以下、図面を参照しながら実施形態に係る超音波プローブ、弾性部材、超音波プローブセット及び超音波診断装置について説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作を行うものとして、重複する説明を適宜、省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る超音波プローブ1の構成例を示す図である。ここでは超音波プローブ1の正面図を基準として同図の真上に平面図を、同図の真横に側面図をそれぞれ配置している。超音波プローブ1は、被検体に対して超音波を送受信する振動子115を含むヘッド11と、ヘッド11に固定されたハンドル12と、ハンドル12に固定されたケーブル13とを含む。ヘッド11、ハンドル12及びケーブル13は、超音波プローブ1の中心軸方向に配置される。中心軸方向は、超音波プローブ1の長手方向又は長軸方向に相当する。超音波プローブ1は、それぞれ着脱可能なヘッド11、ハンドル12及びケーブル13を組み合わせることで構成されてもよいし、ヘッド11、ハンドル12及びケーブル13を一体成形することで構成されてもよい。超音波プローブ1の筐体は、例えばプラスチック又は樹脂により構成される。超音波プローブ1の種類は、リニア型、コンベックス型、セクタ型等の被検体の表面に当接して使用されるものであればよい。なお、説明の便宜上、音響レンズの下層にある振動子115は破線で示される。
ヘッド11は、被検体に当接され、かつ超音波プローブ1の中心軸方向に直交する直交方向に第1半径を有する第1鍔部111と、直交方向に第1半径と略同一又は第1半径よりも長い第2半径を有する第2鍔部112と、第1鍔部111及び第2鍔部112の間に固定され、かつ直交方向に第1半径よりも短い第3半径を有する胴部113とを備える。ヘッド11の縦断面の形状は、糸巻き(ボビン)の縦断面の形状に類似する。実際の応用において、ヘッド11の第1鍔部111は、超音波検査の対象となる被検体の表面に当接され、第1鍔部111上の振動子115から被検体の内部へ超音波が送信される。以降、第1鍔部111上で振動子115が配置される面を「音響放射面」とも称する。なお、ヘッド11の胴部113には、輪ゴム、バネ等の弾性部材が装着される。
図2は、第1実施形態に係る超音波プローブ1の設計を示す図である。ここでは、図1における超音波プローブ1の正面図に対して、設計に関する説明が与えられる。本実施形態において、第1鍔部111、第2鍔部112及び胴部113の超音波プローブ1の中心軸方向の厚さは、それぞれ略同一である。第1鍔部111、第2鍔部112及び胴部113は、いずれも円盤状又は矩形状の構造体であり、各構造体の中心が超音波プローブ1の中心軸上に配置される。第1鍔部111及び第2鍔部112の縁は、超音波プローブ1の外側方向に所定の曲率半径で湾曲する一方、胴部113の縁は超音波プローブ1の内側方向に、前述の曲率半径と同一又は異なる曲率半径で湾曲する。第1鍔部111及び第2鍔部112の縁を丸くすることで、操作者が第1鍔部111の音響放射面側からシースで超音波プローブ1を被覆した際に、シースが縁に引っ掛かり破れる可能性を低減することができる。もちろん、第1鍔部111、第2鍔部112及び胴部113の縁は、丸縁状に限らず角縁状であっても構わない。
第1鍔部111の半径(第1半径;r1)は、超音波プローブ1の中心軸と第1鍔部111とが交差する点から、当該中心軸に直交する方向に最も遠い第1鍔部111上の点までの距離を指す。同様に、第2鍔部112の半径(第2半径;r2)は、超音波プローブ1の中心軸と第2鍔部112とが交差する点から、当該中心軸に直交する方向に最も遠い第2鍔部112上の点までの距離を指す。第1鍔部111の半径と第2鍔部112の半径との関係性は、「r1≦r2」と数式化される。一方、胴部113の半径(第3半径;r3)は、超音波プローブ1の中心軸と胴部113とが交差する点から、胴部113の縁が湾曲していないと想定した場合における、当該中心軸に直交する方向に最も遠い胴部113上の点までの距離を指す。第1鍔部111の半径と胴部113の半径との関係性は、「r1>r3」と数式化される。要約すれば、各部の半径の関係性は「r3<r1≦r2」と数式化される。本実施形態において、各部の半径は各部の厚さを二等分する仮想平面上に定義される。
斯かる設計を有する超音波プローブ1を音響放射面側から見ると、図1の平面図に示す通り、第1鍔部111の背後に胴部113が位置するため胴部113は視認されない。一方、第1鍔部111の半径と同等又は当該半径よりも長い半径を有する第2鍔部112の一部が視認される。また、第1鍔部111の中央には第1鍔部111の音響放射面を構成する複数の振動子115が視認される。複数の振動子115は、超音波プローブ1の中心軸方向に対して直交する方向に二次元配列されている。なお、振動子115は一次元配列されてもよい。
さらに、ヘッド11の第1鍔部111には、第1鍔部111の半径(第1半径)及び胴部113の半径(第3半径)の差分に相当する深さを有する少なくとも一つ通過溝114(第3の溝)が、超音波プローブ1の中心軸方向に形成されている。前述の関係式と同様に数式化すれば、通過溝114の深さは「r1-r3」と与えられる。すなわち、超音波プローブ1の中心軸から通過溝114の底部までの長さは、胴部113の半径の長さと略同一である。通過溝114は、第1鍔部111の音響放射面に塗布されたゼリー状の音響カップリング剤(以下、単に「ゼリー」とも称する)を中心軸方向に通過させる。具体的には、通過溝114は吸引手段がヘッド11側の空気を吸引した際に引き伸ばされて胴部113周辺に蓄積した音響カップリング剤を、胴部113側から音響放射面側に通過させる。本実施形態において、通過溝114は第1鍔部111の各辺中央に1箇所形成される。通過溝114は、超音波プローブ1の中心軸を中心とする点対称な位置に複数形成されてもよい。
ハンドル12には、ヘッド11の近傍における空気を吸引する吸引手段が設置される設置溝121(第1の溝)と、設置溝121に交差する装着溝122(第2の溝)とが形成されている。吸引手段は、例えば空気を吸引するポンプに接続されたノズルである。本実施形態において、設置溝121は超音波プローブ1の中心軸方向に形成され、装着溝122は中心軸方向に直交する直交方向に形成される。設置溝121及び装着溝122は、十字型の溝を形成する。装着溝122には、ゴム、バネ等の弾性部材が装着される。実際の応用において、設置溝121にノズルが設置された上で、ノズルの上から装着溝122に輪ゴムが装着される。超音波プローブ1を使用する操作者は、ハンドル12を把持しながらヘッド11を被検体の表面に当接することで、超音波検査を実施する。ハンドル12は、ヘッド11及びケーブル13の間に固定される。
本実施形態において、設置溝121はハンドル12の1つの面に1箇所形成される。具体的には、設置溝121はケーブル13側から装着溝122を横断し、ハンドル12の中央よりもややヘッド11側に至るまで延在する。ノズルは、その吸引口をヘッド11側に向けて設置溝121に設置される。設置溝121の一端が装着溝122よりもヘッド11寄りに存在することで、設置溝121に設置されたノズルの吸引口を閉塞することなく、ノズルを装着溝122に留める輪ゴムで固定することができる。なお、設置溝121の形状は、ノズルの形状に適合していればよい。
本実施形態において、装着溝122はハンドル12の1つの面に1箇所形成される。具体的には、装着溝122はハンドル12の1つの面における一方の端部から設置溝121を横断し、同面における他方の端部に至るまで延在する。もちろん、装着溝122はハンドル12の周方向(すなわち、超音波プローブ1の中心軸回りの方向)に沿って、ハンドル12上の少なくとも一部に形成されてもよい。
ケーブル13は、超音波プローブ1と超音波診断装置の本体装置との間で電気的信号を伝送する。ケーブル13の一端は、超音波プローブ1のハンドル12に固定される一方、ケーブル13の他端は超音波診断装置の本体装置に固定される。
図3及び図4は、第1実施形態に係る超音波プローブ1の使用例を示す図である。図3では、超音波プローブ1の操作者が実行する各ステップ(S101-S107)が示され、図4では各ステップのうち一部のステップの実行中又は実行後における超音波プローブ1の外観が示される。操作者は、例えば医師、看護師、准看護師、臨床検査技師又は診療放射線技師である。
ステップS101において、操作者は超音波プローブ1の音響放射面にゼリー210を塗布する。具体的には、操作者は第1鍔部111の音響放射面に音響カップリング用のゼリー210を塗布する。ゼリー210は、一定の粘度を有する。このとき、音響放射面を十分に被覆できる程度に十分な量のゼリー210が塗布されるのが望ましい。
ステップS102において、操作者は音響放射面側からシース200で超音波プローブ1を被覆する。ステップS102実行後の超音波プローブ1の外観は、図4Aに示される。同図に示す通り、シース200はヘッド11及びハンドル12に加え、ケーブル13の一部を被覆する。このとき、シース200で被覆された内部の空間には空気が存在する。特に、シース200と音響放射面との間に介在する空気は、第1鍔部111の振動子115における超音波の送受信に対して障害となる。したがって、シース200内部で音響放射面側に存在する空気を吸引し除去することが必要となる。
ステップS103において、操作者はシース200内部で設置溝121にノズル220を設置する。例えば、操作者は設置溝121にノズル220を押し込むことでノズル220を設置する。この場合、設置溝121はその断面において超音波プローブ1の外側方向に一定程度、窄まった形状を有していればよい。これにより、設置溝121に押し込まれたノズル220を設置溝121内部に固定することができる。
ステップS104において、操作者はシース200外部から装着溝122に締付部材230を装着する。締付部材230は、例えば弾性を有する部材(例:輪ゴム、バネ)である。具体的には、操作者は装着溝122に締付部材230を緊張させた状態で装着する。これにより、シース200は締付部材230の付勢力により、装着溝122の周囲において超音波プローブ1の内側方向に狭窄させられる。同時に、シース200を介してノズル220も締付部材230の付勢力により、超音波プローブ1の内側方向に圧迫して固定される。
ステップS105において、操作者はノズル220でシース200内部の空気を吸引する。ステップS105実行後の超音波プローブ1の外観は、図4Bに示される。同図に示す通り、シース内部200の空気が吸引されることで、シース200外部からの大気圧によりシース内部200の空間は狭まる。ノズル220はヘッド11側の空気をハンドル12側の方向に吸引するため、当該方向にゼリー210が引き伸ばされる。本実施形態に係る超音波プローブ1は、引き伸ばされて第1鍔部111の音響放射面から漏れ出たゼリー210を、第2鍔部112により受け止める。受け止められたゼリー210は、第1鍔部111及び第2鍔部112の間の空間(すなわち、胴部113周囲の空間)に留められる。また、空気吸引の際にシース200は第2鍔部112の縁に密着するため、漏れ出たゼリー210がシース200を伝って第2鍔部112よりもハンドル12側に流出しない。したがって、超音波プローブ1は操作者等がハンドル12を洗浄する手間を省くことができる。
ステップS106において、操作者はシース200外部から胴部113に締付部材230を装着する。操作者が締付部材230を装着する手順は、ステップS104と同様である。これにより、シース200は締付部材230の付勢力により、胴部113の周囲において超音波プローブ1の内側方向に狭窄させられる。ステップS106実行中の超音波プローブ1の外観は、図4Cに示される。同図に示す通り、胴部113の周囲に留まっていたゼリー210が、締付部材230により縛られたシース200により、通過溝114を通過して音響放射面側に押し戻される。換言すれば、通過溝114はゼリー210が音響放射面側に流れるための流路となる。斯くして、超音波プローブ1はゼリー210を音響放射面に留めることができる。
ステップS107において、操作者はノズル220及び装着溝122の締付部材230を抜去する。具体的には、操作者はシース200を縛っている装着溝122の締付部材230を抜去した後、締付部材230に縛られていたノズル220を抜去する。ステップS107実行後の超音波プローブ1の外観は、図4Dに示される。同図に示す通り、ノズル220及び装着溝122の締付部材230は抜去されている一方、胴部113の締付部材230は抜去されていない。斯かる状態で、操作者は超音波プローブ1を被検体の表面に当接させて超音波検査を実施する。このとき、超音波プローブ1の音響放射面側に留まるゼリー210にシース200外部から圧力が加わり、ゼリー210はハンドル12側に押し戻されようとする。しかしながら、胴部113に装着された締付部材230は、ゼリー210が締付部材230の位置よりもハンドル12側に流れ出るのを阻止することで、ゼリー210を音響放射面側に留めることができる。
以上、第1実施形態に係る超音波プローブ1及びその使用方法について説明した。第1実施形態に係る超音波プローブ1によれば、シース内の空気吸引や超音波検査の際に、超音波プローブ1の音響放射面側から持ち手側に音響カップリング剤が引き伸ばされて、音響放射面上の音響カップリング剤が不足する事態を防ぐことができる。これにより、操作者は超音波プローブ1を用いて、シースが被覆された状態での超音波検査を効率良く実施することができる。さらに、持ち手側に音響カップリング剤が引き伸ばされることがないため、超音波プローブ1は、超音波検査終了後における超音波プローブ1の洗浄の煩雑さを解消することができる。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係る超音波プローブ1及びゼリー戻し部材300の構成例を示す図である。第2実施形態に係る超音波プローブ1の構成は、第1実施形態に係る超音波プローブ1の構成と概ね同様である。相違点として、第2実施形態に係る超音波プローブ1は通過溝114を有しない。第2実施形態において、超音波プローブ1の胴部113には弾性部材の一種であるゼリー戻し部材300が装着される。ここでは、超音波プローブ1及びゼリー戻し部材300の正面図を基準として、それぞれの正面図の真上にそれぞれの平面図を配置している。各図は、同一の縮尺において示される。
ゼリー戻し部材300は、円盤状又は矩形状の締付部材である。ゼリー戻し部材300のサイズは、第2鍔部112のサイズと概ね同一である。ゼリー戻し部材300の中央には、超音波プローブ1の胴部113の半径(第3半径)と略同一又は胴部113の半径よりも短い半径(第4半径)を有する開口310が形成されている。ゼリー戻し部材300は、操作者により外側方向に引き伸ばされることで、内側方向への付勢力が発生する。このとき、ゼリー戻し部材300の開口310の半径は、少なくとも胴部113の半径に至るまで引き伸ばされる。これにより、ゼリー戻し部材300は胴部113を締め付けることができる。開口310は、円盤状又は矩形状であってもよい。開口310は、断面形状がL字型を成す縁部320により囲まれる。
図6は、第2実施形態に係るゼリー戻し部材300の設計を示す図である。ここでは、図5におけるゼリー戻し部材300の正面図に対して、設計に関する説明が与えられる。本実施形態において、ゼリー戻し部材300の中心軸方向の厚さは、超音波プローブ1の胴部113の厚さと略同一である。ゼリー戻し部材300は、操作者が容易に把持可能に一定の厚さがあればよい。ゼリー戻し部材300の中心軸方向は、ゼリー戻し部材300の主面が延在する方向に対して垂直な方向に相当する。開口310の半径(第4半径;r4)は、ゼリー戻し部材300の中心軸上における開口310の中心点から、当該中心軸に直交する方向に最も遠い開口310の点までの距離を指す。胴部113の半径と開口310の半径との関係性は、「r3≧r4」と数式化される。要約すれば、超音波プローブ1の各部の半径、及びゼリー戻し部材300の開口310の半径との関係性は「r4≦r3<r1≦r2」と数式化される。
図7及び図8は、第2実施形態に係る超音波プローブ1及びゼリー戻し部材300の使用例を示す図である。図7では、超音波プローブ1の操作者が実行する各ステップ(S201-S209)が示され、図8では各ステップのうち一部のステップの実行中又は実行後における超音波プローブ1の外観が示される。特に、ゼリー戻し部材300はステップS201及びS207に関与する。
ステップS201において、操作者は超音波プローブ1にゼリー戻し部材300を通す。具体的には、操作者はゼリー戻し部材300を音響放射面側から超音波プローブ1に通す。通されたゼリー戻し部材300は、例えばケーブル13上の任意の場所に位置する。
ステップS202において、操作者は超音波プローブ1の音響放射面にゼリー210を塗布する。ステップS202は、ステップS101と同様である。
ステップS203において、操作者は音響放射面側からシース200で超音波プローブ1を被覆する。ステップS203は、ステップS102と同様である。ステップS203実行後の超音波プローブ1の外観は、図8Aに示される。同図に示す通り、シース200はヘッド11及びハンドル12に加え、ケーブル13の一部を被覆する。第1実施形態とは異なり、第2実施形態ではシース200よりも遠い位置にゼリー戻し部材300が位置する。
ステップS204において、操作者はシース200内部で設置溝121にノズル220を設置する。ステップS204は、ステップS103と同様である。このとき、ノズル220はゼリー戻し部材300の開口310を通して設置溝121に設置される。
ステップS205において、操作者はシース200外部から装着溝122に締付部材230を装着する。ステップS205は、ステップS104と同様である。
ステップS206において、操作者はノズル220でシース200内部の空気を吸引する。ステップS206は、ステップS105と同様である。ステップS206実行後の超音波プローブ1の外観は、図8Bに示される。同図に示す通り、シース内部200の空気が吸引されることで、シース200外部からの大気圧によりシース内部200の空間は狭まる。第1実施形態とは異なり、第2実施形態ではシース200よりも遠い位置にゼリー戻し部材300が位置する。
ステップS207において、操作者はゼリー戻し部材300で音響放射面側にゼリー210を押し出す。具体的には、操作者はゼリー戻し部材300を胴部113に装着した後、胴部113から音響放射面側に向かってゼリー戻し部材300を第1鍔部111の表面上で滑らせる。このとき、ゼリー戻し部材300の内縁部(すなわち、開口310の周辺部)は、超音波プローブ1の表面に密着している。すなわち、ゼリー戻し部材300は、シース200を超音波プローブ1の内側方向に締め付けながら音響放射面側に移動する。これにより、胴部113に留まっているゼリー210が音響放射面側に絞り出されるとともに、第1鍔部111の表面に付着しているゼリー210も音響放射面側に絞り出される。ステップS207実行中の超音波プローブ1の外観は、図8Cに示される。同図に示す通り、ゼリー戻し部材300を用いた操作により、胴部113側から音響放射面側に向けてゼリー210が押し戻される。なお、本操作は超音波プローブ1の音響放射面が鉛直下方を向いた状態で行われてもよい。これにより、押し戻されたゼリー210が重力の作用により音響放射面に留まるため、ゼリー210が再び胴部113に戻るのを防ぐことができる。当該状態は、後述するステップS208で胴部113に締付部材230が装着されるまで維持されてもよい。
斯くして、第2実施形態に係る超音波プローブ1は、通過溝114を設けることなくゼリー210を音響放射面に留めることができる。特に、第2実施形態によれば、操作者は第1鍔部111の表面に付着したゼリー210をゼリー戻し部材300により押し戻すことができるので、より効率的にゼリー210を音響放射面に留めることができる。さらに、操作者はゼリー戻し部材300を使用することで、自身の手でゼリー210を押し戻すよりも効率的にゼリー210を押し戻すことができる。もちろん、第2実施形態において通過溝114が設けられても構わない。なお、ゼリー戻し部材300はシース200の末端まで移動した後、超音波プローブ1から抜去される。
ステップS208において、操作者はシース200外部から胴部113に締付部材230を装着する。ステップS208は、ステップS106と同様である。第2実施形態では、既にゼリー戻し部材300により胴部113周囲のゼリー210が押し戻されている。よって、胴部113に装着された締付部材230は、操作者が被検体に超音波プローブ1を当接した際に、音響放射面に留まるゼリー210がハンドル12側に押し戻されるのを防ぐストッパとして主に機能する。
ステップS209において、操作者はノズル220及び装着溝122の締付部材230を抜去する。ステップS209は、ステップS107と同様である。ステップS209実行後の超音波プローブ1の外観は、図8Dに示される。同図に示す通り、ノズル220及び装着溝122の締付部材230は抜去されている一方、胴部113の締付部材230は抜去されていない。
以上、第2実施形態に係る超音波プローブ1及びその使用方法について説明した。第2実施形態に係る超音波プローブ1によれば、第1実施形態に係る超音波プローブ1と同様な効果が得られる。さらに、操作者は超音波プローブ1の付属品であるゼリー戻し部材300を用いて、より効率的に音響カップリング剤を音響放射面に留めることができる。すなわち、超音波プローブ1のセットにはゼリー戻し部材300が含まれてもよい。
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態に係る超音波診断システム100の構成例を示す図である。超音波診断システム100は、第1又は第2実施形態に係る超音波プローブ1を用いて超音波診断を実施するためのシステムである。超音波診断システム100は、各構成として超音波プローブ1、シース200、ゼリー210、ノズル220、ポンプ221、締付部材230、ゼリー戻し部材300及び本体装置400を含む。各構成のうち、シース200及びゼリー210はそれぞれ音響カップリング部の一例であり、ノズル220及びポンプ221はそれぞれ吸引部の一例であり、締付部材230及びゼリー戻し部材300はそれぞれ固定部の一例である。音響カップリング部、吸引部及び固定部に含まれる各構成は、超音波プローブ1に対して使用される。なお、吸引部は、掃除機(例えば、軽量なUSB掃除機)であってもよい。
超音波プローブ1には、ケーブル13を介して本体装置400が接続される。超音波プローブ1及び本体装置400は、超音波診断装置500を構成する。
図10は、第3実施形態に係る超音波診断装置500の構成例を示す図である。超音波診断装置500は、超音波プローブ1と、本体装置400とを有している。本体装置400は、入力装置401および出力装置402と接続されている。また、本体装置400は、ネットワークNWを介して外部装置403と接続されている。外部装置403は、例えば、PACS(Picture Archiving and Communication Systems)を搭載したサーバである。なお、本実施形態において入力装置401、出力装置402及び外部装置403のうち少なくとも一つが超音波診断システム100に含まれてもよい。
超音波プローブ1は、例えば、本体装置400による制御に従い、被検体P内のスキャン領域について超音波スキャンを実行する。超音波プローブ1は、例えば、複数の圧電振動子(振動子115に相当)、複数の圧電振動子とケースとの間に設けられる整合層、および複数の圧電振動子から放射方向に対して後方への超音波の伝搬を防止するバッキング材を有する。超音波プローブ1は、例えば、第1の素子配列方向(エレベーション方向)と第2の素子配列方向(アジマス方向)とに沿って複数の超音波振動子が配列された2次元アレイプローブである。超音波プローブ1は、本体装置400と着脱自在に接続される。超音波プローブ1には、オフセット処理、および超音波画像をフリーズさせる操作(フリーズ操作)等の際に押下されるボタンが配置されてもよい。
複数の圧電振動子は、本体装置400が有する超音波送信回路410から供給される駆動信号に基づいて超音波を発生する。これにより、超音波プローブ1から被検体Pへ超音波が送信される。超音波プローブ1から被検体Pへ超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。また、送信された超音波パルスが、移動している血流または心臓壁等の表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向の速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。超音波プローブ1は、被検体Pからの反射波信号を受信して電気信号に変換する。
図10には、一つの超音波プローブ1と本体装置400との接続関係を例示している。しかしながら、本体装置400には、複数の超音波プローブを接続することが可能である。接続された複数の超音波プローブのうちいずれを超音波スキャンに使用するかは、例えば、タッチパネル上のソフトウェアボタンによって任意に選択することができる。
本体装置400は、超音波プローブ1により受信された反射波信号に基づいて超音波画像を生成する装置である。本体装置400は、超音波送信回路410と、超音波受信回路420と、内部記憶回路430と、画像メモリ440と、入力インタフェース450と、出力インタフェース460と、通信インタフェース470と、処理回路480とを有している。
超音波送信回路410は、超音波プローブ1に駆動信号を供給するプロセッサである。超音波送信回路410は、例えば、トリガ発生回路、遅延回路、およびパルサ回路により実現される。トリガ発生回路は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返して発生する。遅延回路は、超音波プローブから発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な、圧電振動子ごとの遅延時間を、トリガ発生回路が発生する各レートパルスに対し与える。パルサ回路は、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に設けられる複数の超音波振動子へ駆動信号(駆動パルス)を印加する。遅延回路により各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、複数の圧電振動子の表面からの送信方向が任意に調整可能となる。
また、超音波送信回路410は、駆動信号によって、超音波の出力強度を任意に変更することができる。超音波診断装置500では、出力強度を大きくすることにより、被検体P内での超音波の減衰の影響を小さくすることができる。超音波診断装置500は、超音波の減衰の影響を小さくすることによって、受信時において、S/N比の大きい反射波信号を取得することができる。
一般的に、超音波が被検体P内を伝播すると、出力強度に相当する超音波の振動の強さ(これは、音響パワーとも称する)が減衰する。音響パワーの減衰は、吸収、散乱および反射などによって起こる。また、音響パワーの減少の度合いは、超音波の周波数および超音波の放射方向の距離に依存する。例えば、超音波の周波数を大きくすることにより、減衰の度合いは大きくなる。また、超音波の放射方向の距離が長くなるほど、減衰の度合いは大きくなる。
超音波受信回路420は、超音波プローブ1が受信した反射波信号に対して各種処理を施し、受信信号を生成するプロセッサである。超音波受信回路420は、超音波プローブ1によって取得された超音波の反射波信号に基づく受信信号を生成する。具体的には、超音波受信回路420は、例えば、プリアンプ、A/D変換器、復調器、およびビームフォーマにより実現される。プリアンプは、超音波プローブ1が受信した反射波信号をチャネルごとに増幅してゲイン補正処理を行う。A/D変換器は、ゲイン補正された反射波信号をディジタル信号に変換する。復調器は、ディジタル信号を復調する。ビームフォーマは、例えば、復調されたディジタル信号に受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与えて、遅延時間が与えられた複数のディジタル信号を加算する。ビームフォーマの加算処理により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調された受信信号が発生する。尚、以降では、「超音波の反射波信号」および「受信信号」を総称して「エコー信号」と呼ぶ。よって、「受信信号の強度」は、「エコー信号の反射強度(エコー反射強度)」と言い換えられてもよい。
内部記憶回路430は、例えば、磁気的記憶媒体、光学的記憶媒体、または半導体メモリ等、プロセッサにより読み取り可能な記憶媒体等を有する。プログラムおよび各種データは、例えば、内部記憶回路430に予め記憶されていてもよい。また、プログラムおよび各種データは、例えば、非一過性の記憶媒体に記憶されて配布され、非一過性の記憶媒体から読み出されて内部記憶回路430にインストールされてもよい。また、内部記憶回路430は、入力インタフェース450を介して入力される操作に従い、処理回路480で生成されるBモード画像データ、造影画像データ、血流映像に関する画像データ、および三次元データなどを記憶する。内部記憶回路430は、記憶している画像データおよび三次元データを、通信インタフェース470を介して外部装置403等に転送することも可能である。
なお、内部記憶回路430は、CDドライブ、DVDドライブ、およびフラッシュメモリなどの可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置などであってもよい。内部記憶回路430は、記憶しているデータを可搬性記憶媒体へ書き込み、可搬性記憶媒体を介してデータを外部装置403に記憶させることも可能である。
画像メモリ440は、例えば、磁気的記憶媒体、光学的記憶媒体、または半導体メモリなどの、プロセッサにより読み取り可能な記憶媒体を有する。画像メモリ440は、入力インタフェース450を介して入力されるフリーズ操作直前の複数フレームに対応する画像データを保存する。画像メモリ440に記憶されている画像データは、例えば、連続表示(シネ表示)される。尚、画像メモリ440は、画像データの保存に限らず、三次元データを保存してもよい。
上記の内部記憶回路430および画像メモリ440は、必ずしもそれぞれが独立した記憶装置により実現されなくてもよい。内部記憶回路430および画像メモリ440は、単一の記憶装置により実現されてもよい。また、内部記憶回路430および画像メモリ440は、それぞれが複数の記憶装置により実現されてもよい。
入力インタフェース450は、入力装置401を介し、操作者からの各種指示を受け付ける。入力装置401は、例えば、マウス、キーボード、パネルスイッチ、スライダースイッチ、トラックボール、ロータリーエンコーダ、操作パネル、およびタッチパネルである。入力インタフェース450は、例えばバスを介して処理回路480に接続され、操作者から入力される操作指示を電気信号へ変換し、電気信号を処理回路480へ出力する。なお、入力インタフェース450は、マウスおよびキーボード等の物理的な操作部品と接続するものだけに限られない。例えば、超音波診断装置500とは別体に設けられた外部の入力機器から入力される操作指示に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路480へ出力する回路も入力インタフェース450の例に含まれる。
出力インタフェース460は、例えば処理回路480からの電気信号を出力装置402へ出力するためのインタフェースである。出力装置402は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRTディスプレイ等の任意のディスプレイである。出力装置402は、入力装置401を兼ねたタッチパネル式のディスプレイでもよい。出力装置402は、ディスプレイの他に、音声を出力するスピーカーを更に含んでもよい。出力インタフェース460は、例えばバスを介して処理回路480に接続され、処理回路480からの電気信号を出力装置402に出力する。
通信インタフェース470は、例えばネットワークNWを介して外部装置403と接続され、外部装置403との間でデータ通信を行う。
処理回路480は、例えば、超音波診断装置500の中枢として機能するプロセッサである。処理回路480は、内部記憶回路430に記憶されているプログラムを実行することで、当該プログラムに対応する機能を実現する。処理回路480は、例えば、Bモード処理機能481と、ドプラ処理機能482と、画像生成機能483と、三次元データ生成機能484と、表示制御機能485と、システム制御機能486とを有している。
処理回路480は、超音波診断装置500の全体の動作を制御する。処理回路480は、少なくとも一つのプロセッサを含む。「プロセッサ」という文言は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例:単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:Simple Programmable Logic Device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。プロセッサがCPUである場合、プロセッサは内部記憶回路430に保存されたプログラムを読み出して実行することで各機能を実現する。一方、プロセッサがASICである場合、プログラムが内部記憶回路430に保存される代わりに、各機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。プロセッサは、単一の回路として構成されてもよいし、複数の独立した回路を組み合わせて構成されてもよい。本実施形態において、処理回路480は各機能(例:Bモード処理機能481、ドプラ処理機能482、画像生成機能483、三次元データ生成機能484、表示制御機能485、システム制御機能486)を実現する。
Bモード処理機能481は、超音波受信回路420から受け取った受信信号(エコー信号)に基づき、Bモードデータを生成する機能である。Bモード処理機能481において処理回路480は、例えば、超音波受信回路420から受け取った受信信号に対して包絡線検波処理、および対数圧縮処理などを施し、受信信号の信号強度(エコー反射強度)を輝度の値(輝度値)で表現したデータ(Bモードデータ)を生成する。生成されたBモードデータは、2次元的な超音波走査線(ラスタ)上のBモードRAWデータとして不図示のRAWデータメモリに記憶される。
また、処理回路480は、Bモード処理機能481により、ハーモニックイメージング(Harmonic Imaging)を実行することができる。ハーモニックイメージングとは、超音波の反射波信号に含まれる基本波成分だけでなく、高調波成分(ハーモニック成分)も利用する撮像法である。ハーモニックイメージングには、例えば、造影剤を用いないティッシュハーモニックイメージング(THI:Tissue Harmonic Imaging)と、造影剤を利用するコントラストハーモニックイメージング(CHI:Contrast Harmonic Imaging)とがある。
THIでは、振幅変調(AM:Amplitude Modulation)法や位相変調(PM:Phase Modulation)法、AM法及びPM法を組み合わせたAMPM法と呼ばれる映像法を用いて、ハーモニック成分を抽出することができる。
AM法、PM法およびAMPM法では、同一の走査線に対して振幅や位相が異なる超音波送信を複数回行う。これにより、超音波受信回路420は、各走査線で複数の反射波データを生成し、生成した反射波データを出力する。処理回路480は、Bモード処理機能481により、各走査線の複数の反射波データを、変調法に応じた加減算処理することで、ハーモニック成分を抽出する。そして、処理回路480は、ハーモニック成分の反射波データに対して包絡線検波処理などを行って、Bモードデータを生成する。
また、CHIでは、例えば、周波数フィルタを用いてハーモニック成分を抽出する。処理回路480は、Bモード処理機能481により、造影剤を反射源とする反射波データ(高調波成分)と、被検体P内の組織を反射源とする反射波データ(基本波成分)とを分離することができる。これにより、処理回路480は、フィルタを用いて造影剤からの高調波成分を選択して、造影画像データを生成するためのBモードデータを生成することができる。
造影画像データを生成するためのBモードデータは、造影剤を反射源とするエコー反射強度を輝度値で表したデータとなる。また、処理回路480は、被検体Pの反射波データから基本波成分を抽出して、組織画像データを生成するためのBモードデータを生成することもできる。
ドプラ処理機能482は、超音波受信回路420から受け取った受信信号を周波数解析することで、スキャン領域に設定されるROI(Region Of Interest:関心領域)内にある移動体のドプラ効果に基づく運動情報を抽出したデータ(ドプラ情報)を生成する機能である。生成されたドプラ情報は、2次元的な超音波走査線上のドプラRAWデータ(ドプラデータとも称する)として不図示のRAWデータメモリに記憶される。
具体的には、処理回路480は、ドプラ処理機能482により、例えば移動体の運動情報として、平均速度、平均分散値、平均パワー値などを複数のサンプル点それぞれで推定し、推定した運動情報を示すドプラデータを生成する。移動体は、例えば、血流や、心壁などの組織、造影剤である。本実施形態に係る処理回路480は、ドプラ処理機能482により、血流の運動情報(血流情報)として、血流の平均速度、血流速度の分散値、血流信号のパワー値などを、複数のサンプル点それぞれで推定し、推定した血流情報を示すドプラデータを生成する。
画像生成機能483は、Bモード処理機能481により生成されたデータに基づいて、Bモード画像データを生成する機能である。例えば、画像生成機能483において処理回路480は、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用の画像データ(表示用画像データ)を生成する。具体的には、処理回路480は、RAWデータメモリに記憶されたBモードRAWデータに対してRAW-ピクセル変換、例えば、超音波プローブ1による超音波の走査形態に応じた座標変換を実行することで、ピクセルから構成される2次元Bモード画像データ(超音波画像データとも称する)を生成する。換言すると、処理回路480は、画像生成機能483により、超音波の送受信によって、連続する複数のフレームにそれぞれ対応する複数の超音波画像(医用画像)を生成する。
また、処理回路480は、例えば、RAWデータメモリに記憶されたドプラRAWデータに対してRAW-ピクセル変換を実行することで、血流情報が映像化されたドプラ画像データを生成する。ドプラ画像データは、平均速度画像データ、分散画像データ、パワー画像データ、又はこれらを組み合わせた画像データである。処理回路480は、ドプラ画像データとして、血流情報がカラーで表示されるカラードプラ画像データ、および一つの血流情報がグレースケールで波形状に表示されるドプラ画像データを生成する。
三次元データ生成機能484は、超音波受信回路420から受け取った受信信号に基づき、三次元のBモードデータ(三次元データ)を生成する機能である。三次元データ生成機能484において処理回路480は、Bモード処理機能481によって生成したBモードデータを用いて、三次元空間中に配置したボクセルに輝度値を割り当てることによって三次元データを生成する。この三次元データは、ボリュームデータと呼ばれてもよい。尚、輝度値がエコー反射強度に対応していることから、ボリュームデータのボクセルには、エコー反射強度が割り当てられていると解釈してもよい。よって、以降では、「ボリュームデータの輝度値」は、「エコー反射強度」と略同様の意味で用いられてよい。
表示制御機能485は、画像生成機能483により生成された各種超音波画像データに基づく画像を出力装置402としてのディスプレイに表示させる機能である。具体的には、例えば、処理回路480は、表示制御機能485により、画像生成機能483により生成されたBモード画像データ、ドプラ画像データ、又はこれらの両方を含む画像データに基づく画像のディスプレイにおける表示を制御する。
より具体的には、処理回路480は、表示制御機能485により、例えば、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用画像データを生成する。また、処理回路480は、表示用画像データに対し、ダイナミックレンジ、輝度(ブライトネス)、コントラスト、及びγカーブ補正、並びにRGB変換等の各種処理を実行してもよい。また、処理回路480は、表示用画像データに、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディマーク等の付帯情報を付加してもよい。また、処理回路480は、操作者が入力装置により各種指示を入力するためのユーザインタフェース(GUI:Graphical User Interface)を生成し、GUIをディスプレイに表示させてもよい。
システム制御機能486は、超音波診断装置500全体の動作を統括して制御する機能である。例えば、システム制御機能486において処理回路480は、超音波の送受信に関するパラメータに基づいて超音波送信回路410および超音波受信回路420を制御する。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、音響カップリング剤を音響放射面に留めることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。