一般的な固定体の設置作業では、デッキプレートの複数箇所に形成された取付孔に対して、複数の固定体(インサート)がそれぞれ打ち込まれる。しかしながら、特許文献1の部品打ち込み工具(固定体設置装置)では、デッキプレートの複数箇所に固定体を続けて打ち込むことを要する連続作業において、その都度、固定体の上下向きを合わせて、固定体を部品打ち込み工具に着磁させる装填工程が必要となることから、固定体の設置作業に
多くの手間や時間がかかることが問題であった。すなわち、従来の固定体設置装置では、複数の固定体をデッキプレートに設置する際の作業効率が悪いことが課題として挙げられる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、デッキプレートに複数の固定体をより効率的に設置することを可能とする、固定体設置装置を提供することにある。また、本発明のさらなる目的は、デッキプレートに複数の固定体をより効率的に設置するために、該固定体設置装置に関連する固定体の向き修正機構をも提供する。
請求項1に記載の固定体設置装置は、デッキプレートの取付孔に対して固定される少なくとも1つの固定体、および、前記固定体を前記取付孔に対して取り付けるために装填する取付工具を備える固定体設置装置であって、
前記固定体は、前記取付孔に先端側から挿入される軸部と、前記軸部が前記取付孔内に押し込まれることで前記デッキプレートに固定される固定部と、を備え、
前記取付工具は、
軸方向に沿って延伸し、前記固定体が通過するための通路、および、複数の固定体を軸方向に直列に並べて収容可能である収容部を内部に形成する中空筒状の筒壁部と、
前記収容部の先端側で開口し、前記固定体を排出可能である先端開口部と、
前記固定体を前記取付孔に押し込み可能とする取付位置に前記固定体を保持し、前記固定体の前記先端開口部からの少なくとも自重落下による抜け出しを規制する一方で、前記固定体に対して排出方向への所定の力が付加されると前記固定体が前記先端開口部から排出することを許容する、保持部と、
前記固定体の前記取付位置への移動を許容する一方で、前記取付位置から基端側への移動を規制し、かつ、前記固定体を先端側に押し込むように構成された押圧部と、を備え、
前記複数の固定体が前記取付工具に装填された状態で、前記取付位置に保持された第1の固定体が前記取付工具から排出されると、前記第1の固定体に隣接して待機する第2の固定体が前記取付位置へと移動して前記保持部によって前記取付位置に保持されることを特徴とする。
請求項2に記載の固定体設置装置は、請求項1に記載の固定体設置装置において、前記固定体は、前記固定体の基端側に直列に配置された他の固定体を受けるように構成され、前記保持部は、直列に収容された前記複数の固定体の自重落下による抜け出しを規制するように前記第1の固定体を前記取付位置に保持する保持力を有することを特徴とする。
請求項3に記載の固定体設置装置は、請求項1または2に記載の固定体設置装置において、前記押圧部は、前記通路の外側に控えて前記固定体を前記取付位置に送り出す送出位置と、前記通路内に入り込んで前記固定体の前記取付位置から基端側への移動を規制するとともに前記取付位置の前記固定体を先端側に押圧する押圧位置と、に変位可能であることを特徴とする。
請求項4に記載の固定体設置装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載の固定体設置装置において、前記固定体は、前記軸部の径方向外側に張り出した被当接部をさらに備え、
前記保持部は、前記被当接部に先端側から当接し、前記1または複数の固定体を支持する支持位置と、前記被当接部に当接することなく前記固定体の前記先端開口部からの抜け出しを許容する排出位置と、に弾性的に変位可能であることを特徴とする
請求項5に記載の固定体設置装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載の固定体設
置装置において、前記保持部は、前記先端開口部よりも前記収容部の基端側に配置され、前記固定体を前記取付位置に磁力によって保持する磁石を有することを特徴とする。
請求項6に記載の固定体設置装置は、請求項1から5のいずれか一項に記載の固定体設置装置において、前記固定体は、前記押圧部に押圧される被押圧部を備え、
前記押圧部は、前記被押圧部と軸方向に重ならずに前記固定体を前記取付位置に送り出し可能な送出位置と、前記被押圧部を押圧可能である押圧位置とに変位可能である可動押圧片に形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の固定体設置装置は、請求項6に記載の固定体設置装置において、前記固定体は、磁性材料によって構成された磁性部を備え、
前記可動押圧片は、前記磁性部に対して磁気吸引力を発生させる磁気吸引部を備え、
前記可動押圧片は、自然状態で前記送出位置に配置され、前記固定体が前記取付位置に保持されたときに前記磁気吸引部および前記磁性部が磁気吸引力によって互いに引き寄せられて、自然状態の前記送出位置から前記押圧位置へと変位することを特徴とする。
請求項8に記載の固定体設置装置は、請求項1から7のいずれか一項に記載の固定体設置装置において、前記取付工具は、前記複数の固定体が前記取付工具に装填された状態で、前記取付位置に保持された第1の固定体が前記取付工具から排出された後、前記第2の固定体が前記取付位置へと移動する動作を遅延させる遅延部をさらに備えることを特徴とする。
請求項9に記載の固定体設置装置は、請求項8に記載の固定体設置装置において、前記遅延部は、前記筒壁部の内面から前記通路に向けて突出する凸部によって構成される。
請求項10に記載の固定体設置装置は、請求項1から9のいずれか一項に記載の固定体設置装置において、前記固定体は、基端側に偏った位置に重心を有しており、
前記取付工具は、前記筒壁部の基端に連設され、前記筒壁部の基端側開口に投入される前記固定体の向きを修正するための向き修正機構をさらに備え、
前記向き修正機構は、前記固定体を投入するための導入口と、前記導入口に投入された前記固定体を、前記固定体の先端が前記先端開口部を向くように順方向に整列させる向き修正部と、前記向き修正部の下流で前記収容部に連通する導出口と、を備えることを特徴とする。
請求項11に記載の固定体設置装置は、請求項10に記載の固定体設置装置において、前記向き修正機構は、
前記導入口に前記固定体が順方向を向いて投入されたときに、前記固定体の向きを順方向に維持しながら前記導出口に移動させる第1経路と、
前記導入口に前記固定体が逆方向を向いて投入されたときに、前記固定体を転動させて、前記固定体の向きを逆方向から順方向に反転させて前記導出口に移動させる第2経路と、
逆方向を向く前記固定体が前記第1経路に進入することを規制する第1規制壁と、
順方向を向く前記固定体が前記第2経路に進入することを規制する第2規制壁と、
順方向を向く前記固定体を前記第1経路に選択的に導き、かつ、逆方向を向く前記固定体を前記第2経路に選択的に導くように構成された切替部と、を備えることを特徴とする。
請求項12に記載の向き修正機構は、デッキプレートの取付孔に対して固定される固定体の向きを調整するための向き修正機構であって、
前記固定体は、前記取付孔に先端側から挿入される軸部と、前記軸部が前記取付孔内に
押し込まれることで前記デッキプレートに固定される固定部と、を備え、かつ、前記固定体は、基端側に偏った位置に重心を有しており、
前記向き修正機構は、
導入口と、
前記導入口の下流に配置された向き修正部と、
前記向き修正部の下流で開口する導出口と、を備え、
前記向き修正部は、
前記導入口に前記固定体が順方向を向いて投入されたときに、前記固定体の向きを順方向に維持しながら前記導出口に移動させる第1経路と、
前記導入口に前記固定体が逆方向を向いて投入されたときに、前記固定体を転動させて、前記固定体の向きを逆方向から順方向に反転させて前記導出口に移動させる第2経路と、
逆方向を向く前記固定体が前記第1経路に進入することを規制する第1規制壁と、
順方向を向く前記固定体が前記第2経路に進入することを規制する第2規制壁と、
順方向を向く前記固定体を前記第1経路に選択的に導き、かつ、逆方向を向く前記固定体を前記第2経路に選択的に導くように構成された切替部と、を備えることを特徴とする。
請求項13に記載の取付工具は、固定体をデッキプレートの取付孔に対して押し込んで取り付けるための取付工具であって、
基端から先端まで軸方向に沿って延伸し、前記固定体が通過するための通路、および、複数の固定体を軸方向に直列に並べて収容可能である収容部を内部に形成する中空筒状の筒壁部と、
前記収容部の先端側で開口し、前記固定体を排出可能である先端開口部と、
前記固定体を前記取付孔に押し込み可能とする取付位置に前記固定体を保持し、前記固定体の前記先端開口部からの少なくとも自重落下による抜け出しを規制する一方で、前記固定体に対して排出方向への所定の力が付加されると前記固定体が前記先端開口部から排出することを許容する、保持部と、
前記固定体の前記取付位置への移動を許容する一方で、前記取付位置から基端側への移動を規制し、かつ、前記固定体を先端側に押し込むように構成された押圧部と、を備え、
前記複数の固定体が前記収容部に装填された状態で、前記取付位置に保持された第1の固定体が前記先端開口部から排出されると、前記第1の固定体に隣接して待機する第2の固定体が前記取付位置へと移動して前記保持部によって前記取付位置に保持されることを特徴とする。
請求項1に記載の固定体設置装置によれば、取付工具の筒壁部の収容部に複数の固定体を収容することが可能である。また、保持部は、固定体を収容部に装填した状態で、先頭の固定体を取付孔に取付可能とする取付位置に保持する。そして、押圧部は、保持部によって取付位置に保持された固定体を取付孔に対して押し込むように作用して、固定体をデッキプレートに固定する。その後、取付工具を取付孔から離れる方向に操作すると、固定体に対する排出方向の力が発生し、保持部による固定体の保持が解除され、(デッキプレートに固定された状態の)固定体が取付工具の先端開口部から排出されて、固定体のデッキプレートへの固定が完了する。さらに、固定体設置装置は、複数の固定体が取付工具に装填された状態で、取付位置に保持された第1の固定体が取付工具から排出されると、第1の固定体に隣接して待機する第2の固定体が取付位置へと移動して保持部によって取付位置に保持されるように構成されている。すなわち、収容部に複数の固定体が装填されていれば、先頭の第1の固定体をデッキプレートに設置した後、次に控える第2の固定体が順に取付位置へと繰り出され、自動的にデッキプレートへ取付可能な状態となる。つまり、作業者が、予め所定数の固定体を収容部に装填しておけば、その都度、固定体を取付工
具に装填する手間がなくなる。したがって、本発明の固定体設置装置は、各固定体をデッキプレートの各箇所に取り付ける工程を連続して行うことを可能とし、複数の固定体をデッキプレートに設置する作業における作業効率を大幅に改善するものである。
請求項2に記載の固定体設置装置によれば、請求項1の発明の効果に加えて、保持部は、直列方向に積み重なった複数の固定体を保持する保持力を有することから、収容部に収容された他の固定体を保持する機構を別途設けることなく、固定体設置装置または取付工具の構造を簡易なものとすることができる。
請求項3に記載の固定体設置装置によれば、請求項1または2の発明の効果に加えて、押圧部が、通路の外側に控えた送出位置と、通路内に入り込んだ押圧位置とに変位可能であることにより、第1の固定体を排出して第2の固定体を取付位置に繰り出す際、押圧部が送出位置に変位することで、固定体の移動を邪魔することなく、固定体を基端側から取付位置に送り出すことが可能である。
請求項4に記載の固定体設置装置によれば、請求項1から3のいずれかの発明の効果に加えて、保持部は、固定体の被当接部に先端側から当接する支持位置と、被当接部に当接しない排出位置とに弾性的に変位可能であることから、簡易な構成によって、固定体を取付位置に保持し、先端開口部から不意に脱落することを防止することができる。
請求項5に記載の固定体設置装置によれば、請求項1から4のいずれかの発明の効果に加えて、保持部の磁石が、保持力を発揮することにより、固定体の安定保持が可能である。
請求項6に記載の固定体設置装置によれば、請求項1から5のいずれかの発明の効果に加えて、押圧部は、固定体の被押圧部と軸方向に重ならない送出位置と、被押圧部を押圧可能である押圧位置とに変位可能である可動押圧片から構成されていることから、第1の固定体を排出して第2の固定体を取付位置に繰り出す際、押圧部が押圧位置から送出位置に変位することで、固定体の移動を邪魔することなく、固定体を基端側から取付位置に送り出すことが可能である。
請求項7に記載の固定体設置装置によれば、請求項6の発明の効果に加えて、固定体の磁性部と可動押圧片の磁気吸引部との間の磁気吸引力によって、固定体が取付位置に保持されているときに可動押圧片の押圧部を押圧位置へと効果的に変位させることができる。そして、固定体が押圧部によって押圧されて取付工具から排出されると、可動押圧片はが自然状態へと自動的に復帰する。この自然状態では、押圧部が送出位置に配置され、次に控える固定体を取付位置にスムーズに送り出すことができる。
請求項8に記載の固定体設置装置によれば、請求項1から7のいずれかの発明の効果に加えて、遅延部が、取付位置に保持された第1の固定体が取付工具から排出された後、第2の固定体が取付位置へと移動する動作を遅延させることにより、第2の固定体が第1の固定体と連なって先端開口部から誤って排出されることを抑えることができる。
請求項9に記載の固定体設置装置によれば、請求項8の発明の効果に加えて、遅延部が筒壁部の内面から通路に向けて突出する凸部であることにより、簡易な構成で、固定体の通路上の移動を遅延させることができる。
請求項10に記載の固定体設置装置によれば、請求項1から9のいずれかの発明の効果に加えて、向き修正機構は、導入口から投入された任意の方向(つまり、順方向または逆方向)を向く固定体を、向き修正部を介して、固定体が順方向に整列した状態で導出口か
ら排出する。すなわち、向き修正機構は、向き修正部を介して筒壁部の基端側開口から投入される固定体の向きを全て順方向に揃えることができる。よって、作業者が複数の固定体を取付工具に装填する際、固定体の向きを揃える作業を省き、なおかつ、固定体の装填向きの間違いによる誤作動をなくすことができる。その結果、複数の固定体をデッキプレートに設置する作業における作業効率が改善する。
請求項11に記載の固定体設置装置によれば、請求項10の発明の効果に加えて、導入口に順方向を向く固定体が投入されたとき、第2規制壁および切替部によって、固定体が第1経路に進むように強制的に案内され、固定体の向きを順方向に維持しながら導出口から排出することができる。他方、導入口に逆方向を向く固定体が投入されたとき、第1規制壁および切替部によって、固定体が第2経路に進むように強制的に案内され、固定体の向きを逆方向から順方向に反転させて導出口から排出することができる。
請求項12に記載の向き修正機構によれば、向き修正機構は、導入口から投入された任意の方向(つまり、順方向または逆方向)を向く固定体を、向き修正部を介して、固定体が順方向に整列した状態で導出口から排出する。すなわち、向き修正機構は、向き修正部を介して導入口から投入される固定体の向きを全て順方向に揃えることができる。特には、導入口に順方向を向く固定体が投入されたとき、第2規制壁および切替部によって、固定体が第1経路に進むように強制的に案内され、固定体の向きを順方向に維持しながら導出口から排出することができる。他方、導入口に逆方向を向く固定体が投入されたとき、第1規制壁および切替部によって、固定体が第2経路に進むように強制的に案内され、固定体の向きを逆方向から順方向に反転させて導出口から排出することができる。よって、本発明の向き修正機構により、作業者が取付工具を用いて固定体を装填する際、固定体の向きを揃える作業を省き、なおかつ、固定体の装填向きの間違いによる誤作動をなくすことができる。その結果、複数の固定体をデッキプレートに設置する作業における作業効率が改善する。
請求項13に記載の取付工具によれば、筒壁部の収容部に複数の固定体を収容することが可能である。また、保持部は、複数の固定体を収容部に装填した状態で、先頭の固定体を取付孔に取付可能とする取付位置に保持する。そして、押圧部は、保持部によって取付位置に保持された固定体を取付孔に対して押し込むように作用して、固定体をデッキプレートに固定する。その後、取付工具を取付孔から離れる方向に操作すると、固定体に対する排出方向の力が発生し、保持部による固定体の保持が解除され、(デッキプレートに固定された状態の)固定体が先端開口部から排出されて、固定体のデッキプレートへの固定が完了する。さらに、取付工具は、複数の固定体が収容部に装填された状態で、取付位置に保持された第1の固定体がデッキプレートに固定されて取付工具から排出されると、第1の固定体に隣接して待機する第2の固定体が取付位置へと移動して保持部によって取付位置に保持されるように構成されている。すなわち、収容部に複数の固定体が装填されていれば、先頭の第1の固定体をデッキプレートに設置した後、次に控える第2の固定体が順に取付位置へと繰り出され、自動的にデッキプレートへ取付可能な状態となる。つまり、作業者が、予め所定数の固定体を収容部に装填しておけば、その都度、固定体を装填する手間がなくなる。したがって、本発明の取付工具は、各固定体をデッキプレートの各箇所に取り付ける工程を連続して行うことを可能とし、複数の固定体をデッキプレートに設置する作業における作業効率を大幅に改善するものである。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、
寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。また、本発明における上下左右の方向は、相対的な位置を示す概念にすぎず、これらを入れ替えて適用可能であることは言うまでもない。
本発明の一実施形態の固定体設置装置10は、デッキプレートの取付孔に対して、吊ボルトを螺着するためのインサート(固定体)を設置する用途に用いられる。しかしながら、本実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の技術的範囲から逸脱しない限り、その用途、構成を限定するものではないことは言うまでもない。以下、本発明の固定体設置装置10の構成を説明する。
図1(a)、(b)は、本発明の一実施形態の固定体設置装置10の一方側および他方側から見た斜視図である。図2は、固定体設置装置10の正面図である。図3(a)、(b)は、固定体設置装置10の左側面図および右側面図である。図4(a)、(b)は、固定体設置装置10の平面図および底面図である。図5は、固定体設置装置10のA-A縦断面図である。図6は、固定体設置装置10の分解斜視図である。
本実施形態の固定体設置装置10は、図1に示すように、全体として軸方向に延伸する長尺形状を有している。固定体設置装置10は、作業者が立った状態で該固定体設置装置10を操作することで、足下のデッキプレートの取付孔にインサートを設置することを可能とするように構成されている。しかしながら、本発明は当該実施形態に限定されず、固定体設置装置10の長さは、作業態様に応じて任意に変更され得る。
図1乃至図6に示すとおり、固定体設置装置10は、デッキプレートの取付孔に対して固定される少なくとも1つの固定体11、および、固定体11を取付孔に対して取り付けるために装填する取付工具100を備える。また、図6に示すように、取付工具100は、取付工具本体110と、該取付工具本体110の基端に連結された収容筒体130と、該収容筒体130の基端に連結された向き修正機構150とを備える。すなわち、取付工具本体110、収容筒体130および向き修正機構150を直列に組み合わせることにより取付工具100が構成されている。また、該取付工具100に1または複数の固定体11が装填されることにより、固定体設置装置10が構成される。固定体設置装置10は、一般的な使用態様において、水平方向に延在するデッキプレートに対して鉛直方向に保持されることから、以下の説明において、基端を鉛直方向の上方とし、先端を鉛直方向の下方とも表している。以下、本実施形態の固定体設置装置10の各構成要素についてより詳細に説明する。
図7を参照して、固定体11について説明する。固定体11は、所謂インサートであり、デッキプレートの取付孔に押し込まれることによってデッキプレートに固定されるように構成されている。図7(a)~(f)は、固定体11の一方向から見た斜視図、他方向から見た斜視図、平面図、正面図、底面図、およびB-B断面図である。固定体11は、先端側から取付孔に圧入されることでデッキプレートに固定されるように構成されている。ここで、その先端が取付孔を向いた固定体11をデッキプレートに取付可能な装填向きを順方向とし、その基端が取付孔を向いた固定体11をデッキプレートに取付不可能な装填向きを逆方向とする。
固定体11は、図7に示すように、基端から先端まで軸方向に延伸する軸部11aと、該軸部11aの基端で径方向外側に円環状に張り出したフランジ11bと、該軸部11aに外挿された円環状の可動挟持体11cと、該可動挟持体11cの先端側で軸部11aの外面から出没式に突出する挟持片11dと、フランジ11bおよび可動挟持体11cの間で軸部11aに外挿されたバネ11eとを備える。
軸部11aは、取付孔に先端側から挿入され、取付孔を貫通可能な長さを有する。取付孔に軸部11a先端を圧入可能とすべく、軸部11aの外径と取付孔の内径とがほぼ同一となるか、または、軸部11aの外径が取付孔の内径よりも僅かに小さくなるように定められることが好ましい。可動挟持体11cおよび挟持片11dは、協働して、固定体11の先端側で固定部として機能する。特には、可動挟持体11cは、バネ11eによって挟持片11dに対して付勢されている。可動挟持体11cは、軸部11aをデッキプレート表面から取付孔に挿入したときに、デッキプレート表面に当接し、バネ11eを収縮させつつ軸部11aの基端側に移動するように構成されている。また、挟持片11dは、軸部11aをデッキプレート表面から取付孔に挿入したときに、デッキプレート表面に当接しつつ径方向内側に変位し、軸部11aが取付孔を通過した後、デッキプレート裏面で原形状に復帰するように構成されている。すなわち、固定体11の先端をデッキプレート表面から取付孔に圧入することで、可動挟持体11cおよび挟持片11dがバネ11eの弾性力によってデッキプレートの取付孔周縁を挟み込むように作用し、固定体11がデッキプレートに対して固定される。また、可動挟持体11cおよび挟持片11dは、デッキプレートの取付孔周縁を挟み込むことで、軸部11aと取付孔との間の隙間を封止し、打設したコンクリートが取付孔から漏れ出ることを防止し得る。
また、固定体11は、該固定体11の基端側に直列に配置された他の固定体11を受けるように構成されている。特には、一の固定体11のフランジ11bの上面に他の固定体11の軸部11aの下端面が支持または載置される。すなわち、取付工具100は、図5に示すように、複数の固定体11を軸方向に直列に積み重ねることで、複数の固定体11を装填することが可能である。さらに、本実施形態の固定体11では、軸部11a、可動挟持体11cおよび挟持片11dが合成樹脂で形成され、固定体11のフランジ11bが金属材料で形成されている。そして、フランジ11bの重量が相対的に大きくなることにより、固定体11は、基端側に偏った位置に重心を有している。この重心の偏りにより、順方向を向く固定体11を意図的に転動させることが容易となる。
次いで、図8乃至図11を参照して、取付工具本体110について説明する。取付工具本体110は、取付工具100の構成要素の1つであって、固定体11を収容および保持し、かつ、固定体11を取付孔に対して押し込むように構成された中空の筒状部材である。図8(a),(b)は、取付工具本体110の一方側および他方側から見た斜視図である。図9(a)~(d)は、取付工具本体110の正面図、側面図、平面図および底面図である。図10および図11は、取付工具本体110のC-C縦断面図およびD―D縦断面図である。
取付工具本体110は、図8~図11に示すように、軸方向に延びる中空筒状の筒壁部111と、該筒壁部111の基端で開口する基端開口部113と、該筒壁部111の先端で開口する先端開口部114と、該筒壁部111の先端側に形成され、固定体11を保持するように作用する弾性保持片115と、固定体11を押圧するように作用する可動押圧片116とを備える。
筒壁部111は、軸方向に延びる中空筒形状を有し、先端側が徐々に細くなるようにテーパー状に形成されている。筒壁部111は、取付工具本体110の基端から先端まで軸方向に沿って延伸し、固定体11が通過するための通路111aを内部に定める。また、筒壁部111は、複数の固定体11を軸方向に直列に並べて収容可能である収容部112を内部に形成する。本実施形態では、図5に示すように、筒壁部111は、先端側の取付位置に保持された固定体11に加えて、その上(基端側)にもう1つの固定体11を収容可能であるように構成された。なお、取付位置は、通路111aの先端側に位置し、固定体11を取付孔に押し込み可能とする位置である。すなわち、固定体11が取付位置にあるとき、固定体11の固定部(可動挟持体11cおよび挟持片11d)が、デッキプレー
トを厚み方向に挟持可能である程度に取付工具本体110の先端から露出している。
また、筒壁部111基端には、収容部112の基端側で開口し、上流からの固定体11を受け入れ可能である基端開口部113が形成されている。基端開口部113は、収容筒体130の先端に接続され、収容筒体130に収容された固定体11を連続的に受け入れるように構成されている。他方、筒壁部111先端には、収容部112の先端側で開口し、固定体11を排出可能である先端開口部114が形成されている。すなわち、先端開口部114から露出する固定体11がデッキプレートに取り付けられた後、先端開口部114を介して固定体11が取付工具100から離脱する。つまり、固定体11は、基端開口部113から投入された後、基端開口部113から先端開口部114まで軸方向に延びる通路111aを通過し、取付位置でデッキプレートに固定された後、先端開口部114から排出される。
図10および図11に示すように、筒壁部111の先端側には、径方向に互いに対向する一対の弾性保持片115が設けられている。弾性保持片115は、筒壁部111に一体的に形成された、軸方向に板状に延びる弾性片である。弾性保持片115の基端が、筒壁部111の先端開口部114に隣接して位置し、自由端としての先端が基端開口部113側を向いている。弾性保持片115は、先端(上端)近傍で径方向内側に突出した保持部115aと、該保持部115aの基端側に形成され、径方向外方に湾曲し、弾性保持片115の径方向外側への弾性変形を容易にする変形部115bとを備える。
保持部115aは、弾性保持片115の自然状態(原形状)において、通路111aに向けて突出し、固定体11の被当接部としてのフランジ11bを下方(先端側)から支持するように構成されている。また、保持部115aの(基端側を向く)上面には、径方向内側に向けて下方に傾斜する傾斜面が設けられている。保持部115aの上面に、固定体11のフランジ11bから先端側への所定の力が付加されると、一対の弾性保持片115が変形部115bを介して径方向外側へと拡開するように弾性変形し、フランジ11bを下方から支持することができなくなる。また、保持部115aは、直列に収容された複数の固定体11の自重落下による抜け出しを規制するように先頭の第1の固定体11を取付位置に保持し得る保持力を有する。保持部115aの保持力は、収容筒体130の長手方向全体に装填した複数の固定体11の鉛直方向の荷重を受けることを可能とすることが好ましい。
すなわち、保持部115aは、フランジ11b下面(被当接部)に先端側から当接し、1または複数の固定体11を支持する支持位置と、フランジ11bに当接することなく固定体11の先端開口部114からの抜け出しを許容する排出位置と、に弾性的に変位可能である。そして、保持部115aは、固定体11を取付孔に押し込み可能とする取付位置に固定体11を保持し、固定体11の先端開口部からの少なくとも自重落下による抜け出しを規制する一方で、固定体11に対して排出方向への(保持力よりも大きい)所定の力が付加されると固定体11が先端開口部114から排出することを許容するように構成されている。
図10および図11に示すように、筒壁部111の弾性保持片115よりも基端側には、径方向に互いに対向する一対の可動押圧片116が設けられている。可動押圧片116は、筒壁部111に一体的に形成された、軸方向に板状に延びる弾性片である。可動押圧片116は、弾性保持片115よりも薄肉の弾性片からなり、より小さい力で弾性変形可能である。可動押圧片116の基端が、筒壁部111の略中央に位置し、自由端として先端が先端開口部114側を向いている。各可動押圧片116の先端には、円筒壁が形成されている。この円筒壁の径方向内側の一部分の壁が切り欠かれている。そして、可動押圧片116は、先端(下端)に形成された押圧部116aと、該押圧部116aよりも(可
動押圧片116の)基端側に形成された当接部116bと、当該当接部116bの基端側に形成され、径方向に波状に湾曲し、可動押圧片116の径方向内外への弾性変形を容易にする変形部116cとを備える。また、可動押圧片116は、弾性保持片115(保持部115a)の径方向外側への弾性変形よりも容易に変形する。
押圧部116aは、各可動押圧片116先端の円筒壁の下面の一部に形成されている。押圧部116aは、可動押圧片116の自然状態(原形状)において、通路111a内に入り込み、通路111a内の下方位置の固定体11のフランジ11b上面(被押圧部)と係合可能に配置されている。この押圧部116aは、取付位置にある固定体11の基端側への移動を規制するとともに取付位置の固定体11を先端側に押圧するように作用する。なお、本実施形態では、取付工具100に最大数で装填された複数の固定体11を保持し得る保持力の方が、押圧部116aが固定体11を押し込む押圧力よりも大きい。また、押圧部116aは、円筒壁の径方向内側を向く壁が切り欠かれていることにより、フランジ11bを径方向外側に摺動させずに押圧可能に構成されている。さらに、図10に示すように、可動押圧片116が、その基端から先端に向けて僅かに径方向内側に傾斜して延在し、かつ、押圧部116aが軸方向に垂直な面をなしている。これにより、押圧部116aで固定体11を押圧する際、一対の可動押圧片116が互いに対向する方向に力が伝達される。その結果、固定体11の押し込み時に、可動押圧片116が外側に拡開することを抑え、固定体11に対して軸方向の押圧力を効果的に付加することができる。
当接部116bは、押圧部116aが形成された円筒壁に連設され、径方向内側に向けて下方に傾斜する傾斜面を有する三角形状のリブに形成された。当接部116bは、可動押圧片116の自然状態(原形状)において、通路111a内に入り込み、通路111aを通過する固定体11のフランジ11b下面(被当接部)と当接可能に配置されている。当接部116bが先端側に移動する固定体11と当接することにより、一対の可動押圧片116が変形部116cを介して径方向外側へと拡開するように弾性変形し、その結果、押圧部116aが通路111aの外側に後退する。このように、可動押圧片116は、径方向外側に付加される比較的弱い力で弾性変形可能であり、1つの固定体11の自重落下による力を受けて当接部116bを介して径方向外側へと変位可能である。なお、可動押圧片116外面において、当接部116bの径方向外側に同様の三角形状のリブが形成されているが、このリブは可動押圧片116を補強するように機能している。
すなわち、押圧部116aは、固定体11の被押圧部(フランジ11b上面)と軸方向に重ならずに固定体11を基端側(取付位置の上流の待機位置)から取付位置に送り出し可能な送出位置と、被押圧部を押圧可能である押圧位置とに変位可能である可動押圧片116に形成されている。換言すると、押圧部116aは、送出位置において、通路111aの外側に控えて固定体11を基端側から取付位置に送り出し、押圧位置において、通路111a内に入り込んで固定体11の取付位置から基端側への移動を規制するとともに取付位置の固定体を先端側に押圧するように構成されている。
本実施形態の取付工具本体110において、固定体11のフランジ11bが上流側の押圧部116aと下流側の保持部115aとの間の空間(すなわち、取付位置)に規制された状態で、先頭の固定体11が取付工具本体110に装填され得る。この状態で、固定体11の先端側の固定部(可動挟持体11cおよび挟持片11d)が先端開口部114から突出または露出し、固定体11をデッキプレートの取付孔に対して圧入可能である。つまり、押圧部116aと保持部115aとの間に固定体11のフランジ11b(被押圧部および被当接部)が位置する状態が固定体11の取付位置として定められる。
また、取付工具本体110は、図11に示すように、固定体11が通路111aを通過する動作速度を低下させる遅延部117をさらに備える。遅延部117は、筒壁部111
の径方向に互いに対向する一対の内面にそれぞれ設けられている。なお、遅延部117が形成された筒壁部111の内面は、筒壁部111の弾性保持片115および可動押圧片116が形成された内面とは異なる。各遅延部117は、筒壁部111の内面から通路111aに向けて突出し、軸方向に複数形成された凸部の列によって構成されている。そして、遅延部117は、通路111aを移動する固定体11を係止することなく、固定体11のフランジ11b外縁に接触するように突出し、固定体11を蛇行させることで、その移動速度を低下させ(図20参照)、かつ、収容部112に収容された固定体11の取付位置に移動する動作を遅延させる(図23(b)参照)ように作用する。
次に、図12を参照して、収容筒体130について説明する。収容筒体130は、取付工具100の構成要素の1つであって、固定体11を収容および装填するように構成された中空の筒状部材である。図12(a)~(c)は、収容筒体130の斜視図、縦断面図および縦断面図である。
収容筒体130は、図12に示すように、両端で開口した長尺の円筒体であり、複数の固定体11を直列に収容可能に構成されている。収容筒体130は、軸方向に延びる中空筒状の筒壁部131と、該筒壁部131の基端で開口する基端開口部133と、該筒壁部131の先端で開口する連通口134とを備える。筒壁部131は、軸方向に一様の径で延びる中空の円筒形状を有し、取付工具本体110よりも長尺である。筒壁部131は、収容筒体130の基端から先端まで軸方向に沿って延伸し、固定体11が通過するための第2の通路131aを内部に定める。また、筒壁部131は、複数の固定体11を軸方向に直列に並べて収容可能である第2の収容部132を内部に形成する。
また、筒壁部131基端には、第2の収容部132の基端側で開口し、固定体11を受け入れ可能である基端開口部133が形成されている。基端開口部133は、向き修正機構150の導出口159に接続されるように構成されている。他方、筒壁部131先端には、第2の収容部132の先端側で開口し、取付工具本体110の基端開口部113に接続される連通口134が形成されている。そして、連通口134を介して、2つの収容部112,132が連通し、一体となった大容量の収容部を成す。すなわち、収容筒体130は、取付工具本体110と協働して通路および収容部を形成し、取付工具100により多くの固定体11を装填可能とするものである。換言すると、収容筒体130は、取付工具本体110の通路111aおよび収容部112を拡張する弾倉筒であり、任意に装着または取り外されてもよい。
続いて、図13乃至図16を参照して、向き修正機構150について説明する。向き修正機構150は、取付工具100の構成要素の1つであって、固定体11を収容部112,132に装填する際の固定体11の向きを順方向に修正する機構である。図13(a),(b)は、向き修正機構150を一方側および他方側から見た斜視図である。図14(a)~(d)は、向き修正機構150の正面図、左側面図、平面図および底面図である。図15および図16は、向き修正機構150のE-E縦断面図およびF―F縦断面図である。
向き修正機構150は、取付工具本体110および収容筒体130に連通する中空構造を有してなる。向き修正機構150は、図13~図16に示すように、基端に形成され、固定体11を投入するための導入口151と、該導入口151の下流に配置された向き修正部153と、向き修正部153の下流で開口する導出口159と、を備える。導入口151は、漏斗状に基端側に拡径された受け部151aを有し、ランダムな向きで投入された固定体11を軸方向に整列させて向き修正部153へと導入する。向き修正部153は、導入口151から導入された固定体11を、固定体11の先端が先端開口部114を向くように順方向に整列させるように機能する。また、向き修正部153は、順方向に整列
した固定体11を導出口159へと導くように構成されている。導出口159は、収容筒体130の基端開口部133に接続され、向き修正機構150から排出される固定体11を順方向に整列した姿勢で収容部112,132に送り出すことが可能である。
より具体的には、向き修正部153は、導入口151から導入された固定体11の向きを区別し、順方向の固定体11を反転させずに導出口159に送り出し、逆方向の固定体11を反転させて導出口159に送り出すように機能する。すなわち、向き修正部153は、取付工具100の中心軸に位置し、導入口151からの固定体11が通過する分岐部152と、導入口151に固定体11が順方向を向いて投入されたときに、固定体11の向きを順方向に維持しながら導出口159に移動させる第1経路154と、導入口151に固定体11が逆方向を向いて投入されたときに、固定体11を転動させて、固定体11の向きを逆方向から順方向に反転させて導出口159に移動させる第2経路155とを備える。導入口151に連設された分岐部152から第1経路154および第2経路155の2つの経路に分岐する。そして、第1経路154および第2経路155は、その下流の導出口159に隣接する位置で合流するように構成されている。
分岐部152の下端には、順方向を向く固定体11を第1経路154に選択的に導き、かつ、逆方向を向く固定体11を第2経路155に選択的に導くように構成された切替部158が設けられている。図15および図16に示すように、切替部158は、正面視の右側部分に曲面を有する半円形状の壁部である。切替部158は、上方に開口した窪み158aを有する。この窪み158aの開口幅は、固定体11の軸部11a先端よりも大きいが、固定体11のフランジ11bよりも小さい。つまり、窪み158aは、軸部11a先端をその内部に収容可能である一方で、フランジ11bをその内部に収容することはない。窪み158aは、水平に延在する底面を有する。また、切替部158の右側(第2経路155側)を向く側面には半円状の湾曲面158bが形成されている。すなわち、順方向を向く固定体11は、軸部11aの先端が窪み158aに入り込んで配置される一方で、逆方向を向く固定体11は、フランジ11bが湾曲面158bの上に配置される。当該切替部158によって、順方向を向く固定体11の方が、逆方向を向く固定体11よりも分岐部152のより低い位置に配置される。そして、切替部158は、その向きに応じて決定される固定体11の位置に応じて、固定体11の送り先(第1経路154および第2経路155)の切替を行うように構成されている。
第1経路154は、分岐部152から、正面視において軸方向中心から一方側(図16の左側)に分岐した軸方向に沿って延びる略直線の経路である。第1経路154は、分岐部152に配置された順方向を向く固定体11を、そのままの姿勢で受け入れて、転動させずに軸方向に送り出すように構成されている。また、第1経路154と分岐部152との間には、逆方向を向く固定体11が第1経路154に進入することを規制する第1規制壁156が設けられている。第1規制壁156は、第1経路154の入口の上縁を定める壁部である。第1規制壁156は、分岐部152で順方向を向く固定体11のフランジ11bよりも高い位置に形成されているが、分岐部152で逆方向を向く固定体11の軸部11a先端よりも低い位置に形成されている。すなわち、第1規制壁156は、順方向を向く固定体11の第1経路154の進入を許容する一方で、逆方向を向く固定体11を係止するように作用する。さらに、向き修正部153の外壁には、第1経路154を外部に露出させるように第1窓部154aが貫通形成されている。第1窓部154aは、第1経路154の途中で側方に開口している。第1窓部154aは、第1経路154内で固定体11が詰まった場合に、外部から詰まり解消の措置を可能とするものである。
第2経路155は、分岐部152から、正面視において中心軸から他方側(図16の右側)に分岐した軸方向に沿って延びる略半円弧状の経路である。第2経路155は、分岐部152に配置された逆方向を向く固定体11を、転動させながら受け入れて、反転させ
て軸方向に送り出すように構成されている。また、第1経路154と分岐部152との間には、順方向を向く固定体11が第2経路155に進入することを規制する第2規制壁157が設けられている。第2規制壁157は、図15および図16に示すように、第2経路155の入口の幅を定める壁部である。第2規制壁157は、固定体の軸部11aには係合しないが、フランジ11bに係合するように第2経路155の入口の幅を定める。つまり、第2規制壁157は、軸部11a径より大きく、かつ、フランジ11bの径より小さい相対的に幅狭な入り口をその間に形成する内壁である。また、第2規制壁157は、、逆方向を向く固定体11のフランジ11bおよび固定部(可動挟持体11cおよび挟持片11d)に係合せずに、少なくとも、分岐部152に配置された順方向を向く固定体11のフランジ11bに係合する位置に延在している。すなわち、第2規制壁157は、逆方向を向く固定体11の第2経路155の進入を許容する一方で、順方向を向く固定体11を係止するように作用する。さらに、向き修正部153の外壁には、第2経路155を外部に露出させるように第2窓部155aが貫通形成されている。第2窓部155aは、第2経路155の途中(下流側の位置)で側方に開口している。第2窓部155aは、第2経路155内で固定体11が詰まった場合に、外部から詰まり解消の措置を可能とするものである。
また、第2経路155には、固定体11のフランジ11bが通過可能であるように相対的に幅広な第1幅広部155aと、固定体11の固定部(可動挟持体11cおよび挟持片11d)が通過可能であるように相対的に幅広な第2幅広部155bとが形成されている。なお、第2経路155の他の箇所は、軸部11aが通過可能であるが、フランジ11bおよび固定部が通過できない幅で形成された。第1幅広部155aは、切替部158に隣接して位置し、分岐部152に配置された逆方向を向く固定体11のフランジ11bの位置に対応している。第2幅広部155bは、分岐部152の軸方向略中央に位置し、分岐部152に配置された逆方向を向く固定体11の固定部の位置に対応している。これら第1幅広部155aおよび第2幅広部155bは、第2経路155に進入した固定体11のフランジ11bおよび固定部を案内し、円弧を描いて転動させるように作用する。
以上の各構成要素の説明を踏まえ、図17~図20を参照して、一実施形態の固定体設置装置10において、固定体11を取付工具100に装填する方法について説明する。
まず、工事に必要な所定数の固定体11を準備し、空の状態の取付工具100を垂直姿勢に保持しつつ、向き修正機構150の導入口151から固定体11を投入する。このとき、ユーザーは、固定体11の向きを揃えることなく固定体11を連続して投入することができる。
図17は、順方向を向いた固定体11を向き修正機構150の導入口151から投入し、収容筒体130へと導出する際の固定体11の一連の動きを示す概略図である。図17に示すように、ユーザーが、固定体11を順方向の向きで投入した場合、固定体11は、分岐部152において切替部158の窪み158a底面上に載置される。このとき、固定体11の重心が基端側に偏っていることから、固定体11は安定して自立することができない。そして、固定体11は、順方向の向きのまま第1経路154に進入し、その姿勢を維持しつつ、導出口159へと導かれ、収容筒体130へと排出される。なお、固定体11が切替部158上に留まったとしても、取付工具100(向き修正機構150)を揺らすか振る操作によって、固定体11を第1経路154に確実に導くことができる。
図18は、逆方向を向いた固定体11を向き修正機構150の導入口151から投入し、収容筒体130へと導出する際の固定体11の一連の動きを示す概略図である。図18に示すように、ユーザーが、固定体11を逆方向の向きで投入した場合、固定体11は、分岐部152において切替部158の湾曲面158b上に載置される。このとき、固定体
11の重心が基端側に偏っていることから、フランジ11bが湾曲面158b上を滑るように固定体11が転動しながら、第2経路155に進入する。固定体11は、フランジ11bを中心として回動しながら第2経路155上を移動する。そして、固定体11が逆方向から順方向の向きへと反転した後、導出口159へと導かれ、収容筒体130へと排出される。
すなわち、投入された固定体11の向きが順方向または逆方向のいずれであっても、固定体11が向き修正機構150を通過することで、導出口159では固定体11の向きが順方向に揃えられ、順方向を向いた固定体11が収容筒体130から装填される。
次いで、向き修正機構150から排出された固定体11は、収容筒体130の第2の通路131aを通過し、取付工具本体110の通路111aまたは収容部112に自重落下により移動する。図19は、収容部112の固定体11が基端側から取付位置に移動する態様を示す模式図である。図19に示すように、自重落下により通路111aを先端側に移動する固定体11は、可動押圧片116の当接部116bに上方から当接し、押圧部116aを通路111aの外側に押しのけて送出位置に変位させつつ、押圧部116aの傍らを通過する。つまり、固定体11は、押圧部116aに妨げられることなく、取付位置へと移動する。一方で、図20に示すように、固定体11は、通路111aを通過する際、遅延部117によって軸方向に対して傾斜する方向に方向転換され、蛇行しながら取付位置まで移動する。当該遅延部117によって固定体11の移動速度が抑えられ、固定体11が保持部115aに衝突する際の衝撃が緩和される。これにより、保持部115aの破損や、保持部115aが意図せずに開いて固定体11が脱落することが抑えられる。そして、固定体11は、フランジ11bが保持部115aに支持されることで、先端開口部114から抜け落ちることなく取付位置に保持される。こうして、第1の固定体11が取付位置へと装填される(図21参照)。
続けて、他の固定体11を連続投入することで、図21に示すように、第1の固定体11のフランジ11bの上に第2の固定体11が積み重ねられ、複数の固定体11が直列に装填される。本実施形態では、取付工具本体110の(取付位置を含む)収容部112は2つの固定体11を収容可能であり、収容筒体130の第2の収容部132は、多数の固定体11を収容可能である。すなわち、取付工具100(または固定体設置装置10)は、第2の収容部132を埋め尽くす数の固定体11を装填可能である。
次に、図22および図23を参照して、一実施形態の固定体設置装置10を用いて、複数の固定体11をデッキプレートPの取付孔Hに連続して取り付ける方法について説明する。
まず、図22(a)に示すように、複数の固定体11を装填した固定体設置装置10(または取付工具100)をデッキプレートPの表面に対して略垂直に保持し、取付位置で先端開口部114から突出する第1の固定体11の中心軸を取付孔Hの中心に合わせる。このとき、第1の固定体11は、保持部115aによって保持されている。そして、固定体設置装置10を押し下げて、デッキプレートPの表面から第1の固定体11を取付孔Hに圧入する。固定体11は、押圧部116aによって先端側に押圧されることで、取付孔Hに押し込まれる。また、固定体11を取付孔Hに徐々に圧入すると、固定体11の挟持片11dが引っ込んで、可動挟持体11cの下面がデッキプレートPに当接する。固定体11を取付孔Hにさらに圧入すると、可動挟持体11cが固定体11の基端側に移動し、挟持片11dと離間する。そして、挟持片11dがデッキプレートPの裏面に移動して原形状に復帰すると、図22(b)に示すように、可動挟持体11cおよび挟持片11dの間に取付孔H周縁が挟み込まれる。その結果、第1の固定体11がデッキプレートPの取付孔Hに対して固定される。なお、取付直後の段階では、第1の固定体11がまだ取付工
具本体110の取付位置に保持されている。
次に、固定体設置装置10(取付工具100)をデッキプレートPから離間させるように操作し、第1の固定体11を取付工具100から離脱させる。図23(a)に示すように、取付工具100を上方に強引に移動させると、フランジ11bが保持部115aに圧接し、保持部115aに径方向外側の力が付加され、保持部115aが径方向外側に拡開して排出位置に変位する。すなわち、フランジ11bが保持部115aを強引に押し拡げながら保持部115aを軸方向先端側に乗り越えて先端開口部114側に相対移動することにより、第1の固定体11が先端開口部114から排出される。その結果、第1の固定体11の設置が完了する。
そして、図23(b)に示すように、第1の固定体11が先端開口部114から排出された後、第1の固定体11に隣接して待機する第2の固定体11が取付位置へと移動して保持部115aによって取付位置に保持される。つまり、第1の固定体11が離脱して空いた空間に、第2の固定体11が取付位置に繰り出される。こうして、固定体設置装置10は、次の取付孔に固定体11を取付可能となる。なお、第2の固定体11は、自重落下によって取付位置に移動するため、ユーザーに追加の作業を求めることなく、繰り出し工程が自動で行われる。このとき、遅延部117は、取付位置に保持された第1の固定体11が取付工具100から排出された後、第2の固定体11が取付位置へと移動する動作を遅延させるように作用する。具体的には、図23(b)に示すように、遅延部117の凸部によって、第2の固定体11が傾斜して収容されているので、第1の固定体11が離脱した後の第2の固定体11の初動を遅らせることができる。これにより、第2の固定体11が第1の固定体11と連なって先端開口部114から誤って排出されることを抑えられる。
したがって、ユーザーは、複数の固定体11を装填した固定体設置装置10を操作して、第1の固定体11をデッキプレートPの取付孔Hに打ち込んだ後、新たな固定体11を装填する作業を行うことなく、第2の固定体11を取付孔Hに打ち込む作業を連続して行うことが可能である。また、当該作業において、複数の固定体11を収容可能な収容部112,132が軸方向(固定体11の打ち込み方向と同じ方向)に延伸していることから、鉄筋等の隙間を通して打ち込む場合であっても、作業の邪魔になることがない。
以下、本発明の固定具に係る一実施形態の固定体設置装置10における作用効果について説明する。
本実施形態の固定体設置装置10によれば、取付工具100の筒壁部111(131)の収容部112(132)に複数の固定体11を収容することが可能である。また、保持部115aは、複数の固定体11を収容部112(132)に装填した状態で、先頭の固定体11を取付孔Hに取付可能とする取付位置に保持する。そして、押圧部116aは、保持部115aによって取付位置に保持された固定体11を取付孔Hに対して押し込むように作用して、固定体11をデッキプレートPに固定する。その後、取付工具100を取付孔Hから離れる方向に操作すると、固定体11に対する排出方向の力が発生し、保持部115aによる固定体11の保持が解除され、(デッキプレートPに固定された状態の)固定体11が取付工具100の先端開口部114から排出されて、固定体11のデッキプレートPへの固定が完了する。さらに、固定体設置装置10は、複数の固定体11が取付工具100に装填された状態で、取付位置に保持された第1の固定体11が取付工具100から排出されると、第1の固定体11に隣接して待機する第2の固定体11が取付位置へと移動して保持部115aによって取付位置に保持されるように構成されている。すなわち、収容部112(132)に複数の固定体11が装填されていれば、先頭の第1の固定体11をデッキプレートPに設置した後、次に控える第2の固定体11が順に取付位置
へと繰り出され、自動的にデッキプレートPへ取付可能な状態となる。つまり、作業者が、予め所定数の固定体11を収容部112(132)に装填しておけば、その都度、固定体11を取付工具100に装填する手間がなくなる。したがって、本実施形態の固定体設置装置10は、各固定体11をデッキプレートPの各箇所に取り付ける工程を連続して行うことを可能とし、複数の固定体11をデッキプレートPに設置する作業における作業効率を大幅に改善するものである。
さらに、本実施形態の固定体設置装置10によれば、向き修正機構150は、導入口151から投入された任意の方向(つまり、順方向または逆方向)を向く固定体11を、向き修正部153を介して、固定体11が順方向に整列した状態で導出口159から排出する。すなわち、向き修正機構150は、向き修正部153を介して筒壁部111,131の基端開口部113,133に投入される固定体11の向きを全て順方向に揃えることができる。特には、導入口151に順方向を向く固定体11が投入されたとき、第2規制壁157および切替部158によって、固定体11が第1経路154に進むように強制的に案内され、固定体11の向きを順方向に維持しながら導出口159から排出することができる。他方、導入口151に逆方向を向く固定体11が投入されたとき、第1規制壁156および切替部158によって、固定体11が第2経路155に進むように強制的に案内され、固定体11の向きを逆方向から順方向に反転させて導出口159から排出することができる。よって、本実施形態の向き修正機構150により、作業者が取付工具100を用いて固定体11を装填する際、固定体11の向きを揃える作業を省き、なおかつ、固定体11の装填向きの間違いによる誤作動をなくすことができる。その結果、複数の固定体11をデッキプレートPに設置する作業における作業効率が改善する。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の別実施形態や変形例を取り得る。以下、本発明の別実施形態および変形例を説明する。なお、別実施形態および各変形例において、三桁で示される構成要素において下二桁が共通する構成要素は、説明がない限り、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
(1)本発明の固定体設置装置は、上記実施形態の構成に限定されない。上記実施形態の固定体設置装置では、保持部は、可動押圧片の自然状態への弾性復帰によって押圧部が固定体を押圧可能な押圧位置に変位するように構成されたが、本発明はこれに限定されない。
図24は、本発明の別実施形態の固定体設置装置20(取付工具本体210)を示している。固定体設置装置20では、固定体21は、磁性材料によって構成された磁性部21fを備える。つまり、固定体21のフランジ21bが、鉄や磁石などの磁性材料で形成されることで、磁性部21fを成している。また、取付工具本体210は、図24に示すように、軸方向に延びる中空筒状の筒壁部211と、該筒壁部211の基端で開口する基端開口部(図示略)と、該筒壁部211の先端で開口する先端開口部214と、該筒壁部211の先端側に形成され、固定体21を保持するように作用する弾性保持片215と、固定体21を押圧するように作用する可動押圧片216とを備える。本実施形態では、可動押圧片216は、磁性部21fに対して磁気吸引力を発生させる磁気吸引部216dを備える。磁気吸引部216dは、可動押圧片216先端の円筒壁に磁石が嵌め込まれることによって形成されている。そして、磁気吸引部216dおよび磁性部21fは、互いに近接すると、磁気吸引力によって引き寄せられるように作用する。
図25(a)に示すように、固定体21が取付位置に配置されていない状態では、可動押圧片216は、自然状態にあり、押圧部216aが通路211aから後退し、通路211aを移動する固定体21に干渉しないように位置している。図25(b)に示すように、固定体21が取付位置に配置されると、磁気吸引部216dが固定体21の磁性部21
fに磁力で引き寄せられ、自然状態から径方向内側に変位する。その結果、押圧部216aが、固定体21の被押圧部(フランジ21b)を軸方向に押圧可能である押圧位置に移動する。
すなわち、可動押圧片216は、自然状態で送出位置に配置され、固定体21が取付位置に保持されたときに磁気吸引部216dおよび磁性部21fが磁気吸引力によって互いに引き寄せられて、自然状態の送出位置から押圧位置へと変位する。一方で、固定体21が押圧部216aによって押圧されて取付工具200から排出されると、可動押圧片216は、取付位置に固定体21が存在しない自然状態へと一時的に復帰する。この自然状態では、押圧部216aが送出位置に配置され、次に控える固定体21を取付位置にスムーズに送り出すことができる。
さらに、本実施形態では、磁気吸引部216dが、固定体21を吸引するように作用することで、固定体21を取付位置に保持することを補助している。つまり、磁気吸引部216dが、保持部215aとともに、固定体21を取付位置に保持する「保持部」の一部としても機能し得る。換言すると、保持部は、固定体21を物理的に保持する保持部215aに加えて、先端開口部214よりも基端側に配置され、固定体21を取付位置に磁力によって保持する磁気吸引部216d(磁石)をさらに有する。すなわち、本発明の固定体設置装置において、保持部は、物理的係合による弾性保持力に加えて、固定体を取付位置に磁力によって保持してもよい。
(2)本発明の固定体設置装置は、上記実施形態の構成に限定されない。上記実施形態の固定体設置装置では、保持部は、弾性保持片の弾性力による保持力によってのみ、固定体を保持するように構成されたが、本発明はこれに限定されない。
図26は、本発明の別実施形態の固定体設置装置30(取付工具本体310)を示している。固定体設置装置30では、固定体31は、磁性材料によって構成された磁性部31fを備える。つまり、固定体31のフランジ21bが、鉄や磁石などの磁性材料で形成されることで、磁性部31fを成している。また、取付工具本体310は、図26に示すように、軸方向に延びる中空筒状の筒壁部311と、該筒壁部311の基端で開口する基端開口部(図示略)と、該筒壁部311の先端で開口する先端開口部314と、該筒壁部311の先端側に形成され、固定体31を保持するように作用する保持部315と、固定体31を押圧するように作用する可動押圧片316とを備える。本実施形態では、保持部315は、先端開口部314よりも基端側に配置され、固定体11を取付位置に磁力によって保持する磁石を有する。保持部315の磁石が、保持力を発揮することにより、固定体31の保持が可能である。また、可動押圧片316に形成された磁気吸引部316dが、保持力を補うように作用し得る。すなわち、本発明の固定体設置装置において、保持部は、物理的係合による弾性保持力に変えて、固定体を取付位置に磁力によって保持してもよい。なお、磁気吸引部316dの磁力が十分に強力であれば、保持部315を省略し、磁気吸引部316dを保持部として機能させてもよい。つまり、本発明において、押圧部および保持部が互いを兼ねるように構成されてもよい。
(3)本発明の取付装置または固定体設置装置は、上記実施形態の構成に限定されない。上記実施形態の固定体設置装置では、収容筒体が、取付工具の収容部の容量(固定体の装填数)を拡張(筒壁部を延長)するように取付工具本体に取着されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明において、取付工具から収容筒体が省略されてもよい。この場合、取付工具は、2つの固定体のみを収容する。または、取付工具本体および収容筒体が一体的に構成されてもよい。あるいは、取付工具本体の収容部を軸方向に長尺化することで、装填量を拡張してもよい。
(4)本発明の取付装置または固定体設置装置は、上記実施形態の構成に限定されない。上記実施形態の固定体設置装置では、向き修正機構が固定体の向きを揃えるために設けられたが、本発明において、向き修正機構が省略されてもよい。
(5)本発明の取付装置または固定体設置装置の形状や形態は、本発明の技術的範囲内であれば、任意に変更され得る。例えば、本発明の取付工具本体および収容筒体は、略円筒状の筒壁部を有するが、その横断面形状が多角形、楕円、長円等の種々の形状の筒体が選択され得る。同様に、固定体の横断面形状も、多角形、楕円、長円等の種々の形状が選択され得る。
(6)本発明の固定体設置装置では、固定体は、コイルバネの付勢力でデッキプレートに固定されるように構成されたが、固定体は、取付孔に押し込まれるものであれば、種々の形態をとってもよい。例えば、コイルバネの代わりに、板バネ等が用いられてもよい。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。すなわち、本発明の技術的範囲の下で、本実施形態の一部の構成が省略又は修正されてもよく、あるいは、他の構成が追加されてもよい。