JP7807603B1 - 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム

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Abstract

【課題】対象物を作業前後で適切に管理することが可能な情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、作業の対象物に格納された識別情報を取得し、対象物の位置情報を取得し、これら識別情報と位置情報を対応付けて記憶する。そして、情報処理装置1は、作業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定し、また作業前の位置情報を基準位置として、作業後の位置情報が基準位置から対象物の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する。
【選択図】図15

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
従来、車両に関する修理作業、交換作業などの見積情報を取得し、見積情報に基づいて行われる作業を管理するシステムが知られている。
例えば、特許文献1には、自動車保険会社、修理工場及び自動車のオーナーが、自動車(事故車)の修理状況を常時把握することが可能なシステムが開示されている。
当該システムによれば、自動車保険会社では事故車の修理管理表、社内決済進行管理、および工場検索などを行うことができ、修理工場では見積書作成、進捗管理表、指定工場契約などを行うことができる。オーナーは修理の進捗情報を得ることができる。
また、特許文献2には、フォークリフトの定期点検及びメンテナンスの実行時期を適正化するとともに、定期点検及びメンテナンスの作業内容、費用請求を適正化することが可能な管理システムが開示されている。
特開2003-208486号公報 特開2024-79385号公報
ところで、上記特許文献1、2のような管理システムにおいて、作業対象となる対象物を作業前後において適切に管理することが可能なシステムが求められていた。例えば、車両や電子デバイスなどの作業対象物を取り違えてしまうことのないように管理することが可能なシステムが求められていた。
本発明の目的は、作業対象となる対象物を作業前後で適切に管理することが可能な情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することにある。
前記課題は、本発明の情報処理装置によれば、記憶部と、前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備し、前記プロセッサは、作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、車両識別番号を含む識別情報を取得する識別情報取得部と、人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、を具備し、前記記憶部は、前記識別情報取得部により取得した前記識別情報と、前記位置情報取得部により取得した前記位置情報とを記憶し、前記プロセッサは、業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定する識別情報判定部と、前記記憶部に記憶された作業前の位置情報を基準位置として、作業後の位置情報が、前記基準位置から前記車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する位置情報判定部と、を具備すること、により解決される
また前記課題は、本発明の情報処理方法によれば、記憶部と、前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備したコンピュータによって実行される情報処理方法であって、前記コンピュータが、作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、車両識別番号を含む識別情報を取得することと、人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得することと、前記識別情報と、前記位置情報とを記憶することと、業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定することと、前記記憶部に記憶された作業前の位置情報を基準位置として、作業後の位置情報が、前記基準位置から前記車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定することと、を実行すること、により解決される。
また前記課題は、本発明の情報処理プログラムによれば、記憶部と、前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備したコンピュータに、作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、車両識別番号を含む識別情報を取得する処理と、人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得する処理と、前記識別情報と、前記位置情報とを記憶する処理と、業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定する処理と、前記記憶部に記憶された作業前の位置情報を基準位置として、作業後の位置情報が、前記基準位置から前記車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する処理と、を実行させること、により解決される。
本発明の情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムによれば、作業対象となる対象物を作業前後で適切に管理することが可能となる。
情報処理システムのハードウェア構成を説明する図である。 車両のハードウェア構成を示す図である。 情報処理装置の機能(証跡管理)を説明する図である。 情報処理装置の機能(同一性管理)を説明する図である。 車両の受付時に行う第1受付処理の表示画面を示す図である。 図4Aの続きであって、第1受付処理の表示画面を示す図である。 車両の受付時に行う第2受付処理の表示画面を示す図である。 車両に関する業務工程フローの一覧情報の表示画面を示す図である。 修理、交換作業の見積情報の表示画面を示す図である。 見積項目の作業、作業工程ごとの証跡情報を管理する画面を示す図である。 別の見積項目の作業、作業工程ごとの証跡情報を管理する画面を示す図である。 証跡情報を登録する表示画面を示す図である。 作業者端末に表示される作業管理画面(第1表示画面)を示す図である。 依頼者端末に表示される作業管理画面(第2表示画面)を示す図である。 依頼者端末に表示されるタイムラインの管理画面を示す図である。 依頼者端末に表示される作業記録情報の管理画面を示す図である。 第三者向けに表示される作業管理画面(第3表示画面)を示す図である。 証跡管理の情報処理方法を示す処理フロー図である。 同一性管理の情報処理方法を示す処理フロー図である。 図15に続く処理フロー図である。 図16に続く処理フロー図である。
以下、本発明の一実施形態について図1~図17を参照して説明する。
本実施形態では、「情報処理装置(情報処理システム)」によって管理される「対象物(作業の対象となる対象物)」を、主として「移動体(車両)」であるものとして説明する。
<情報処理システムの概要>
情報処理システムSは、図1に示すように、「移動体」を構成する要素に対して行う作業の作業態様が指定された作業態様情報を取得し、この作業態様情報に含まれる作業態様を指定した作業態様項目の作業に対して業務工程、1又は複数の作業工程を(階層的に)生成し、作業工程ごとの「作業に関する記録情報(証跡情報)」を保存して管理する情報処理装置1と、情報処理装置1にネットワークを通じてそれぞれ接続される作業者端末100、依頼者端末200、車両300(移動体)と、から主に構成されている。
なお、作業者端末100、依頼者端末200は、情報処理装置1との関係において「外部サーバ」に相当する。車両300は、「移動体」に相当する。
「移動体」とは、一例として車両が該当し、例えば「部品の修理、交換又は取り付けが必要な車両(新車、中古車(破損車両、故障車両なども含む))」が該当する。「移動体」は、当該移動体を構成する要素(移動体構成要素)である、複数の部品(部品群)、電子機器(センサーを含む)、駆動部(アクチュエータ、モーターを含む)など、1または複数を組み立てることで完成するものである。
なお、「移動体」は、車両に限定されず、車両以外の乗り物(ヒトを乗せて移動するもの)であっても良いし、ヒト以外の物を乗せて移動するものであっても良い。また、移動体の他の例としては、バイク、自転車、船舶、航空機、ロボット、小型飛行体(ドローン)や小型モビリティであっても良い。
「部品(移動体部品)」とは、移動体を構成する要素であって、車両に用いられる部品や電子機器があり、要素種別に分類されるものである。部品であれば部品種別に分類されるものである。具体的には、部品種別としては、移動体の部位等によって分類される「第1部品種別(部品コード、部品名称、部品形状、部品画像など)」と、部品の販売メーカー、品質等によって分類される「第2部品種別(純正部品、中古部品、互換部品など)」とがある。
「移動体に対する作業」とは、車両に用いられる車両部品に対する一切の手続を示し、主として部品の修理、交換、取り付け、メンテナンス作業(整備作業、点検作業)に相当する。このほかに、修理、交換、点検作業などを包括する、自動車整備工場等において実施される「車検作業」が該当する。当該作業は、「移動体部品に関する作業」と称されても良い。本実施形態では、具体例として図6に示すように、鈑金作業、塗装作業、これらの組み合わせ、オイル交換作業、車検作業が挙げられている。これらは「作業種別」とも称される。
より具体的には、作業には、車両に対して実施する作業を特定する作業内容、作業手順、作業に用いる部品、ツール、注意事項、作業指数、作業工賃、部品代などの情報が含まれる。例えば「オイル交換作業」には、オイルエレメント等の部品が対応付けられており、「タイヤ交換作業」には、タイヤ(ホイール)、ホイールナット、ホイールネジ等の部品が対応付けられている。
この「作業(作業情報)」を参照することで、情報処理装置1は、車両を構成する部品の修理、交換又は取り付けに必要な作業内容、作業手順を特定し、また当該作業に要する作業工賃、部品代を算出できる。また、情報処理装置1は、特定の部品情報や作業情報を含む「作業態様情報」を作成できる。この作業態様情報は、さらに、診断機(テスター)から取得した情報を用いて作成しても良い。
「作業に関する記録情報」とは、作業に対応する作業工程ごとに必要とされ、作業(作業工程)が適切に行われたことを記録した情報である。より具体的には、「証跡情報」とも称され、作業が客観的に行われたことを証明する情報であって、「事後検証性」を確保するための情報である。
「事後検証性」とは、事後に、実際に行われた作業内容(作業種別)、作業手順、作業者、作業場所などの作業環境、作業依頼者との合意事項などを確認できること、作業者(作業管理者)、作業依頼者(カーオーナー、保険会社など)が適切に作業を確認できることである。以下、カーオーナー(車両オーナー)を単にオーナーとも称する。
以下、「移動体」を車両と称し、「部品」を車両部品と称し、「部品(移動体)に関する作業」を単に作業、部品作業などと称し、「作業に関する記録情報」を単に記録情報、証跡情報などと称して説明する。
<証跡管理の概要>
情報処理装置1は、移動体を構成する要素に対して行う作業の作業態様が指定された「作業態様情報」を取得し、この作業態様情報に含まれる作業態様を指定した「作業態様項目」の作業に対して業務工程、1又は複数の作業工程を(階層的に)生成し、この業務工程、作業工程及び作業工程ごとの「作業に関する記録情報(証跡情報)」をそれぞれ保存し、これら情報を対応付けて管理し、事後検証性の確保を可能とする装置であって、作業管理装置とも称される。
また、情報処理装置1は、「作業指示情報」、この作業指示情報の作業項目に基づく業務工程、作業工程を作成し、この業務工程、作業工程及び作業工程ごとの「作業に関する記録情報(証跡情報)」をそれぞれ保存する。
具体的には、情報処理装置1は、外部サーバから、移動体を構成する要素に対して行う作業の作業態様が指定された「作業態様情報」を取得する。
このほか、情報処理装置1は、作業者端末100や依頼者端末200などの外部端末を利用するユーザを識別し、ユーザ識別された作業者端末100又は依頼者端末200から、作業対象となる車両に対する作業に必要な車両情報、作業者情報、依頼者情報などを受け付けて「作業態様情報」を作成しても良い。
情報処理装置1は、この「作業態様情報」を作業者端末100、依頼者端末200の表示画面に出力する(図7、図12A)。このとき、作業態様情報に含まれる「作業態様項目」を車両の部位、部品及び作業種別に分類して表示する。そして、作業種別に基づいて証跡管理が必要な作業態様項目(証跡登録項目)を抽出し、当該作業態様項目の作業に対して業務工程と1または複数の作業工程とを(階層的に)生成する。そして、作業態様項目、業務工程及び作業工程を対応させて作業者端末100の表示画面に出力する(図6、図8、図9)。そして、作業者端末100を通じた作業者による「記録情報(証跡情報)」を受け付けて、この記録情報を保存する。そして、階層的に生成された業務工程及び作業工程と、記録情報(証跡情報)とを対応付けて管理し、作業者端末100、依頼者端末200の表示画面に出力する(図11、図12A~12C)。このとき、ハッシュ値を対応付けて管理することで、改ざんの検知や防止を施すことができる。詳細は後述する。
上記例では、情報処理装置1が、移動体を構成する要素に対して行う作業の作業態様が指定された「作業態様情報」から、この作業態様に関する「作業態様項目」を抽出し、この作業態様項目で指定された作業態様の作業に対して「業務工程」及び「1または複数の作業工程」を生成している。そして、この業務工程、作業工程及び作業工程ごとの「作業に関する記録情報(証跡情報)」をそれぞれ保存するような構成であっても良い。
この「作業態様情報」の具体的な情報として、「見積情報」、「作業指示情報」等があり、この見積情報には「見積項目」が含まれ、作業指示情報には「作業指示情報」が含まれる。すなわち、見積情報又は作業指示情報に基づいて「業務工程」、「1または複数の作業工程」を作成し、この業務工程、作業工程及び作業工程ごとの「作業に関する記録情報(証跡情報)」をそれぞれ保存する、と表現することもできる。
なお、この「見積情報」は、カーオーナー、保険会社、外部機関などの外部に対する情報であって、移動体を構成する要素に対して行う作業の作業態様が指定され、工数、金額などをも含む情報である。また、「作業指示情報」は、作業を行う作業者に対する具体的な作業内容を示す情報であって、移動体を構成する要素に対して行う作業の作業態様が指定され、工数、金額などをも含む情報である。この「見積情報」と「作業情報」は、その役割の違いから形式が異なるものであるが、情報の内容についてはほぼ同じ内容となっている。
以下では、「作業態様情報」の一例である「見積情報」を例に説明するが、もちろん、見積情報に限定されることはなく、見積情報を、「作業態様情報」又は「作業指示情報」と置換して読み替えできるものである。
このほか、作業態様情報には、一般的に、車両を事前に点検した点検内容を示す「事前点検書(事前点検情報)」、車両を確認した内容を示す「受付書(受付情報)」、「賜り書(賜り情報)」などがあり、これらの情報が含まれる各項目をもとに、その項目の作業に対して「業務工程」及び「1または複数の作業工程」を生成するとも表現できる。
このように、車両に対する作業(作業種別)における一連の業務(業務工程)、作業における一連の作業(作業工程)で適切に記録情報(証跡情報)を保存し、管理することで、上記の「事後検証性」を確保することができる。
特に、情報処理装置1は、見積情報(作業見積書)の「見積項目」に基づいて「一連の業務工程」と「一連の作業工程」を階層的に生成し、各工程における必要な記録情報を適切に管理する。これにより、行うべき作業を適切に管理でき、また、行われた作業の記録情報(作業結果)を証拠として適切に管理できる。例えば、一連の作業を記録した記録情報をもとに同じ作業の見積情報を再現して作成することを可能とする。
上記の「見積項目」とは、見積情報(作業見積書)に含まれる作業に関する項目であって、作業内容(作業種別)、車両の部位、車両部品などによって決定される項目である。具体的には、図7に示すように、作業種別として「鈑金・塗装作業」が挙げられており、その対象部位として「フロントバンパ」、その対象車両部品として「フロントバンパカバー」が挙げられている。見積項目には、作業種別などに基づいて「証跡管理を必要とする見積項目」と、「証跡管理を不要とする見積項目」とがある。見積項目は「作業項目」、後述する「証跡登録項目」とも称される。
「業務工程」とは、作業依頼者(オーナー、保険会社など)が作業者(整備工場、板金工場などの作業者)に依頼した作業(作業種別)に対する業務全体を示す工程である。図6は、車両に関する業務フローの一覧情報の表示画面を示しており、具体例として「受付」、「入庫」、「見積」、「着工前確認」などの業務工程が挙げられる。
「作業工程」とは、所定の業務工程における詳細な作業の工程である。図8は、見積項目(証跡登録項目)の作業、作業工程ごとの記録情報を管理する表示画面を示しており、具体例として「部品取り外し」、「下地処理」、「マスキング」、「調色」などの作業工程が挙げられる。
「業務工程」と「作業工程」は、業務工程を上位階層とし、その業務工程に含まれる下位階層の作業工程という階層的な構造となっている。このほか、「業務工程」と「作業工程」は、業務工程に1又は複数の作業工程を包含する包含的な構造となっているとも表現できる。「業務工程」及び「作業工程」を含む概念を「見積工程」と称しても良い。
情報処理装置1は、車両に関する「車両情報」を記憶する車両情報記憶部11と、車両部品に関する「部品情報」を記憶する部品情報記憶部12と、車両及び部品に対する作業に関する「作業情報」を記憶する作業記憶部13と、作業者(依頼先)、依頼者(車両オーナー、保険会社、依頼元)などの「ユーザ属性情報」を記憶するユーザ情報記憶部14と、作業に関する見積情報(見積項目、証跡登録項目)、証跡情報、作業の変更情報などの「作業履歴情報」を記憶する履歴記憶部15と、をデータベース(DB)として備えている。
なお、情報処理装置1は、上記「車両情報」、「部品情報」、「作業情報」、「ユーザ属性情報」などを管理するデータベース(提供データベース)を備えていても良いし、あるいは上記「車両情報」、「部品情報」、「作業情報」などを管理する外部管理サーバから最新情報を随時取得し、一時的に記憶することとしても良い。
「車両情報」は、車両に関する識別情報(特定情報)であって、例えば、移動体(車両)ごとの車検証情報、車両登録番号、VINコード、車種名、車名、車体形状、車体寸法、車両カテゴリ、型式、年式、グレード、排気量、燃料などの識別情報を含むものである。また「車両情報」には、車両ごとの車両画像、一般的な整備情報、部品群の情報、維持費用の情報が含まれている。
この「車両情報」を参照することで、情報処理装置1は、車両の種別を識別できる。また、車両の損傷部位(損傷部品)を判定し、当該損傷部位を特定することもできる。
「部品情報」は、車両の部品に関する識別情報(特定情報)であって、例えば、車両ごとの部品群の情報を含み、また部品ごとの部品コード、部品名称、部品形状、部品寸法、部品年式、部品グレード、部品画像などの識別情報を含むものである。
この「部品情報」を参照することで、情報処理装置1は、車両を構成する部品を識別できる。また、車両の損傷部品を判定し、当該破損部品を特定することもできる。
「作業情報」は、車両(車両の部品)の修理、交換などに関する情報であって、例えば部品ごとの修理、交換などに必要な情報を含むものである。部品の修理、交換などに必要な情報とは、例えば修理作業、交換作業、点検作業などの作業内容(作業手順)、作業指数、作業工賃、部品代の情報である。
この「作業情報」を参照することで、情報処理装置1は、車両の損傷部品の修理、交換などに必要な作業種別(作業内容)を特定し、また当該作業に要する作業工賃、部品代を算出することができる。
「作業履歴情報」は、作業対象となる車両、車両部品における過去の修理、交換又は取付作業の履歴に関する情報であって、例えば車両と、車両部品と、作業内容(業務工程、作業種別、作業工程)と、証跡情報とが対応付けられて記憶されている。
具体的には、「作業履歴情報」には、作業者、作業日時、作業環境(作業場所など)、作業内容、作業手順、作業に用いた部品、その部品の取り付け順序、作業に用いたツール、作業工数、作業工賃、部品代、その他の作業に関する注意事項(力の入れ方、作業順序等)、作業工夫情報などの情報が含まれる。また、作業に用いた作業前の部品の部品識別情報と、作業に用いた作業後の部品の部品識別情報も「作業履歴情報」に含まれる。
そのほか、作業者によって過去に見積項目の作業や作業工程において追加、削除又は更新された場合には、その作業(作業工程)の変更情報も「作業履歴情報」に含まれる。
この「作業履歴情報」を参照することで、情報処理装置1は、過去に行った見積情報、証跡情報、作業の変更情報などを読み出し、出力することができる。
作業者端末100は、作業を行う作業者が利用する情報端末であって、具体的には、撮像装置101と、ECU診断装置102と、レシーバー103とを搭載したタブレット端末等のコンピュータである。もちろんタブレット以外のコンピュータであっても良い。
作業者端末100は、情報処理装置1と接続され、情報処理装置1からソフトウェアサービスの提供を受ける。また、依頼者端末200とも接続され、依頼者端末200から例えば損傷した車両の構造情報(損傷画像)などを受け付けることもできる。
「作業者」とは、車両の修理、交換、取り付け作業などを行う業者(修理業者)である。つまりは、車両(損傷した車両)のアフターサービスを請け負う業者(引受元、依頼先)であって、車両オーナーとのやり取りを行う者である。
例えば、作業者端末100は、情報処理装置1と通信を行い、所定の作業管理画面上で、作業者の操作による「作業対象となる車両情報」、「オーナー情報」、「依頼元の情報」、そして「車両画像、車両の損傷画像」を受け付ける。具体的には、図4A、4Bに示す表示画面(車両受付時の入力画面)上で、作業者の操作による「作業対象の車両情報、オーナー情報、依頼元の情報」と、撮像装置101を通じて複数方向から撮像された「車両画像」とを受け付ける。また、図5に示す表示画面(車両受付時の入力画面)上で、作業者の操作により撮像装置101で撮像された「車両の損傷箇所(損傷画像)」を受け付ける。そして、これら情報を情報処理装置1に出力する。
作業者端末100は、情報処理装置1からこれら情報をもとに出力された図6に示す「車両に対する業務フローの一覧情報の表示画面」を表示する。また、作業者端末100は、情報処理装置1からこれら情報をもとに出力された図7に示す「修理、交換作業の見積情報の表示画面」を表示する。
また、作業者端末100は、図6、図7に示す表示画面から画面遷移することで、図8、図9に示す「証跡情報の管理画面」を表示する。そして、当該表示画面から遷移した図10に示す「証跡情報の登録画面」を通じて作業者による作業の証跡情報の登録を受け付ける。そのほか、図11に示す「作業管理画面」を表示する。
すなわち、作業者端末100は、情報処理装置1から車両情報、部品情報、車両の作業情報などの詳細情報を受信して、作業対象となる車両に対する作業の「見積情報」、見積項目の作業に対する「業務工程及び作業工程の情報」、作業工程ごとの「証跡情報」を表示する。
なお、情報処理装置1は、作業者端末100を通じて「作業対象となる車両情報など」を取得するものに限定されず、情報処理装置1を利用するユーザによる「車両情報など」の入力又は選択を直接受け付けて、当該車両情報などをもとに車両に対する作業を管理しても良い。この場合には、情報処理装置1の画面に、車両に対する作業の見積情報や証跡情報の管理画面を表示すると良い。
依頼者端末200は、作業依頼者によって利用される情報端末であって、具体的には、撮像装置を搭載したタブレット端末、スマートフォン等のコンピュータである。
依頼者端末200は、情報処理装置1、作業者端末100と接続され、情報処理装置1からソフトウェアサービスの提供を受ける。
「作業依頼者」とは、作業者に依頼する依頼元であって、例えば、車両のオーナー又はその関係者(保険会社、ディーラーなど)である。つまりは、車両(損傷した車両)のアフターサービスを受ける者であって、作業業者とのやり取りを行う者である。
例えば、依頼者端末200は、情報処理装置1と通信を行い、作業対象となる車両に対する作業の主要な業務工程、作業工程及び作業進捗を示す表示画面を表示する。
具体的には、依頼者端末200は、図12Aに示す「作業状況の管理画面」、図12Bに示す「タイムラインの管理画面」、図12Cに示す「作業記録情報の管理画面」を表示する。
また依頼者端末200(保険会社の端末)は、情報処理装置1から出力された見積情報について見積項目ごとの作業に対する「妥当性判断の結果」を情報処理装置1に送信する。具体的な妥当性判断の結果としては、是認した見積項目、否認した見積項目、是非(是認、否認)に対する理由などが挙げられる。これら「妥当性判断結果」は、作業履歴情報として蓄積され、新たな見積情報を作成するときにその見積情報に反映される。
上記の情報処理システムSにより、作業者端末100(車両の修理業者、依頼先)や依頼者端末200(車両のオーナー、保険会社、依頼元)に対し、車両(損傷した車両)の作業に関する管理情報(管理状況)を適切に提示できる。
具体的には、車両の修理業者によって適切な修理が行われていることを担保することができ、修理作業の工程や手順を修理工場や修理者の間で標準化できる。また修理依頼者が修理作業にかかる修理内容を適切に把握し、費用の適当性を判断できる。また、修理作業後に、適切なタイミングで修理内容の検証を行うことができる。
<同一性管理の概要>
情報処理装置1は、上述した「証跡管理」に加えて、車両に格納された識別情報、車両の位置情報を取得し、「作業前後の識別情報」が一致するか否かを判定し、また車両の「作業前の位置情報」を基準位置として、「作業後の位置情報」が基準位置から車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する(「同一性管理」を行う)。
すなわち、情報処理装置1は、車両の「同一性管理」として、対象車両から一意に識別可能な「識別情報(車体番号、ECUシリアル番号など)」を取得し、かつ、人工衛星を通じて「GNSS情報に基づく車両の位置情報」を取得し、これら「識別情報、位置情報」を組み合わせて、車両が作業前後で同じものであることを高い精度で識別し、保証する。
具体的には、情報処理装置1は、車両に搭載された「ECU(電子制御ユニット)の識別情報」、「GNSS情報に基づく車両の位置情報」及び「識別情報、位置情報を取得した時刻を示す時間情報」を一つのデータセットとして対応付けて記憶する(メタデータ付きデータセットとして記憶する)。そして、作業前、作業中、作業後における「これら識別情報、位置情報及び時間情報」を比較して車両が同じものであることを判定する。
これにより、作業現場(修理現場)での不正行為(例えば、作業対象の車両と、作業対象外の車両との差替行為)などを防止し、車両を適切に管理できる。
より具体的には、情報処理装置1は、車両に格納された識別情報を用いた「第1の証明手段」として、車両固有の電子情報となる「ECUの識別情報(ECUシリアル番号など)」を連続的かつリアルタイムに取得する。そして、取得した「ECUの識別情報」が作業前、作業中、作業後の全ての作業記録(一連の車両画像を含む作業記録データ)において一貫していることを検証する(「電子的証明」とも称する)。
ECUは物理的に車両に組み込まれているため、上記の識別情報が一致することで、作業前後の車両が同じものであることの強力な証明を確立させ、車両の同一性を担保して不正な車両の入れ替わりなどを防止する。
また、情報処理装置1は、車両の位置情報を用いた「第2の証明手段」として、車両の「作業前の位置情報」を基準位置として「作業中の位置情報」、「作業後の位置情報」が基準位置から車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあることを検証する(「物理的証明」とも称する)。
車両の位置情報を随時取得することで、車両の作業前、作業中、作業後の全ての作業記録(車両画像を含む作業記録データ)が物理的に可能な範囲(車両外寸内)で記録されている(撮像されている)ことを証明できる。すなわち、別の場所(同一工場内での別の場所も含む。)にある類似車両を用いた偽装行為を防止できる。
また、情報処理装置1は、車両の位置情報を用いた「第3の証明手段」として、連続するタイムスタンプ(車両の識別情報を取得した時刻を示す時間情報群)と車両の位置情報との整合性によって、作業プロセスが自然な時間的進行で行われたことを検証する(「時間的証明」とも称する)。すなわち、車両の作業前、作業中、作業後の全ての作業記録(車両画像を含む作業記録データ)それぞれに関連付けられた時間情報を比較することで、この時間的進行の検証処理を行う。
例えば、上記「電子的証明(第1の証明)」に上記「物理的証明(第2の証明)」を組み合わせることで(補強することで)、作業前後の車両が同じものであることをより高い信頼性をもって証明することができる。
また、上記「電子的証明(第1の証明)」に上記「物理的証明(第2の証明)」及び上記「時間的証明(第3の証明)」を組み合わせることで(補強することで)、作業前後の車両が同じものであることをより一層高い信頼性をもって証明することができる。
これら証明手段を用いて、情報処理装置1は、車両の作業前、作業中、作業後の全ての作業記録データ(車両画像を含む作業記録データ)に含まれる「車両(ECU)の識別情報」の一貫性に基づいて、車両の同一性を担保する。
さらに、情報処理装置1は、この「作業記録データ」を、分散型台帳技術であるブロックチェーンを用いて保存することで、作業完了後のデータ改ざんを防止する。具体的には、この「作業記録データ」のハッシュ値と、そのデータに含まれる最初の時間情報及び最後の時間情報とを含む「トランザクションデータ」を生成し、このトランザクションデータを「分散型台帳」に記憶する。詳細は後述する。
なお、情報処理装置1は、作業対象となる「車両」の同一性を管理するが、「車両(自動車)」に限られず、バイク、自転車、バス、電車、船舶、飛行機などの「車両以外の乗り物(ヒトを乗せて移動するもの)」の同一性を管理しても良いし、ロボット、小型飛行隊(ドローン)や小型モビリティなどの「ヒト以外の物を乗せて移動するもの」の同一性を管理しても良い。あるいは、移動体以外の「電子デバイス」などの同一性を管理しても良い。
<情報処理システムのハードウェア構成>
情報処理装置1は、図1に示すように、データの演算・制御処理装置(プロセッサ)としてのCPUと、記憶装置(記憶部、メモリ)としてのROM、RAM、及びHDD(SSD)と、インターネットを通じて情報データの送受信を行う通信用IFと、を備えたコンピュータである。情報処理装置1において行われる情報処理は詳細にはプロセッサにて行われる処理である。
情報処理装置1の記憶装置には、コンピュータとして必要な機能を果たすメインプログラムに加えて、情報処理プログラム(作業管理プログラム)が記憶されており、これらプログラムがCPUによって実行されることで、情報処理装置1の機能が発揮される。
本実施形態では情報処理装置1が記憶部10、車両情報記憶部11、部品情報記憶部12、作業記憶部13、ユーザ情報記憶部14、履歴記憶部15、分散型台帳記憶部30を具備する構成としているが、あくまでも一例にすぎず、情報処理装置1の外部に設けられた外部記憶装置においてこれら記憶部10~15、30を実現することとしても良い。この場合、情報処理装置1と外部記憶装置は通信路を介して接続された構成からなると良い。
作業者端末100は、図1に示すように、情報処理装置1と同様のハードウェア構成を備えたコンピュータであって、撮像装置101と、ECU診断装置102と、レシーバー103と、を搭載するものである。
作業者端末100には、車両に関する作業の業務フロー(各業務工程)、作業フロー(各作業工程)及び証跡情報を登録し、出力するための作業管理プログラムが記憶されている。また、作業者端末100には、車載ECU330(電子制御ユニット)との通信を行うための診断ソフトウェアがインストールされており、また人工衛星SAや基準局STから得られるGNSS情報をもとに位置情報を算出するための測位ソフトウェアがインストールされている。
撮像装置101は、作業対象となる車両300の外部映像を撮像する撮像カメラであって、例えば車両の作業前の状態を撮像し、また車両の作業工程ごとの作業後の状態を撮像し、「車両の画像データ(車両画像)」を生成する。この車両画像は、作業に関する記録情報(証跡情報)として記録される。
また、撮像装置101は、作業者による操作を受け付けて車両における車検証に記載された2次元コードの格納情報を読み込んで「車両情報」を取得できる。
なお、撮像装置101は、デジタル撮像カメラであって、撮像した「車両の画像データ(車両画像)」にリアルタイムのメタデータ(撮像日時、撮像時の位置情報など)を埋め込む機能を有していても良い。
ECU診断装置102は、作業対象となる車両300に搭載された車載ECU330と通信を行い、「車両情報(車両の識別情報など)」を取得する装置であって、ECUゲートウェイとも称される。
具体的には、ECU診断装置102は、OBD-IIインタフェース(通信コネクタ)を介して車両300に搭載された診断用ポートに接続することで車載ECU330と通信を行い、車載ECU330の記憶領域に記憶された「車両の識別情報(車体番号、車両識別番号、車台番号、ECUシリアル番号など)」を読み出し、これら識別情報を取得する。
レシーバー103は、複数の人工衛星SA又は基準局STからGNSS電波(GPS電波)を受信するGNSSレシーバーであって、RTK-GNSS受信機とも称される。
レシーバー103は、複数の人工衛星SAからGNSS電波を受信し、単独測位に必要な「GNSS情報」を生成する。あるいは、外部の基準局STから相対測位に必要な「GNSS補正情報」を受信する。
なお、基準局STは、既知点に設定された固定基準局であって、複数の人工衛星SAからGNSS電波を受信し、「GNSS補正情報」を生成し、レシーバー103に向けて送信する。
「GNSS情報」とは、複数の人工衛星SAとレシーバー103との距離情報である。「GNSS補正情報」とは、既知点に位置する基準局STがGNSS電波を受信し、基準局STとレシーバー103が通信することで、「GNSS情報」の計測誤差を補正した距離情報である。
なお、レシーバー103は、RTK(リアルタイムキネマティック)技術を用いて位置測位を行い、GPS、GLONASS、Galileо、BeiDоuなどのマルチGNSS(全球測位衛星システム)にも対応している。
レシーバー103を利用することで、作業者端末100は、例えば車両300を撮像装置101によって撮像した撮像タイミングで車両の位置情報を算出し、車両の現在の位置情報を特定できる。
より具体的には、撮像装置101で撮像した「車両の画像データ(車両画像)」に、撮像時にECU診断装置102によって得られた「車両の識別情報(ECU情報(シリアル番号)を含む)」、レシーバー103によって得られた「GNSS位置情報」などのメタデータ情報をステガノグラフィによって埋め込むことができる。
作業者端末100は、これらメタデータ情報が埋め込まれた「車両画像データ」を情報処理装置1に出力する。
依頼者端末200は、図1に示すように、情報処理装置1と同様のハードウェア構成を備えたコンピュータであって、車両300の外部映像を撮像する撮像装置を少なくとも搭載するものである。
依頼者端末200には、車両に関する作業の主要な業務工程、作業の進捗状況などを表示するための作業管理プログラムが記憶されている。
<<車両>>
車両300は、図1、図2に示すように、車両制御装置301、車載センサ310、車載ロケータ320、車載ECU330を搭載した移動体であって、例えば運転者に代わって走行経路を計画し、当該走行経路に基づいて走行を制御する「自動運転」を可能とする移動体である。なお、車両300は、自動運転を行わない移動体であっても良い。
車両制御装置301は、車載センサ310、車載ロケータ320、車載ECU330と車載ネットワークを通じて接続されたコンピュータである。
例えば、車両制御装置301は、「自動運転」を実行すべく、車載センサ310から得られる外部環境の情報と、車載ロケータ320から得られる現在位置の情報と、車載ECU330から得られる車両情報とに基づいて車載ECU330を制御することで、車両の走行を制御する。
車載センサ310は、車両300の周囲の外部環境を検出するものであって、具体的には、複数の撮像装置311と、複数のレーダ312と、複数のライダ313と、を有している。
撮像装置311は、車両に複数搭載され、車両の周囲の外部映像を撮像する広角カメラであって、外部映像データを作成し、車両制御装置301に向けて外部映像データを送信する。また、撮像装置311は、撮像した「外部映像データ」にリアルタイムのメタデータ(映像撮像日時、映像撮像時の位置情報、車両の識別情報など)を埋め込む機能を有していても良い。
レーダ312は、車両に複数搭載され、照射方向を連続的に変化させながら電波を発信し、対象物体からの反射波を受信することで対象物体を検出し、3次元の空間イメージングを行うミリ波レーダである。レーダ312は、上記対象物体の検出結果データを取得し、車両制御装置301に向けて検出結果データを送信する。
ライダ313は、車両に複数搭載され、レーザー光を照射し、対象物体からの反射光を受光することで対象物体までの距離を測定し、3次元の空間イメージングを行うリモートセンサである。ライダ313は、上記対象物体との距離を測定した距離測定データを取得し、車両制御装置301に向けて距離測定データを送信する。
車載ロケータ320は、人工衛星SA及び基準局STを用いた衛生測位システムを利用して車両の現在位置を測定し、また車両の加速度及び角速度を測定するものである。
車載ロケータ320は、複数の人工衛星SA(基準局ST)からGNSS電波を受信するGNSS受信機321と、車両の加速度及び角速度を測定する慣性測定装置322と、を備えている。
GNSS受信機321は、RTK-GNSS受信機であって、複数の人工衛星SAからGNSS電波を受信し、単独測位に必要な「GNSS情報」を生成する。また、外部の基準局STから相対測位に必要な「GNSS補正情報」を受信する。
慣性測定装置322は、IMUとも呼ばれ、車両の3次元の角速度及び加速度を測定し、車両制御装置301に向けて車両の加速度及び角速度の情報を送信する。
車両制御装置301は、GNSS受信機321から受信したGNSS情報(GNSS補正情報)と、慣性測定装置322から受信した車両の角速度及び加速度の情報とを組み合わせて測位し、車両の現在位置を測定する。
車載ECU330は、車両制御装置301と接続される電子制御ユニットである。
車載ECU330は、各種データの送受信を行う上位階層の統括ECU331と、統括ECU331とそれぞれ接続され、車両の操舵及び加減速等を細分化して制御する下位階層としての機能ECU340と、を具備しており、階層構造を形成している。
統括ECU331は、車両300の動作全体を統括し、各種情報の集約を行うECUであって、中央ECU、総合ECUとも称される。
統括ECU331の記憶領域には、「第1の車両固有情報(統括ECU固有情報)」として、車両300の識別情報が格納されている。具体的には、車体番号、車両識別番号、車台番号、ECUシリアル番号などの情報が格納されている。
「ECUシリアル番号」は、ECUごとに製造時に付与される一意の識別番号であって、一般にその車両に固定で搭載されており、他車両とは異なる番号となっている。そのため、シリアル番号によって車両の整備履歴、部品の交換履歴、ソフトウェア更新履歴などを追跡できる。なお、ECU自体は同じ車種に共通の仕様で複数製造されることもあるため、車両に実際に搭載される統括ECU、機能ECUのシリアル番号群を組み合わせることで、「車両固有情報」として車両を一義的に識別できる。
機能ECU340は、エンジン制御、ブレーキ制御、ボディ制御及びエアバッグ制御などのそれぞれを担当するECUである。
具体的には、機能ECU340は、パワートレイン系ECU341と、シャシー系ECU342と、ボディ系ECU343と、セキュリティ系ECU344と、ネットワーク系ECU345と、から主に構成される。
パワートレイン系ECU341は、エンジンやトランスミッションなど、車両の動力伝達に関わる機能を制御するECUである。具体的には、エンジン制御を担当するエンジンECU、トランスミッションECU、ハイブリッドECUなどが挙げられる。
シャシー系ECU342は、車両の走行安定性や操作性に関連する機能を制御するECUである。具体的には、ブレーキ制御を担当するブレーキECU、ステアリングECU、サスペンションECUなどが挙げられる。
ボディ系ECU343は、車内の快適性や利便性に関わるボディ機能を制御するECUである。具体的には、インフォテインメントECU、ドアECU、ライトECU、エアコンECUなどが挙げられる。
セキュリティ系ECU344は、安全とセキュリティに関わる機能を制御するECUである。具体的には、エアバッグ制御を担当するエアバッグECU、セキュリティECU、ADAS用ECUなどが挙げられる。
ネットワーク系ECU345は、車両内外の通信を制御するECUである。具体的には、ゲートウェイECU、テレマティクスECUなどが挙げられる。
機能ECU340の記憶領域には、「第2の車両固有情報(機能ECU固有情報)」として、車両300の識別情報が格納されている。具体的には、ECUシリアル番号などの情報が格納されている。
車両に搭載される統括ECU331及び機能ECU340それぞれのシリアル番号を組み合わせることで、あるいは複数の機能ECU340のシリアル番号を組み合わせることで、「車両固有情報」として車両を一意に識別できる。
<情報処理システムの機能>
情報処理装置1は、図3Aに示すように、機能面から説明すると、「見積項目分類情報」「作業対応関係情報」など各種プログラム及び各種データを記憶しておく記憶部10と、車両情報記憶部11と、部品情報記憶部12と、作業記憶部13と、ユーザ情報記憶部14と、作業に関する「見積情報」、「証跡情報」、「作業の変更情報」などの「作業履歴情報」を記憶しておく履歴記憶部15と、を構成要素として備えている。
また、情報処理装置1は、車両に対する作業を管理する機能(証跡管理機能)として、通信部16と、作業受付部17と、作業種別設定部18と、業務フロー作成部19と、表示生成部20と、管理部21と、保存部22と、見積取得部23(見積作成部)と、抽出部24と、工程生成部25と、操作受付部26と、第2学習部27と、を主な構成要素として備えている。なお、通信部16は、作業者端末100、依頼者端末200などの外部端末(外部サーバ)との間で各種データを送受信する。
また、情報処理装置1は、図3Bに示すように、車両に対する作業を管理する機能(同一性管理)として、「識別情報、位置情報、時間情報及び画像データを対応付けたデータセット」を記憶しておく記憶部10と、「車両の同一性管理を担保するトランザクションデータ」を記憶する分散型台帳記憶部30と、画像取得部31と、識別情報取得部32と、種別コード生成部33と、ECU識別子取得部34と、認証部35と、位置情報取得部36と、時間情報取得部37と、メタデータ生成部38と、メタデータ埋込部39と、データセット更新部40と、判定部41と、時間差算出部42と、警告出力部43と、作業記録データ生成部44と、ハッシュ値算出部45と、を主な構成要素として備えている。
これらは、CPU(プロセッサ)、ROM、RAM、HDD(メモリ)、通信用インタフェース、及び各種プログラム等によって構成されている。
また、情報処理装置1は、図3Aに示す工程生成部25と協働して、機械学習を用いて作業工程を最適化する機能として、学習データ処理部25c(学習処理部)と、第1学習部25d(予測処理部)とをさらに構成要素として備えている。
学習データ処理部25cは、履歴記憶部15に蓄積された過去の履歴情報から学習データを生成し、機械学習モデルを訓練する。第1学習部25dは、学習データ処理部25cによって生成され、訓練された学習済みモデルを用いて、新たな見積情報に対する最適な作業工程を予測する。
学習データ処理部25c及び第1学習部25dによる機械学習処理の具体的な流れは、以下の通りである。
学習データ処理部25cは、履歴記憶部15から過去の作業履歴データを読み出し、このデータを学習に適した形式に変換する。具体的には、各作業案件について「作業種別」、「作業者の経験年数」、「作業実施時期」を数値データとして抽出し、これらを「入力データ」とする。また、実際に実施された作業工程を「出力データ」として対応付ける。
第1学習部25dは、この「入力データ」と「出力データ」の組み合わせから、パターンを学習する。学習には決定木をベースとした手法を用い、複数の決定木の結果を統合することで、より精度の高い予測を実現する。
さらに、情報処理装置1は、図3Bに示す判定部41の機能を拡張する構成要素として、異常検知学習部41eと、異常度算出部41fと、を備えている。
異常検知学習部41eは、正常な作業パターンを学習データとして「異常検知学習済みモデル」を訓練する。異常度算出部41fは、作業中にリアルタイムで取得されるデータから「異常度スコア」を算出する。
作業者端末100、依頼者端末200について機能面から説明すると、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部110、210と、情報処理装置1との間で各種データを送受信する通信部111、211と、情報処理装置1から提供される作業管理に関する情報を画面表示する表示部112、212と、ユーザ操作の入力を受け付けて処理を実行する処理実行部113、213と、を主な構成要素として備えている。
以下、情報処理装置1の機能について詳しく説明する。
まずは、記憶部10に記憶される「各種情報(データ)」について説明する。
なお、本実施形態では情報処理装置1が記憶部10~15、30を具備する構成としているが、あくまでも一例にすぎず、情報処理装置1の外部に設けられた外部記憶装置においてこれら記憶部10~15、30を実現することとしてもよい。
<各種情報(データ)>
「見積項目分類情報」は、作業情報の一例である見積情報に含まれる、作業項目の一例である「見積項目(見積項目の作業)」を証跡管理が必要な見積項目と、証跡管理が不要な見積項目とに分類する情報であって、記憶部10に一元管理されて記憶されている。
具体的には「見積項目」は、明細種別をもとに「車両の部位」、「部品」及び「作業(作業種別)」などに分類されるものである。「見積項目分類情報」では、明細種別(車両の部位、部品及び作業)に応じて見積項目を、証跡管理が必要な見積項目(第1見積項目)と、証跡管理が不要な見積項目(第2見積項目)とに分類している。
この「見積項目分類情報」を参照することで、情報処理装置1(抽出部24)は、見積項目の明細種別(作業種別)をもとに証跡管理が必要な見積項目を抽出できる。
具体的には、図7に示す見積項目のうち、図8に示す見積項目「フロントバンパ取替」と図9に示す「ヘッドランプ取替」が、証跡管理が必要な見積項目として抽出されていることが分かる。
「作業対応関係情報」は、見積情報に含まれる「見積項目(証跡登録項目)」と、「業務工程及び業務工程に含まれる作業工程」との対応関係(階層対応関係)を示す情報であって、記憶部10に一元管理されて記憶されている。
なお、「対応部品情報」は、記憶部11~15に記憶される「車両情報」、「部品情報」、「作業情報」、「作業履歴情報」などの更新に伴って、随時更新される。上記「見積項目分類情報」も同様である。
この「作業対応関係情報」を参照することで、情報処理装置1(工程生成部25)は、見積項目の作業に対して「業務工程」と、業務工程に含まれる「1又は複数の作業工程」とを階層的に生成し、見積項目、業務工程及び作業工程を対応付けて出力可能に管理できる。
具体的には「対応部品情報」を参照することで、図7に示す見積項目「鈑金・塗装」に対して、図7に示す「鈑金・塗装」の業務フロー及び各業務工程が生成され、図9に示す「鈑金・塗装」における「フロントバンパ取替」の作業フロー及び各作業工程が生成されていることが分かる。
次に、情報処理装置1による「証跡管理」について詳しく説明した後に、「同一性管理」について詳しく説明する。
<証跡管理>
<<1.作業依頼の受付>>
作業受付部17は、作業者による作業者端末100を通じた車両(損傷した車両)に対する作業の依頼情報を受け付けて、「作業依頼情報」に関する受付処理を行う。
車両の「作業依頼情報」には、作業対象となる「車両情報」(車両ID、自動車登録番号、車台番号など)、「車両オーナー情報」(オーナーID、オーナー名など)、「依頼元の情報」(依頼元ID、保険会社名、契約内容など)が含まれる。作業対象の車両IDに車両情報のほか、過去の作業履歴情報(整備履歴などの履歴情報)が紐づけられている場合には、作業受付部17はこの作業履歴情報を併せて読み出して受け付ける。
具体的には、情報処理装置1が作業者端末100の表示画面(依頼受付画面)を通じて作業者からの「作業依頼情報」を受け付けて、作業依頼の受付処理を行う。作業依頼情報は、履歴記憶部15などに記憶される。
なお、作業受付部17は、依頼者による依頼者端末200から作業依頼情報を受け付けても良い。
以下、図4A、4B、図5に基づいて具体的に説明する。
図4A、4Bは、車両の受付時に行う「第1受付処理」の表示画面を示す図である。
作業受付部17は、図4A、4Bに示す表示画面上で、作業者の操作による「作業対象の車両情報、オーナー情報、依頼元の情報」を受け付ける。また、上記表示画面上で、撮像装置101を通じて複数方向から撮像された「車両画像」を受け付ける(これらを第1受付処理と称する)。
図4Aに示すように、「車両情報」として、車両ID、自動車登録番号、メーカー/車種、車台番号、類別型式、生産年式などの情報が登録される。また「オーナー情報」として、オーナーID(顧客ID)、顧客名、連絡先などの情報が登録され、「依頼元の情報」として、依頼元ID、保険会社名、契約内容、証券番号などの情報が登録される。
また図4Bに示すように、「車両画像」として、複数方向(八方向)から撮像された車両の外観を示す画像と、車両の内観を示す画像とが登録される。
図4Bに示す車両画像の撮像にあたっては、対象車両が受付位置(フロント、整備台、通路など)に置かれているときに、単数又は複数の撮像装置101によって対象車両の側面(上部、下部、前後、左右、斜め)の画像が撮像される。例えば八方向(左前45度、フロント、右前45度、右側面、右後45度、バック、左後45度、左側面)から車両が撮像される。作業受付部17は、撮像された車両画像を切り出して保存する。なお、車両画像は、静止画像でも良いし、動画像でも良い。また十方向から車両が撮像されても良い。
図5は、車両の受付時に行う「第2受付処理」の表示画面を示す図である。
作業受付部17(画像処理部17a)は、図5に示す表示画面上で、作業者の操作により撮像装置101で撮像された「車両画像」をもとに「車両の損傷箇所(損傷画像)」を抽出する。そして、修理箇所の画像を切り出して保存する。
このときの損傷箇所の抽出処理は、見積情報を作成するために用いられる。具体的には、画像処理部17aは、記憶部11、12に記憶される「車両情報」及び「部品情報」を参照して、車両の車種に対して予め記憶される画像(例えば側面画像)と撮像した対象車両の画像(側面画像)とを比較し(画像解析し)、変形(凹凸、損傷など)がある箇所を特定することによって抽出する。
なお、作業者(整備工場等の作業者)が、手動によって変形(凹み、損傷など)がある箇所を特定して撮像して保存しても良い。これら自動抽出処理と手動の抽出作業を組み合わせて行っても良い。
そのほか、「第2受付処理」では、作業受付部17が、車両に搭載されたOBD(車載自己診断装置)やECU(電子制御ユニット)を通じて車両内部の状態や動作に関する各種情報を記録する。
図5によれば、「第2受付処理」により、車両の損傷箇所として「フロントバンパ」、「ヘッドランプ」、「フロントフェンダ」が損傷していることが分かる。
なお、上記第1受付処理、第2受付処理は、損傷車両に対する作業の業務フローにおいて「受付工程(事前受付工程)」又は「入庫受付工程」で行われる。
上記において、作業受付部17は、「第1受付処理」及び「第2受付処理」で受け付けた車両画像や車両動画を「一群データ」として取り扱うことで、システム上におけるデータ登録の確実性を担保し、対象車両の同一性を確保できる。すなわち、第1受付処理と第2受付処理を行った対象車両が同一車両であることが証明できる。
一群のデータを適切に管理する方法としては、当該データ群に対してハッシュ値を算出し、データ群を関連付けて管理すること挙げられる。
上記「受付工程」又は「入庫受付工程」で行われる受付処理によって、作業開始前の車両の状態(外観、内部の車両情報を含む。)を正確に情報処理装置1に記録することができる。
<<2.業務フローの作成、業務工程ごとの管理>>
作業種別設定部18は、作業受付部17(第1受付処理、第2受付処理)で受け付けた「作業依頼情報」をもとに、車両に対する作業の「作業種別」を設定する。具体的には、作業記憶部13に記憶される「作業情報」を参照して、「車両の損傷箇所(損傷画像)」に対応する作業種別を設定する。なお、作業者が、手動によって作業種別を設定しても良い。
例えば、図6に示す車両の損傷箇所の場合には、当該損傷箇所に対応する作業種別として、作業種別設定部18は、「鈑金・塗装」を設定する。
業務フロー作成部19は、車両に対する作業の「作業種別」の設定を受け付けて、作業記憶部13に記憶された「作業情報」を参照して、当該作業種別に対応した複数の業務工程からなる「業務フロー」を読み出して作成する。
作成された作業の業務フローは、作業IDと対応付けて管理される。作業IDには、作業の業務フロー、作業種別、車両ID、オーナーID、依頼元ID、作業履歴情報などが対応付けられて保存される。
作業種別には、例えば「整備」、「整備・鈑金」、「整備・鈑金・塗装」、「鈑金」、「鈑金・塗装」、「塗装」などが挙げられる。これらの作業種別に対する業務工程には、少なくとも「見積工程、実作業工程(整備工程、鈑金工程、塗装工程など)、検査工程」が含まれる。すなわち、一連の業務(業務フロー)は、作業種別に応じた必要な業務工程から構成されている。
表示生成部20は、図6に示すように、業務フロー作成部19によって作成された車両ごとの「業務フローの一覧情報」を示す表示画面を生成し、作業者端末100に出力する。
この表示画面は、業務工程管理画面とも称され、車両ごとの作業種別に応じた業務フロー(業務工程)が一覧表示されており、車両ごとの業務の進捗状況を管理するための画面となっている。例えば、作業工場、整備工場又は鈑金工場の作業管理者(作業者)などが進捗状況を把握するための画面である。
以下、作業種別「鈑金・塗装」の実施例をもとに、「鈑金・塗装」の業務フロー(業務工程)について、図6に基づいて説明する。
図6によれば、(a)作業種別「鈑金・塗装」の業務フロー、(b)作業種別「オイル交換」の業務フロー、(c)作業種別「車検」の業務フローが、それぞれ業務フローの管理画面で表示されていることが分かる。
作業種別「鈑金・塗装」の業務(業務フロー)は、「受付(受付工程)」、「入庫」、「見積」、「着工前確認」、「指示書」、「部品発注」、「鈑金」、「塗装」、「組付」、「完成検査」、「記録簿」、「納品前確認」、「納品書」及び「納車」の業務工程によって構成されている。
『入庫前』に対応する業務工程は、受付、入庫である。『作業中』に対応する業務工程は、見積、着工前確認、指示書、部品発注、鈑金、塗装、組付である。『作業完了』に対応する業務工程は、完成検査、記録簿、納品前確認、納品書である。最後に『納車済』に対応する業務工程は、納車である。
なお、上記「1.作業依頼の受付」は、『入庫前』の状態である「受付工程」、「入庫工程」において行われる業務工程の作業に相当する。
管理部21(保存部22)は、車両ごとの業務工程ごとに、作業者による作業者端末100を通じた入力情報(作業画像、作業情報など)の管理(画像管理)、帳票管理、時間管理、表示管理などを行い、業務の工程遷移に関する作業管理を行う。
具体的には、作業者の入力情報の管理(画像管理)として、保存部22が「受付工程」又は「入庫工程」において損傷車両の八方向の外観画像と、必要箇所の画像とを保存し、また対象車両の損傷箇所の画像を部位単位で保存する。また、保存部22が「鈑金工程」及び「塗装工程」において、作業工程ごとに損傷車両の作業中の画像を部位単位で保存する。また、保存部22が「完成検査工程」において作業後の車両の八方向の外観画像と、必要箇所の画像とを保存する。
管理部21は、各業務工程において必要な作業内容や作業に用いるツールなどの表示管理を行い、必要となる入力情報が「全て入力される」又は「他のシステムとの連携によって入力される」と、その時間情報を登録し、現在の業務工程を完了させて次の業務工程へと遷移させる。
保存部22は、各業務工程の遷移にあたって業務工程ごとに作業者、作業完了時間、作業場所などの情報を保存する。また、管理部21は、作成した業務フロー全体の管理者、全体作業時間などを管理して、業務フロー全体の管理を行う。
管理部21は、保存部22で保存された対象車両に関する車両情報、オーナー情報、依頼元情報、車両画像、損傷画像、帳票類をクラウド上(データベース上)で作業IDと対応付けて管理する。
図6に示す「業務フローの表示画面」において、管理部21は、業務工程「部品発注」において、事前の業務工程「指示書」で作成された作業指示書をもとに作業部品の発注処理を行うことができる。具体的には、表示生成部20は、図6に示す表示画面上で、業務工程「部品発注」の選択操作を受け付けると画面遷移させ、部品発注画面を生成する。
管理部21は、部品発注画面上で部品発注の実行操作を受け付けると、部品商やリサイクル事業者へ部品を発注する処理を行う。
また図6に示す「業務フローの表示画面」において、管理部21は、業務工程「完成検査」において車両の完成検査のエビデンス登録処理(検査結果の登録処理)を行うことができ、また業務工程「記録簿」において車両の整備記録簿の作成処理を行える。
具体的には、表示生成部20は、図6に示す表示画面上で、業務工程「完成検査」の選択操作を受け付けると画面遷移させ、完成検査のエビデンス登録画面を生成する。また、表示生成部20は、業務工程「記録簿」の選択操作を受け付けると画面遷移させ、整備記録簿の作成画面を生成する。
管理部21は、上記画面上で作業者によるエビデンス登録処理、整備記録簿の作成処理の入力操作を受け付けて、対象車両の完成検査のエビデンス情報、整備記録簿を作業IDと対応付けて保存して管理する。
<<3.作業の見積情報の取得>>
見積取得部23は、車両の作業に関する見積情報(作業情報)を取得する。上記に示すように、この見積情報は、作業態様情報の一例を示すものであることから、この「見積取得部23」は、「作業態様情報取得部」とも表現でき、作業態様情報を外部サーバから取得することが可能である。
このほか、情報処理装置は、見積作成部を具備することも可能であって、見積作成部は、作業受付部17で受け付けた「作業依頼情報」と、作業種別設定部18で設定した「作業種別」とをもとに、記憶部11~13で記憶された「車両情報」、「部品情報」及び「作業情報」を参照して対象車両に対する「作業の見積情報(作業見積)」を作成する。そして、見積取得部23は、見積作成部で作成された見積情報を取得する。
見積取得部23は、図6に示す「対象車両の業務フロー」のうち「見積工程」において見積情報を取得する。
見積取得部23によって取得した「見積情報」には、車両情報、オーナー情報、依頼元の情報に加えて、見積項目として記載される明細種別、作業内容(作業種別)及び作業部品、作業前の車両画像(損傷画像)、作業区分、部品単位、単価、指数、工賃価格、技術料などの情報が含まれる。
表示生成部20は、図7に示すように、見積取得部23によって取得された車両ごとの「見積情報」を示す表示画面を生成し、作業者端末100に出力する。
この表示画面は、修理、交換作業などの見積情報の画面であって、例えば作業工場、整備工場又は鈑金工場の作業者などが把握するための画面である。
具体的には、表示生成部20は、作業者端末100、依頼者端末200(オーナー端末、保険会社端末)などの通信アクセス元の端末種別に応じて異なる表示形態によって、見積情報の表示画面を生成する。
車両オーナーは、依頼者端末200に表示された見積表示画面を通じて見積内容の承認処理を行い(図12Aご参照)、その承認結果を情報処理装置1に送信する。保険会社は、依頼者端末200に表示された見積表示画面を通じて、作業内容の妥当性判断を行い、その「妥当性判断結果」を情報処理装置1に送信する。
以下、作業種別「鈑金・塗装」の実施例をもとに、「修理、交換作業の見積情報」の表示画面について、図7に基づいて説明する。
図7によれば、第1の見積項目として、明細種別「主作業」、作業内容(作業種別)「鈑金・塗装」が設定されており、具体的には、(a)明細種別「部位」、作業内容「フロントバンパ」、(b)明細種別「部品」、作業部品「フロントバンパカバー」、(c)明細種別「作業」、作業内容「フロントバンパ取替」が設定されている。
なお、(b)明細種別「部品」、作業部品「フロントバンパカバー」に対して、作業区分「取替」、指数(作業指数)、工賃価格、技術料などの情報がさらに設定されている。
第2の見積項目として、主として明細種別「作業」、作業内容「ヘッドランプ取替」が設定されている。また、第3の見積項目として、主として明細種別「作業」、作業内容「フロントフェンダ鈑金」が設定されている。
また、これら見積項目の作業に対して、作業前の車両画像(損傷画像)がそれぞれ画像登録されている。表示生成部20は、作業者による所定の見積項目の「画像」ボタンの選択操作を受け付けると画面遷移させ、見積項目の作業に対応する「損傷画像」の一覧画面を生成し、依頼者端末200に出力する。
<<4.証跡管理が必要な見積項目の抽出>>
抽出部24は、図7に示す見積情報に含まれる見積項目を、車両の部位、部品、及び作業の作業種別に分類し、「見積項目分類情報」を参照して作業種別をもとに「証跡管理が必要な見積項目」を抽出する。
言い換えれば、抽出部24は、図7に示す見積情報に含まれる見積項目ごとに、「見積項目分類情報」を参照して「証跡管理が必要な見積項目」と、「証跡管理が不要な見積項目」とに分類し、前者の見積項目を抽出する。
具体的には、図7に示す見積項目のうち、図8に示す見積項目「フロントバンパ取替」、図9に示す「ヘッドランプ取替」、不図示の「フロントフェンダ鈑金」が、証跡管理が必要な見積項目として抽出されていることが分かる。
詳しく説明すると、抽出部24(第1抽出部24a)は、最初に見積情報に含まれる見積項目のうち「証跡管理が必要な見積項目」を抽出する。そして、第2抽出部24bは、抽出された当該見積項目に対する「証跡登録項目」をさらに抽出する処理を行う。
見積情報の見積項目には、それぞれ明細種別が設定されている。この明細種別としては、車両における「部位」、「部品」、「作業」などがあって、見積項目の明細内容を説明したものである。「部位」は、車両に対して修理などを行う一定範囲を示すものである。「部品」は、車両の部品であることを示し、「作業」は、取り外し、取り付け、脱着、調整、鈑金、塗装などの作業であることを示す。
特に、「作業」は、関連作業を含む一体不可分の一連作業を示している。例えば、以下のような3つの作業がある。
第1に、「フロントバンパ取替」という作業は、フロントバンパ及びステー(リインホースメント)の取替(脱着)を行う作業として規定されている。そして、この作業には、フロントバンパ取替に必要な付属部品の一部を脱着する関連作業が含まれている。具体的には、フェンダライナ(スプラッシュシールド)との一部縁切り及び取付という作業、フェンダアーチモールとの一部縁切り及び取付という作業、エンジンアンダカバーとの一部縁切り及び取付という関連作業が一連作業として含まれている。一方で、関連作業ではあるが、一連作業として含まれない作業として、フロントバンパ取り外し後にボディ側に残された付属品の脱着という作業、ヘッドランプの交換作業が挙げられる。
第2に、「ヘッドランプ取替」という作業は、フロントバンパ及びラジエータグリルを取り外した状態から行う作業と、リトラクタブルヘッドランプについてモータ及びリンクを含んだ状態で取り外し、部品の補給形態に従って組み替えた後、取付を行う作業として規定されている。これら作業が一連作業となっている。
第3に、「ボンネット(ボンネットヒンジ)取替(脱着)」という作業は、ボンネットヒンジをボディ側に残した状態で行う脱着作業、同様にボンネットヒンジを残した状態での取替作業、又はボンネットを取り外した上で作業可能な状態から行う作業として規定されている。そして、当該作業には、エアインテーク、インシュレータ、ウォッシャノズル、ホース、オーナメント、シールラバー、モールの位置調整、トーションバーの脱着又は取替といった関連作業が一連作業として含まれる。一方で、関連作業ではあるが、一連作業として含まれない作業として、フロントフェンダ又はカウルトップベンチレータルーバの脱着作業が挙げられる。
上記を踏まえて、第1抽出部24aは、「証跡管理が必要な見積項目」を抽出する処理として、見積項目の明細種別を指定して(予め指定して)抽出処理を行う。
第1抽出部24aは、全ての明細種別を指定して「証跡管理が必要な見積項目」を抽出する処理を行っても良いし、作業者による手動選択を受け付けて「証跡管理が必要な見積項目」を抽出する処理を行っても良い。
なお、予め明細種別を指定する場合、第1抽出部24aは、証跡管理が必要な項目(検査に合格するために予め指定された項目)を含む明細種別を指定しておく。これにより、証跡管理が必要な見積項目が漏れなく抽出され、選択された状態となる。
第2抽出部24bは、抽出された「証跡管理が必要な見積項目」に対する「証跡登録項目」をさらに抽出する処理を行う。
具体的には、「証跡登録項目」は、抽出された見積項目をより詳細に指定する項目であって、見積情報の見積項目としては一つで(画一的に)表示されるものの、当該見積項目に対する作業として異なる作業を指定することを可能とするものである。
言い換えれば、第2抽出部24bは、抽出された見積項目を、その見積項目に対する作業内容に落とし込む項目として指定する。
例えば、第1抽出部24aによって「証跡管理が必要な見積項目」として抽出された「ヘッドランプ取替」に対して、第2抽出部24bは、さらに「塗装を必要とするヘッドランプ取替」と、「塗装を不要とするヘッドランプ取替」とのいずれかの項目へと落とし込み、落とし込まれた項目を「証跡登録項目」として抽出する。
なお、管理部21は、第1抽出部24aで抽出された「証跡管理が必要な見積項目」をもとに証跡情報を保存して管理しても良いし、第1抽出部24a、第2抽出部24bで抽出された「証跡登録項目」をもとに証跡情報を保存して管理しても良い。
<<5.作業工程を階層的に生成、証跡管理画面の生成>>
工程生成部25は、抽出部24によって抽出された見積項目(証跡登録項目)の作業に対して、予め定められた対応関係に基づいて、「業務工程」と業務工程に含まれる「1又は複数の作業工程」とを階層的に生成する。
具体的には、工程生成部25は、「証跡管理が必要な見積項目(証跡登録項目)」の修理作業に対して、記憶部10に記憶される「作業対応関係情報」を参照して、修理作業における「業務工程」と「1又は複数の作業工程」とを階層的に生成する。
詳しく説明すると、工程生成部25は、第1工程生成部25aによる「第1工程生成処理」と、第2工程生成部25bによる「第2工程生成処理」と、を行う。
第1工程生成部25aは、「見積項目(証跡登録項目)」に対して予め指定された(対応した)業務工程(鈑金工程、塗装工程、組付工程などの作業工程を有する業務工程)を読み出し、業務フロー作成部19で作成された図6に示す業務フローの業務工程との差異を特定する。そして、当該差異となる作業工程を、業務工程の作業工程として追加する処理を行う。
具体的には、当初の車両「東京***AAワゴン」、作業種別「鈑金・塗装」の業務フローでは「鈑金工程」、「塗装工程」の二つが設定されていたとする。その場合、第1工程生成部25aは、「証跡登録項目」に対して指定された業務工程を読み出し、既存の業務フロー(業務工程)との差異として「組付工程」を特定する。そして、「鈑金工程」、「塗装工程」に続く業務工程(作業工程)として「組付工程」を追加した業務フローを新たに生成する。
なお、図6に示す車両「東京***AAワゴン」、作業種別「鈑金・塗装」の業務フロー(業務工程)は、工程生成部25によって「組付工程」が既に追加された状態の業務フロー(業務工程)を示すものである。業務工程として「組付工程」が追加されたことで、「組付工程」に含まれる1又は複数の作業工程をも追加された業務フローとなる。
第2工程生成部25bは、鈑金、塗装、組付の業務工程において、「証跡登録項目」に対する作業工程を特定し、特定した各作業工程を優先順に整列して「作業工程フロー」を生成する。
表示生成部20は、図8、図9に示すように、工程生成部25a、25bによって生成された「作業工程フロー」を含む証跡情報の管理画面を生成する。
詳しく述べると、表示生成部20は、図6~図9に示すように、作業種別「鈑金・塗装」に関する見積項目、業務工程及び作業工程をそれぞれ対応させて作業者端末100の表示画面に出力する。
例えば、表示生成部20は、図6に示す業務フローの一覧情報の表示画面上で、作業者による車両「東京***AAワゴン」の「見積工程」の選択を受け付けると画面遷移させ、図7に示す見積情報の表示画面を出力する。
また、表示生成部20は、図6に示す業務フローの一覧情報の表示画面上で、作業者による車両「東京***AAワゴン」の「鈑金工程」、「塗装工程」及び「組付工程」のいずれかの選択を受け付けると画面遷移させ、図8、図9に示す証跡情報を管理する表示画面を出力する。
また、表示生成部20は、図7に示す見積情報の表示画面上で、作業者による「フロントバンパ取替」の「車両画像」アイコンの選択を受け付けると画面遷移させ、図8に示す証跡情報を管理する表示画面を出力する。
以下、図8、図9に示す「証跡登録項目の作業、作業工程ごとの証跡情報を管理する表示画面」について説明する。
図8の表示画面の左側部分には、「車両情報、車両オーナー情報」が表示されている。また入庫時に受け付けた車両画像「車両外周、損傷箇所」の証跡登録項目、完成確認に必要な「交換部品」の証跡項目、納車時に必要な車両画像「車両外周」の証跡項目、作業に必要な「フロントバンパ取替」、「ヘッドランプ取替」、「フロントフェンダ鈑金」などの証跡登録項目が一覧表示されている。
これら証跡登録項目の選択操作を受け付けると、表示生成部20は、選択された証跡登録項目の詳細情報(作業工程フロー)を図8の表示画面の右側部分に出力する。
例えば、証跡登録項目「車両外周」の選択操作を受け付けると、作業前の車両の外観の八方向からの画像と、車両の内観の画像とが表示される。これら車両画像は、車両入庫時に作業受付部17によって受け付けて記録された「作業依頼情報」に含まれる車両画像である。
図8は、作業「フロントバンパ取替」の証跡情報を管理する画面であって、証跡登録項目「フロントバンパ取替」の選択操作がなされて、フロントバンパ取替の作業工程が一覧表示されている。
図8によれば、作業「フロントバンパ取替」に必要な作業工程として、修理前、部品取り外し、下地処理、マスキング、調色、塗装、磨き、部品組付、修理後が挙げられている。
図9は、作業「ヘッドランプ取替」の証跡情報を管理する画面であって、証跡登録項目「ヘッドランプ取替」の選択操作がなされて、ヘッドランプ取替の作業工程が一覧表示されている。
図9によれば、作業「ヘッドランプ取替」に必要な作業工程として、修理前、部品取り外し、交換部品、部品組付、修理後が挙げられている。
<<6.作業工程の編成>>
第2工程生成部25bは、「証跡登録項目」に対して予め指定された作業工程を読み出し、必要に応じて工程編成を行って、「作業工程フロー」を編成する。
例えば、図8は、作業「フロントバンパ取替」の作業工程について、「証跡登録項目」に対して予め指定された全ての作業工程を読み出して表示した図である。
表示生成部20は、図8に示す表示画面の右側部分のうち、作業工程が一覧表示された部分に隣接した部分に、実行ボタン「フル表示」、「初期化」を表示する。
「フル表示」は、作業工程を全て表示する処理を行うための実行ボタンである。「初期化」は、過去の作業履歴情報をもとに選択される作業工程を表示するための実行ボタンである。
上記において、「初期化」処理に含まれる工程編成処理では、整備工場ごとの過去の作業履歴に基づいて、以下の「入力情報(説明変数)」及び「出力情報(目的変数)」をもとに学習を行う。
「入力情報」として、過去の作業履歴で設定された作業設定情報(例えば作業種別、対象車両の種別、依頼内容)、担当する作業者情報(例えば経験年数、専門分野)、作業環境情報(例えば作業日、作業レーン、気象条件など)が設定される。「出力情報」として、過去に実際に編成された作業工程が設定される。
この工程編成処理では、上記の「入力情報」及び「出力情報」をもとに機械学習を行い、整備工場ごとの作業環境に最適化された作業工程を予測する。そして、「初期化」処理の実行時には、整備工場ごとの作業環境に応じた最適な作業工程を生成し、生成した作業工程を表示する。
なお、この工程編成処理では、後述の学習データ処理部25cによって構築された学習済みモデルを用いて、上記「入力情報」及び「出力情報」をもとに学習を行い、整備工場ごとの作業環境に最適化された作業工程を予測すると良い。
第2工程生成部25bは、作業者による実行ボタン「フル表示」又は「初期化」の選択操作を受け付けると、作業工程の工程編成を行い、工程編成後の「作業工程フロー」を生成する。
表示生成部20は、第2工程生成部25bによる工程編成後の「作業工程フロー」を含む証跡情報の管理画面を生成し、作業者端末100に出力する。
図8では、第2工程生成部25bによる「フル表示」の工程編成が行われた後の証跡管理画面であって、表示生成部20は、作業「フロントバンパ取替」に対して全ての作業工程を生成した表示画面を生成している。
なお、図8に示す証跡管理画面は、作業「フロントバンパ取替」のうち、より詳細な「フロントバンパ取替(塗装あり)」の作業(作業工程)を行う場合の作業工程フローに対応したものとなっている。
仮に、図8において第2工程生成部25bによる「初期化」の工程編成が行われた場合には、第2工程生成部25bは、例えば「下地処理」、「調色」、「塗装」の作業工程を削除する編成を行い、編成後の作業工程フローを生成する。なお、第2工程生成部25bは、「部品取り外し」、「修理後」の作業工程をさらに削除する編成を行っても良い。
そして、表示生成部20は、作業「フロントバンパ取替」に対して上記作業工程を非表示とし、残りの作業工程から構成される「作業工程フロー」の表示画面を生成する。
なお、この証跡管理画面は、作業「フロントバンパ取替」のうち、より詳細な「フロントバンパ取替(塗装なし)」の作業を行う場合に適した作業工程フローとなる。
また図9では、第2工程生成部25bによる「フル表示」の工程編成が行われた後の証跡管理画面であって、表示生成部20は、作業「ヘッドランプ取替」に対して全ての作業工程を生成した表示画面を生成している。
仮に、図9において第2工程生成部25bによる「初期化」の工程編成が行われた場合には、第2工程生成部25bは、例えば「修理前」、「修理後」を削除する編成を行い、編成後の作業工程フローを生成する。すると、表示生成部20は、作業「ヘッドランプ取替」に対して「修理前」、「修理後」の作業工程を削除し、残りの作業工程からなる「作業工程フロー」を画面表示する。
<<7.証跡情報の登録>>
保存部22は、図8、図9に示す「証跡情報の管理画面」上で、証跡登録項目ごとに、また作業工程ごとに作業者による証跡情報の入力を受け付けて、証跡情報を保存する。
具体的には、保存部22は、図8に示す表示画面上で、証跡登録項目「フロントバンパ取替」の作業工程「部品取り外し」のユーザ選択を受け付けると図10に示す「証跡情報登録画面」に遷移させ、当該登録画面を通じて作業者による「部品取り外し作業の証跡情報」の登録を受け付ける。
保存部22は、作業者による「部品取り外しの証跡情報」の入力を受け付けると、当該証跡情報を保存する。
表示生成部20は、図8に示す「証跡情報の管理画面」において、証跡登録項目「フロントバンパ取替」の作業工程「部品取り外し」の項目欄に、「部品取り外しの証跡情報」を埋め込み、当該証跡情報にアクセス可能な状態とする表示画面を生成する。
証跡情報には、作業工程名、作業者、作業前の画像(車両画像、部品画像)又は作業後の画像、画像の撮像日時、作業登録者、登録日時、作業に関するコメントが含まれる。
作業前の状態を示す車両の証跡情報を「第1の記録情報」とし、作業工程ごとの作業後の車両の証跡情報を「第2の記録情報」として、保存部22は、これら「第1の記録情報」及び「第2の記録情報」を含む証跡情報を保存する。
なお、これら記録情報は、作業者による入力操作によって記録される。
上記のように、保存部22は、図8、図9に示す証跡管理画面において左側部分にある証跡登録項目ごとに、また証跡登録項目の作業工程ごとに、それぞれに対応する証跡情報の登録を受け付けて、証跡情報を保存する。表示生成部20は、保存部22によって保存された証跡情報をそれぞれ対応する作業工程の項目欄に埋め込み、証跡情報の詳細にアクセス可能な状態で表示する。
このように、業務工程ごとに階層的に作業工程を生成することで、修理作業に必要な作業内容をもれなく確実に作業者が実行することができる。また、作業工程ごとに作業前の車両画像(見積情報に含まれる車両画像)と、作業後の車両画像とを適切に保存することができる。
<<8.作業工程の変更、見積情報の反映>>
上記「7.認証情報の登録」において作業工程ごとの実作業を行っているときに、作業者が所定の作業工程に対して追加作業や不要作業があると判断することがある。
その場合には、作業者は実作業を一時的に中止し、必要な作業を見積情報に追加することが必要となる。このときの処理について説明する。
操作受付部26は、上記「5.作業工程を階層的に生成」において生成された作業工程に対して、作業者端末100を通じた作業工程の追加、削除、又は順序変更の変更操作を受け付ける。
工程生成部25は、操作受付部26で受け付けた変更操作をもとに、既存の「作業工程フロー」を編成し、新たな「作業工程フロー」を生成する。工程生成部25は、作業工程の変更に伴って必要ならば業務フロー(業務工程フロー)を併せて編成する。
上記作業工程に対して、作業者による追加、削除又は順序変更の変更操作が行われた場合、工程生成部25は、これらの変更操作内容を用いて学習を行い、その学習による予測結果を踏まえて「次回以降の作業工程」を生成する。具体的には、下記の通りである。
最初に、操作受付部26が、工程生成部25によって生成された作業工程に対して、作業者端末100を通じた作業工程の追加、削除、又は順序変更の変更操作を受け付ける。
工程生成部25(学習データ処理部25c)は、これらの変更操作に基づく変更内容を、作業種別、作業者情報及び作業環境情報と関連付けて学習データとして処理する。
詳しくは、学習データ処理部25cは、「説明変数(特徴量)」として、作業種別、作業者情報(例えば作業者の経験年数、専門分野)を示す特徴量、作業環境の時期や場所及び設備情報を示す特徴量を含む多次元特徴ベクトルを生成する。また「目的変数」として、作業者が実際に行った変更操作の内容(例えばどの作業工程が追加されたか、削除されたか、あるいは並べ替えられたか。)を設定する。そして、これらの学習データを用いて、変更操作を予測する「学習モデル」を構築する。
そして、第1学習部25dは、構築された学習済みモデルを用いて作業種別、作業者情報及び作業環境情報を「入力情報」とし、作業項目を「出力情報」として機械学習を行い、新たな作業態様情報に対して作業種別、作業者情報及び作業環境情報に基づいて最適な作業態様項目の作業に対する作業工程を予測する。
そして、工程生成部25は、第1学習部25dによる予測結果に基づいて、新たな作業態様情報に対する作業工程を生成する。これにより、過去の変更傾向を反映した、作業者にとって最適化された作業工程を生成できる。
工程生成部25における機械学習を用いた作業工程生成の処理フローは次の通りである。まず、「(1)学習フェーズ(学習データ処理部25cによる処理)」を実施し、「(2)予測フェーズ(第1学習部25dによる処理)」を行う。
「学習フェーズ」では、履歴記憶部15から、過去1年間の作業履歴データを取得する。このデータには、作業種別ごとに実際に選択された作業工程と、その時の作業環境(作業者、時期、場所)とが含まれる。学習データ処理部25cは、これらのデータから共通パターンを抽出し、「この条件の時は、この作業工程が選択される」という規則を学習モデルとして訓練する。
続いて、「予測フェーズ」では、新たな作業案件が入力されると、第1学習部25dは学習済みモデルを用いて、その案件に最適な作業工程を予測する。予測にあたっては、現在の作業条件(作業種別、担当作業者、現在時期)を学習済みモデル(第1の学習部)に入力し、工程(業務工程、作業工程)を出力する。もちろん、各作業工程の必要性を確率値として出力し、確率値が高い作業工程から順に、作業工程として提示しても良い。なお、この確率値は、後述の「信頼度スコア」の算出に用いることができる。
また、見積取得部23(見積作成部)によって「次回以降の最適な見積情報」を作成するにあたっては、履歴記憶部15が、過去の作業において追加、削除又は更新された「見積項目の履歴情報」を蓄積すると良い。
工程生成部25(学習データ処理部25c)は、蓄積された「見積項目の履歴情報」に含まれる、作業種別、作業者情報及び作業環境情報を「入力情報(説明変数)」とし、見積項目(見積項目に含まれる作業工程)を「出力情報(目的変数)」として、学習モデルを構築する。
そして、第1学習部25dは、新たな見積情報が入力されると、学習済みモデルを用いて、入力された作業種別、作業者情報及び作業環境情報に基づいて最適な見積項目に対応する作業工程を予測する。
工程生成部25は、この学習処理による予測結果に基づいて、新たな見積情報に対する作業工程を生成する。
上記について、より詳しく説明すると以下の通りである。
学習データ処理部25cは、蓄積された「履歴情報」から学習データを生成する。より詳細には、学習データ処理部25cは、過去の作業案件の履歴情報から、「説明変数(入力変数)」と「目的変数(出力変数)」のペアを抽出する。
「説明変数」として、学習データ処理部25cは、作業種別、作業者の経験年数及び専門分野を示す特徴量、作業環境の時期や場所及び設備情報を示す特徴量を含む多次元特徴ベクトルを生成する。「目的変数」としては、学習データ処理部25cは、実際に実施された作業工程を設定する。
第1学習部25dは、上記の学習データを用いてモデルの学習を行う。
第1学習部25dは、新たな見積情報が入力されると、学習済みモデルを用いて最適な作業工程を予測する。この際、第1学習部25dは、各作業工程に対する信頼度スコアを算出する。信頼度スコアが所定の閾値以上であるかを判断し、閾値以上の作業工程については確定項目として選択し、閾値未満の作業工程については候補として作業者に提示する。
これにより、工程生成部25は、第1学習部25dによる予測結果に基づいて、新たな見積情報に対する作業工程をより一層効率的に生成できる。
なお、第1学習部25dが使用する「学習済みモデル」は、上記に示す、変更操作を予測する「学習モデル(初期の学習モデル)」と、作業者による変更操作から得られた「追加学習データ」とを用いることで、継続的に予測精度を向上させている。
第1学習部25dが出力する「信頼度スコア」は、予測の確からしさを示す指標である。例えば、「フロントバンパ取替」の作業において、過去のデータでは90%の確率で「マスキング」工程が実施されている場合、「信頼度スコア」は0.9となる。
工程生成部25は、この信頼度スコアに基づいて作業工程の追加有無を判断する処理を行う。例えば、信頼度スコアが「0.8以上」であれば、自動的に作業工程として追加すると判断し、信頼度スコアが「0.5以上0.8未満」であれば、作業者に確認して確認内容に応じて作業工程として追加するか否かを判断し、信頼度スコアが「0.5未満」であれば、作業工程として追加しないと判断する。
<<9.ハッシュ値を対応付けた作業管理>>
管理部21は、図11に示すように、階層的に生成された業務工程及び作業工程と証跡情報とをそれぞれ対応付けて管理する。
具体的には、管理部21は、車両の作業前の状態を示す「第1の記録情報」及び作業工程ごとの車両の作業後の状態を示す「第2の記録情報」を含む「一連の証跡情報」に対して「ハッシュ値」を生成して一連の証跡情報に対応付ける。そして、「ハッシュ値」が対応付けられた証跡情報を作業工程に対応付けて時系列で管理する。
より具体的には、管理部21は、まず、階層的に生成された業務工程及び作業工程それぞれに「工程識別情報」を設定し、証跡情報に含まれる第1の記録情報、第2の記録情報には「記録情報識別情報」を設定する(識別情報設定処理を行う)。
管理部21は、上記「工程識別情報」と「記録情報識別情報」の対応関係を示す「識別対応関係情報」を生成する。そして、この識別対応関係情報に対して、あるいは識別対応関係情報に含まれる工程識別情報及び記録情報識別情報の組み合わせに対して「ハッシュ値」を生成する(ハッシュ値生成処理を行う)。
管理部21は、生成されたハッシュ値を識別対応関係情報と対応付けて管理する。
詳しく述べると、「工程識別情報」は工程ごとに付与される工程IDであって、「記録情報識別部」は、記録情報ごとに付与される記録情報ID(例えば画像ID)である。
管理部21は、これらID同士を対応付けた「識別対応関係情報」に対してハッシュ関数を適用し、「ハッシュ値」を算出する。そして、この識別対応関係情報とハッシュ値を対応付けて管理する。これにより、管理部21は、工程識別情報、記録情報識別情報及びハッシュ値の三つの情報を互いに関連付けた状態で管理できる。
このように、ハッシュ値を用いたチェックにより、改ざんの検知や防止を行うことが可能となり、対応関係に基づいた「事後検証性」を確保できる。
上記「事後検証性」の処理手順の一例は下記の通りである。
(1)「ハッシュ値」による改ざんの有無を確認する。すなわち、記録されたハッシュ値が変更されていないこと(ハッシュ値が同一であること)を確認する。
(2)実際に行われた「業務工程及び作業工程」を特定する。
(3)各工程と「記録情報」の対応付けを確認する。すなわち、特定した業務工程及び作業工に、適切な車両画像(記録情報)が対応付けられていることを確認する。
(4)業務工程及び作業工程に対応する「見積項目(証跡登録項目)」を特定する。すなわち、確認された業務工程及び作業工程に必要な見積項目を特定する。
(5)特定した見積項目を含む「見積情報」を取得する。
(6)「取得した見積情報」と「実際の見積情報」の同一性を確認する。すなわち、取得した見積情報が、車両オーナーに提示された見積情報、整備工場等で管理された見積情報と完全に同一であることを確認する。
これにより、「整備工場と車両オーナーの間で合意された見積項目の作業内容」と「実際に行われた作業内容」が同一であるか否かの事後検証を確実に行うことが可能となる。言い換えれば、実際に行われた作業内容から見積情報(見積書)を正確に再現可能となる。
<<10.作業管理画面>>
管理部21は、保存部22によって保存された証跡情報を管理するにあたって、階層的に生成された業務工程及び作業工程と、証跡情報とを対応付けて管理する。
表示生成部20は、管理部21によって管理された業務工程及び作業工程と、記録情報(証跡情報)とを作業者端末100、依頼者端末200の表示画面に出力する(図11、図12A~12C)。また、第三者向けの端末に作業管理画面を出力する(図13)。
このとき、表示生成部20は、業務工程、この業務工程に含まれる作業工程の進捗状況を示す表示画面を、通信アクセス元の端末種別に応じて異なる表示形態で生成する。
具体的には、図11、図12A~図12C、図13に示す通りである。
図11は、作業者端末100に表示される作業管理画面である。
表示生成部20は、図11に示す「第1表示画面」として作業者端末100に対し、全ての業務工程、作業工程及び証跡情報を含む表示画面を生成する。
表示生成部20は、例えば図6に示す「業務フロー一覧情報画面」上で、作業者による車両「東京***AAワゴン」の作業管理に関する選択操作を受け付けると、図6に示す表示画面を遷移させ、図11に示す作業管理画面を出力する。
あるいは、表示生成部20は、例えば図7に示す「見積情報の表示画面」上で、作業者による作業管理に関する選択操作を受け付けると、図7に示す表示画面を遷移させ、図11に示す作業管理画面を出力する。
図11に示す作業管理画面には、車両「東京***AAワゴン」の作業「鈑金・塗装」における業務フロー(全ての業務工程)と、業務工程「鈑金」、「塗装」、「組付」における全ての証跡登録項目(作業項目)と、証跡登録項目ごとの作業工程と、作業工程ごとの証跡情報とが対応付けて表示されている。
詳しく説明すると、図11に示す作業表示画面において、作業者による業務工程「鈑金」、「塗装」及び「組付」(いずれか一つの業務工程であっても良い。)の選択がなされており、この業務工程における作業工程ごとの証跡情報が時系列で一覧表示されている。
なお、表示生成部20は、図11に示す作業表示画面において、仮に作業者による業務工程「見積」の選択操作がなされると、業務フローが表示された部分よりも下方部分に図7に示す「見積情報(見積情報の概要情報)」を対応付けて表示することになる。
あるいは、表示生成部20は、図11に示す表示画面において、仮に作業者による業務工程「完成検査」の選択操作がなされると、業務フローと対応付けて「完成検査で記録された記録情報(証跡情報)」を表示することになる。
図11によれば、業務工程「(1)鈑金」、「(2)塗装」、「(3)組付」ごとの作業工程と、証跡登録項目ごとの作業工程とが対応付けられて表示されている。
例えば、証跡登録項目「フロントバンパ取替」の作業工程のうち、その前半にある「修理前」、「部品取り外し」及び「下地処理」が業務工程「(1)鈑金」と関連する表示態様で(対応する表示形態で)表示されている。
これは、「修理前」、「部品取り外し」及び「下地処理」の作業工程が、業務工程「(1)鈑金」の作業工程に対応することを意味している。
同様にして、証跡登録項目「フロントバンパ取替」の作業工程のうち、「マスキング」、「調色」、「塗装」及び「磨き」が業務工程「(2)塗装」の作業工程に対応していることが分かる。また、作業工程「部品組付」及び「修理後」が、業務工程「(3)組付」の作業工程に対応していることが分かる。なお、金属製のフロントバンパを想定している。
このように、表示生成部20は、「第1表示画面」として作業者端末100に対し、全ての業務工程、作業工程及び証跡情報を含む表示画面を生成する。
図12は、依頼者端末200(オーナー端末)に表示される作業管理画面である。
表示生成部20は、図12A~12Cに示す「第2表示画面」として依頼者端末200に対し、図11に示す「第1表示画面」とは異なる、主要な業務工程及び作業進捗を含む表示画面を生成する。
表示生成部20は、依頼者(車両オーナー)による車両「東京***AAワゴン」の作業管理に関する選択操作を受け付けると、図12A、図12B、図12Cに示す管理画面などを表示する。
具体的には、表示生成部20は、車両「東京***AAワゴン」の作業管理画面上で、作業者による「作業状況」の選択操作を受け付けると、図12Aに示す「作業状況の管理画面」を出力する。
図12Aに示す「作業状況の管理画面」には、車両の修理に関する「作業進捗状況」が表示されている。例えば、車両オーナーによる「見積承認」が既になされており、現在の状況として「修理作業中」であることが表示されている。そのほか、車両情報、作業担当者の情報などが表示されている。
表示生成部20は、車両の作業管理画面上で、作業者による「タイムライン」の選択操作を受け付けると、図12Bに示す「タイムラインの管理画面」を出力する。
図12Bに示す「タイムラインの管理画面」には、車両情報、オーナー情報、主要な業務工程が表示されている。例えば、業務工程「受付」、「入庫」、「見積」、「修理作業」、「請求」、「請求内容承認」及び「納車」が表示されており、現在の状況として業務工程「修理作業」を行っていることが分かる。
表示生成部20は、車両の作業管理画面上で、作業者による「証跡」の選択操作を受け付けると、図12Cに示す「証跡の管理画面」を出力する。
図12Cに示す「証跡の管理画面」には、車両情報、オーナー情報、そして入庫時、完成確認、納車時、証跡登録項目、書類一覧の証跡情報が表示可能となっている。例えば、入庫時の証跡情報として、作業前の車両の八方向の外観画像、内観画像などが表示可能に登録されている。車両の前方の外観画像を見ると、「フロントバンパ」が損傷していることが分かる。
図13は、第三者向けの端末に表示される作業管理画面である。
表示生成部20は、図13に示す「第3表示画面」として第三者向けの端末に対し、作業進捗の表示画面を生成する。
表示生成部20は、例えば整備工場のフロントの天井から吊り下げられ、第三者が閲覧可能な表示端末(表示スクリーン)に、図13に示す作業管理画面を出力する。
図13に示す「作業管理画面」には、作業環境情報(作業ピット)、作業の進捗情報、作業中の画像(車両画像)が表示されている。例えば、第1作業ピットでは、フロントバンパ取替の作業を行っていることが分かる。
<<その他.依頼元の妥当性判断結果の反映>>
図4に示す業務フローにおいて業務工程「見積」で見積情報が作成又は取得された後は、次の業務工程「着工前確認」で依頼者(車両オーナー)の見積承認を得ることとなる。また、車両オーナーのほか依頼元(例えば保険会社)がいる場合には、保険協定として依頼元に対して見積情報に対する「妥当性判断の結果」を得る必要がある。
上記判断の結果、否認された見積項目が存在する場合には、見積項目の追加、削除又は更新を行う必要がある。
また、証跡情報が作成された後においても、依頼元(保険会社)に対して証跡情報に対する「妥当性判断の結果」を得ることがある。否認された証跡情報がある場合には、証跡情報の追加、削除又は更新を行う。このときの処理について説明する。
通信部16は、外部サーバとなる依頼者端末200(依頼元端末)と通信を行って見積情報及び証跡情報を依頼元端末へ送信し、依頼元端末から作業内容の「妥当性判断結果」を受信する。
「妥当性判断結果」には、是認された見積項目(証跡情報)、否認された見積項目(証跡情報)及び是非に対する理由などが含まれる。
見積取得部23は、通信部16で受信した「否認された見積項目」をもとに、既存の「見積情報」を変更し、新たな「見積情報」を作成又は取得する。
あるいは、抽出部24、工程生成部25は、通信部16で受信した「否認された証跡情報」をもとに、既存の「証跡登録項目」を変更し、新たな「証跡登録項目」を生成する。
このように、整備工場等から保険会社に対して見積情報(見積書)や整備記録簿が送付され、その内容の妥当性を判断する処理が行われる。この判断処理は、車種や損傷部位に応じて、記憶部11~15に記憶される作業情報(標準作業時間)、車両情報(車種)、部品情報(部品価格)などの情報をもとに判断する処理となる。
妥当性判断において「是認」の結果を得た場合には、作業者は見積情報(見積情報に含まれる見積項目、証跡登録項目)に基づいて鈑金作業、塗装作業などを開始する。あるいは、作業者は作業記録簿や納品書を作成し、車両オーナーに請求書を発行し、納車する。
すなわち、管理部21は、業務工程「見積」、「着工前確認」に係る作業を完了させて、次の業務工程「鈑金」、「塗装」、「組付」の作業へと遷移させる。あるいは、管理部21は、業務工程「記録簿」、「納品前確認」に係る作業を完了させて、次の業務工程「納車」の作業へと遷移させる。
他方で、妥当性判断において「否認」の結果を得た場合には、作業者は、否認された見積項目(証跡登録項目)、是非の理由(否認の理由)を踏まえて既存の見積情報(見積情報に含まれる見積項目、証跡登録項目)を変更する。あるいは、作業者は既存の作業記録簿や納品書を変更する。
これら「否認された見積項目(証跡登録項目)」、「是非の理由(否認の理由)」は履歴情報として履歴記憶部15に記憶される。
上記のように妥当性判断において「否認」の結果を得た場合には、否認された見積項目、否認の理由を用いて学習が行われ、その学習結果を踏まえて「次回以降の見積情報」が生成されると良い。具体的な処理は下記の通りである。
履歴記憶部15は、「妥当性判断結果」において是認された見積項目、否認された見積項目及び是非に対する理由を「履歴情報」として記憶する。
第2学習部27は、新たな見積情報を作成又は取得するときに、この「履歴情報」を反映させて学習モデルの訓練を行う(第2の学習とも称する)。
具体的には、第2学習部27は、上記の是認された見積項目、否認された見積項目及び是非に対する理由(例えば作業内容の不適合、見積金額の過大評価、対象部品の保険適用外など)を「入力情報(説明変数)」とし、新たに提示される見積情報に含まれる見積項目(是認、否認される可能性のある項目)を「出力情報」として学習を行う。
第2学習部27は、上述の学習データ処理部25cによって構築された学習モデルを用いて、今後の見積情報作成時に、妥当性の高い見積項目を自動的に提案・生成できるようにする。
これにより、過去の保険協定(作業内容承認)において否認された見積項目や、否認の理由を体系的に履歴情報として蓄積して管理し、次回の見積情報に反映させることが可能となる。
第2学習部27による保険会社の判断結果を反映した学習処理は、以下のように実行される。
第2学習部27は、通信部16を通じて受信した「妥当性判断結果」を履歴記憶部15に記憶(蓄積)する。この判断結果には、どの見積項目が是認され、どの見積項目が否認されたか、是認・否認の理由が含まれる。第2学習部27は、これらの判断結果のパターンを学習する。
工程生成部25は、この情報に基づいて、否認されやすい作業工程を初めから除外するか、または代替の作業工程を提案する処理を行う。
上記情報処理装置1であれば、車両の作業に関する見積情報に含まれる見積項目を分類し、証跡管理が必要な見積項目(証跡登録項目)を抽出し、抽出した見積項目の作業に対して業務工程と1又は複数の作業工程を階層的に生成できる。また、作業工程ごとの証跡情報を保存し、業務工程、作業工程及び証跡情報を対応付けて管理できる。これにより、車両に対する作業を適切に管理できる。
<<情報処理方法(証跡管理)>>
次に、情報処理装置1で実行される情報処理プログラム(情報処理方法)の処理について、図14に基づいて説明する。
上記プログラムは、記憶部10~15(メモリ)を備えた情報処理装置1の機能的な構成要素として、上述した機能部16~27を実現させるためのプログラムである。情報処理装置1のCPU(プロセッサ)がこの情報処理プログラムを実行する。
図14に示す処理フローでは、まず、作業受付部17が、作業者による作業者端末100を通じた損傷車両に対する作業の依頼情報を受け付けて、「作業依頼情報」に関する受付処理を行う(ステップ1(S1))。
図4A、図4B、図5に示すように、「作業依頼情報」には、作業対象の「車両情報」(車両ID、自動車登録番号など)、「オーナー情報」(オーナーID、オーナー名など)、「依頼元の情報」(依頼元ID、保険会社名など)、車両画像、損傷箇所の画像などが含まれる。「作業依頼情報」は、履歴記憶部15などに記憶される。
ステップ2では、作業種別設定部18が、「作業依頼情報」をもとに、車両に対する作業の「作業種別」を設定する。そして、業務フロー作成部19が、「作業種別」の設定を受け付けて、作業記憶部13に記憶された「作業情報」を参照して、当該作業種別に対応した複数の業務工程からなる「業務フロー」を読み出して作成する(図6の車両「東京***AAワゴン」参照)。
ステップ3では、見積取得部23が、外部サーバから見積情報を取得する。このほか、見積作成部が「作業依頼情報」と、「作業種別」とをもとに、記憶部11~13で記憶された「車両情報」、「部品情報」及び「作業情報」などを参照して車両に対する「作業の見積情報(作業見積)」を作成し(図7参照)、作成した見積情報を、見積取得部23が取得する。
「見積情報」には、車両情報、オーナー情報、依頼元の情報に加えて、見積項目として記載される明細種別、作業内容(作業種別)及び作業部品、作業前の車両画像(損傷画像)などが含まれる。
ステップ4では、抽出部24が、図7に示す「見積情報」に含まれる見積項目を、車両の部位、部品、及び作業の作業種別に分類し、「見積項目分類情報」を参照して作業種別をもとに「証跡管理が必要な見積項目」を抽出する。そして、抽出された当該見積項目に対する「証跡登録項目」をさらに抽出する処理を行う。
ステップ5では、工程生成部25は、抽出部24で抽出された見積項目(証跡登録項目)の作業に対して、予め定められた対応関係に基づいて、「業務工程」と業務工程に含まれる「1又は複数の作業工程」とを階層的に生成する。
表示生成部20は、図8、図9に示すように、工程生成部25によって生成された「作業工程フロー」を含む証跡情報の管理画面を生成する。
例えば、図8は、証跡登録項目「フロントバンパ取替」の証跡情報を管理する画面であって、フロントバンパ取替の作業工程が一覧表示されている。
ステップ6では、工程生成部25が、図8に示す実行ボタン「フル表示」又は「初期化」の選択操作を受け付けると、作業工程の工程編成を行い、工程編成後の「作業工程フロー」を生成する。
表示生成部20は、工程生成部25による工程編成後の「作業工程フロー」を含む証跡情報の管理画面を生成し、作業者端末100に出力する。
図8では、「フル表示」の工程編成が行われた後の証跡管理画面である。
ステップ7では、保存部22が、図8、図9に示す「証跡情報の管理画面」上で、証跡登録項目ごとに、また作業工程ごとに作業者による証跡情報の入力を受け付けて、証跡情報を保存する。
図10に示す「証跡情報登録画面」によれば、「証跡情報」には、作業工程名、作業者、作業前の画像(車両画像、部品画像)又は作業後の画像、画像の撮像日時、作業登録者、登録日時、作業に関するコメントが含まれる。
ステップ8では、操作受付部26が、ステップ5で生成された作業工程に対して、作業者端末100を通じた作業工程の追加、削除、又は順序変更の変更操作を受け付ける。
工程生成部25は、操作受付部26で受け付けた変更操作をもとに、既存の「作業工程フロー」を編成し、新たな「作業工程フロー」を生成する。
なお、作業工程の追加、削除又は順序変更の変更操作があった場合、工程生成部25(学習データ処理部25c)がその変更操作内容を用いて学習を行い、その学習結果を踏まえて「次回以降の作業工程」を生成する。
ステップ9では、管理部21は、図11に示すように、階層的に生成された業務工程及び作業工程と証跡情報とをそれぞれ対応付けて管理する。
具体的には、管理部21は、車両の作業に関する「一連の証跡情報」に対して「ハッシュ値」を生成して一連の証跡情報に対応付ける。そして、「ハッシュ値」が対応付けられた証跡情報を作業工程に対応付けて時系列で管理する。
ステップ10では、管理部21が、保存部22によって保存された証跡情報を管理するにあたって、階層的に生成された業務工程及び作業工程と、証跡情報とを対応付けて管理する。
このとき、表示生成部20は、管理部21によって管理された業務工程及び作業工程と、記録情報(証跡情報)とを作業者端末100、依頼者端末200の表示画面に異なる表示態様で出力する(図11、図12A~12C)。また、第三者向けの端末に作業管理画面を出力する(図13)。
上記ステップ1~ステップ10を経て図14のプロセスを終了する。
上記情報処理方法によれば、車両に対する作業(修理作業、交換作業など)を適切に管理することが可能となる。
<<同一性管理>>
次に、情報処理装置1による「同一性管理」について詳しく説明する。
作業対象となる車両の同一性管理にあたっては、「I.作業前準備フェーズ」と、「II.作業フェーズ」と、「III.検証・保存フェーズ(作業後フェーズ)」とがある。
なお、上記車両の証跡管理における「1.作業依頼の受付」が、車両の同一性管理における「I.作業前準備フェーズ」に相当する。また、上記「7.証跡情報の登録」が、「II.作業フェーズ」に相当する。また、上記「9.ハッシュ値を対応付けた作業管理」が、「III.検証・保存フェーズ」に相当する。
<<I.作業前準備フェーズ>>
このフェーズでは、(1)「車両受付プロセス」と、(2)「ECU接続プロセス」と、(3)「車両認証プロセス」とが行われる。以下、詳しく説明する。
(1)「車両受付プロセス」では、作業受付部17が、作業者による作業者端末100を通じた車両(損傷した車両)に対する作業の依頼情報を受け付けて、「作業依頼情報」に関する受付処理を行う。
上述したように、車両の「作業依頼情報」には、作業対象となる「車両情報」(車両ID、自動車登録番号、車台番号、など)、「車両オーナー情報」(オーナーID、オーナー名など)、「依頼元の情報」(依頼元ID、保険会社名、契約内容など)、受付日、車両画像、損傷画像などが含まれる。
上記「車両の作業依頼情報」と、この作業依頼情報をもとに作業種別設定部18によって設定される「車両の作業種別」とが、それぞれ履歴記憶部15に記憶される。
(2)「ECU接続プロセス」では、識別情報取得部32が、作業者端末100を通じて、車両に搭載された車載ECU330に格納される「車両固有情報」を「車両の識別情報」として取得する。
具体的には、まず、作業者端末100(ECU診断装置102)が、OBD-IIインタフェース(通信コネクタ)を介して車両300に搭載された診断用ポートに接続することで車載ECU330と通信を行う。そして、作業者端末100は、車載ECU330の記憶領域に記憶された「車両固有情報(車体番号、車両識別番号、車台番号、ECUシリアル番号など)」を読み出し、「車両固有情報」を取得する。
そして、識別情報取得部32は、作業者端末100と通信を行い、ECU診断装置102によって得られた「車両固有情報」を取得する。
言い換えれば、識別情報取得部32は、車両に搭載された診断用ポートに接続する通信コネクタを介して、作業者端末100及び車両300(車載ECU330)と通信するための通信制御を行う。そして、識別情報取得部32は、車載ECU330から車両識別番号及びECUシリアル番号を含む「車両固有情報」を取得し、この車両固有情報を「識別情報」として出力する。
ここで、車両300には、図2に示すように、統括ECU331と、統括ECU331と接続される複数の機能ECU340とが搭載されている。
識別情報取得部32は、統括ECU331から得られる「第1の車両固有情報」を識別情報として取得しても良い。または、統括ECU331から得られる「第1の車両固有情報」と、機能ECU340から得られる「第2の車両固有情報」とを組み合わせたものを識別情報として取得しても良い。あるいは、複数の機能ECU340から得られる「第2の車両固有情報」を組み合わせたものを識別情報として取得しても良い。
好ましくは、識別情報取得部32は、車両に対する作業の「作業種別」に応じた「車両固有情報」を識別情報として取得すると良い。具体的には下記の通りである。
種別コード生成部33は、車両受付時に作業種別設定部18によって設定された「作業種別」をもとに、車両に対する作業の作業種別を示す「作業種別コード」を生成する。
ECU識別子取得部34は、記憶部10に記憶される「作業対応ECUデータ」を参照し、種別コード生成部33で生成された「作業種別コード」に対応する「機能ECUの識別子」を取得する。
なお、記憶部10に記憶される「作業対応ECUデータ」は、作業種別コードと、作業種別に関連する機能ECUの識別子との対応関係を示す情報であって、記憶部10に一元管理されて記憶されている。
上記において、識別情報取得部32は、「第1の車両固有情報」及び「第2の車両固有情報」を組み合わせて識別情報として出力する。
これにより、作業種別に対応した機能ECU340から車両固有情報を得ることができ、車両を適切に識別できる。
例えば、作業種別が「鈑金作業」である場合、識別情報取得部32は、その作業種別に関する機能ECU340として、ボティ系ECU(インフォテインメントECU、ドアECU、ライトECU、エアコンECU)を特定する。そして、これら機能ECU340から「車両固有情報」を取得する。
なお、作業種別に基づいて統括ECU331及び複数の機能ECU340が特定された場合には、識別情報取得部32は、特定された全てのECUから識別情報を取得する。
なお、識別情報取得部32で得られたこれら車両固有情報(車両識別番号、ECUシリアル番号など)は「一群データ」として保存される。具体的には、管理部21がこれら車両固有情報群に対して「ハッシュ値」を算出し、データ群を関連付けて管理する。「ハッシュ値」は車両の電子指紋として機能し、作業前、作業中、作業後を通じて同一車両であることの証明に用いられる。
(3)「車両認証プロセス」では、認証部35が、識別情報取得部32で得られた「車両固有情報」と、作業受付部17で受け付けた「車両情報」とのデータの整合性を認証する。
具体的には、認証部35は、車載ECU330から得られた「車両固有情報(車両識別番号など)」と、作業受付部17で受け付けた「車両情報(自動車登録番号)」との関連付け確認を行う。すなわち、認証部35は、両者の情報を突き合わせて互いに一致すること(対応していること)を確認する。
さらに履歴記憶部15に対象車両の「作業履歴情報」が記憶されている場合、上記の「車両固有情報」と「作業履歴情報」を併せて照合することで、車両の同一性を確認でき、車両認証の確度を高めることができる。
認証部35によって車両の認証がなされると、「I.作業前準備フェーズ」から次の「II.作業フェーズ」へと移行する。
<<II.作業フェーズ>>
このフェーズでは、(1)「作業開始記録プロセス」と、(2)「作業中記録プロセス」と、(3)「作業完了記録プロセス」とが行われる。以下、順に説明する。
(1)「作業開始記録プロセス」では、車両(損傷車両)に対する作業開始にあたって、作業前の車両の「車両画像」と、「識別情報」と、「位置情報」と、識別情報を取得した時刻及び位置情報を取得した時刻を示す「時間情報」とがそれぞれ記録され、記憶部10に記憶される。なお、「車両画像」は、上述した証跡情報(証跡情報の一部)に相当する。
具体的には、撮像装置101、ECU診断装置102及びレシーバー103を起動させて連携させることで、作業者端末100は、作業前の車両を撮像した「車両画像」、車両の「識別情報」、「位置情報」、これら情報を取得した時点を示す「時間情報」をそれぞれ取得する。
なお、撮像装置101で撮像した「車両画像」には、撮像した時点で車載ECU330から取得した「車両の識別情報(車両識別番号、ECUシリアル番号)」、GNSS受信機321で受信した「GNSS情報に基づく位置情報」などのメタデータが、ステガノグラフィによって埋め込まれる。
情報処理装置1は、作業者端末100を通じてこれら情報を取得し、一つのデータセットとして対応付けて記憶部10に記憶する。
なお、情報処理装置1は、NTPサーバと同期して正確な時刻を取得し、その時刻を位置情報の取得時間に対応付けて保存すると良い。
より具体的な処理は、下記の通りである。
画像取得部31は、作業者端末100を通じて撮像装置101で撮像された「車両画像(車両画像データ)」を取得する。このとき、撮像信号生成部31aが、撮像装置101が撮像を実行したことを示す「撮像信号」を生成する。
識別情報取得部32は、撮像信号生成部31aが生成した「撮像信号」に応答して、この時点(作業前時点)において、作業者端末100(ECU診断装置102)及び車両300(車載ECU330)を通じて作業前の「車両の識別情報」を取得する。
なお、識別情報取得部32は、「車両画像データ」に埋め込まれた「車両の識別情報」を取得することとしても良い。
位置情報取得部36は、撮像信号生成部31aが生成した「撮像信号」に応答して、この時点において、作業者端末100(レシーバー103)を通じて作業前の「車両の位置情報」を取得する。なお、実際には車両に接近した作業者端末100の位置情報を取得することとなる。
具体的には、位置情報取得部36は、人工衛星からの信号を受信するレシーバー103によって受信されたGNSS信号を取得し、このGNSS信号をもとに、車両の緯度、経度及び高度を含む位置座標を「位置情報」として演算し、作業前の「車両の位置情報」を取得する。
なお、位置情報取得部36は、車両300に搭載されたGNSS受信機321によって受信されたGNSS信号を取得し、このGNSS信号をもとに車両の「位置座標」を演算し、作業前の「車両の位置情報」を取得しても良い。
なお、位置情報取得部36は、「車両画像データ」に埋め込まれた「車両の位置情報」を取得することとしても良い。
時間情報取得部37は、撮像信号生成部31aが生成した「撮像信号」に応答して、「識別情報」を取得した時刻、及び「位置情報」を取得した時刻を示す「時間情報」を取得する。
記憶部10は、これら作業前の時点における車両の「車両画像データ」、「識別情報」、「位置情報」及び「時間情報」を、一つのデータセットとして対応付けて記憶する。
なお、記憶部10は、作業前の時点のほか、作業中の複数の時点、及び作業後の時点においても、「車両画像データ」、「識別情報」、「位置情報」及び「時間情報」をデータセットとして対応付けて記憶する。
記憶部10に記憶される「データセット」について詳しく述べる。
「データセット」は、対象車両から得られたデータ群であって、車両の「車両画像データ」、「識別情報」、「位置情報」及び「時間情報」を含むものである。
メタデータ生成部38は、記憶部10に記憶される「データセット」から識別情報、位置情報及び時間情報を抽出して「メタデータ」を生成する。
メタデータ埋込部39は、メタデータ生成部38によって生成された「メタデータ」を、同一のデータセットに含まれる「車両画像データ」の画素値に埋め込む。
そして、データセット更新部40は、メタデータ埋込部39によって「メタデータ」が埋め込まれた「車両画像データ」を含むデータセットを、「メタデータ付きデータセット」として記憶部10に記憶する処理を実行する。
これにより、いつ(時間情報)、どこで(位置情報)、どの車両(識別情報)によって撮像されたものかという情報が「車両画像データ」自体に紐づけられ、データの信頼性を確保できる。また、メタデータが車両画像データに埋め込まれることで、車両画像データ自体から必要な情報を抽出することも可能となる。
(2)「作業中記録プロセス」では、車両に対する作業(例えば鈑金・塗装作業)のうち、必要な作業工程ごとに撮像した「車両画像データ」の記録プロセス(保存プロセス)が繰り返し行われる。なお、「車両画像データ(車両画像)」は、上述した証跡情報(証跡情報の一部)に相当する。
上記記録プロセスでは、上述した「電子的証明」(第1の証明手段)と、「物理的証明」(第2の証明手段)と、「時間的証明」(第3の証明手段)とが行われる。
第一に「電子的証明」として、作業時に撮像装置101によって「車両画像データ」が撮像されると、ECU診断装置102を通じて車載ECUから「車両の識別情報」を再取得する処理が行われ、「車両画像データ」と対応付けられる。そして、直前に撮像された「車両画像データ」に対応付けられた「識別情報」と、現時点に撮像された「車両画像データ」に対応付けられた「識別情報」とが一致しているか確認する処理(判定する処理)が行われる。
具体的な判定部41による「判定処理」は下記の通りである。
識別情報判定部41aは、記憶部10に記憶された「作業前のデータセットに含まれる識別情報」と「作業中のデータセットに含まれる識別情報」が一致するか否かを判定する。
詳しく述べると、識別情報取得部32は、作業工程ごとに複数の作業時点で車両の「識別情報」を取得する。そして、識別情報判定部41aは、作業前の時点、複数の作業時点において、記憶部10に記憶された時間的に隣接する「データセットに含まれる識別情報」同士を順次比較して、全ての隣接するデータセット間で「識別情報」が一致するか否かを判定する。
このように、撮像するごとに「車両の識別情報」を再取得することで、作業中に車両が取り替えられていないことを証明する。
より具体的には、識別情報取得部32は、作業者端末100(ECU診断装置102)を通じて、車載ECUの記憶領域に格納された「車両の識別情報」を所定のタイミングごと(1msごと、1sごと、1mごと、10mごと)に読み出し、所定のタイミングごとの「車両の識別情報」を記憶部10に蓄積する。
識別情報判定部41aは、記憶部10に記憶される「複数の識別情報」のうち、時間的に隣接する(時間的に前後する)「識別情報」同士を比較することで、記憶部10で記憶される「全ての識別情報」が結果的に一致するか否かを確認できる。
そして、ある作業の開始から終了までの期間において、時間的に隣接する「車両の識別情報」同士が全て一致する場合、その作業中に「車両の識別情報」が変更されていないこと、すなわち、作業中に車両が入れ替わっていないことを確認できる。他方で、一連の作業に識別情報の一部でも不一致があれば、作業中に車両が変更された可能性、あるいは別の車両が作業対象となった可能性を示す。
上記において、識別情報取得部32が、統括ECU331から「第1の車両固有情報」を取得し、ECU識別子取得部34で得られた識別子に対応する機能ECU340から「第2の車両固有情報」を取得し、これら「第1の車両固有情報」及び「第2の車両固有情報」を組み合わせて識別情報として出力したとする。
その場合、識別情報判定部41aは、記憶部10に記憶される複数のデータセットに含まれる識別情報のうち、「第1の車両固有情報」に対応する部分同士の比較と、「第2の車両固有情報」に対応する部分同士の比較との両方を実行する。
これにより、作業中の車両が入れ替えられてないことをより確実に証明できる。
第二に「物理的証明」として、人工衛星を通じて「GNSS情報に基づく車両の位置情報」を随時取得して、車両画像を撮像した現時点での「車両の位置情報」が、直前の車両画像を撮像した時点での「車両の位置情報」から一定範囲内にあるかを確認する処理(判定する処理)が行われる。
「一定範囲内」とは、車両(作業対象物)の物理的寸法に応じて定められる距離の範囲内であって、例えば車両の物理的寸法によって定まる距離の範囲内である。また「物理的寸法によって定まる距離」とは、例えば車両(作業対象物)の全長、全幅及び全高の値から算出される対角線の長さである。
具体的な判定部41による「判定処理」は下記の通りである。
位置情報判定部41bは、記憶部10に記憶された作業前のデータセットに含まれる「車両の位置情報」を基準位置として、作業中のデータセットに含まれる「位置情報」が、基準位置から車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する。
詳しく述べると、位置情報取得部36は、作業工程ごとに複数の作業時点で「車両の位置情報」を含むデータセットを取得する。そして、位置情報判定部41bは、記憶部10に記憶された全てのデータセットに含まれる「位置情報」が、最初のデータセットに含まれる位置情報を基準位置として、基準位置から車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する。
このように、位置情報の集合(集合履歴)によって車両の不正な移動が客観的に行われてないことを証明できる。
第三に「時間的証明」として、複数の作業時点で撮像された「車両画像データ」にそれぞれ対応付けられた、車両画像の取得時刻を示す「時間情報」を比較することで、時間的進行の検証処理を行う。すなわち、作業プロセスが自然な時間的進行の下で行われたことを検証する。
具体的な判定部41による「判定処理」は下記の通りである。
まず、時間差算出部42は、記憶部10に記憶された「複数のデータセットに含まれる時間情報(車両の撮像時刻を示す時間情報)」を時刻順に配列し、時間的に隣接するデータセット間の時間情報の差をそれぞれ「時間差」として算出する。
時間判定部41cは、時間差算出部42によって算出されたそれぞれの「時間差」が、予め定められた「上限値」を超えていないか否かを判定する。
「上限値」とは、作業の対象物ごとに、作業の作業種別ごとに、及び作業種別に含まれる作業工程ごとに設定される値であって、ある作業工程から次の作業工程へ移行する際に、自然な時間的進行の下で必要とされる時間の上限値(許容される上限値)を示す。
時間判定部41cは、それぞれの時間差が「上限値」を超えていないと判定した場合、さらに、時間差算出部42により算出された「時間差」と、対応するデータセット間の「位置情報の変化量」との対応関係が、予め定められた「時間対応条件」を満たすか否かを判定する。
上記対応関係が「時間対応条件」を満たしている場合、上述した「電子的証明」と組み合わせることで、作業前、作業中の車両が同じものであることを、高い信頼性をもって証明することができる。
「時間対応条件」について詳しく説明する。
まず、「時間差」とは、車両を撮像して車両画像、車両の識別情報、位置情報を取得した撮像時刻を示す「時間情報」のうち、隣接する時間情報同士を比較したときの差を意味する。そして、隣接する時間情報それぞれで取得した「車両の位置情報」の差を「位置情報の変化量」としている。この「位置情報の変化量」は、例えば地点Aから地点Bまでの距離、又は地点Aから地点Cを経由して地点Bまでの距離などであって、実際の車両の移動量に相当する。例えば、地点Aから地点Bまでの距離が「3m」であって、地点Aから地点Cまでの距離が2m、地点Cから地点Bまでの距離が2mとすると、地点Aから地点Cを経由して地点Bまでの距離は「3m」ではなく「4m」となる。
そして、「位置情報の変化量(車両が移動した移動量)」と「時間差」の対応関係に基づいて、自然な時間的進行の下で同じ車両を作業していると認められる条件が、「時間対応条件」として設定されている。この「時間対応条件」は、記憶部10に記憶されている。
例えば、「時間差」が10分と短いにもかかわらず、「位置情報の変化量」が5m以上である場合、時間判定部41cは、時間対応条件を満たさないと判定する。これは、作業対象が変更された可能性があることを検知していることを意味する。
他方で、「時間差」が60分と長いものの、「位置情報の変化量」が6mである場合、時間判定部41cは、時間対応条件を満たすと判定する。これは、作業対象が変更された可能性がないことを検知していることを意味する。
このことは、「時間対応条件」を設定するにあたって、作業時間(作業時間差)が長くなるほど、より多くの作業が行われ、より車両が移動する可能性が高まることを考慮したものである。例えば、車両のピット移動や方向転換などによって車両移動の可能性が高まることを意味する。このように、作業時間が長くなるにつれて、車両の移動距離の許容範囲を広く設定することとしている。
上記の判定部41a、41b、41cによる判定処理のいずれかにおいて、否定的な判定結果が得られた場合には、情報処理装置1は外部へ「警告信号」を出力する。
具体的には、判定結果集約部41dは、識別情報判定部41aによる判定結果、位置情報判定部41bによる判定結果、及び時間判定部41cによる判定結果を受け取る。
そして、警告出力部43は、判定結果集約部41dが受け取った判定結果の少なくとも一つが否定的な判定結果を示す場合に、否定的な判定結果を出力した判定部41を特定する情報を含む「警告信号」を生成し、この「警告信号」を外部へ出力する。
これにより、この「警告信号」に基づいて、作業中の複数の時点や作業後の時点のいずれかにおいて、対象車両が同一ではない可能性があることを作業者に警告できる。また、この「警告信号」に含まれる情報により、いずれの判定手段で否定的な判定結果が得られたのかを、作業者が確認することもできる。
「機械学習による異常検知の強化」
さらに、判定部41は、異常検知学習部41e及び異常度算出部41fと連携して、機械学習による高度な異常検知を実行する。
異常検知学習部41eは、履歴記憶部15に蓄積された正常な作業パターンから「学習データ」を構築する。具体的には、(1)識別情報の変化パターン(時系列における識別情報の取得間隔、取得順序)、(2)位置情報の移動軌跡(位置座標の変化量、移動速度、移動方向)、(3)時間情報の間隔分布(作業工程間の時間差の統計的分布)を「特徴量」として抽出する。
これらの特徴量を用いて、異常検知学習部46は、「異常検知学習済みモデル」を訓練する。
異常度算出部47は、作業中にリアルタイムで取得される識別情報、位置情報及び時間情報を、訓練済みの「異常検知モデル」に入力し、「異常度スコア」を算出する。「異常度スコア」は、現在の作業パターンが正常パターンからどの程度逸脱しているかを示す指標である。
異常検知処理に関し、異常検知学習部41eは、履歴記憶部15から正常に完了した作業のデータのみを抽出し、これを「正常パターン」として学習する。正常パターンには、識別情報の取得間隔、位置情報の変化量、作業時間の長さなどが含まれる。異常度算出部41fは、現在進行中の作業データを、異常検知学習部41eが構築した正常パターンと比較し、どの程度逸脱しているかを数値化する。
例えば、通常は5分間隔で取得される識別情報が、異常判定期間(30分間)経過しても取得されていない場合、通常よりも高い「異常度スコア」が算出される。
警告出力部43は、異常度算出部47によって算出された「異常度スコア」が所定の閾値を超えたか否かを判断し、所定の閾値を超えた場合に、機械学習による異常検知結果を含む「警告信号」を生成する。この「警告信号」には、異常度スコアの値、異常と判定された理由(例えば、「位置情報の急激な変化」、「識別情報の取得間隔の異常」など)が含まれる。
これにより、判定部41による電子的証明、物理的証明、時間的証明に加えて、「機械学習による統計的な異常検知」が可能となり、より高精度な車両の同一性管理を実現できる。
「警告信号」を外部へ出力する方法としては、例えば、表示画面に警告情報を表示することや、警告音を発することが考えられる。つまり、情報処理装置1は、「警告信号」に基づいて警告情報や警告音を生成し、外部の表示ディスプレイやスピーカに出力することができる。
(3)「作業完了記録プロセス」では、作業の全工程(全作業工程)が完了すると、管理部21が作業ステータスを「作業完了」とする。このとき、作業前、作業中、作業後の全ての時点における「車両画像データ」、「車両の識別情報」、「位置情報」、「時間情報」、そして診断トラブルコードの状況(全てのトラブルコードが解消されていることを示す情報)が、「一連のデータセット」として記録され、記憶部10に記憶される。
なお、作業完了時に、作業開始から完了までの全てのデータに対して包括的なデジタル署名が生成され、データセット全体に付与される。これにより、作業全体のデータの真正性が保証される。
具体的な処理は下記の通りである。
記憶部10は、作業前、作業中(複数の時点)及び作業後の全ての時点において「車両画像データ」、「識別情報」、「位置情報」及び「時間情報」をデータセットとして対応付けて記憶する。
上述したように、データセット更新部40は、メタデータ埋込部39によって「メタデータ」が埋め込まれた「車両画像データ」を含むデータセットを、「メタデータ付きデータセット」として記憶部10、履歴記憶部15に記憶する処理を実行する。
これにより、作業前から作業後までの全ての時点において、いつ(時間情報)、どこで(位置情報)、どの車両(識別情報)によって撮像されたものかという情報が、「車両画像データ」自体に紐付けられてデータの信頼性を確保できる。また、メタデータが車両画像データに埋め込まれることで、車両画像データ自体から必要な情報を抽出することもできる。
なお、一連の作業が完了すると、「一連のメタデータ付きデータセット」を履歴記憶部15(データベース)に記憶するとともに、記憶部10に記憶されたデータセットを全てキャッシュクリアする。これにより、情報処理装置1は、次の作業のデータセットを記憶部10に記憶することが可能となる。
<<III.検証・保存フェーズ(作業後フェーズ)>>
このフェーズでは、車両に対して行った作業について、「一連のメタデータ付きデータセット」がデータベースに保存された状態で、所定のタイミング(データ確認タイミング)になった際に、その「メタデータ付きデータセット」を包括的に検証する処理が行われる。
具体的には、情報処理装置1は、「車両の識別情報を検証する処理」と、「車両の位置情報を検証する処理」と、「車両画像の改ざん有無を検証する処理」とをそれぞれ行う。
以下、具体的に説明する。
「車両の識別情報を検証する処理」では、全ての「車両画像を含むメタデータ付きデータセット」として記録されている車両の識別情報が同一であることを検証する(上述した電子的証明を行う)。
具体的には、識別情報判定部41aが、履歴記憶部15に記憶された時間的に隣接するデータセットに含まれる「車両の識別情報」同士を順次比較して、作業前、作業中及び作業後の全ての時点において、隣接するデータセット間で識別情報が一致するか否かを判定する。
「位置情報を検証する処理」では、「メタデータ付きデータセット」ごとに、全ての「車両の位置情報」が車両の物理的サイズ内に収まっていることを検証する(上述した物理的証明を行う)。
具体的には、位置情報判定部41bが、履歴記憶部15に記憶された全てのデータセットに含まれる「車両の位置情報」が、最初のデータセットに含まれる「車両の位置情報」を基準位置として、作業中及び作業後の全ての時点において基準位置から車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する。
「車両画像の改ざん有無を検証する処理」では、「メタデータ付きデータセット」ごとに、メタデータの整合性の検証を行う。すなわち、時間軸的に前後の車両画像のメタデータを用いて、同一のデータであること、連続したデータであること、時間的前後関係に整合性を有することを検証する(上述した時間的証明を行う)。
具体的には、まず、時間差算出部42が、履歴記憶部15に記憶された「複数のデータセットに含まれる時間情報」を時刻順に配列し、時間的に隣接するデータセット間の時間情報の差をそれぞれ「時間差」として算出する。
時間判定部41cは、それぞれの時間差が、予め定められた「上限値(自然な時間的進行の下で必要とされる時間の上限値)」を超えていないか否かを判定する。
時間判定部41cは、それぞれの時間差が「上限値」を超えていないと判定した場合、さらに、時間差算出部42により算出された「時間差」と、対応するデータセット間の「位置情報の変化量」との対応関係が、「時間対応条件」を満たすか否かを判定する。この「時間対応条件」は、自然な時間的進行の下で同じ車両を作業していると認められる条件である。
上記に示す検証処理が全てなされ、肯定的な判定結果が全て得られると(確認完了すると)、情報処理装置1は「一連のメタデータ付きデータセット」に対して「ブロックチェーン保存処理」を行う。
<<ブロックチェーン保存処理(改ざん防止)>>
上記の検証処理が完了すると、検証済みの「一連のメタデータ付きデータセット」が分散型台帳(ブロックチェーン)に記録される。この記録プロセスは、下記のステップで実行される。
作業記録データ生成部44は、履歴記憶部15に記憶された「複数のメタデータ付きデータセット」を結合し、一連の作業をまとめた「作業記録データ」を生成する。
ハッシュ値算出部45は、作業記録データ生成部44によって生成された「作業記録データ」に対して一意の「ハッシュ値」を算出する。このハッシュ値は、作業記録データの完全性と非改ざん性を保証する。
分散型台帳記憶部30は、ハッシュ値算出部45によって算出された「ハッシュ値」と、「作業記録データ」に含まれる時間情報のうち最初の時間情報及び最後の時間情報とを含む「トランザクションデータ」を生成する。そして、この「トランザクションデータ」を分散型台帳(ブロックチェーン)に記憶する。
上記「トランザクションデータ」は、生成された作業記録全体の「ハッシュ値」及び当該ハッシュ値生成時の「タイムスタンプ」を含むスマートコントラクトとして発行される。このスマートコントラクトは、分散型台帳(ブロックチェーン)にトランザクションとして記憶されることになる。
分散型台帳に記憶されたトランザクションデータは、ブロックチェーンの一般的なプロトコルに従い、トランザクションIDやブロック番号などの固有情報が付与され、改ざん不能な形で永続的に記録される。これにより、作業対象が同一車両であることを高い精度で確定させることが可能となる。
<<情報処理方法(同一性管理)>>
次に、情報処理装置1で実行される情報処理プログラム(情報処理方法)の処理について、図15~図17に基づいて説明する。
上記プログラムは、記憶部10~15、30(メモリ)を備えた情報処理装置1の機能的な構成要素として、上述した機能部16~45を実現させるためのプログラムである。情報処理装置1のCPU(プロセッサ)がこの情報処理プログラムを実行する。
なお、本実施形態の「同一性管理」においては、上述した判定部41による識別情報判定部41a、位置情報判定部41b、時間判定部41cによる判定処理に加えて、「機械学習を活用した異常検知」を実行することも可能である。
判定部41は、履歴記憶部15に蓄積された過去の正常な作業履歴データを「学習データ」として使用する。この学習データは、作業開始から作業完了まで正常に終了した作業案件における「メタデータ付きデータセット」である。
判定部41は、学習時には、各作業案件のデータセットから、例えば「識別情報関連」として、ECUシリアル番号の取得間隔(秒単位)、単位時間あたりの取得頻度などの情報を「説明変数」として抽出し、また「位置情報関連」として、車両の移動距離(メートル単位)、移動速度(m/s)、基準位置からの最大距離などの情報を「説明変数」として抽出し、さらに「時間情報関連」として、隣接する作業工程間の時間差(分単位)、各作業工程の所要時間などの情報を「説明変数」として抽出する。
判定部41は、これらの説明変数を入力として正常な作業パターンを学習する。実際の作業時には、作業者端末100を通じてリアルタイムで取得される識別情報、位置情報及び時間情報から、学習時と同一の説明変数を算出する。そして、これらの説明変数を「学習済みモデル」に入力することで、現在の作業パターンが正常パターンからどの程度逸脱しているかを示す「異常度スコア(0から1の連続値)」を「目的変数」として算出する。
例えば、過去の正常データでは「フロントバンパ取替」の作業工程が平均5分で完了し、その間の車両移動距離が2m以内であるものの、実際の作業で30分程度かかり、かつ車両が10mほど移動していると、「高い異常度スコア」が出力される。判定部41は、異常度スコアが予め設定された閾値を超えたか否かを判断し、その閾値を超えている場合、その時点での全ての説明変数の値と異常度スコアを、判定結果集約部41dを通じて警告出力部43に送信する。
警告出力部43は、警告メッセージを生成し、作業者端末100に表示する。
これにより、従来の固定閾値による判定では検出困難な、複数の要因が組み合わさった複雑な異常パターンも検出可能となる。
以下、図15~図17を参照して、同一性管理の具体的な処理フローを説明する。
図15~図17に示す処理フローでは、まず、「I.作業前準備フェーズ」での処理を行う。
最初に、ステップ101(S101)で、種別コード生成部33が、作業者端末100を通じて取得した「作業種別」をもとに、車両に対する作業の作業種別を示す「作業種別コード」を生成する。
具体的には、作業受付部17が、作業者端末100を通じて車両(損傷した車両)に対する作業の依頼情報を受け付けて、「作業依頼情報」と、作業依頼情報をもとに設定される「車両に対する作業種別」と、を受け付ける。そして、種別コード生成部33が、この「作業種別」をもとに「作業種別コード」を生成する。
ステップ102では、ECU識別子取得部34が、記憶部10に記憶される「作業対応ECUデータ」を参照し、種別コード生成部33で生成された「作業種別コード」に対応する「機能ECUの識別子」を取得し、作業者端末100に出力する。
これにより、作業種別に対応した機能ECU340から車両固有情報(車両の識別情報)を得ることができ、車両を適切に識別できる。
ステップ103では、識別情報取得部32が「車両の識別情報」を取得する。
具体的には、まず、作業者端末100は「機能ECUの識別子」を情報処理装置1から取得し、「機能ECUの識別子」に対応する機能ECUを決定する。
そして、作業者端末100(ECU診断装置102)は、車両(車載ECU)と通信を行い、統括ECU331から「第1の車両固有情報」を取得し、また機能ECUの識別子に対応する機能ECU340から「第2の車両固有情報」を取得する。
そして、識別情報取得部32は、作業者端末100から「第1の車両固有情報」及び「第2の車両固有情報」を取得し、これら「第1の車両固有情報」及び「第2の車両固有情報」を組み合わせた識別情報を取得する。
ステップ104では、認証部35が、識別情報取得部32で得られた「車両の識別情報」と、作業受付部17で受け付けた「車両情報」とのデータの整合性を認証する。
認証部35によって車両の認証がなされると、「I.作業前準備フェーズ」から次の「II.作業フェーズ」へと移行する。
ステップ105では、情報処理装置1が、作業者端末100を通じて、作業前の時点における「車両画像データ」、「車両の識別情報」、「位置情報」、「時間情報」を取得し、一つのデータセットとして対応付けて記憶部10記憶する。
また、情報処理装置1は、作業中の複数の時点、作業後の時点における上記データ群を取得し、一つのデータセットとして対応付けて記憶部10記憶する。
具体的には、撮像装置101、ECU診断装置102及びレシーバー103を起動させて連携させることで、作業者端末100は、車両を撮像した「車両画像」、車両の「識別情報」、「位置情報」、これら情報を取得した時点を示す「時間情報」をそれぞれ取得する。
ステップ106では、データセット更新部40が、メタデータ埋込部39によって「メタデータ」が埋め込まれた「車両画像データを含むデータセット」を、「メタデータ付きデータセット」として記憶部10に記憶する処理を実行する。
これにより、いつ(時間情報)、どこで(位置情報)、どの車両(識別情報)によって撮像されたものかという情報が「車両画像データ」自体に紐づけられる。
ステップ107では、判定部41が、作業前、作業中、作業後において作業対象となる車両の同一性を確認する。
具体的には、上述したように識別情報判定部41aが「電子的証明」による判定処理を行い、位置情報判定部41bが「物理的証明」による判定処理を行い、時間判定部41cが「時間的証明」による判定処理を行う。
作業の全工程(全作業工程)が完了すると、管理部21が作業ステータスを「作業完了」とする。このとき、作業前、作業中、作業後の全ての時点における「車両画像データ」、「車両の識別情報」、「位置情報」、「時間情報」、そして診断トラブルコードの状況(全てのトラブルコードが解消されていることを示す情報)が記録される。
作業完了になると、「II.作業フェーズ」から次の「III.検証・保存フェーズ」へと移行する。
ステップ108では、情報処理装置1が、車両に対して行った作業について、「一連のメタデータ付きデータセット」がデータベースに保存された状態で、所定のタイミングで、その「メタデータ付きデータセット」を包括的に検証する。
具体的には、上述したように、判定部41が「車両の識別情報を検証する処理」と、「車両の位置情報を検証する処理」と、「車両画像の改ざん有無を検証する処理」とをそれぞれ行う。
上記に示す「検証処理」が全てなされ、肯定的な判定結果が得られると、「一連のメタデータ付きデータセット」に対して「ブロックチェーン保存処理」を行うステップへ進む。
ステップ109では、情報処理装置1が、検証済みの「一連のメタデータ付きデータセット」を分散型台帳に記録する。これは、スマートコントラクトを実行することで実現される。
具体的には、作業記録データ生成部44が、履歴記憶部15に記憶された「複数のメタデータ付きデータセット」を結合し、一連の作業をまとめた「作業記録データ」を生成する。ハッシュ値算出部45は、この「作業記録データ」に対して一意の「ハッシュ値」を算出する。
分散型台帳記憶部30は、この「ハッシュ値」と、「作業記録データ」に含まれる時間情報のうち最初の時間情報及び最後の時間情報とを含む「トランザクションデータ」を生成する。そして、この「トランザクションデータ」を分散型台帳(ブロックチェーン)に記憶する。
上記「トランザクションデータ」は、作業記録データ全体の「ハッシュ値」及びハッシュ値生成時の「タイムスタンプ」を含むスマートコントラクトとして発行される。
ステップ110では、情報処理装置1が、分散型台帳に記憶されたトランザクションデータに付与されたトランザクションIDを取得する。このトランザクションIDが付与されることで、「作業記録データ」は改ざん不能な形で永続的に記録される。これら情報は、後に「作業記録データ」の完全性及び非改ざん性を証明するための、信頼性の高いリファレンスとして利用される。
ステップ111では、情報処理装置1が、車両に対する作業記録の保存完了を示す「作業記録完了通知」を作業者端末100へ出力する。
上記ステップ101~ステップ111を経て図15~図17のプロセスを終了する。
上記情報処理方法によれば、作業対象となる車両を作業前後で適切に管理することが可能となる。
<産業上の利用可能性>
上記情報処理装置(情報処理方法)によれば、例えば「自動車の整備作業、車検作業」を行うにあたって、整備工場や車検場での不正行為を直接的に防止できるようになる。特に、実際には未整備にもかかわらず整備済として記録する、いわゆる「ペーパー整備」などの問題に対して技術的な解決策を提供できるようになる。
また、「自動車の保険業界」において、保険会社が車両の修理作業や整備作業に関する「保険金請求」の正当性を効率的に検証できるようになる。特に、不正請求の防止に貢献するだけでなく、作業履歴情報に基づいたリスク評価や保険料設定を行い、適切な保険サービスを提供できるようになる。
また、「中古車市場」において、「整備履歴情報」は購入判断の重要要素になるところ、この整備履歴情報が適切に管理された車両を流通させることができ、車両に対する信用度が向上する。結果として、中古車市場全体の活性化に繋がる。
<その他>
上記実施形態では、情報処理装置1が、作業対象となる「車両」の証跡管理、同一性管理を行っているが、「車両(自動車)」に限られず、バイク、バス、電車、船舶、飛行機などの「移動体」の証跡管理、同一性管理を行っても良い。あるいは、移動体以外の「電子デバイス」などの証跡管理、同一性管理を行っても良い。
特に、情報処理装置1では、「識別情報(識別番号など)」が格納されている「対象物(作業対象物)」であれば、その対象物の同一性管理を行うことができる。
上記実施形態では、情報処理装置が読み取り可能な記録媒体に情報処理プログラムが記憶されており、情報処理装置が当該プログラムを読み出して実行することによって処理が実行される。ここで情報処理装置1が読み取り可能な記録媒体としては、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリやクラウドストレージ等が挙げられる。
また、情報処理装置としての端末(携帯端末)を利用して専用のソフトウェア(ウェブアプリ)を起動させて、ウェブブラウザ上又はローカル環境上で情報処理プログラムを実行させる構成としても良い。
なお、上記実施形態において、学習データ処理部25c、第1学習部25dは、工程生成部25と協働して動作するものとして説明したが、独立した機能部として実装しても良い。
また、異常検知学習部41e及び異常度算出部41fは、判定部41の一部として実装しても良いし、独立した異常検知部として実装しても良い。
また、「機械学習に用いる特徴量」は、上記の例に限定されず、作業対象となる対象物の種類、作業環境、要求される精度などに応じて適宜追加、削除、変更しても良い。例えば、天候情報、交通状況、部品の在庫状況などを「追加の特徴量」として用いても良い。
上記実施形態では、主として本発明に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
<付記1>
<機械学習による作業工程の最適化>
「プロセッサ」は、過去の履歴情報(作業履歴情報)から、作業種別、作業者情報及び作業環境情報を「説明変数」として抽出し、実際に実施された作業工程を「目的変数」として、機械学習モデルを訓練する「学習処理部」と、新たな作業の見積情報が入力された際に、前記学習済みモデルを用いて最適な作業工程を予測する「予測処理部」と、をさらに具備する。前記学習処理部は、前記作業種別、前記作業者の経験年数及び専門分野を示す特徴量を含む多次元特徴ベクトルを生成する。前記予測処理部は、予測された作業工程に対する信頼度スコアを算出し、前記信頼度スコアが所定の閾値以上の作業工程を選択する。
<付記2>
<機械学習による異常検知>
「判定部」は、正常な作業パターンを学習データとして、異常検知モデルを訓練する「異常検知学習部」と、作業中にリアルタイムで取得される識別情報、位置情報及び時間情報を異常検知学習済みモデルに入力し、異常度スコアを算出する「異常度算出部」と、をさらに具備する。「警告出力部」は、前記異常度スコアが所定の閾値を超えた場合に、警告信号を生成する。
S 情報処理システム
1 情報処理装置
10 記憶部
11 車両情報記憶部
12 部品情報記憶部
13 作業記憶部
14 ユーザ情報記憶部
15 履歴記憶部
<証跡管理>
16 通信部
17 作業受付部
17a 画像処理部
18 作業種別設定部
19 業務フロー作成部
20 表示生成部
21 管理部
22 保存部
23 見積取得部(作業態様取得部、作業指示取得部)
24 抽出部
24a 第1抽出部
24b 第2抽出部
25 工程生成部
25a 第1工程生成部
25b 第2工程生成部
25c 学習データ処理部
25d 第1学習部(第1の学習部)
26 操作受付部
27 第2学習部(第2の学習部)
<同一性管理>
30 分散型台帳記憶部
31 画像取得部
31a 撮像信号生成部
32 識別情報取得部
33 種別コード生成部
34 ECU識別子取得部
35 認証部
36 位置情報取得部
37 時間情報取得部
38 メタデータ生成部
39 メタデータ埋込部
40 データセット更新部
41 判定部
41a 識別情報判定部
41b 位置情報判定部
41c 時間判定部
41d 判定結果集約部
41e 異常検知学習部
41f 異常度算出部
42 時間差算出部
43 警告出力部
44 作業記録データ生成部
45 ハッシュ値算出部
100 作業者端末
101 撮像装置
102 ECU診断装置
103 レシーバー
110 記憶部
111 通信部
112 表示部
113 操作実行部
200 依頼者端末
210 記憶部
211 通信部
212 表示部
213 操作実行部
300 車両(移動体)
301 車両制御装置
310 車載センサ
311 撮像装置
312 レーダ(ミリ波レーダ)
313 ライダ
320 車載ロケータ
321 GNSS受信機
322 慣性測定装置(IMU)
330 車載ECU
331 統括ECU
340 機能ECU
341 パワートレイン系ECU
342 シャシー系ECU
343 ボディ系ECU
344 セキュリティ系ECU
345 ネットワーク系ECU
SA 人工衛星
ST 基準局

Claims (14)

  1. 記憶部と、
    前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備し、
    前記プロセッサは、
    作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、車両識別番号を含む識別情報を取得する識別情報取得部と、
    人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、を具備し、
    前記記憶部は、前記識別情報取得部により取得した前記識別情報と、前記位置情報取得部により取得した前記位置情報とを記憶し、
    前記プロセッサは、
    業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定する識別情報判定部と、
    前記記憶部に記憶された作業前の位置情報を基準位置として、作業後の位置情報が、前記基準位置から前記車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する位置情報判定部と、を具備する、情報処理装置。
  2. 記憶部と、
    前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備し、
    前記プロセッサは、
    作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、前記車両に搭載されたポートに接続する通信コネクタを介して前記ECUと通信制御を行って、車両識別番号を含む識別情報を取得する識別情報取得部と、
    人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、を具備し、
    前記記憶部は、前記識別情報取得部により取得した前記識別情報と、前記位置情報取得部により取得した前記位置情報とを対応付けて記憶し、
    前記プロセッサは、
    業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定する識別情報判定部と、
    前記記憶部に記憶された作業前の位置情報を基準位置として、作業後の位置情報が、前記基準位置から前記車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する位置情報判定部と、を具備し、
    前記物理的寸法により定まる距離は、前記車両の全長、全幅及び全高の値から算出される長さである、情報処理装置。
  3. 記憶部と、
    前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備し、
    前記プロセッサは、
    作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、前記車両に搭載されたポートに接続する通信コネクタを介して前記ECUと通信制御を行って、車両識別番号を含む識別情報を取得する識別情報取得部と、
    人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、を具備し、
    前記記憶部は、前記識別情報取得部により取得した前記識別情報と、前記位置情報取得部により取得した前記位置情報とを対応付けて記憶し、
    前記プロセッサは、
    業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定する識別情報判定部と、
    前記記憶部に記憶された作業前の車両の位置情報を基準位置として、作業後の車両の位置情報が前記基準位置から一定範囲内にあるか否かを判定する位置情報判定部と、を具備する、情報処理装置。
  4. 前記プロセッサは、前記識別情報取得部が前記識別情報を取得した時刻、及び前記位置情報取得部が前記位置情報を取得した時刻を示す時間情報を取得する時間情報取得部をさらに具備し、
    前記記憶部は、前記識別情報取得部により得られた前記識別情報、前記位置情報取得部により得られた前記位置情報、及び前記時間情報取得部により得られた前記時間情報を、一つのデータセットとして対応付けて記憶し、
    前記識別情報判定部は、前記記憶部に記憶された作業前のデータセットに含まれる識別情報と、作業後のデータセットに含まれる識別情報とを比較して判定し、
    前記位置情報判定部は、前記記憶部に記憶された作業前のデータセットに含まれる位置情報を基準位置として、作業後のデータセットに含まれる位置情報について判定を行う、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  5. 前記識別情報取得部、前記位置情報取得部は、作業前、作業中の複数の時点、及び作業後においてそれぞれ対応する情報を取得し、
    前記記憶部は、作業前の時点、作業中の複数の時点、及び作業後の時点それぞれで得られた識別情報及び位置情報を対応付けて記憶し、
    前記識別情報判定部は、前記記憶部に記憶された時間的に隣接する識別情報同士を順次比較して、全ての隣接する識別情報間で一致するか否かを判定し、
    前記位置情報判定部は、前記記憶部に記憶された全ての位置情報が、最初の位置情報を基準位置として、前記基準位置から前記車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記車両は、前記電子制御ユニットとして前記車両の動作全体を統括する統括ECUと、エンジン制御、ブレーキ制御、ボディ制御及びエアバッグ制御のそれぞれを担当する複数の機能ECUと、を搭載し、
    前記記憶部は、前記作業の作業種別を示す作業種別コードと、前記作業種別に関連する機能ECUの識別子との対応関係を記憶し、
    前記プロセッサは、記作業種別コードに基づいて前記対応関係を参照し、対応する機能ECUの識別子を取得するECU識別子取得部を具備し、
    前記識別情報取得部は、
    前記統括ECUから第1の車両固有情報を取得し、
    前記ECU識別子取得部によって得られた前記識別子に対応する機能ECUから第2の車両固有情報を取得し、
    前記第1の車両固有情報及び前記第2の車両固有情報を組み合わせて前記識別情報として出力し、
    前記記憶部は、少なくとも前記識別情報、及び前記位置情報取得部により得られた前記位置情報を、一つのデータセットとして対応付けて記憶する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記識別情報判定部は、前記記憶部で記憶されるデータセットの識別情報のうち、前記第1の車両固有情報に対応する部分同士の比較と、前記第2の車両固有情報に対応する部分同士の比較と行う、請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記プロセッサは、
    前記識別情報判定部による判定結果及び前記位置情報判定部による判定結果を入力として受け取る判定結果集約部と、
    前記判定結果集約部が受け取った判定結果の少なくとも一つが否定的な判定を示す場合に、前記否定的な判定を出力した判定部を特定する情報を含む警告信号を生成し、該警告信号を外部へ出力する警告出力部と、をさらに具備する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  9. 記憶部と、前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備したコンピュータによって実行される情報処理方法であって、
    前記コンピュータが、
    作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、車両識別番号を含む識別情報を取得することと、
    人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得することと、
    前記識別情報と、前記位置情報とを記憶することと、
    業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定することと、
    前記記憶部に記憶された作業前の位置情報を基準位置として、作業後の位置情報が、前記基準位置から前記車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定することと、を実行する、情報処理方法。
  10. 記憶部と、前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備したコンピュータによって実行される情報処理方法であって、
    前記コンピュータが、
    作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、前記車両に搭載されたポートに接続する通信コネクタを介して前記ECUと通信制御を行って、車両識別番号を含む識別情報を取得することと、
    人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得することと、
    前記識別情報と、前記位置情報とを対応付けて記憶することと、
    業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定することと、
    前記記憶部に記憶された作業前の位置情報を基準位置として、作業後の位置情報が、前記基準位置から前記車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定することと、を実行し、
    前記物理的寸法により定まる距離は、前記車両の全長、全幅及び全高の値から算出される長さである、情報処理方法。
  11. 記憶部と、前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備したコンピュータによって実行される情報処理方法であって、
    前記コンピュータが、
    作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、前記車両に搭載されたポートに接続する通信コネクタを介して前記ECUと通信制御を行って、車両識別番号を含む識別情報を取得することと、
    人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得することと、
    前記識別情報と、前記位置情報とを対応付けて記憶することと、
    業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定することと、
    前記記憶部に記憶された作業前の車両の位置情報を基準位置として、作業後の車両の位置情報が前記基準位置から一定範囲内にあるか否かを判定することと、を実行する、情報処理方法。
  12. 記憶部と、前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備したコンピュータに、
    作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、車両識別番号を含む識別情報を取得する処理と、
    人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得する処理と、
    前記識別情報と、前記位置情報とを記憶する処理と、
    業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定する処理と、
    前記記憶部に記憶された作業前の位置情報を基準位置として、作業後の位置情報が、前記基準位置から前記車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する処理と、を実行させる、情報処理プログラム。
  13. 記憶部と、前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備したコンピュータに、
    作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、前記車両に搭載されたポートに接続する通信コネクタを介して前記ECUと通信制御を行って、車両識別番号を含む識別情報を取得する処理と、
    人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得する処理と、
    前記識別情報と、前記位置情報とを対応付けて記憶する処理と、
    業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定する処理と、
    前記記憶部に記憶された作業前の位置情報を基準位置として、作業後の位置情報が、前記基準位置から前記車両の物理的寸法により定まる距離の範囲内にあるか否かを判定する処理と、を実行させ
    前記物理的寸法により定まる距離は、前記車両の全長、全幅及び全高の値から算出される長さである、情報処理プログラム。
  14. 記憶部と、前記記憶部に記憶された情報を用いた情報処理が可能なプロセッサと、を具備したコンピュータに、
    作業の対象であって電子制御ユニット(ECU)を搭載した車両から、前記車両に搭載されたポートに接続する通信コネクタを介して前記ECUと通信制御を行って、車両識別番号を含む識別情報を取得する処理と、
    人工衛星からの信号を受信するGNSS受信機によって受信された信号から、前記車両の位置情報を取得する処理と、
    前記識別情報と、前記位置情報とを対応付けて記憶する処理と、
    業前の識別情報と作業後の識別情報とが一致するか否かを判定する処理と、
    前記記憶部に記憶された作業前の車両の位置情報を基準位置として、作業後の車両の位置情報が前記基準位置から一定範囲内にあるか否かを判定する処理と、を実行させる、情報処理プログラム。
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