本明細書において、収量関連遺伝子又は遺伝子転写物とハイブリダイズすることが可能なポリヌクレオチド分子と、植物の表面を当該ポリヌクレオチド分子による植物の細胞への浸透に対して条件付けする導入剤と、を含む組成物を、植物に対して局所的に提供することによって、植物における収量関連遺伝子の発現を抑制し、それによって植物の収量関連形質を改善することによって、植物における収量の増大を提供する、組成物及び方法が提供される。植物の収量関連形質の非限定例としては、植物における枝分かれの増大、穀粒サイズ、円錐花序の数の増大、分げつの数の増大、種子の増大、植物の長角果のサイズの増大、種子の充填の増大、種子数の増大、出穂の増大、耐干性の改善、脱粒性の低減、器官脱離組織形成の低減、植物における花弁の減少、開花の遅延/早期化、開花期間の短期化/長期化、老化の遅延、含油量の増大、油組成、デンプン含有量、デンプン組成、炭水化物含有量、炭水化物組成の改善、タンパク質含有量の増大、タンパク質組成の改善、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。各々の可能性は、別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチド分子の浸透は、遺伝子の発現の一過性の減少を引き起こす場合があり、植物に非永続的な空間的及び時間的効果を引き起こす場合があり、及び植物の染色体への外因的なポリヌクレオチドの組み込みをもたらすこともなく、またそうした組み込み必要とすることもない。このアプローチは幾つかの利点を有する。第一に、それは、GMO法における必要性を回避する。さらに、それは動的であり、及びリアルタイムのニーズ、形質改善のタイミング、及び/又は対処が必要な環境条件に応じてユーザー主導の適用を可能にするため、より精巧であり及び効率のよいアプローチである。非限定例として、干ばつの間は農耕者が、水分ストレス回復力を改善するように遺伝子/転写物の発現を一過的に阻害することを決定し、そして気候が変化したらその阻害を中止してもよい。別の非限定例として、農耕者は、予期せぬ雨や温度変化等の場合には、植物の早期の開花に関連する遺伝子/転写物を一過的に阻害することを決定してもよい。
有利には、この技術は、トウモロコシ、イネ、大豆、綿、キャノーラ、アブラナ、トマト、ジャガイモ等、及び特に、小麦、イチゴ類、又は果樹等の複雑なゲノムを有する作物が挙げられるがそれらに限定されない、種々の作物における使用に適用可能である。
幾つかの実施形態によると、前記ポリヌクレオチド分子は、生きている植物組織に浸透し又は吸収されて、浸透移行性の(systemic)遺伝子阻害又は制御を開始することができる組成物において提供される。本発明の特定の実施形態では、前記ポリヌクレオチド分子は最終的には植物に対してRNA(例えばdsRNA)又はRNA様分子を提供し、このRNA(例えばdsRNA)又はRNA様分子は、植物細胞中の生理学的条件下で、植物細胞における目標内在性遺伝子から転写されたRNAにハイブリダイズし、それによって、標的遺伝子の発現に作用する(サイレンシングする又は抑制する)ことが可能である。
幾つかの実施形態によると、標的遺伝子のサイレンシング/抑制は、植物の収量関連形質を直接改善してもい。また、標的遺伝子のサイレンシング/抑制は、植物の収量関連形質を間接的に改善してもよい。例えば、標的遺伝子のサイレンシング又は抑制は、植物の収量関連形質を改善する別の遺伝子の発現を変化(増加又は減少)させてもよい。
さらなる重要な実用的な利点として、外因性ポリヌクレオチドと導入剤とを含む前記組成物の局所適用は、植物、植物部位、又は植物細胞の内部への金又はタングステン粒子に関連付けられたポリヌクレオチドの微粒子銃による導入の場合のように、外因性ポリヌクレオチドが粒子に物理的に結合されることを必要としない。
幾つかの実施形態によると、前記ポリヌクレオチド分子は、植物遺伝子のmRNAを標的とする。幾つかの実施形態によると、前記ポリヌクレオチド分子は、mRNAの翻訳領域を標的とする。幾つかの実施形態によると、前記ポリヌクレオチド分子は、mRNAの非翻訳領域を標的とする。
幾つかの実施形態によると、(i)植物遺伝子又はその植物遺伝子の転写物と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含むポリヌクレオチド分子と、(ii)植物の表面を前記ポリヌクレオチド分子によるその植物の細胞への浸透に対して条件付けする導入剤と、を含む組成物であって、前記ポリヌクレオチド分子の植物の細胞への浸透が、遺伝子の発現の一過性の減少を引き起こし、及び遺伝子の発現の前記一過性の減少が、その植物の収量関連形質における変化を引き起こす、組成物が提供される。
幾つかの実施形態によると、植物の収量関連形質は、穀粒/種子サイズの増大、穀粒数の増大、円錐花序/長角果の数の増大、分げつの数の増大、枝分かれの増大、種子サイズの増大、種子充填の増大、種子数の増大、出穂の増大、耐干性の改善、脱粒性の低減、器官脱離組織形成の低減、開花の遅延、開花の早期化、脱粒性の増大、器官脱離組織形成の増大、植物における花弁の減少、植物のタンパク質含有量の増大、植物の炭水化物含有量の増大、植物の含油量の増大、植物の油組成、デンプン含有量、デンプン組成、炭水化物含有量、炭水化物組成の改善、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物への局所適用に好適な組成物であって、組成物は、植物遺伝子又はその植物遺伝子の転写物の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含むdsRNA分子と、前記dsRNA分子の前記植物の細胞への浸透を促進するように構成された導入剤と、を含み、前記dsRNA分子の植物の細胞への浸透が、遺伝子の発現の一過性の減少を引き起こす、組成物が提供される。
前記遺伝子の発現の一過性の減少は、前記植物の形質における変化を引き起こす。
前記植物の形質は、枝分かれの増大、穀粒充填の増大、トレハロース-6-ホスフェート(T6P)レベルの増大、円錐花序の数の増大、種子充填の増大、種子数の増大、種子サイズの増大、脱粒性の低減、器官脱離組織形成の低減、分げつの数の増大、植物における出穂の増大、花弁の減少、長角果サイズの増大、開花の遅延又は早期化、老化の遅延、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択され、又は枝分かれの増大、穀粒充填の増大、円錐花序の数の増大、種子充填の増大、種子数の増大、種子サイズの増大、脱粒性の低減、器官脱離組織形成の低減、分げつの数の増大、植物における出穂の増大、花弁の減少、長角果サイズの増大、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択され、又は枝分かれの増大、穀粒充填の増大、円錐花序の数の増大、種子充填の増大、種子数の増大、脱粒性の低減、器官脱離組織形成の低減、分げつの数の増大、花弁の減少、長角果サイズの増大、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記植物遺伝子は、ADPG1、PTL、CKX2、BRC1、KIN1、SKIN1、PIN5b、JAG1、BS1、PLDα1、及び/又は、それらのいずれかの相同体若しくは任意の組み合わせから選択される。各々の可能性は別個の実施形態である。幾つかの実施形態によると、前記植物遺伝子は、前記植物遺伝子は、ADPG1、PTL、CKX2、BRC1、及び/又は、それらのいずれかの相同体若しくは任意の組み合わせから選択される。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記植物はアブラナ植物であり、及び前記dsRNA分子は、配列番号599、配列番号650、配列番号522、及び配列番号365に示されるアミノ酸配列のいずれかをコードする配列の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含むdsRNA分子である。各々の可能性は別個の実施形態である。幾つかの実施形態によると、dsRNA分子は、配列番号729、配列番号733、配列番号731、及び配列番号730に示される配列のいずれかと少なくとも80%の相同性を有する。各々の可能性は別個の実施形態である。幾つかの実施形態によると、dsRNA分子は、配列番号729、配列番号733、配列番号731、及び配列番号730に示される配列のいずれかと少なくとも90%の相同性を有する。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記植物は大豆植物であり、及び前記dsRNA分子は、配列番号379、配列番号603、配列番号655、配列番号564、配列番号517、配列番号480、及び配列番号488に示されるアミノ酸配列のいずれかをコードする配列の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含むdsRNA分子である。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記植物は大豆植物であり、及び前記dsRNA分子は、配列番号379、配列番号517、配列番号480、及び配列番号488に示されるアミノ酸配列のいずれかをコードする配列の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含むdsRNA分子である。各々の可能性は別個の実施形態である。幾つかの実施形態によると、dsRNA分子は、配列番号734~741に示される配列のいずれかと少なくとも80%の相同性を有する。各々の可能性は別個の実施形態である。幾つかの実施形態によると、前記dsRNA分子は、配列番号734~741に示される配列のいずれかと少なくとも90%の相同性を有する。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記植物はイネ植物であり、及び前記dsRNA分子は、配列番号407、配列番号610、配列番号659、配列番号589、配列番号416、及び配列番号450に示されるアミノ酸配列のいずれかをコードする配列の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含むdsRNA分子である。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記植物はイネ植物であり、及び前記dsRNA分子は、配列番号407、配列番号416、及び配列番号450に示されるアミノ酸配列のいずれかをコードする配列の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含むdsRNA分子である。各々の可能性は別個の実施形態である。幾つかの実施形態によると、前記dsRNA分子は、配列番号742~747に示される配列のいずれかに対して少なくとも80%の相同性を有する。各々の可能性は別個の実施形態である。幾つかの実施形態によると、前記dsRNA分子は、配列番号742~747に示される配列のいずれかと少なくとも90%の相同性を有する。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記dsRNA分子は、長さが少なくとも約50塩基である。幾つかの実施形態によると、前記dsRNA分子は、長さが少なくとも約200塩基である。
幾つかの実施形態によると、前記導入剤は、N,N-ジメチルデカナミド、ココアミドプロピルジメチルアミン(coco amidopropyldimethyamine)、シロキサンポリアルキレンオキシド共重合体、AG-RHO(登録商標)EM-30、C8/C10脂肪酸のジメチルアミド、グリセリンのエステル化共重合体、トリシロキサンエトキシレート、又はそれらの任意の組み合わせを含む。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記導入剤は、表1に示される導入剤のいずれかであってよい。
幾つかの実施形態によると、植物表面に本明細書に本質的に開示されるような組成物を局所適用するための方法が提供される。
幾つかの実施形態によると、前記適用は、前記組成物を植物の表面に噴霧することを含む。幾つかの実施形態によると、組成物は、植物の表面に、作物上に伸びる張り出し棒(ブーム, boom)、ブームレス噴霧器、農業用噴霧器、農薬散布用飛行機、加圧背負式噴霧器、キャタピラ式(track)噴霧器、又は実験室用噴霧器/潜水器(submerger)を用いて噴霧される。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記適用は、組成物を灌水システムを通して提供することを含む。
幾つかの実施形態によると、前記植物表面は、胚軸、子葉、葉、花、茎、雄穂(tassel)、成長点、花粉、胚珠、及び果実からなる群から選択される1以上の植物部位の表面である。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記方法は、本明細書中、例えば表2中の実施例について本質的に説明されるように、前記組成物の適用を植物の所望の発生段階においてタイミングを合わせて行うことをさらに含む。
本開示の特定の実施形態は、上記の利点のうちの幾つか若しくは全てを含んでよく、又はいずれも含んでいなくてもよい。1以上の技術的利点が、本明細書に含まれる図面、記述、及び特許請求の範囲から、当業者に容易に明らかとなり得る。さらに、具体的な利点を上記に列挙したが、種々の実施形態は、列挙された利点の全て若しくは一部を含んでよく、又はいずれも含んでいなくてもよい。
上述した例証的な態様及び実施形態に加え、図面を参照することによって及び以下の詳細な記述を検討することによって、さらなる態様及び実施形態が明らかとなるであろう。
本発明がより十分に理解され得るように、ここに、以下の例示的図面を参照して特定の実施例及び実施形態と関連させて、本発明について記述する。
以下の記述において、開示の種々の態様を記述する。説明の目的のために、具体的な構成及び詳細を、本開示の異なる態様の完全な理解を提供するために記載する。しかしながら、本開示は、本明細書中に具体的な詳細を提示することなく実行され得ることもまた当業者には明らかであろう。さらに、本開示を不明瞭としないように、周知の特徴は省略され又は簡素化される場合がある。
以下の定義及び方法は、本発明をよりよく規定するため、及び当業者を本発明の実行において案内するために提供される。別途記載の無い限り、用語は、関連技術の当業者による従来の用法に従って理解されるべきである。
用語が単数形で提供される場合、本発明者らは、それらの用語の複数形によって記述された本発明の態様をも企図している。
本明細書で使用するとき、用語「ポリヌクレオチド分子」及び「ポリヌクレオチド」は交換可能に使用されてよく、及び鎖状に共有結合された18以上のヌクレオチドから成り、及びDNA及びRNA分子と生理学的条件下でハイブリダイズすることが可能である、いずれかのポリヌクレオチドをいう。幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチドは、合成及び/又は人工のポリヌクレオチド分子であってよい。幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチド分子は、バイオポリマーである。幾つかの実施形態によると、バイオポリマーは、DNA(デオキシリボ核酸)又はRNA(リボ核酸)分子である。
幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチド分子は、植物遺伝子のmRNAを標的とする。幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチド分子は、mRNAの翻訳領域を標的とする。幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチド分子は、mRNAの非翻訳領域(UTR)を標的とする。
本明細書で使用するとき、用語「DNA」、「DNA分子」、及び「DNAポリヌクレオチド分子」は、デオキシリボヌクレオチド塩基のポリマー又はDNAポリヌクレオチド分子等の、ゲノム又は合成由来の1本鎖DNA又は2本鎖DNA分子を指す。
本明細書で使用するとき、用語「DNA配列」、「DNAヌクレオチド配列」、及び「DNAポリヌクレオチド配列」は、DNA分子のヌクレオチド配列を指す。
本明細書で使用するとき、用語「遺伝子」は、転写物の発現を提供する又は転写物をコードする核酸のいずれかの部分を指す。故に、「遺伝子」としては、プロモータ領域、5'非翻訳領域、イントロン領域を含むことができる領域をコードする転写物、及び3'非翻訳領域が挙げられるがそれらに限定されない。
本明細書で使用するとき、用語「RNA」、「RNA分子」、及び「RNAポリヌクレオチド分子」は、1本若しくは2本鎖領域又はいずれかの他の構造要素を含むリボヌクレオチド塩基のポリマー等の、ゲノム又は合成由来の1本鎖RNA又は2本鎖RNA分子を指す。
別途記述されない限り、本明細書の文脈におけるヌクレオチド配列は、左から右に読んだときに5'から3'の方向に与えられる。本明細書において使用される命名法は、the United States Code of Federal Regulations § 1.822のTitle 37によって要求され、及びWIPO Standard ST.25 (1998), Appendix 2, Table 1及び Table 3の表に示されるものである。
本明細書で使用するとき、「植物表面」とは、植物のいずれかの外側部分をいう。故に、植物表面としては、花、茎、塊茎、果実、葯、花粉、葉、根、又は種子の表面が挙げられるがそれらに限定されない。植物表面は、植物の他の一部に付着された植物の部分上に、又はその植物から脱離した植物の一部上に、あることができる。
本明細書で使用するとき、語句「ポリヌクレオチドはプロモータに作動可能に連結されていない」とは、DNA依存性RNAポリメラーゼIIタンパク質若しくはウィルス性RNA依存性RNAポリメラーゼのいずれかによって特異的に認識されるポリヌクレオチドプロモータ配列に対して、そのポリヌクレオチドがそのDNA依存性RNAポリメラーゼタンパク質若しくはウィルス性RNA依存性RNAポリメラーゼによって転写されることになるような態様で、共有結合されていない、ポリヌクレオチドを指す。プロモータに作動可能に連結されていないポリヌクレオチドは、植物RNA依存性RNAポリメラーゼによって転写することが可能である。
本明細書で使用するとき、配列番号1~364及び729~747は、ssDNAの形態で配列表に表示されているが、dsDNA等価物、dsRNA等価物、ssRNA等価物、ssRNA補体、表示されたssDNA、及びssDNA補体を包含する。
本明細書で使用するとき、用語「導入剤」は、その剤が植物の表面に適用されたときに、植物をポリヌクレオチドを受容しやすい状態にするいずれかの剤を指してよい。幾つかの実施形態によると、導入剤は、植物組織、例えば、種子、葉、茎、根、花、又は果実の表面を、植物細胞へのポリヌクレオチド分子による浸透に対して条件付けする剤である。条件付けするため又は導入のための化学剤としては、(a)湿潤剤、(b)界面活性剤、(c)有機溶媒若しくは水溶液又は有機溶媒の水性混合物、(d)酸化剤、(e)酸、(f)塩基、(g)油、(h)酵素、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
幾つかの実施形態によると、導入剤は、N,N-ジメチルデカナミド、ココアミドプロピルジメチルアミン、シロキサンポリアルキレンオキシド共重合体、AG-RHO(登録商標)EM-30、C8/C10脂肪酸のジメチルアミド、グリセリンのエステル化共重合体、トリシロキサンエトキシレート、又はそれらの任意の組み合わせから選択されてよい。
好適な導入剤の非限定例としては、オルガノシリコーン化合物が挙げられる。
本明細書で使用するとき、語句「オルガノシリコーン製剤(preparation)」は、1以上のオルガノシリコーン化合物を含む液体を指し、それに含まれる液体又は成分は、標的植物表面に局所適用される組成物中でポリヌクレオチドと組み合わされた場合に、ポリヌクレオチドを植物細胞に、よりうまく入り込ませることができる。例証的なオルガノシリコーン製剤としては、商品名「Silwet(登録商標)」又は「BREAK-THRU(登録商標)」で市販されている製剤が挙げられるがそれらに限定されない。特定の実施形態では、オルガノシリコーン製剤は、植物細胞における標的遺伝子発現のポリヌクレオチド媒介抑制を許容する態様で、ポリヌクレオチドを植物細胞によりうまく入り込ませることができる。
具体的な好適な導入剤の非限定例としては、非常に低い分子量のトリシロキサンをポリエーテル基と組み合わせる変性トリシロキサンであるSilwet(登録商標)L-77が挙げられる。それは、顕著な界面活性を特徴とし、これは劇的に減少された水性表面張力、卓越した展延性又はレベリング、及び安定化された発泡をもたらすことができる。それらの全ては、有機の又はフルオロカーボン界面活性剤の典型的な濃度レベルの何分の一かを用いて達成される場合がある。
具体的な好適な導入剤の別の非限定例としては、GENAGEN(商標)4166(クラリアント(Clariant))、物質番号:10783626892)が挙げられる。GENAGEN(商標)4166は、天然由来の脂肪酸に基づくジメチルアミドである。
具体的な好適な導入剤の別の非限定例として、SYNERGEN(登録商標)GL5(Clarian、物質番号:20072326894)が挙げられる。SYNERGEN(登録商標)GL5は、ポリグリセリンエステル系アジュバントであり、再生可能な供給源から誘導されるTAEを含まない界面活性剤である。具体的な好適な導入剤の別の非限定例として、GENAGEN(商標)4296(クラリアント(Clariant)、物質番号:10783926892)が挙げられる。GENAGEN(商標)4296は、天然由来の脂肪酸に基づくジメチルアミドである。
具体的な好適な導入剤の別の非限定例として、SYNERGEN(登録商標)GA(クラリアント(Clariant)、物質番号:27251626894)が挙げられる。SYNERGEN(登録商標)GAは、アルキルグルカミドに基づく農薬の塩類の新規な生物学的エンハンサである。それは、95%を超える再生可能炭素指数(RCI)を有し、及びしたがって優れたエコロジープロファイルを有する糖系の界面活性剤である。
具体的な好適な導入剤の別の非限定例としては、GENAGEN(商標)SC35(クラリアント(Clariant)、物質番号:25923226892)が挙げられる。GENAGEN(商標)SC35は、アルキルジグリコールエーテルサルフェートナトリウム塩とヤシ脂肪酸モノエタノールアミドとの塩基性界面活性剤ブレンドである。
具体的な好適な導入剤の別の非限定例としては、HOSTAPHAT(登録商標)1306(クラリアント(Clariant)、物質番号:13326826900)が挙げられる。HOSTAPHAT(登録商標)1306は、純粋なアクリル系、スチレンアクリル酸エステル、及び酢酸ビニルのようなモノマーの乳化重合のために使用されるアニオン性乳化剤である。
具体的な好適な導入剤の別の非限定例としては、SURFECO PLUS(商標)(ラトロ(Latro))が挙げられる。SURFECO PLUS(商標)は、物理特性に対する変性、及び農薬の生物学的活性の向上のために使用されるシリコーン系アジュバントである。
さらなる好適な導入剤及びそれらの化学特性を、以下の表1にまとめる。
本明細書で使用するとき、語句「改善された収量」とは、収量におけるいくらかの測定可能な改善をいう。特定の実施形態では、植物又は植物部位における収量の改善は、ポリヌクレオチドを含む組成物で処理されていないコントロール植物又は植物部位との比較において判定することができる。この文脈で使用する場合、コントロール植物は、ポリヌクレオチド及び導入剤による処理を受けていない植物である。このようなコントロール植物は、未処理植物又は偽処理植物を包含し得るがそれらに限定されない。
本明細書に開示される組成物によって影響をうける形質の非限定例としては、枝分かれの増大、種子充填の増大、種子数の増大、耐干性の改善、脱粒性の低減、器官脱離組織形成の低減、開花の遅延/早期化、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。各々の可能性は別個の実施形態である。
本明細書に開示される組成物によって影響を受けるイネ植物形質の非限定例としては、穀粒サイズの増大、円錐花序の数の増大、分げつの数の増大、出穂の増大、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。各々の可能性は別個の実施形態である。
本明細書に開示される組成物によって影響を受けるアブラナ形質の非限定例としては、穀粒サイズの増大、円錐花序の数の増大、分げつの数の増大、枝分かれの増大、種子充填の増大、種子数の増大、出穂の増大、耐干性の改善、脱粒性の低減、器官脱離組織形成の低減、開花の遅延/早期化、開花期間の短期化/長期化、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物は、アブラナ、菜種、イネ、小麦、大麦、大豆、ピーナッツ、綿、トウモロコシ、ソルガム、サトウキビ、テンサイ、豆、ヒマワリ、ジャガイモ、サツマイモ、アルファルファ、バナナ、アンズ、ブドウ、リンゴ、モモ、プルーン、柑橘、ナツメヤシ、パーム油、胡椒、トマト、ブロッコリ、タマネギ、メロン、スイカ、ヤムイモ、キャッサバ等であるがそれらに限定されない、いずれかの栽培植物であってよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物は、大豆植物、イネ植物、又はアブラナ植物であってよい。各々の可能性は別個の実施形態である。幾つかの実施形態によると、大豆植物は、ダイズ(Glycine max)種であってよい。幾つかの実施形態によると、イネ植物は、イネ(Oryza sativa)種であってよい。幾つかの実施形態によると、アブラナ植物は、セイヨウアブラナ(Brassica napus)種であってよい。各々の可能性は、別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチド分子によって標的とされる遺伝子は、1つの種、例えばArabidopsis thalianaにおいて使用されるような科学名によって呼ばれる場合がある。しかしながら、別名、並びに別の名前(別名/相同体)で呼ばれた別の種の相同体も、記載される科学名に包含されるということが当業者には理解される。非限定例として、ポリヌクレオチド分子によって標的とされる遺伝子がBRC1と呼ばれる場合、それは別名/相同体TB1/FC1を包含する。
幾つかの実施形態によると、標的遺伝子は、配列番号1~364に示されるヌクレオチド配列のいずれかから選択されるヌクレオチド配列を有してよい。各々の可能性は別個の実施形態である。幾つかの実施形態によると、標的遺伝子は、配列番号365~728に示されるアミノ酸配列のいずれかから選択されるアミノ酸配列をコードしてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチド(即ち、dsRNA)は、配列番号729~747に示されるヌクレオチド配列を有してよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチド分子は、配列番号729~747又はその主要部分のいずれか1つに示される配列と本質的に同一であるポリヌクレオチド配列を有するdsRNAである。本明細書で使用するとき、dsRNAに言及した場合の用語「その主要部分」は、配列番号729~747のいずれか1つに示される配列の少なくとも18~20の連続する塩基対と少なくとも80%同一であるdsRNA、配列番号729~747のいずれか1つに示される配列の少なくとも18~20の連続する塩基対と少なくとも85%同一であるdsRNA、配列番号729~747のいずれか1つに示される配列の少なくとも18~20の連続する塩基対と少なくとも90%同一であるdsRNA、配列番号729~747のいずれか1つに示される配列の少なくとも18~20の連続する塩基対と少なくとも95%同一であるdsRNA、又は配列番号729~747のいずれか1つに示される配列の少なくとも18~20の連続する塩基対と少なくとも98%同一であるdsRNAを指す。各々の可能性は別個の実施形態である。
本明細書で使用するとき、dsRNAを参照した場合の用語「と本質的に同一である」は、配列番号1~364に示されるヌクレオチド配列の一部に対して、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%の相同性を有する、又は少なくとも98%の相同性を有するdsRNA配列をいう。本明細書で使用するとき、用語「に示されるヌクレオチド配列の一部」とは、dsRNAと本質的に同じ長さを有するdsRNAによって標的とされるヌクレオチド配列の一部をいう。非限定例として、dsRNAが18bpの長さを有する場合、そのdsRNAによって標的とされるヌクレオチド配列の一部は、約18bpの長さを有する。別の非限定例として、dsRNAが200bpの長さを有する場合、そのdsRNAによって標的とされるヌクレオチド配列の一部は、約200bpの長さを有する。
本明細書で使用するとき、用語「おおよそ」及び「約」は、言及される範囲に対して+/-10%、又は+/-5%、又は+-2%をいう。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、アブラナ植物のBnADPG1(配列番号235)を標的とし、及び配列番号729に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、アブラナ植物のBnBRC1(配列番号1)を標的とし、及び配列番号730に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、アブラナ植物のBnCKX2(配列番号158)を標的とし、及び配列番号731に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、アブラナ植物のBnKIN10(配列番号62)を標的とし、及び配列番号732に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、アブラナ植物のBnPTL(配列番号286)を標的とし、及び配列番号733に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、大豆植物のGmBRC1(配列番号15)を標的とし、及び配列番号734若しくは735に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、大豆植物のGmBS1(配列番号116)を標的とし、及び配列番号736若しくは737に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、大豆植物のGmJAG1(配列番号153)を標的とし、及び配列番号738若しくは739に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、大豆植物のGmPLDα1(配列番号124)を標的とし、及び配列番号740若しくは741に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、イネ植物のOsBRC1(配列番号43)を標的とし、及び配列番号742若しくは743に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、イネ植物のOsPIN5b(配列番号86)を標的とし、及び配列番号744若しくは745に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、イネ植物のOsSKIN1(配列番号52)を標的とし、及び配列番号746若しくは747に示されるポリヌクレオチド配列を有する。
幾つかの実施形態によると、前記組成物、及びそれを適用するための方法は、その組成物の適用を、植物の所望の発育形質に対してタイミングを合わせて行うことを含んでよい。非限定例として、遺伝子BS1(又は種子充填の制御に関わる他の遺伝子)を標的とするように構成されたポリヌクレオチドを含む組成物の適用を、植物が種子充填期(R3~R5発生段階)にある時にタイミングを合わせて行ってよい。別の非限定例として、遺伝子BRC1(又はその発現の減少が枝分かれ若しくは分げつの数の増大を引き起こす他の遺伝子)を標的とするように構成されたポリヌクレオチドを含む組成物の適用を、大豆植物における抽苔期(R1~R2発生段階)に、又はイネ植物における腋芽の発育における栄養相に、タイミングを合わせて行ってよい。別の非限定例として、遺伝子JAG1(又は種子の数を増大させる他の遺伝子)を標的とするように構成されたポリヌクレオチドを含む組成物の適用を、植物が開花期(R1-R2発生段階)にある時にタイミングを合わせて行ってよい。別の非限定例として、遺伝子SGR1(又はその減少が干ばつに対する耐性を増大させた他の標的遺伝子)を標的とするように構成されたポリヌクレオチドを含む組成物の適用を、予期せぬ干ばつの期間にタイミングを合わせて行ってよい。別の非限定例として、遺伝子AGL1(又はその減少が脱粒性の低減を引き起こす他の標的遺伝子)を標的とするように構成されたポリヌクレオチドを含む組成物の適用を、植物長角果が成熟する時にタイミングを合わせて行ってよい。別の非限定例として、遺伝子FT5a(又はその減少が開花の制御に関わる他の標的遺伝子)を標的とするように構成されたポリヌクレオチドを含む組成物の適用を、植物が開花期にある時にタイミングを合わせて行ってよい。別の非限定例として、遺伝子GNI1(又は穀粒サイズを制御する他の遺伝子)を標的とするように構成されたポリヌクレオチドを含む組成物の適用を、植物が種子充填期にある時にタイミングを合わせて行ってよい。
幾つかの実施形態によると、組成物は、2、3、4、5、又はそれより多いポリヌクレオチド配列等の2つ以上のポリヌクレオチド配列(異なる配列)を含んでよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、前記2つ以上のポリヌクレオチド配列は、同じ標的遺伝子を標的としてよい。即ちそれらは、同じ標的遺伝子の配列の異なる部分を対象としてよい。
幾つかの実施形態によると、前記2つ以上のポリヌクレオチド配列は、異なる標的遺伝子を標的としてよい。
幾つかの実施形態によると、異なる標的遺伝子は、同じ収量関連形質(例えば、脱粒性の低減)を対象としてよい。非限定例として、前記2つ以上のポリヌクレオチド配列は、AGL1及びPDH1を標的としてよい。別の非限定例として、前記2つ以上のポリヌクレオチド配列は、その全てが種子数に影響を与えるJAG1、JAG2、CKX1、OTU1のうちの2つ以上を標的としてよい。
幾つかの実施形態によると、異なる標的遺伝子は、異なる収量関連形質(例えば、耐干性及び種子充填の増大)を対象としてよい。非限定例として、前記2つ以上のポリヌクレオチド配列のうちの1つ目はERA1、SGR1、SGR2、ACO2、CER9、又はCytGを標的としてよく、一方、2つ以上のポリヌクレオチド配列の2つ目は、BS1、PLD、ACO3、又はPDHKを標的としてよい。
本明細書で使用するとき、語句「発現の減少」は、植物又は植物部位における転写物又はタンパク質の文脈で使用するとき、植物又は植物部位における転写物又はタンパク質のレベルのいくらかの測定可能な低下をいう。特定の実施形態では、植物又は植物部位における転写物又はタンパク質のレベルの減少は、ポリヌクレオチドと導入剤とを含む組成物で処理されていないコントロール植物又は植物部位との比較において判定することができる。
本明細書で使用するとき、語句「この際、前記植物は導入遺伝子を含まない」とは、ポリヌクレオチドに作動可能に連結されたプロモータを含むDNA分子又は遺伝子組み換えのウィルスベクターのどちらも持たない植物をいう。
本明細書で使用するとき、用語「導入遺伝子」は、1つの器官から単離され、及び異なる器官のDNAに導入される、遺伝子配列を含有するDNAのセグメントを記述する。
本明細書で使用するとき、語句「発現を抑制すること」又は「発現を減少させること」は、遺伝子の文脈で使用するとき、遺伝子によってコードされる産物の量及び/又は活性のいくらかの測定可能な低下をいう。故に、遺伝子の発現は、遺伝子からの転写物のレベルの減少、遺伝子によってコードされるタンパク質レベルの減少、遺伝子からの転写物の活性の減少、遺伝子によってコードされるタンパク質の活性の減少、前掲の条件のいずれか1つ、又は前掲の条件の任意の組み合わせが存在する場合に、抑制されることができる。この文脈において、転写物の活性としては、タンパク質に翻訳される及び/又はいずれかのRNA媒介性の生物学的又は生化学的効果を発揮するその能力が挙げられるがそれらに限定されない。この文脈において、タンパク質の活性としては、いずれかのタンパク質媒介性の生物学的又は生化学的効果を発揮するその能力が挙げられるがそれらに限定されない。この文脈において使用される場合、コントロール植物又は植物部位は、ポリヌクレオチド及び導入剤による処理を受けていない植物又は植物部位である。
本明細書で使用するとき、用語「一過性の」は、遺伝子の発現の低減/抑制の文脈で使用するとき、典型的に「安定発現」と称される長期発現とは対照的に、細胞に浸透したポリヌクレオチドが分解されない限りにおいてのみ持続する、遺伝子の発現における時間の限られた減少をいう。
本明細書で使用するとき、用語「転写物」は、転写のプロセスによって遺伝子から産生されるいずれかのRNAに相当する。遺伝子の転写物は、故に、イントロンを含有し得る一次転写産物を含むことができ、又はイントロンを欠く成熟RNAを含むことができる。
本明細書で使用するとき、ポリヌクレオチド分子と関連する、用語「相同性」は、共有祖先を示すヌクレオチド配列間の配列同一性又は類似性(相同性)の程度をいう。DNAの2つのセグメントは、種分化事象(オルソログ)又は複製事象(パラログ)のいずれかの理由で、共有祖先を有することができる。幾つかの実施形態によると、相同体は、参照ポリヌクレオチド分子の参照ヌクレオチド配列に対して、実質的に約70%~約99%の配列同一性、又はより好ましくは約80%~約99%の配列同一性、又は最も好ましくは約90%~約99%の配列同一性、約99%までの配列同一性を有するポリヌクレオチドを指してよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
本明細書で使用するとき、用語「配列同一性」、「配列類似性」、又は「相同性」は、2つ以上のヌクレオチド配列間の配列の関係を記述するために用いられる。2つの配列間の「配列同一性」のパーセンテージは、2つの最適に配置された配列を比較することによって決定される。参照配列との比較においてどの位置でも同一である配列は、参照配列と同一であると言え、及び逆も成り立つ。5'から3'の方向に観察した場合の第1のヌクレオチド配列は、その第1のヌクレオチド配列が3'から5'の方向に観察した第2の又は参照配列と完全な相補性を示す場合に、その第2の又は参照ヌクレオチド配列と「相補性(complement)」である又は相補的(complementary)であると言える。本明細書で使用するとき、5'から3'に読んだ配列の一方の各ヌクレオチドが、3'から5'に読んだ場合のもう一方の配列の各ヌクレオチドに対して相補性である場合に、核酸配列分子は「完全な相補性」を示すと言える。参照ヌクレオチド配列に対して相補性であるヌクレオチド配列は、参照ヌクレオチド配列の逆補完配列と同一な配列を示すことになる。これらの用語及び記述は、当該技術においてよりよく定義され、及び当業者には容易に理解される。
幾つかの実施形態によると、組成物はさらにキャリアを含んでよい。幾つかの実施形態によると、キャリアは液体であってよい。
本明細書で使用するとき、用語「液体」とは、溶液のような均質な混合物、及び懸濁液、コロイド、ミセル、及びエマルションのような非均質な混合物の両方を指す。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、液体は水溶液であってよい。幾つかの実施形態によると、液体は油又は油混合物であってよい。
幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチドは、裸であってよい。本明細書で使用するとき、用語「裸の」とは、カプセル化されていないポリヌクレオチドをいう。裸のポリヌクレオチドはしかしながら、修飾及び/又はコンジュゲートされていてもよい。
他の実施形態のよれば、ポリヌクレオチドはカプセル化されていてもよい。
幾つかの実施形態によると、ポリヌクレオチドは、ナノ粒子、リポソーム、ミセル等であるが限定されないビヒクルを介して送達され及び/又はビヒクル中に封入されていてもよい。
本明細書において、生きている植物細胞/組織に適用して標的遺伝子の発現を抑えることができる、及び利益を必要としている植物に改善された収量を提供する、特定の方法及びポリヌクレオチド組成物が提供される。本明細書ではまた、改善された収量を示す植物及び植物部位並びにこのような植物又は植物部位の加工産物も提供される。組成物は、葉の表面等の植物の表面に局所適用されてよい。組成物は、大豆植物、イネ植物、アブラナ植物、及び/又は菜種植物等であるがそれらに限定されない植物の、Brassicaceae family、Fabaceae family、又はPoaceae familyの植物が挙げられるがそれらに限定されない種々の植物に適用することができる。各々の可能性は別個の実施形態である。
本明細書で使用するとき、「ポリヌクレオチド」は、複数のヌクレオチドを含有するDNA又はRNA分子を指し、及び一般には、「オリゴヌクレオチド」(長さが18~25ヌクレオチドのポリヌクレオチド分子)、及び26ヌクレオチド以上のより長いポリヌクレオチドの両方を指す。本発明の実施形態として、18~25ヌクレオチド(18mer、19mer、20mer、21mer、22mer、23mer、24mer、又は25mer)の長さを有するポリヌクレオチド、又は26ヌクレオチド以上の長さを有する中程度の長さのポリヌクレオチド(26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、約100、約110、約120、約130、約140、約150、約160、約170、約180、約190、約200、約210、約220、約230、約240、約250、約260、約270、約280、約290、又は約300ヌクレオチドのポリヌクレオチド)、又は約300ヌクレオチドを超える長さを有する長いポリヌクレオチド(例えば、長さが約300~約400ヌクレオチドの間、約400~約500ヌクレオチドの間、約500~約600ヌクレオチドの間、約600~約700ヌクレオチドの間、約700~約800ヌクレオチドの間、約800~約900ヌクレオチドの間、約900~約1000ヌクレオチドの間、約300~約500ヌクレオチドの間、約300~約600ヌクレオチドの間、約300~約700ヌクレオチドの間、約300~約800ヌクレオチドの間、約300~約900ヌクレオチドの間、若しくは約1000クレオチドの、又は長さが約1000ヌクレオチドよりもさらに長い、例えば最大で、標的遺伝子のコード部分若しくは非コード部分、又はコード部分と非コード部分の両方を含む標的遺伝子の全長の、ポリヌクレオチド)を含む組成物が挙げられる。ポリヌクレオチドが2重鎖である場合、その長さは塩基対に関しても同様に記述することができる。
本発明の種々の実施形態において使用されるポリヌクレオチド組成物としては、RNA若しくはDNA若しくはRNA/DNAハイブリッド又は化学修飾されたポリヌクレオチド若しくは人工のポリヌクレオチド若しくはそれらの混合物が挙げられるポリヌクレオチドを含む組成物が挙げられる。特定の実施形態では、ポリヌクレオチドは、リボヌクレオチドとデオキシリボヌクレオチドとの組み合わせ、例えば、主にリボヌクレオチドからなるが1以上の末端デオキシリボヌクレオチドを有する合成ポリヌクレオチド又は主にデオキシリボヌクレオチドからなるが1以上の末端ジデオキシリボヌクレオチドを有する合成ポリヌクレオチド、であってもよい。特定の実施形態では、ポリヌクレオチドは、イノシン、チオウリジン、又はプソイドウリジン等の非標準のヌクレオチドを含む。特定の実施形態では、ポリヌクレオチドは、化学修飾されたヌクレオチドを含む。化学修飾されたオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドの例は、当該技術において周知である。例証となる例としては、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、若しくはメチルホスホネートヌクレオチド間連結修飾で部分的に又は完全に修飾可能であるポリヌクレオチドの天然起源のホスホジエステル骨格が挙げられるがそれらに限定されず、修飾ヌクレオシド塩基又は修飾糖をポリヌクレオチド合成において使用することができ、及びポリヌクレオチドは蛍光部位(例えば、フルオレセイン若しくはローダミン)又は他のラベル(例えば、ビオチン)で標識することができる。
幾つかの実施形態によると、dsRNAは、一方の又は両方の鎖において化学修飾されて、安定性を改善し、インビボでのdsRNAの半減期を延長させ、dsRNAの生体内分布及び薬物動態特性を増大させ、dsRNAを具体的な細胞に対して標的化し、標的結合親和性を増大させ、及び/又は薬物送達を改善してもよい。非限定例として、dsRNAは、dsRNAの2番目の塩基のリボシル環の2'位に対して、メチル基を含むように修飾されてもよい。別の非限定例として、dsRNAは、3'突出部を含むように修飾されてもよい。
幾つかの実施形態によると、修飾はdsRNAに包含されることもできる。幾つかの実施形態によると、修飾は、dsRNA組成物がダイサーのための基質として働くことを妨げない。一実施形態では、dsRNAのダイサー加工を増強する1以上の修飾がなされる。第2の実施形態では、より効果的なRNAi生成をもたらす1以上の修飾がなされる。第3の実施形態では、より大きなRNAi効果を支持する1以上の修飾がなされる。第4の実施形態では、細胞に送達されるべき各dsRNA分子当たりのより大きな潜在力をもたらす1以上の修飾がなされる。修飾は、3'末端領域、5'末端領域、3'末端及び5'末端領域の両方、又は幾つかの場合には配列内の様々な位置において導入可能である。上述の制限を念頭において、修飾のいずれの数及び組み合わせをdsRNAに導入することもできる。複数の修飾が存在する場合には、それらは同じでも異なっていてもよい。塩基、糖部位、ホスフェート骨格、及びそれらの組み合わせに対する修飾が企図される。どちらの5'終端もリン酸化可能である。
ホスフェート骨格に対して企図される修飾の例としては、メチルホスホネートが挙げられるホスホネート、ホスホロチオエート、及びアルキルホスホトリエステル等のホスホトリエステル修飾等が挙げられる。糖部位に対して企図される修飾の例としては、2'-O-メチル等の2'-アルキルピリミジン、2'-フルオロ、アミノ、及びデオキシ修飾等が挙げられる(例えば、Amarzguioui et al., 2003参照)。塩基基に対して企図される修飾の例としては、非塩基糖、2-O-アルキル修飾ピリミジン、4-チオウラシル、5-ブロモウラシル、5-ヨードウラシル、及び5-(3-アミノアリル)-ウラシル等が挙げられる。ロックされた核酸、即ちLNAも導入され得る。多くの他の修飾が知られており、上記の基準を満たす限り使用することができる。
ポリヌクレオチドは、1本鎖又は2本鎖RNA、構造的特色を有する1本鎖又は2本鎖RNA、1本鎖又は2本鎖DNA、2本鎖DNA/RNAハイブリッド、及びそれらの修飾類縁体とすることができる。本発明の特定の実施形態では、植物細胞において1本鎖RNAを提供するポリヌクレオチドは、(a)1本鎖RNA分子(ssRNA)、(b)自己ハイブリダイズして2本鎖RNA分子を形成する1本鎖RNA分子、(c)2本鎖RNA分子(dsRNA)、(d)1本鎖DNA分子(ssDNA)、(e)自己ハイブリダイズして2本鎖DNA分子を形成する1本鎖DNA分子、(f)RNA分子に転写される修飾PolIII遺伝子を含む1本鎖DNA分子、(g)2本鎖DNA分子(dsDNA)、(h)RNA分子に転写される修飾PolIII遺伝子を含む2本鎖DNA分子、(i)2本鎖ハイブリダイズRNA/DNA分子、及び(j)自己ハイブリダイズして構造的モチーフ(ステムループ等)を形成する1本鎖RNA分子(ssRNA)、又はそれらの組み合わせであってよい。特定の実施形態では、これらのポリヌクレオチドは、リボ核酸残基及びデオキシリボ核酸残基の両方を含むことができる。特定の実施形態では、これらのポリヌクレオチドは、化学修飾されたヌクレオチド又は非標準ヌクレオチドを包含する。方法の特定の実施形態では、ポリヌクレオチドとして、分子内ハイブリダイゼーションによって形成される2本鎖DNA、分子間ハイブリダイゼーションによって形成される2本鎖DNA、分子内ハイブリダイゼーションによって形成される2本鎖RNA、又は分子間ハイブリダイゼーションによって形成される2本鎖RNAが挙げられる。特定の実施形態では、ポリヌクレオチドがdsRNAである場合、そのアンチセンス鎖は、標的遺伝子に対して本質的に相補的である少なくとも18のヌクレオチドを含むことになる。特定の実施形態では、ポリヌクレオチドとして、自己ハイブリダイズしてヘアピン構造を形成する1本鎖DNA又は1本鎖RNAが挙げられ、このヘアピン構造は、抑制に対し標的とされた遺伝子から転写されたRNAにハイブリダイズすることとなる少なくとも1つのセグメントを含む少なくとも部分的に2本鎖の構造を有する。いずれの機構にも拘泥されるものではないが、こうしたポリヌクレオチドは、抑制に対し標的とされた遺伝子から転写されたRNAにハイブリダイズすることになる少なくとも1つのセグメントを有する1本鎖RNAであるかそのような1本鎖RNAを産生することになると考えられる。
本発明のポリヌクレオチド分子は、植物における内在性の標的遺伝子の制御又は抑制を誘導することによって発現を調節するように設計され、及びコード配列又は非コード配列であることができる、植物の内在性の標的遺伝子のヌクレオチド配列又は植物の内在性の標的遺伝子から転写されたRNAの配列に対して、本質的に同一な又は本質的に相補的なヌクレオチド配列を有するように設計される。
「本質的に同一の」又は「本質的に相補性の」とは、ポリヌクレオチド(又は2本鎖ポリヌクレオチドの少なくとも一方の鎖)が、内在性遺伝子又は内在性の標的遺伝子から転写されたRNA(例えば、転写物)に対して、内在性の標的遺伝子の発現を抑制するのに(例えば、遺伝子転写物及び/又はコードされたタンパク質のレベル又は活性の減少を起こすのに十分な同一性又は相補性を有するということを意味する。
本明細書において提供される方法及び組成物のポリヌクレオチドは、内在性の標的遺伝子の発現を抑制する(即ち、遺伝子転写物又はコードされたタンパク質のレベル又は活性の減少を起こす)ために、内在性の標的遺伝子又は内在性の標的遺伝子から転写されたRNA(即ち、転写物)に対して100パーセントの同一性または相補性を有する必要はない。故に、特定の実施形態では、ポリヌクレオチド又はその部分は、標的遺伝子又はその標的遺伝子から転写されたメッセンジャーRNA(例えば、転写物)のどちらかにおける少なくとも18又は19の連続するヌクレオチドの配列と本質的に同一となるように又は本質的に相補性となるように設計される。特定の実施形態では、「本質的に同一な」ポリヌクレオチドは、内在性の標的遺伝子又はその標的遺伝子から転写されたRNA(例えば、転写物)のいずれかにおける18以上の連続するヌクレオチドの配列と比較した場合に、100パーセントの配列同一性又は少なくとも約83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、若しくは99パーセントの配列同一性を有する。特定の実施形態では、「本質的に相補性の」ポリヌクレオチドは、標的遺伝子又はその標的遺伝子から転写されたRNAのいずれかにおける18以上の連続するヌクレオチドの配列と比較した場合に、100パーセントの配列相補性又は少なくとも約83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、若しくは99パーセントの配列相補性を有する。
特定の実施形態では、本明細書において提供される方法及び組成物において使用されるポリヌクレオチドは、i)単子葉及び双子葉植物の両方の標的遺伝子の保存領域、ii)単子葉植物の標的遺伝子の保存領域、又はiii)双子葉植物の標的遺伝子の保存領域のいずれかに対して本質的に同一又は本質的に相補的とすることができる。このような保存領域と本質的に同一又は本質的に相補的であるこのようなポリヌクレオチドを使用して、種々の双子葉における標的遺伝子の発現を抑制することによって老化の遅延及び/又は収量の改善を改善することができる。
本明細書において提供される組成物及び方法の特定の実施形態では、このように、標的遺伝子又は転写物へのミスマッチを含有するポリヌクレオチドを使用することができる。特定の実施形態では、内在性の標的遺伝子又はその標的遺伝子から転写されたRNA(例えば、転写物)に対して本質的に同一又は本質的に相補的である19の連続するヌクレオチドのポリヌクレオチドは、その標的遺伝子又は転写物に対して1又は2個のミスマッチを有することができる。特定の実施形態では、内在性の標的遺伝子又はその標的遺伝子から転写されたRNAに対して同一性又は相補性を有する連続する19のヌクレオチドスパンを含有する20ヌクレオチド以上のポリヌクレオチドは、その標的遺伝子又は転写物に対する1又は2個のミスマッチを有することができる。特定の実施形態では、内在性の標的遺伝子又はその標的遺伝子から転写されたRNA(例えば、転写物)に対して本質的に同一又は本質的に相補的である21の連続するヌクレオチドのポリヌクレオチドは、その標的遺伝子又は転写物に対して1、2、又は3個のミスマッチを有することができる。特定の実施形態では、内在性の標的遺伝子又はその標的遺伝子から転写されたRNAに対して同一性又は相補性を有する連続する21のヌクレオチドスパンを含有する22ヌクレオチド以上のポリヌクレオチドは、標的遺伝子又は転写物に対して1、2、又は3個のミスマッチを有することができる。内在性の標的遺伝子又はその標的遺伝子から転写されたRNAに対するミスマッチを有するポリヌクレオチドを設計する際には、より耐容性を示しやすい特定のタイプのミスマッチを、及び特定の位置において、使用することができる。
幾つかの実施形態によると、標的遺伝子は、配列番号1~364に示される標的遺伝子のいずれか、並びに他の作物から獲得可能なオーソロガスな標的遺伝子であってよい。
幾つかの実施形態によると、植物は、アブラナ植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号1~14、49~51、62~66、79~84、104~115、149~151、158~199、235~238、252~258、275~279、286~290、299~303、311~318、332~341、及び360~361に示されるヌクレオチド配列又はそれらの主要部分のいずれかを有する標的遺伝子のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物はアブラナ植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号365~378、413~415、426~430、443~448、468~479、513~515、522~563、599~602、616~622、639~643、650~654、663~667、675~682、696~705、及び724~725に示されるアミノ酸配列又はその主要部分のいずれかを有するタンパク質のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物はアブラナ植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号1、2、9、49、62、79、80、104、149、150、158、235、252、275、276、286、299、311、332、333、及び360に示されるアミノ酸配列又はその主要部分のいずれかを有するタンパク質のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物はアブラナ植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号1、2、9、49、62、79、80、104、149、150、158、235、252に示されるアミノ酸配列又はその主要部分のいずれかを有するタンパク質のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物はアブラナ植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号729~733に示されるヌクレオチド配列を有してよい。
幾つかの実施形態によると、植物は大豆植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号15~42、67~72、116~148、152~157、200~224、239~245、291~294、304~310、319~325、342~351、及び362に示されるヌクレオチド配列又はそれらのいずれかの主要部分のいずれかを有する標的遺伝子のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物は大豆植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号15、16、22~31、67~69、116~124、152~155、200~204、239、240、291~293、304、305、319、320、342、343、345、及び362に示されるヌクレオチド配列又はそれらのいずれかの主要部分のいずれかを有する標的遺伝子のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物は大豆植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号15、16、67~69、116~124、152~155、200~204、239、240に示されるヌクレオチド配列又はそれらのいずれかの主要部分のいずれかを有する標的遺伝子のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物は大豆植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号379~406、431~436、480~512、516~521、564~588、603~609、655~658、668~674、683~689、706~715、及び726に示されるアミノ酸配列又はそれらのいずれかの主要部分のいずれかを有するタンパク質のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物は大豆植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号734~741に示されるヌクレオチド配列を有してよい。
幾つかの実施形態によると、植物はイネ植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号43~48、52~61、73~78、85~103、225~234、246~251、259~274、280~285、295~298、326~331、352~359、363~364に示されるヌクレオチド配列又はそれらのいずれかの主要部分のいずれかを有する標的遺伝子のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物はイネ植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号43、44、52~57、73~75、85、86、225~227、246~248、259~264、280、281、295~297、326、352、353、及び363に示されるヌクレオチド配列又はそれらのいずれかの主要部分のいずれかを有する標的遺伝子のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物はイネ植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号43、44、52~57、73~75、85、86、225~227、246~248、259~264に示されるヌクレオチド配列又はそれらのいずれかの主要部分のいずれかを有する標的遺伝子のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物はイネ植物であってよく、及びポリヌクレオチドは、配列番号407~412、416~425、437~442、449~467、589~598、610~615、623~638、644~649、659~662、690~695、716~723、727、及び728に示されるアミノ酸配列又はそれらのいずれかの主要部分のいずれかを有するタンパク質のレベルを減少させてよい。各々の可能性は別個の実施形態である。
幾つかの実施形態によると、植物はイネ植物であってよく、及びポリヌクレオチド(即ち、dsRNA)は、配列番号742~747に示されるヌクレオチド配列を有してよい。
特定の実施形態では、本明細書において提供されるポリヌクレオチド組成物及び方法は、数日~数週若しくはそれより長い処理植物の寿命の間、及び典型的には浸透移行性の(systemic)様式において、典型的に遺伝子発現の制御又は調節(例えば、抑制)を行う。例えば、植物の葉を本発明のポリヌクレオチド組成物で処理し数日以内に、処理された葉の横の及び上の他の葉において、及び尖端の組織において、プライマリー及びトランジティブなsiRNAを検出することができる。特定の実施形態では、植物において遺伝子の発現を浸透移行的に抑制する方法が提供され、ここで、前記植物を少なくとも1つのポリヌクレオチドと導入剤とを含む組成物で処理することを含み、前記ポリヌクレオチドは、植物の標的遺伝子をコードする遺伝子又は転写物と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18又は少なくとも19の連続するヌクレオチドを含み、それによって前記植物又はその後代における遺伝子の発現が、組成物で処理されていないコントロール植物と比較して浸透移行的に抑制される。
標的遺伝子を抑制するために使用される組成物は、複数の遺伝子と又は1以上の遺伝子の複数のセグメントと本質的に同一又は本質的に相補的である1以上のポリヌクレオチドを含むことができる。特定の実施形態では、標的遺伝子を抑制するために使用される組成物は、標的遺伝子の複数の連続するセグメント、標的遺伝子の複数の非連続のセグメント、標的遺伝子の複数の対立遺伝子、又は1以上の種からの複数の標的遺伝子、と本質的に同一又は本質的に相補的である、1以上のポリヌクレオチドを含むことができる。
特定の実施形態では、ポリヌクレオチドは、(18以上のヌクレオチドの)ヌクレオチド配列の2つ以上のコピーであって、直列型の様式に配列されたコピーを包含する。別の実施形態では、ポリヌクレオチドは、(18以上のヌクレオチドの)ヌクレオチド配列の2つ以上のコピーであって、逆方向反復様式で配列された(少なくとも部分的に自己相補鎖を形成する)コピーを包含する。ポリヌクレオチドは、直列型及び逆方向反復型の両方のコピーを包含することができる。直列型の様式で配列されても又は逆方向反復様式で配列されても、各コピーは直接次のコピーに隣接されることができ、又はコピーの対は1以上のヌクレオチドの任意選択のスペーサによって分離されることができる。任意選択のスペーサは、無関係の配列とすることができる。
本明細書において提供される方法及び組成物において有用であり得るポリヌクレオチド分子の濃度及び用量に上限はないが、効率のためには、より低い有効濃度及び用量が一般に求められる。濃度は、植物の葉、又は花弁、茎、塊茎、果実、葯、花粉、葉、根、若しくは種子等の他の植物部位表面に適用される噴霧又は処理の体積を考慮して調節されることができる。
ポリヌクレオチドによる浸透に対して植物を条件付けするための剤又は処理の実施形態として、エマルション、逆エマルション、リポソーム、及び他のミセル様組成物が挙げられる。ポリヌクレオチドによる浸透に対して植物を条件付けするための剤又は処理の実施形態として、核酸分子と関連することが知られている対イオン又は他の分子、例えば、無機アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン、リチウムイオンや、スペルミン、スペルミジン、若しくはプトレシン等のポリアミン、及び他の陽イオンが挙げられる。ポリヌクレオチドによる浸透に対して植物を条件付けする際に有用な有機溶媒としては、DMSO、DMF、ピリジン、N-ピロリジン、ヘキサメチルホスホラミド、アセトニトリル、ジオキサン、ポリプロピレングリコール、水と混和性の又は非水性系においてホスホヌクレオチドを溶解することとなる(合成反応において使用されるような)他の溶媒が挙げられる。界面活性剤又は乳化剤を含む又は含まない、天然由来の又は合成の油、例えば、植物起源の油、作物油を使用することができる。
特定の実施形態では、CAS番号27306-78-1及びEPA番号:CAL.REG.NO.5905-50073-AAを有するSilwet(登録商標)L-77界面活性剤として市販されており、及び現在ニューヨーク州アルバニー(Albany)のMomentive Performance Materialsから入手可能である、オルガノシリコーン製剤を使用してポリヌクレオチド組成物を調製することができる。Silwet(登録商標)L-77オルガノシリコーン製剤が植物の葉又は他の植物表面のプレスプレー処理として使用される特定の実施形態では、約0.015~約2重量パーセント(wt%)の範囲(例えば、約0.01、0.015、0.02、0.025、0.03、0.035、0.04、0.045、0.05、0.055、0.06、0.065、0.07、0.075、0.08、0.085、0.09、0.095、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.5wt%)の新たに作製された濃度が、表面への局所適用から植物細胞中へのポリヌクレオチド分子の導入のために葉又は他の植物表面を準備することにおいて有効である。本明細書において提供される方法及び組成物の特定の実施形態では、ポリヌクレオチド分子と、Silwet(登録商標)L-77を約0.015~約2重量パーセント(wt%)の範囲(例えば、約0.01、0.015、0.02、0.025、0.03、0.035、0.04、0.045、0.05、0.055、0.06、0.065、0.07、0.075、0.08、0.085、0.09、0.095、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.5wt%)で含むオルガノシリコーン製剤と、を含む組成物が使用され又は提供される。
幾つかの実施形態によると、オルガノシリコーン製剤を含むポリヌクレオチド組成物は、塩化アンモニウム、テトラブチルホスホニウムブロミド、及び/又は硫酸アンモニウム等の塩を含むことができる。塩化アンモニウム、テトラブチルホスホニウムブロミド、及び/又は硫酸アンモニウムは、ポリヌクレオチド組成物中に約0.01%~約5%(w/v)の濃度で提供することができる。
幾つかの実施形態によると、本明細書において提供されるポリヌクレオチド組成物中で使用することのできる、他の有用な導入剤又は導入剤に対するアジュバントとしては、界面活性剤及び/又はそれに含有される有効分子が挙げられる。界面活性剤及び/又はそれに含有される有効分子としては、脂肪酸(タロー又はタローアミン又はリン脂質等)のナトリウム又はリチウム塩、及びオルガノシリコーン界面活性剤が挙げられるがそれらに限定されない。特定の実施形態では、導入剤を含むポリヌクレオチド組成物は、対イオン又は核酸分子と関連があることが知られている他の分子と共に配合される。例証となる例としては、テトラアルキルアンモニウムイオン、トリアルキルアンモニウムイオン、スルホニウムイオン、リチウムイオン、及びスペルミン、スペルミジン、若しくはプトレシン等のポリアミンが挙げられる。
特定の実施形態では、ポリヌクレオチド組成物は、グリセリンをさらに含む。グリセリンは、組成物中に約0.1%~約1%(w/v又はv/v)の濃度で提供することができる。また、導入剤を含むポリヌクレオチド組成物中、約0.4%~約0.6%、又は約0.5%(w/v又はv/v)のグリセリン濃度を使用することもできる。
特定の実施形態では、ポリヌクレオチド組成物は、有機溶媒をさらに含む。好適な有機溶媒の非限定例としては、DMSO、DMF、ピリジン、N-ピロリジン、ヘキサメチルホスホラミド、アセトニトリル、ジオキサン、ポリプロピレングリコール、水と混和性の又は非水系においてホスホヌクレオチドを溶解するであろう他の溶媒(合成反応において使用されるような)が挙げられるがそれらに限定されない。
特定の実施形態では、ポリヌクレオチド組成物は、界面活性剤及び/又は乳化剤を含む又は含まない、天然由来の又は合成の油をさらに含む。好適な油の非限定例としては、植物起源油、作物油、パラフィン油、ポリオール脂肪酸エステル、又はアミド若しくはポリエチレンイミン等のポリアミン若しくはN-ピロリジンで修飾された短鎖分子を有する油が挙げられるがそれらに限定されない。
本発明の組成物及び方法は、植物細胞又は植物における内在性の標的遺伝子又は遺伝子組み換えの標的遺伝子の発現を調節する又は抑制するために有用である。本明細書において提供される方法及び組成物の特定の実施形態では、本明細書に開示されるポリヌクレオチドによって標的とされる遺伝子の発現は、完全に、部分的に、及び/又は一過的に抑制されて改善された収量もたらすことができる。
標的遺伝子及びそれらの標的遺伝子を含有する植物は、i)列状作物植物、ii)野菜植物、iii)料理用植物、iv)果実植物、v)装飾用又は商業用の使用のために育てられる木、若しくはvi)自然の森における木、又はvii)装飾用植物から得ることができる。本明細書において提供される方法及び組成物はまた、切断、クローニング、又はグラフティングプロセスによって産生された植物に適用することもできる。
本明細書において提供されるポリヌクレオチドと導入剤とを含む組成物は、いずれかの便利な方法、例えば、粉末による又はエマルション、懸濁液、若しくは溶液のいずれかを含む液体組成物による噴霧又はコーティングによって、植物又は植物部位に局所適用することができる。こうした局所適用されるスプレー又はコーティングは、植物又は植物部位の表面の全て又はいずれかの部分のどちらかのとすることができる。同様に、導入剤又は他の前処理を含む組成物を、特定の実施形態では、いずれかの便利な方法によって、例えば、溶液、エマルション、又は懸濁液を噴霧する又はワイピングすることによって、植物又は植物部位に適用することができる。本明細書において提供されるポリヌクレオチドと導入剤とを含む組成物は、根、花、茎、塊茎、成長点、胚珠、果実、葯、花粉、葉、又は種子が挙げられるがそれらに限定されない、植物部位に局所適用することができる。
幾つかの実施形態によると、組成物は、灌水によって、例えば既存の又は指定された灌水システムを用いて、提供されてもよい。
ポリヌクレオチドと導入剤とを含む組成物の種子への適用が、本明細書において具体的に提供される。種子は、噴霧、ミスティング、浸漬等によって、このような組成物と接触させることができる。幾つかの実施形態によると、処理された種子から誘導される後代植物、植物部位は、標的遺伝子の発現を抑制することによりもたらされる改善された収量を示すことになる。
組成物を植物又は植物部位に噴霧する種々の方法を使用して、導入剤を含むポリヌクレオチドを含む組成物を植物表面に局所適用することができる。当該分野において、組成物は、作物上に伸び及び植物の表面に組成物を送達する張り出し棒(ブーム, boom)を用いて、又は組成物を広範囲に渡って散布するブームレス噴霧器を用いて、適用することができる。指向性、散布性、又は帯状の噴霧に適合された農業用噴霧器もまた、特定の実施形態において使用することができる。葉、葉の下側、花、茎、雄穂(tassel)等の雄生殖器官、成長点、花粉、胚珠等が挙げられるがそれらに限定されない植物の特定の部位への噴霧に適合された噴霧器を使用することもできる。組成物はまた、農薬散布用飛行機等の、航空機によって送達されることもできる。特定の実施形態では、噴霧は、適切な率の組成物を送達するように調整された、加圧背負式噴霧器を用いて送達されることもできる。
特定の実施形態では、植物部位は、収穫前又は収穫後のどちらかに噴霧されて植物部位における改善された収量を提供することができる。組成物は、前述したようなスプレーによって、植物に付着された植物部位に局所適用することができる。組成物は、前述したようなスプレーによって又は代替法によって、植物から脱離した植物部位に局所適用することができる。組成物を脱離部位に適用するための代替法としては、植物部位をコンベヤベルト若しくはトラフによってスプレーに通すこと、又は植物部位を組成物に浸漬することが挙げられるがそれらに限定されない。
ポリヌクレオチドと導入剤とを含む組成物は、所望される及び/又は必要とされる1以上の発生段階において、植物又は植物部位に適用することができる。組成物の発芽前の種子への及び/又は発芽後の苗への適用が、特定の実施形態では提供される。種子は、本明細書において提供されるポリヌクレオチド組成物によって、噴霧、浸漬、又は種子によるポリヌクレオチド組成物のコーティング、吸収、及び/若しくは取り込みを与えるいずれかのプロセスが挙げられるがそれらに限定されない方法によって、処理される。種子は、種子バッチ処理システム又は連続フロー処理システムを用いて、ポリヌクレオチド組成物で処理することができる。種子処理は、実験室において又はタンブラー、ミキサー、若しくは皿形造粒機等の商業スケール処理装置において、適用することができる。種子を処理するのに使用されるポリヌクレオチド組成物は、液体希釈剤、ポリヌクレオチドのための基剤として働く結合剤、ストレス条件の間の種子を保護する充填剤、及びコーティングの可撓性、接着性、及び/若しくは展延性を改善する可塑剤が挙げられるがそれらに限定されない、1以上の他の望ましい成分を含有することができる。加えて、充填剤をほとんど又は全く含有しない油性のポリヌクレオチド組成物のために、炭酸カルシウム、カオリン若しくはベントナイト粘土、パーライト、珪藻土、又はいずれかの他の吸収材等の乾燥剤を添加することができる。
特定の実施形態では、植物発育の早期、中期、後期の生長期における組成物の適用が提供される。特定の実施形態では、早期、中期、及び後期の繁殖期における組成物の適用が提供される。成熟の異なる段階での植物部位への組成物の適用もまた提供される。
本発明の特定の好ましい実施形態の例を実証するために以下の実施例が包含される。以下の実施例において開示される技術は、本発明者らが本発明の実行においてうまく機能することを見出したアプローチを表し、及びそれらの技術はその実行のための好ましい態様の例を構成するとみなすことができる、ということを当業者は理解すべきである。しかしながら、本開示に照らして、開示されている具体的な実施形態において多くの変更が可能であり、及び本発明の精神及び範囲から逸脱することなく同様の又は類似の結果がなおも得られるということを、当業者は理解すべきである。
実施例1-植物の改善された収量形質の検証
組成物の適用(例えば灌水又は噴霧による)は、標的遺伝子の転写及びそれが影響を与える所望の形質に応じてタイミングを合わせて行われる。好適な時期決定の例を、表2に略述する。表2は、組成物を適用する好適なタイミングの選択例を、(ここではアブラナに関する)標的とされる遺伝子及びその表示に基づいて示している。具体的な遺伝子の発現のタイミングに応じて、即ち予想される発現のピークの1週間前、予想される発現のピーク時、及びその発現のピークの1週間後に、dsRNA混合物が適用される。処理に続き、例えば表2に略述されるような、標的とされる収量形質に関する植物の表現型を検査する。表2は、例えば、形質及びそれらの関連遺伝子の選択例を示している。
実施例2-導入剤浸透性の試験
導入剤の浸透性を試験するため、0.01%~1%又は0.1~10mg/mlの導入剤溶液を葉に噴霧し、及び接触角を標準的な方法を用いて評価した。
試験された導入剤の有効性を図1に示す。図1は、接触角(浸透を示す)を、植物の葉への適用後の時間の関数として示している。見て分かる通り、試験された導入剤の全ては、導入剤を適用しなかった場合と比較して、接触角を有意に減少させた。
実施例3-アブラナにおけるBRC1の標的化による枝分かれの増大
アブラナ(セイヨウアブラナ(Brassica napus))のBnBRC1(配列番号1)を対象とするdsRNA分子(配列番号730)を、噴霧器を用いて、0.01%~1%又は0.1~10mg/mlの界面活性剤、ここではシロキサンポリアルキレンオキシド共重合体(Silwet(登録商標)L-77AG)中に希釈された1ng/ml~1mg/mlのdsRNA濃度で、適用したが、表1に列挙されたもののような他の界面活性剤を同様に使用してもよい。BnBRC1(配列番号730)dsRNAは、抽苔の始めから2番目の花序出現までに適用した。
処理に続き、視覚的検査によって植物の枝分かれを評価した。dsRNAの局所適用に続くセイヨウアブラナ(Brassica napus)植物の例証的画像を示している図3に示されているように、植物の枝分かれは有意に増大した(偽処理コントロール植物では植物当たり5~6枝(左)、及び配列番号730に示される配列を含むdsRNAによるBnBRC1-dsRNA処理植物では植物当たり9~10枝(右)。
実施例4-温室及び畑におけるアブラナの花弁形状に影響を与えるdsRNAの異所的な適用
セイヨウアブラナ(Brassica napus)遺伝子BnPTL(配列番号286)を対象とするdsRNA分子(配列番号733)を、ハンドスプレーを用いて、0.01%~1%又は0.1~10mg/mlの界面活性剤、ここではシロキサンポリアルキレンオキシド共重合体(Silwet(登録商標)L-77AG)中に希釈された1ng/ml~1mg/mlのdsRNA濃度で、適用したが、表1に列挙されるもののような他の界面活性剤を同様に使用してもよい。dsRNAは、植物が茎の全長の70%に達したときに適用した。
処理に続き、花弁の数を視覚検査により評価した。図2は、BnPTL-dsRNAの局所適用に続く、アブラナ植物、ここではセイヨウアブラナ(Brassica napus)の予備的な例証的画像を示す。偽処理植物(左)では通常花弁形状が見られる一方、BnPTL-dsRNA処理植物(右)は異常な花弁形状(花当たり3枚の花弁又は非対称な花)を示し、局所適用されたdsRNAのアブラナ植物の花弁形状に影響を与える能力が実証された。
実施例5-収量向上のためのdsRNAの異所的な適用-アブラナ
アブラナvar.Belinda種子(セイヨウアブラナ(Brassica napus))を、制御された温室中の3リットルポットに、1ポット当たり1植物で蒔き、1日1回水やり及び施肥を行った。植物は、BnPTL遺伝子(配列番号286)を対象とするdsRNA分子(配列番号733)(以後全てのさらなる記述において、処理「A」と称する)、及びBnBRC1遺伝子(配列番号1)を対象とするdsRNA分子(配列番号730)(以後処理「B」と称する)で処理した。処理は、以下の表2に示されるように、植物の適切な発生段階に応じて、界面活性剤(Silwet(登録商標)L-77AG)中に希釈された1及び10μg/mlのdsRNAの濃度で、植物当たり10mlで適用した。
表現型の評価は、処理の適用の1ヶ月後に行い、及びその結果を、「A」(BnPTL-dsRNA)の花の形態及び「B」(BnBRC1-dsRNA)の枝数について、コントロール(界面活性剤のみ)と比較した。
方法
イスラエルのシャロン(Sharon)地域(32°10'1.55”N 34°52'33.96”E)の2×1,000m2の畑にアブラナ種子を蒔いた。畑は52m×0.8mの12列に分け、各列は40cmの何もないレーンによって離間させた。
手押しの種まき機を使用し、各種子間を約15cm離し、2cmの深さに種子を蒔いた。
各列は、隣接する異なる処理間のスペーサーとしての1mの未処理植物によって分けられた、0.8m×2mに区分し、各区分当たり約70の植物とした。
5種のdsRNAについて試験した。即ち:
1)セイヨウアブラナ(Brassica napus)BnPTL遺伝子(配列番号286)を対象とするdsRNA分子(配列番号733)-以後、処理「A」とする、
2)セイヨウアブラナ(Brassica napus)BnBRC1遺伝子(配列番号1)を対象とするdsRNA分子(配列番号730)-以後、処理「B」とする、
3)セイヨウアブラナ(Brassica napus)BnCKX2遺伝子(配列番号158)を対象とするdsRNA分子(配列番号731)-以後、処理「C」とする;
4)セイヨウアブラナ(Brassica napus)BnKIN10遺伝子(配列番号62)を対象とするdsRNA分子(配列番号732)-以後、処理「D」とする;
5)セイヨウアブラナ(Brassica napus)BnADPG遺伝子(配列番号235)を対象とするdsRNA分子(配列番号729)-以後、処理「E」とする。
これらのdsRNAは、各区分用のdsRNA及び界面活性剤を加えた200mlの水を用いて噴霧した。dsRNA処理は、植物の「生長期(表2に示されるような)」の間の、各選択遺伝子の予想される発現のタイミングのピークに従って適用した。
各処理について、表3に示されるように、2種類のdsRNA用量(1又は10μg/ml)及び2種類の噴霧レジメ(第1畑において1又は5回、及び第2畑において1又は3回)を行った。その後の処理間の間隔は1週間である。
同じタイミングでの界面活性剤のみ(dsRNAなし)をコントロール(Ctrl)として使用した。
各処理は異なる区分において10回繰り返し、最も小さな液滴サイズを有する「Solo」2リットルハンドスプレーを用いて噴霧を行った。
生長シーズンの終わりに、各区分を手で収穫し、1週間乾燥し、脱穀機(Classic ST、ドイツ、ウィンターシュタイガー(Wintersteiger))によって加工し、及び各区分/処理毎の正味の種子重量について秤量した。
全ての畑のデータを、各dsRNA処理についてその関連Ctrlと比較して統計的に分析した(P<0.1)。
指定された種子計数機(Contador、ドイツ、フォイファ(Pfeuffer))を用いて、1,000個の種子の重量を、各区分について5回反復して測定し、一定の体積の総重量と組み合わせた。含油量は、イスラエル、ベエルシェバ(Be’er Sheva)、ベングリオン大学(Ben-Gurion University)、バイオテクノロジー工学科(Biotechnology Engineering Faculty)において、「ソックスレー(Soxhlet)」抽出法に従い、溶媒としてヘキサンを使用して、測定した。
結果
処理A
花の形態
処理「A」について、dsRNAの適用の3週間後に花の形態を評価した。
図2から分かる通り、dsRNA処理植物においてだけ花の形態の変化が観察された。各花序において、少なくとも1つの花が、コントロールと比較して1枚の花弁を欠いていた。加えて、dsRNA処理植物では、花序発育及び開花が、コントロールと比較して約2週間遅れた。
光透過率
dsRNA(配列番号733)のスプレー適用の3週間後に、花序の基部における光透過率を測定した。測定は開花ピークの後で行った。dsRNA処理は、適用された全ての処理について光透過の有意な減少を引き起こした。即ち1-1(1-1=1μg/ml、1処理)、10-1(10-1=10μg/ml、1処理)、1-5(1-5=1μg/ml、5処理)、及び10-5(10-5=10μg/ml、5処理)は、光透過において、コントロールと比較して、それぞれ42.3%、45.1%、47.6%、及び50%の減少を引き起こした。
これらの結果は、PTLを標的とするdsRNA分子の異所的な投与によってBnPTL発現(配列番号286)を低下させることが、花弁の数を減少させ、そのことがひいては植物の下部への光透過の増大につながることとなり、及び全体としての光合成効率及び収量を増大させることになるということを示している。
種子重量:
第1畑では、処理1-5及び10-5が種子重量をそれぞれ4.9%及び9.4%増大させた(図5A)。第2畑では、処理10-1が種子重量を17.5%増大させた。(図5B)。
これらの結果は、BnPTLを標的とするdsRNAの異所的な投与によってBnPTL発現を低下させることで、種子重量を増大させることができることを示している。
含油量:
第1畑では、dsRNA処理植物において、1.4%、1.9%、及び1.1%(それぞれ処理1-1、1-5、及び10-1に対して-図6A)の含油量の一貫した増大が観察された。
第2畑では、6%、2.4%、5.9%、及び2.3%(ぞれぞれ処理1-1、1-3、10-1、及び10-3に対して-図6B)のより大きな増大が観察された。
これらの結果は、BnPTLを標的とするdsRNAの異所的な投与によってBnPTL発現を低下させることで、アブラナ植物の含油量を増大させることができることを示している。
処理B
枝数:
処理「B」について、dsRNAの適用の3週間後に枝の数を評価した。
図3から分かるように、dsRNA処理(10μg/ml)の結果として、枝の数は増大し、及びさらに図4で分かるように、枝数の増大は用量依存性であった(P<0.1)。
畑の結果を示す図7から分かるように、dsRNA(BnBRC1を標的とする配列番号730)の異所性投与によりBnBRC1(配列番号1)の発現を標的とした場合、処理1-1、1-5および10-5の枝数は対照と比較してそれぞれ8.2%、5.9および16.4%増加することが示された。
処理C
種子重量:
図8A及び8Bから分かる通り、CKX2を標的とするdsRNA(配列番号731)の異所的な投与によるBnCKX2(配列番号158)発現の標的化によって、試験された両方の畑において種子重量の増大がもたらされた。第1畑、処理1-1、1-5、10-1、及び10-5において、増大はそれぞれ、2.1%、1.3%、1.3%、及び4%であった(図8A)。第2畑では、処理1-1、10-1、及び10-3は種子重量をそれぞれ1.2%、15.6%、及び9%増大させた(図8B)。
1,000個の種子重量及び種子サイズ:
加えて、BnCKX2を標的とするdsRNAの異所的な投与によるBnCKX2発現の標的化によって、第1畑の処理1-1、1-5、及び10-1についてそれぞれコントロールに対して3.9%、3.5%、及び1.6%増大された1,000個の種子重量がもたらされた。処理1-1、1-5、及び10-5における種子サイズは同様に、それぞれ1.1%、5.1%、及び1.2%増大した。
第2畑では、BnCKX2の標的化が、処理1-3、10-1、及び10-3についてそれぞれ5.8%、1.5%、及び1.1%の1,000個の種子重量に対する増大を引き起こした。処理1-3、10-1、及び10-3における種子サイズは同様に、それぞれ4.1%、0.7%、及び3.8%増大した。
これらの結果は、BnCKX2を標的とするdsRNAの異所的な投与によるBnCKX2発現の標的化が、アブラナ種子の重量及び大きさを増大させることを、明らかに示している。
処理E
種子重量:
図9A及び9Bに見られるように、BnADPG1を標的とするdsRNA(配列番号729)の異所的な投与によるBnADPG1(配列番号235)発現の標的化は、試験された両方の畑において種子重量の増大をもたらした。第1畑、処理1-1、1-5、及び10-1において、増大はそれぞれ9.5%、9.4%、12%であった。第2畑では、処理1-3、10-1、及び10-3は、種子重量をそれぞれ11.4%、14.2%、及び10.1%増大させた。
1,000個の種子重量及び種子サイズ:
BnADPG1を標的とするdsRNAの異所的な投与によるADPG1発現の標的化は、第1畑の処理1-1、1-5、10-1、及び10-5について、コントロールに対して4.5%、7.7%、6%、及び7%増大された1,000個の種子重量をもたらした。処理1-1、1-5、10-1、及び10-5における種子サイズも同様に、それぞれ6.8%、8.2%、1.1%、及び8.1%増大した。
第2畑では、BnADPG1の標的化は、1,000個の種子重量に対して、処理1-3、10-1、及び10-3についてそれぞれ14.7%、3%、及び13.3%の増大を引き起こした。処理1-1、1-3、10-1、及び10-3における種子サイズは同様に、それぞれ2%、13.3%、2.2%、及び9.6%増大された。
これらの結果は、BnADPGを標的とするdsRNAの異所的な投与によるBnADPG1発現の標的化によって、アブラナ種子の重量及び大きさを増大させることができることを明らかに示している。
含油量:
第1畑では、BnADPG1-dsRNA処理植物において含油量の増大が観察された(処理1-1、10-1、及び10-5についてそれぞれ1.5%、2.2%、及び1.5%-図10A)。同様に、第2畑では、処理1-3、10-1、及び10-3において、コントロールと比較してそれぞれ2.1%、1.5%、及び4.1%の含油量の増大が観察された(図10B)。
実施例6-収量の向上のためのdsRNAの異所的な適用-イネ(Oryza sativa)
材料及び方法:
イネ(Oryza sativa spp.)種子を、温室中、3リットルポットにポット当たり1種子として蒔き、1日1回水やり及び施肥を行った。
これらの植物を、下記に列挙したdsRNAの10μg/ml(水中及び界面活性剤中)で処理した。
1)イネのOsBRC1(配列番号43)を対象とするdsRNA分子(配列番号742)、
2)イネのOsPIN5b(配列番号86)を対象とするdsRNA分子(配列番号744)、
3)イネのOsSKIN1(配列番号52)を対象とするdsRNA分子(配列番号746)。
これらのdsRNAは、下記の表4に示されるような植物の発生段階に応じて適用した。
これらのdsRNAは、界面活性剤(Silwet(登録商標)L-77AG)に希釈された1又は10μg/mlのいずれかの濃度で、植物当たり10mlの1回噴霧として適用し、各処理につき6ポット/植物とした。
これらの処理を、dsRNA適用の1ヶ月後に、コントロールと比較して評価した。OsBRC1については、腋生分枝の数を評価し、OsPIN5bについては、円錐花序の数を評価し、及びOsSKIN1については、種子サイズを評価した。種子の総重量は全ての処理について測定した。
結果
処理の1ヶ月後、イネ植物のOsBRC1(配列番号742)を標的とするdsRNAで処理した植物の分げつの総数を数え、及びコントロールと比較した。興味深いことに、低濃度のOsBRC1-dsRNAによる植物の標的化は、分げつの数においてわずかな増大を引き起こし、一方、高濃度では、分げつの数の低下を引き起こした(図11)。このことは、OsBRC1を標的とするdsRNAsが、イネにおける分げつ数の制御に使用可能であるということを示している。
処理の3ヶ月後、OsPIN5b(配列番号744及び745)を標的とするdsRNAsで処理したイネ植物における円錐花序の数を、コントロールと比較して評価する。
処理の3ヶ月後、全ての処理について種子の総重量を測定する。
実施例7-収量向上のためのdsRNAの異所的な適用-大豆(Glycine max)
材料及び方法:
大豆(Glycine max, Williams82 variety)種子を温室中、3リットルポットに1ポット当たり1種として蒔き、1日1回又は必要に応じて、水やり及び施肥を行った。
表現型の変化を引き起こし及び収量を増大させることを目標とした、dsRNA適用の幾つかの例(下記に詳述)を試験した。
1)大豆のGmBRC1(配列番号15)を対象とする配列番号734。
2)大豆のGmJAG1(配列番号153)を対象とする配列番号738。
3)大豆のGmBS1(配列番号116)を対象とする配列番号736。
4)大豆のGmPLDα1(配列番号124)を対象とする配列番号740。
これらのdsRNAは、下記の表5に示されるような、植物の発生段階に応じて適用した。
dsRNAを、2つのスプレーとして、第1スプレーは、遺伝子発現タイミングの推定されるピークにおいて、及び第2スプレーは2週間後に、適用した。dsRNAは、界面活性剤(Silwet(登録商標)L-77AG)中に希釈された1μg/ml若しくは10μg/mlの濃度で、植物表面全体の被覆につき10mlで適用し、各処理について6ポット/植物とした。各dsRNAの試験は、6回反復して行った。
これらの処理を、dsRNA適用の1ヶ月後に、及びCtrlと比較して、評価した。GmBRC1標的化については、腋生分枝の数を評価し、GmJAG1標的化については、鞘当たりの種子の数を評価し、GmBS1標的化については、種子サイズを評価し、及びGmPLDα1については、種子重量/充填を評価した。加えて、種子の総重量を、全ての処理について測定した。
結果
処理の1ヶ月後、GmBRC1を標的とするdsRNAで処理された植物を、腋生分枝の総数について評価した。図12に見られるように、dsRNA処理植物は、コントロール植物と比較してより高い枝数を有する。興味深いことに、より低いdsRNA濃度に対して最大の増加(54.1%)が観察された。
GmJAG1を標的とするdsRNA処理の1ヶ月後、植物を鞘当たりの種子の総数について評価する。
植物の鞘の全乾燥の後、GmBS1を標的とするdsRNAで処理された植物を種子サイズについて評価し、及びGmPLDα1を標的とするdsRNAで処理した植物を種子総重量について評価する。
本発明の特定の実施形態が例示され及び記述されたが、本発明が本明細書に記載された実施形態に限定されないことは明らかであろう。多数の修正、変化、変更、置き換え、及び等価物が、下記の特許請求の範囲によって記述される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかとなるであろう。
本発明は、以下の態様を含んでいてもよい。
〔態様1〕
以下を含む、組成物:
植物遺伝子又は当該植物遺伝子の転写物の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含むdsRNA分子;及び
当該dsRNA分子の当該植物の細胞への浸透を促進するように構成された導入剤;
ここで、当該dsRNA分子の当該植物の細胞への浸透は、当該遺伝子の発現における一過性の減少を引き起こし、かつ
ここで、遺伝子の発現における当該一過性の減少は、当該植物の形質における変化を引き起こし、植物の当該形質は、枝分かれの増大、穀粒充填の増大、T6Pレベルの増大、円錐花序の数の増大、種子充填の増大、種子数の増大、種子サイズの増大、脱粒性の低減、器官脱離組織形成の低減、分げつの数の増大、当該植物における出穂の増大、花弁の減少、長角果サイズの増大、開花の遅延又は早期化、老化の遅延、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
〔態様2〕
前記植物遺伝子は、ADPG1、PTL、CKX2、BRC1、KIN10、SKIN1、PIN5b、JAG1、BS1、PLDα1、及び/又は、それらのいずれかの相同体若しくは任意の組み合わせから選択される、態様1に記載の組成物。
〔態様3〕
前記植物遺伝子は、ADPG1、PTL、CKX2、BRC1、及び/又は、それらのいずれかの相同体若しくは任意の組み合わせから選択される、態様1に記載の組成物。
〔態様4〕
前記植物はアブラナ植物であり、かつ、前記dsRNA分子は、配列番号599、配列番号650、配列番号522、及び配列番号365に示されるアミノ酸配列のいずれかをコードする配列の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含む、態様1に記載の組成物。
〔態様5〕
前記植物は大豆植物であり、かつ、前記dsRNA分子は、配列番号379、配列番号603、配列番号655、配列番号564、配列番号517、配列番号480、及び配列番号488に示されるアミノ酸配列のいずれかをコードする配列の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含む、態様1に記載の組成物。
〔態様6〕
前記植物は大豆植物であり、かつ、前記dsRNA分子は、配列番号379、配列番号517、配列番号480、及び配列番号488に示されるアミノ酸配列のいずれかをコードする配列の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含む、態様5に記載の組成物。
〔態様7〕
前記植物はイネ植物であり、かつ、前記dsRNA分子は、配列番号407、配列番号610、配列番号659、配列番号589、配列番号416、及び配列番号450に示されるアミノ酸配列のいずれかをコードする配列の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含む、態様1に記載の組成物。
〔態様8〕
前記植物はイネ植物であり、かつ、前記dsRNA分子は、配列番号407、配列番号416、及び配列番号450に示されるアミノ酸配列のいずれかをコードする配列の一部と本質的に同一又は本質的に相補的である少なくとも18の連続するヌクレオチドを含む、態様7に記載の組成物。
〔態様9〕
前記dsRNA分子は、長さが少なくとも約50塩基である、態様1~8のいずれか一態様に記載の組成物。
〔態様10〕
前記dsRNA分子は、長さが少なくとも約200塩基である、態様9に記載の組成物。
〔態様11〕
前記導入剤は、N、N-ジメチルデカナミド、ココアミドプロピルジメチルアミン、シロキサンポリアルキレンオキシド共重合体、AG-RHO(登録商標)EM-30、C8/C10脂肪酸のジメチルアミド、グリセリンのエステル化共重合体、トリシロキサンエトキシレート、又はそれらの任意の組み合わせを含む、態様1~10のいずれか一態様に記載の組成物。
〔態様12〕
態様1~11のいずれか一態様に記載の組成物を植物表面に局所適用するための方法。
〔態様13〕
前記適用は前記組成物を植物の表面に噴霧することを含む、態様12に記載の方法。
〔態様14〕
前記組成物は、作物上に伸びる張り出し棒、ブームレス噴霧器、農業用噴霧器、農薬散布用飛行機、加圧背負式噴霧器、キャタピラ式(track)噴霧器、又は実験室用噴霧器/潜水器を用いて植物の表面に噴霧される、態様13に記載の方法。
〔態様15〕
前記適用は、前記組成物を灌水システムを通して提供することを含む、態様12に記載の方法。
〔態様16〕
前記植物表面は、胚軸、子葉、葉、花、茎、雄穂、成長点、花粉、胚珠、及び果実からなる群から選択される1以上の植物部位の表面である、態様12~15のいずれか一態様に記載の方法。
〔態様17〕
前記組成物の前記適用を、前記植物の所望の発生段階に、タイミングを合わせて行うことをさらに含む、態様12~16のいずれか一態様に記載の方法。