキングポート」(Blocking Port)あるいは略して「BLKポート」と表記する。また、通行止めにする行為を「ブロックする」と表現する。
(2)また、非特許文献3のPRP(Parallel Redundancy Protocol)/HSR(High-availability Seamless Redundancy)によるフレーム複製型の冗長化技術も公知となっている。
フレーム複製型の冗長化は、送信するフレームを複製し、これを二つの(物理的に)異なる経路を通して伝送させることにより、複製したフレームのうち、一つでも宛先に届けば、残りのフレームが全て喪失したとしても、エンドホスト間から見ればフレームの欠損が生じない方式である。
在来型のL2冗長化経路制御技術が経路を冗長化したのに対し、フレーム複製型の冗長化技術はフレームを冗長化している点を特徴としていることが対照的である。また、在来型のL2冗長化経路制御技術では経路切替中には一時的に伝送不能状態が生じるのに対し、フレーム複製型の冗長化技術では経路が一つでも健全であれば、他の経路でいくら障害が発生してもフレームの欠損が生じないのは大きな利点である。
なお、フレームを冗長化する別の方法としては、TCPのようにフレームの欠損を上位層で検出し、再送することで補填する方法も存在する。この方法では、冗長化された送信、即ち再送は同じ経路を通行するので、経路上で生じた障害を迂回する効用は持たない。
(1)問題点1
在来型のL2冗長化経路制御技術は、網上の冗長経路の通行を遮断する作用を持つ。一方で、フレーム複製型の冗長化技術を使用するには、エンドホスト間で物理的に異なる複数の経路を要する。
この両者は、本質的に併用することはできない構造となっている。なぜならば、後者を使用するにはエンドホスト間に複数の経路を必要とするが、前者はそのうちの一本を除く全ての余剰経路をブロックしてしまうからである。
(2)問題点2
フレーム複製型の冗長化技術を使用すると、フレームが複製転送されるので、当然ながら元の送信レートの2倍の帯域を消費する。一般に、経路障害は常時発生しているものではなく、散発的に生じるものである。
したがって、経路障害に対する備えとして見た場合、フレーム複製型の冗長化技術は過剰防衛であり、設備投資のコストを著しく亢進させる可能性がある。特に昨今では、映像・音声(監視カメラ・IP電話など)などの帯域を浪費する通信データが増えており、これらを区別せずに複製冗長化するのは、中継装置・経路配線にとって過大な負荷になり得る。
そこで、問題点2を緩和するために、以下のような対策を考えることができる。
・重要データ(一般に使用帯域は少ない)に対して、フレーム複製型の冗長化技術で欠損なき伝送を確保する。
・重要性の低いデータ(一般に使用帯域が大きい)に対して、在来型経路冗長化手段で対障害性を確保する。
ところが、前述のように在来型のL2経路冗長化手段とフレーム複製型の冗長化技術とは原理的に併用できない構造となっており、何らかの工夫を施さない限り、双方の効用を両立させることは不可能となっている。
(3)問題点3
フレーム複製型の冗長化技術では、複製フレームを二つの経路で伝送させるが、これを三つ以上に増やすことはできない。また、転送するフレームの種別や重要度に応じて、複数の経路候補から選択的に複製転送させることはできない。これらを実現しようとすれば、前記両者の併用が当然の解決策となるのだが、現実化はなされていない。
本発明は、このような従来の各問題点を解決するためになされ、在来型のL2経路冗長化技術とフレーム複製型の冗長化技術の併用を可能とすることで双方の技術の効用を享受できるようにすることを解決課題としている。
(1)本発明の一態様は、ホスト間に中継装置群が配置され、
前記ホスト間は、前記中継装置により常用系経路と待機系経路とに多重化され、
前記待機経路に配置された前記中継装置のいずれかは、STP/RSTPによってブロックされるブロックキングポートを備え、
前記ブロッキングポートを待機系経路の中継地点として前記伝送経路の多重化を制御する方式であって、
一方の前記ホストから他方の前記ホストにフレームを送信した場合、前記両経路のルートとなる第1の前記中継装置は、
前記フレームの内容を事前に定められたトラフィッククラスの設定と照合することで通常転送あるいは多重化転送を選択し、
前記多重化転送を選択した場合には前記経路数に応じて前記フレームを複製し、前記各フレームに冗長化情報を添付して前記フレームを前記常用系経路および前記待機系経路にそれぞれ転送し、
前記他方のホストに隣接するエンドとなる第2の前記中継装置は、前記常用系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記他方のホストに転送し、
前記ブロッキングポートへのゲートウェイとなる第3の前記中継装置は、前記待機系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記ブロッキングポートを透過可能にカプセル化し、
前記ブロッキングポートを備えた前記中継装置は、前記カプセル化を解除して前記フレームを転送することを特徴としている。
(2)本発明の他の態様は、ホスト間に中継装置群が配置され、
前記ホスト間は、前記中継装置により常用系経路と待機系経路とに多重化され、
前記待機経路に配置された前記中継装置のいずれかは、STP/RSTPによってブロックされるブロックキングポートを備え、
前記ブロッキングポートを待機系経路の中継地点として前記伝送経路の多重化を制御する方法であって、
一方の前記ホストから他方の前記ホストにフレームを送信した場合、前記両経路のルートとなる第1の前記中継装置が、
前記フレームの内容を事前に定められたトラフィッククラスの設定と照合することで通常転送あるいは多重化転送を選択するステップと、
前記多重化転送を選択した場合には前記経路数に応じて前記フレームを複製し、前記各フレームに冗長化情報を添付して前記フレームを前記常用系経路および前記待機系経路にそれぞれ転送するステップと、
前記他方のホストに隣接するエンドとなる第2の前記中継装置が、前記常用系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記他方のホストに転送するステップと、
前記ブロッキングポートへのゲートウェイとなる第3の前記中継装置が、前記待機系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記ブロッキングポートを透過可能にカプセル化するステップと、
前記ブロッキングポートを備えた前記中継装置が、前記カプセル化を解除して前記フレームを転送するステップと、を有することを特徴としている。
(3)本発明のさらに他の態様は、ホスト間に複数個を配置することで常用系経路と待機系経路とを構成する中継装置であって、
前記待機経路に配置されるいずれかは、STP/RSTPによってブロックされるブロックキングポートを備え、
一方の前記ホストから他方の前記ホストにフレームを送信した場合、前記両経路のルートとなる場合には、
前記フレームの内容を事前に定められたトラフィッククラスの設定と照合することで通常転送あるいは多重化転送を選択し、
前記多重化転送を選択した場合には前記経路数に応じて前記フレームを複製し、前記各フレームに冗長化情報を添付して前記フレームを前記常用系経路および前記待機系経路にそれぞれ転送する一方、
前記他方のホストに隣接するエンドとなる場合には、前記常用系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記他方のホストに転送し、
前記ブロッキングポートへのゲートウェイとなる場合には、前記待機系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記ブロッキングポートを透過可能にカプセル化し、
前記ブロッキングポートを備えた場合には、前記カプセル化を解除して前記フレームを転送することを特徴としている。
本発明によれば、在来型のL2経路冗長化技術とフレーム複製型の冗長化技術の併用を可能とすることで双方の技術の効用を享受することができる。
本発明の実施形態に係るネットワークの一例を示す構成図。 ブロッキング広告の概念図。 ゲートウェイ広告の概念図。 ブリッジの内部構成図。 フレームタギングおよびカプセル化を示す遷移図。 図1の簡略図。 三重化冗長転送を示す図1の簡略図。 常用系経路のフレーム転送を示す図1の簡略図。 待機系経路のフレーム転送を示す図1の簡略図。 BPDUカプセル化転送を示す図1の簡略図。 ブロッキングブリッジにおけるBPDUカプセル化解除を示す図1の簡略図。
以下、本発明の実施形態を説明する。ここでは従来型のL2経路制御プロトコル(例えばSTP「IEEE802.1D」)やRSTP「IEEE802.1w」など)による経路の冗長性確保手段と、PRP/HSR(IEC62439-3)によるフレーム複製による伝送データ冗長化手段とを併用する技術を提案する。
すなわち、在来型経路冗長化技術によってブロックされる点(ブロッキングポート)を冗長経路の中継点として利用し、重要フレームをBPDU(Bridge Protocol Data Unit)カプセル化してブロッキングポートを透過させることにより、選択的な複製冗長転送を図る。
≪ネットワーク構成例≫
図1に基づき本実施形態の適用されたネットワークの一例を説明する。ここで在来型のL2経路冗長化技術によって、冗長化されたL2ブリッジネットワークを示している。ただし、図1の構成は、説明の便宜上に示した一例にすぎず、任意の経路構成で実施可能なものとする。
図1中のH1はホスト1を示し、H2はホスト2を示し、両者H1,H2間には三重化された伝送経路が敷設されている。この伝送経路を構成する中継装置を「ブリッジ(Bridge)B」と呼ぶ。図1中では、12台のブリッジB1~B12により左右方向に3重化された網が構成されている。
網上ではSTP/RSTPを運用して閉路の切断し、図1中ではブリッジB8,B12のBLK1,BLK2がブロッキングポートになっている。BLK1とBLK2により、網上の閉路が解消している(STP/RSTPを運用しなければ、閉路上でフレームの無限巡回が発生して健全なフレーム転送を行えなくなる。)。
図1中では、ルートブリッジ(Root Bridge)の位置を左上のブリッジB1としたが、ルートがどの位置に設定されようとも、ブロッキングポートが移動するのみであり、本質的な影響はない。
図1中の五角形の箱(CFG,BLK,GW)はブリッジB間で伝送されるメッセージを表現している。これらは全てBPDU(Bridge Protocol Data Unit)である。BPDUは、「MACアドレス01:80:C2:00:00:00」を宛先アドレスとするイーサネットフレームであり、ブロッキングポートを透過できる性質を持つ。
≪ブロッキング広告・ゲートウェイ広告≫
本実施形態では、ブロッキングポートを冗長経路の中継点として利用するため、ブロッキング広告によりブロッキングポートを近隣のブリッジBに広告し、ゲートウェイ広告によりブロッキングポートの通過点(以下、ゲートウェイ/GWと表記する。)を周知化する。
(1)まず、ブロッキング広告の概略を説明する。図1では、ブリッジB8,B7間およびブリッジB12,B11が、BLK1,2によりブロックされている。このBLK1,2が、ブロッキングポートであることを隣接するブリッジB7,B11に広告する。この広告は、ブリッジB8,B12からBLK1,2を通じてブリッジB7,B11に通知することで行われる。
図1では、二台のブリッジBがそれぞれ一対一の接続関係(ポイントツーポイント)を示している。ただし、一般的にはブロッキングポートの先に複数のブリッジBが接続されていることがある。そこで、図2では、そのような一般的な接続関係を示す。
ここではBLK100へのゲートウェイとして、「ブリッジB101,B102,...B10x」が示されている。「B10x」は、任意の個数を意味する(B109までを意味するものではない。)。図2の場合には、BLK100がブロッキングポートであることを隣のブリッジB101~B10x」に広告する。
(2)つぎにゲートウェイ広告の概略を説明する。例えば図3では、網上のいずれかに配置されたブリッジB101が、ブロッキングポートBLK100を含む冗長経路へのゲートウェイ(通過点・入口)であることを網上に広告する(ブロッキングポートBLK100は、少なくともブリッジB101上には存在しない。)。
ゲートウェイ広告は、ルートブリッジB1を経由して網上に広報される。なお、ブロッキング広告・ゲートウェイ広告の詳細な手順については後述する。
≪ブリッジBの構成例≫
図4に基づきブリッジBの構成例を説明する。図4中の1は、ブリッジBを示し、それぞれ経路制御プロトコル2,フレーム転送冗長化処理部3,BLK広告処理部4,GW広告処理部5,冗長経路データベース6,トラフィッククラス設定部7を備える。
経路制御プロトコル2は、既存の技術であるSTP/RSTPなどの経路制御プロトコルを示している。また、フレーム転送冗長化処理部3は、既存の技術であるPRP/HSRのフレーム転送冗長化処理ロジック(Link Redundancy Entity:LRE)をベースに構成され、従来型のL2経路制御プロトコルの経路冗長性確保手段とフレーム複製による伝送データ冗長化手段を併用する技術が追加されている。
BLK広告処理部4は、ブロッキング広告を実行するモジュールを示している。GW広告処理部5は、ゲートウェイ広告を実行するモジュールを示している。冗長経路データベース6は、ゲートウェイ広告を実行することで入手した情報を記録するためのデータベースを示している。ここには記録した情報のエージング処理もこれに内蔵される。
トラフィッククラス設定部7は、フレーム転送するフレームのクラス分けを定義した設定値を記録するためのデータベースを示している。ここではフレーム転送冗長化処理部3が、前記両者6,7を参照しながら、必要に応じてフレームの転送処理を実行する。
なお、図4中の8はブリッジネットワークを示し、図1のブリッジB1~B12で構成されたネットワーク部分/図1におけるブリッジネットワークが該当し、エンドホスト9により通信が発生する。
≪フレームのダギングおよびカプセル化≫
図5に基づきフレームに対する冗長化情報の付加(ダギング)と、それを更にカプセル化する遷移状況を説明する。
(1)元フレーム
図5(a)は、ブリッジが転送動作を行う際に受信した元フレームの構成を示している。一方、図5(b)~(g)は、元フレームに対する加工後の状態を示している。ここでは元フレームの部分を白抜きで示し、追加されたフィールドを網掛けで示している。なお、フレーム末尾のFCSはフレームを加工(フィールドの追加や削除)した後で(主にスイッチエンジン等のハードウェアによって)再計算される。
(2)PRPによる冗長化情報添付後
図5(b)は、図5(a)の元フレームに対して、PRPによって冗長化情報を添付された後の状態を示している。同図中の「RCT」(Redundancy Control(Check) Trailer)のフィールドが添付された情報(6オクテット)である。
(3)HSRによる冗長化情報添付後
図5(c)は、図5(a)の元フレームに対して、HSRによって冗長化情報を添付された後の状態を示している。同図中の「HSR TAG」のフィールドが添付された情報(6オクテット)である。
(4)冗長化情報添付後(PRPの場合)
図5(d)は、本実施形態における冗長経路に転送されるフレームの構成を示している。同図における、「DST_GW」はゲートウェイブリッジの「MACアドレス」を示している(詳細は後述する)。
また、「SRC_FH」は、本フレームをホストHから受信して最初に転送するブリッジB、即ち受信フレームを複製して冗長化情報の付加後に転送する最初のブリッジ(ファーストホップ/FirstHop)のMACアドレスを示している。
(5)冗長化情報添付後(HSRの場合)
図5(e)は、図5(d)と略同じに構成され、付与された冗長化情報が図5(c)の構成である点で相違する。
(6)BPDUカプセル化(PRPの場合)
図5(f)のカプセル化は、図5(d)の構成のうち、「イーサネットヘッダー(送信先MACアドレス、送信元MACアドレス、イーサネットフレームタイプフィールド)」およびその後ろにある「冗長経路ラベルLABEL」を除去し、その代わりに表1の「BPDUカプセル化フィールド」をフレーム先頭に付加する。
表1中のすべてのフィールドは、通常の「CFG-BPDU」と同じ構成からなり、「プロトコルID」や「タイプフィールド」の値を差し替えることにより、オフセット18以降が固有のフレームフォーマットであることを表現する。
(7)BPDUカプセル化(HSRの場合)
図5(g)のカプセル化は、図5(f)と略同じに構成され、付与された冗長化情報が図5(c)の構成である点で相違する。
≪動作処理の説明≫
以下、本実施形態の動作処理を説明する。ここでは
・ブロッキング広告
・ゲートウェイ広告
・選択的複製転送
の三段階に分けて動作処理を説明する。
(1)ブロッキング広告
A:まず、ブロッキング広告(ブロッキングポートの存在を近傍のブリッジに通知する手続)の必要性について述べる。任意の構成の網上から冗長経路を抽出し、尚且つ、その冗長経路に沿ってフレームを転送するのは、一般には容易に行うことはできない。これを行う既存の技術としては、MPLS(マルチプロトコルラベルスイッチ)が有名であるが、経路設計が難しく、物理構成の変化に対応するのに困難が伴う。
STP/RSTPを運用すると、「スパニングツリーアルゴリズム」によって閉路のある一点をブロックすることができるが、本実施形態では、この位置を冗長経路の抽出に利用する。閉路をブロックする点は、明らかに冗長経路上のどこかに位置しているので、ブロッキングポートを通過するようにフレーム転送を行えば、それは冗長経路を経由して宛先に到達することになる。この方法は、MPLSのように複雑なネットワーク設計を行うことなしに、冗長経路を介した伝送を可能にする。
しかしながら、現行のSTP/RSTPには、ブロッキングポートの位置を広告する手続きは存在しない。本実施形態では、「ブロッキング広告」および「ゲートウェイ広告」の二段階の手続きにより、冗長経路の存在を網上に広告する。
このときSTP/RSTPでは、ブロッキングポートを持つブリッジB以外は、そこにブロッキングポートがあることを検知できない。そこで、ブロッキングポートを持つブリッジBは、そのポートを介して接続されている隣接ブリッジBに対して、ブロッキングポートの存在を通知する。
B:つぎに図2に基づきブロッキング広告の手続を説明する。ここではブリッジB100のポートBLK100はブロックされ、ブロッキングポートとなっている。ここではブリッジB100は、ブロッキングポートBLK100からブロッキング広告メッセージ(図2中のBLK)を隣接ブリッジB101~B10xに送信する。
この広告メッセージは、BPDUの一種であり、ブロッキングポートBLK100を透過することができる。この広告メッセージには、ブロッキングポートBLK100を持つブリッジB100の「ブリッジID,MACアドレス,ブロッキングポートのポート番号」などが記載されている。
この広告メッセージを受信した隣接ブリッジ「B101,B102,...B10x」は、自身が隣接するブリッジB100との間にブロッキングポートBLK100が存在することを検知することできる。
すなわち、隣接ブリッジ「B101,B102,...B10x」は、自身がブロッキングポートBLK100を含む冗長化経路の一部であることや、その入り口に位置していることを検知することが可能となる。これにより隣接ブリッジ「B101,B102,...B10x」は、ポートBLK100を含む冗長経路へのゲートウェイとしての自覚を持ち、自身がゲートウェイであることが網上に広告される。この意味でブロッキングポートに隣接するブリッジBをゲートウェイブリッジと呼ぶことができる。
(2)ゲートウェイ広告
前述のブロッキング広告を受信し、冗長経路への入口に位置することを自覚したゲートウェイブリッジは、そのことを網上に広告させる。具体的には、以下に示す二つの識別子(a)(b)を紐づけて冗長化経路識別子とし、これを網上の他のブリッジBに共有させる手続(c)を実行する。
(a)ブロッキング識別子
ブロッキングポートは、網上に複数個存在し得るので、ブロッキングポートを一意に識別するためのパラメータが必要である。このパラメータがブロッキング識別子であって、「ブリッジID,MACアドレス,ポート番号」によって構成される。なお、一般にはMACアドレスは、ブリッジIDに含まれる(下6バイトをMACアドレスとする)ので、「ブリッジID,ポート番号」のみで表現することも可能である。
(b)ゲートウェイの識別子
ゲートウェイ識別子は、ブロッキングポートを含む冗長経路を通過してフレームを転送する際に入口(ゲートウェイ)となるブリッジBを識別する情報であって、「ブリッジID,MACアドレス」によって構成される。なお、一般にはMACアドレスは、ブリッジIDに含まれる(下6バイトをMACアドレスとする)ので、「ブリッジID」のみで表現することも可能である。
(c)共有化手続
図3に基づきゲートウェイ広告、即ち冗長化経路識別子の共有手続を説明する。ここではブリッジB101が、ゲートウェイブリッジ(GW100)に該当し、網上のブリッジ全体に広告するため、冗長化経路識別子を記述したゲートウェイ広告メッセージ(図3中のGW)をルートブリッジB1に対して送信する。
このメッセージは、BPDUの一種であり、ルートブリッジB1に向けて送信され、途中に位置する中間ブリッジによってバケツリレーでルートブリッジB1まで搬送される。このメッセージを受信したルートブリッジB1は、自身の冗長経路データベース6に冗長経路識別子を登録する。
また、ルートブリッジB1は、ハロータイムごとに網に広報する「CFG-BPDU(コンフィグレーションBPDU,構成BPDU)」に延長フィールドを設け、現時点で有効な冗長経路識別子を添付してこれを発信する。
このときルートブリッジB1が送信した「CFG-BPDU」は、ルートブリッジB1自身を除く、網上の全てのブリッジBによって受信される(これは既存技術STP/RSTPによる機能である。)。「CFG-BPDU」を受信した各ブリッジBは、これに基づき正規のSTP/RSTP経路計算処理を実行するとともに、メッセージ末尾に添付されている冗長経路識別子を自身の冗長経路データベース6に登録する。
このようにルートブリッジB1を介して網上に情報を広告する仕組みは、STPにおける「TCN-BPDU」と同じである。「CFG-BPDU」は、非常に短いので、末尾にかなりの数の冗長経路識別子を追記することができる。ただし、MTU(フレームの最大長:一般には1518バイト)を超過する場合には、はみ出た部分を次回の「CFG-BPDU」で送信することにより、容易にフラグメント送信を実現できる。
(3)選択的複製転送
フレーム転送冗長化処理部3は、「ゲートウェイ広告」によって構築された冗長経路データベース6および事前に設定されたトラフィッククラス設定部7を参照しながらフレームを転送する。図1の構成例に基づき説明すれば、ゲートウェイ広告によって各ブリッジB1~B12の冗長経路データベース6が、表2に示す内容に構築されている。
表2中、「ブロッキング識別子」の欄には「ブロッキングポートを持つブリッジBのID:ブロッキングポート番号」の組み合わせが記述されている。また、表2中の「ゲートウェイ識別子」の欄には、「当該ブロッキングポートを通過するために入口となるブリッジBのID」が記述される。
さらに表2中の左端の「冗長経路ラベル」の値は、冗長経路データベース6の各エントリーに割り振られた識別番号を示している。この値は、ルートブリッジB1において一意に決定され、エージアウトされない限り、動作中に変更されることはない。
図6に基づき詳細を説明すれば、ブリッジB8にブロッキングポートBLK1が存在し、ブリッジB12にブロッキングポートBLK2が存在する。ブリッジB8,B12は、それぞれブロッキングポートBLK1,BLK2を経由してブロッキング広告を行う。なお、図6~図9は図1の簡略図を示し、同図中のNは常用系経路を示し、同W1,W2は待機系経路1,2を示している。
ここではブリッジB8,B12の隣接ブリッジB7,B11は、このメッセージに基づき自身がゲートウェイであることを自覚し、これをルートブリッジB1経由で広告する。この冗長経路情報が網に行き渡った結果、冗長経路データベース6には表2のようなエントリーが構成される。冗長経路ラベルの値は、広告がルートブリッジに到着した順序などによって決まるものであり、実際に割り当てられる値は偶然の産物である(一意性が保証されるだけである。)。
表3は、図1の構成例におけるトラフィッククラス設定部7の設定例を示し、この表の内容は一例であって、トラフィックの定義やアクションには様々な形態が想定される。
トラフィッククラス設定部7が表3の状態の場合、ルートブリッジB1がホストH1からフレームを受信すると、以下の処理ステップ(S01~S03)が実行される。
S01:フレームの内容をトラフィッククラス設定部7に照会し、どの定義に該当するか否かを評価する。
S02:適合したトラフィッククラスで指示された「アクション」に従って、当該フレームの転送を実行する。以下、アクションの種別に分けて、その後の処理を説明する。
S02―1:通常転送
ホストH1から受信したフレームがトラフィッククラス1に適合した場合(あるいはいずれのユーザー定義にも適合しなかった場合)には、トラフィッククラス設定部7で指示されたアクションとして「通常転送」を実施する。
これは受信したフレームを冗長化せずに常用系経路のみに転送するアクションである。この転送モードにおいては、フレームに対して、冗長化情報(PRPであればRCT、HSRであればHSRタグ)の添付を行わずに転送する。
S02-2:二重化冗長転送
ホストH1から受信したフレームがトラフィッククラス2に適合した場合には、トラフィッククラス設定部7で指示されたアクションとして「二重化冗長転送」を実行する。
このとき受信したフレームを一つ複製(元フレームと合わせて合計2個のフレーム)し、それぞれ常用系経路および待機系経路1を通してそれぞれ一つずつ送信する(S02-2-1,S02-2-2)。
S02-2-1:常用系経路からの送信
常用系経路から送信する場合には、PRP/HSRの規定に従って冗長化情報を添付する。すなわち、PRPであればRCT,HSRであればHSRタグを添付する(図5(b)(c)参照)。
S02-2-2:待機系経路1からの送信
待機系経路1から送信する場合においても、まず初めにPRP/HSRの規定に従って冗長化情報を添付する。すなわち、PRPであればRCT,HSRであればHSRタグを添付する。このフレームに対して、表4のイーサネットヘッダーをフレームの先頭に付加することでカプセル化する。このカプセル化後に図5(d)(e)のデータ構造となる。
S02-3:三重化冗長転送
ホストH1から受信したフレームがトラフィッククラス3に適合した場合には、トラフィッククラス設定部7で指示されるアクションとして「三重化冗長転送」を実行する。
この場合もS02-2と同様に冗長化転送を実施する。ただし、待機系経路2からも送信を実施する点でS02-2と相違する。これによりフレームの冗長化は三重となり(図7参照)、到着の確実性がより高まる。
S03:フレーム転送後
S03-1:常用系経路の場合
常用系経路に放流(転送)されたフレームは、通常のイーサネットスイッチ転送でそのまま宛先まで転送される。PRP/HSRによる冗長化情報が添付されている場合には、図8に示すように、最終段のブリッジB12(エンドホップ)によって冗長化情報が剥離される。これはPRP/HSRで規定された動作そのものである。
S03-2:待機系経路の場合
待機系経路に放流(転送)されたフレームは、前述したようにカプセル化されており、送信先MACアドレスはゲートウェイブリッジB7,B11のMACアドレスとなっている。
したがって、図9に示すように、イーサネットスイッチ転送により、このフレームはゲートウェイブリッジB7あるいはB11に向けて順次転送される。このフレームを受信したゲートウェイブリッジB7,B11は、以下のステップ(S03-2-1~S03-2-8)を実行する。
S03-2-1:タイプ判定
イーサネットフレームタイプフィールドの値を参照し、その値が本実施形態のプロトコルに割り当てたタイプであった場合には、前記カプセル化されたフレームであることを識別でき、S03-2-2に進む。そうでなかった場合には、通常のイーサネットフレーム受信処理を実行する。
S03-2-2:冗長経路ラベルの取得
フレームのイーサネットフレームタイプフィールドの次にある4オクテットのLABELフィールドの値を参照して取り出す。このとき表2に示す冗長経路データベース6が構成されているので、ブリッジB7に送信されるフレームのラベルは「1」でなければならず、ブリッジ11に送信されるフレームのラベルは「2」でなければならない。
S03-2-3:冗長経路ラベルの照合
S03-2-2で取り出したラベル値を冗長経路データベース6に照合してエントリーを引き当てる。万が一、エントリーを引き当てられなかった場合(あるいは自身がゲートウェイに当たらないラベルであった場合)には、当該フレームを破棄し、処理を終了する。
S03-2-4:転送先の判別
冗長経路データベース6のエントリー引き当てに成功すれば、そのエントリーの「ブロッキング識別子」欄の値を参照し、転送先の隣接ブリッジBを探索する。
ここではブリッジB7は、ラベル1に対応するエントリーを表2の冗長経路データベースから引き当て、転送先がブリッジB8であることを認識する。また、ブリッジB11は、ラベル2に対応するエントリーを表2の冗長経路データベースから引き当て、転送先がブリッジB12であることを認識する。
S03-2-5:BPDUカプセル化
ブリッジB7,B11は、受信したフレームのイーサネットヘッダー(送信先MACアドレス,送信元MACアドレス,イーサネットフレームタイプフィールド)と、その後ろに付いている4オクテットの冗長経路ラベルLABELを除去する。その後、表1に示すタイプフィールドに値を記述してBPDUカプセル化を行う。このカプセル化後に図5(f)(g)のデータ構造となる。
S03-2-6:ブロッキングブリッジ転送
ブリッジB7,B11は、図10に示すように、S03-2-5でBPDUカプセル化されたフレームを隣接するブリッジB8,B12に転送する。
S03-2-7:BPDUカプセル化解除
BPDUカプセル化フレームはBPDUの一種であるので、図11に示すように、BKL1,2を透過し、ブリッジB8,B12に到達する。このときブリッジB8,B12は、受信したフレームのカプセル化を解除する。
すなわち、フレームの頭に付いているBPDUカプセル化フィールドを除去した上で転送する。ここで転送を実施するに当たり、フレームの送信先MACアドレスをフレーム転送冗長化処理部3のプロキシーノードテーブルに照合する
照合の結果、ヒットしなかった場合には、これを常用系経路側に放流する。プロキシーノードテーブルでヒットした場合には、自身のフレーム転送冗長化処理部3にそのまま引き渡し、常用系経路への放流は行わない。
S03-2-8:フレーム転送冗長化処理部3への引き渡し
ブリッジB8でカプセル化を解かれたフレームは常用系経路を通ってブリッジB12に到達する。これは既に通常のイーサネットフレームなので、通常の規則に従って受信処理される。
すなわち、ブリッジB12のフレーム転送冗長化処理部3によって、RCTが除去されたのちにホストH2に転送される(あるいは、他の経路からの複製フレームが先に通過済みであれば、当該フレームを転送せずに破棄する。)。これはPRP/HSRの正規の処理である。
待機系経路2を通ってきたフレームは、ブリッジB12でBPDUカプセル化を解かれた後、ブリッジB12のフレーム転送冗長化処理部3に直接渡され、やはり同様にPRP/HSRの処理に委ねられる。
このような本実施形態によれば、在来型の冗長化経路制御技術(STP/RSTPなど)とフレーム複製型の冗長化技術(PRP/HSR)とを併用でき、双方の技術の効用を享受可能となる。
すなわち、重要性が高く、かつ使用帯域の少ないトラフィックをPRP/HSRによって複製転送することで経路障害発生時のフレーム欠損を抑止する一方で、重要度が低く、帯域を浪費するトラフィックについては在来型経路制御技術で障害耐性を持たせることが可能となる。
また、PRP/HSRでは二重化しかできないが、当発明では三重化以上にも対応可能な効果も得られる。さらにトラフィッククラスごとに使用する冗長経路を切り替えることができ、この点で通信経路の負荷分散に貢献する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載された範囲内で変形して実施することができる。例えばブリッジBの構成は、図4に限らず、任意の構成により機能させてもよい。また、経路構成の多重化にも特に限度はなく、四重以上の冗長化も可能である。さらにトラフィッククラス設定部7の設定次第では、冗長転送に利用する経路をトラフィッククラスごとに切り替えることも可能である。
1…ブリッジB(B1~B12,B21,B22,B101~B10x)
2…経路制御プロトコル
3…フレーム転送冗長化処理部(LRE)
4…BLK広告処理部
5…GW広告処理部
6…冗長化経路データベース
7…トラフィッククラス設定部
8…ブリッジネットワーク
9…ホストH(H1,H2...)

Claims (13)

  1. ホスト間に中継装置群が配置され、
    前記ホスト間は、前記中継装置により伝送経路を常用系経路と待機系経路とに多重化され、
    前記待機系経路に配置された前記中継装置のいずれかは、STP/RSTPによってブロックされるブロッキングポートを備え、
    前記ブロッキングポートを待機系経路の中継地点として前記伝送経路の多重化を制御する方式であって、
    一方の前記ホストから他方の前記ホストにフレームを送信した場合、前記常用経路と前記待機系経路とのルートブリッジとなる第1の中継装置は、
    前記フレームの内容を事前に定められたトラフィッククラスの設定と照合することで通常転送あるいは多重化転送を選択し、
    前記多重化転送を選択した場合に前記常用経路と前記待機系経路の経路数に応じて前記フレームを複製し、該複製された各フレームに冗長化情報を添付して前記フレームを前記常用系経路および前記待機系経路にそれぞれ転送し、
    前記他方のホストに隣接するエンドとなる第2の前記中継装置は、前記常用系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記他方のホストに転送し、
    前記ブロッキングポートへのゲートウェイとなる第3の前記中継装置は、前記待機系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記ブロッキングポートを透過可能にカプセル化し、前記第2の中継装置が備える前記ブロッキングポートに前記カプセル化されたフレームを転送し、
    前記第2の中継装置は、前記カプセル化された前記フレームを前記ブロッキングポートで受信すれば前記カプセル化を解除して前記フレームを前記他方のホストに転送する
    ことを特徴とする多重化伝送方式。
  2. 前記ブロッキングポートを備える前記第2の中継装置は、
    前記ブロッキングポートの情報を第3の前記中継装置に対して、前記ブロッキングポートを透過可能にカプセル化して送信する一方、
    前記カプセル化した情報を受信した第3の前記中継装置は、前記ブロッキングポートの識別子および自身のゲートウェイ識別子を含む冗長化経路識別子のメッセージを第1の前記中継装置に送信する
    ことを特徴とする請求項1記載の多重化伝送方式。
  3. 前記メッセージを受信した第1の前記中継装置は、自身のデータベースに前記冗長化経路識別子を登録して他の前記中継装置に現時点で有効な冗長化経路識別子を発信する一方、
    前記発信を受信した各中継装置は、前記冗長化経路識別子を自身のデータベースに登録して参照することにより前記待機系経路に転送された前記フレームの転送先を識別する
    ことを特徴とする請求項2記載の多重化伝送方式。
  4. 第3の前記中継装置は、BPDU(Bridge Protocol Data Unit)カプセル化して前記ブロッキングポートを透過させる
    ことを特徴とする請求項1記載の多重化伝送方式。
  5. 第1の前記中継装置は、前記トラフィッククラスに応じて前記フレームの複製数を決定し、
    前記フレームの三重化以上に転送可能なことを特徴とする請求項1~4のいずれか記載の多重化伝送方式。
  6. 第1の前記中継装置は、前記トラフィッククラスに応じて待機系経路を選択可能なことを特徴とする請求項1~4のいずれか記載の多重化伝送方式
  7. ホスト間に中継装置群が配置され、
    前記ホスト間は、前記中継装置により伝送経路を常用系経路と待機系経路とに多重化され、
    前記待機系経路に配置された前記中継装置のいずれかは、STP/RSTPによってブロックされるブロッキングポートを備え、
    前記ブロッキングポートを待機系経路の中継地点として前記伝送経路の多重化を制御する方法であって、
    一方の前記ホストから他方の前記ホストにフレームを送信した場合、前記常用経路と前記待機系経路とのルートブリッジとなる第1の中継装置が、
    前記フレームの内容を事前に定められたトラフィッククラスの設定と照合することで通常転送あるいは多重化転送を選択するステップと、
    前記多重化転送を選択した場合に前記常用経路と前記待機系経路の経路数に応じて前記フレームを複製し、該複製された各フレームに冗長化情報を添付して前記フレームを前記常用系経路および前記待機系経路にそれぞれ転送するステップと、
    前記他方のホストに隣接するエンドとなる第2の前記中継装置が、前記常用系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記他方のホストに転送するステップと、
    前記ブロッキングポートへのゲートウェイとなる第3の前記中継装置が、前記待機系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記ブロッキングポートを透過可能にカプセル化し、前記第2の中継装置が備える前記ブロッキングポートに前記カプセル化されたフレームを転送するステップと、
    前記ブロッキングポートを備えた前記第2の中継装置が、前記カプセル化された前記フレームを前記ブロッキングポートで受信した場合に前記カプセル化を解除して前記フレームを前記他方のホストに転送するステップと、
    を有することを特徴とする多重化伝送方法。
  8. ホスト間に複数個を配置することで伝送経路を常用系経路と待機系経路とに多重化する中継装置であって、
    前記待機系経路に配置されるいずれかは、STP/RSTPによってブロックされるブロッキングポートを備え、
    一方の前記ホストから他方の前記ホストにフレームを送信した場合、前記常用系経路と前記待機系経路とのルートブリッジとなる場合には、
    前記フレームの内容を事前に定められたトラフィッククラスの設定と照合することで通常転送あるいは多重化転送を選択し、
    前記多重化転送を選択した場合には前記常用系経路と前記待機系経路との経路数に応じて前記フレームを複製し、該複製された各フレームに冗長化情報を添付して前記フレームを前記常用系経路および前記待機系経路にそれぞれ転送し、
    前記他方のホストに隣接するエンドとなる場合には、前記常用系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記他方のホストに転送し
    前記ブロッキングポートへのゲートウェイとなる場合には、前記待機系経路に転送された前記フレームを前記冗長化情報の除去後に前記ブロッキングポートを透過可能にカプセル化し、前記エンドが備える前記ブロッキングポートに前記カプセル化されたフレームを転送し
    前記カプセル化された前記フレームを前記ブロッキングポートで受信したエンドの場合、前記カプセル化を解除して前記フレームを前記他方のホストに転送する
    ことを特徴とする中継装置。
  9. 前記ブロッキングポートを備える前記エンドの場合は、
    前記ブロッキングポートの情報を前記ゲートウェイに対して、前記ブロッキングポートを透過可能にカプセル化して送信する一方、
    前記カプセル化した情報を受信した前記ゲートウェイは、前記ブロッキングポートの識別子および自身のゲートウェイ識別子を含む冗長化経路識別子のメッセージを前記ルートに送信する
    ことを特徴とする請求項8記載の中継装置。
  10. 前記ルートブリッジは、自身のデータベースに前記冗長化経路識別子を登録して他の前記中継装置に現時点で有効な冗長化経路識別子を発信する一方、
    前記発信を受信した各中継装置は、前記冗長化経路識別子を自身のデータベースに登録して参照することにより前記待機系経路に転送された前記フレームの転送先を識別する
    ことを特徴とする請求項9記載の中継装置。
  11. 前記ゲートウェイは、BPDU(Bridge Protocol Data Unit)カプセル化して前記ブロッキングポートを透過させる
    ことを特徴とする請求項8記載の中継装置。
  12. 前記ルートブリッジは、前記トラフィッククラスに応じて前記フレームの複製数を決定し、
    前記フレームの三重化以上に転送可能なことを特徴とする請求項8~11のいずれか記載の中継装置。
  13. 前記ルートブリッジは、前記トラフィッククラスに応じて待機系経路を選択可能なことを特徴とする請求項8~11のいずれか記載の中継装置。
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